JP4017239B2 - 基板処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハや液晶表示器用のガラス基板、フォトマスク用のガラス基板、光ディスク用の基板などの基板に薬液や純水などの処理液を供給して洗浄処理などの処理液を用いた所定の基板処理を行った後、基板に気体を供給しながら基板を回転させて基板を乾燥させる乾燥処理を行う基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の基板処理装置は、図8に示すように、基板Wを保持して回転させるスピンチャック1と、スピンチャック1に保持された基板Wの上面に対向配置される円盤状の上部雰囲気遮断部材2とを備えている。
【0003】
スピンチャック1は、図示しない電動モーターによって鉛直方向の軸芯J周りに回転される円筒状の回転軸11の上端に円盤状のスピンベース12が連結され、このスピンベース12の上面に基板Wの外周部を3箇所以上で把持して、基板Wをスピンベース12の上面から離間させて保持する3個以上の基板保持部材13が設けられ、基板Wを水平姿勢で保持して軸芯J周りで回転させるように構成されている。
【0004】
スピンベース12は、スピンチャック1に保持された基板Wの下面に対向配置される雰囲気遮断部材としての機能を果たしている。回転軸11の中空部には、薬液や純水などの処理液を送液するための送液路として用いられる内径R10の円柱状の中空部100を有する円筒状の部材101が、その中心軸を軸芯Jと同軸にして挿通されている。この部材101の中空部(送液路)100の上端がスピンチャック1に保持された基板Wの下面の中央部に処理液を供給する処理液供給口102になっている。すなわち、従来装置のスピンベース12に設けられた処理液供給口102は、図9に示すように、軸芯Jを中心とした直径R10の円形の形状に形成されている。
【0005】
部材101の外径R20は、回転軸11の中空部の内径R30よりも小さく、部材101の外壁面と回転軸11の中空部の内壁面との間に円筒状の中空部110が形成されている。この中空部110は、窒素ガスなどの不活性ガスやドライエアーなどの所定の気体を流す気体流路として用いられ、その上端がスピンチャック1に保持された基板Wの下面の中央部に気体を供給する気体供給口111になっている。すなわち、従来装置のスピンベース12に設けられた気体供給口111は、図9に示すように、軸芯Jを中心とした直径R30の円と軸芯Jを中心とした直径R20の円との間の、基板Wの回転中心軸芯Jに対して円対称なリング状の形状に形成され、処理液供給口102の周囲から均等に気体が噴出されるようになっている。
【0006】
上部雰囲気遮断部材2は、中心軸が軸芯Jと同軸に配置された円筒状の回転支軸21の下端に連結されている。そして、回転軸11及びスピンベース12と同様の構造によって、図9に示すように、処理液供給口102及び気体供給口111と同様の構成の処理液供給口202及び気体供給口211が上部雰囲気遮断部材2に設けられている。なお、処理液供給口202はスピンチャック1に保持された基板Wの上面の中央部に処理液を供給する供給口、気体供給口211はスピンチャック1に保持された基板Wの上面の中央部に気体を供給する供給口である。また、円筒状の部材201、中空部200、210は、上述した回転軸11及びスピンベース12側の部材101、中空部100、110に対応する構成要素である。
【0007】
この従来装置によって、例えば、薬液による薬液洗浄処理、純水によって薬液を洗い流すリンス処理、乾燥処理を基板Wの上下両面に対して行う場合の動作は以下のとおりである。
【0008】
すなわち、スピンチャック1に基板Wを保持して軸芯J周りで回転させ、処理液供給口102、202から基板Wの上下両面の各中央部に薬液を供給する。基板Wの上下両面の各中央部に供給された薬液は基板Wの回転の遠心力によって基板Wの上面の全面及び下面の全面に拡げられて基板Wの上下両面に対する薬液による洗浄が行われる。
【0009】
予め決められた薬液洗浄処理時間が経過すると、処理液供給口102、202から供給する処理液を薬液から純水に切り替える。基板Wの上下両面の各中央部に供給された純水は基板Wの回転の遠心力によって基板Wの上面の全面及び下面の全面に拡げられて基板Wの上下両面に対するリンス処理が行われる。なお、上記薬液洗浄処理または/およびこのリンス処理の際に、必要に応じて気体供給口111、211から気体を供給することもある。
【0010】
