JP4018024B2 - 衛生マスク - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、花粉に代表されるアレルゲンの侵入を防ぎ、あるいは唾液飛沫などが周囲環境へ排出されるのを防ぐために使用する衛生マスクに関する。
【0002】
【従来の技術】
使用状態におけるマスクは、マスク本体の左右に設けた装着紐や、耳に掛け止められるゴム紐などによって後ろ側へ引張って顔面に密着させるが、マスク本体の周縁全体を顔面に密着できる訳ではない。多くの場合は、鼻梁の左右においてマスク本体の上縁が頬面から浮き離れ、左右の鼻屋と頬面とマスク本体とによって三角形状の隙間が生じている。このように鼻梁の左右に隙間があると、花粉などのアレルゲンを含む外気の一部が該当の隙間を介して吸入される。あるいは呼気の一部が前記隙間を介して上向きに排出されることにより、眼鏡のレンズを曇らせる等の不具合を生じる。
【0003】
上記のような不具合を解消するために、マスク本体の上縁に補助カバーを設け、その外縁に沿って針金を止め付け、針金を鼻梁に沿って折り曲げることにより、補助カバーを左右の鼻屋と頬面とに密着保持できるようにしたマスクが提案されている(特許文献1参照)。マスク本体の内面周縁に沿って、高粘弾性の粘着剤を配置し、マスク本体の周縁全体を粘着剤を介して顔面に密着できるようにしたマスクもある(特許文献2参照)。そこで使用される粘着剤としては、アクリル酸化物やゼラチンなどの高含水性のジェルが挙げられている。
【0004】
マスク本体とは別に設けた補助片で、鼻梁の左右の隙間を塞ぐようにしたマスクも提案されている(特許文献3参照)。補助片は全体にギャザーを形成してあるリング状の縫製品からなり、マスク本体に対して縫着してある。マスク本体の外面に鼻腔を拡張させる弾性片が設けられたマスクにおいて、マスク本体の内面に粘着剤を配置して、先の弾性片を左右の鼻屋と頬面とに密着させるようにしたマスクが提案されている(特許文献4参照)。このマスクにおける粘着剤としては、両面粘着テープを用いている。本発明のマスクはマスク本体を嘴状に構成するが、この種の立体構造のマスクの基本形態は公知である(特許文献5参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−5360号公報(段落番号0008、図3)
【特許文献2】
特開平11−128378号公報(段落番号0010、図1)
【特許文献3】
特開平10−15091号公報(段落番号0021、図4)
【特許文献4】
特開平11−33132号公報(段落番号0018、図3)
【特許文献5】
特開平7−275384号公報(段落番号0011、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、マスク本体の上縁部分を顔面に密着させたり、あるいは隙間を塞ぐための手法はいくつか提案されているが、いずれにも一長一短がある。針金などの折り曲げ変形可能な保形材を用いる特許文献1のマスクにおいては、針金を鼻梁に沿って折り曲げることにより、補助カバーを左右の鼻屋と頬面とに密着保持できるが、使用途中に針金が伸び変形して隙間が形成されるおそれがある。
【0007】
この点、粘着剤を用いてマスク本体の周縁を顔面に密着させる特許文献2のマスクにおいては、高含水性のジェルを粘着材にしてマスク本体を顔面に接着するので、使用途中に隙間が生じることはない。しかし、顔に施した化粧材が粘着材に付着してはがれてしまうおそれがあり、化粧を施した状態でのマスクの使用がためらわれる。高含水性のジェルを粘着材とするので、どろりとした触感が嫌われるうえ、装着当初には粘着材が冷たく違和感を与えやすい。
【0008】
補助片を使用する特許文献3のマスクは、補助片で隙間を塞ぐことができる。しかし、補助片の存在分だけマスクの製作コストが高く付くのを避けられないうえ、補助片を配置した部分が膨らむので外観上の体裁も悪い。粘着材を用いてマスク本体の上縁内面を鼻梁に沿って密着させる特許文献4のマスクは、結果的に鼻梁両側の隙間を防いで、アレルゲンなどの異物が吸気に含まれるのを防止できる。しかし、自由状態へ復帰しようとする弾性片の弾性に抗して、マスク本体を両面粘着テープで頬面に止め付ける必要があるので、高強度の接着力を備えた両面粘着テープを使用しなければならず、両面粘着テープの接着皮膚面において強い違和感が生じるのを避けられず、マスクを長時間にわたって連続使用するような場合にストレスを受けやすい。高強度の接着力を備えていて、肌にかゆみやかぶれを生じない両面粘着テープの選定が難しい。
