JP4172760B2 - 基板処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体基板などの基板を処理液を用いて処理する基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体プロセスは、高度化および微細化しており、また、新しいデバイス構造(たとえば、半導体基板の表面に大きな段差が設けられた構造)や新しい材料に対応することが必要になっている。これにともなって、洗浄液やエッチング液などの処理液を用いた処理は、ますます高性能かつ多種類のものが要求されるようになってきている。
【0003】
半導体プロセスにおいて必要となる処理液を用いた処理としては、たとえば、以下のようなものがある。
▲1▼半導体装置の製造工程において、ドライエッチング、アッシング、成膜などのドライ雰囲気で行われる処理にともなって発生し、強固に半導体基板に付着した異物(ゴミ)を、高い除去率で除去するための洗浄(たとえば、下記特許文献1参照)。
▲2▼半導体ウエハの周縁部(ベベル部)や裏面に付着した金属汚染、またはこれらの領域に付着した不必要な膜の除去のための洗浄またはエッチング(たとえば、下記特許文献2参照)。
▲3▼高精度で均一なエッチング(たとえば、下記特許文献3参照)。
▲4▼熱処理、成膜等の直前に行う精密で高い清浄度を得る洗浄(たとえば、下記特許文献4参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−6942号公報
【特許文献2】
特開2002−110626号公報(第1図)
【特許文献3】
特開2002−100598号公報
【特許文献4】
特開2000−133625号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の基板処理装置は、上記▲1▼〜▲4▼のいずれかの処理を行うために機能が特化されており、1台の装置でこれらの処理のうち2つ以上の処理を行うことができなかった。
このため、処理液を用いた複数種類の基板処理のために、機能の異なる複数の基板処理装置を用意しなければならず、設備投資の増大、および生産性の低下を招いていた。
【0006】
また、1つの処理チャンバで上述のような様々な種類の処理を行おうとすると、使用する処理液(薬液など)の種類が増えるなど理由で限界があり、また、それぞれの処理の品質を上げることができなかった。
そこで、この発明の目的は、設備投資を少なくできる基板処理装置を提供することである。
この発明の他の目的は、生産性が高い基板処理装置を提供することである。
【0007】
この発明のさらに他の目的は、多機能かつ高品質な処理を実現できる基板処理装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記の課題を解決するための請求項1記載の発明は、ローディングステーション(19)により、内部に基板を搬入および搬出する基板処理装置であって、基板(W)の一方表面に処理液を供給して当該基板を枚葉処理する片面処理を施すための片面処理チャンバ(12a,12d)と、基板の両面に対して処理液としてのエッチング液を供給して当該基板を枚葉処理する両面処理を施すための両面処理チャンバ(12b,12c)と、上記片面処理チャンバおよび上記両面処理チャンバに対して基板の搬入および搬出をする搬入/搬出ロボット(13)とを備え、上記片面処理チャンバは、ほぼ水平に保持された基板において、上記一方表面をなす下面に向けて処理液としてのエッチング液を吐出して、当該基板をベベルエッチングするためのベベルエッチング処理チャンバ(12a,12d)を含み、上記搬入/搬出ロボットを取り囲むように、第1ないし第4処理チャンバ(12a〜12d)が配置されており、上記搬入/搬出ロボットと、上記ローディングステーションに配置され、基板を収容するためのカセット(C)との間で、基板を搬送するための搬送路(15)が、上記第1処理チャンバと上記第4処理チャンバとの間を通るように設けられており、上記搬送路に沿う方向に関して、上記第1および第4処理チャンバが、上記第2および第3処理チャンバに比して、上記ローディングステーションに近い側に配置されており、上記第1および第4処理チャンバは、上記片面処理チャンバであり、上記第2および第3処理チャンバは、上記両面処理チャンバであることを特徴とする基板処理装置(1,100)である。
基板処理装置(75,100)は、基板の一方表面に処理液を供給して当該基板を枚葉処理する片面処理を施すための片面処理チャンバと、基板の両面に対して処理液としてのエッチング液を供給して当該基板を枚葉処理する両面処理を施すための両面処理チャンバと、上記片面処理チャンバおよび上記両面処理チャンバに対して、基板の搬入および搬出をする搬入/搬出ロボットとを備え、上記片面処理チャンバは、上記基板の上記一方表面を物理洗浄するための物理洗浄処理チャンバ(12a,12d)を含んでもよい。
基板処理装置(100)は、基板の一方表面または他方表面に処理液を供給して当該基板を枚葉処理する片面処理を施すための片面処理チャンバと、基板の両面に対して処理液としてのエッチング液を供給して当該基板を枚葉処理する両面処理を施すための両面処理チャンバと、上記片面処理チャンバおよび上記両面処理チャンバに対して、基板の搬入および搬出をする搬入/搬出ロボットとを備え、上記片面処理チャンバは、上記基板の上記一方表面を物理洗浄するための物理洗浄処理チャンバ(12d)と、ほぼ水平に保持された基板において上記他方表面をなす下面に向けて処理液としてのエッチング液を吐出して、当該基板をベベルエッチングするためのベベルエッチング処理チャンバ(12a)とを含んでもよい。
【0009】
この発明によれば、片面処理チャンバで基板の片面処理を行い、両面処理チャンバで基板の両面処理を行うことができる。すなわち、1台の基板処理装置で、処理液を用いた種類の異なる処理を行うことができる。したがって、片面処理のための基板処理装置と両面処理のための基板処理装置とを別々に用意する必要はないので、設備投資を低減できる。
また、片面処理チャンバで片面処理が施された基板を、搬入/搬出ロボットにより両面処理チャンバに移して両面処理を施したり、両面処理チャンバで両面処理が施された基板を、搬入/搬出ロボットにより片面処理チャンバに移して片面処理を施したりすることができる。このため、片面処理と両面処理とを、1台の基板処理装置内で連続して実施することができるから、生産性を高くすることができる。
【0010】
さらに、片面処理と両面処理とは、別々のチャンバ、すなわち、片面処理チャンバと両面処理チャンバとで、それぞれ行われる。すなわち、片面チャンバおよび両面処理チャンバは、それぞれ片面処理および両面処理という技術的に近似した処理用に特化されているので、各々のチャンバで行われる処理を高品質なものとすることができる。すなわち、この基板処理装置によれば、多機能かつ高品質な処理を実現できる。
【0011】
片面処理チャンバは、単一種類の片面処理を行うためのものであってもよく、複数種類の片面処理を行うためのものであってもよい。同様に、両面処理チャンバは、単一種類の両面処理を行うためのものであってもよく、複数種類の両面処理を行うためのものであってもよい。
片面処理チャンバは、1つのみ設けられていてもよく、複数個設けられていてもよい。片面処理チャンバが複数個設けられている場合は、それぞれの片面処理チャンバで行われる処理は、同じ種類のものであってもよく、互いに異なる種類のものであってもよい。同様に、両面処理チャンバも1つのみ設けられていてもよく、複数個設けられていてもよい。両面処理チャンバが複数個設けられている場合は、それぞれの両面処理チャンバで行われる処理は、同じ種類のものであってもよく、互いに異なる種類のものであってもよい。
