JP4016357B2 - 筐体冷却装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高温の熱媒体によって液冷媒を沸騰させ、気化した気化冷媒を凝縮させることで高温の熱を放出させる沸騰冷却器に強制対流式熱交換用のファンを設けた冷却装置を、発熱体を収納する筐体に組み付けた筐体冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電子部品等の発熱体を密閉化したハウジング内に収納して使用する場合がある。この場合、発熱体を冷却する方法として、ハウジング内部に直接外気を取り入れて換気することができないため、ハウジング内部の空気とハウジング外部の空気との間で熱交換を行う方法が用いられている。この方法として、構成部品が少なく、熱移動量が大きい技術として、特公平2−3320号公報に開示されるような、ハウジングを貫通して配置されたヒートパイプ(内部に冷媒が封入されたパイプ)を使用する方法が知られている。
この公報に開示されるヒートパイプは、ハウジング内部の高温空気で内部の液冷媒を沸騰させ、ハウジング外部の空気で気化冷媒を凝縮させることでハウジング内を放熱させるもので、凝縮した冷媒は再びハウジング内のヒートパイプ内に滴下する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報に開示されるようなヒートパイプは、使用を終え、廃却時に冷媒を抜く必要がある。その際、密閉された複数のパイプから冷媒を漏らさないように回収するためには、電子部品等を収納するハウジングを分解し、ヒートパイプを単品にしてから作業する必要があり、廃却時のコストがかさんでしまう。
また、使用中であっても、ハウジング内の電子部品等の変更等によって発熱量が増加したり、使用地域の変更等によって環境温度が上昇したりして、ヒートパイプによる冷却能力が不足する場合がある。このような場合では、冷却能力の大きいものに交換しなければならないという不具合が生じる。
【0004】
【発明の目的】
本発明は、上記の事情に基づいて成されたもので、第1の目的は、廃却時のコストを低減できる筐体冷却装置の提供にあり、第2の目的は、冷却能力を変更可能な筐体冷却装置の提供にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〔請求項1の手段〕
請求項1記載の発明によれば、バルブに冷媒回収機を接続することにより、廃却時の冷媒回収を容易に行うことができる。
また、冷却能力をアップさせる要求があった場合は、バルブから旧冷媒を回収し、より冷却能力が高い新冷媒をバルブから沸騰冷却器に入れる入替が可能となり、新設コストが不要になる。
【0006】
冷媒回収時にバルブが液冷媒に触れるため、液冷媒を直接回収できる割合が増し、短時間で冷媒を回収できる。つまり、もしバルブの位置が、非作動時の冷媒液面より上側に設けられていれば、全ての冷媒を気化して回収させることとなり、非常に時間がかかる。
【0008】
バルブは放熱器の下側と受熱器の下側とを連通する低温側連通管に設けられているため、冷媒回収時にバルブが液冷媒に触れる可能性が高く、液冷媒を直接回収できる割合が増し、短時間で冷媒を回収できる。
【0009】
バルブの配管が湾曲して設けられているため、ろう付け等の熱を用いた接合技術によって硬化してもろくなっているバルブの接合部分に応力が加わらないようになる。これは、組付け時などバルブに外力が加わった際に、湾曲した配管が柔軟に変形して外力を吸収するため、接合部分に応力が加わらなくなる。これにより、バルブの接合部分のクラック等を防止できる。
また、バルブの配管を湾曲させることにより、バルブを沸騰冷却器の構成部品に沿わせることができ、バルブの突出しが防がれるため、外力が加わるのを防止できるとともにバルブを含む沸騰冷却器の外形を小さくできる。
【0011】
