JP4016233B2 - 板厚圧下プレス設備及びその方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、連続鋳造設備から製造されるスラブを、板厚圧下プレスで板厚圧下する際に仕上圧延機群との成形速度差を緩衝させる板厚圧下プレス設備及びその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、連続鋳造装置で鋳造したスラブの上流側での板厚圧下を粗圧延機群によらず、板厚圧下プレスで行なうものが創案され出願されている(例えば、特開昭61−235002号)。なお、本出願において、板厚スラブとはプレス成形後のスラブをいう。
【0003】
このスラブ成形装置1は、図2に模式図に示すように、図示しない連続鋳造装置で製造されたスラブ2を、上下一対で夫々圧延ラインPに向かって傾斜部とそれに連続する平行部を有してスラブ2を所定の板厚に高圧下する金型3を保持したプレス4と、プレス4の板厚圧下で生じたスラブ幅端部の形状不良を矯正する溝付ロール5を有するエッジャー6と、更にその下流に上下一対の作業ロール7を有する水平圧延機8とから構成されている。この構成により、プレスでスラブを高圧下できるので圧延に比べ大きな圧下量が得られ、かつ、プレス1台で粗圧延機を5〜6台分を削減できるので、設備コストの低減と圧延ラインの短縮化等ができる。
【0004】
しかし、図2の場合、プレス4での板厚圧下時の成形速度と、圧延機8での圧延速度、及びその間の搬送速度が異なるために搬送中のスラブ2を滞留させながら装置間の夫々の速度を調整するための装置(例えばループ装置)が設けられていない。このため、調整作業に手間取るため生産性が低下し、また搬送速度を早くできないために温度低下を招き高品質の圧延材を得ることができないという問題点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これに対して、本願出願人は特願平10−166545号「熱間圧延方法及び設備」(出願日:平成10年6月15日、未公開)において、上記プレスと圧延機間にループ装置を配置した圧延ラインを出願している。
【0006】
この熱間圧延設備10は、図3に模式図に示すように、連続鋳造機11で鋳造されたスラブ12を、スラブ保加熱炉13で保加熱し、幅圧下プレス14で所定量に幅圧下し、更に板厚圧下プレス15で所定量に板厚圧下し、ループ装置16で必要量にわたり滞留させ、縦型圧延機17で幅規制し、仕上圧延機群18で最終製品の板厚の圧延材19を圧延成形し、ピンチロール20を介して巻取機21でコイル状に巻取るように圧延ラインPを構成している。このように圧延ラインP中にループ装置16を配置し、上流側の板厚圧下プレス15での板厚成形速度と下流側の仕上圧延機群18での圧延成形速度の相違と、更に搬送速度の相違を必要量のループ形状を形成し滞留するループ装置16により調整して、これらの速度差を容易に解消し連続的に高速で、圧延材を製造できる。
【0007】
しかし、図3に示すループ装置は、ループ形状を搬送される板厚スラブの自重で作らせる方式としているため、ループを形成するには相当長いスペースを必要とし例えば、弾性変形内で板厚の厚いスラブのループ形状を形成するには10数M以上の長さが必要とされ、圧延ラインが延長され設備コストが高くなるという問題点があった。また、自重でループを形成させるとループ形状に変形したままとなりストレート形状への矯正が難しく、圧延機群に搬送する際に手当てが必要となってメンテナンスに時間が掛かるという問題点がある。更に、圧延機群に到達するまでの板厚スラブの温度降下が大きくなるという問題点もあった。
【0008】
本発明は、かかる問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、板厚の厚いスラブのループ形状を最小の長さで容易かつ迅速に形成でき、ループ形成後の仕上圧延機群へストレートパスで供給でき、前後装置の成形等の速度差を調整し解消することができる板厚圧下プレス設備及びその方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、連続鋳造されたスラブ(31)を上下一対の金型を用いて所定の板厚スラブに成形する板厚圧下プレス(33)と、該板厚圧下プレスの下流側に配置され搬送される板厚スラブを連続して圧延し所定厚さの圧延材とする仕上圧延機群(34)と、前記板厚圧下プレスと仕上圧延機群との間に配置されこの間に搬送される板厚スラブにループ形状を形成させるループ形成装置(35)を備え、
