JP4015339B2 - 歪みの少ない三次元物体をステレオリソグラフィーで形成する方法および装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は三次元物体を流体状材料からほぼ層ベースで形成する方法及び装置、さらに詳しくは三次元物体をステレオリソグラフィーで形成する方法および装置であって、歪をより少なくして迅速に形成しようとする際の困難を解決した方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ラピッドプロトタイピング?アンド?マニファクチャリング(Rapid Prototyping and Manufacturing : RP&M)とは三次元物体を、その物体を表すコンピュータデータから迅速かつ自動的に形成するのに使用することができる技術分野を称するものである。このラピッドプロトタイピング?アンド?マニファクチャリングは3種類の技術、すなわち(1)ステレオリソグラフィー(stereolithography)、(2)選択積層造形(selective deposition modeling)、(3)積層体造形(laminated object manufacturing)を含む概念とみなすことができる。
ステレオリソグラフィーにおいては、形成済みの材料の層の上に次の流体状材料の層を形成し、これらの層を硬化させるとともに互いに結合させることによって三次元物体を形成する。これらの層は形成すべき三次元物体の連続する複数のスライスを表す断面データに従って選択的に硬化される。連続する硬化層の結合は一般には重合の際に両層間の化学的結合、例えば、層間クロスリンキング、を起こさせることによってなされる。接着剤あるいは他の機械的な結合を利用してもよい。ようするにその結合は接着現象によってもよいし、凝集現象によってもよい。
単にステレオリソグラフィーと称されるあるステレオリソグラフィー技術では、選択的に刺激にさらすことによって選択的に硬化する流体状材料が使用される。その流体状材料は一般には光重合性材料(樹脂)であり、それを硬化させる刺激は一般には可視域あるいは紫外域の電磁線である。電磁線はレーザーから発せられるのが普通である。液体ベースのステレオリソグラフィーは、後述する「関連特許、出願、および公報」に記載するように、多くの特許、出願、および公報に開示されている。もう一つのステレオリソグラフィー技術は選択レーザー焼結(selective laser sintering : SLS)と称されるものである。この選択レーザー焼結は粉体材料の層を赤外域の電磁線にさらすことによって粒子を焼結あるいは融着させて選択的に硬化させるものである。選択レーザー焼結は1989年9月5日にDeckardに与えられた米国特許4,863,538に開示されている。三つ目の技術は三次元印刷(three-dimensional printing : 3DP)と称されるものである。三次元印刷は粉体材料の層に選択的にバインダーを供与することによってその粉体材料の層を選択的に硬化させるものである。三次元印刷は1993年4月20日にSachs等に与えられた米国特許5,204,055に開示されている。
本発明は液体ベースの材料を使用するステレオリソグラフィーに主に関わるものであるが、本発明の技術は他のステレオリソグラフィー技術においても、歪を減少させたり、物体の形成を促進したりするのに利用することができる。
選択積層造形は形成すべき三次元物体のスライスを表す断面データにしたがって、硬化可能な材料を一層ずつ順次積層して三次元物体を造形するものである。この技術の一つは溶融積層造形(fused deposition modeling : FDM)と称するもので、形成済みの層の上に載せると硬化する、加熱した流動性材料を押し出すものである。溶融積層造形は1992年6月9日にCrumpに与えられた米国特許5,121,329に開示されている。もう一つの選択積層造形は弾道粒子造形(ballistic particle manufacturing : BPM)と称するもので、5軸のインクジェットを使用して、材料の粒を三次元物体の形成済みの層の上に吹きつけるものである。弾道粒子造形は1996年5月2日にそれぞれ発行されたPCT公報WO96/12607(Brown等)、WO96/12608(Brown等)、WO12609(Menhenett等)、WO12610(Menhenett等)に開示されている。三つ目の選択積層造形はマルチジェット造形(multijet modeling : MJM)と称されるもので、材料の粒を複数のインクジェットオリフィスから選択的に発射して造形工程をスピードアップするものである。マルチジェット造形は1997年4月3日にそれぞれ発行されたPCT公報WO97/11835(Earl等)、WO97/11837(Leyden等)(共に3D Systems, Inc.,に譲渡済み)に開示されている。
積層体造形は形成すべき三次元物体を表す断面データにしたがって、シート材料を積層、結合し、選択的に切断するものである。積層体造形は1988年6月21日にFeyginに与えられた米国特許4,752,352、1991年5月14日にKinzieに与えられた米国特許5,015,312、および1995年6月6日発行のPCT公報WO95/18009(Morita等)に開示されている。
前述のように、本発明は液体ベースの材料を使用するステレオリソグラフィーに主に関わるものであるが、本発明の技術は選択積層造形技術においても、物体の歪を減少させたり、物体の形成時間を短縮したりするのに利用することができる。選択積層造形技術のあるものでは、「最小層形成時間」(Minimum Layer Seconds)と称せられることもある技術が使用される。この技術では、1枚の層の形成開始から所定の時間、すなわち最小層形成時間、が経たなければ次の層の形成を開始しないようにし、それによって、層内に発生する熱を放熱する時間を充分にとるようにしたものである。ある層を形成するのに要する時間が最小層形成時間より短い場合には、最小層形成時間が経つまで待って次の層の形成を開始する。ある層を形成するのに要する時間が最小層形成時間より長い場合には、その層の形成が完了してから次の層の形成を開始する。この技術はある層を部分的に形成することを示唆するものではない。
ステレオリソグラフィーで形成した三次元物体の歪を少なくする技術および形成中に紫外線硬化流体を複数回露光する技術が、例えば、(1)1992年4月14日にHull等に与えられた米国特許5,104,592、(2)1988年6月17日発行の伊丹等の日本特許公開公報63−145015A、(3)1990年7月31日にMurphy等に与えられた米国特許4,945,032、(4)1986年3月11日にHull等に与えられた米国特許4,575,330のアペンディックスA、(5)1994年11月2日にPomerantz等に与えられたEP 0 250 121 B1、(6)1996年12月16日にGigl等が出願した米国特許出願08/766,956(3D System, Inc.に譲渡)に開示されている。
1992年4月14日にHull等に与えられた米国特許5,104,592にはカールを抑えるためのいろいろな技術が開示されている。そのカール抑制技術の一つは「破線法」であり、垂直方向あるいは水平方向の構造の一部であるステレオリソグラフィー線を実線でなく破線とする技術である。これによってベクトル方向に伝達される引張り力が減少し、カールが抑えられる。カール抑制技術の二つ目は、「折れ線法」であり、垂直方向あるいは水平方向の構造の一部であるステレオリソグラフィー線を直線でなく折れ線とする技術である。これによってベクトル方向に伝達される引張り力が減少し、カールが抑えられる。カール抑制技術の三つ目は「副構造法」(secondary structure technique)であり、垂直方向あるいは水平方向の構造の一部であるステレオリソグラフィー線をその下あるいはその横の線に直接結合せず、副構造が形成された後に取り付けるようにしたものである。この構成によって、ベクトルの下方への引っ張り力が除去され、隣接する線にかかる曲げモーメントが減少し、カールが抑えられる。副構造としては、「リベット」と称され、露光度の低い支持線と隣接する層からの支持線を連結する露光度の高い部分(リベット)からなるものが知られている。カール抑制技術の四つ目は「マルチパス法」(multi-pass technique)であり、垂直方向あるいは水平方向の構造の一部であるステレオリソグラフィー線を材料が相当に反応するまではその下あるいはその横の線に直接結合しないようにしたものである。これによってベクトルの下方への引っ張り力が小さくなり、構造が変形に耐える程度に堅くなり、カールが抑えられる。この文献には、第1の組のベクトルの露光後、第2の組のベクトルの露光までに収縮率が許容可能なレベルまで低下するのに充分な時間を経過させることは示唆されておらず、ましてや、所望の時間の経過をカウントダウンする装置の使用についてはまったく言及されていない。
1988年6月17日発行の伊丹等の日本特許公開公報63−145015Aには、硬化中のラヂカル重合の度合いが不十分なために生じ、そのために製品が自重で変形してしまう、堅さ不足に対処するためのステレオリソグラフィー技術が開示されている。その技術は、光重合性液状樹脂の同じ位置を同一のラスタ−露光によって特定の間隔で数回露光するものである。まず、バット内に液状樹脂の層を形成する。つぎにその樹脂を光で主走査方向と副走査方向にラスター走査して樹脂を部分的に硬化させる。所定の時間を置いて、樹脂の同一個所を1回目と同じ主走査方向と副走査方向に光でラスター走査する。樹脂のどの位置でも1回目の光照射と2回目の光照射の間隔は同一になる。主走査方向はレーザー光線によって硬化されるラスターラインが位置する方向であり、副走査方向はそのラスターラインが並ぶ方向であり主走査方向に垂直な方向である。レーザー光線の主走査は回転多面鏡による反射によってなされ、レーザー光線の副走査は樹脂のバットを副走査方向に移動させるか、あるいは回転平面鏡でレーザー光線を反射することによってなされる。この文献には、1回目の光照射と2回目の光照射でラインの硬化方向を変えることは記載されていない。さらに、第1の組のベクトルの露光後、1回目とは異なる方向での第2の組のベクトルの露光までに収縮率が許容可能なレベルまで低下するのに充分な時間を経過させることは示唆されておらず、ましてや、所望の時間の経過をカウントダウンする装置の使用についてはまったく言及されていない。
1990年7月31日にMurphy等に与えられた米国特許4,945,032には形成された物体の強度と耐溶媒性を高め、それによって歪を少なくするステレオリソグラフィー技術が開示されている。望ましい実施の形態では、各表面層を形成する際にコンピュータ制御のレーザーによって紫外線硬化樹脂面を繰り返し高速で走査する。この文献には、第1の組のベクトルの露光後、第2の組のベクトルの露光までに収縮率が許容可能なレベルまで低下するのに充分な時間を経過させることは示唆されておらず、ましてや、所望の時間の経過をカウントダウンする装置の使用についてはまったく言及されていない。
1986年3月11日にHull等に与えられた米国特許4,575,330には、三次元物体を形成するための一般的なステレオリソグラフィー技術が開示されている。またこの特許のアペンディックスには硬化層を形成するのに複数回の照射を使用することが記載されている。しかしながらこの文献には、複数回の照射を使用する目的も、照射の間に意図的に時間を置くことも記載されていない。また、この文献には、第1の組のベクトルの露光後、第2の組のベクトルの露光までに収縮率が許容可能なレベルまで低下するのに充分な時間を経過させることは示唆されておらず、ましてや、所望の時間の経過をカウントダウンするクロックの使用についてはまったく言及されていない。