【0009】
本発明の目的は、マスク本体を鼻屋および頬面に密着させて、外気に含まれるアレルゲンの侵入を確実に防止できるのはもちろんのこと、違和感なくマスク本体を鼻屋および頬面に密着保持でき、従ってマスクを長時間にわたって連続使用する場合にも、痛みや不快感を伴うことがなく肌にやさしい衛生マスクを提供することにある。本発明の他の目的は、より簡単な構造でマスク本体を鼻屋および頬面に密着保持でき、従来例に比べて安価に製造できる衛生マスクを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の衛生マスクは、例えば図1に示すように、鼻および口を含む顔面の下半部外面を覆うマスク本体1と、マスク本体1の左右両側に設けられる装着体2とを備えている。マスク本体1は、左右のブランクシート3の中央隣接縁どうしを接合することにより接合個所が前面側へ嘴状に突出している。顔面に装着した状態におけるマスク本体1の上縁1aは、鼻梁の上部から左右の鼻屋を経て両頬へ向かって連続している。
【0011】
インナーマスク16の下部に連続して折返し片16bを一体に設け、インナーマスク16の内面に沿って上向きに折返した折返し片16bで、左右の鼻屋と頬面とマスク本体1とによって形成される鼻梁左右の隙間を塞ぐことを特徴とする。
【0012】
インナーマスク16の内面に沿って上向きに折返した折返し片16bの上縁に、折返し片16bを顔面に接着するための粘着部13を設けることができる。
【0013】
折返し片16bは、片面にプラスチックフィルムをラミネートした不織布で形成することが好ましい。
【0014】
また、折返し片16bは、プラスチックフィルムを上下の不織布の間に介装した積層不織布で形成してもよい。
【0015】
【発明の作用効果】
前面が嘴状に突出するマスク本体1の内面、具体的には、鼻屋、および鼻屋に隣接する頬面と対向するマスク本体1の内面に粘着部13を設け、この粘着部13を肌に押し付けて接着することにより、マスク本体1の上縁1aを鼻屋および頬面に沿って密着できるので、鼻梁の左右に隙間が生じるのを解消して、外気に含まれるアレルゲンの侵入を確実に防止できる。マスク本体1の内部に局部的に形成した粘着部13で、マスク本体1の上縁1aを鼻屋や頬面に密着させるので、従来のマスクに比べてマスク本体1を肌に密着させるための接着構造を簡素化でき、その分だけマスクの全体の製作コストを削減できる。さらに、粘着剤13による接着個所が顔面の一部に限られるので、マスク使用時に粘着剤13が肌に接着することに伴う違和感を著しく軽減できる。従って、マスクを長時間にわたって連続使用する場合にも、痛みや不快感を伴うことがなく肌にやさしい衛生マスクを提供できる。
【0016】
マスク本体1の内面に交換可能なインナーマスク16が装着されるようにしてある衛生マスクにおいて、インナーマスク16の内面上縁に粘着部13を設けてあると、粘着部13を肌に押し付けて接着することにより、マスク本体1の上縁1a、およびインナーマスク16の上縁16aを鼻屋および頬面に沿って密着できるので、鼻梁の左右に隙間が生じるのを解消して、外気に含まれるアレルゲンの侵入を確実に防止できる。インナーマスク16の内面上縁に粘着部13を設けるだけで、鼻梁の左右に隙間が生じるのを解消できるので、インナーマスク16付きの衛生マスクを安価に製造できる。粘着剤13による接着個所が顔面の一部に限られるので、マスク使用時の粘着剤13の違和感を著しく軽減でき、痛みや不快感を伴うこともなく、マスクを長時間にわたって連続使用できる。
【0017】