前記ループ形成装置(35)は、板厚圧下プレスの下流側に配置され回転自在な第1上ロール(41)と第1下ロール(42)からなる第1ピンチロール(40)と、第1ピンチロールの下流側でかつ仕上圧延機群の上流側に配置され回転自在な第2上ロール(44)と第2下ロール(45)からなる第2ピンチロール(43)と、を有し、前記第1ピンチロールと前記第2ピンチロールとの間で前記ループ形状を形成させるようになっており、
前記第1ピンチロールは、前記板厚スラブを前記第1上ロールと前記第1下ロールにより上下から挟持する第1の状態と、該第1の状態から前記第1下ロールが上流側に所定距離だけ移動し前記第1上ロールが所定量下降した第2の状態と、を切り換え可能になっている、ことを特徴とする板厚圧下プレス設備が提供される。
また、本発明によれば、連続鋳造されたスラブ(31)を上下一対の金型を用いて所定の板厚スラブに成形する板厚圧下プレス(33)と、該板厚圧下プレスの下流側に配置され搬送される板厚スラブを連続して圧延し所定厚さの圧延材とする仕上圧延機群(34)と、前記板厚圧下プレスと仕上圧延機群との間に配置されこの間に搬送される板厚スラブにループ形状を形成させるループ形成装置(35)を備え、
前記ループ形成装置(35)は、板厚圧下プレスの下流側に配置され回転自在な第1上ロール(41)と第1下ロール(42)からなる第1ピンチロール(40)と、第1ピンチロールの下流側でかつ仕上圧延機群の上流側に配置され回転自在な第2上ロール(44)と第2下ロール(45)からなる第2ピンチロール(43)と、を有し、前記第1ピンチロールと前記第2ピンチロールとの間で前記ループ形状を形成させるようになっており、
第2ピンチロールは、前記板厚スラブを前記第2上ロールと前記第2下ロールにより上下から挟持する第3の状態と、該第3の状態から前記第2下ロールが下流側に所定距離だけ移動し前記第2上ロールが所定量下降した第4の状態と、を切り換え可能になっている、ことを特徴とする板厚圧下プレス設備が提供される。
さらに、本発明によれば、連続鋳造されたスラブ(31)を上下一対の金型を用いて所定の板厚スラブに成形する板厚圧下プレス(33)と、該板厚圧下プレスの下流側に配置され搬送される板厚スラブを連続して圧延し所定厚さの圧延材とする仕上圧延機群(34)と、前記板厚圧下プレスと仕上圧延機群との間に配置されこの間に搬送される板厚スラブにループ形状を形成させるループ形成装置(35)を備え、
前記ループ形成装置(35)は、板厚圧下プレスの下流側に配置され回転自在な第1上ロール(41)と第1下ロール(42)からなる第1ピンチロール(40)と、第1ピンチロールの下流側でかつ仕上圧延機群の上流側に配置され回転自在な第2上ロール(44)と第2下ロール(45)からなる第2ピンチロール(43)と、を有し、前記第1ピンチロールと前記第2ピンチロールとの間で前記ループ形状を形成させるようになっており、
前記第1ピンチロールは、前記板厚スラブを前記第1上ロールと前記第1下ロールにより上下から挟持する第1の状態と、該第1の状態から前記第1下ロールが上流側に所定距離だけ移動し前記第1上ロールが所定量下降した第2の状態と、を切り換え可能になっており、
第2ピンチロールは、前記板厚スラブを前記第2上ロールと前記第2下ロールにより上下から挟持する第3の状態と、該第3の状態から前記第2下ロールが下流側に所定距離だけ移動し前記第2上ロールが所定量下降した第4の状態と、を切り換え可能になっている 、ことを特徴とする板厚圧下プレス設備が提供される。
【0010】
本発明の構成によれば、板厚圧下プレスと仕上圧延機群との間にループ形成装置を配置させたので、板厚圧下プレスでの板厚成形速度と下流側の仕上圧延機群での圧延成形速度の相違と、更に搬送速度の相違を必要量のループ形状を形成し滞留させて同調させて、これらの速度差を容易に解消し連続的に高速で、良質の圧延材を製造できる。また、板厚の厚い(例えば約150mm)板厚スラブをループ形状を形成させることができるので、ループ形成長さを短くして圧延ラインの短縮化できるので設備コストを低減できる。