1994年11月2日にPomerantz等に与えられたEP 0 250 121 B1には硬化性材料の収縮によって生ずる空間的な歪を制御するステレオリソグラフィー技術が開示されている。この技術では、収縮が進むにつれて収縮によって空になった部分に追加の樹脂が流れ込むように液体樹脂層に光を照射する。またこの特許には収縮の作用を低減するステレオリソグラフィー技術も開示されている。この技術では、液体樹脂層への照射をチェッカーボードパターンで複数回行い、どの時点においても収縮が狭い部分のみで起こるようにし、それによって最初の照射に伴う収縮による歪が2回目の以降の照射による硬化の過程で少なくとも部分的に補償されるようにする。この文献には、1回目の照射では接着が起きず2回目以降の照射で接着が起きるようにすることは開示されていない。また第1の組のベクトルの露光後、第2の組のオーバーラップベクトルの露光までに収縮率が許容可能なレベルまで低下するのに充分な時間を経過させることは示唆されておらず、ましてや、所望の時間の経過をカウントダウンする装置の使用についてはまったく言及されていない。
1996年12月16日にGigl等が出願した米国特許出願08/766,956には後硬化をあまり必要とせずに構造の一体性を増す方法、異なる種類のベクトルが交差する部分で照射を均一にする方法、硬化深さを決定する方法、および収縮、カール、後硬化による歪を減少させる方法等の種々のステレオリソグラフィー技術が開示されている。
また米国特許出願08/766,956には「タイリング」(tiling)と称される技術が開示されている。このタイリングは、ステレオリソグラフィーで形成すべき物体の各層を複数の部分、すなわちタイル、に分けて形成するものである。各タイルの間には間隔が設けられる。各タイルの周囲の間隔は少なくとも近傍のタイルが硬化するまでは未硬化の状態に保たれる。すなわちタイル間の領域は未硬化の状態に保たれて、応力除去ゾーンとして作用する。この間隔の幅は各タイルの幅に比して小さいのが普通である。
また米国特許出願08/766,956には、照射を停止した後も材料の収縮が数秒間は続くことが実験的に確かめられたことが開示されている。この出願には材料が硬化されるときに(望ましい材料XB5081を使用した場合)、収縮の開始までに約2,3秒の遅れがあることが記載されている。すなわちこの出願には、タイルの収縮を待ってからタイル間のグラウトを硬化させる(例えば、付近のタイルの収縮が終わって少なくとも3秒経ってからグラウトの硬化を開始する)ことが示唆されている。さらにこの出願には、あるタイルを部分的に硬化させた後(例えば一本のラインに沿ってのみ照射した後)、他のタイルを同様に部分的に硬化させ、しかる後、もとに戻って、1回あるいは2回以上の照射によって、部分的に硬化されているタイルを完全に硬化させることが教示されている。
米国特許出願08/766,956の他の実施の形態では、タイル間の間隔はその間隔をまたぐ硬化した材料の層を形成することによって閉じられるが、その硬化層の少なくとも一端は少なくとも収縮が充分進むまでは浮かされる。収縮が進行した後は、その浮いた端部はリベット、マルチパス等で留めてもよい。
さらに、米国特許出願08/766,956には、長いベクトルは収縮が進んでいる間に硬化させて硬化済みの層に結合させると大きなカールを生じさせることが開示されている。可変ベクトルの場合にはそのベクトルの両端が輪郭にくっついてしてしまうことがある。またACESと称される歪低減技術が記載されている。そのACESを使用すると、露光された第1の組のスキンベクトルに1層分の厚みよりわずかに小さい正味の硬化深さとなるような露光が与えられる。第2の組のベクトルによる露光が材料になされたときに生ずる硬化深さの増大が結合を導く。SL5170、SL5180等のエポキシ樹脂を使用するときには、各断面の露光後にリコーティングを開始するまでに5から90秒時間を置き、それによって、新たに露光された層のモジュラスが一定の最低レベルまで増大するまではその層をリコーティングの際の力に曝さないようにすることがよいことが分かった。この時間をプリディップディレイ(predip delay)と称する。このプリディップディレイが物体形成時間を長くするのを極力抑えるために臨界的な部分の照射を先に行い、より臨界的でない部分の照射を後から行うような照射パターンを使用してもよい。これによれば、プリディップディレイ時間のカウントダウンは事実上全ての臨界的な部分の照射が終わった後に直ぐ開始することができる。
開示されているもう一つの歪低減技術は「ログジャム」(log jam)と称されるものである。このログジャムとは、内側のハッチベクトル(あるいはフィルベクトル)のいくつかを層の輪郭から離して、ハッチもしくはフィルの露光が終わった後に、食い違った輪郭等を走査してハッチと元の輪郭をくっつけるようにする走査方法を指すものである。
この文献には、第1の組のベクトルの露光後、垂直にオーバーラップする第2の組のベクトルの露光までに収縮率が許容可能なレベルまで低下するのに充分な時間を経過させることは示唆されておらず、ましてや、垂直にオーバーラップするベクトルの露光と露光の間にディレイ時間をカウントダウンするクロックの使用についてはまったく言及されていない。
本明細書において言及された全ての広報や出願はその全文をここに引用したものとする。
従来より小さい歪で迅速に物体を形成することができる、さらに詳しくは、材料を硬化させるための走査速度を上げたときに信頼性の上から従来許容されていたものより小さい歪で迅速に物体を形成することができるより簡単な技術が求められている。
他の関連特許、出願および公報
下記の表1に示す特許、出願および公報(以下これらを総称して単に公報という)はその全文をここに引用したものとする。表1は本出願人が共有する特許および特許出願の表である。また各公報の主題を読者の便宜を図るために表1に記載する。なお表1に記載した主題はその公報の内容を限定するためのものではなく、一例としてあげたに過ぎず各公報の内容はすべてここに引用したものとする。これらの文献に記載された技術は本発明の技術と様々に組合わせて使用することができる。例えば、データ操作の技術は本発明の技術と組み合わせて、より精度よく、より効率的に物体を形成するためのより有用な物体データを得るのに使用することができる。また、これらの文献に記載されている様々な装置構成を本発明の特徴とともに使用してもよい。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
次の2冊の書物もその全文をここに引用したものとする。
(1)"Rapid Prototyping and Manufacturing : Fundamentals of Stereolithography"、Paul F. Jacobs著、ミシガン州デアボン、"the Society of Manufacturing Engineers"1992年発行、
(2)"Stereolithography and other RP&M Technologies : from Rapid Prototyping to Rapid Tooling"、 Paul F. Jacobs著、ミシガン州デアボン、"the Society of Manufacturing Engineers"1996年発行、
【0003】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は三次元物体の少なくとも一部を形成するための方法を提供するものであり、その方法は(1)その物体の形成済みの層の上に流体状の材料の層を形成し、(2)その流体状材料層を刺激に露出して、前記物体の前記形成済みの層に結合した次の層を形成し、(3)前記(1)と(2)の工程を繰り返して、互いに結合した複数の層によって前記物体を形成するとともに、(4)所定の時間間隔を設定するものであり、前記流体状材料層を刺激に露出する工程が、1層のうちの少なくとも1つのエレメントは少なくとも2回刺激に露出するものであり、2回目の露出は1回目の露出の終了後少なくとも設定された前記所定の時間が経過した後行われ、1回目の露出は光ビームで前記エレメントを第1の方向に走査することによって行われ、2回目の露出は前記光ビームで前記エレメントを前記第1の方向と異なる第2の方向に走査することによって行われること特徴とするものである。
第2の発明は三次元物体の少なくとも一部を形成するための方法を提供するものであり、その方法は(1)その物体の形成済みの層の上に流体状の材料の層を形成し、(2)その流体状材料層を刺激に露出して、前記物体の前記形成済みの層に結合した次の層を形成し、(3)前記(1)と(2)の工程を繰り返して、互いに結合した複数の層によって前記物体を形成するとともに、(4)所定の時間間隔(DTP)を設定するものであり、形成すべき層の少なくとも1枚が互いに隔離された少なくとも第1、第2の領域を備えており、前記流体状材料層を刺激に露出する工程がその層を少なくとも2回刺激に露出するものであり、前記第1の領域を前記刺激に露出する工程の1回目を時刻CT11に終了させ、前記第2の領域を前記刺激に露出する工程の1回目を前記時刻CT11より後の時刻CT21に終了させ、前記第1の領域を前記刺激に露出する工程の2回目を前記時刻CT21より後の時刻BT12に開始し、前記第2の領域を前記刺激に露出する工程の2回目を前記時刻BT12より後の時刻BT22に開始するとともに、前記DTP、CT11、CT21、BT12、およびBT22が式DTP〜<BT12−CT11、DTP〜<BT22−CT21を満足することを特徴とするものである。
第3の発明は三次元物体の少なくとも一部を形成するための方法を提供するものであり、その方法は(1)その物体の形成済みの層の上に流体状の材料の層を形成し、(2)その流体状材料層を刺激に露出して、前記物体の前記形成済みの層に結合した次の層を形成し、(3)前記(1)と(2)の工程を繰り返して、互いに結合した複数の層によって前記物体を形成するとともに、(4)所定の時間間隔を設定するものであり、前記流体状材料層を刺激に曝す工程が、1層のうちの少なくとも一部は少なくとも2回刺激に露出するものであり、その1回目を時刻T1に終了させ、2回目を時刻T2に開始させるとともに前記時刻T1、T2間の間隔が設定された前記所定の時間間隔にほぼ等しいかそれより長いことを特徴とするものである。
第4の発明は三次元物体の少なくとも一部を形成するための方法を提供するものであり、その方法は(1)その物体の形成済みの層の上に流体状の材料の層を形成し、(2)その流体状材料層を刺激に露出して、前記物体の前記形成済みの層に結合した次の層を形成し、(3)前記(1)と(2)の工程を繰り返して、互いに結合した複数の層によって前記物体を形成するとともに、(4)所定の時間間隔を設定するものであり、形成すべき層の少なくとも1枚が少なくとも2つの領域を備えており、前記流体状材料層を刺激に露出する工程がその層を少なくとも2回刺激に露出するものであり、少なくとも1回目の露出と2回目の露出が前記少なくとも2つの領域の少なくとも1つ目と2つ目を刺激に露出するものであり、前記少なくとも2回の露出によって刺激に露出される領域の少なくとも1つの領域において、1回目の露出の終了と2回目の露出の開始の間の時間が設定された前記所定の時間間隔にほぼ等しいかそれより長いことを特徴とするものである。
第5の発明は三次元物体の少なくとも一部を形成するための方法を提供するものであり、その方法は(1)その物体の形成済みの層の上に流体状の材料の層を形成し、(2)その流体状材料層を刺激に露出して、前記物体の前記形成済みの層に結合した次の層を形成し、(3)前記(1)と(2)の工程を繰り返して、互いに結合した複数の層によって前記物体を形成するとともに、(4)所定の時間間隔DTPを設定するものであり、前記流体状材料層を刺激に露出する工程が、1層のうちの少なくとも一点は少なくとも2回刺激に露出するものであり、2回目の露出は1回目の露出の終了後設定された前記所定の時間が経過した後行われ、1回目の露出は光ビームで前記1層を第1の方向に走査することによって行われ、2回目の露出は前記光ビームで前記1層を前記第1の方向と異なる第2の方向に走査することによって行われ、前記少なくとも一点は時刻T1に1回目の露出を受け、その時刻T1からの時間間隔が設定された前記所定の時間間隔にほぼ等しいかそれより長い、時刻T2に(T2-T1〜?DTP)2回目の露出を受けることを特徴とするものである。
