JP4016828B2 - 半導体受光素子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体受光素子に関し、さらに詳しくは、信頼性をより一層向上させるための保護膜が形成された半導体受光素子に関する。
【0002】
【従来技術】
光通信技術分野および光計測技術分野においては、高速化と大容量化が必須の技術事項となっており、特に受光素子においては、応答性に優れた半導体受光素子の開発が不可欠である。応答性に優れた半導体受光素子としては、InP基板上に格子整合するInGaAsを光吸収層としたPINフォトダイオード(以下、PIN−PDという。)やアバランシェフォトダイオード(以下、APDという。)が開発されている。また、GaAs/GaAlAs系超格子を光吸収層とした超格子APDや、InP基板上にInAlAs/InGaAsP系超格子またはInAlAs/InAlGaAs系超格子を用いて超格子増倍層を形成した超格子APDも研究開発されている。
【0003】
こうした半導体受光素子のうち、プレーナ型構造の半導体受光素子、例えばプレーナ型構造の超格子APDにおいては、高電界が印加される超格子増倍層等のメサ側壁部での露出がないことからメサ型構造の半導体受光素子に比べて信頼性の点で有利である。しかし、プレーナ型構造の半導体受光素子は、その構造上受光部周辺領域でのエッジ増倍を抑制するためにガードリングの形成が不可欠であり、そのため、半導体受光素子の構造設計上の自由度が制限され、かつ、製造工程が複雑になるという難点がある。その結果、実用上重要となる製造の容易性と低コスト化の観点で問題があった。
【0004】
これに対して、エッチングで受光領域を形成するメサ型構造の半導体受光素子においては、製造工程が容易でありコスト低減においても有利であるが、高電界が印加される増倍層等のメサ側壁部(すなわちメサ型構造を形成するエッチングにより生じた受光部側壁)が露出することから、その露出部分を覆い、暗電流の抑制や長期信頼性を確保するための保護膜であるパッシベーション膜を形成する必要がある。そうした保護膜としては、シリコン窒化膜、シリコン酸化膜、ポリイミド樹脂膜、ビスベンゾシクロブテン樹脂膜などが知られている(例えば、特許文献1〜3を参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−277791号公報(段落番号0019)
【特許文献2】
特開平7−202252号公報(図1、図2)
【特許文献3】
特開2000−12560号公報(段落番号0020、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の保護膜のうち、シリコン窒化膜やシリコン酸化膜等の無機化合物系の絶縁膜を保護膜として形成する場合には、スパッタ法やプラズマCVD法による製膜時にシリコン窒化膜に加わる損傷や応力に起因して半導体表面に欠陥が生じることがあった。そのため、得られた半導体受光素子は、その欠陥などを介して暗電流が増大し、十分な低暗電流性および素子信頼性が得られないという問題があった。
【0007】
また、ポリイミド樹脂膜やビスベンゾシクロブテン樹脂膜などの有機化合物系の絶縁膜を保護膜として形成する場合には、スピンコーティング法等の製膜手段が適用されるので上述したシリコン窒化膜やシリコン酸化膜等のような製膜工程に伴う欠陥の発生が起こらないという利点があるが、得られた保護膜は十分な耐薬品性や耐溶剤性を有していないので、半導体受光素子等の製造工程中に使用される溶剤等で信頼性が低下することがあった。なお、前記有機化合物系の保護膜のうち、ビスベンゾシクロブテン樹脂膜は耐吸湿性に優れている(吸水率0.25%以下)が、ポリイミド樹脂膜は耐吸湿性が十分でなく(吸水率2.0%以下)、それに起因して素子特性や信頼性が低下するという問題もあった。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、信頼性に優れた半導体受光素子を提供することにある。
【0009】