【0012】
両面処理チャンバで行われる処理は、エッチング液による処理に加えて、たとえば、基板の両面に洗浄液を供給して洗浄する洗浄処理であってもよい。エッチング液による処理は、たとえば、基板の両面にエッチング液を供給して基板表面に形成された不要な膜の一部または全部を除去するエッチング処理であってもよい。両面処理チャンバを特定の処理を行うためのものに特化することにより、たとえば、高精度で均一なエッチングや、精密で高い清浄度を得る洗浄を実現できる。
【0013】
請求項記載のように、請求項1記載の基板処理装置で処理を施すべき上記基板において上記一方表面とは反対側の表面であって、当該表面の周縁部がベベルエッチングされるべき表面には、金属酸化物の膜が形成されていてもよい。
物理洗浄処理チャンバを備えた上記基板処理装置で処理を施すべき上記基板において上記一方表面に、酸化膜またはポリシリコン膜が形成されていてもよい。
物理洗浄処理チャンバおよびベベルエッチング処理チャンバを備えた上記基板処理装置で処理を施すべき上記基板において上記一方表面には、ドライエッチングが施され、または、化学蒸着法もしくはスパッタ法による成膜が施されていてもよい。
ベベルエッチング処理チャンバは、たとえば、請求項記載のように、基板をほぼ水平に保持する基板保持部(30)と、この基板保持部に保持された基板をほぼ水平な面内で回転させる回転駆動機構(25)と、上記基板保持部に保持された基板の下面に向けて処理液としてのエッチング液を吐出する処理液ノズル(35)とを有する片面液処理ユニット(20a,20d)を備えたものであってもよい。
この場合、たとえば、基板保持部に保持され回転駆動機構により回転されている基板の下面ほぼ中央部に、処理液ノズルからエッチング液を吐出してベベルエッチング処理またはベベル洗浄処理を行うことができる。この場合、エッチング液は、遠心力により、基板の下面に沿って外方に向かって拡がるように流れ、基板の周縁部で一部基板の上面周縁部に回り込み、たとえば、基板の上面周縁部に形成された不要な膜や汚染物質がエッチングにより除去される。
【0014】
また、物理洗浄処理チャンバは、たとえば、基板を保持する基板保持部(84)と、この基板保持部に保持された基板の一方表面に処理液を吐出する処理液ノズル(86,87)と、上記基板保持部に保持された基板の上記一方表面をスクラブすることが可能なブラシ(95)とを有するブラシスクラブユニット(76a,76d)を備えたものであってもよい。
この構成によれば、いわゆるブラシスクラブ洗浄を実施することができる。これにより、基板表面に強固に付着した異物を、処理液の化学的な作用およびブラシの物理的な作用により除去できる。
【0015】
請求項記載の発明は、上記ローディングステーションと上記搬入/搬出ロボットとの間で基板を搬送して受け渡しする搬送ロボット(5,6)をさらに備えたことを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の基板処理装置である。
この発明によれば、ローディングステーションと片面処理チャンバおよび両面処理チャンバ近傍との間の基板の搬送と、片面処理チャンバおよび両面処理チャンバに対する基板の搬入/搬出とは、それぞれ、搬送ロボットと搬入/搬出ロボットとで分担されて実施される。したがって、基板の片面処理および/または両面処理に対して、基板の搬送および搬入/搬出が律速になることはないので、生産性を高くすることができる。
【0016】
搬入/搬出ロボットは、水平面内方向には移動しないものであってもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下では、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る基板処理装置の図解的な平面図である。
この基板処理装置1は、処理対象の半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という。)Wを基板処理装置1に対して搬入および搬出するためのローディングステーション19と、ウエハWの表面を、処理液を用いて処理するための第1ないし第4処理チャンバ12a〜12dと、ローディングステーション19と第1ないし第4処理チャンバ12a〜12dとの間でウエハWを搬送するためのインデクサロボット6および補助搬送ロボット5を備えている。
【0018】
ローディングステーション19は、水平方向に沿って直線状に配列された複数(この実施形態では3つ)のカセットステージ16を備えており、各カセットステージ16の上には、複数枚のウエハWを収容することができるカセットCを1個ずつ載置することができる。カセットステージ16が並べられた方向に沿って、第1搬送路14が設けられており、インデクサロボット6はこの第1搬送路14に沿って移動可能に設けられている。
【0019】
一方、第1搬送路14に直交する水平方向に沿って直線状に延びるように第2搬送路15が設けられている。この第2搬送路15は、この実施形態では、第1搬送路14のほぼ中間位置から延びている。補助搬送ロボット5は、この第2搬送路15に沿って移動可能に設けられている。インデクサロボット6は、カセットステージ16に載置されたカセットCにアクセスしてウエハWの出し入れを行うことができるとともに、補助搬送ロボット5との間でウエハWの受け渡しが可能である。
【0020】
第2搬送路15の第1搬送路14側とは反対側には、水平方向には移動しない搬入/搬出ロボット(主搬送ロボット)13が配置されている。搬入/搬出ロボット13は、伸縮自在のアーム(たとえば、多関節アーム)によりウエハWの受け渡しを行うものであり、また、鉛直軸線まわりの回転および昇降が可能である。これにより、搬入/搬出ロボット13は、補助搬送ロボット5との間のウエハWの受け渡し、ならびに第1ないし第4処理チャンバ12a〜12dに対するウエハWの搬入および搬出が可能である。
【0021】
第1ないし第4処理チャンバ12a〜12dは、搬入/搬出ロボット13を取り囲むように配置されている。第2搬送路15は、第1処理チャンバ12aと第4処理チャンバ12dとの間を通るように設けられている。
第1ないし第4処理チャンバ12a〜12dは、いずれも長方形の1つの角部を切り欠いて得られる5角形の平面形状を有しており、この5角形の斜辺に対応する部分には、シャッタ10が備えられた隔壁17a〜17dが設けられている。隔壁17a〜17dは、搬入/搬出ロボット13が配置された方向に向けられている。隔壁17a〜17dのシャッタ10は、通常は閉じられており、搬入/搬出ロボット13により、第1ないし第4処理室12a〜12dに対してウエハWを搬入および搬出するときに開かれる。
【0022】
第1搬送路14と第1および第4処理チャンバ12a,12dとの間には、第1および第4流体バルブ室11a,11dがそれぞれ配置されている。また、第2および第3処理チャンバ12b,12cの第1および第4処理チャンバ12a,12d側とは反対側には、第2および第3流体バルブ室11b,11cが、それぞれ配置されている。第1ないし第4流体バルブ室11a〜11dには、それぞれ、第1ないし第4処理チャンバ12a〜12d等で用いられる処理液やガスの流れを制御するためのバルブが配置されている。
【0023】
第1および第4処理チャンバ12a,12d内には、ウエハWの片面に薬液を供給して処理する片面薬液処理ユニット20a,20dが備えられている。第2および第3処理チャンバ12b,12c内には、ウエハWの両面に薬液を供給して処理する両面処理ユニット20b,20cが備えられている。