ホットメルト感圧接着剤を所定位置に塗布することにより粘着部13を形成すると、マスク本体1の製造過程で粘着部13を簡単に形成できるし、マスク本体1を肌に密着させるための接着構造を最小限のコストで形成して、衛生マスクを安価に製造できる。粘着部13を形成する過程で、過熱溶融したホットメルト感圧接着剤がマスク本体1の繊維間に染み込んで固化するので、粘着部13をマスク本体1に対して確実に一体化でき、マスク本体1に対する粘着部13の固定構造を省略できる分だけ衛生マスクの製造コストを削減化ができる。
【0018】
鼻屋に隣接する目の下の頬面と対向するマスク本体1の内面、あるいはインナーマスク16の内面に粘着部13を形成しておくと、顔面から浮き離れようとするマスク本体1ないしインナーマスク16の生地面を、粘着部13で効果的に鼻屋と目の下の頬面に沿って密着させることができるので、粘着部13を構成する粘着剤の使用量を最小限化して、粘着部13をさらに低コストで形成できるうえ、粘着部13の使用量が少ない分だけ、粘着部13が肌に接着することに伴う違和感や不快感をさらに軽減できる。
【0019】
インナーマスク16の片面に第2粘着部17を、他面に粘着部13をそれぞれ形成した衛生マスクによれば、マスク本体1の内面にインナーマスク16を第2粘着部17を介して接着するだけで、両者1・16を簡単に一体化でき、使用途中にインナーマスク16がずれ動くのを防止して、常に適正な状態で衛生マスクを使用できる。
【0020】
【実施例】
(参考例1) 図1ないし図4は本発明に係る衛生マスクの参考例1を示す。図2において衛生マスクは、マスク本体1と、マスク本体1の左右両側に設けられる装着体2とを有する。マスク本体1は、図4に示すごとく銀杏葉状に形成した左右一対のブランクシート3を接合して形成する。ブランクシート3は、熱可塑性の合成樹脂繊維からなる、通気性を備えた非伸縮性の不織布を銀杏葉状に裁断して形成してあり、垂直の側縁4と、側縁4に対向する上下に長い湾曲縁5と、これら両者4・5を繋ぐ上縁6および下縁7とを備えている。上縁6は側縁4に向かって下り傾斜する緩やかな湾曲線で形成し、下縁7は側縁4に向かって登り傾斜する緩やかな湾曲線で形成してある。
【0021】
ブランクシート3は、熱可塑性の合成樹脂繊維、例えばオレフィン樹脂繊維、ポリエチレン樹脂繊維、ポリプロピレン樹脂繊維などの単繊維を素材とする不織布や、複合芯鞘繊維を素材とする不織布、あるいは積層複合不織布などで形成することができる。複合芯鞘繊維としては、ポリエステル−ポリエチレン芯鞘繊維、ポリプロピレン−ポリエチレン芯鞘繊維などを適用できる。積層複合不織布としては、綿とポリエチレンの積層不織布、レーヨンとポリエチレンの積層不織布、綿とポリプロピレンの積層不織布などを適用できる。
【0022】
2枚のブランクシート3を重ねて、両者の湾曲縁5どうしを熱溶着して一体化する。一体化した2枚のブランクシート3を左右に拡げると、接合個所(熱溶着個所)が前面側へ嘴状に突出したマスク本体1が得られる。図2に示すようにマスク本体1の上縁1aは山形に、下縁1bは傾斜が緩やかなV字状になっている。
【0023】
装着体2は、伸縮性に富む不織布を舌片状に裁断して形成してあり、その一側に垂直の側縁10を有し、舌片状のシート面にへ字状の切込11を形成してある。装着体2の側縁10をブランクシート3の側縁4の内面に重ねて、両者を熱溶着することにより、装着体2をマスク本体1と一体化する。図1に示すように、嘴状に広げたマスク本体1で、鼻および口を含む顔面の下半部外面を覆ったうえで、装着体2の切込11を拡げて耳に掛け止めることにより、マスク本体1の装着状態を維持できる。
【0024】
上記の装着状態においてマスク本体1の上縁1aは、鼻梁の上部から左右の鼻屋を経て両頬へ向かって連続するが、鼻梁の左右においてマスク本体1の上縁1aが目の下の頬面から浮き離れ、左右の鼻屋と頬面とマスク本体1とによって三角形状の隙間が形成されることがある。この隙間を解消するためにマスク本体1の内面左右に粘着部13を設ける。詳しくは、鼻屋に隣接する左右の頬面と対向するマスク本体1の内面で、上縁1aの近傍にホットメルト感圧接着剤を塗布して、左右一対の粘着部13を形成する。この参考例では、粘着部13をマスク本体1の上縁1aと平行に、かつ上下2段の帯状に形成した。マスク本体1は、図4に示すように、左右のブランクシート3を折り畳んだ状態で販売するが、この折り畳み状態において左右のブランクシート3どうしが粘着部13を介して接着するのを防ぐために、粘着部13の外面は剥離紙14で覆ってある。