沸騰冷却器がケース内に収容されていても、ハッチを開けるだけでバルブに冷媒回収機や冷媒封入機が接続できるため、ケースを分解したり、ケースから沸騰冷却器を取り出したりしなくても良い。このため、冷媒の入替作業や回収作業が容易に行える。
【0012】
バルブは外部と遮断された内部連通室内に設けられているため、バルブは外部空気に触れない。この結果、バルブは汚れずに済むため、バルブの信頼性が増し、冷媒回収機や冷媒封入機の接続不良がおこりにくい。
また、筐体内の異常発熱により、沸騰冷却器の内圧が上昇した際、最も弱いバルブが壊れる。バルブは、密閉空間内とのみ連通する内部連通室内に設けられているため、破損したバルブから流出した冷媒は密閉空間に放出され、筐体外部へ冷媒が流出するのが防がれる。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を、実施例と変形例を用いて説明する。
(実施例の構成)
図1は複数積層された沸騰冷却器1に強制熱交換用ファン(後述する)を組み合わせた冷却装置2を用いて、筐体3内の冷却を行う筐体冷却装置4の側面図である。
筐体冷却装置4は、作動によって発熱する発熱体5(例えば、通信機器用の送受信機や、この送受信機を駆動するパワーアンプ等の電気機器)を収納する密閉空間6を構成する筐体3と、密閉空間6内を冷却する冷却装置2とによって構成される。なお、冷却装置2は筐体3の一側面に設けられるもので、冷却装置2のケース7は筐体3の一側面に沿った縦長の薄箱状に設けられている。なお、ケース7は、筐体3を用いて構成されるものである。
【0014】
冷却装置2を、図1および図2を用いて説明する。
冷却装置2は、ケース7内に3層積層された沸騰冷却器1などによって構成されるもので、ケース7は内部に設けられた仕切壁8によって、密閉空間6のみに連通する内部連通室9(本実施例では下側)と、筐体3の外部のみに連通する外部連通室10とに区画されている。なお、仕切壁8は、沸騰冷却器1の受熱器11と放熱器12とも区画するもので、受熱器11は内部連通室9内に配置され、放熱器12は外部連通室10内に配置される。
【0015】
内部連通室9は、上部に高温空気を取り込むために密閉空間6に開口した内気取入口13が設けられ、下部に放熱後の空気を密閉空間6に排出する内気排出口14が設けられている。なお、仕切壁8は、略く字形に設けられて内気取入口13の開口位置が高められている。さらに、内気取入口13の密閉空間6側には、密閉空間6の下部の比較的低温の内気の導入を抑制するとともに、密閉空間6の上部の高温内気(発熱体5の熱で上昇した空気)を積極的に導入するように、内気取入口13の開口を密閉容器の上部に延長させる取入口延長板15が設けられている。
内部連通室9内の下側には、この内部連通室9内に空気流を生じさせて、内気取入口13から密閉空間6の上部の高温内気を吸引して受熱器11に供給し、受熱器11を通過した空気を内気排出口14から密閉空間6の下部に排出させる高温ファン16が設けられている。この高温ファン16による空気の流れを図1の矢印Aに示す。
【0016】
外部連通室10の側面には、外気を取り込むための外気取入口17が設けられ、上面には熱交換に使用された外気を外部に排出する外気排出口18が設けられている。
外部連通室10内の上側には、この外部連通室10内に空気流を生じさせて、外気取入口17から低温外気を吸引して放熱器12に供給し、放熱器12を通過した外気を外気排出口18から外部に排出させる低温ファン19が設けられている。この低温ファン19による空気の流れを図1の矢印Bに示す。
【0017】
受熱器11を流れる内気と、放熱器12を流れる外気は、図1の矢印A、Bに示すように、対向して流れるように設けられている。この結果、3層の沸騰冷却器1のうち、密閉空間6側の沸騰冷却器1は、高温内気と比較的高温な外気とで熱交換を行うため内圧が最も高く、外側の沸騰冷却器1は、比較的低温な内気と低温外気とで熱交換を行うため内圧が最も低い。