図2は、片面薬液処理ユニット20a,20dの共通の構成を示す図解的な断面図である。片面薬液処理ユニット20a,20dは、ウエハWをほぼ水平に保持してウエハWのほぼ中心を通る鉛直軸線まわりに回転するスピンチャック30と、スピンチャック30に近接して対向可能な遮断部42とを備えている。
【0024】
スピンチャック30は、円板状でほぼ水平に配されたスピンベース22と、スピンベース22の中心下部に鉛直方向に沿って取り付けられた回転軸23とを含んでいる。スピンベース22の上面22aはほぼ水平な面となっており、上面22aの周縁部には複数のチャックピン24が周方向に間隔をあけて立設されている。チャックピン24は、ウエハWの下面周縁部を支持する支持部24aと、この支持部24aよりもスピンベース22の半径方向外方側において鉛直に立ち上がり、ウエハWの端面(周面)に当接し、他のチャックピン24と協働してウエハWを挟持する挟持部24bとを有している。
【0025】
回転軸23には、回転軸23をその軸のまわりに回転させる回転駆動機構25が結合されている。以上の構成により、回転駆動機構25により、スピンチャック30に保持されたウエハWを回転させることが可能である。
回転軸23は管状であり、回転軸23の内部には、処理液配管26が挿通されている。処理液配管26の内部は処理液供給路33となっている。処理液配管26の上端は、スピンベース22の上面22aからわずかに突出しており、処理液供給路33に連通した開口を有して処理液を吐出する下ノズル35となっている。下ノズル35の先端には、回転半径方向外方側へと張り出した鍔部が形成されている。
【0026】
処理液配管26には、エッチング液などの薬液が収容された薬液供給源および純水などの洗浄液が収容された洗浄液供給源から、薬液と洗浄液とを切り換えて導入可能である。これにより、下ノズル35からスピンチャック30に保持されたウエハWの下面中心部に向けて、薬液または洗浄液を吐出可能である。
回転軸23の内壁と処理液配管26との間の空間は、ガス供給路18となっている。下ノズル35の鍔部とスピンベース22との間には、ガス供給路18と連通した間隙が設けられており、この間隙はガス吐出口18aとなっている。ガス供給路18には、窒素ガスなどの不活性ガス供給源から不活性ガスを導入できるようになっている。これにより、ガス吐出口18aから不活性ガスを吐出して、スピンチャック30に保持されたウエハWとスピンベース22と間の空間を不活性ガス雰囲気にすることができる。
【0027】
遮断部42は、スピンベース22とほぼ同じ径を有する円板状の遮断板27を備えている。遮断板27は、離間して対向配置された2枚の円板27a,27bを含んでいる。円板27bの周縁部からは、リング部27cが円板27bにほぼ垂直に突設されており、リング部27cにより円板27aと円板27bとの間がそれらの周縁部で塞がれている。
遮断板27の中心上部には、スピンチャック30の回転軸線と同軸のほぼ鉛直軸線に沿う回転軸28が取り付けられている。回転軸28は、管状の外回転管28aと、外回転管28aの内部に外回転管28aの内壁と間隔をあけて配された内回転管28bとを備えている。外回転管28aは円板27aの上面中心部に接合されており、内回転管28bは円板27bの上面中心部に接合されている。
【0028】
外回転管28aの内壁と内回転管28bとの間の空間は、第1ガス供給路37となっている。円板27aと円板27bとの間の空間は、第1ガス供給路37に連通した第2ガス供給路38となっている。円板27bには、円板27bの厚さ方向に貫通し、第2ガス供給路38に連通した第3ガス供給路39が形成されている。第3ガス供給路39は、円板27bの下面で開口したガス吐出口39aと連通している。
【0029】
内回転管28bの内部には、処理液配管31が挿通されている。処理液配管31の内部は、洗浄液を流すための洗浄液供給路32となっている。処理液配管31の下端は、洗浄液供給路32に連通した開口を有する上ノズル34となっている。洗浄液供給路32には、図示しない洗浄液供給源から、洗浄液を導入できるようになっている。
内回転管28bと洗浄液配管31との間の空間は、ガス供給路43となっており、ガス供給路43の下端はガス吐出口43aとなっている。第1ガス供給路37およびガス供給路43には、窒素などの不活性ガスが収容された不活性ガス供給源から、不活性ガスを導入できるようになっている。これにより、ガス吐出口39a,43aから不活性ガスを吐出して、遮断板27とスピンチャック30に保持されたウエハWとの間の空間を不活性ガス雰囲気にすることができる。ガス吐出口39aから不活性ガスが吐出されることにより、ウエハW上面周縁部近傍も良好に不活性ガス雰囲気(低酸素分圧状態)にすることができる。
【0030】
回転軸28には、回転軸28をその軸のまわりに回転させる回転駆動機構29が結合されている。回転駆動機構29により、遮断板27を、たとえば、スピンベース22と同一方向に同じ回転数で同期回転させることが可能である。また、回転軸28には、回転軸28をその軸に沿う方向に昇降することができる昇降機構40が結合されている。昇降機構40により、遮断板27を、スピンチャック30に保持されたウエハWに対して近接した近接位置と、スピンチャック30の上方に退避した退避位置との間で移動させることができる。
【0031】
回転駆動機構25,29および昇降機構40の動作や、不活性ガス、薬液、および洗浄液の供給およびその停止は制御部41により制御されるようになっている。
図3は、両面処理ユニット20b,20cの共通の構成を示す図解的な断面図である。両面洗浄ユニット20b,20cは、ウエハWをほぼ水平に保持してウエハWのほぼ中心を通る鉛直軸線まわりに回転するスピンチャック45と、スピンチャック45に近接して対向可能な遮断部46とを備えている。
【0032】
スピンチャック45は、円板状でほぼ水平に配されたスピンベース47と、スピンベース47の中心下部に鉛直方向に沿って取り付けられた回転軸48とを含んでいる。スピンベース47の上面47aはほぼ水平な面となっており、上面47aの周縁部には複数のチャックピン49が周方向に間隔をあけて立設されている。チャックピン49の高さ方向のほぼ中間部において、スピンベース47の中心側の側面は、スピンベース47の中心側に向かって下がるように傾斜した傾斜部49aが形成されている。複数のチャックピン49は、互いに協働してこの傾斜面49aの上端部近傍でウエハWの周面を挟持できるようになっている。
【0033】
回転軸48には、回転軸48をその軸のまわりに回転させる回転駆動機構50が結合されている。以上の構成により、回転駆動機構50により、スピンチャック45に保持されたウエハWを回転させることが可能である。
回転軸48は管状であり、回転軸48の内部には、処理液配管51が挿通されている。処理液配管51の内部は処理液供給路52となっている。処理液配管51の上端は、スピンベース47の上面47aとほぼ同一平面上にあり、処理液供給路52に連通した開口を有して処理液を吐出する下ノズル53となっている。
【0034】
処理液供給路52には、下方から、薬液供給源に収容されたエッチング液などの薬液と、洗浄液供給源に収容された純水などの洗浄液とを切り換えて導入可能である。これにより、下ノズル53からスピンチャック45に保持されたウエハWの下面中心部に向けて、薬液または洗浄液を吐出可能である。
回転軸48の内壁面と処理液配管51との間の空間は、ガス供給路71となっており、ガス供給路71の上端はガス吐出口71aとなっている。ガス供給路71には、回転軸48の下方から窒素ガスなどの不活性ガスを導入できるようになっている。これにより、ガス吐出口71aから不活性ガスを吐出し、スピンチャック45に保持されたウエハWとスピンベース47との間の空間を不活性ガス雰囲気にすることができる。
【0035】
