JP4016897B2 - 蓄電装置の充放電制御装置および自動車 - Google Patents

蓄電装置の充放電制御装置および自動車 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蓄電装置の充放電制御装置および自動車に関し、詳しくは、蓄電装置の充放電を制御する蓄電装置の充放電制御装置またはこの蓄電装置の充放電制御装置を備え駆動軸への動力の出力により走行可能な自動車または駆動輪に接続された駆動軸に動力を出力可能な内燃機関および電動機と該電動機に電力を供給可能な蓄電装置とを備える自動車に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の蓄電装置の充放電制御装置としては、蓄電装置としてのバッテリの温度が低いときにバッテリへの充電量を増加させ、バッテリの温度が高いときにバッテリへの充電量を減少させるものが提案されている(非特許文献1参照)。この装置では、バッテリのSOC(State Of Charge)を計算しこの計算したSOCが低いほど大きくなるように要求充電量を設定すると共にバッテリの温度を検出しこの検出した温度が低いほど高くなるように充電係数を設定して、設定した要求充電量に充電係数を積算することによりバッテリに充電させる実行充電量を設定して充電の制御を行なっている。
【0003】
【非特許文献1】
トヨタ技術公開集、”ハイブリッド電気自動車のバッテリ充電制御装置”[発行番号7405]、[発行日1998年1月30日]
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした充放電装置では、バッテリの充放電の切り替わりが頻繁に行なわれる場合がある。特に、バッテリの温度が高くなるとバッテリのSOCの変化に対する要求充電量の変化が大きくなるから、充放電の切り替えが更に頻繁に行なわれ、バッテリを適切に管理できない場合がある。
【0005】
本発明の蓄電装置の充放電制御装置は、こうした問題を解決し、バッテリなどの蓄電装置の温度をより適切に管理してその能力を十分に発揮させることを目的とする。また、本発明の自動車は、バッテリなどの蓄電装置をより適切に管理して走行性能をより向上させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
本発明の蓄電装置の充放電制御装置および自動車は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明の蓄電装置の充放電制御装置は、
蓄電装置の充放電を制御する蓄電装置の充放電制御装置であって、
前記蓄電装置の蓄電状態を検出する蓄電状態検出手段と、
前記蓄電装置の温度を検出する温度検出手段と、
該検出された温度に応じた前記蓄電装置の蓄電状態の変化に対する該蓄電装置への充放電量の変化の関係と前記蓄電装置の蓄電状態の変化に対するヒステリシスの関係とをもって、前記蓄電状態検出手段により検出された蓄電状態に基づいて該蓄電装置の目標充放電量を設定する目標充放電量設定手段と、
該設定された目標充放電量に基づいて前記蓄電装置の充放電を制御する充放電制御手段と
を備えることを要旨とする。
【0008】
この本発明の蓄電装置の充放電制御装置では、蓄電装置の温度に応じた蓄電装置の蓄電状態の変化に対する蓄電装置への充放電量の変化の関係と蓄電装置の蓄電状態の変化に対するヒステリシスの関係とをもって、蓄電状態に基づいて蓄電装置の目標充放電量を設定し、この設定した目標充放電量に基づいて蓄電装置の充放電を制御する。したがって、蓄電装置の充放電の頻繁な切り替わりを回避しながら蓄電状態の温度に応じて適切な充放電を行なうことができる。この結果、蓄電装置をより適切に管理することができる。
【0009】
こうした本発明の蓄電装置の充放電制御装置において、前記目標充放電量設定手段は、前記蓄電装置の温度が低いほど前記蓄電装置の蓄電状態の変化に対する該蓄電装置への充放電量の変化が大きくなると共に該蓄電装置の蓄電状態の変化に対するヒステリシスが大きくなる傾向の関係をもって、前記目標充放電量を設定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、蓄電装置の充放電の頻繁な切り替わりを回避しながら蓄電装置の温度をその性能を十分に発揮させることのできる温度に調節することができる。
【0010】
また、本発明の蓄電装置の充放電制御装置において、前記目標充放電量設定手段は、前記蓄電装置の蓄電状態が所定範囲を外れるときには所定量を前記目標充放電量として設定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、蓄電装置の充放電をより安定させることができる。
【0011】
本発明の第1の自動車は、
上述の態様のいずれかの蓄電装置の充放電制御装置を備え、駆動軸への動力の出力により走行可能な自動車であって、
エネルギの消費を伴って発電して前記蓄電装置を含む電力系統に供給可能な発電手段と、
前記電力系統からの電力により前記駆動軸に動力を出力可能な電動機と、
前記蓄電装置の充放電制御装置の目標充放電量設定手段により設定された目標充放電量に基づいて前記蓄電装置が充放電されると共に要求駆動力に対応する駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記発電手段と前記電動機とを制御する制御手段と
を備えることを要旨とする。
【0012】
