JPH06155588A - 光学的造形方法および光学的造形装置 - Google Patents

光学的造形方法および光学的造形装置

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JPH06155588A
JPH06155588A JP4332550A JP33255092A JPH06155588A JP H06155588 A JPH06155588 A JP H06155588A JP 4332550 A JP4332550 A JP 4332550A JP 33255092 A JP33255092 A JP 33255092A JP H06155588 A JPH06155588 A JP H06155588A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】積層方向における造形精度を高め、層間接着性
を高めながら、得られる樹脂モデルの硬化変形を防止
し、造形時間の短縮を図る。 【構成】光硬化性樹脂液1面上に光線LBを走査し、硬
化した走査硬化層6を順次積み上げて立体樹脂モデルW
を得る光学的造形方法であり、光線を走査して光硬化性
樹脂を硬化させるにあたり、前回の走査で硬化させた領
域51上に堆積させて硬化させる領域における硬化深度
Dを、前回の走査で硬化させていない領域52上に堆積
させて硬化させる領域における硬化深度より大きくす
る。また、前回の走査で硬化させた領域における走査位
相と、今回の走査で硬化させる領域における走査位相と
を相対的にずらす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば紫外線硬化性樹
脂などの光硬化性樹脂に光線を走査して照射することに
より所望の樹脂モデルを造形する光学的造形方法と光学
的造形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、紫外線硬化性樹脂液を収容した
槽の表面に対して、紫外線レーザをON/OFFしなが
ら走査し、これにより硬化した走査硬化層を順次積み上
げることにより、所望の樹脂モデルを造形することが試
みられている。かかる樹脂モデルは、例えば製品のマス
ターモデルとして利用されることから、造形するにあた
っては造形精度、層間接着性、および造形効率などを高
める必要がある。
【0003】従来の光学的造形方法は、紫外線レーザか
ら紫外線を発生させ、ガルバノミラーおよびシャッター
などを有する光学系によって紫外線レーザのON/OF
Fと光線の走査方向を制御しながら、紫外線硬化性樹脂
液を収容した槽の表面に対して照射する。槽内には紫外
線レーザを遮断するとともに昇降可能なエレベータが設
けられており、樹脂液表面とエレベータとの間に介在す
る樹脂液が紫外線レーザによって硬化するようになって
いる。
【0004】そして、造形工程の第1段階においてはエ
レベータを上昇させておき、樹脂液表面とエレベータと
の間に介在する樹脂液を紫外線レーザによって硬化させ
て第1層目の走査硬化層を形成したのち、エレベータを
1層分だけ下降させて、第1層目と同様の手順で第2層
目の走査硬化層を第1層目の走査硬化層の上に形成す
る。以下同様にして、順次走査硬化層を積層(以下、堆
積ともいう)し、最終層目の走査硬化層の形成が終了す
るとエレベータを上昇させて、樹脂液からモデルを取り
出したのち、さらに最終的な硬化を行うために、図18
に示す如く、紫外線ランプ50などを用いてモデルW全
体に対して紫外線を長時間照射する。
【0005】以下、本明細書においては、上述したエレ
ベータの同一移動ピッチ内における平面を「等高断面」
と称するが、図19は、この一つの等高断面を示す平面
図であり、目的とするモデルWに応じて、「51」は樹
脂液を硬化させる領域、「52」は樹脂液を硬化させな
い領域を示している。すなわち、図18における横断面
を観察した状態が図19である。
【0006】また、図19および図20に示すように、
紫外線レーザ発振器から発生する紫外線ビーム53は、
光学系により図示する走査方向DLに沿って走査され、
このとき、樹脂液を硬化させる領域51では紫外線レー
ザがON(実際にはシャッターAOMが開)、樹脂液を
硬化させない領域52では紫外線レーザがOFF(実際
にはシャッターAOMが閉)となる。一つの走査線Lの