【0018】
また、3層の沸騰冷却器1は、図1に示すように傾斜した状態で配置され、受熱器11を通過した空気がスムーズに高温ファン16に導かれ、放熱器12を通過した空気がスムーズに低温ファン19に導かれるように設けられている。これにより、受熱器11および放熱器12を通過する空気の流れ方向の変化が穏やかになるため、狭いスペース内での送風経路損失を低減できる。この結果、高温ファン16や低温ファン19を小型化、省エネルギー化できるとともに、高温ファン16の発熱が抑えられる。高温ファン16の発熱が抑えられることにより、高温ファン16の発熱による密閉空間6内の温度上昇が抑えられ、沸騰冷却器1に要求される冷却能力を低くできる。
【0019】
沸騰冷却器1を、図3ないし図9を用いて説明する。
3層積層されてケース7内に収納された沸騰冷却器1は、各受熱器11が高温内気の流れる方向に積層配置され、各放熱器12が低温外気の流れる方向に積層配置されるものである。また、各沸騰冷却器1は、上述のように、受熱器11と放熱器12とが仕切壁8によって上下に区画されており、仕切壁8の下側の内部連通室9内に各受熱器11が配置され、仕切壁8の上側の外部連通室10内に各放熱器12が配置されている。なお、本実施例の受熱器11は仕切壁8を含む矩形の枠体8a内に収納されて、内部連通室9内を流れる高温内気が確実に受熱器11を通過するように設けられ、放熱器12は、仕切壁8を含む矩形の枠体8b内に収納されて、外部連通室10内を流れる低温外気が確実に放熱器12を通過するように設けられている。
【0020】
受熱器11は、高温内気が通過すると、高温内気の熱を受けて沸騰気化する液冷媒20が封入されている。この実施例の受熱器11は、複数の偏平なチューブ21とコルゲートフィン22とを交互に積層した積層型熱交換器で、各チューブ21の上端には上部ヘッダ23が接続され、各チューブ21の下端には下部ヘッダ24が接続されている。なお、受熱器11の一例として積層型熱交換器を例に示したが、他の型(例えば、チューブ&フィンタイプなど)の熱交換器を用いても良い。また、少なくとも気化冷媒と低温外気との熱交換を行う部分は、アルミニウムや銅など伝熱性に優れた金属を使用するのが好ましい。
【0021】
放熱器12は、高温側連通管25および低温側連通管26を介して受熱器11内と連通するもので、低温内気の通過により、高温側連通管25から流入した気化冷媒を凝縮して液化させ、液化した冷媒を低温側連通管26から受熱器11に戻すものである。この実施例の放熱器12は、受熱器11と同様、複数の偏平なチューブ27とコルゲートフィン28とを交互に積層した積層型熱交換器で、各チューブ27の上端には上部ヘッダ29が接続され、各チューブ27の下端には下部ヘッダ30が接続されている。なお、放熱器12の一例として積層型熱交換器を例に示したが、他の型(例えば、チューブ&フィンタイプなど)の熱交換器を用いても良い。また、少なくとも液冷媒と高温内気との熱交換を行う部分は、アルミニウムや銅など伝熱性に優れた金属を使用するのが好ましい。
【0022】
また、この実施例の沸騰冷却器1は、受熱器11の上部ヘッダ23と放熱器12の上部ヘッダ29とを連通する高温側連通管25と、放熱器12の下部ヘッダ30と受熱器11の下部ヘッダ24とを連通する低温側連通管26が設けられ、この高温側連通管25と低温側連通管26とにより受熱器11と放熱器12とが連通されている。このように設けられることにより、受熱器11で発生した気化冷媒が受熱器11へ戻る液冷媒に熱を奪われることなく放熱器12に導かれ、放熱器12で液化した液冷媒が放熱器12へ流れる気化冷媒に加熱されることなく受熱器11に戻される。つまり、受熱器11で発生した気化冷媒と、放熱器12で液化した液冷媒との熱交換が回避されるため、沸騰冷却器1が高い冷却能力を発揮する。
【0023】