第6の発明は三次元物体の少なくとも一部を形成するための装置を提供するものであり、その装置は(1)その物体の形成済みの層の上に流体状の材料の層を形成するコーティング手段、(2)その流体状材料層を刺激に露出して、前記物体の前記形成済みの層に結合した次の層を形成する露出手段、(3)前記コーティング手段と前記露出手段を制御して、互いに結合した複数の層によって前記物体を形成するようにプログラムされたコンピュータ、および(4)所定の時間間隔を利用するようにプログラムされたコンピュータからなり、前記露出手段が、1層のうちの少なくとも1つのエレメントは少なくとも2回刺激に露出して形成し、その1回目を時刻T1に終了させ、2回目を時刻T2に開始させるとともに前記時刻T1、T2間の間隔が前記所定の時間間隔にほぼ等しいかそれより長くなるように制御されることを特徴とするものである。
第7の発明は三次元物体の少なくとも一部を形成するための装置を提供するものであり、その装置は(1)その物体の形成済みの層の上に流体状の材料の層を形成する流体層形成手段、(2)前記物体の前記形成済みの層に結合した次の層を形成する層形成手段、(3)互いに結合した複数の層によって前記物体を形成するように前記流体層形成手段と前記層形成手段を駆動する駆動手段、および(4)所定の時間間隔を設定する時間設定手段からなり、前記層形成手段が、1層のうちの少なくとも1つのエレメントは少なくとも2回刺激に露出して形成し、その1回目を時刻T1に終了させ、2回目を時刻T2に開始させるとともに前記時刻T1、T2間の間隔が前記所定の時間間隔にほぼ等しいかそれより長くなるように駆動されることを特徴とするものである。さらに本発明は上記方法を実施する装置を提供するものである。
本発明のさらに他の特徴は添付の図面を参照して以下に説明する本発明の実施の形態によって明らかになるであろう。また本発明のさらに他の特徴は上述した各発明およびその他の発明を単独であるいは様々に組み合わせることによって得られるものである。
【0004】
【発明の実施の形態】
序論
図1、図2は本発明の方法を実施するのに望ましいステレオリソグラフィー装置(SLA)10の一例を示す図である。ステレオリソグラフィー装置の基本的な構成については上述のように、1986年3月11日にHullに与えられた米国特許4,575,330、1993年2月2日にHull等に与えられた米国特許5,184,307、1993年1月26日にVorgitch等に与えられた米国特許5,182,715に記載されている。図1、2に示すように望ましいステレオリソグラフィー装置10は物体16を形成する物体形成材料14(例えば光重合性材料)を保持する容器12、昇降機駆動手段(図示せず)によって駆動される昇降機18、昇降台20、露光装置22、リコーティングバー駆動装置(図示せず)によって駆動されるリコーティングバー24、および物体データを操作する(必要に応じて)とともに露光装置22、昇降機18およびリコーティングバー24を制御するコンピュータからなっている。
【0005】
望ましい走査装置の例が、1991年10月22日にSpenceに与えられた米国特許5,058,988、同じく1991年10月22日にSpence等に与えられた米国特許5,059,021、1992年6月23日にAlimquist等に与えられた米国特許5,123,734,1992年7月28日にSpence等に与えられた米国特許5,133,987、1998年11月24日にPartanen等に与えられた米国特許5,804,239等に記載されている。望ましい走査装置はレーザー、ビームエクスパンダ(レーザー中に組み込まれたいともよいし、レーザーと別体でもよい)、およびXY方向に回転するコンピュータ制御の一対の走査ミラー(モータ駆動のものでもよいし、ガルバノメータ方式のものでもよい)からなっている。
【0006】
望ましいデータ走査制御装置は1993年2月2日にHull等に与えられた米国特許5,184,307、1994年6月14日にSnead等に与えられた米国特許5,321,622、1997年1月28日にSmalley等に与えられた米国特許5,597,520等に記載されている。また望ましいリコーティング装置は1999年5月11日にAlmquist等に与えられた米国特許5,902,537等に記載されており、リコーティングバー24、調整された真空ポンプ26、およびリコーティングバー24と真空ポンプ26を接続する真空回路28を備えている。
ステレオリソグラフィー装置はその他に液面制御装置、物体形成室、環境制御装置(例えば、温度制御装置、安全装置、観察装置等)等を備えていてもよい。
本発明は、前述の要素のいくつかを欠いた装置、前述の要素の全てを備えた装置および前述の要素の全ての他にさらに他の要素を有する装置のいずれを使用する物体形成にも適用することができる。
本発明を適用することができるステレオリソグラフィー装置はカリフォルニア州、バレンシアの3D Systems, Incから発売されている。例えば、325nmのレーザービームを発するHeCDレーザーを使用する装置、354nm のレーザービームを発する固体レーザーを使用する装置がある。望ましい物体形成材料としては、カリフォルニア州ロスアンジェルスのCiba Specialty Chemicals製で、3D Systems, Incから発売されている光重合性材料、例えば、SL5170、SL5190、SL5195、SL5220、SL5510、SL5520がある。
【0007】
ステレオリソグラフィー装置の一般的な作用においては、材料のコーティング(材料の層)の形成とそのコーティングの選択的硬化を交互に繰り返して複数の互いに結合した層で物体を形成する。その工程は光重合性材料14の上面30の下方に1層分の厚みだけ昇降台20を沈めた状態で始めるのが普通である。光重合性材料のコーティングを刺激ビーム(例えば、紫外線)に選択的に露出して露出された部分の材料を所望の深さまで硬化させて昇降台20にくっついた最初の硬化層を形成する。その最初の硬化層は形成すべき物体の最初の断面に対応するものでもよいし、支持体(例えば、形成される物体を昇降台20に付着させるための)に対応するものでもよい。この最初の硬化層の形成後、昇降台20とその昇降台20に付着した最初の硬化層を1層の正味の厚さ分だけ材料内に沈める。
材料が一般に粘性が高くまた各層が非常に薄い(例えば0.025mmから0.250mm)ため、材料は容易には直前に硬化された層の上にコーティングを形成しない。その場合には、リコーティング装置によって樹脂の表面(ワーク面)上あるいはそれよりわずか上を掃いて、あらたなコーティングの形成を助けるようにしてもよい。そのコーティング形成工程はリコーティング装置を1回ないし複数回所望の速度で掃引することによって行ってもよい。この2枚目のコーティング(材料層)の形成後、この2枚目の層の一部を、形成すべき物体の2枚目の断面を表すデータにしたがって刺激に露出することによって硬化させる。なお、1枚のコーティングの残りの部分を形成している間に既に形成した部分の刺激への露出を行ってもよい。このようなコーティング形成、硬化工程を繰り返して図2に示すように複数の互いに結合した層32、34、36、38、40、42、44によって物体16を形成する。
ステレオリソグラフィー装置は複数の物体を一度に形成するように構成することもできる。このときその複数の物体はコピー、すなわち同形状同サイズのものであってもよいし、形状もしくはサイズが異なるものでもよいし、形状もしくはサイズが異なるものと同形状同サイズのものが混在していてもよい。例え、そのステレオリソグラフィー装置が単一の物体を形成するものであっても、その物体の形状によっては複数の互いに隔離された領域からなる断面が存在する場合もある。液体容器の面積が一般に一度に形成される物体の数とサイズを決定する。もちろん、Z方向に物体を重ねることはできるが。
硬化工程は一般にベクトルの種類で分類することのできる様々な領域の硬化を含んでいる。輪郭ベクトル、ハッチベクトル、フィルベクトルを使用することはよく知られており、また前述の公報の多くに、例えば、1994年6月14日にSnead等に与えられた米国特許5,321,622に記載されている。用語「ベクトル」と「ライン」はしばしば相互に交換可能に使用される。特に硬化済みの材料部分を言うときに相互に交換可能に使用される場合が多い。また「ベクトル」が供給されたデータを主として指す場合もあるし、「ライン」が硬化された部分を主として指すこともある。
簡単にいえば「輪郭」はある断面のある面積を囲む境の領域である。その面積は断面全体であってもよいし、断面の一部であってもよい。輪郭は上向き(上方に面する)の断面領域、下向き(下方に面する)の断面領域、および延長断面領域(上も下も塞がっている領域)を囲むと定義してもよい。輪郭ベクトルは1回あるいは複数回露出してもよいし、オフセットして1回あるいは複数回露出してもよいし、全然露出しなくともよい。
「スキンフィル」、「フィル」あるいは「スキン」は、一般に上あるいは下に向いていて中実な表面領域を形成するように完全に露出される領域である、断面の外側部分である。「ハッチ」は延長部分あるいは輪郭内に存在し、下向きあるいは上向きの外側領域には存在する場合も存在しない場合もある。ハッチは一連のライン、点露出(すなわち弾丸)、タイリングパターン、もしくは他の露出パターンからなるものでよい。ハッチパターンは輪郭領域を完全に硬化させるものでもよいし、部分的に硬化させるものでもよい。ハッチパターンおよびスキンパターンは化さない露出であっても、交差露出であっても、繰り返し露出であってもよい。ハッチやフィルは輪郭から離れていてもよい。特にハッチやフィルは最初に露出される輪郭から離れていてもよい。
【0008】
ある分類方式(例えば、1994年6月14日にSnead等に与えられた米国特許5,321,622に記載されているもの)においては、物体の各層は(1)下向き領域、(2)上向き領域、(3)延長領域(下向きでも上向きでもない領域)のいずれか一つ以上を含む。この方式では下記の8種類のベクトルが使用されると考えられるが、他のベクトルを使用することもできる。
下向き輪郭:物体の下向き領域を囲む輪郭
上向き輪郭:物体の上向き領域を囲む輪郭
延長輪郭:物体の下向きでも上向きでもない領域を囲む輪郭。
下向きハッチ:下向き輪郭内の露出ライン。このラインは互いに離れていても接近していてもよく、また同一方向に延びていても異なる方向に延びていてもよい。
上向きハッチ:上向き輪郭内の露出ライン。このラインは互いに離れていても接近していてもよく、また同一方向に延びていても異なる方向に延びていてもよい。
延長ハッチ:延長輪郭内の露出ライン。このラインは互いに離れていても接近していてもよく、また同一方向に延びていても異なる方向に延びていてもよい。
下向きスキン/フィル:下向き輪郭内の、硬化した材料の連続した領域を形成するように接近して配された露出ライン。
【0009】
上向きスキン/フィル:上向き輪郭内の、硬化した材料の連続した領域を形成するように接近して配された露出ライン。
【0010】
まとめれば、下向き輪郭、下向きハッチおよび下向きフィルは物体の下向き領域を形成する。上向き輪郭、上向きハッチおよび上向きフィルは物体の上向き領域を形成する。延長輪郭および延長ハッチは物体の延長領域を形成する。