【0011】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記ループ形成装置(35)は、第2ピンチロールから搬送されるスラブを仕上圧延機群に円滑に搬入させる抑えロール(46)と、第1ピンチロールと第2ピンチロールとの間に配置されて搬送中の板厚スラブに所定量のループ形状を形成せる昇降自在な搬送ローラかつループテーブル(47)と、を備える。この構成により、板厚圧下プレスと仕上圧延機間に通常の圧延ラインPの通板パスラインX上に第1ピンチロールと、搬送ローラとして使用するループテーブルと、第2ピンチロールと、抑えロールを配置させたので、板厚圧下プレスから所定の板厚に成形した板厚スラブの先端部を、順次各装置を使用して仕上圧延機まで迅速かつ容易に搬送し通板できる。更に、ループテーブルを搬送ローラとして兼用させたので、通板後の板厚スラブを載置した状態で通板パスラインXから下降させて必要量のループ形状を迅速かつ容易に形成することができる。更に、第2ピンチロールと仕上圧延機間に抑えロールを配置させたので、所定のループ形状に形成された板厚スラブが、第2ピンチロールにより通板パスラインXに復帰の際に発生する通板パスラインXからの跳ね上がりを防止させ、これにより円滑に仕上圧延機群に搬入させることができる。
【0012】
更に、本発明の好ましい実施形態によれば、前記第1ピンチロール(40)と第2ピンチロール(43)は、第1上ロール(41)、第2上ロール(44)が上下方向に昇降して板厚スラブに開閉動作可能にし、かつ第1下ロール(42),第2下ロール(45)が圧延ライン方向にオフセット可能に取付られている。この構成により、板厚圧下プレスと仕上圧延機間に通板された所定厚さ(本実施例では約20mm)の板厚スラブに対して、前述のループテーブルを通板パスラインXからの下降に連動させながら第1ピンチロールの第1下ロールを圧延ラインP方向の板厚圧下プレス側に所定量オフセットさせ、同時にこのオフセットする第1下ロール間で板厚スラブを挟みこんだ状態で第1上ロールを圧下させながら所定量下降させて板厚スラブを、通板パスラインXから下降させてループの形成を開始することができる。一方、前述のループテーブルの通板パスラインXからの下降によるループの形成と第1ピンチロールでのループの形成により所定量のループ形状が確保されたら第2ピンチロールの第2下ロールを圧延ラインP方向の圧延機群側に所定量オフセットさせ、同時にこのオフセットする第2下ロール間で板厚スラブを挟みこんだ状態で第2上ロールを圧下させながら所定量下降させて板厚スラブを、通板パスラインXへの復帰と仕上圧延機群への搬送を可能とする。
【0013】
また、本発明によれば、連続鋳造されたスラブ(31)を所定の板厚スラブに成形する板厚圧下プレス(33)と、板厚スラブを連続して圧延し製品厚さの圧延材とする仕上圧延機群(34)との間に配置され、第1ピンチロール(40)とガイドロール(39)とループテーブル(47)と第2ピンチロール(43)と抑えロール(46)とで構成されるループ形成装置(35)と、を備え、
前記第1ピンチロールは、板厚圧下プレスの下流側に配置され回転自在な第1上ロール(41)と第1下ロール(42)からなり、
前記第2ピンチロールは、第1ピンチロールの下流側でかつ仕上圧延機群の上流側に配置され回転自在な第2上ロール(44)と第2下ロール(45)からなり、
前記第1ピンチロールと前記第2ピンチロールとの間で前記ループ形状を形成させるようになっており、
(A)板厚圧下プレス(33)の上下金型で所定の板厚に成形した板厚スラブの先端部を、下流側の初め搬送ローラ(49)を圧延パスライン位置に配したループ形成装置(35)を介して仕上圧延機群(34)の圧延機に搬送し噛み込ませた後に板厚スラブを停止させ、
(B)次に仕上圧延機群と第1及び第2ピンチロールを停止させた状態で板厚圧下プレスの作動を再開して板厚スラブを下流側に搬送し、
(C)次に、前記第1ピンチロールを、前記板厚スラブを前記第1上ロールと前記第1下ロールにより上下から挟持する第1の状態から前記第1下ロールが上流側に所定距離だけ移動し前記第1上ロールが所定量下降した第2の状態に変化させ、これにより、前記第1上ロール(41)を板厚スラブに押圧しながら板厚スラブを下降させ、更にガイドロール(39)を板厚スラブの上面に押付けてガイドしながら下降させ、同時に第1ピンチロールと連動させてループテーブル(47)を板厚スラブを載置させながら圧延パスラインから下降させ、これらを連動させながら板厚スラブにループ形状を形成させ、