【0025】
粘着部13を形成するホットメルト感圧接着剤は、熱可塑性ポリマーをベースにした、溶剤や水を含まない接着性混合物からなり、ブランクシート3どうしを溶着する前段工程において、自動機によってブランクシート3に塗布して粘着部13を形成するので、粘着部13を設けることに伴うコストを著しく削減できる。塗布された粘着部13の一部は、ブランクシート3の繊維間に染み込むので、粘着部13がブランクシート3から剥離することはない。
【0026】
先に説明したように、マスク本体1を顔面に装着したのち、マスク本体1の外面側から粘着部13を頬面に押し付けることにより、図3に示すようにマスク本体1の上縁1aを鼻屋および頬面に密着させて、鼻梁の左右において隙間が生じるのを確実に防止できる。従って、外気に含まれるアレルゲンの侵入を確実に防止される。局部的に形成した粘着部13でマスク本体1の上縁1aを頬面に接着するので、従来例に比べてマスクの全体コストを削減化できるうえ、従来例に比べて、装着時の違和感を著しく軽減できる。従って、マスクを長時間にわたって連続使用する場合にも、痛みや不快感を伴うことがなく肌にやさしい衛生マスクが得られる。
【0027】
(参考例2) 図5は本発明に係る衛生マスクの参考例2を示す。そこでは、マスク本体1の内面に交換可能なインナーマスク16が装着されている。このインナーマスク16は綿などの天然繊維、セルロース系繊維、および合成樹脂繊維を素材とする、通気性を備えた非伸縮性の不織布を花弁状に裁断して形成してあり、その外観形状は嘴状に拡げたマスク本体1の正対形状とほぼ同じに形成してある。
【0028】
インナーマスク16の片面左右には、インナーマスク16をマスク本体1に固定するための第2粘着部17が上下多段状に形成してある。さらに、インナーマスク16の他面(頬面と接する側)上縁には、マスク本体1およびインナーマスク16の上縁を鼻屋および頬面に密着させるための粘着部13が形成されている。第2粘着部17は、粘着部13と同様にホットメルト感圧接着剤を塗布して形成する。後者の粘着部13は、参考例1の粘着部13と同様に、インナーマスク16の上縁16aと平行に、かつ上下2段の帯状に形成した。
【0029】
使用するときは、インナーマスク16をマスク本体1の内面に沿って二つ折りにし、第2粘着部17を介して接着固定したうえで、マスク本体1を顔面に装着し、マスク本体1の外面側から粘着部13を頬面に押し付けることにより、マスク本体1およびインナーマスク16の上縁1a・16aを鼻屋および頬面に密着させて、鼻梁の左右において隙間が生じるのを防止する。インナーマスク16はマスク本体1の内面に沿って予め接着固定した状態で提供することができる。他は参考例1と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付して、その説明を省略する。
【0030】
マスク本体1は1枚のブランクシート3で嘴状に形成することができる。その場合には、図6に示すように、ブランクシート3の中央上部にV字状の切込20を形成しておき、切込20で区分される左右のシート部の切込縁どうしを溶着して、前面が嘴状に突出するマスク本体1を形成する。
【0031】
(実施例) 図7および図8は、本発明に係る衛生マスクの実施例を示す。そこでは、参考例2と同様に、マスク本体1の内面にインナーマスク16を第2粘着部17を介して接着固定するが、鼻梁の左右にできる隙間をインナーマスク16を利用して塞ぐ点が先の参考例と異なる。詳しくは、マスク本体1の上縁1a内面にインナーマスク16を接着したうえで、その下半部を図7に示すように上向きに折返して接着縁に重ねる。この折返し片16bによって鼻梁の左右にできる隙間を塞ぐのである。この場合のインナーマスク16は、厚めで嵩高い不織布を使用することが好ましい。もちろん、折返し片16bのみを厚めで嵩高い不織布で形成してもよい。インナーマスク16の全体、あるいは折返し片16bを半通気性の不織布で形成すると、呼気の漏洩を阻止して、呼気による眼鏡のくもりをさらに効果的に防止できる。半通気性の不織布としては、片面にプラスチックフィルムがラミネートしてある不織布や、プラスチックフィルムが上下の不織布の間に介装してある積層不織布を適用できる。折返し片16bの上縁に粘着部13を設けて、折返し片16bを顔面に接着できるようにすると、鼻全体を折返し片16bで覆って異物の侵入を効果的に阻止できる。この場合の粘着部13は、先の参考例で説明した粘着部と同様に形成する。