走査が終了すると、光学系を制御して走査ピッチP分だ
け位相させ、再び走査方向DLに沿って同様の走査が行
われる。
【0007】なお、紫外線ビーム53が樹脂液内に照射
されると、樹脂液によって光エネルギーが徐々に減少す
ることから、微視的には、図20に示すように、先端鋭
利な照射領域(すなわち、走査硬化層)54を形成する
ことになる。
【0008】このようにして、等高断面の走査硬化層5
4が形成されるが、走査硬化層を順次積層するにあたっ
ては、上層の走査硬化層を形成する際に、紫外線ビーム
53を下層にも照射されるような光線強度、すなわち、
その等高断面における硬化深さDを積層厚T(図18参
照)より大きく制御し、各層間の接着性を高めるように
している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の光学的造形方法には、以下のような2つの基本的な
問題があった。
【0010】まず、既述したように、従来の光学的造形
方法では、ある等高断面の走査硬化層を形成する際に、
紫外線ビームが下層にも照射されるような光線強度、す
なわち、その等高断面における硬化深さDを積層厚Tよ
り大きく制御して、その等高断面における走査硬化層の
形成と同時に、各層間の接着性を高めるようにしている
ため、下層が非硬化領域である場合には、目的とする積
層深さより深い硬化深さで走査硬化層が形成されること
になる。そのため、積層方向の造形精度が著しく低下す
るという問題があった。
【0011】例えば、図21(A)に示すようなモデル
Wを造形する場合には、同図(B)に示すような複数の
等高断面で順次走査硬化層LY1 〜LY11を積層してゆ
くが、第8層目の走査硬化層LY8 を形成する場合に
は、図22に示すように、下層に走査硬化層が存在する
領域51においては、例えば、この第8層LY8 を形成
すると同時に、第8層LY8 と第4層LY4 から第7層
LY7 に至る下層との層間接着性を高める必要があるた
め、硬化深さDが第4層LY4 に至るように紫外線レー
ザ発振器を制御する。
【0012】ところが、このように硬化深さDを設定す
ると、下層に走査硬化層が存在しない領域52において
も、硬化深さDが第4層LY4 に至る深さとなり、積層
厚Tに比べて数倍以上の走査硬化層54が形成されてし
まう。そのため、例えば図22に示すように、目的とす
るモデルが通孔55(点線で示す)を有している場合な
どでは、通孔上面55aの面精度が著しく損なわれると
いう問題があった。
【0013】なお、このような問題は、層間接着性を高
めようとすればするほど顕著になるが、逆に硬化深さを
抑制して造形精度を高めようとすると層間接着性に問題
が発生することになった。
【0014】従来の光学的造形方法における第2の問題
は、造形する際に樹脂液の硬化状態に差異が発生し、こ
れにより得られた樹脂モデルに変形が生じるということ
であった。
【0015】すなわち、従来の光学的造形方法では、各
等高断面において紫外線ビームを走査方向に沿って走査
させることにより所定の硬化深さで樹脂液は硬化するこ
とになるため、図27(A)に示すように走査線L,L
の間隔、つまり走査ピッチPを短く設定すればする程、
その等高断面で形成される走査硬化層54の硬化状態は
良好になる。
【0016】しかしながら、走査ピッチPを小さくすれ
ばするほど、造形に要する時間が増加するため、樹脂モ
デルの造形を実用化するためには、図27(B)に示す
ように、走査ピッチPをある程度大きく設定せざるを得
なかった。そのため、一つの走査線Lによる走査硬化層
54と隣接する走査線Lによる走査硬化層54との間に
非硬化領域56が残り、しかも、図23(A)に示すよ
うに、硬化領域54が硬化する際には硬化による樹脂の
収縮挙動が生じるため、その等高断面における走査硬化
層54は、図23(B)に示すように変形する傾向があ
った。
【0017】確かに、既述したように、ある等高断面に
おいて走査硬化層54を形成する際には、下層にまで紫
外線ビームを照射することにより(図24参照)、下層
の硬化変形をある程度は抑制することができるものの、
このような走査を積層方向に連続して行っても、図25
に示すように、非硬化領域56を消失させることはでき
なかった。
【0018】そのため、造形を終了したのち、図18に
示す手法で樹脂モデルW全体を最終的に硬化させる際