(D)次にループ形状の形成度合を確認しながら、前記第2ピンチロールを、前記板厚スラブを前記第2上ロールと前記第2下ロールにより上下から挟持する第3の状態から前記第2下ロールが下流側に所定距離だけ移動し前記第2上ロールが所定量下降した第4の状態に変化させ、これにより、前記第2上ロール(44)を板厚スラブに押圧しながら下降させ所定のループを形成し、かつ第2ピンチロールと連動させて仕上圧延機群も作動を再開させ、これにより板厚圧下プレス、圧延機群及び圧下先進量の夫々の成形速度差を緩衝させる、ことを特徴とする板厚圧下プレス成形方法が提供される。
【0014】
上述の本発明の方法によれば、板厚圧下プレスで所定量の板厚に板厚圧下された板厚スラブの先端部を、通常の通板パスラインの位置に配置されたループ形成装置を介して仕上圧延機群の圧延機に搬送できる。更に、板厚スラブを圧延機の上下の作業ロール間に噛み込ませた後に、圧延パスラインPを停止させることができる。この状態からループ形成装置を構成する第1ピンチロールとガイドロールとループテーブルと第2ピンチロールと抑えロールを夫々連動させまた同調させて、通板パスラインXの下方に厚い板厚スラブのループ形状を容易かつ迅速に形成させることができる。また、板厚圧下プレスでの板厚成形速度と仕上圧延機群での圧延成形速度の相違と、更に搬送速度の相違を必要量のループ形状を形成し滞留させて同調させて、これらの速度差を容易に解消し連続的に高速で、良質の圧延材を製造できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の板厚圧下プレス設備の全体構成図である。図1において、板厚圧下プレス用のループ形成設備30は、図示しない連続鋳造装置で鋳造された中厚(本実施例では例えば最大板厚約150mm)のスラブ31を、上下一対の金型32を用いて所定の板厚スラブ(本実施例では約20mm)31に成形する板厚圧下プレス33と、該板厚圧下プレス33の下流側に配置され搬送される板厚スラブ31を連続して圧延し製品厚さの圧延材31´とする仕上圧延機群(5〜6台)34と、板厚圧下プレス33と仕上圧延機群34との間に配置されてこの間に搬送される板厚スラブ31にループ形状を形成させるループ形成装置35から構成されている。これにより、板厚圧下プレスでの板厚成形速度と下流側の仕上圧延機群での圧延成形速度の相違と、更に搬送速度の相違から生じる速度差を、必要量のループ形状を形成し滞留させて同調させることができる。従って、これらの速度差を容易に解消し連続的に高速で、良質の圧延材を製造できる。また、厚い板厚スラブをループ形状を形成させることができるので、ループ形成長さを短くして圧延ラインの短縮化できるので設備コストを低減できる。
【0016】
また、ループ形成装置35は、板厚圧下プレス33の下流側に配置される回転自在な第1上下ロール41、42とからなる第1ピンチロール40と、第1ピンチロール40の出側に配置されて昇降自在なガイドロール39と、仕上圧延機群34の上流側に配置され回転自在な第2上下ロール44、45からなる第2ピンチロール43と、第2ピンチロール43から搬送される板厚スラブ31を仕上圧延機群34に円滑に搬入させる抑えロール46と、第1ピンチロール40と第2ピンチロール43との間に配置されて搬送中の板厚スラブ31に所定量のループ形状を形成させる昇降自在な搬送ローラでかつループテーブル47で構成される。
【0017】
更に、ループテーブル47は、点線で示すテーブル本体48の上面に通板パスラインXを構成して板厚スラブ31を載置して下流側に搬送する回転自在な複数の搬送ローラ(本図では5本)49を有している。なお、これらの搬送ローラ49は、ループ形成時には板厚スラブ31の下降と共に、板厚スラブ31を載置又は載置しない状態で通板パスラインXからループテーブル47と実線で示すループ形状を形成して一体的に所定量下降する。また、ループテーブル47は、テーブル本体48の下面とピット50内の床面51に取付けられた複数(本図では2本)の油圧シリンダ52に支持されて昇降可能となっている。
【0018】