仕切壁8の上側の高温側連通管25の周囲には、断熱材31(例えば、ウレタンフォーム等の発砲性樹脂)が設けられ、高温側連通管25を流れる気化冷媒が、放熱器12の上部ヘッダ29に達する前に液化して効率が低下するのを抑制している。
同様に、仕切壁8の下側の低温側連通管26の周囲には、断熱材32(例えば、ウレタンフォーム等の発砲性樹脂)が設けられ、低温側連通管26を流れる液冷媒が、受熱器11の下部ヘッダ24に達する前に気化して効率が低下するのを抑制している。
【0024】
沸騰冷却器1に封入される冷媒20は、発熱体5によって温度上昇した高温内気によって沸騰し、低温外気によって液化するもので、HFC−134a(化学式CH2 FCF3 )、低圧封入された水、エチレンクリコール水溶液等が用いられている。
沸騰冷却器1に封入される冷媒20の量は、作動時の冷媒液面が少なくとも、放熱器12の熱交換部分(この実施例中では放熱器12のチューブ27とコルゲートフィン28とによる積層型熱交換器)の下端以下(図5の矢印α以下)に設定される。これより液面が高いと、作動時に気化冷媒と低温外気との熱交換面積が減り、冷却効率が低下してしまう。また、作動時の冷媒液面が少なくとも、受熱器11の熱交換部分(この実施例中では受熱器11のチューブ21とコルゲートフィン22とによる積層型熱交換器)の上端以上(図5の矢印β以上)に設定される。これより液面が低いと、作動時に液冷媒と高温内気との熱交換面積が減り、冷却効率が低下してしまう。つまり、沸騰冷却器1に封入される冷媒20の量は、作動時において液面位置が、図5の矢印α以下で、且つ矢印β以上に設定される。
【0025】
各沸騰冷却器1には、内部への冷媒20の封入、回収が可能なバルブ33が設けられている。本実施例のバルブ33は、非作動時の冷媒液面より下側に設けられるもので、内部連通室9内の低温側連通管26に設けられている。
沸騰冷却器1にバルブ33を接続するためのバルブ33の配管34は、図4に示すように、根元部分に湾曲したR部34aが設けられ、バルブ33が沸騰冷却器1の側面に沿わされている。
【0026】
沸騰冷却器1を収納するケース7には、図1に示すように、放熱器12をメンテナンスするための開口部35と、受熱器11をメンテナンスする開口部36とが設けられており、それぞれの開口部35、36は、それぞれに対応したハッチ37、38(図2参照)によって開閉可能に設けられている。
受熱器11をメンテナンスする開口部36は、外部からバルブ33に連通するように設けられており、ハッチ38を開けるだけでバルブ33に冷媒回収機や冷媒封入機が接続できる。なお、ハッチ38は周縁に図示しないパッキングを備え、ハッチ38が開口部36を閉鎖する際に、内部連通室9内を気密に保つように設けられている。
【0027】
バルブ33の一例を示す。図7はバルブ33の断面図である。このバルブ33は、バネ39によって押し出されて閉弁する弁体40を備え、この弁体40を押し付けることによって開弁する周知な構造のものである。具体的な構造は、配管34にろう付け等によって接合される略筒状のバルブステム41、このバルブステム41内に取り付けられる弁本体42、バルブステム41の端を封止するキャップ43を備える。
弁本体42は、図8および図9に示されるもので、Oリング44を介してバルブステム41内に装着される略筒状のボディ45と、バネ39によって外方(図の上側)に押し出される弁体40とを備え、弁体40の下端に装着されたパッキング46がボディ45の下端部に押し付けられてバルブ33が閉じる。また、図示しない冷媒回収機や冷媒封入機の接続部に設けられた突起によって、弁体40が内側(図の下側)に押し付けられることによりバルブ33が開き、冷媒の回収や封入が可能になる。
【0028】
(実施例の作動)