この本発明の第1の自動車では、エネルギの消費を伴って発電して蓄電装置を含む電力系統に供給可能な発電手段とこの電力系統からの電力により駆動軸に動力を出力可能な電動機を備え、上述の態様のいずれかの本発明の蓄電装置の充放電制御装置の目標充放電量設定手段により設定された目標充放電量に基づいて蓄電装置が充放電されると共に要求駆動力に対応する駆動力が駆動軸に出力されるよう発電手段と電動機とを制御する。したがって、本発明の蓄電装置の充放電制御装置の効果、すなわち蓄電装置をより適切に管理できる等の効果を奏することができると共に要求駆動力に対処することができる。ここで、「電動機」は、「発電手段」と別個のものとして構成するものの他、「発電手段」の一部を兼ねるものとして構成するものも含まれる。
【0013】
こうした本発明の第1の自動車において、前記制御手段は、前記蓄電装置の充放電制限の範囲内で前記要求駆動力に対応する駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記電動機を駆動制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、蓄電装置の過充電や過放電をより確実に防止することができる。
【0014】
また、本発明の第1の自動車において、前記発電手段は、内燃機関と、該内燃機関のからの動力の少なくとも一部を用いて発電する発電機と備える手段であるものとすることもできる。
【0015】
本発明の第2の自動車は、
駆動輪に接続された駆動軸に動力を出力可能な内燃機関および電動機と、該電動機に電力を供給可能な蓄電装置とを備える自動車であって、
前記蓄電装置の温度を検出する温度検出手段と、
該検出された温度に基づいて前記蓄電装置の温度を調節するための該蓄電装置の使用態様を設定する使用態様設定手段と、
前記駆動軸に要求される要求駆動力と前記設定された使用態様とに基づいて少なくとも前記内燃機関の動力を前記駆動軸に出力する機関運転モードと前記電動機の動力だけを前記駆動軸に出力する電動運転モードとを含む運転モードのうちのいずれかを選択して設定する運転モード設定手段と、
該設定された運転モードにより前記要求駆動力に対応する駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電動機とを制御する制御手段と
を備えることを要旨とする。
【0016】
この本発明の第2の自動車では、蓄電装置の温度に基づいて蓄電装置の温度を調節するための使用態様を設定して、駆動軸に要求される要求駆動力と設定した使用態様とに基づいて少なくとも内燃機関の動力を駆動軸に出力する機関運転モードと電動機の動力だけを駆動軸に出力する電動運転モードとを含む運転モードのうちのいずれかを選択して設定し、設定した運転モードにより要求駆動力に対応する駆動力が駆動軸に出力されるよう内燃機関と電動機とを制御するから、蓄電装置の温度をより適切に管理することができると共に要求駆動力に対処することができる。
【0017】
こうした本発明の第2の自動車において、前記使用態様設定手段は、前記蓄電装置の使用態様として前記蓄電装置の温度が低いほど小さくなる傾向に閾値を設定する手段であり、前記運転モード設定手段は、前記要求駆動力に対応する動力が前記閾値以上のときには前記機関運転モードを設定し、前記要求駆動力に対応する動力が前記閾値未満のときには前記電動運転モードを設定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、蓄電装置の温度が低いときには蓄電装置の使用を多くして蓄電装置を加温してその性能を発揮させることができる。
【0018】
また、本発明の第2の自動車において、前記機関運転モードは、前記内燃機関の動力と前記電動機の動力とを前記駆動軸に出力するモードであるものとすることもできる。
【0019】
さらに、本発明の第2の自動車において、前記内燃機関からの動力の一部を電力に変換すると共に残余の動力を前記駆動軸に伝達する電力変換動力伝達手段を備え、前記制御手段は、前記内燃機関と前記電力変換動力伝達手段と前記電動機とを制御する手段であるものとすることもできる。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例である動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、動力出力装置全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
【0021】
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
【0022】
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
【0023】
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
【0024】
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば,バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
【0025】
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
【0026】
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
【0027】