他の領域特定、ベクトル種類生成方式は、1993年2月2日にHull等に与えられた米国特許5,184,307、1993年5月11日にSmalley等に与えられた米国特許5,209,878、1993年8月24日にVinson等に与えられた米国特許5,238,639、1997年1月28日にSmalley等に与えられた米国特許5,597,520、1997年4月3日発行のPCT公報WO97/11837(Leyden等)、1998年11月19日発行のPCT公報WO98/51478(Nguyen)等の前述の公報の多くに記載されている。その方式のうちのあるものにおいては、指定の数が減る。例えば、(1)外向き領域と延長領域のみの範囲を指定し、下向き領域と上向き領域は外向き領域にまとめられる、(2)全てのフィルの形式を一本化する、(3)上向きハッチと下向きハッチを一本化するあるいは3種類のハッチを一本化する。他の方式においては、1993年2月2日にHull等に与えられた米国特許5,184,307に記載されているように、下向き領域と上向き領域の一方又は両方を平坦領域と平坦に近い領域に分けるなどして、指定数が増える。
他の領域特定方式においては、各層の輪郭領域のどの部分が外側に面しているかもしくはその層の内部に位置するかが特定されることになる。内側の輪郭はその層の物体部分によって両側を仕切られ、外側の輪郭はその層の物体部分によって一方の側を仕切られ、非物体部分によって他方の側を仕切られる。外向き輪郭領域は最初の断面の輪郭(すなわち、輪郭を下向き輪郭領域、上向き輪郭領域、延長輪郭領域に分ける前に存在する断面の輪郭領域)に結び付けられ、1994年6月14日にSnead等に与えられた米国特許5,321,622および1997年1月28日にSmalley等に与えられた米国特許5,597,520に記載されている。
材料を刺激に露出するには様々な硬化技術を使用することができる。例えば、輪郭を最初に露出し、その輪郭の内側をハッチベクトルやフィルベクトルで露出してもよい。これは輪郭の内側の領域をレーザービームで1回又は複数回走査することによって行ってよいが、2回の走査によるのが望ましい。2回の走査による場合は異なる方向、特に互いに直角な方向に走査するのが望ましい。この場合、1回目の走査ではレーザービームで物体断面を第1の方向に走査し、2回目の走査ではレーザービームで物体断面を第2の方向(一般に第1の方向に直角)に走査する。その断面の上と下の断面との位置関係に応じて、その断面の全体あるいは一部をフィルベクトル等によってさらに何回か走査してもよい。
あるいは先ずハッチベクトルで1回ないし数回走査した後、必要に応じてフィルベクトルで走査し、最後に輪郭ベクトルで走査するようにしてもよい。あるいは、先ずハッチベクトルで一方向に1回だけ走査した後、輪郭ベクトルで走査し、次に一回めとは異なる方向にハッチベクトルで2回目の走査を行い、最後にフィルベクトルで走査するようにしてもよい。
さらに、輪郭ベクトルやフィルベクトルでの複数回の走査が望ましい場合もある。その場合にフィルベクトルでの走査の方向は毎回同じでもよいし、異なっていてもよい。また輪郭ベクトルでの走査も毎回ずれていてもよい。またフィルベクトルのみを使用し、ハッチベクトルを使用しなくともよいし、逆にハッチベクトルのみを使用し、フィルベクトルを使用しなくともよい。この場合、輪郭ベクトルを全く使用しなくともよいし、1回または複数回使用してもよい。
さらには一定の方向または異なる方向へのラスター露出を使用してもよいし、ベクトル露出とラスター露出を組み合わせて使用してもよい。またハッチやフィルは内方または外方に螺旋状をなすようなパターンで露出してもよいし、輪郭をたどるようなパターンで露出してもよい。
例えば、一定の方向または異なる方向への1回または複数回のハッチベクトルによる走査、1回または複数回の輪郭ベクトルによる走査、および一定の方向または異なる方向への1回または複数回のフィルベクトルによる走査を様々な順に行ってよいとすれば、上述の例からきわめて多様な硬化方法を導くことができる。選択した順番は同じ形式のベクトルによる走査を終わってから他の形式のベクトルによる走査を行うというようにしてもよいし、同じ形式のベクトルによる複数回の走査の間に他の一つまたは複数の形式のベクトルによる走査を挟むようにしてもよい。
また1枚の層を露光するのに複数のサイズの異なる光ビームを使用することもできる。一つまたは複数の輪郭ベクトルに対して比較的狭いビーム(例えば小径のビーム)を使用してもよい。その比較的狭いビームとは約0.500mm(0.020インチ)より細いビームであり、望ましくは約0.380mm(0.015インチ)より細いビームである。比較的広いビームをいくつかの輪郭ベクトルにたいして使用し、他の輪郭ベクトルに対して比較的狭いビームを使用するようにしてもよい。その比較的広いビームとは約0.380mm(0.015インチ)より太いビームであり、望ましくは約0.500mm(0.020インチ)より太いビームである。その比較的広いビームは上述の比較的狭いビームより広いのが望ましい。ハッチベクトルおよびフィルベクトルは比較的狭いビームを使用してもよいし、比較的広いビームを使用してもよいし、あるいは両者を組み合わせて使用してもよい。またそれらのどれを使用するかはその層のサイズや形状に依存する。
さらにマスクとフラッド露光によって硬化させてもよいし、DMD等の透過型あるいは反射型のライトバルブを使用して硬化させてもよい。
さらにある断面の一部を露光した後時間的な間(遅延時間)をおいてから残りの輪郭ベクトル、ハッチベクトル、フィルベクトルによる露光の一部または全部を行うようにしてもよい。この遅延時間は、レーザービームによって直前に硬化された領域の化学的結合の形成と冷却のいずれか一方あるいは両方によって特に生ずる収縮のための時間として使用することができる。
また、その遅延時間は様々な方法および装置を使用して様々に決定することができる。その遅延時間はユーザーによって各物体の形成毎にあるいは物体の部分によって定めてもよいし、ユーザーが変えるまでは一定であるようにしてもよい。さらに遅延時間は次のような変数の少なくとも一つに応じて決定するようにしてもよい。
(1)材料の種類、材料によっては操作と操作の間に他の材料よりも長い遅延時間を必要とするものある。
(2)ステレオリソグラフィー装置の昇降台の面積に依存する断面の最大面積。
【0011】
(3)直前に形成された断面の面積あるいは一連の断面の最大面積あるいは平均面積。
(4)レーザーのパワー
(5)走査速度
(6)レーザー光線の形状
(7)ビームサイズ
(8)面露光率
(9)樹脂の測定温度あるいは計算温度
これらの変数に応じた遅延時間は実験的に定めてもよいし、可能ならば自動的に定めてもよい。また遅延時間は上述の変数あるいは他の変数に関係なく予め定めた時間であってもよい。
遅延時間の経過はクロックに基づいて判断する必要は必ずしもなく、時間の経過を反映する他のパラメータ(例えば、走査の長さ、温度の変化等)に基づいて判断してもよい。さらに遅延時間の経過は観察される収縮、観察される光学的特性、層の温度等の条件に応じて判断してもよい。例えば収縮を観察して収縮の停止またはあるレベルへの低下を目安にしてもよい。またカメラ等の光学的あるいは電子光学的な装置を使用して光学的な評価をしてもよい。例えば、サーマルカメラを使用して材料容器内で露出が行われたかどうかを決定し、次いで通常のカメラやセンサーを使用して所定の領域に焦点を合わせ、ある光学的特性(例えば、屈折率)の変化を見たり、特定の光学的特性のパラメータを見たりしてもよい。
遅延時間中にレーザービームのプロファイル等のオーバーヘッド操作を実行して、1層あたりに要する時間を短縮することもできる。そのようなオーバーヘッド操作の替わりにあるいはオーバーヘッド操作に加えて、遅延時間中に輪郭の露光を行い1層あたりに要する時間を短縮することもできる。
さらに昇降台の上で形成する物体を追加して遅延時間中にその追加した物体を形成するようにしてもよい。さらに昇降台の上で形成する物体を追加して、メインの物体のハッチベクトルによる走査の間にその追加の物体の走査を行うことによってハッチベクトルによる走査と走査の間に遅延時間が経過するようにしてもよい。異なるサイズの複数の追加の物体を用意して、走査と走査の間の遅延時間を適切に変えるようにすることも考えられる。
本発明は、光重合性材料を硬化させる際の歪の発生の問題を解決して高精度の物体を形成する方法を提供するものである。また本発明は、平坦な層を使用するステレオリソグラフィーと分割した層を使用するステレオリソグラフィーの両方に関わるものである。上述のように、本発明の方法は他のラピッドプロトタイピングにも歪を小さくするとともに物体の形成速度を上げるのに適用することができる。
本発明は、歪を小さくするとともに物体形成時間を短くする技術を提供する。その技術は層を部分的に露光し(刺激に露出し)、遅延時間を置き、次いで完全に露光するものである。層が完全に露光された後に時間を置くのではなく、露光と露光の間に遅延時間を置くことによって、歪を大きくする次の露光の前に、冷却あるいは化学的結合の形成による収縮を停止あるいは緩くすることができる。また最初の露光では直前の硬化済みの層に材料がくっつかないようにし、次の露光によってくっつくようにするのが望ましい。このように最初の露光では直前の硬化済みの層に材料がくっつかないようにすることは、次の露光の前に遅延時間をおくことと相俟って、歪制御において今までに無かった多大な効果を奏する。
次に本発明の望ましい実施の形態について以上述べた予備情報と背景に立脚して説明する。以下の実施の形態における見出しは説明を読み易くするためのものであり、本発明を以下の実施の形態に限定しようとするものではない。
第1の実施の形態
第1の実施の形態は昇降台上に単一の物体を形成するものである。ハッチベクトルによる最初のレーザービームの走査はX軸に沿って行われる。この回の走査の終了後15秒の遅延時間が始まる。遅延時間の経過後Y軸に沿ったハッチベクトルによる走査が行われる。この実施の形態が図3のフローチャートに示されている。図4を参照して第1の実施の形態をさらに詳細に説明する。図4はステレオリソグラフィーによって形成される物体98の側面図である。複数の水平な層を形成する関係上、図4には垂直軸Zと一方の水平軸Xが示されている。図示のように物体98は7枚の層100から106を備えている。各層は輪郭領域Bと、ハッチ領域Hもしくはフィル領域Fを備えている。この物体98は以下の全ての実施の形態全体にわたって各実施の形態の特徴を説明するのに使用される。物体98はまた標準的なステレオリソグラフィーの、本発明の理解を用意とする上に必要と思われる典型的な部分を説明するのにも使用される。
先ず層103の形成に注目して本発明の方法を説明する。第1の実施の形態の説明(以下の実施の形態および変更例の説明も同様に)は物体の延長領域の形成に適用されるものである。延長領域は硬化済みの層に下側が接し、次の層に上側が接している。この実施の形態の説明は上向き領域あるいは下向き領域の形成には適用されない。
層103を形成する際には、先ず0.100mm(0.004インチ)厚の液体層が用意される。この工程で使用することができる技術の例は上述の米国特許5,174,931(1992年12月29日、Almquist等)、米国特許出願08/790,005(1997年1月28日、Almquist等)に記載されている。その液体層が形成された後、領域エレメント110が描かれる。(図3、ステップ50)この領域エレメント110は層の輪郭をなすものでベクトル露光によって形成するのが一般的である。このラインの硬化深さは直前に硬化した層にくっつけるのに充分な深さとし、約0.230mm(0.009インチ)とする。本明細書では特に断りの無い限り、露光量(他の露光が生じないと考えての露光量)は硬化深さで示す。米国特許5,184,307(1993年2月2日、Hull等)に記載されているように、この外側輪郭は、材料の硬化ラインの幅の約半分(約0.125mm、0.005インチ)だけ内側にライン幅補正するのが望ましい。次に、ハッチベクトル112による1回目の露光をX軸に平行に行う。(図3、ステップ52)このベクトルは輪郭の内側に描かれ、両端がライン幅補正された位置からライン幅(例えば、約0.250mm、0.010インチ)の半分より大きく後退しているのが望ましい。この後退はハッチベクトルが輪郭に接触しないようにするのが望ましい。このハッチベクトルの輪郭ベクトルからの後退は米国特許5,321,622(1994年6月14日、Snead等)に記載されている。このベクトルの硬化深さは層の厚み(例えば、約0.075mm、0.003インチ)より僅かに小さいのが望ましい。