【問題点を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の半導体受光素子は、半導体基板上に形成された半導体受光素子において、当該半導体受光素子が、メサ型構造を有する受光素子であり、当該半導体受光素子に接するベンゾシクロブテン樹脂膜と、当該ベンゾシクロブテン樹脂膜上に形成された絶縁性無機化合物膜とからなる、メサ側壁部を被覆する保護膜を有し、前記絶縁性無機化合物膜が、シリコン窒化膜、シリコン酸化窒化膜、シリコン酸化膜、酸化アルミニウム膜および酸化チタン膜からなる群から選ばれる、前記ベンゾシクロブテン樹脂膜とは逆向きの応力を生じる膜である、半導体受光素子である。
【0010】
この発明によれば、半導体表面に接する側には耐吸湿性に優れ且つ製膜時に欠陥を生じさせないベンゾシクロブテン樹脂膜が形成され、そのベンゾシクロブテン樹脂膜上には耐薬品性・耐溶剤性に優れる絶縁性無機化合物が形成されているので、こうした構成からなる保護膜を有する半導体受光素子は、従来にない高い信頼性を有している。
【0011】
上記の半導体受光素子においては、前記ベンゾシクロブテン樹脂膜が感光性を有するベンゾシクロブテン樹脂組成物で形成されていることが好ましい。
【0013】
この発明によれば、例えばメサ型構造のAPD等のような半導体受光素子において、高電界が印加される増倍層等のメサ側壁部に欠陥を生じさせることがなく、薬品や溶剤からも保護されるので、長期信頼性が確保された半導体受光素子を提供できる。また、好ましい半導体受光素子として、半導体基板上にバッファ層、超格子倍増層、電界緩和層、光吸収層、キャップ層、コンタクト層、電極がその順に配置されたメサ型積層構造からなるアバランシェフォトダイオードが挙げられる。
【0014】
本発明の半導体受光素子において、前記半導体受光素子がAlを含む空乏化層を有することが好ましく、光通信モジュール用または光計測モジュール用として搭載されることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の半導体受光素子について図面を参照しつつ説明する。
【0016】
本発明の半導体受光素子は、メサ型構造を有する受光素子であり、ベンゾシクロブテン樹脂膜と、そのベンゾシクロブテン樹脂膜上に形成された絶縁性無機化合物膜とからなる、メサ側壁部を被覆する保護膜を有することに特徴がある。こうした特徴を有する半導体受光素子とは、一般にパッシベーション膜と呼ばれる保護膜を有するものであれば特に限定されず、例えば、上述の特許文献2、3に例示されるPIN−PDや超格子APD等の半導体受光素子、半導体光変調器等が含まれる。なお、以下、半導体素子というときは、特に断らない限り半導体受光素子を意味する。本発明は、特にメサ型構造を有する超格子APD等の半導体素子に好ましく適用される。その結果、メサ側壁部で露出する半導体表面の欠陥の発生を防ぐことができると共に、薬品・溶剤・湿気等の外的損傷から半導体素子を保護することができる。
【0017】
また、本発明の半導体受光素子は、光通信モジュール用または光計測モジュール用として搭載されることが好ましく、その結果として構成された光通信モジュールや光計測モジュールは、長期信頼性に優れたものとなる。
【0018】
(第1実施形態)
図1は、本発明の半導体受光素子の一例を示す断面図である。この半導体受光素子は、メサ型構造の超格子APDであり、n+−InP基板8上に、n+−InPバッファ層7、InAlAs/InAlGaAs超格子増倍層6、p+−InP電界緩和層5、p−−InGaAs光吸収層4、p+−InPキャップ層3、p+−InGaAsコンタクト層2、p電極1が順次積層された構造を有している。そして、メサ側壁部には、本発明の特徴的な構成である二層構造の保護膜が形成されている。なお、積層構造からなる半導体受光素子両側のバッファ層7上には、n電極9が設けられている。
【0019】
第1の保護膜であるベンゾシクロブテン樹脂膜11は、半導体素子に接するように設けられる。このベンゾシクロブテン樹脂膜11を形成するための樹脂組成物としては、ベンゾシクロブテン樹脂組成物であればよいが、感光性を有するベンゾシクロブテン樹脂組成物が特に好ましく用いられる。感光性を有するベンゾシクロブテン樹脂組成物で形成したベンゾシクロブテン樹脂膜11は、露光・現像により容易にパターニングすることができるという利点がある。なお、樹脂組成物に感光性を与えるためには、感光性材料として感光性橋架剤を含有させることが好ましい。