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特にバッテリ50の温度管理を伴うハイブリッド自動車20の動作について説明する。図2は、実施例のハイブリッド自動車20のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される運転制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば、8msec毎)に繰り返し実行される。
【0028】
運転制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,バッテリECU52からのバッテリ50の残容量SOCや電池温度Tb,エンジン22の回転数Ne,モータMG1およびモータMG2の回転数Nm1,Nm2などの制御に必要なデータを入力する処理を行なう(ステップS100)。ここで、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されるモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて計算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。また、エンジン22の回転数Neは、モータMG1の回転数Nm1と、モータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Gr(モータMG2の回転数/リングギヤ軸32aの回転数)で割って得られるリングギヤ軸32aの回転数と、動力分配統合機構30のギヤ比ρ(サンギヤ歯数/リングギヤ歯数)とに基づいて計算されたものを入力するものとした。勿論、エンジン22のクランクシャフト26に回転数センサを取り付けて、直接検出されたものを用いるものとしても構わない。
【0029】
制御に必要なデータが入力されると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求される要求トルクTr*を設定すると共に要求動力Pr*を設定する(ステップS102)。要求トルクTr*の設定は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め求めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると、要求トルク設定用マップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図3に要求トルク設定用マップの一例を示す。また、要求動力Pr*の設定は、設定した要求トルクTr*を車速Vに換算係数kを乗じて求めたリングギヤ軸32aの回転数で掛けたもの(Tr*×k・V)を設定するものとした。なお、要求動力Pr*の設定に用いるリングギヤ軸32aの回転数は、モータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで割ることによって求めるものとしてもよい。
【0030】
続いて、入力したバッテリ50の電池温度Tbと残容量SOCと充放電量履歴Fとに基づいてバッテリ50に充放電すべき要求充放電量Pch*を設定する(ステップS104)。要求充放電量Pch*の設定は、実施例では、電池温度Tbと残容量SOCと充放電量履歴Fと要求充放電量Pch*との関係を予め求めてマップとしてROM74に記憶しておき、電池温度Tbと残容量SOCと充放電量履歴Fとが与えられるとマップから対応する要求充放電量Pch*を導出することにより設定するものとした。このマップの一例を図4に示す。図4の例では、電池温度Tbが低いほど、即ち図4中のT3からT2,T1へ向かうほど残容量SOCの変化に対して目標充放電量Pch*の傾きが大きくなるように関係付けられている。また、図4では、残容量SOCが所定SOC以上のときには一定の最大放電量(図4中のP1)が設定され、残容量SOCが所定SOC未満のときには一定の最大充電量(図4中のP2)が設定されるようになっている。充放電量履歴Fは、過去の目標充放電量Pch*として最大放電量が設定されたか最大充電量が設定されたかを識別するフラグであり、実施例では、目標充放電量Pch*として最大放電量が設定されたときに値1が設定され、目標充放電量Pch*として最大充電量が設定されたときに値0が設定されるものとした。実施例では、この充放電量履歴Fに値1が設定されているときに図4中右側のマップ、すなわち図5(a)のマップを用いて残容量SOCと電池温度Tbとに基づいて目標充放電量Pch*を設定し、充放電量履歴Fに値0が設定されているときに図4中左側のマップ、すなわち図5(b)のマップを用いて残容量SOCと電池温度Tbとに基づいて目標充放電量Pch*を設定することにより、残容量SOCの変化に対してヒステリシスを持たせている。このとき、バッテリ50の電池温度Tbが低いほど、即ち、目標充放電量Pch*の傾きが大きいほど残容量SOCの上昇時と下降時とに対して大きなヒステリシスを持たせているから、残容量SOCの変化に対する目標充放電量Pch*の傾きが大きい領域での目標充放電量Pch*の頻繁な切り替わりを効果的に回避することができる。
【0031】