この構成により、板厚圧下プレスから所定の板厚に成形した板厚スラブの先端部を、順次各装置を使用して仕上圧延機まで迅速かつ容易に搬送し通板できる。更に、ループテーブルを搬送ローラとして兼用させたので、通板後の板厚スラブを載置した状態で通板パスラインXから下降させて必要量のループ形状を迅速かつ容易に形成させることができる。また、第2ピンチロールと仕上圧延機間に抑えロールを配置させたので、所定のループ形状に形成された板厚スラブが、第2ピンチロールにより通板パスラインXに復帰の際に発生する通板パスラインXからの跳ね上がりを防止させ、これにより円滑に仕上圧延機群に搬入させることができる。また、第1ピンチロールの出側に昇降自在なガイドロールを配置し、第1ピンチロールと共働して通板パスラインXに載置された最初並びにループ形状の形成中の板厚スラブの上面から押付けガイドしながら昇降できるので、ループ形状を容易かつ迅速に形成できる。
【0019】
また、第1ピンチロール40は、第1上ロール41が通板パスラインXに対して上下方向に昇降できる。従って、板厚スラブ31に対し圧下すなわち通板パスラインXから下方向のピット50に向かってループの形成と開放を可能としている。また第1下ロール42は、圧延ラインP方向で板厚圧下プレス33に向かって所定量オフセット可能に取付られている。同様に第2ピンチロール43は、第2上ロール44が通板パスラインXに対して上下方向に昇降できる。従って、第1ピンチロール40とループテーブル47とで形成した板厚スラブ31のルーパを、ピット50から通板パスラインXに上方向に第2下ロール45と共働して圧下を掛けて引き上げる。また第2下ロール45は、圧延ラインP方向で仕上圧延機群34に向かって所定量オフセット可能に取付られている。
【0020】
この構成により、板厚圧下プレスと仕上圧延機間に通板された所定厚さ約20mmの板厚スラブに対して、前述のループテーブルを通板パスラインXからの下降に連動させながら第1ピンチロールの第1下ロールを圧延ラインP方向の板厚圧下プレス側に所定量オフセットさせ、同時にこのオフセットする第1下ロール間で板厚スラブを挟みこんだ状態で第1上ロールを圧下させながら所定量下降させて板厚スラブを、通板パスラインXから下降させてループの形成を開始できる。一方、前述のループテーブルの通板パスラインXからの下降によるループの形成と、第1ピンチロールでのループの形成により所定量のループ形状が確保されたら第2ピンチロールの第2下ロールを、圧延ラインP方向の仕上圧延機群側に所定量オフセットさせ、同時にこのオフセットする第2下ロール間で板厚スラブを挟みこんだ状態で第2上ロールを圧下させながら所定量下降させて、板厚スラブを通板パスラインXへの復帰と圧延機群への搬送を可能とする。
【0021】
次に、図1の板厚圧下プレス設備30を使用して本発明の板厚圧下プレス方法を説明する。上述の板厚圧下プレス33と、仕上圧延機群34と、板厚圧下プレス33と仕上圧延機群34間に配置される第1ピンチロール40とガイドロール39とループテーブル47と第2ピンチロール43と抑えロール46とで構成されるループ形成装置35とを備え、(1)板厚圧下プレス33の上下金型32、33で所定の板厚に形成した板厚スラブ31の先端部を、下流側で通常の圧延パスラインP位置に配置されたループ形成装置35を介して仕上圧延機群34の圧延機に搬送し噛み込ませた後に圧延パスラインPを停止させ、(2)次に仕上圧延機群34と第2ピンチロール43を停止させた状態で板厚スラブ31の運転を再開して板厚スラブを下流側に搬送し、(3)次に第1ピンチロール40の第1下ロール42を板厚圧下プレス33側へオフセットと共に第1上ロール41を板厚スラブ31に圧下を掛けながらの下降とガイドロール39を板厚スラブの上面に押付けてガイドしながら下降させ、同時に第1ピンチロール40と連動させてループテーブル47を板厚スラブ31を載置させながら圧延パスラインPから下降させ、これらを同調させながら厚い板厚スラブにループ形状を形成させ、(4)次に所定のループ形状の形成を確認した後に第2ピンチロール43の第2下ロール45を圧延機群34側へオフセットと共に第2上ロール44を板厚スラブ31に圧下を掛けながら下降させ、かつ第2ピンチロール43と連動させて仕上圧延機群34も運転を再開させる。従って、板厚圧下プレスと圧延機群の夫々の成形速度差と搬送速度差を同調させることできる。また、ループ形成後の仕上圧延機群へ、曲りのない板厚スラブをストレートパスで供給できる。