遮断部46は、スピンベース47とほぼ同じ径を有する円板状の遮断板54を備えている。遮断板54の中心上部には、ほぼ鉛直軸線に沿う回転軸55が取り付けられている。回転軸55には、回転軸55にほぼ垂直な方向に張り出した2つのフランジ58,59が、上下方向に離間して設けられている。
回転軸55は、支持アーム57の内部から下方に突出するように配されている。支持アーム57には、回転軸55とほぼ相補的な形状の軸穴56が形成されており、回転軸55は軸穴56の内壁面との間にわずかな間隙ができるように、軸穴56中に緩く嵌め込まれている。
【0036】
支持アーム57内には、軸穴56に連通した気体流路60a〜60dが形成されており、気体流路60a〜60dには、加圧された窒素ガスまたは空気などの気体軸受け用ガスを送り込むことができるようになっている。気体軸受け用ガスが、回転軸55と軸穴56の内壁面との間の間隙に送り込まれることにより、回転軸55が、支持アーム57に非接触で支持される。これにより、回転軸55の軸受け部分の摩耗により塵埃が発生するということがなく、塵埃によるウエハWの汚染を防止できる。
【0037】
また、回転軸55にフランジ58,59が設けられていることにより、気体軸受け用ガスの導入を停止しても、回転軸55が支持アーム57から抜け落ちることはない。
フランジ58とフランジ59との間において、回転軸55の周面には、複数個の永久磁石61が、回転軸55の軸まわりに所定の角度ごとに極性が反転するようにリング状に固定されている。また、支持アーム57内には、これらの永久磁石61に対向するように、複数個のコイル62が固定されている。永久磁石61とコイル62とによりモータ63が構成されており、モータ63の回転駆動力で回転軸に固定された遮断板54を、たとえば、スピンベース47と同一方向に同じ回転数で同期回転させることが可能である。
【0038】
回転軸55は管状であり、回転軸55の内部には、不活性ガス配管64が挿通されている。不活性ガス配管64の下端は、遮断板54の下面よりわずかに高い位置にあり、開口して上ノズル65となっている。不活性ガス配管64には、窒素ガスなどの不活性ガスを導入可能である。これにより、上ノズル64から不活性ガスを吐出して、遮断板54とスピンチャック45に保持されたウエハWとの間の空間を不活性ガス雰囲気にすることが可能である。
【0039】
支持アーム57には、昇降機構68が結合されている。昇降機構68により、遮断板54を、スピンチャック45に保持されたウエハWに対して近接した近接位置と、スピンチャック45の上方に退避した退避位置との間で移動させることができる。
スピンチャック45に保持されたウエハWと遮断板54との間には、処理液配管66を配置することができるようになっている。処理液配管66は、遮断部46の側方に配置されほぼ鉛直方向に沿う鉛直部66aと、鉛直部66aの下端からほぼ水平方向に沿って延びる水平部66bと、水平部66bの鉛直部66a側とは反対側の端部から鉛直方向下方に短く延びる吐出部66cとを含んでいる。吐出部66cの下端は開口して、処理液ノズル67となっている。
【0040】
処理液配管66内には、エッチング液などの薬液と、純水などの洗浄液とを切り換えて導入可能であり、処理液ノズル67から薬液または洗浄液を吐出可能である。
水平部66bの長さは、スピンベース47や遮断板54の半径より大きい。鉛直部66aには、鉛直部66aをその軸のまわりに回動させることができる回動駆動機構69が結合されていて、吐出部66cを鉛直部66aの軸を中心とした円周上に沿って移動させることができるようになっている。このとき、吐出部66cは、スピンチャック45に保持されたウエハWの回転軸上にのるようになっている。これにより、処理液ノズル67を、スピンチャック45に保持されたウエハWの中心部に対向された処理位置と、スピンチャック45に対向しない退避位置との間で移動可能である。
【0041】
回転駆動機構50、モータ63、回動駆動機構69、および昇降機構68の動作や、不活性ガス、気体軸受け用ガス、薬液、および洗浄液の供給およびその停止は、制御部70により制御される。
次に、一方表面に金属酸化物の膜が形成されたウエハWをベベルエッチングおよび両面洗浄する場合を例として、図1の基板処理装置1を用いたウエハWの処理方法について説明する。片面薬液処理ユニット20a,20dにおいて、薬液供給源には、対象とされる金属酸化物を選択的に除去するのに適したエッチング液が収容されているものとし、洗浄液供給源には純水が収容されているものとする。両面処理ユニット20b,20cにおいて、薬液供給源には、ライトエッチング用のエッチング液が収容されているものとし、洗浄液供給源には、純水が収容されているものとする。
【0042】
先ず、別途用意された成膜装置により、一方表面に金属酸化物の膜が形成されたウエハWが収容されたカセットCが、カセットステージ16の上に載置される。
次に、インデクサロボット6により、カセットCから1枚のウエハWが取り出され、補助搬送ロボット5に渡される。補助搬送ロボット5はこのウエハWを搬入/搬出ロボット13に渡し、搬入/搬出ロボット13はこのウエハWを第1処理チャンバ12aに搬入する。同様にして、カセットCからウエハWが1枚取り出されて、第4処理チャンバ12dに搬入される。
【0043】
図2を参照して、ウエハWは、遮断板27が退避位置にある状態で、第1および第4処理チャンバ12a,12d内にそれぞれ搬入され、金属酸化物の膜が形成された面を上にして、チャックピン24によりスピンチャック30上にほぼ水平に保持される。続いて、制御部41の制御により、昇降機構40が制御されて、遮断板27が近接位置にされ、ガス吐出口18a,39a,43aから不活性ガスが吐出されて、スピンベース22と遮断板27との間の空間が、不活性ガス雰囲気にされる。そして、制御部41により回転駆動機構25,29が制御されて、スピンチャック30に保持されたウエハWおよび遮断板27が回転される。
【0044】
次に、制御部41の制御により、下ノズル35からエッチング液が吐出される。エッチング液は、ウエハW下面中心部に当たり、ウエハWの回転に伴う遠心力によって、ウエハW下面に沿って外方へ拡がっていき、ウエハW周縁部で側方へと振り切られる。エッチング液はウエハW表面に対する濡れ性を有しているため、ウエハW周縁部において、エッチング液の一部はウエハWの上面へと回り込む。これにより、ウエハW上面周縁部の金属酸化物の膜がエッチング(ベベルエッチング)されて除去される。
【0045】
一定時間、ウエハWのベベルエッチング処理が継続された後、制御部41の制御により、下ノズル35から吐出される処理液がエッチング液から純水に切り換えられる。下ノズル35から吐出された純水は、ウエハW下面に沿ってウエハW中心部から外側に拡がるように流れる。ウエハW周縁部に達した純水は、ウエハW表面に対する濡れ性により、ウエハW上面周縁部に回り込む。これにより、ウエハW表面に残っていたエッチング液が洗い流される。
【0046】
下ノズル35から純水を吐出してウエハWを洗浄する際、上ノズル34から洗浄液を同時に吐出することとしてもよい。
一定時間、純水によるウエハWの洗浄が継続された後、制御部41の制御により、ウエハWへの純水の供給が停止される。続いて、制御部41により回転駆動機構25,29が制御されて、スピンチャック30および遮断板27が所定時間高速回転される。これにより、ウエハWは振り切り乾燥される。
【0047】
その後、制御部41により回転駆動機構25,29が制御されて、スピンチャック30および遮断板27の回転が停止され、ガス吐出口18a,39a,43aからの不活性ガスの吐出が停止される。そして、制御部41により昇降機構40が制御されて、遮断板27が退避位置にされる。