こうして目標充放電量Pch*が設定されると、ステップS102で設定した要求動力Pr*と目標充放電量Pch*と所定のロスとの和により車両全体で要求される要求動力Pvを計算し(ステップS106)、計算した要求動力Pvに基づいて上述したモータ運転モードを設定するか否かを判定するための閾値としての運転モード判定閾値Prefをバッテリ50の温度Tbに基づいて設定する(ステップS108)。この運転モード判定閾値Prefは、実施例では、電池温度Tbと運転モード判定閾値Prefとの関係を予め求めてROM74に記憶しておき、電池温度Tbが与えられたときにマップから対応する運転モード判定閾値Prefを導出して設定するものとした。このマップの一例を図6に示す。図6に示すように、運転モード判定閾値Prefは、電池温度Tbが低くなるほど小さくなるように設定されると共に電池温度Tbが高くなるほど大きくなるように設定される。これは、電池温度Tbが低いほど後述するステップS110によりモータ運転モードが設定されやすくし電池温度Tbが高いほどモータ運転モードが設定されにくくすることにより、バッテリ50の使用の程度を調節して温度をバッテリ50の能力を十分に発揮できる温度に管理するためである。
【0032】
要求動力Pvと運転モード判定閾値Prefとが設定されると、要求動力Pvが運転モード判定閾値未満であるか否かを判定し(ステップS110)、運転モード判定閾値未満であると判定されると、実施例のハイブリッド自動車20の運転モードとしてモータ運転モードを設定する。具体的には、エンジン22の運転を停止させるようエンジン22の目標トルクTe*として値0を設定すると共に(ステップS112)、モータMG1の目標トルクTm1*として値0を設定し(ステップS114)、モータMG2からのトルクだけでステップS102で設定した要求トルクTr*を賄うようモータMG2の目標トルクTm2*として要求動力Pr*をモータMG2の回転数Nm2で割った値(Pr*/Nm2)を設定する(ステップS116)。一方、要求動力Pvが運転モード判定閾値Pref未満でない(即ち、Pref以上)と判定されると、モータ運転モード以外の運転モード、即ちトルク変換運転モードや充放電運転モードを設定する。具体的には、ステップS106で設定した車両全体で要求される要求動力Pvをエンジン22の目標動力としてこの目標動力を出力可能な運転ポイント(トルクと回転数から定まるポイント)のうちエンジン22が効率よく運転可能なポイントを目標トルクTe*と目標回転数Ne*として設定すると共に(ステップS118)、設定した目標回転数Ne*と現在のエンジン22の回転数Neとに基づいて次式(1)によりモータMG1の目標トルクTm1*を設定する(ステップS120)。ここで、式(1)中、「KP」は比例制御係数であり、「KI」は積分制御係数である。
【0033】
Tm1*=KP(Ne−Ne*)+KI∫(Ne−Ne*)dt (1)
【0034】
そして、ステップS102で設定した要求動力Pr*と設定したモータMG1の目標トルクTm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρと減速ギヤ35のギヤ比Grとに基づいて次式(2)によりモータMG2の目標トルクTm2*を設定する(ステップS122)。図7に動力分配統合機構30の回転要素を力学的に説明するための共線図を示す。図中R上の2つの太線矢印は、エンジン22を目標トルクTe*および目標回転数Ne*の運転ポイントで定常運転しているときにエンジン22から出力されるトルクTe*がリングギヤ軸32aに伝達されるトルクと、モータMG2から出力されるトルクが減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。図7に示すように、モータMG2の目標トルクTm2*は、エンジン22からリングギヤ軸32aに伝達するトルクとモータMG2からリングギヤ軸32aに作用するトルクとの和のトルクが要求トルクTr*となるように設定すればよい。
【0035】
Tm2*=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr (2)
【0036】
次に、設定したモータMG1の目標トルクTm1*に回転数Nm1を掛けてモータMG1の出力Pm1を計算すると共に(ステップS124)、計算したモータMG1の出力Pm1とバッテリ50の入出力制限Win,WoutとモータMG2の回転数Nm2とに基づいて次式(3)および(4)によりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限ガード値Th,Tlを設定する(ステップS126)。ここで、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、バッテリ50の電池温度Tbや残容量SOCなどに基づいて設定される。実施例では、電池温度Tbと残容量SOCと入出力制限Win,Woutとの関係を予め求めてマップとしてROM74に記憶しておき、電池温度Tbと残容量SOCとが与えられるとマップから対応する入出力制限Win,Woutを導出して設定するものとした。
【0037】
Tl=(Win-Pm1)/Nm2 (3)
Th=(Wout-Pm1)/Nm2 (4)
【0038】
そして、ステップS116またはS122で設定したモータMG2の目標トルクTm2*が設定した上下限ガード値Th,Tlの範囲内にあるか否かを判定し(ステップS128)、上下限ガード値Th,Tlの範囲内にないと判定されると、その範囲内となるようモータMG2の目標トルクTm2*を調整する処理を行なう(ステップS130)。この処理は、具体的には、モータMG2の目標トルクTm2*が上限ガード値Thよりも大きいと判定されると上限ガード値Thとなるよう目標トルクTm2*を調整し、目標トルクTm2*が下限ガード値Tlよりも小さいと判定されると下限ガード値Tlとなるよう目標トルクTm2*を調整する処理である。
【0039】