【0022】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
【0023】
【発明の効果】
上述したように、本発明の板厚圧下プレス設備及びその方法は、厚い板厚スラブにループ形状を最小の長さに容易にかつ迅速に形成でき、ループ形成後の仕上圧延機群へストレートパスで供給でき、前後装置の成形等の速度差を調整し解消することができる、等の優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の板厚圧下プレス設備の全体構成図である。
【図2】従来のスラブ成形装置の模式図である。
【図3】本願発明のループ形成装置の熱間圧延設備配置を示す模式図である。
【符号の説明】
1 スラブ成形装置
2、12、31 スラブ(板厚スラブ)
3、32 金型
4 プレス
5 溝付ロール
6 エッジャー
7 作業ロール
8 水平圧延機
10 熱間圧延設備
11 連続鋳造機
13 スラブ保加熱炉
14 幅圧下プレス
15、33 板厚圧下プレス
16 ループ装置
17 縦型圧延機
18、34 仕上圧延機群
19 圧延材
20 ピンチロール
21 巻取機
30 ループ形成設備
31´ 圧延材
35 ループ形成装置
39 ガイドロール
40 第1ピンチロール
41、44 上ロール
42、45 下ロール
43 第2ピンチロール
46 抑えロール
47 ループテーブル
48 テーブル本体
49 搬送ローラ
50 ピット
51 床面
52 油圧シリンダ
P 圧延ライン
X 通板パスライン

Claims (5)

  1. 連続鋳造されたスラブ(31)を上下一対の金型を用いて所定の板厚スラブに成形する板厚圧下プレス(33)と、該板厚圧下プレスの下流側に配置され搬送される板厚スラブを連続して圧延し所定厚さの圧延材とする仕上圧延機群(34)と、前記板厚圧下プレスと仕上圧延機群との間に配置されこの間に搬送される板厚スラブにループ形状を形成させるループ形成装置(35)を備え、
    前記ループ形成装置(35)は、板厚圧下プレスの下流側に配置され回転自在な第1上ロール(41)と第1下ロール(42)からなる第1ピンチロール(40)と、第1ピンチロールの下流側でかつ仕上圧延機群の上流側に配置され回転自在な第2上ロール(44)と第2下ロール(45)からなる第2ピンチロール(43)と、を有し、前記第1ピンチロールと前記第2ピンチロールとの間で前記ループ形状を形成させるようになっており、
    前記第1ピンチロールは、前記板厚スラブを前記第1上ロールと前記第1下ロールにより上下から挟持する第1の状態と、該第1の状態から前記第1下ロールが上流側に所定距離だけ移動し前記第1上ロールが所定量下降した第2の状態と、を切り換え可能になっている、ことを特徴とする板厚圧下プレス設備。
  2. 連続鋳造されたスラブ(31)を上下一対の金型を用いて所定の板厚スラブに成形する板厚圧下プレス(33)と、該板厚圧下プレスの下流側に配置され搬送される板厚スラブを連続して圧延し所定厚さの圧延材とする仕上圧延機群(34)と、前記板厚圧下プレスと仕上圧延機群との間に配置されこの間に搬送される板厚スラブにループ形状を形成させるループ形成装置(35)を備え、
    前記ループ形成装置(35)は、板厚圧下プレスの下流側に配置され回転自在な第1上ロール(41)と第1下ロール(42)からなる第1ピンチロール(40)と、第1ピンチロールの下流側でかつ仕上圧延機群の上流側に配置され回転自在な第2上ロール(44)と第2下ロール(45)からなる第2ピンチロール(43)と、を有し、前記第1ピンチロールと前記第2ピンチロールとの間で前記ループ形状を形成させるようになっており、
    第2ピンチロールは、前記板厚スラブを前記第2上ロールと前記第2下ロールにより上下から挟持する第3の状態と、該第3の状態から前記第2下ロールが下流側に所定距離だけ移動し前記第2上ロールが所定量下降した第4の状態と、を切り換え可能になっている、ことを特徴とする板厚圧下プレス設備。
  3. 連続鋳造されたスラブ(31)を上下一対の金型を用いて所定の板厚スラブに成形する板厚圧下プレス(33)と、該板厚圧下プレスの下流側に配置され搬送される板厚スラブを連続して圧延し所定厚さの圧延材とする仕上圧延機群(34)と、前記板厚圧下プレスと仕上圧延機群との間に配置されこの間に搬送される板厚スラブにループ形状を形成させるループ形成装置(35)を備え、