この状態で、搬入/搬出ロボット13により、ウエハWが、第1処理チャンバ12aから搬出され、第2処理チャンバ12bまたは第3処理チャンバ12cに搬入される。同様に、搬入/搬出ロボット13により、ウエハWが、第4処理チャンバ12dから搬出され、第3処理チャンバ12cまたは第2処理チャンバ12bに搬入される。
【0048】
次に、第2および第3処理チャンバ12b,12cにおいて、ウエハWの両面洗浄が行われる。
図3を参照して、ウエハWの第2および第3処理チャンバ12b,12c内への搬入は、遮断板54および処理液ノズル67が退避位置にある状態で行われる。ウエハWは、チャックピン49によりスピンチャック45にほぼ水平に保持される。続いて、制御部70の制御により、昇降機構68が制御されて遮断板54が近接位置にされ、回動駆動機構69が制御されて、処理液ノズル67が処理位置にされる。また、制御部70の制御により、ガス吐出口71aおよび上ノズル65から不活性ガスが吐出されて、スピンベース47と遮断板54との間の空間が不活性ガス雰囲気にされる。
【0049】
続いて、制御部70の制御により、気体流路60a〜60dに気体軸受け用ガスが導入されて、回転軸55が支持アーム57に非接触で保持されるようにされる。この状態で、制御部70により回転駆動機構50およびモータ63が制御されて、スピンチャック45に保持されたウエハWおよび遮断板54が回転される。
次に、制御部70の制御により、下ノズル53および処理液ノズル67からエッチング液が吐出される。エッチング液は、ウエハW下面および上面の中心部に当たり、ウエハWの回転に伴う遠心力によって、ウエハWの下面および上面に沿って外方へ拡がっていき、ウエハW周縁部で側方へと振り切られる。これにより、ウエハWの下面および上面はライトエッチングされ、精密かつ高い清浄度に両面洗浄される。
【0050】
一定時間、ウエハWのライトエッチング処理が継続された後、制御部70の制御により、下ノズル53および処理液ノズル67から吐出される処理液が、エッチング液から純水に切り換えられる。下ノズル53および処理液ノズル67から吐出された純水は、ウエハW下面および上面に沿ってウエハW中心部から外側に拡がるように流れる。これにより、ウエハW表面に残っていたエッチング液は洗い流される。
【0051】
一定時間、純水によるウエハWの洗浄が継続された後、ウエハWへの純水の供給が停止される。続いて、制御部70により回転駆動機構50が制御されて、スピンチャック45が所定時間高速回転される。これにより、ウエハWは振り切り乾燥される。続いて、制御部70により回転駆動機構50およびモータ63が制御されて、スピンチャック45および遮断板54の回転が停止され、さらに、ガス吐出口71aおよび上ノズル65からの不活性ガスの吐出が停止される。
【0052】
その後、制御部70により、昇降機構68および回動駆動機構69が制御されて、遮断板54および処理液ノズル67が退避位置にされる。この状態で、搬入/搬出ロボット13により、ウエハWが、第2処理チャンバ12bから搬出され、補助搬送ロボット5に受け渡される(図1参照)。ウエハWは、さらに、補助搬送ロボット5からインデクサロボット6に受け渡されて、インデクサロボット6によりカセットCに収容される。同様にして、ウエハWは、搬入/搬出ロボット13により、第3処理チャンバ12cから搬出され、補助搬送ロボット5およびインデクサロボット6を介してカセットCに収容される。
【0053】
以上で、ウエハWのベベルエッチングおよび両面洗浄が終了する。以上の処理を経たウエハWは、さらに、別途用意された成膜装置、熱処理装置などのドライ雰囲気で処理を行うための装置に搬入されて、成膜処理や熱処理が施される。両面洗浄の工程により、精密かつ高い清浄度に洗浄されたウエハWは、このような成膜処理や熱処理に適した表面状態を有している。
以上のように、この基板処理装置1によれば、従来は別々の装置により実施されていたウエハWのベベルエッチング処理と精密かつ高い清浄度の両面洗浄とを1台の装置で連続して行うことができる。これにより、装置のための設備投資を低減し、かつ、生産性を高くすることができる。
【0054】
また、ローディングステーション19と第1ないし第4処理チャンバ12a〜12d近傍との間のウエハWの搬送と、第1ないし第4処理チャンバ12a〜12dに対するウエハWの搬入/搬出とは、それぞれ、インデクサロボット6および補助搬送ロボット5と搬入/搬出ロボット13とで分担されて実施される。したがって、第1ないし第4処理室12a〜12dにおけるウエハWの処理に対して、ウエハWの搬送および搬入/搬出が律速になることはないので、このような効果によっても生産性を高くすることができる。
【0055】
さらに、ウエハWのベベルエッチング処理と両面洗浄とは、専用に設けられた別々の処理チャンバで行われるので、それぞれ、高品質な処理を実現できる。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る基板処理装置の図解的な平面図である。図1の基板処理装置1の構成要素に対応する構成要素には、図4に図1の場合と同一符号を付して説明を省略する。
この基板処理装置75は、第1ないし第4の処理チャンバ12a〜12dを備えている。第2および第3処理チャンバ12b,12c内には、第1の実施形態の基板処理装置1と同様に、両面処理ユニット20b,20cが配置されているが、第1および第4処理チャンバ12a,12dには、ウエハWの一方表面をブラシでスクラブして(擦って)洗浄する片面ブラシスクラブユニット76a,76dが配置されている。
【0056】
図5は、片面ブラシスクラブユニット76a,76dの共通の構成を示す図解的な断面図である。片面ブラシスクラブユニット76a,76bは、ウエハWを保持して回転させる基板回転保持機構77と、ウエハW表面に処理液を供給する処理液供給部78と、ウエハWの表面を洗浄する洗浄機構79とを備えている。基板回転保持機構77は、ほぼ鉛直方向に沿う円筒状の周壁を有するカップ80と、ウエハWをほぼ水平に吸引保持する真空吸着式のスピンチャック81とを含んでいる。スピンチャック81は、モータ82の回転軸83の上端に、ウエハWを真空吸着保持するスピンベース84が一体に取り付けられてなる。回転軸83は、カップ80の底を貫通するように配設されている。モータ82を駆動することにより、スピンベース84をほぼ鉛直軸線に沿う回転軸P1のまわりに回転することができる。これにより、ウエハWが回転軸P1のまわりに回転されるようになっている。
【0057】
スピンチャック81の代わりに、片面薬液処理ユニット20a,20dのスピンチャック30や両面処理ユニット20b,20cのスピンチャック45と同様のスピンチャックが備えられていてもよい。この場合、チャックピンにより、ウエハWの下面をスピンベース84にほとんど接触させることなく、ウエハWを保持できる。
カップ80の底の周縁部には、洗浄液を排出するための排出口80aが設けられている。カップ80には、カップ80を昇降する昇降駆動機構85が結合されている。カップ80を昇降させることにより、スピンベース84が、カップ80の上端より高くなるようにしたり、カップ80内に配された状態にすることができる。
【0058】
処理液供給部78は、ウエハWの上面に向けて純水を吐出する純水ノズル86と、薬液などを調合した洗浄液を吐出する洗浄液ノズル87とを含んでいる。純水ノズル86および洗浄液ノズル87は、カップ80の周縁部上端に設けられている。純水ノズル86には、純水配管88が接続されており、純水配管88内には純水供給源から純水を導入できるようになっている。これにより、純水ノズル86から純水を吐出できる。
【0059】
洗浄液ノズル87には、洗浄液配管89を介して液調合ユニット90が接続されている。液調合ユニット90は、複数種類の薬液を調合したり、薬液の原液を純水で希釈したりして、洗浄液を調製できる。薬液調合ユニット90から、洗浄液配管89内に洗浄液を導入して、洗浄液ノズル87から洗浄液を吐出することが可能である。
