JP4016309B2 - 管理室制御盤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は例えば集合住宅の管理人室あるいは高層ビル、その他の大規模建築物等の管理室に設置される管理室制御盤に関するもので、特に端末機器としてインターホン機能を備えた住宅情報盤および集合玄関機などが接続され、それらの機器の通話を制御する通話制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば集合住宅の管理人室あるいは高層ビル、その他の大規模建築物等の管理室に設置され、通信、情報および警報等を伝達するための管理室制御盤においては、内部に装備される電子部品類およびプリント基板等は、機能性に優れ、維持管理あるいは組み立て作業に好都合な配置とすることを主眼において設計されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記のような従来の管理室制御盤は、点検作業時の不用意な接触等に対する安全対策が十分なものではなかった。
また、内部に装備した電子部品およびプリント基板の塵埃等の付着による汚染は、異常動作、絶縁不良等の原因となるので何等かの対策が必要であるが、特に対策を講じてはいなかった。
【0004】
本発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、点検時の安全対策が十分であるとともに、異常動作、絶縁不良等の発生を未然に防止でき、さらには工場組立および現地作業が容易な管理室制御盤等の組立構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の管理室制御盤に係る第1の発明は、キャビネット本体と、該キャビネット本体に開閉可能に取り付けられるキャビネット扉と、該キャビネット扉の前面に設けられる操作パネルと、前記キャビネット本体に設けられ、モジュラージャックが固定されたプリント基板とを有する管理室制御盤において、該操作パネルに形成したモジュラージャック挿入口と、該モジュラージャック挿入口が設けられる操作パネルの内面側に形成され、前記モジュラージャックが嵌め込まれる方形の枠体と、前記操作パネルの前記モジュラージャック挿入口と平行に前記操作パネルの内面側に垂設され、かつ先端に向き合う方向に鉤形のフック部が備えられた一対の棒状の支柱とを備え、該垂設された支柱は、一方の支柱が前記プリント基板の表面に接し、かつ他方の支柱が前記プリント基板の裏面に接するように設けられ、前記一対の支柱の中間に形成された段部と、該鉤形のフック部との間に、前記プリント基板の両端部を挟み込み、前記プリント基板を前記モジュラージャック挿入口に対して、前記支柱と同じ方向に垂設した状態で固定したものである。
【0006】
また、第2の発明は、前記プリント基板は、前記キャビネット本体内に設けた基板にコネクタを介して接続されるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1を示す斜視図および要部拡大図である。図において、20は絶縁カバーで、一面が開放する方形に形成され、電子部品類およびプリント基板の周囲を覆って絶縁する。21は複数の脚部で、絶縁カバーの開放端縁から⊥字状に張り出し部21aを備えるように延在し、この実施の形態においては長編側に2箇所づつ設けている。このような絶縁カバー21は、比較的硬質で透明または透光性を有する合成樹脂により形成されている。なお、半透明な合成樹脂を使用してもよい。
【0009】
30は周囲形状が凸形に穿設された開口で、電子部品類およびプリント基板が配設された部位の周囲に設けられ、前記絶縁カバー20の開放した方形の周縁に設けた脚部21の位置と整合し、狭い幅で奥行きのある側が外に向けられている。前記開口30の最外側間隔は、ほぼ絶縁カバー20の幅以下とする。
【0010】
上記のように構成された絶縁カバー20においては、絶縁カバー20の側面を両側から押圧し幅を狭めて、脚部21を開口30の大きい幅になった位置へ寄せて挿入する。その後、絶縁カバー20の側面からの押圧を解除すれば、絶縁カバー20の幅は拡大する。この結果、脚部20は開口30の小さい幅の位置へ移動して、張り出し部21aが反対側の面に抜け出るのを阻まれる状態が形成され、組立が完了する。なお、脚部20は開口30に固着されていないので、取り外し自在である。
また、絶縁カバー20の防護範囲内において、基板固定用のボスを数箇所設けて、一つの絶縁カバー20で複数の基板を絶縁するようにしてもよい。
【0011】
図2は上記絶縁カバー20を配設した管理室制御盤を示す正面図、側面図および底面図である。図において、1はキャビネット本体で、箱状に合成樹脂で成形され、内部に回路基板および電子部品類を内蔵し、背面が建物の壁面等に固定される。2は箱状に合成樹脂で成形されたキャビネット扉で、前面に操作パネル3、ハンドセット本体4、ハンドセットカバー5、押ボタン6および表示パネル7が設けられ、内部には回路基板および電子部品類が配備され、前記キャビネット本体1に対峙して、ヒンジ9で開閉可能なように備えられる。8はコインキーで、前記キャビネット本体1とキャビネット扉2とを施錠する。10はカールコードである。
なお、ハンドセット本体4およびハンドセットカバー5をまとめてハンドセットまたは送受話器と呼称する。
【0012】
前記キャビネット本体1は、図3および図4に示すように、絶縁カバー20を必要とする所望位置に開口30を設ける。絶縁カバー20は幅を狭め、前記キャビネット本体1の内面側から絶縁カバー20の幅を狭めて開口30に脚部21を挿入した後開放すると、脚部20は開口30の狭い位置に移動し、背面に現れた張り出し部21aによって抜けない状態となり、絶縁空間が形成される。
【0013】
また、前記絶縁カバー20は、透明な合成樹脂で構成することにより、内部を透視することが可能となり、取り外すことなく内部の状態を確認できるが、さらに前記絶縁カバー20を着色することにより、内部に設けた7セグメント40の発光が鮮明になり視認性が向上し、明るい場所などで扉2をあけて、本体1内の点検を行うときなどに便利である。
【0014】
実施の形態2.