【0032】
この実施例における衛生マスクは、以下の態様で実施することができる。マスク本体1の内面に交換可能なインナーマスク16が第2粘着部17を介して装着固定してあり、インナーマスク16の下部に連続して折返し片16bが一体に設けられており、インナーマスク16の内面に沿って上向きに折返した折返し片16bで、鼻梁の左右にできる隙間を塞ぐことを特徴とする衛生マスク。インナーマスク16の内面に沿って上向きに折り返した折返し片16bの上縁に粘着部13が設けてある衛生マスク。
【0033】
上記以外に、装着体2はゴム紐や、後頭部で結ばれる紐で形成することができる。マスク本体1は1枚のブランクシートで嘴状に形成することができる。その場合には、ブランクシートの中央上部にV字状の切込を形成しておき、切込で区分される左右のブランクシートの切込縁どうしを溶着して、前面が嘴状に突出するマスク本体1を形成する。マスク本体1は不織布以外に、織布で形成してもよい。インナーマスク16は、マスク本体1と同様に、前面が嘴状に突出する立体形状に形成することができる。
【0034】
粘着部13は、帯状に形成する必要はなく、円形、矩形、リング状など必要に応じて任意の形状に形成できる。粘着部13の形成位置は、鼻梁を除く鼻屋および頬面と対向するマスク本体1の内面の任意位置に形成してあればよいが、鼻屋と頬面の隣接部分に近く、さらにマスク本体1の上縁1aに近いほど、上縁1aを効果的に肌に密着させることができる。必要があれば左右の粘着部13を一続きのものとして連続形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 マスクの使用状態を示す正面図
【図2】 マスク本体を拡げた状態の背面図
【図3】 粘着部の粘着位置を示す横断平面図
【図4】 マスク本体を偏平に折り畳んだ状態の一部破断側面図
【図5】 マスクの別の参考例を示す分解背面図
【図6】 マスク本体の別の参考例を示す展開図
【図7】 マスクの実施例を示す一部破断正面図
【図8】 インナーマスクの折り畳み途中状態を示す正面図
【符号の説明】
1 マスク本体
1a マスク本体の上縁
2 装着体
3 ブランクシート
13 粘着部
16 インナーマスク
16a インナーマスクの上縁
17 第2粘着部
Claims (4)
- 鼻および口を含む顔面の下半部外面を覆うマスク本体(1)と、マスク本体(1)の左右両側に設けられる装着体(2)とを備えており、
マスク本体(1)は、左右のブランクシート(3)の中央隣接縁どうしを接合することにより、接合個所が前面側へ嘴状に突出しており、
顔面に装着した状態におけるマスク本体(1)の上縁(1a)が、鼻梁の上部から左右の鼻屋を経て両頬へ向かって連続しており、
マスク本体(1)の内面に、交換可能なインナーマスク(16)が、第2粘着部(17)を介して装着固定されており、
インナーマスク(16)の下部に連続して折返し片(16b)が一体に設けられており、
インナーマスク(16)の内面に沿って上向きに折返した折返し片(16b)で、左右の鼻屋と頬面とマスク本体(1)とによって形成される鼻梁左右の隙間を塞ぐことを特徴とする衛生マスク。 - インナーマスク(16)の内面に沿って上向きに折返した折返し片(16b)の上縁に、折返し片(16b)を顔面に接着するための粘着部(13)が設けられている請求項1記載の衛生マスク。
- 折返し片(16b)が、片面にプラスチックフィルムをラミネートした不織布で形成されている請求項1または2記載の衛生マスク。
- 折返し片(16b)が、プラスチックフィルムを上下の不織布の間に介装した積層不織布で形成されている請求項1または2記載の衛生マスク。
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