X軸に沿ったハッチベクトルによる走査の終了後、例えば15秒間の遅延時間が始まる。(図3、ステップ54)前述のように、この遅延時間の間に、硬化した材料が収縮したり、硬化工程で発生した熱が発散したりする。第1の組のベクトルの上に第2の組のベクトルが直ちに描かれると、第1の組のベクトルが以前として収縮し冷却している影響に第2の組のベクトルの収縮と放熱の影響が加わることになる。したがって、上記遅延時間によって収縮と放熱による残留応力が減少し、その部分の歪が少なくなる。
遅延時間の経過後、やはり輪郭ベクトルの内側において、ハッチベクトルによる2回目の走査がY軸に平行な方向に行われる。(図3、ステップ56)この場合のハッチベクトルの両端も1回目のハッチベクトルと同じだけ輪郭ベクトルから後退させるのが望ましい。このベクトルの硬化深さは層の厚みより僅かに大きい(例えば、約0.125mm、0.005インチ)のが望ましい。このベクトルはX軸に沿ったベクトルと一部重なるため、両者が重なる点での合計硬化深さは層の厚みより、下の層と適切に結合するのに充分な分だけ大きいものとなる(例えば、約0.075mm、0.003インチ)。
【0012】
次に最初の輪郭の内側にもう1本の輪郭がハッチベクトルと最初の輪郭の間の隙間を埋めるように描かれる。(図3、ステップ58)この内側の輪郭は輪郭ベクトルの幅の約半分だけ最初の輪郭のライン幅補正位置からずらし、両輪郭が例えば約0.125mm(0.005インチ)だけ重なるようにする。この2本目の輪郭の硬化深さは層の厚みより僅かに小さく(例えば約0.075mm、0.003インチ)てよい。あるいは、この2本目の輪郭の硬化深さは下の層にくっつけるのに充分なものとしてもよい(この場合には形成時間が長くなる)。
層103の形成と露光に使用するのに望ましいパラメータを下記表1に示す。
【表5】
層103の走査の終了後、層104を形成するための液体層の形成が始められる。後の層の形成は層103と同じ方法で行ってもよいし、異なる方法で行ってもよい。他の層形成方法の例を以下に説明する。
第1の実施の形態で説明した方法、および以下の実施の形態および変更例で説明する方法は、互いに重なる複数のハッチ露光やスキンフィル露光で形成することができる上向き領域や下向き領域にも適用することができる。遅延時間はその複数の露光の間どこに入れてもよい。
変更例
第1の実施の形態および以下に説明する他の実施の形態においてはパラメータは上述の例に限られるものではなく、他のパラメータを使用することもできる。この項で述べる変更例は第1の実施の形態および以下に説明する実施の形態や他の変更例のいずれにも適用することができる。
例えば、層の厚みは0.100mm(0.004インチ)より小さくとも大きくともよい。言い換えれば、連続する2枚の層の同じ位置間で(例えば上面間で)測定した層の厚みは実用できる限りどんな値でもよい。層の厚みは所望の解像度をもたらすようにいかようにも設定することができる。
層の厚みを変えると他のパラメータ、例えば、ベクトルの種類に応じて使用される硬化深さ、を変更しなければならない場合が生じる。必要なパラメータの調整は本明細書にしたがって当業者には明白であり、実験的に容易に決定できる。また、遅延時間も15秒より長くても短くてもよく、どのような時間としてもよい。遅延時間の望ましい長さは序論において述べたような様々なファクターに基づいて設定してもよいし、前述したようなフィードバック機構によって物体形成中に自動的に設定してもよい。
またハッチベクトルはその始端あるいは終端のみで輪郭から離してもよい。さらに、ハッチベクトルはその側縁が輪郭ベクトルに接しないように輪郭から離してもよいし離さなくてもよい。この離す量はベクトル間で変えてもよいし、何回目の走査であるかによって変えてもよいし、層によって変えてもよいし、また層ないの領域によって変えてもよい。
また第1の実施の形態では複数の輪郭を用いたが、輪郭を単一としてもよい。例えば、層の硬化を第1の組のハッチで始め、遅延時間の経過後、第2の組のハッチによる走査をし、最後に輪郭の露光をしてもよい。この場合には、1回目のハッチでは層が下の層にくっつかないようにするのが望ましい。また輪郭を単一とする場合に、層の硬化をハッチで始め、遅延時間の経過後、輪郭の露光をしてもよい。この場合にも、ハッチでは層が下の層にくっつかないようにするのが望ましい。この最後の例でもわかるように、ハッチを1回だけとしてもよい。ハッチを1回だけとする場合には、層の硬化を外側の輪郭から始め、その輪郭の露光はその層を下の層にくっつけるようなものとし、その次にその輪郭から離して1回のハッチによる露光を行う。このハッチによる露光はその層を下の層や描いたばかりの輪郭にくっつけないようなものとする。そのハッチによる露光の後に遅延時間をおき、外側の輪郭およびハッチの両方にくっつくように内側の輪郭を描く。この内側の輪郭は下の層にくっついてもくっつかなくてもよい。ハッチを1回だけとする他の例では、層の硬化を内側の輪郭から始め、この内側の輪郭は下の層にくっつかないようにし、次にハッチによる1回の露光を行う。このハッチによる露光はその層を下の層にはくっつけないようなものとし、描いたばかりの輪郭にはくっつけてもくっつけなくてもよい。そのハッチによる露光の後に遅延時間をおき、外側の輪郭を下の層にくっつくように描く。この変更例によれば、層でなければくっつかない輪郭を一つの位置もしくは複数の位置でくっつけることを可能にする。複数の位置でくっつける場合には、その位置が形成中の断面の反対側に位置しないのが望ましい。
複数の輪郭を使用する場合には、その複数の輪郭は互いに完全に重なってもよいし、その輪郭の幅の何分の一か、正確にその輪郭の一幅分かあるいは一幅分以上ずれてもよい。またその場合、内側の輪郭から先に描いてもよい。この内側の輪郭の硬化深さは層の厚みより僅かに小さい程度でよいが、必ずしもそれに限らない。次にハッチベクトルを描いてもよいが、そのハッチベクトルは両端で内側輪郭に接触してもよいし、終端と始端のいずれか一方のみで内側輪郭に接触してもよいし、全く内側輪郭に接触しなくてもよい。次に1本または複数本の外側輪郭を描いてもよい。複数の外側輪郭は互いに全く接触しないかほとんど接触しないようにずれていてもよいし、少なくとも一部が重なっていてもよい。
内側と外側の輪郭を描いた後にその間に1本ないし複数本の中間輪郭を描いてもよい。またハッチベクトルの全てまたは一部を輪郭を描く前に描いてもよいし、複数の輪郭の何本かを描いた後に描いてもよいし、あるいは全ての輪郭を描き終わった後に描いてもよい。これは、輪郭の少なくとも1本を遅延時間中に描く可能性にもつながる。実際、各エレメントのハッチベクトルによる1回目と2回目の露光を続けて行ってもよいし、その間に、他の一種類ないし複数種類のベクトルによる露光を行ってもよい。もし必要ならば、あるいは望ましければ、ハッチベクトルによる露光が終わった後に、あるいはハッチベクトルによる露光の合間にフィルベクトルによる露光を行ってもよい。このようにハッチベクトルによる露光、フィルベクトルによる露光、遅延時間および輪郭ベクトルによる露光の順番を入れ替えてもよい。
さらには、輪郭ベクトルを全く使わないというような他の変更例も考えられる。この場合、最初の組のハッチベクトルが、硬化深さが層の厚み以上(直前の層に接触あるいはくっつくのに充分)である点を1つあるいは2つ以上持っているのが望ましい。しかしながら、最初の組のハッチベクトルの硬化深さが層の厚みより小さい場合には、最初の組のハッチベクトルの硬化深さと2番目の組のハッチベクトルの硬化深さの合計がその層を直前の層にくっつけるのに充分であるのが望ましい。場合によっては形成される層を直前の層にくっつける必要がないことがあり、その場合は正味の硬化深さが層の厚みより小さくてもよい。
また最初の組のハッチベクトルによる走査はX軸に平行である必要はなくどの方向に行ってもよい。またこのハッチベクトルの硬化深さは所望の層厚に等しくても、それより大きくても小さくてもよい。一般には、硬化深さが層厚より大きいと形成される層が直前の層にくっつき、材料が拘束されずに収縮することができなくなる。しかしながら、材料と露光の組み合わせによっては、最初の露光による硬化深さが層厚より大きくても、拘束されない材料の収縮がある程度起き、物体のひずみが少なくなることも考えられる。
もちろん、第2の組のハッチベクトルによる走査は最初の組のハッチベクトルによる走査の方向に垂直である必要はなくどの方向に行ってもよい。またこのハッチベクトルの硬化深さも所望の層厚に等しくても、それより大きくても小さくてもよい。したがって、1回目と2回目のハッチベクトルによる走査の効果深さの合計は所望の層厚に等しい場合も、それより大きい場合もても小さい場合もある。その合計硬化深さが層厚より小さい場合には、その部分を何本化の間隔の広いハッチベクトルによって直前の層にリベット(リベットについては1992年4月14日にHull等に与えられた米国特許5,104,592に記載がある)留めするのが有効であることもある。また経験的には、合計の硬化深さが層厚以上でなければ形成される層が下の層にくっつかないのが普通であるが、材料と放射線の組み合わせによっては合計の硬化深さが層厚より小さくても形成される層が下の層にくっつく場合があると考えられる。
またハッチベクトルによる走査を3回以上行うことも可能であるし、1回だけにすることも可能である。例えば、上向き領域や下向き領域にはハッチベクトルによる1回の走査を使用することができ、この場合、スキンフィルベクトルによる走査を1回、ハッチベクトルによる走査の後に遅延時間をおいて行ってもよい。
また、他の変更例では、ハッチベクトルによる走査を一方向とし、その替わりにハッチベクトルによる走査を2回に分ける。1回目には一本おきのハッチベクトルを走査し、2回目には、間のハッチベクトルを走査する。
第2の実施の形態
第2の実施の形態は単一の昇降台の上で複数個の物体を形成する場合と1個ないし複数個の物体を複数の断面エレメントで形成する場合に第1の実施の形態を適用したものである。この場合は、第1の実施の形態で説明した方法を単純に各物体もしくは各エレメントに順に適用する。第1の実施の形態で層103に用いた硬化深さ、ライン幅補正量、ずれ量を本実施の形態における物体やエレメントに等しく用いることができる。これは形成中のそれぞれの物体あるいは断面エレメントが延長領域のみを形成する過程にあると仮定してのものである。第2の実施の形態は図5のフローチャートに示されている。
【0013】
第1の断面エレメント(第1の物体)の外側輪郭を先ず形成する。(図5、ステップ120)次に遅延時間を間に挟んで(図5、ステップ124)、第1の断面エレメント(第1の物体)の1回目と2回目のハッチベクトルによる露光を行う。(図5、ステップ122,126)次に、第1の断面エレメント(第1の物体)の内側輪郭を形成する。(図5、ステップ128)
第1の断面エレメント(第1の物体)の走査が終了すると、第2の断面エレメント(第2の物体)の外側輪郭の走査が始められる。(図5、ステップ130)次に遅延時間を間に挟んで(図5、ステップ134)、第2の断面エレメント(第2の物体)の1回目と2回目のハッチベクトルによる露光を行う。(図5、ステップ132,136)次に、第2の断面エレメント(第2の物体)の内側輪郭を形成する。(図5、ステップ138)
この工程を昇降台上の各断面エレメント(物体)に対して繰り返すのが望ましいが、この方法を物体の層の一部にのみ使用する方が望ましい場合もある。
前述のように、この方法は互いに重なる複数のハッチ露光やスキンフィル露光によって形成される下向き領域や上向き領域にも適用することができる。遅延時間はその複数の露光の間のどこに入れてもよい。
第3の実施の形態
第3の実施の形態も単一の昇降台の上で複数個の物体を形成する場合と1個ないし複数個の物体を複数の断面エレメントで形成する場合に第1の実施の形態を適用したものである。第1の実施の形態で層103に用いた硬化深さ、ライン幅補正量、ずれ量を本実施の形態における物体やエレメントに等しく用いることができる。これは形成中のそれぞれの物体あるいは断面エレメントが延長領域のみを形成する過程にあると仮定してのものである。