前記操作パネル3は、キャビネット扉2と分離独立させて、集合住宅の管理人室あるいは高層ビル、その他の大規模建築物の管理室等の壁面への直付タイプおよび埋込設置タイプ、その他凡ゆる設置型式に対応可能なようになっている。
このような操作パネル3にはハンドセット本体4が交換可能なように、カールコード10をモジュラージャックで接続している。
【0015】
ハンドセット本体4のカールコード10の先端に設けたモジュラージャックは、図5に示すようにモジュラージャック挿入口3aに差し込んで接続される。前記操作パネル3に設けたモジュラージャック挿入口3aの裏側に備えるモジュラージャック3bは、図6に示すように方形のプリント基板3cに固定されている。
なお、プリント基板3cは、本体1内に設けた図示しない基板にコネクタを介して接続されている。
【0016】
モジュラージャック挿入口3aを設けた位置の内面側は、モジュラージャック3bを嵌め込むようにした方形の枠体3fを設けている。前記プリント基板3cは、モジュラージャック3bが枠体3f内で弛みなく支持するように固定される。その詳細は、図7に示すようにモジュラージャック3bが方形の枠体3f内に弛みなく納まるように、棒状の一対の支柱3dを操作パネル3の内面から垂設し、その両先端へ向き合う方向に設けた鉤形のフック部3eと中間の段部との間にプリント基板3cの両端部を挟み込んで固定する構成としている。
モジュラージャックの固定は上記のような構成とたので、込み入った管理室制御盤内での半田付け等の特別な作業を必要としない。
【0017】
モジュラージャックは本体内の基板に直接実装することも可能であるが、直接実装した場合には、基板上に実装される他の部品は、モジュラージャックの高さの制限を受けてしまう。これに対し、本実施例のようにモジュラージャック用のプリント基板を設けることで、以上の問題点に対処でき、また、モジュラージャック用の基板と本体内のメイン基板はコネクタで接続されるので、接続が容易で安価である。
【0018】
なお本実施の形態おいては、絶縁カバー20を直方体状に形成した場合で説明したが、図8に示すように、絶縁カバー20を一枚のシートから構成するようにしてもよい。図8に示す絶縁カバー20は展開図となっており、側面を折り曲げると図1に示すような直方体状に形成される。
このような一枚板からなるシートにより絶縁カバーを構成する利点としては、嵩張らないので、保管スペースが小さくてすむという点と、また金型を簡易的な打ち抜き型で構成できるので、金型の費用が安価ですむという点である。
絶縁カバー20の側面は上面に対して左右および上下方向に設けられるが、下方向の側面は省略するようにしてもよい。このように下側の側面を省略すると、絶縁カバーの下側から基板に接続される配線を通すことが可能となる。
なお左右方向に設けられる側面には、図8で示されるように小さい孔22を設けることで、絶縁かバー20内に熱がこもらないようにすることが可能となる。
【0019】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、該垂設された支柱は、一方の支柱が前記プリント基板の表面に接し、かつ他方の支柱が前記プリント基板の裏面に接するように設けられ、前記一対の支柱の中間に形成された段部と、該鉤形のフック部との間に、前記プリント基板の両端部を挟み込み、前記プリント基板を前記モジュラージャック挿入口に対して、前記支柱と同じ方向に垂設した状態で固定したので、工場組立および現地作業が容易となり、生産性、経済性の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1を示す斜視図および要部拡大図である。
【図2】本発明に係る管理室制御盤を示す正面図、側面図および底面図である。
【図3】本発明に係る管理室制御盤のキャビネット本体内面を示す説明図である。
【図4】本発明に係る管理室制御盤のキャビネット本体背面を示す一部拡大説明図である。
【図5】本発明の実施の形態を示す操作パネルの正面図および内面図である。
【図6】本発明のプリント基板にモジュラージャックを固定した状態を示す斜視図である。
【図7】図5のF部を示す拡大説明図である。
【図8】本発明の実施の形態1を示す展開図である。
【符号の説明】
3a モジュラージャック挿入口
3b モジュラージャック
3c プリント基板
3d 支柱
3e フック部
20 絶縁カバー
21 脚部
21a 張り出し部
22 孔
30 開口
40 7セグメント
Claims (2)
- キャビネット本体と、該キャビネット本体に開閉可能に取り付けられるキャビネット扉と、該キャビネット扉の前面に設けられる操作パネルと、前記キャビネット本体に設けられ、モジュラージャックが固定されたプリント基板とを有する管理室制御盤において、
該操作パネルに形成したモジュラージャック挿入口と、
該モジュラージャック挿入口が設けられる操作パネルの内面側に形成され、前記モジュラージャックが嵌め込まれる方形の枠体と、
前記操作パネルの前記モジュラージャック挿入口と平行に前記操作パネルの内面側に垂設され、かつ先端に向き合う方向に鉤形のフック部が備えられた一対の棒状の支柱とを備え、
該垂設された支柱は、一方の支柱が前記プリント基板の表面に接し、かつ他方の支柱が前記プリント基板の裏面に接するように設けられ、
前記一対の支柱の中間に形成された段部と、該鉤形のフック部との間に、前記プリント基板の両端部を挟み込み、前記プリント基板を前記モジュラージャック挿入口に対して、前記支柱と同じ方向に垂設した状態で固定したことを特徴とする管理室制御盤。 - 前記プリント基板は、前記キャビネット本体内に設けた基板にコネクタを介して接続されることを特徴とする請求項1記載の管理室制御盤。
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1999
- 1999-03-31 JP JP09083699A patent/JP4016309B2/ja not_active Expired - Fee Related
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