そして、予め決められたリンス処理時間が経過すると、処理液供給口102、202からの純水の供給を停止し、気体供給口111、211から気体を供給しながら基板Wを回転させ、基板Wの回転の遠心力によって、基板Wの上下両面に残留する純水を基板Wの外周部から振り切らせて除去し、基板Wの上下両面を乾燥させる。このとき、供給される気体が基板Wの上面の全面及び下面の全面に拡げられて基板Wの乾燥が促進される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
【0012】
すなわち、従来装置の気体供給口111、211は、基板Wの回転中心軸芯Jに対して円対称なリング状の形状に形成され、処理液供給口102、202の周囲から均等に気体が噴出されるように構成しているので、図10に示すように、気体供給口111、211から供給された気体の一部が基板Wの回転中心の周囲から基板Wの回転中心に向かって流れ、この気体の流れGF10によって、基板Wの回転中心付近に残留する純水が遠心力で基板Wの外周部に流れるのが妨げられる。また、基板Wの回転の遠心力は、回転中心に向かうに従って小さくなり、基板Wの回転中心では遠心力が最も弱い。そのため、基板Wの回転中心付近に純水が残留し易くなり、基板Wの回転中心付近の乾燥が外周部に比べて遅れ、基板Wの全面を乾燥させる時間が長引き、乾燥処理のスループットが低下したり、基板Wの全面に対する乾燥が不均一になってウォーターマークが発生するなどの不都合がある。
【0013】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、基板の乾燥を高速かつ均一に行える基板処理装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、基板を保持して回転させる基板保持回転手段と、前記基板保持回転手段に保持された基板の少なくとも1方の面の全体を覆うように対向配置される雰囲気遮断部材と、前記雰囲気遮断部材に設けられ、その雰囲気遮断部材に対向する基板の面の中央部に処理液を供給する処理液供給口と、前記雰囲気遮断部材に設けられ、その雰囲気遮断部材に対向する基板の面の中央部に気体を供給する気体供給口と、を備えた基板処理装置において、前記雰囲気遮断部材を回転可能に設けるとともに、前記気体供給口を、前記基板保持回転手段に保持された基板の回転中心軸芯に対して非対称になるように、かつ、前記雰囲気遮断部材の回転中心軸芯からずれた位置に固定立設して、前記雰囲気遮断部材が前記気体供給口の周囲を回転するように構成したことを特徴とするものである。
【0015】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の基板処理装置において、前記処理液供給口を固定立設し、前記雰囲気遮断部材が前記処理液供給口の周囲を回転するように構成するとともに、前記気体供給口と前記処理液供給口とを、前記雰囲気遮断部材の回転中心軸芯を挟むように並べて前記雰囲気遮断部材に設けたことを特徴とするものである。
【0016】
【作用】
請求項1に記載の発明によれば、気体供給口を、基板保持回転手段に保持された基板の回転中心軸芯に対して非対称になるように雰囲気遮断部材に設けたので、気体供給口から供給される気体によって、遠心力が小さい基板の回転中心の周囲から基板の回転中心に向かって均等に流れる気体の流れが形成されることがない。従って、基板の回転中心付近に残留する処理液が遠心力で基板の外周部に流れるのが妨げられず、基板の回転中心付近の乾燥の遅延を抑制できる。
【0017】
請求項2に記載の発明によれば、基板保持回転手段に保持された基板の回転中心軸芯に対して非対称になるように設けた気体供給口の側方に並べて処理液供給口を設けているので、気体供給口から基板の対向面に供給された気体によって、1方向から遠心力が小さい基板の回転中心に向かう気体の流れを形成でき、基板の回転中心付近に残留する処理液は、遠心力に加えて、上記1方向から基板の回転中心に向かう気体の流れによって基板の外周部に速やかに流れ、乾燥が遅い基板の回転中心付近の乾燥を促進できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の一実施例に係る基板処理装置の全体構成を示す一部省略正面図であり、図2は実施例装置の要部の構成を示す拡大縦断面図、図3は実施例装置の処理液供給口と気体供給口を基板の対向面から見た図である。
【0019】
なお、本実施例では、薬液による薬液洗浄処理と、純水によって薬液を洗い流すリンス処理と、乾燥処理とを基板Wの上下両面に対して行う装置を例に採り説明する。