純水ノズル86および洗浄液ノズル87は、スピンベース84に保持されたウエハWの回転中心近傍を指向している。このため、ウエハWがスピンベース84に保持されて回転しているときに、純水ノズル86または洗浄液ノズル87から純水または洗浄液が吐出されると、これらの純水または洗浄液は、遠心力によってウエハWの表面に沿って拡がり、ウエハW表面全体にむらなく供給される。
【0060】
洗浄機構79は、カップ80の側方に配されたほぼ鉛直軸線に沿う回動軸91と、回動軸91の上端からほぼ水平方向に延びるブラシ支持アーム92と、ブラシ支持アーム92の回動軸91側とは反対側の端部からほぼ鉛直軸線に沿って下方に延びるブラシ支持軸93とを備えている。
回動軸91には、回動駆動機構94が結合されており、ブラシ支持アーム92を、回動軸91の軸P2のまわりに回動可能となっている。ブラシ支持軸93の下端には、円柱状の基部の一端に樹脂などからなる多数の線材が垂設されてなるブラシ95が、線材側を下方に向けられて、ブラシ支持軸93に着脱自在に取り付けられている。ブラシ支持軸93の内部には、ブラシ回転機構97が設けられており、ブラシ95をその基部の中心軸にほぼ沿った回転軸P3のまわりに回転させることができるようになっている。
【0061】
回動軸91は、昇降機構96によって昇降可能に構成されているとともに、回動駆動機構94によって回動軸91軸P2のまわりに回動可能に構成されている。これにより、ブラシ95を、スピンベース84に保持されたウエハWの上面に接触させたり、スピンベース84の上方に退避させたりすることができるとともに、ブラシ95をスピンベース84に保持されたウエハWに対向する対向位置に配したり、この対向位置から側方に退避した退避位置に配したりすることができる。
【0062】
カップ80の側方には、複数種類のブラシ95が収容されブラシ95を洗浄することができる待機ポット(図示せず)が配されていて、ブラシ95は退避位置でこの待機ポットに対向するようになっている。
モータ82、昇降機構85,96、回動駆動機構94、およびブラシ回転機構97の動作や、洗浄液および純水の供給およびその停止は、制御部98により制御される。
【0063】
次に、一方表面に不要になった酸化膜やポリシリコン膜が形成されているウエハWについて、これらの酸化膜またはポリシリコン膜を完全に除去した後、このウエハWの上記一方表面または他方表面をブラシスクラブ洗浄する場合を例として、図4の基板処理装置75を用いたウエハWの第1の処理方法について説明する。
両面処理ユニット20b,20cにおいて、薬液供給源には、酸化膜またはポリシリコン膜を選択的に除去するのに適したエッチング液が収容されているものとし、洗浄液供給源には純水が収容されているものとする。
【0064】
先ず、別途用意された成膜装置により、一方表面に酸化膜やポリシリコン膜が形成されたウエハW、または、これらの膜が形成された後、さらに、別途用意された熱処理装置により熱処理が施されたウエハWがカセットCに収容され、このカセットCが、カセットステージ16の上に載置される。
次に、インデクサロボット6により、カセットCからウエハWが1枚取り出され、補助搬送ロボット5に渡される。補助搬送ロボット5は、このウエハWを搬入/搬出ロボット13に渡し、搬入/搬出ロボット13はこのウエハWを第2処理チャンバ12bに搬入する。同様にして、カセットCからウエハWが1枚取り出されて、第3処理チャンバ12cに搬入される。
【0065】
第2および第3処理チャンバ12b,12cでは、図1の基板処理装置1を用いたウエハWの処理方法における両面洗浄と同様の手順による処理が行われる。エッチング液により、ウエハWの表面に形成された酸化膜またはポリシリコン膜は、完全に除去される。しかし、この状態のウエハWは、エッチングに伴って発生した異物(ゴミ)が強固に付着した状態となっている。
そこで、次に、このような異物を除去するために、第1および第4処理チャンバ12a,12dにおいて、ウエハWのブラシスクラブ洗浄が行われる。ウエハWは、搬入/搬出ロボット13により、第2処理チャンバ12bから搬出されて第1処理チャンバ12aに搬入され、同様に、第3処理チャンバ12cから搬出されて第4処理チャンバ12dに搬入される。
【0066】
図5を参照して、ウエハWの第1および第4処理チャンバ12a,12dへの搬入は、ブラシ95が退避位置にあり、スピンベース84がカップ80の上端より高い位置にある状態で行われる。ウエハWは、スピンベース84により回転軸P1がほぼウエハWの中心を通るような状態で保持される。ウエハWは、ブラシスクラブする面が上に向けられた状態で保持される。その後、制御部98により昇降機構85が制御されて、カップ80が上昇され、スピンベース84がカップ80内に収容された状態にされる。
【0067】
続いて、制御部98によりモータ82が制御されて、スピンベース84に保持されたウエハWが、回転軸P1のまわりに回転されるとともに、洗浄液ノズル87から洗浄液がウエハW上に吐出される。洗浄液は、ウエハW上面の中心部に当たり、ウエハWの上面に沿って外側へと拡がり、ウエハWの周縁部から側方へと振り切られて、カップ80に回収され、さらに、排出口80aから排出されて廃棄される。
【0068】
次に、制御部98により回動駆動機構94が制御されて、ブラシ95が対向位置にされる。ブラシ95は、ウエハWの中心部に対向するようにされる。さらに、制御部98により昇降機構96が制御されて、回動軸91が下降され、ブラシ95の下端(線材の先端)がスピンベース84に保持されたウエハWの表面に接触するようにされる。
この状態で、制御部98によりブラシ回転機構97が制御されて、ブラシ95が回転軸P3のまわりに回転されるとともに、回動駆動機構94が制御されて、ブラシ支持アーム92が回動軸91の軸P2のまわりに回動される。これにより、ブラシ95が自転しながら、回転するウエハWの中心部から外周部に向かって円弧状に走査される。その結果、ブラシ95がウエハ上面の全面に擦りつけられて、ウエハWの上面が洗浄される。洗浄液の化学的な作用とブラシ95の物理的な作用とにより、ウエハW表面に強固に付着した異物は、ウエハW表面から離され、洗浄液とともに洗い流される。
【0069】
制御部98により、ブラシ支持アーム92の回動は、ブラシ95がウエハW周縁部まで移動すると停止されるように制御される。
その後、制御部98により、ブラシ回転機構97が制御されてブラシ95の回転軸P3まわりの回転が停止される。そして、制御部98により昇降機構96が制御されて、ブラシ95の下端(線材の先端)がカップ80の上端より高くなるようにされ、さらに、回動駆動機構94が制御されて、ブラシ支持アーム92が回動軸の軸P2のまわりに回動されてブラシ95が退避位置にされる。そして、ブラシ95がブラシ支持軸93から外されて待機ポットに収容され、別のブラシ95がブラシ支持軸93に取り付けられる。
【0070】
また、制御部98の制御により、洗浄液ノズル87からの洗浄液の吐出が停止され、純水ノズル86から純水が吐出される。純水も、洗浄液と同様に、ウエハW上面の中心部に当たり、ウエハWの上面に沿って外側へと拡がり、ウエハWの周縁部から側方へと振り切られて、カップ80に回収され、さらに、排出口80aから排出されて廃棄される。
次に、制御部98により回動駆動機構94が制御されて、ブラシ95が対向位置にされる。ブラシ95は、ウエハWの中心部に対向するようにされる。さらに、制御部98により昇降機構96が制御されて、回動軸91が下降され、ブラシ95の下端(線材の先端)がスピンベース84に保持されたウエハWの表面に接触するようにされる。
【0071】