    前記ループ形成装置(35)は、板厚圧下プレスの下流側に配置され回転自在な第1上ロール(41)と第1下ロール(42)からなる第1ピンチロール(40)と、第1ピンチロールの下流側でかつ仕上圧延機群の上流側に配置され回転自在な第2上ロール(44)と第2下ロール(45)からなる第2ピンチロール(43)と、を有し、前記第1ピンチロールと前記第2ピンチロールとの間で前記ループ形状を形成させるようになっており、
    前記第1ピンチロールは、前記板厚スラブを前記第1上ロールと前記第1下ロールにより上下から挟持する第1の状態と、該第1の状態から前記第1下ロールが上流側に所定距離だけ移動し前記第1上ロールが所定量下降した第2の状態と、を切り換え可能になっており、
    第2ピンチロールは、前記板厚スラブを前記第2上ロールと前記第2下ロールにより上 下から挟持する第3の状態と、該第3の状態から前記第2下ロールが下流側に所定距離だけ移動し前記第2上ロールが所定量下降した第4の状態と、を切り換え可能になっている、ことを特徴とする板厚圧下プレス設備。
  4. 前記ループ形成装置(35)は、第2ピンチロールから搬送されるスラブを仕上圧延機群に円滑に搬入させる抑えロール(46)と、第1ピンチロールと第2ピンチロールとの間に配置されて搬送中の板厚スラブに所定量のループ形状を形成せる昇降自在な搬送ローラかつループテーブル(47)と、を備えることを特徴とする請求項に記載の板厚圧下プレス設備。
  5. 連続鋳造されたスラブ(31)を所定の板厚スラブに成形する板厚圧下プレス(33)と、板厚スラブを連続して圧延し製品厚さの圧延材とする仕上圧延機群(34)との間に配置され、第1ピンチロール(40)とガイドロール(39)とループテーブル(47)と第2ピンチロール(43)と抑えロール(46)とで構成されるループ形成装置(35)と、を備え、
    前記第1ピンチロールは、板厚圧下プレスの下流側に配置され回転自在な第1上ロール(41)と第1下ロール(42)からなり、
    前記第2ピンチロールは、第1ピンチロールの下流側でかつ仕上圧延機群の上流側に配置され回転自在な第2上ロール(44)と第2下ロール(45)からなり、
    前記第1ピンチロールと前記第2ピンチロールとの間で前記ループ形状を形成させるようになっており、
    (A)板厚圧下プレス(33)の上下金型で所定の板厚に成形した板厚スラブの先端部を、下流側の初め搬送ローラ(49)を圧延パスライン位置に配したループ形成装置(35)を介して仕上圧延機群(34)の圧延機に搬送し噛み込ませた後に板厚スラブを停止させ、
    (B)次に仕上圧延機群と第1及び第2ピンチロールを停止させた状態で板厚圧下プレスの作動を再開して板厚スラブを下流側に搬送し、
    (C)次に、前記第1ピンチロールを、前記板厚スラブを前記第1上ロールと前記第1下ロールにより上下から挟持する第1の状態から前記第1下ロールが上流側に所定距離だけ移動し前記第1上ロールが所定量下降した第2の状態に変化させ、これにより、前記第1上ロール(41)を板厚スラブに押圧しながら板厚スラブを下降させ、更にガイドロール(39)を板厚スラブの上面に押付けてガイドしながら下降させ、同時に第1ピンチロールと連動させてループテーブル(47)を板厚スラブを載置させながら圧延パスラインから下降させ、これらを連動させながら板厚スラブにループ形状を形成させ、
    (D)次にループ形状の形成度合を確認しながら、前記第2ピンチロールを、前記板厚スラブを前記第2上ロールと前記第2下ロールにより上下から挟持する第3の状態から前記第2下ロールが下流側に所定距離だけ移動し前記第2上ロールが所定量下降した第4の状態に変化させ、これにより、前記第2上ロール(44)を板厚スラブに押圧しながら下降させ所定のループを形成し、かつ第2ピンチロールと連動させて仕上圧延機群も作動を再開させ、これにより板厚圧下プレス、圧延機群及び圧下先進量の夫々の成形速度差を緩衝させる、ことを特徴とする板厚圧下プレス成形方法。
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