【0020】
また、このベンゾシクロブテン樹脂膜11は、ポリイミド樹脂膜と比較して誘電率が低く(2.65(1kHz−20GHz))、吸湿性も低く(吸水率0.25%以下)、さらに半導体との密着性にも優れるので、半導体素子の表面に接する第1の保護膜として好ましい特性を備えている。このベンゾシクロブテン樹脂膜11の厚さは、通常0.2〜10μmであることが好ましい。
【0021】
ベンゾシクロブテン樹脂膜11上に形成される絶縁性無機化合物膜12は、シリコン窒化膜(SixNy)、シリコン酸化窒化膜(SiON)、シリコン酸化膜(SiO2)、酸化アルミニウム膜(Al2O3)および酸化チタン膜(TiO2)からなる群から選ばれる。この絶縁性無機化合物膜12の厚さは、通常1μm以下が好ましい。
【0022】
本発明においては、ベンゾシクロブテン樹脂膜11上に、そのベンゾシクロブテン樹脂膜11とは逆向きの応力を生じる無機化合物膜12が形成される。こうして構成された保護膜は、相互に逆向きの応力を持つベンゾシクロブテン樹脂膜11と絶縁性無機化合物膜12とで構成されているので、半導体素子に接するベンゾシクロブテン樹脂膜11の有する応力が相殺され、保護膜全体の応力が低減される。ベンゾシクロブテン樹脂膜11の応力は、その厚さなどによっても異なるが、通常はその下地となる半導体表面に対して圧縮応力を生じる。そのため、そのベンゾシクロブテン樹脂膜11上に設けられる逆方向の応力を生じる無機化合物膜12は、その応力を相殺できる程度の引張応力を生じる膜およびその厚さが選択されることが好ましい。こうした結果、保護膜の応力に起因した半導体素子の特性の劣化や信頼性の低下を防ぐことができる。ベンゾシクロブテン樹脂膜11の生じる応力を効果的に相殺できる絶縁性無機化合物膜12としては、シリコン窒化膜、シリコン酸化窒化膜が特に好ましく、このときの絶縁性無機化合物膜12の厚さは1μm以下であることが好ましい。なお、ベンゾシクロブテン樹脂膜11と絶縁性無機化合物膜12の各応力は、有限要素法により解析で評価することができる。
【0023】
なお、半導体と第2の保護膜である絶縁性無機化合物膜12とが接することがないようにベンゾシクロブテン樹脂膜11を形成することが好ましいが、図1に示すようにInP基板上の半導体素子がAlを含む半導体層を有する構造において、Alを含む半導体層と絶縁性無機化合物膜12とが接する箇所があると、半導体表面でリーク電流が発生してしまう。そのため、そのような場合が生じてもリーク電流の発生を抑制することができるように、InP基板上の半導体素子がAlを含む半導体層を有する素子構造においては、絶縁性無機化合物膜12としてシリコン窒化膜、シリコン酸化窒化膜を形成しておくことが好ましい。
【0024】
また、ベンゾシクロブテン樹脂膜11上に耐薬品性・耐溶剤性に優れた絶縁性無機化合物膜12を形成することにより、二層構造に係る保護膜の耐溶剤性を向上させることができる。その結果、保護膜形成後の半導体素子製造工程中で溶剤を任意に使用することができるので、半導体素子の製造工程が容易となる。絶縁性無機化合物膜12のうち耐薬品性・耐溶剤性に優れたものとしては、シリコン窒化膜、シリコン酸化窒化膜等を挙げることができる。
【0025】
また、耐吸湿性に優れるベンゾシクロブテン樹脂膜11上に、耐吸湿性に優れた絶縁性無機化合物膜12を形成することにより、二層構造に係る保護膜の耐吸湿性をより一層向上させることができる。その結果、保護膜形成後の半導体素子製造工程や使用環境中に湿気が加わる場合であっても、湿気に基づいた半導体素子の劣化等を防ぐことができので、半導体素子の製造工程での自由度を拡大させることができると共に、半導体素子の長期信頼性を達成することができる。絶縁性無機化合物膜12のうち耐吸湿性に優れたものとしては、シリコン窒化膜、シリコン酸化窒化膜等を挙げることができる。
【0026】
図2は、第1の保護膜としてベンゾシクロブテン樹脂膜11を用いた場合とポリイミド樹脂膜を用いた場合におけるメサ型超格子APDの素子寿命のアレニウスプロットを示している。第1の保護膜として耐吸湿性に優れたベンゾシクロブテン樹脂膜11を用いた場合には、ポリイミド樹脂膜を用いた場合に比べ、50℃における素子寿命が約10倍に改善されることが明らかとなった。