この状態で、制御部98によりブラシ回転機構97が制御されて、ブラシ95が回転軸P3のまわりに回転されるとともに、回動駆動機構94が制御されて、ブラシ支持アーム92が回動軸の軸P2のまわりに回動される。これにより、ブラシ95が自転しながら、回転するウエハWの表面の中心部から外周部に向かって円弧状に走査される。その結果、ブラシ95がウエハW上面の前面に擦りつけられ、ウエハWの上面が洗浄される。これにより、ウエハW表面に残っていた洗浄液や異物は、純水とともに洗い流される。
【0072】
ブラシ支持アーム92の回動は、ブラシ95がウエハW周縁部まで移動すると停止されるように制御される。
その後、制御部98によりブラシ回転機構97が制御されて、ブラシ95の回転軸P3まわりの回転が停止され、昇降機構96および回動駆動機構94が制御されて、ブラシ95が退避位置にされる。また、制御部98の制御により、純水ノズル86からの純水の吐出が停止され、モータ82が制御されてスピンベース84に保持されたウエハWの回転が停止される。そして、制御部98により昇降機構85が制御されて、スピンベース84がカップ80の上端より高くなるようにカップ80が下降される。
【0073】
この状態で、搬入/搬出ロボット13により、第1処理チャンバ12aからウエハWが搬出され、補助搬送ロボット5に受け渡される(図4参照)。ウエハWは、さらに、補助搬送ロボット5からインデクサロボット6に受け渡されて、インデクサロボット6によりカセットCに収容される。同様にして、ウエハWは、搬入/搬出ロボット13により、第4処理チャンバ12dから搬出され、補助搬送ロボット5およびインデクサロボット6を介してカセットCに収容される。
【0074】
以上で、ウエハW表面に形成された不要な酸化膜またはポリシリコン膜の完全除去、および片面ブラシスクラブ洗浄が終了する。以上の処理を経たウエハWは、さらに、他の処理装置へ搬入されて所定の処理が施される。
以上のように、この基板処理装置75によれば、従来は別々の装置により実施されていたウエハW表面形成された不要な膜の完全除去と片面ブラシスクラブ洗浄とを、1台の装置で連続して行うことができる。これにより、装置のための設備投資を低減し、かつ、生産性を高くすることができる。
【0075】
また、ウエハW表面形成された不要な膜の完全除去と片面ブラシスクラブ洗浄とは、専用に設けられた別々の処理チャンバで行われるので、それぞれ、高品質な処理を実現できる。
次に、ドライエッチングや、化学蒸着法またはスパッタ法による成膜が施されたウエハWについて、これらの処理に伴う異物を除去した後、ウエハWに形成された酸化膜をエッチングし洗浄する場合を例として、図4の基板処理装置75を用いたウエハWの第2の処理方法について説明する。
【0076】
両面処理ユニット20b,20cにおいて、薬液供給源には、対象とされる酸化膜を選択的に溶解するのに適したエッチング液が収容されているものとし、洗浄液供給源には、純水が収容されているものとする。
先ず、別途用意されたドライエッチング装置や化学蒸着法またはスパッタ法による成膜装置により、ドライエッチングまたは成膜が施されたウエハWがカセットCに収容され、このカセットCが、カセットステージ16の上に載置される。これらのウエハWは、ドライエッチングや化学蒸着法またはスパッタ法による成膜に伴って発生した異物が、表面に強固に付着した状態となっている。
【0077】
次に、インデクサロボット6により、カセットCからウエハWが1枚取り出され、補助搬送ロボット5に受け渡しされる。補助搬送ロボット5は、このウエハWを第1処理チャンバ12aに搬入する。同様にして、カセットCからウエハWが1枚取り出されて、第4処理チャンバ12dに搬入される。ウエハWは、ブラシスクラブ洗浄する面が上に向けられて、スピンベース84に保持される。
第1および第4処理チャンバ12a,12dにおいて、上述の基板処理装置75を用いた第1の処理方法の場合と同様のブラシスクラブ洗浄が行われる。これにより、ウエハWの裏面に強固に付着した異物が除去される。
【0078】
次に、ウエハWに付着した金属汚染物を除去するために、第2および第3処理チャンバ12b,12cにおいて、ウエハWの両面洗浄が行われる。ウエハWは、搬入/搬出ロボット13により、第1処理チャンバ12aから搬出されて、第2処理チャンバ12bまたは第3処理チャンバ12cに搬入され、第4処理チャンバ12dから搬出されて、第3処理チャンバ12cまたは第2処理チャンバ12bに搬入される。
【0079】
第2および第3処理チャンバ12b,12cにおいては、上述の基板処理装置75を用いた第1の処理方法の場合と同様の両面処理が行われる。この際、ウエハWの下面および上面に、薬液供給源からエッチング液が供給されて、ウエハW表面の酸化膜が精密かつ均一にエッチングされた後、ウエハWの下面および上面に純水が供給されて、ウエハW表面のエッチング液が除去される。
その後、ウエハWは、搬入/搬出ロボット13により、第2処理チャンバ12bから搬出され、補助搬送ロボット5およびインデクサロボット6を介して、カセットCに収容される(図4参照)。同様にして、ウエハWは、搬入/搬出ロボット13により、第3処理チャンバ12cから搬出され、補助搬送ロボット5およびインデクサロボット6を介して、カセットCに収容される。
【0080】
以上のように、この基板処理装置75によれば、上述の基板処理装置75を用いた第1の処理方法の場合と異なり、先にウエハWに片面処理(ブラシスクラブ洗浄)を施した後、両面処理(酸化膜の除去)を施すことも可能である。
また、従来は別々の装置により実施されていたウエハWのブラシスクラブ洗浄と酸化膜の除去とを1台の装置で連続して行うことができる。これにより、装置のための設備投資を低減し、かつ、生産性を高くすることができる。
【0081】
また、ウエハWの片面ブラシスクラブ洗浄と酸化膜の除去は、専用に設けられた別々の処理チャンバで行われるので、それぞれ、高品質な処理を実現できる。図6は、本発明の第3の実施形態に係る基板処理装置の図解的な平面図である。図1の基板処理装置1および図4の基板処理装置75の構成要素に対応する構成要素には、図4に図1および図4の場合と同一符号を付して説明を省略する。この基板処理装置100は、第1処理チャンバ12a内に、片面薬液処理ユニット20aが配されおり、第2および第3処理チャンバ12b,12c内に、両面処理ユニット20b,20cが配されており、第4処理チャンバ12d内に、片面ブラシスクラブユニット76dが配されている。
【0082】
このように、第1および第2の実施形態の基板処理装置1,75の場合とは異なり、片面処理を行うための第1および第4処理チャンバ12a,12dには、それぞれ異なる種類の片面処理を行うためのユニットが配されている。
この基板処理装置100によれば、第2および第3処理チャンバ12b,12cにおいて、ウエハWの両面処理(ライトエッチング、酸化膜等の除去など)を行うことができ、第1処理チャンバ12aにおいて、ベベルエッチング等のウエハWの片面薬液処理を行うことができ、第4処理チャンバ12dにおいて、ウエハWの片面ブラシスクラブ洗浄を行うことができる。したがって、第1および第2の実施形態の基板処理装置1,75を用いたウエハWの処理方法と同様の処理方法を実施できる。
【0083】
同じ種類の片面処理(ベベルエッチングやブラシスクラブ洗浄など)は、同時に1枚しか行うことができないが、片面処理が律速にならない場合(両面処理と比べて短時間で実施できる場合)は、生産性を大きく下げることなく、片面処理および両面処理を連続して実施できる。
さらに、この基板処理装置100によれば、異なる種類の片面処理、すなわち、片面薬液処理と片面ブラシスクラブ洗浄とを連続して実施できる。以下、このような処理を行う方法について説明する。片面薬液処理ユニット20dにおいて、薬液供給源には、メタル汚染物を選択的に除去するのに適したエッチング液が収容されているものとる。