発熱体5の作動中、高温ファン16および低温ファン19が作動する。高温ファン16の作動により、密閉空間6の上部の高温内気を内気取入口13から室内連通室内に吸引して受熱器11に供給し、受熱器11を通過した空気を内気排出口14から密閉空間6の下部に排出させる。一方、低温ファン19の作動により、外気を外気取入口17から外部連通室10内に吸引して放熱器12に供給し、放熱器12を通過した空気を外気排出口18から排出させる。
【0029】
受熱器11は、通過する高温内気より伝達された熱を受けて、内部の液冷媒20が沸騰する。沸騰によって発生した気化冷媒は上昇し、高温側連通管25を通って、低温外気に晒されて低温、低圧になっている放熱器12内に導かれる。放熱器12内に導かれた気化冷媒は、放熱器12を通過する低温外気に熱を奪われて放熱器12のチューブ27の内壁に液化凝縮し、自重により下部に滴下する。滴下した液冷媒は、低温側連通管26を通って、受熱器11の下部に戻される。この冷媒の沸騰、凝縮液化の繰り返しにより、高温内気と低温外気とが混合することなく、筐体3内の熱を外部へ効率良く移動させることができる。
【0030】
(実施例の効果)
本実施例では、沸騰冷却器1にバルブ33を設けたため、廃却時、バルブ33に冷媒回収機を接続することにより、冷媒回収を容易に行うことができる。また、使用される沸騰冷却器1の冷却能力をアップさせる要求があった場合は、バルブ33から旧冷媒を回収し、より冷却能力が高い新冷媒をバルブ33から沸騰冷却器1に入れる入替が可能となり、沸騰冷却器1を新設するコストが不要になる。
【0031】
バルブ33は、非作動時の冷媒20の液面より下側に設けられるもので、本実施例では内部連通室9内の低温側連通管26に設けられている。このように設けることにより、バルブ33から冷媒20を回収する場合、バルブ33が液冷媒に触れて、液冷媒を直接回収できる割合が増し、短時間で冷媒20を回収できる。つまり、もしバルブ33の位置が、非作動時の冷媒液面より上側に設けられていれば、全ての冷媒を気化して回収させることとなり、非常に時間がかかるが本実施例では短時間で回収が終了する。
具体的な例を用いて説明すると、使用冷媒20としてHFC−134aを用いる場合、25℃の気相−液相の体積比は38倍であり、気相冷媒で回収すると液相冷媒を回収する場合に比較して、回収ポンプの排出効率を無視しても38倍も時間がかかることとなるが、本実施例を採用して液冷媒を直接回収できる割合を増すことで、回収時間が短縮できる。
【0032】
沸騰冷却器1にバルブ33を接続するためのバルブ33の配管34は、本実施例では、根元部分にR部34aを設けてバルブ33が沸騰冷却器1の側面に沿わされている。断熱材31、32を除く沸騰冷却器1の各構成部品は、一体ろう付けされたもので、配管34にR部34aを設けることにより、ろう付け時の熱により硬化してもろくなっている配管34の接合部分に応力が加わらないようになる。この結果、組付け時などバルブ33に外力が加わった際に、R部34aを有する配管34が柔軟に変形して外力を吸収するため、配管34の接合部分に応力が加わらなくなり、接合部分にクラック等が発生するのを防止できる。
また、バルブ33の配管34にR部34aを付けてバルブ33を沸騰冷却器1に沿わせたことで、バルブ33の突出しが防がれるため、外力が加わるのを防止できるとともにバルブ33を含む沸騰冷却器1の外形を小さくできる。
【0033】
受熱器11をメンテナンスする開口部36は、外部からバルブ33に連通するように設けられており、ハッチ38を開けるだけでバルブ33に冷媒回収機や冷媒封入機が接続できる。このため、冷媒の入替時や回収時に、ケース7を分解したり、ケース7から沸騰冷却器1を取り出したりしなくても良く、冷媒の入替作業や回収作業が容易に行える。また、冷媒の入替作業が短時間で行えるため、筐体3内の発熱体5の作動を停止させなくても冷媒の入替作業ができる。
【0034】
バルブ33は外部と遮断された内部連通室9内に配置されているため、バルブ33は外気に触れない。この結果、バルブ33は長期に亘って汚れずに済むため、バルブ33の信頼性が増し、冷媒回収機や冷媒封入機の接続不良がおこりにくい。