【0027】
次に、本発明の半導体素子の製造方法について説明する。
【0028】
先ず、図1に示すように、n+−InP基板8上に、n+−InPバッファ層7、InAlAs/InAlGaAs超格子増倍層6、p+−InP電界緩和層5、p−−InGaAs光吸収層4、p+−InPキャップ層3、p+−InGaAsコンタクト層2を順次積層した後、ウェットエッチングによりメサ型構造を形成する。その後、感光性を有するベンゾシクロブテン樹脂組成物を含む塗布液をスピンコーティングにより全面に塗布し、露光・現像して、メサ側壁の半導体表面をパターン被覆するベンゾシクロブテン樹脂膜を形成する。その後、熱処理(250℃以下)による硬化を行い、第1の保護膜であるベンゾシクロブテン樹脂膜11を形成する。なお、このベンゾシクロブテン樹脂膜11の形成手段については、上記のスピンコーティング法に限られず、他の形成手段(例えば、スプレーコート法等)で形成してもよい。こうした方法でメサ側壁にベンゾシクロブテン樹脂膜11を形成することにより、プラズマCVD法やスパッタ法による従来の保護膜(例えば、シリコン窒化物等)の形成に伴う半導体表面の欠陥や損傷の発生を回避することができる。
【0029】
ベンゾシクロブテン樹脂膜11のパターン形成などの加工には、硬化処理後に、フォトレジストまたはシリコン酸化膜やシリコン窒化膜などの絶縁膜をマスクとし、フッ素を用いたプラズマエッチングを採用することも可能であるが、本発明においては、製作工程の簡便性およびプラズマエッチングに伴う半導体表面への損傷を回避する点から、露光と現像によるパターン形成が可能な感光性を有するベンゾシクロブテン樹脂組成物を塗布液として用いることがより好ましい。
【0030】
次に、ベンゾシクロブテン樹脂膜11上に、プラズマCVD法やスパッタ法等により絶縁性無機化合物膜12を形成する。その後、フォトレジストをマスクとしたウェットエッチングまたはドライエッチングにより、電極部分の絶縁性無機化合物膜12を除去して、第2の保護膜である絶縁性無機化合物膜12を形成する。
【0031】
絶縁性無機化合物膜12は、ベンゾシクロブテン樹脂膜11の表面を完全に被覆するために、ベンゾシクロブテン樹脂膜11のエッジ部分を全て覆うようにパターニングすることが好ましい。例えば、図1に示すように、メサ底面およびメサ上の半導体表面に接するようにパターニングすることが好ましい。
【0032】
こうした半導体素子の製造方法において、例えば、図1に示すような構成の半導体素子を製造する場合には、ベンゾシクロブテン樹脂膜11の硬化時に必要な熱処理温度(250℃以下)が低いこと、および電極形成工程のアロイ(合金化)温度(約350℃)が低いことから、n電極9とp電極1の形成は、ウエットエッチングによりメサ構造を形成する前、または保護膜形成後のいずれかのタイミングで行うことができるので、製造工程上の自由度を拡大することができる。なお、電極1、9に合金化を必要としないノンアロイ電極を使用した場合にも同様である。
【0033】
なお、図1に示す半導体受光素子においては、Alを含む空乏化層を有することが好ましく、具体的には、増倍層6としてInAlAs/InAlGaAs超格子層が用いられているが、本発明の半導体受光素子を構成する増倍層6はそれらに限定されず、InP、InGaAsP、InAlAs、InAlGaAs、AlGaAs、AlGaAsSbからなる超格子層または単一バルク層を用いた素子構造であってもよい。
【0034】
(第2実施形態)
図3は、本発明の半導体受光素子の一例を示す断面図である。この半導体受光素子は、InP基板上に形成されたメサ型のPIN−PDであり、n+−InP基板35上に、n+−InPバッファ層34、アンドープInGaAs層33、p+−InP層32が順次積層された構造を有している。そして、メサ側壁部には、本発明の特徴的な構成である二層構造の保護膜が形成されている。
【0035】