第3の実施の形態の第1の形態が図6に示されている。第1の断面エレメント(第1の物体)の外側輪郭を先ず露光し(図6、ステップ150)、次に第2の断面エレメント(第2の物体)の外側輪郭を露光する(図6、ステップ152)。次に、第1の断面エレメント(第1の物体)の1回目のハッチベクトルによる露光を行い(図6、ステップ154)、第2の断面エレメント(第2の物体)の1回目のハッチベクトルによる露光を行う(図6、ステップ156)。その後、遅延時間をおいてから(図6、ステップ158)、第1の断面エレメント(第1の物体)の2回目のハッチベクトルによる露光を行い(図6、ステップ160)、第2の断面エレメント(第2の物体)の2回目のハッチベクトルによる露光を行う(図6、ステップ162)。次に、第1の断面エレメント(第1の物体)の内側輪郭を露光し(図6、ステップ164)、第2の断面エレメント(第2の物体)の内側輪郭を露光する(図6、ステップ166)。
【0014】
図7に示す第3の実施の形態のより望ましい第2の形態においては、第1の断面エレメント(第1の物体)1回目のハッチベクトルによる走査が終わった後に遅延時間をおく。(図7、ステップ186)この形態では、第1の断面エレメント(第1の物体)の外側輪郭を先ず露光し(図7、ステップ180)、次に第2の断面エレメント(第2の物体)の外側輪郭を露光する(図7、ステップ182)。次に、第1の断面エレメント(第1の物体)の1回目のハッチベクトルによる露光を行った後(図7、ステップ184)、遅延時間を開始させる(図7、ステップ186)と同時に第2の断面エレメント(第2の物体)の1回目のハッチベクトルによる露光を開始する(図7、ステップ188)。遅延時間の経過後、第1の断面エレメント(第1の物体)の2回目のハッチベクトルによる露光を行い(図7、ステップ194)、第2の断面エレメント(第2の物体)の2回目のハッチベクトルによる露光を行う(図7、ステップ196)。次に、第1の断面エレメント(第1の物体)の内側輪郭を露光し(図7、ステップ198)、第2の断面エレメント(第2の物体)の内側輪郭を露光する(図7、ステップ200)。ステップ190,192は第2の断面エレメント(第2の物体)の1回目のハッチベクトルによる露光後、遅延時間が経過したかどうかをチェックするものである。
下記の表2に示すように、この形態は第1の断面エレメント以外の断面エレメントに対する遅延時間が不充分になる可能性がある。例えば、遅延時間が15秒であり、第1の断面エレメントの走査に3秒を要し、第2の断面エレメントの走査に7秒を要するとすると、第2の断面エレメントに対する実効的な遅延時間は11秒だけである。この第2の断面エレメントに対する実効的な遅延時間は第2の断面エレメントのハッチベクトルによる1回めの走査の終了から第2の断面エレメントのハッチベクトルによる2回めの走査の開始までの時間として表2に示されている。
【表6】
ここである断面エレメントに対しては遅延時間が長すぎることになり、層の形成時間を延長することになりかねない他の時間配分について考える。例えば、遅延時間がまた15秒であり、第1の断面エレメントの走査に7秒を要し、第2の断面エレメントの走査に3秒を要するとすると、第2の断面エレメントに対する実効的な遅延時間は19秒となる。この第2の断面エレメントに対する実効的な遅延時間は第2の断面エレメントのハッチベクトルによる1回めの走査の終了から第2の断面エレメントのハッチベクトルによる2回めの走査の開始までの時間として下記表3に示されている。この表3に示すような時間配分によると、層形成に要する時間は表2による場合が31秒であるのに対して、35秒になる。
【表7】
ユーザーの好みあるいは製品の用途によっては、形成時間を短くして、全ての物体に対する遅延時間を適切な遅延時間より短くしたほうが望ましい場合もあるし、形成時間を長くして、全ての物体に対して適切な遅延時間を保証したほうが望ましい場合もある。形成時間を短くすることはできるが、全ての物体に対する遅延時間が適切な遅延時間より短くなるような他の例としては、第1のエレメントの1回目のハッチ走査の開始と同時に遅延時間を開始させる方法がある。
第3の実施の形態のさらに他の形態においては各断面エレメントに対して別々に充分な遅延時間を保証する。言い換えれば、各エレメントの1回目の走査の終了から2回目の走査の開始までの時間を所望の遅延時間に等しくする。例えば、以下の表4に示すように、遅延時間が15秒であり、第1の断面エレメントの走査に3秒を要し、第2の断面エレメントの走査に7秒を要するとすると、第1の断面エレメントの2回目の走査の終了から第2の断面エレメントの2回目の走査の開始までに4秒の時間間隔があることになる。
【0015】
【表8】
1つだけの遅延時間をカウントダウンするだけで各エレメントに対して最小限の遅延時間を保証するためには、要する走査時間が一番長いものから順に走査するようにするのが望ましい。この方法の長所を第3の物体が加えられたと仮定して次に説明する。遅延時間が15秒であり、第1の断面エレメントの走査に12秒を要し、第2の断面エレメントの走査に7秒を要し、第3の断面エレメントの走査に3秒を要するとする。この場合、第1の断面エレメントの1回目の走査の終了から第3の断面エレメントの1回目の走査の終了までの時間は10秒であり、遅延時間より丁度5秒短い。それ故、第1の断面エレメントの2回目の走査は第3の断面エレメントの1回目の走査の終了から5秒後に開始すればよいことになる。第2の断面エレメントの1回目の走査の終了から第1の断面エレメントの2回目の走査の終了までの時間は20秒であり、したがって、第2の断面エレメントの2回目の走査は第1の断面エレメントの2回目の走査の終了後、直ちに開始してよいことになる。第3の断面エレメントの1回目の走査の終了から第2の断面エレメントの2回目の走査の終了までの時間は24秒であり、したがって、第3の断面エレメントの2回目の走査は第2の断面エレメントの2回目の走査の終了後、直ちに開始してよいことになる。この時間配分が下記の表5に示されている。
【表9】
この時間配分では、、第2のエレメントに対する実効的な遅延時間は20秒であり、第3のエレメントに対する実効的な遅延時間は24秒である。
【0016】
各物体(エレメント)に対して適切な遅延時間を保証し、しかも単一の計時手段のみですむ他の変更例としては、複数の物体(エレメント)の内の1つの走査の終了後に遅延時間を開始し、その遅延時間を望ましい遅延時間からその層で形成すべき最小の物体(エレメント)の走査に要する時間を引いた時間とする方法がある。このようにして計算された遅延時間はどの物体(エレメント)に対してもその1回目の走査の終了後2回目の走査の開始までに経過することになる。
各物体(エレメント)に対して適切な遅延時間を保証し、しかも単一の計時手段のみですむ他の変更例としては、複数の物体(エレメント)の内の1つの走査の終了後に遅延時間を開始し、その遅延時間を望ましい遅延時間からその層で形成すべき最大の物体(エレメント)を除く全て物体(エレメント)の走査に要する合計時間より長くないある時間を引いた時間とする方法がある。このようにして計算された遅延時間はどの物体(エレメント)に対してもその1回目の走査の終了後2回目の走査の開始までに経過することになる。
各物体(エレメント)に対して単一の計時手段のみを使用して各回の走査の間に適切な時間が経過することを保証し、しかも同一の物体(エレメント)各回の走査の間の露光が行われない時間を所望の遅延時間より短くする他の方法は当業者は用意に思いつくであろう。
所定の物体(エレメント)の各回の走査の間に適切な時間が経過することを保証するのには複数の計時手段を用いてもよい。遅延時間は物体(エレメント)によって異なっていてもよい。例えば、小さな物体(エレメント)(例えば、断面寸法が約1から2インチより小さいもの)の場合には大きい物体(エレメント)(例えば、断面寸法が約2から4インチより大きいもの)より遅延時間を短くしてよい。その断面寸法は、例えば、それぞれのベクトルによる1回目の走査の走査方向に測定する。
前述のように、この方法は互いに重なる複数のハッチ露光やスキンフィル露光によって形成される下向き領域や上向き領域にも適用することができる。遅延時間はその複数の露光の間のどこに入れてもよい。
第 4 の実施の形態
本発明の第4の実施の形態は、走査時間がほぼ同じ2つの領域を、形成すべき物体に設けることによって、遅延時間を伴う物体形成において形成時間を短くするものである。この実施の形態では、先ず第1の領域の1回目のハッチベクトルによる走査を行い、この第1の領域の1回目のハッチベクトルによる走査の終了後、遅延時間を開始させるとともに第2の領域の1回目のハッチベクトルによる走査を行う。遅延時間の経過後、第1の領域の2回目のハッチベクトルによる走査を行い、さらに第2の領域の2回目のハッチベクトルによる走査を行う。
【0017】
図8から10に示すように、物体220を単独で形成する場合を考える。層222のハッチベクトルによる各回の走査に34秒を要し、15秒の遅延時間を使用するとすると、ハッチベクトルによる2回の走査に要する時間とその間の遅延時間の合計は83秒となる。しかしながら、ここで物体220が図11に示すようにほぼ同じ大きさの連続する2つの領域からなると考えると、各領域のハッチベクトルによる各回の走査は17秒ですむことになる。したがって、領域224のハッチベクトルによる1回目の走査の終了後直ちに遅延時間を開始させ、それと同時に領域226のハッチベクトルによる1回目の走査を開始すると、領域224のハッチベクトルによる1回目の走査の終了から領域226のハッチベクトルによる1回目の走査の終了までの時間は17秒となり望ましい遅延時間15秒より長くなる。また領域226のハッチベクトルによる1回目の走査の終了から領域224のハッチベクトルによる2回目の走査の終了までの時間は同じく17秒となる。各領域に対する実効遅延時間は望ましい遅延時間より長くなり、しかも両方の領域の2回の走査に要する時間と実効遅延時間の合計は68秒となる。これが以下の表6に示されている。
【表10】
物体が複数の領域からなるとみなすことは図12,13に示す物体230のような場合も有用である。物体230の領域232、234を物体220の領域224、226と同様に扱うことによって上記と同じ効果が得られる。
どの物体についても、各領域に対する遅延時間が独立に保証されることに注目されたい。言い換えれば、各領域の1回目の走査の終了と2回目の走査の開始の間の時間を所望の遅延時間以上とすることができる。全ての領域の1回目のハッチ走査の後には第1の領域に対する遅延時間の残りがあり、1回目のハッチ走査の終了後には第2の領域の残りの遅延時間の後に、第2の領域の2回目のハッチ走査が行われる。物体形成時間を短くするためには各領域に対する遅延時間とほぼ同じ時間で各領域を走査できるように領域を設定するのが望ましい。
もちろん、物体を2つの領域のみに分ける必要はないし、また各領域がサイズや形状が等しい必要もない。単一の昇降台の上に種々の物体が形成される場合には、その物体の一部に対してのみ領域を設定するか、またはどの物体に対しても領域を設定しないのが無難である。連続する断面に対して領域を設定すると上向きの面や他の面に無用な線が入ることがあるので、領域の設定は上向きの面の1層ないし数層(例えば、2から5層)までに限るのが望ましい場合もある。
第5の実施の形態
本実施の形態は物体形成時間をさらに短くするためのものである。本実施の形態では遅延時間を計算する際に、各領域や断面エレメントの1回目と2回目の走査における走査速度とベクトルの方向を考慮に入れる。要するに各点を別々に考慮し、走査順および遅延時間を、複数回走査される点の少なくとも大部分に対して適切な遅延時間が与えられるようにしながら形成時間を短くするように設定するものである。