また、筐体3内の異常発熱により、沸騰冷却器1の内圧が上昇した際、最初にバルブ33が壊れるように、バルブ33の強度が他の沸騰冷却器1の強度より低く設定されている。そして、バルブ33は、密閉空間6内とのみ連通する内部連通室9内に設けられているため、内圧異常により破損してバルブ33から流出した冷媒は密閉空間6に放出され、筐体3の外部へ冷媒が直接流出するのが防がれる。
【0038】
上記の実施例では、沸騰冷却器1を3層積層した例を示したが、2層、あるいは4層以上であっても良い。
上記の実施例では、通信機器用の電気機器の冷却に本発明を適用した例を示したが、電気自動車用の電気機器など、他の発熱体の冷却に本発明を適用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】筐体冷却装置の概略図である(実施例)。
【図2】筐体冷却装置の正面図である(実施例)。
【図3】3層積層された沸騰冷却器の斜視図である(実施例)。
【図4】沸騰冷却器の正面図である(実施例)。
【図5】沸騰冷却器の内部構造を示す断面図である(実施例)。
【図6】図3のI−I線に沿う沸騰冷却器の断面図である(実施例)。
【図7】バルブの断面図である(実施例)。
【図8】バルブ本体の断面図である(実施例)。
【図9】バルブ本体の上視図である(実施例)。
【符号の説明】
1 沸騰冷却器
3 筐体
4 筐体冷却装置
5 発熱体
6 密閉空間
7 ケース
9 内部連通室
10 外部連通室
11 受熱器
12 放熱器
16 高温ファン
19 低温ファン
25 高温側連通管
26 低温側連通管
33 バルブ
34 バルブの配管
36 開口部
38 ハッチ
Claims (1)
- 受熱して沸騰気化する液冷媒が封入された受熱器、この受熱器の上に配置されるとともに前記受熱器内に連通して設けられ、前記受熱器で沸騰気化した気化冷媒を凝縮して液化させる放熱器、前記受熱器と前記放熱器に冷媒の封入、回収が可能なバルブを有し、
前記受熱器の上側と前記放熱器の上側とを連通する高温側連通管、および前記放熱器の下側と前記受熱器の下側とを連通する低温側連通管を備え、
前記バルブが、非作動時の冷媒液面より下側における前記低温側連通管に設けられ、前記バルブの配管が湾曲して設けられた沸騰冷却器と、
発熱体を収納する密閉空間を備える筐体と、
この筐体を用いて構成されるとともに、前記筐体の一側面に設けられ、前記受熱器が配置されて前記密閉空間のみに連通して前記密閉空間内の空気循環が可能な内部連通室、および前記放熱器が配置されて前記筐体の外部のみに連通する外部連通室を形成するとともに、前記内部連通室内に空気流を生じさせて前記発熱体の発生した高温空気を前記受熱器に供給する高温ファン、および前記外部連通室内に空気流を生じさせて外部空気を前記放熱器に供給する低温ファンを収容するケースとを備え、
前記高温ファンは、傾斜配置されて前記発熱体に向けて送風を行うものであり、
前記沸騰冷却器は、複数積層され、
複数積層された前記沸騰冷却器は、前記ケース内において左右対称に配置され、それぞれの前記沸騰冷却器に設けられた前記バルブが前記ケースの側面に配置され、
前記ケースの側面には、前記バルブに連通する開口部、およびこの開口部を開閉可能なハッチが設けられることを特徴とする筐体冷却装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3098097A JP4016357B2 (ja) | 1997-02-14 | 1997-02-14 | 筐体冷却装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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