こうしてエンジン22の目標トルクTe*やモータMG1の目標トルクTm1*,モータMG2の目標トルクTm2*を設定すると、エンジン22の目標トルクTe*をエンジンECU24に、モータMG1の目標トルクTm1*とモータMG2の目標トルクTm2*とをモータECU40に出力して(ステップS132)、本ルーチンを終了する。これにより、目標トルクTe*を受け取ったエンジンECU24は、エンジン22が目標トルクTe*で運転されるようにエンジン22における燃料噴射制御や点火制御などの制御を行なう。また、目標トルクTm1*と目標トルクTm2*とを受け取ったモータECU40は、目標トルクTm1*でモータMG1が運転されると共に目標トルクTm2*でモータMG2が運転されるようにインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
【0040】
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、バッテリ50の電池温度Tbが低いほどバッテリ50の残容量SOCに対する目標充放電量Pch*の傾きを大きくすると共にヒステリシスを大きく持たせて目標充放電量Pch*を設定して、エンジン22やモータMG1,MG2を制御するから、充放電量Pchの頻繁な変更を回避しながら電池温度Tbの温度をより適切な温度に管理することができる。この結果、バッテリ50の性能を十分に発揮させることができ、ひいてはハイブリッド自動車20の走行性能を向上させることができる。
【0041】
また、実施例のハイブリッド自動車20によれば、バッテリ50の電池温度Tbが低いほど大きくなるよう運転モード判定閾値Prefを設定し、車両全体で要求される要求動力Pvが設定した運転モード判定閾値Pref未満のときにはエンジン22の運転を停止してモータMG2だけで走行するモータ運転モードを設定し、要求動力Pvが運転モード判定閾値Pref以上のときにはエンジン22を運転してエンジン22とモータMG1,MG2とにより走行するトルク変換運転モードや充放電運転モードを設定するから、バッテリ50の温度が低いときにはバッテリ50の使用を活発にしてその温度を上昇させることができ、バッテリ50の温度が高いときにはバッテリ50の使用を抑えてその温度上昇を抑えることができる。この結果、バッテリ50の性能を十分に発揮させることができ、ひいてはハイブリッド自動車20の走行性能を向上させることができる。
【0042】
実施例のハイブリッド自動車20では、図2の運転制御ルーチンのステップS104の処理でバッテリ50の電池温度Tbを考慮して要求充放電量Pch*を設定すると共に、ステップS108の処理でバッテリ50の電池温度Tbを考慮してモータ運転モードか否かを判定するための運転モード判定閾値Prefを設定するものとしたが、いずれか一方のみの処理において電池温度Tbを考慮するものとしてもよい。ステップS104の処理でバッテリ50の電池温度Tbを考慮しない場合は、例えば、図4中の実線で示された残容量SOCと目標充放電量Pch*との関係をもつマップを用いて残容量SOCに基づいて目標充放電量Pch*を設定すればよく、ステップS108の処理でバッテリ50の電池温度Tbを考慮しない場合は、例えば、電池温度Tbに関係なく一定の運転モード判定閾値Prefを設定すればよい。
【0043】
実施例のハイブリッド自動車20では、車両全体で要求される要求動力Pvと運転モード判定閾値Prefとの比較によりモータ運転モードを設定するか否かを判定するものとしたが、駆動軸への要求動力Pr*と運転モード判定閾値Prefとの比較によりモータ運転モードを設定するか否かを判定するものとしてもよい。勿論、車速Vや残容量SOCなどの他のパラメータも考慮するものとしてもよい。
【0044】
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図8の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図8における車輪64a,64bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
【0045】
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪63a,63bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図9の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪63a,63bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
【0046】
また、こうした実施例のハイブリッド自動車20や変形例のハイブリッド自動車120,220の他、エンジンと、エンジンの動力により発電する発電機と、発電機の発電電力を用いて駆動輪に接続された駆動軸に動力を出力する電動機とを備えるいわゆるシリーズ型のハイブリッド自動車や、駆動輪に接続された駆動軸に変速機を介して取り付けられたエンジンと、駆動軸に動力を入出力可能な発電電動機とを備えるハイブリッド自動車などの種々のハイブリッド自動車に適用可能である。
【0047】
実施例では、ハイブリッド自動車に適用して説明したが、処理によってはバッテリの充放電制御装置の態様としても構わない。
【0048】
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。
【図2】 実施例のハイブリッド自動車20のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される運転制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図3】 アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を示すマップである。