メサ型構造は、上述したようにウェットエッチングにより形成され、メサ型構造が形成された後に、上記の第1実施形態の場合と同様の方法でベンゾシクロブテン樹脂膜11と絶縁性無機化合物膜12とからなる二層構造の保護膜が形成される。この第2実施形態に係る半導体受光素子においても、上記第1実施形態と同様の効果が実現される。
【0037】
なお、半導体素子は、InP、GaAs等の化合物半導体基板上に形成されるメサ構造を有する半導体光変調器であってもよい。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の半導体受光素子によれば、半導体表面に接する側には耐吸湿性に優れ且つ製膜時に欠陥を生じさせないベンゾシクロブテン樹脂膜が形成され、そのベンゾシクロブテン樹脂膜上には耐薬品性・耐溶剤性に優れる絶縁性無機化合物が形成されているので、こうした構成からなる保護膜を有する半導体素子は、従来にない高い信頼性を発揮することができる。また、メサ型構造のAPD等のような半導体受光素子においては、高電界が印加される増倍層等のメサ側壁部に欠陥を生じさせることがなく、薬品や溶剤からも保護されるので、長期信頼性が確保された半導体受光素子を提供できると共に、製造が容易で低コストで高信頼性の半導体受光素子を提供することができる。
【0039】
また、本発明の半導体受光素子を光通信モジュール用または光計測モジュール用としてもちいることにより、信頼性に優れたモジュールの製造に大きく寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の半導体受光素子の一例を示す断面図である。
【図2】 第1の保護膜としてベンゾシクロブテン樹脂膜を用いた場合とポリイミド樹脂膜を用いた場合におけるメサ型超格子APDの素子寿命のアレニウスプロットである。
【図3】 本発明の半導体受光素子の他の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 p電極
2 p+−InGaAsコンタクト層
3 p+−InPキャップ層
4 p−−InGaAs吸収層
5 p+−InP電界緩和層
6 InAlAs/InAlGaAs超格子増倍層
7 n+−InPバッファ層
8 n+−InP基板
9 n電極
10 ARコート
11 ベンゾシクロブテン樹脂膜
12 絶縁性無機化合物膜
31 p電極
32 p+−InP層(p層)
33 アンドープInGaAs層(i層)
34 n+−InPバッファ層
35 n+−InP基板
36 n電極
37 ARコート
38 ベンゾシクロブテン樹脂膜
39 絶縁性無機化合物膜
Claims (5)
- 半導体基板上に形成された半導体受光素子において、
当該半導体受光素子が、メサ型構造を有する受光素子であり、
当該半導体受光素子に接するベンゾシクロブテン樹脂膜と、当該ベンゾシクロブテン樹脂膜上に形成された絶縁性無機化合物膜とからなる、メサ側壁部を被覆する保護膜を有し、
前記絶縁性無機化合物膜が、シリコン窒化膜、シリコン酸化窒化膜、シリコン酸化膜、酸化アルミニウム膜および酸化チタン膜からなる群から選ばれる、前記ベンゾシクロブテン樹脂膜とは逆向きの応力を生じる膜である、半導体受光素子。 - 前記ベンゾシクロブテン樹脂膜が、感光性を有するベンゾシクロブテン樹脂組成物で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子。
- 前記半導体受光素子が、半導体基板上にバッファ層、超格子倍増層、電界緩和層、光吸収層、キャップ層、コンタクト層、電極がその順に配置されたメサ型積層構造からなるアバランシェフォトダイオードであることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体受光素子。
- 前記半導体受光素子が、Alを含む空乏化層を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体受光素子。
- 光通信モジュール用または光計測モジュール用として搭載されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体受光素子。
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