【0084】
先ず、別途用意されたドライエッチング装置や化学蒸着法またはスパッタ法による成膜装置により、ドライエッチングまたは成膜が施されたウエハWがカセットCに収容され、このカセットCが、カセットステージ16の上に載置される。これらのウエハWは、ドライエッチングや化学蒸着法またはスパッタ法による成膜に伴って発生した異物が、表面に強固に付着した状態となっている。
次に、インデクサロボット6により、カセットCからウエハWが1枚取り出され、補助搬送ロボット5に渡される。補助搬送ロボット5はこのウエハWを搬入/搬出ロボット13に渡し、搬入/搬出ロボット13はこのウエハWを第4処理チャンバ12dに搬入する。第4処理チャンバ12dにおいて、上述の基板処理装置75を用いた第1および第2の処理方法の場合と同様のブラシスクラブ洗浄が行われる。これにより、ウエハWの表面に強固に付着した異物が除去される。
【0085】
続いて、搬入/搬出ロボット13により、ウエハWは、第4処理チャンバ12dから搬出され第1処理チャンバ12aに搬入される。第1処理チャンバ12aにおいて、スピンチャック30により保持および回転されているウエハWの下面(たとえば、ドライエッチングまたは成膜が施された側とは反対側の面)にエッチング液が供給されて、メタル汚染物が除去される(図2参照)。
本発明の実施形態の説明は以上の通りであるが、本発明は、以上の実施形態に限定されるものではなく、他の形態でも実施できる。たとえば、物理的な洗浄を伴う片面処理のためのユニットとしては、片面ブラシスクラブユニット76a,76d以外に、ウエハW表面に薬液の液滴を噴射して処理する二流体ノズルスプレーや、ウエハWを洗浄液で洗浄する際に超音波振動を併用するメガソニック洗浄を行うためのものであってもよい。
【0086】
片面薬液処理ユニット20a,20dや両面処理ユニット20b,20cにおいて、複数種類の薬液を切り換えて(または同時に)、ウエハWに向けて吐出できるように構成されていてもよい。
第1ないし第3の実施形態の基板処理装置1,75,100では、いずれも、片面処理を行うための処理チャンバ(第1および第4処理チャンバ12a,12d)と両面処理を行うための処理チャンバ(第2および第3処理チャンバ12b,12c)とは、2つずつ設けられている。しかし、本発明は、このような場合に限定されるものではなく、片面処理を行うための処理チャンバの数、および両面処理を行うための処理チャンバの数を任意に設定することができ、これらの処理チャンバの配置を任意に設計することができる。
【0087】
基板処理装置1,75,100は、いずれも、片面処理と両面処理とを連続して実施するように使用する必要はなく、片面処理のみまたは両面処理のみを施すように使用してもよい。たとえば、カセットCから取り出されたウエハWは、第2または第3処理チャンバ12b,12cにおいて両面処理が施された後、第1または第4処理チャンバ12a,12dに搬入されることなく、カセットCに戻されてもよい。また、カセットCから取り出されたウエハWは、第1または第4処理チャンバ12a,12dにおいて片面処理が施された後、第2または第3処理チャンバ12b,12cに搬入されることなく、カセットCに戻されてもよい。
【0088】
また、補助搬送ロボット5に代えて、載置台(受け渡し台)を含む受け渡し部が備えられていてもよい。すなわち、ウエハWは、インデクサロボット6(搬入/搬出ロボット13)により、受け渡し部の載置台に載置され、搬入/搬出ロボット13(インデクサロボット6)により載置台上のウエハWが受け取られるようにしてもよい。さらに、補助搬送ロボット5を廃して、インデクサロボット6と搬入/搬出ロボット13との間で、直接ウエハWが受け渡しされるようにしてもよい。
【0089】
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る基板処理装置の図解的な平面図である。
【図2】片面薬液処理ユニットの構成を示す図解的な断面図である。
【図3】両面処理ユニットの構成を示す図解的な断面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る基板処理装置の図解的な平面図である。
【図5】片面ブラシスクラブユニットの構成を示す図解的な断面図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る基板処理装置の図解的な平面図である。
【符号の説明】
1,75,100 基板処理装置
5 補助搬送ロボット
6 インデクサロボット
13 搬入/搬出ロボット
12a〜12d 第1〜第4処理チャンバ
19 ローディングステーション
20a,20d 片面薬液処理ユニット
25 回転駆動機構
30,45,81 スピンチャック
35 下ノズル
41,70,98 制御部
76a,76d 片面ブラシスクラブユニット
84 スピンベース
86 純水ノズル
87 洗浄液ノズル
95 ブラシ
C カセット
W ウエハ

Claims (4)

  1. ローディングステーションにより、内部に基板を搬入および搬出する基板処理装置であって、
    基板の一方表面に処理液を供給して当該基板を枚葉処理する片面処理を施すための片面処理チャンバと、
    基板の両面に対して処理液としてのエッチング液を供給して当該基板を枚葉処理する両面処理を施すための両面処理チャンバと、
    上記片面処理チャンバおよび上記両面処理チャンバに対して基板の搬入および搬出をする搬入/搬出ロボットとを備え、
    上記片面処理チャンバは、ほぼ水平に保持された基板において、上記一方表面をなす下面に向けて処理液としてのエッチング液を吐出して、当該基板をベベルエッチングするためのベベルエッチング処理チャンバを含み、
    上記搬入/搬出ロボットを取り囲むように、第1ないし第4処理チャンバが配置されており、
    上記搬入/搬出ロボットと、上記ローディングステーションに配置され、基板を収容するためのカセットとの間で、基板を搬送するための搬送路が、上記第1処理チャンバと上記第4処理チャンバとの間を通るように設けられており、
    上記搬送路に沿う方向に関して、上記第1および第4処理チャンバが、上記第2および第3処理チャンバに比して、上記ローディングステーションに近い側に配置されており、
    上記第1および第4処理チャンバは、上記片面処理チャンバであり、上記第2および第3処理チャンバは、上記両面処理チャンバであることを特徴とする基板処理装置。
  2. 処理を施すべき上記基板において上記一方表面とは反対側の表面であって、当該表面の周縁部がベベルエッチングされるべき表面に、金属酸化物の膜が形成されていることを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
  3. 上記ベベルエッチング処理チャンバが、
    基板をほぼ水平に保持する基板保持部と、
    この基板保持部に保持された基板をほぼ水平な面内で回転させる回転駆動機構と、
    上記基板保持部に保持された基板の下面に向けて処理液としてのエッチング液を吐出する処理液ノズルとを有する片面液処理ユニットを備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の基板処理装置。
  4. 上記ローディングステーションと上記搬入/搬出ロボットとの間で基板を搬送して受け渡しする搬送ロボットをさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の基板処理装置。
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