【0020】
本実施例装置は、基板Wを保持して回転させるスピンチャック1と、スピンチャック1に保持された基板Wの上面に対向配置される円盤状の上部雰囲気遮断部材2とを備えている。
【0021】
スピンチャック1は、電動モーター10によって鉛直方向の軸芯J周りに回転される円筒状の回転軸11の上端に円盤状のスピンベース12が連結され、このスピンベース12の上面に基板Wの外周部を3箇所以上で把持して、基板Wをスピンベース12の上面から離間させて保持する3個以上の基板保持部材13が設けられ、基板Wを水平姿勢で保持して軸芯J周りで回転させるように構成されている。
【0022】
スピンベース12は、スピンチャック1に保持された基板Wの下面に対向配置される雰囲気遮断部材としての機能を果たしている。回転軸11の中空部には、内径R1の円柱状の中空部30と内径R2の円柱状の中空部31とが並設された円柱状の部材32が、その中心軸を軸芯Jと同軸にして挿通されている。
【0023】
この部材32は固定立設され、回転軸11は軸芯J周りで回転可能に立設されている。部材32の外径R3は、回転軸11の中空部の内径R30よりも若干小さく、部材32の外壁面と回転軸11の中空部の内壁面との間に図示しないベアリングが介在されていて、固定立設された部材32の周囲で回転軸11が軸芯J周りで回転されるようになっている。
【0024】
中空部30の中心軸は部材32の中心軸(軸芯J)からずらされている。この中空部30は、薬液や純水などの処理液を送液するための送液路として用いられ、その上端がスピンチャック1に保持された基板Wの下面の中央部に処理液を供給する処理液供給口33になっている。中空部30の基端には、薬液と純水とを選択的に供給可能に構成された処理液供給部50が接続されている。これにより、処理液供給口33からスピンチャック1に保持された基板Wの下面の中央部への薬液の供給、純水の供給、薬液及び純水の供給停止が選択的に行えるようになっている。
【0025】
中空部31の中心軸も部材32の中心軸(軸芯J)からずらされている。この中空部31は、窒素ガスなどの不活性ガスやドライエアーなどの所定の気体を流す気体流路として用いられ、その上端がスピンチャック1に保持された基板Wの下面の中央部に気体を供給する気体供給口34になっている。中空部31の基端には、開閉弁51を介して気体供給部52が接続されている。開閉弁51の開閉によって、気体供給口34からスピンチャック1に保持された基板Wの下面の中央部への気体の供給とその停止が切換えられるようになっている。
【0026】
図3に示すように、処理液供給口33は軸芯Jからずれた位置を中心とした直径R1の円形の形状に形成され、気体供給口34は軸芯Jからずれた位置を中心とした直径R2の円形の形状に形成されている。すなわち、気体供給口34は、基板Wの回転中心軸芯Jに対して非対称になるようにスピンベース12に設けられ、処理液供給口33は、その気体供給口34の側方に並べてスピンベース12に設けられている。
【0027】
なお、気体供給口34の面積が小さいと、気体供給口34から吹き出される気体の噴出圧が高くなり、基板Wの下面に供給された処理液を吹き飛ばして処理液による処理を均一に行えないなどの不都合を招く。従って、R2>R1として、気体供給口34の面積を処理液供給口33の面積よりも大きくすることが好ましい。例えば、R1を4〜6mmに対してR2を8〜10mm程度の比率にすることが好ましい。
【0028】
上部雰囲気遮断部材2は、円筒状の回転支軸21の下端に連結されている。回転支軸21は、その中心軸が軸芯Jと同軸に配置され、モーター22によって軸芯J周りで回転可能に支持アーム23の先端部に懸垂支持されている。回転支軸21の回転によって、上部雰囲気遮断部材2は回転支軸21とともに軸芯J周りに回転されるようになっている。支持アーム23は、エアシリンダやボールネジなどの周知の1軸方向駆動機構で構成される図示しない昇降駆動部によって昇降可能に構成されている。この支持アーム23の昇降により、回転支軸21を介して上部雰囲気遮断部材2がスピンチャック1に対して接離可能になっている。
【0029】