【図4】 電池温度Tb毎における残容量SOCと目標充放電量Pch*との関係を示すマップである。
【図5】 電池温度Tb毎における残容量SOCと目標充放電量Pch*との関係を示すマップである。
【図6】 電池温度Tbと運転モード判定閾値Prefとの関係を示すマップである。
【図7】 動力分配統合機構30の回転要素の力学的な関係を示す説明図である。
【図8】 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。
【図9】 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
【符号の説明】
20,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35,135 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b,64a,64b 駆動輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ 234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ。

Claims (9)

  1. 蓄電装置の充放電を制御する蓄電装置の充放電制御装置であって、
    前記蓄電装置の蓄電状態を検出する蓄電状態検出手段と、
    前記蓄電装置の温度を検出する温度検出手段と、
    前記蓄電装置の温度が低いほど前記蓄電装置の蓄電状態の変化に対する該蓄電装置への充放電量の変化が大きくなると共に該蓄電装置の蓄電状態の変化に対するヒステリシスが大きくなる傾向の関係をもって、前記蓄電状態検出手段により検出された蓄電状態に基づいて該蓄電装置の目標充放電量を設定する目標充放電量設定手段と、
    該設定された目標充放電量に基づいて前記蓄電装置の充放電を制御する充放電制御手段と
    を備える蓄電装置の充放電制御装置。
  2. 前記目標充放電量設定手段は、前記蓄電装置の蓄電状態が所定範囲を外れるときには所定量を前記目標充放電量として設定する手段である請求項記載の蓄電装置の充放電制御装置。
  3. 請求項1または2記載の蓄電装置の充放電制御装置を備え、駆動軸への動力の出力により走行可能な自動車であって、
    エネルギの消費を伴って発電して前記蓄電装置を含む電力系統に供給可能な発電手段と、
    前記電力系統からの電力により前記駆動軸に動力を出力可能な電動機と、
    前記蓄電装置の充放電制御装置の目標充放電量設定手段により設定された目標充放電量に基づいて前記蓄電装置が充放電されると共に要求駆動力に対応する駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記発電手段と前記電動機とを制御する制御手段と
    を備える自動車。
  4. 前記制御手段は、前記蓄電装置の充放電制限の範囲内で前記要求駆動力に対応する駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記電動機を駆動制御する手段である請求項記載の自動車。
  5. 前記発電手段は、内燃機関と、該内燃機関のからの動力の少なくとも一部を用いて発電する発電機と備える手段である請求項3または4記載の自動車。
  6. 請求項3ないし5いずれか1項に記載の自動車であって、
    前記駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と、
    前記蓄電装置の充放電制御装置の温度検出手段により検出された温度に基づいて前記蓄電装置の温度を調節するための該蓄電装置の使用態様を設定する使用態様設定手段と、
    前記駆動軸に要求される要求駆動力と前記設定された使用態様とに基づいて少なくとも前記内燃機関の動力を前記駆動軸に出力する機関運転モードと前記電動機の動力だけを前記駆動軸に出力する電動運転モードとを含む運転モードのうちのいずれかを選択して設定する運転モード設定手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記設定された運転モードにより前記要求駆動力に対応する駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電動機とを制御する手段である
    自動車。
  7. 請求項記載の自動車であって、
    前記使用態様設定手段は、前記蓄電装置の使用態様として前記蓄電装置の温度が低いほど小さくなる傾向に閾値を設定する手段であり、
    前記運転モード設定手段は、前記要求駆動力に対応する動力が前記閾値以上のときには前記機関運転モードを設定し、前記要求駆動力に対応する動力が前記閾値未満のときには前記電動運転モードを設定する手段である
    自動車。
  8. 前記機関運転モードは、前記内燃機関の動力と前記電動機の動力とを前記駆動軸に出力するモードである請求項6または7記載の自動車。
  9. 請求項6ないし8いずれか1項に記載の自動車であって、
    前記内燃機関からの動力の一部を電力に変換すると共に残余の動力を前記駆動軸に伝達する電力変換動力伝達手段を備え、
    前記制御手段は、前記内燃機関と前記電力変換動力伝達手段と前記電動機とを制御する手段である
    自動車。
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