図14に示すような単純な立方体240と、その立方体の図15に示す層を考える。ハッチベクトルによる1回目の走査はB1で始まって、E1で終了するものとする。またハッチベクトルによる2回目の走査はB2で始まるものとする。2回目の走査の1本目のベクトル244が描かれる際に、そのベクトル244が交差する最新のベクトルはベクトル242である。両者は点246で交差する。ベクトル244のその始点と交点246の間の部分がBL2である。ベクトル242のその始点と交点246の間の部分がEL1である。
この層の標準的な遅延時間は時点(B2)−時点(E1)=遅延時間=15秒となる。
【0018】
E1とB2の間に15秒の遅延時間をおくよりは、遅延時間をEL1とBL2を描くのに必要な時間に相当する分だけ短くすることによって形成時間を短縮することができる。すなわち、
時点(B2)−時点(E1)?遅延時間―時間(EL1)−時間(BL2)
走査順と、物体とベクトルの長さによって短縮される時間が変化する。例えば、図16のようにした場合に短縮される時間は図15のようにした場合に短縮される時間より少なくなる。これはEL1が図16の場合の方が短いからである。同様に、図17のようにした場合に短縮される時間は図15のようにした場合に短縮される時間や図16のようにした場合に短縮される時間より少なくなる。
次に図18,19に示される僅かに複雑な物体250について考える。前述の例と同様に、ハッチベクトルによる1回目の走査はB1で始まって、E1で終了するものとする。またハッチベクトルによる2回目の走査はB2で始まるものとする。2回目の走査の1本目のベクトル254が描かれる際に、そのベクトル254が交差する最新のベクトルはベクトル252である。両者は点256で交差する。ベクトル254のその始点と交点256の間の部分がBL2である。ベクトル252のその始点と交点256の間の部分がEL1である。
ここでもEL1、BL2を走査するのに要する時間を標準遅延時間から差し引くことによってその層の形成に要する時間を短縮することができる。
しかしながら走査順が図20に示すように、ハッチベクトルによる1回目の走査がB1で始まって、E1で終了し、2回目の走査がB2で始まって、E2で終了するとすると、理想的な遅延時間の計算はもっと複雑になる。ベクトル268を走査する前に必要とされる遅延時間を決定するには、ベクトル262、263,264、265、266を走査するのに要する時間、ベクトル261の終点と交点274の間の部分を走査するのに要する時間およびベクトル268のB2と274の間の部分を走査するのに要する時間の合計を標準遅延時間から差し引く必要がある。
本実施の形態の他の形態では、上述のようなチェックを各ベクトルに対して行う。例えば、ベクトル266の275とE1の間の部分を走査するのに要する時間とベクトル268、269,270、271を走査するのに要する時間の合計を標準遅延時間から差し引いたものがベクトル268を走査する前の遅延時間より長くなる場合には、ベクトル272の走査の前に時間を置く必要がある。このようにこの形態は、2回目の走査の間に少なくとも1回間を置いて、2回目の走査による各ベクトル上の点で1回目の走査と2回目の走査の間の計算上の間隔が最短になる点でも所望の遅延時間が得られるようにするものである。
本実施の形態のさらに他の形態では、層の形成時間を長くせずに、2回走査される各点に対する遅延時間を所望のものとするために上記のような計算をベクトル毎ではなく点毎に行う。全ての点に対して所望の遅延時間を与えるためには、2回目の走査の間に少なくとも1回間を置くことになる。
【0019】
また、全ての断面エレメントについて遅延時間を考える替わりに、2回目の走査の際に最初に走査されるベクトルについてのみ所望の遅延時間が保証されるようにしてもよい。
第6の実施の形態
望ましいステレオリソグラフィー装置においては少なくともハッチベクトルの一部を露光する光ビームのサイズは径が約0.760mm(0.030インチ)、例えば0.380mm(0.015インチ)から3.050mm(0.120インチ)、であるのが望ましく、0.500mm(0.020インチ)から1.524mm(0.060インチ)であるのがさらに望ましい。またレーザー光線のパワーは約800mW(例えば、400mW以上)であるのが望ましく、また隣接するハッチライン間の間隔は約0.380mm(0.015インチ)(例えば、ビーム径の40から100%)であるのが望ましい。また走査速度は約7,620ミリメートル/sec(300ips)、例えば、2540mm/sec(100ips)、であるのが望ましい。
望ましい実施の形態においては、遅延時間は次のようにしてとられる。径の異なる光ビームが使用される。細いビームは径が約0.250mm(0.010インチ)であり、太いビームは径が約0.760mm(0.030インチ)である。物体は、層によってはその一部のみがその層の形成時に硬化され、他の部分は後続の層の形成時に硬化されるような物体形成方法によって形成される。このような方法は1997年8月29日出願の米国特許出願08?920,428(Kruger等)、1997年1月28日にSmalley等に与えられた米国特許5,597,520、1993年5月11日にSmalley等に与えられた米国特許5,209,878等に記載されている。さらに詳しくは、その米国特許出願08?920,428に記載されているように、主層と主層の間にそれぞれ2枚の補助層を挟んで形成され、層の間隔は0.076mm(0.003インチ)である。
【0020】
第6の実施の形態の方法は図22のフローチャートに示されている。第1の補助層においては、細いビームを使用して外側の輪郭領域のみが形成される。(ステップ330)この露光による硬化深さは約0.380mm(0.015インチ)である。この輪郭は約0.127mm(0.005インチ)だけライン幅補正してもよい。
第2の補助層においても、細いビームを使用して外側の輪郭領域のみが形成される。(ステップ332)この露光による硬化深さは約0.380mm(0.015インチ)である。この輪郭は約0.127mm(0.005インチ)だけライン幅補正してもよい。
第1、第2の補助層の輪郭領域の硬化深さは約0.380mm(0.015インチ)より小さくてもよい。この硬化深さは輪郭領域の露光前の液体の深さに応じて変えてよい。例えば、その補助層の輪郭領域が直前に形成した補助層の輪郭領域と重なるかどうかによって液体の深さは0.076mm(0.003インチ)であったり、0.152mm(0.006インチ)であったりする。したがって、露光前の液体の深さによって外側輪郭領域の硬化深さを変えるのが望ましい。
その次の主層の形成は次のようにして行われる。先ず、内側にずれた輪郭を大径のビームを使用して形成する。(ステップ334)この輪郭はライン幅補正された外側輪郭の位置から約0.380mm(0.015インチ)内側にずらしてよい。その際のビームはその輪郭が下の層にくっつかない程度のものとし、その硬化深さは約0.200mm(0.008インチ)とする。
2番目に、硬化された輪郭内で1回目のハッチ露光を行う。(ステップ336)この時の硬化深さは約0.200mm(0.008インチ)とする。またこのハッチは輪郭にくっつかないように硬化された輪郭から僅かに離される。輪郭にくっつくようにしても差し支えない。ハッチは輪郭全体にわたってくっつく場合もあるし、界面でのみくっつく場合もある。
3番目に、例えば15秒の遅延時間をおく。(ステップ338)この遅延時間は他の部分を描くのに使用してもよいし、単純に待ち時間としてもよい。
4番目に、主層の2回目のハッチ露光を行う。(ステップ340)この2回目のハッチ露光は1回目のハッチ露光に直角な方向に行うのが望ましい。この時の露光量は硬化深さが約0.250mm(0.010インチ)となるようなものとする。1回目のハッチ露光と同様に、ハッチライン間の間隔は露光部分が一部重なり、連続した硬化領域が形成されるようにするのが望ましい。この2回目のハッチも1回目のハッチと同様に輪郭から例えば0.076mm(0.003インチ)離すのが望ましい。
5番目に、小径のビームを使用して外側の輪郭を露光する。(ステップ342)この露光は約0.380mm(0.015インチ)硬化深さをもたらすものとする。この外側輪郭は約0.125mm(0.005インチ)ライン幅補正される。
この輪郭が直前に形成した補助層の輪郭と重なるかどうかによって液体の深さは0.076mm(0.003インチ)であったり、0.229mm(0.009インチ)であったりする。露光前の液体の深さが前者である場合には、外側輪郭領域の硬化深さを小さくした方がよい。
5番目の工程の終了によって主層の露光も終了する。この後に引き続き小径のビームを使用してハッチや、スキンフィルや、支持部の露光を行ってもよい。さらに大径のビームによる2回目のハッチ露光の後、小径のビームによる外側輪郭の露光の前に、大径のビームによるスキンフィル露光を行ってもよい。
主層の露光の終了後、2枚の補助層の形成、露光を行い、さらに主層の形成、露光を行う。これを繰り返して物体を形成する。補助層と主層を使用した物体形成の詳細については、1997年8月29日出願の米国特許出願08?920,428(Kruger等)を参照されたい。
上記方法が以下の表7および図21にまとめられている。
【表11】
層200,202,204の形成、露光に使用されたパラメータが以下の表8に示されている。
【表12】
本実施の形態の一変更例では、一定ビーム幅のレーザーを使用して上記方法を実施することができる。これには多少の調整が必要である。例えば、使用するビーム幅が上記小径のビームと同様であれば内側輪郭のずれを多少小さくするのが望ましい。一方、使用するビーム幅が上記大径のビームと同様であれば外側輪郭のライン幅補正を大きくするのが望ましい。他の必要な調整は当業者には容易であると考えられる。
第6の実施の形態のもう一つの変更例では、主層(すなわち、補助層がないものとして)に関する上記教示にしたがって複数の層が連続して硬化される。この変更例を有効に使用するためにはやはりいくつかのパラメータの変更が必要となる。例えば、層厚が0.076mm(0.003インチ)の場合には1回目のハッチ露光による硬化深さを約0.050mm(0.002インチ)に変更するのが望ましい。他の必要な調整は当業者には容易であると考えられる。
以上、本発明のいくつかの実施の形態を説明し、またその変更例について提案したが、上記実施の形態や変更例を本発明の思想から外れることなく様々に変更できることは当業者には自明のことであろう。したがって、上記実施の形態は本発明の範囲を制限するためのものではなく、単に例を示すだけのものである。
例えば、遅延時間は物体形成材料と露光方法に応じて実験的に決定することができる。また形成すべき物体の形状、特に直前に形成された層の形状も遅延時間を選択するのに重要な要素となる。20インチx20インチのような大きな断面の場合には、望ましい遅延時間は1秒から60秒あるいはそれ以上になり得る。より望ましい遅延時間は約5秒から30秒、最も望ましい遅延時間は約10秒から20秒である。
最も有効な遅延時間は2回目の露光の前に所望の量の収縮が起き得るようなものである。言い換えれば、有効な遅延時間とは、形成済みの層にくっついている硬化した材料に被露光領域を結合させるような次の露光を遅らせるようなものである。
望ましい実施の形態では、所望の量の収縮とはカール歪を所望の限度以下に抑えるものと定義される。カールの程度は、長さ14mm、幅3mm、高さ6mmの片持ち梁を有する試験物体を用いて測定することができる。カールの程度はその片持ち梁の長さに対する、非支持端の高さと支持端の高さの比として定義することができる。望ましい実施の形態では、カールの望ましいレベルは1%未満であり、より望ましいレベルは0.1%未満であり、最も望ましいレベルは0.01%未満である。カール歪を測定する方法については上述の米国特許5,104,592に記載されている。また遅延時間は異なる遅延時間を使用して複数のサンプルを形成し、そのカールを分析することによって決めることができる。