そして、回転軸11及びスピンベース12と同様の構造によって、図3に示すように、処理液供給口33及び気体供給口34と同様の構成の処理液供給口43及び気体供給口44が上部雰囲気遮断部材2に設けられている。なお、処理液供給口43はスピンチャック1に保持された基板Wの上面の中央部に処理液を供給する供給口、気体供給口44はスピンチャック1に保持された基板Wの上面の中央部に気体を供給する供給口である。また、円柱状の部材42、中空部40、41は、上述した回転軸11及びスピンベース12側の部材32、中空部30、31に対応する構成要素である。部材42は支持アーム23に固定的に懸垂支持され、部材42の外壁面と回転支軸21の中空部の内壁面との間に図示しないベアリングが介在されていて、固定支持された部材42の周囲で回転支軸21が軸芯J周りで回転されるようになっている。また、処理液供給部50は、中空部30とは個別に中空部40に薬液と純水とを選択的に供給可能に構成されていて、処理液供給口43からスピンチャック1に保持された基板Wの上面の中央部への薬液の供給、純水の供給、薬液及び純水の供給停止が選択的に行える。さらに、中空部31及び気体供給口34側と同様の構成で、開閉弁53の開閉によって、気体供給口44からスピンチャック1に保持された基板Wの上面の中央部への気体の供給とその停止が切換えられるようになっている。
【0030】
次に本実施例装置によって、薬液洗浄処理、リンス処理、乾燥処理を基板Wの上下両面に対して行う動作を説明する。
【0031】
上部雰囲気遮断部材2を上昇させた状態で、スピンチャック1に基板Wを保持させる。基板Wがスピンチャック1に保持されると、上部雰囲気遮断部材2を下降させて、スピンチャック1に保持された基板Wの上面に上部雰囲気遮断部材2を近接させて対向配置させる。これにより、スピンチャック1に保持された基板Wは、スピンベース12と上部雰囲気遮断部材2との間に挟まれ、その状態で以下の処理が行われる。
【0032】
まず、電動モーター10を駆動してスピンチャック1に保持された基板Wを軸芯J周りで回転させ、処理液供給口33、43から基板Wの上下両面の各中央部に薬液を供給する。基板Wの上下両面の各中央部に供給された薬液は基板Wの回転の遠心力によって基板Wの上面の全面及び下面の全面に拡げられて基板Wの上下両面に対する薬液による洗浄が行われる。
【0033】
予め決められた薬液洗浄処理時間が経過すると、処理液供給口33、43から供給する処理液を薬液から純水に切り替える。基板Wの上下両面の各中央部に供給された純水は基板Wの回転の遠心力によって基板Wの上面の全面及び下面の全面に拡げられて基板Wの上下両面に対するリンス処理が行われる。なお、上記薬液洗浄処理または/およびこのリンス処理の際に、必要に応じて気体供給口34、44から気体を供給することもある。
【0034】
そして、予め決められたリンス処理時間が経過すると、処理液供給口33、43からの純水の供給を停止し、気体供給口34、44から気体を供給しながら基板Wを回転させ、基板Wの上下両面に残留する純水を基板Wの外周部から振り切らせて除去し、基板Wの上下両面を乾燥させる。
【0035】
予め決められた乾燥処理時間が経過すると、気体供給口34、44からの気体の供給を停止するとともに、基板Wの回転を停止する。そして、上部雰囲気遮断部材2を上昇させて、スピンチャック1から処理済の基板Wが取り出される。
【0036】
なお、上記処理において、必要に応じて上部雰囲気遮断部材2を軸芯J周りで回転させることもある。
【0037】
本実施例によれば、気体供給口34、44を、スピンチャック1に保持された基板Wの回転中心軸芯Jに対して非対称になるようにスピンベース12、上部雰囲気遮断部材2に設けたので、図4に示すように、気体供給口34、44から供給される気体によって、遠心力の小さい基板Wの回転中心の周囲から基板Wの回転中心に向かって均等に流れる気体の流れが形成されることがない。従って、基板Wの回転中心付近に残留する処理液が遠心力で基板Wの外周部に流れるのが妨げられず、基板Wの回転中心付近の乾燥の遅延を抑制できる。
【0038】
また、本実施例によれば、スピンチャック1に保持された基板Wの回転中心軸芯Jに対して非対称になるように設けた気体供給口34、44の側方に並べて処理液供給口33、43を設けているので、図4に示すように、気体供給口34、44から基板Wの各面に供給された気体によって、1方向から遠心力の小さい基板Wの回転中心に向かう気体の流れGF1を形成でき、基板Wの回転中心付近に残留する処理液は、遠心力に加えて、上記1方向から基板Wの回転中心に向かう気体の流れGF1によって基板Wの外周部に速やかに流れ、乾燥が遅い基板Wの回転中心付近の乾燥を促進できる。
【0039】
従って、基板の乾燥を高速かつ均一に行うことができ、乾燥処理のスループットの低下やウォーターマークの発生などを防止できる。
【0040】
なお、上記実施例では、処理液供給口33、43を軸芯Jからずれた位置を中心にしたが、図5に示すように、処理液供給口33、43の中心を軸芯Jと同軸にしてもよい。
【0041】
また、上記実施例や図5の変形では、スピンチャック1に保持された基板Wの回転中心軸芯Jに対して非対称になるように設けた気体供給口34、44の側方に並べて処理液供給口33、43を設けているが、気体供給口34、44が、スピンチャック1に保持された基板Wの回転中心軸芯Jに対して非対称であれば、気体供給口34、44と処理液供給口33、43とが並設されていなくてもよい。
【0042】
例えば、図6に示すように、スピンチャック1に保持された基板Wの回転中心軸芯Jからずれた位置を中心として処理液供給口43を設け、その周囲にリング状の気体供給口44を設けて、気体供給口44をスピンチャック1に保持された基板Wの回転中心軸芯Jに対して非対称になるようにしてもよい。この構成の場合、基板Wの上面のうち、処理液供給口43から供給される処理液の着液位置Qには、気体供給口44から供給される気体によって、その位置Qの周囲からその位置Qに向かって均等に流れる気体の流れGF2が形成される。しかしながら、その位置Qは、基板Wの回転中心からずれているので、その位置Qの遠心力が強く、気体の流れGF2によっても、その位置Qに残留する処理液が遠心力で基板Wの外周部に流れるのが妨げられない。なお、この変形例は、例えば、中心からずらせて円柱状の気体流路60が形成された円柱状の部材61を、その中心軸が軸芯Jと同軸になるように回転支軸21の中空部に挿通し、処理液を送液する管62を、その中心軸が気体流路60の中心軸と同軸になるように気体流路60に挿通して構成することができる。
【0043】
また、図7に示すように、スピンチャック1に保持された基板Wの回転中心軸芯Jを中心として処理液供給口43を設け、その周囲に、スピンチャック1に保持された基板Wの回転中心軸芯Jからずれた位置を中心としたリング状の気体供給口44を設けて、気体供給口44をスピンチャック1に保持された基板Wの回転中心軸芯Jに対して非対称になるようにしてもよい。この構成の場合、気体供給口44から供給される気体によって、遠心力の小さい基板Wの回転中心の周囲から基板Wの回転中心に向かって流れる気体の流れGF3、GF4が形成されるが、基板Wの回転中心の周囲から基板Wの回転中心に向かって流れる気体の流れGF3、GF4は均等ではない。従って、基板Wの回転中心の周囲の一部から基板Wの回転中心に向かって強く流れる気体の流れによって、基板Wの回転中心付近に残留する処理液は基板Wの外周部に速やかに流される。なお、この変形例は、例えば、中心からずらせて円柱状の気体流路70が形成された円柱状の部材71を、その中心軸が軸芯Jと同軸になるように回転支軸21の中空部に挿通し、処理液を送液する管72を、その中心軸が軸芯Jと同軸になるように気体流路70に挿通して構成することができる。
【0044】
上記図6、図7では、上部雰囲気遮断部材2側の処理液供給口43と気体供給口44とを例に採ったが、スピンベース12側の処理液供給口33と気体供給口34も同様に変形実施することができる。
【0045】
また、処理液供給口33、43や気体供給口34、44は、円形に限らずその他の形状であってもよい。
【0046】
さらに、上記実施例やその変形例では、スピンチャック1に保持された基板Wを挟んでスピンベース12側の処理液供給口33及び気体供給口34と、上部雰囲気遮断部材2側の処理液供給口43及び気体供給口44とが対称形になるように構成しているが、スピンベース12側の処理液供給口33及び気体供給口34と、上部雰囲気遮断部材2側の処理液供給口43及び気体供給口44とは非対称であってもよい。
【0047】
また、上記実施例やその変形例では、スピンベース12側の気体供給口34の大きさと、上部雰囲気遮断部材2側の気体供給口44の大きさとを同じにしているが、気体供給口34と気体供給口44とは同じ大きさでなくてもよい。スピンベース12側の処理液供給口33と、上部雰囲気遮断部材2側の処理液供給口43に関しても同様に、これら気体供給口34と気体供給口44とは同じ大きさであってもよいし、異なる大きさであってもよい。
【0048】
上記実施例では、スピンチャック1に保持された基板Wの下面と上面の両面に対向配置される、処理液供給口33及び気体供給口34を設けたスピンベース(雰囲気遮断部材)12と、処理液供給口43及び気体供給口44を設けた上部雰囲気遮断部材2を備えた装置を例に採ったが、本発明はそれに限定されない。例えば、上記実施例においてスピンベース12に処理液供給口33及び気体供給口34を設けていない装置や、スピンベース12に処理液供給口33及び気体供給口34を設けているが上部雰囲気遮断部材2を備えていない装置などで、基板Wの上面または下面のうちの一方の面のみに所定の基板処理を行う装置など、スピンチャック1に保持された基板Wの一方の面に対向配置させる、処理液供給口及び気体供給口を設けた雰囲気遮断部材のみを備えた装置であっても本発明は同様に適用できる。