物体が大きい場合は、硬化材料の形成ラインの所望の長さ(例えば、形成すべき物体の寸法と同様な)、所望の硬化深さ(例えば、物体を形成するのに使用されるハッチ領域やフィル領域における最初の露光時の硬化深さと同様な)および所望の走査速度(例えば、物体形成時に使用される速度と同様な)に基づいて遅延時間を決定してもよい。形成ラインの一端を固定し、他端を時間の関数としてみてもよい。時間が経過し、収縮が進むにつれてそのラインの自由端は固定端に近づく。複数のこのようなフローティングラインを形成することによって収縮量を確認し、収縮に要する時間を確認することができる。望ましい実施の形態では遅延時間は収縮に要する時間の70%以上であるのが望ましく、85%以上であるのがさらに望ましく、95%以上であるのが最も望ましい。
【0021】
遅延時間の経過はクロックを使用してみてもよいし、他の物理的工程の進み具合(例えば、ビームの所望の速度での所定の長さの走査、ビームプロファイリング等に要する時間)でみてもよいし、形成中の物体の物理的変化によってみてもよい。
上記実施の形態においては、本発明を光重合性材料の選択的硬化を使用する装置について主に説明したが、本発明のデータ処理方法、物体形成方法はラピッドプロトタイピング?アンド?マニファクチャリングの他の分類についても単独でまたは組み合わせて使用することができる。ラピッドプロトタイピング?アンド?マニファクチャリングの他の分類とはIR、可視光等の電磁線を使用した重合性材料の選択的硬化、あるいは重合性材料への硬化剤等の選択的供給(例えば、光の連続的あるいは間欠的照射下での光重合開始剤の供給、2液性エポキシの一方の成分への他方の成分の選択的供給)を伴う技術を含む。さらに、選択的に硬化される粉末材料によって物体を形成する際に使用される技術(例えば、焼結、あるいは反応性材料やバインダーの選択的供給によって選択的に硬化させる)もこの分類に含まれる。さらに、シート材料を1枚1枚重ねていって物体を形成する技術や、ある環境下に置かれると硬化する材料を選択的に供給することによって物体を形成する技術(例えば、1993年3月9日にHull等に与えられた米国特許5,192,559、1992年8月25日にAlmquist等に与えられた米国特許5,141,680に開示されている技術)もこの分類に含まれる。
上述の各実施の形態は従来より少ない歪で物体を形成するのに使用することができる簡略化された技術および、材料を硬化させる際に高速で走査したときにも充分少ない歪で物体を形成するのに使用することができる簡略化された技術を提供するものである。また上述の各実施の形態は物体形成時間を長くせずに物体の精度を維持することができ、形成中に物体の温度を均一に保つことができ、従来より高い走査速度を使用して精度を落とすことなく物体を形成することができる。これ等の利点は単独で得られることもあるし、組み合わせで得られることもある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するためのステレオリソグラフィー装置の側面図
【図2】本発明を実施するためのステレオリソグラフィー装置の側面図
【図3】本発明の第1の実施の形態を説明するためのフローチャート
【図4】第1の実施の形態にしたがってステレオリソグラフィーで形成される物体の側面図
【図5】本発明の第2の実施の形態を説明するためのフローチャート
【図6】本発明の第3の実施の形態の一形態を説明するためのフローチャート
【図7】本発明の第3の実施の形態の一形態を説明するためのフローチャート
【図8】ステレオリソグラフィーで形成すべきほぼ長方体状の物体の斜視図
【図9】ステレオリソグラフィーで形成すべきほぼ長方体状の物体の側面図
【図10】図9の10−10線断面図
【図11】ステレオリソグラフィーで形成すべきほぼ長方体状の物体の平面図
【図12】ステレオリソグラフィーで形成すべきほぼU字状の物体の側面図
【図13】図12の13−13線断面図
【図14】ステレオリソグラフィーで形成すべきほぼ立方体状の物体の斜視図
【図15】図14の15−15線断面図
【図16】図14の15−15線断面図
【図17】図14の15−15線断面図
【図18】ステレオリソグラフィーで形成すべきほぼL字状の物体の斜視図
【図19】図18の19−19線断面図
【図20】図18の19−19線断面図
【図21】第6の実施の形態の方法によってステレオリソグラフィーで形成すべき物体の側面図
【図22】本発明の第6の実施の形態を説明するためのフローチャート
【符号の説明】
12 容器
14 物体形成材料
16 物体
20 昇降台
22 露光装置
24 リコーティングバー
Claims (18)
- 三次元物体の少なくとも一部を形成するための方法であり、(1)その物体の形成済みの層の上に流体状の材料の層を形成し、(2)その流体状材料層を刺激に露出して、前記物体の前記形成済みの層に結合した次の層を形成し、(3)前記(1)と(2)の工程を繰り返して、互いに結合した複数の層によって前記物体を形成するとともに、(4)所定の時間間隔を設定する、ようにした方法において
前記流体状材料層を刺激に露出する工程が、1つの層を硬化する際、該1つの層のうちの少なくとも1つのエレメントは少なくとも2回刺激に露出するものであり、2回目の露出は1回目の露出の終了後少なくとも設定された前記所定の時間が経過した後行われ、1回目の露出は光ビームで前記エレメントを第1の方向に走査することによって行われ、2回目の露出は前記光ビームで前記エレメントを前記第1の方向と異なる第2の方向に走査することによって行われ、前記第1の方向の走査時間と前記第2の方向の走査時間が同じであること特徴とする方法。 - 前記1回目の露出と2回目の露出の間に前記層の少なくとも1つの他のエレメントの露出を行うことを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記1回目の露出と2回目の露出を連続して行うことを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記(2)の工程がベクトル走査を使用することを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記所定の時間間隔の最小値が刺激への露出のあと樹脂の温度が所望の値になるまでの最短時間によって決定されることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記所定の時間間隔の最小値が装置のソフトウエアによって決定されることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記1回目の露出がその層を前記形成済みの層に結合させるのに必要な深さまでは材料を硬化させないことを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記刺激が紫外線であることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記所定の時間間隔がDTPであり、形成すべき層の少なくとも1枚が互いに隔離された少なくとも第1、第2の領域を備えており、前記流体状材料層を刺激に露出する工程がその層を少なくとも2回刺激に露出するものであり、前記第1の領域を前記刺激に露出する工程の1回目を時刻CT11に終了させ、前記第2の領域を前記刺激に露出する工程の1回目を前記時刻CT11より後の時刻CT21に終了させ、前記第1の領域を前記刺激に露出する工程の2回目を前記時刻CT21より後の時刻BT12に開始し、前記第2の領域を前記刺激に露出する工程の2回目を前記時刻BT12より後の時刻BT22に開始するとともに、前記DTP、CT11、CT21、BT12、およびBT 22 が式DTP〜<BT12−CT11、DTP〜<BT22−CT21を満足するようにすることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記1回目の露出は光ビームで前記層を第1の方向に走査することによって行われ、2回目の露出は前記光ビームで前記層を前記第1の方向と異なる第2の方向に走査することによって行われることを特徴とする請求項9記載の方法。
- 前記2回目の露出によって前記層が前記形成済みの層に結合されることを特徴とする請求項9記載の方法。
- 前記流体状材料層を刺激に曝す工程が、1層のうちの少なくとも一部は少なくとも2回刺激に露出するものであり、その1回目を時刻T1に終了させ、2回目を時刻T2に開始させるとともに前記時刻T1、T2間の間隔が設定された前記所定の時間間隔に等しいかそれより長いことを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記形成すべき層の少なくとも1枚が少なくとも2つの領域を備えており、前記流体状材料層を刺激に露出する工程がその層を少なくとも2回刺激に露出するものであり、少なくとも1回目の露出と2回目の露出が前記少なくとも2つの領域の少なくとも1つ目と2つ目を刺激に露出するものであり、前記少なくとも2回の露出によって刺激に露出される領域の少なくとも1つの領域において、1回目の露出の終了と2回目の露出の開始の間の時間が設定された前記所定の時間間隔に等しいかそれより長いことを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記2つの領域が空間的に隔離されていることを特徴とする請求項13記載の方法。
- 前記2つの領域が連続していることを特徴とする請求項13記載の方法。
- 前記流体状材料層を刺激に露出する工程が、1つの層を硬化する際、該1つの層のうちの少なくとも一点は少なくとも2回刺激に露出するものであり、2回目の露出は1回目の露出の終了後設定された前記所定の時間が経過した後行われ、1回目の露出は光ビームで前記1層を第1の方向に走査することによって行われ、2回目の露出は前記光ビームで前記1層を前記第1の方向と異なる第2の方向に走査することによって行われることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 三次元物体の少なくとも一部を形成するための装置であり、 (1)その物体の形成済みの層の上に流体状の材料の層を形成するコーティング手段、(2)その流体状材料層を刺激に露出して、前記物体の前記形成済みの層に結合した次の層を形成する露出手段、(3)前記コーティング手段と前記露出手段を制御して、互いに結合した複数の層によって前記物体を形成するようにプログラムされたコンピュータ、および(4)所定の時間間隔を利用するようにプログラムされたコンピュータからなり、
前記露出手段が、1つの層を硬化する際、該1つの層のうちの少なくとも1つのエレメントは少なくとも2回刺激に露出して形成し、その1回目を時刻T1に終了させ、2回目を時刻T2に開始させるとともに前記時刻T1、T2間の間隔が前記所定の時間間隔に等しいかそれより長くなるように制御され、前記1回目の刺激の走査時間と前記2回目の刺激の走査時間が同じであり、前記2回目の刺激の走査方向が前記1回目の刺激の走査方向と異なることを特徴とする装置。 - 三次元物体の少なくとも一部を形成するための装置であり、 (1)その物体の形成済みの層の上に流体状の材料の層を形成する流体層形成手段、(2)前記物体の前記形成済みの層に結合した次の層を形成する層形成手段、(3)互いに結合した複数の層によって前記物体を形成するように前記流体層形成手段と前記層形成手段を駆動する駆動手段、および(4)所定の時間間隔を設定する時間設定手段からなり、
前記層形成手段が、1つの層を硬化する際、該1つの層のうちの少なくとも1つのエレメントは少なくとも2回刺激に露出して形成し、その1回目を時刻T1に終了させ、2回目を時刻T2に開始させるとともに前記時刻T1、T2間の間隔が前記所定の時間間隔に等しいかそれより長くなるように駆動され、前記1回目の刺激の走査時間と前記2回目の刺激の走査時間が同じであり、前記2回目の刺激の走査方向が前記1回目の刺激の走査方向と異なることを特徴とする装置。
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