【0049】
また、上記実施例では、処理液供給口33、43から薬液と純水とを切換え供給可能に構成し、薬液洗浄処理とリンス処理と乾燥処理とを行える装置を例に採っているが、例えば、処理液供給口33、43から純水のみを供給可能に構成して、純水による水洗処理と乾燥処理とを行う装置であっても本発明は同様に適用できる。
【0050】
さらに、処理液供給口から供給される処理液は薬液や純水に限らずその他の適宜の処理液であってもよい。
【0051】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1に記載の発明によれば、気体供給口を、基板保持回転手段に保持された基板の回転中心軸芯に対して非対称になるように雰囲気遮断部材に設けたので、基板の回転中心付近に残留する処理液が遠心力で基板の外周部に流れるのを妨げる気体の流れを形成することがなくなり、基板の回転中心付近の乾燥の遅延を抑制でき、従来装置よりも基板の乾燥を高速かつ均一に行うことができる。
【0052】
請求項2に記載の発明によれば、基板保持回転手段に保持された基板の回転中心軸芯に対して非対称になるように設けた気体供給口の側方に並べて処理液供給口を設けたので、気体供給口から基板の対向面に供給した気体によって、1方向から基板の回転中心に向かう気体の流れを形成でき、遠心力が小さい基板の回転中心付近に残留する処理液が基板の外周部に速やかに流れ、乾燥が遅い基板の回転中心付近の乾燥を促進でき、基板の乾燥をより高速かつ均一に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る基板処理装置の全体構成を示す一部省略正面図である。
【図2】実施例装置の要部の構成を示す拡大縦断面図である。
【図3】実施例装置の処理液供給口と気体供給口を基板の対向面から見た図である。
【図4】実施例装置の作用効果を説明するための要部縦断面図である。
【図5】実施例装置の変形例の処理液供給口と気体供給口を基板の対向面から見た図である。
【図6】実施例装置の別の変形例の処理液供給口と気体供給口を基板の対向面から見た図と、その変形例の作用効果を説明するための要部縦断面図である。
【図7】実施例装置のさらに別の変形例の処理液供給口と気体供給口を基板の対向面から見た図と、その変形例の作用効果を説明するための要部縦断面図である。
【図8】従来装置の要部の構成を示す拡大縦断面図である。
【図9】従来装置の処理液供給口と気体供給口を基板の対向面から見た図である。
【図10】従来装置の問題点を説明するための要部縦断面図である。
【符号の説明】
1:スピンチャック
2:上部雰囲気遮断部材
12:スピンベース
33、43:処理液供給口
34、44:気体供給口
W:基板
J:基板の回転中心軸芯
Claims (2)
- 基板を保持して回転させる基板保持回転手段と、
前記基板保持回転手段に保持された基板の少なくとも1方の面の全体を覆うように対向配置される雰囲気遮断部材と、
前記雰囲気遮断部材に設けられ、その雰囲気遮断部材に対向する基板の面の中央部に処理液を供給する処理液供給口と、
前記雰囲気遮断部材に設けられ、その雰囲気遮断部材に対向する基板の面の中央部に気体を供給する気体供給口と、
を備えた基板処理装置において、
前記雰囲気遮断部材を回転可能に設けるとともに、
前記気体供給口を、前記基板保持回転手段に保持された基板の回転中心軸芯に対して非対称になるように、かつ、前記雰囲気遮断部材の回転中心軸芯からずれた位置に固定立設して、
前記雰囲気遮断部材が前記気体供給口の周囲を回転するように構成した
ことを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1に記載の基板処理装置において、
前記処理液供給口を固定立設し、
前記雰囲気遮断部材が前記処理液供給口の周囲を回転するように構成するとともに、
前記気体供給口と前記処理液供給口とを、前記雰囲気遮断部材の回転中心軸芯を挟むように並べて前記雰囲気遮断部材に設けたことを特徴とする基板処理装置。
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