に、図25に示す非硬化領域56の樹脂が初めて硬化す
ることになり、その結果、非硬化領域56が硬化により
収縮し(図26(A)参照)、これにより得られた樹脂
モデルWに硬化変形が残留することになった(図26
(B)参照)。
【0019】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、積層して造形しようとする
等高断面の下層の硬化状態を判定することにより積層方
向における造形精度を高めることを第1の目的とし、か
つ、各等高断面において走査硬化層を形成してゆくにあ
たり、非硬化領域を除去することにより、層間接着性を
高めながら、得られる樹脂モデルの硬化変形を防止し、
造形時間の短縮を図ることを第2の目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明の光学的造形方法は、光硬化性樹脂液
面上に光線を走査し、硬化した走査硬化層を順次積み上
げて立体樹脂モデルを得る光学的造形方法において、前
記光線を走査して前記光硬化性樹脂を硬化させるにあた
り、前回の走査で硬化させた領域上に堆積させて硬化さ
せる領域における硬化深度を、前回の走査で硬化させて
いない領域上に堆積させて硬化させる領域における硬化
深度より大きくすることを特徴としている。
【0021】また、光硬化性樹脂液を入れた光硬化性樹
脂液槽と、前記光硬化性樹脂液を硬化させるのに適当な
波長を含む光線を発生し、該光線を走査させる光走査手
段と、前記光硬化性樹脂液の表面に光線が照射されたこ
とにより生成する硬化樹脂を昇降させる昇降手段と、前
記光走査手段と前記昇降手段とを制御する制御手段と、
を備えた光学的造形装置において、前記制御手段は、連
続する走査硬化層における平面の硬化情報を比較する平
面硬化情報比較部と、前記光線の走査に関する条件を設
定する光走査条件設定部とを有し、前記平面硬化情報比
較部における比較の結果、新規に硬化させる領域である
ことが検出された領域では、硬化深度が小さくなるよう
に、前記光走査条件設定部の設定を行うことを特徴とす
る光学的造形装置によっても、上記第1の目的を達成す
ることができる。
【0022】上記第2の目的を達成するために、本発明
の光学的造形方法は、光硬化性樹脂液面上に光線を走査
し、硬化した走査硬化層を順次積み上げて立体樹脂モデ
ルを得る光学的造形方法において、前記光線を走査し
て、前回の走査で硬化させた領域上に前記光硬化性樹脂
を堆積させて硬化させるにあたり、前回の走査で硬化さ
せた領域における走査位相と、今回の走査で硬化させる
領域における走査位相とを相対的にずらすことを特徴と
している。
【0023】また、光硬化性樹脂液を入れた光硬化性樹
脂液槽と、前記光硬化性樹脂液を硬化させるのに適当な
波長を含む光線を発生し、該光線を走査させる光走査手
段と、前記光硬化性樹脂液の表面に光線が照射されたこ
とにより生成する硬化樹脂を昇降させる昇降手段と、前
記光走査手段と前記昇降手段とを制御する制御手段と、
を備えた光学的造形装置において、前記制御手段は、連
続する走査硬化層における平面の硬化情報を比較する平
面硬化情報比較部と、前記光線の走査に関する条件を設
定する光走査条件設定部とを有し、前記平面硬化情報比
較部における比較の結果、積層して硬化させる領域であ
ることが検出された領域では、前回の走査硬化層の走査
位相とは異なる走査位相で前記光線を走査するように、
前記光走査条件設定部の設定を行うことを特徴とする光
学的造形装置によっても、上記第2の目的を達成するこ
とができる。
【0024】
【作用】第1の目的を達成する本発明では、光硬化性樹
脂液面上に光線を走査し、硬化した走査硬化層を順次積
み上げて立体樹脂モデルを得る場合、光線を走査して光
硬化性樹脂を硬化させるにあたり、前回の走査で硬化さ
せた領域上に堆積させて硬化させる領域における硬化深
度を、前回の走査で硬化させていない領域上に堆積させ
て硬化させる領域における硬化深度より大きくする。
【0025】すなわち、光走査手段により光硬化性樹脂
液を硬化させるのに適当な波長を含む光線を発生し、入
れた光硬化性樹脂液槽に収容された光硬化性樹脂液に対
して光線を走査させる。一つの等高断面における走査を
終了すると、光線が照射されたことにより生成する硬化
樹脂を昇降手段によって昇降させ、このような手順を繰
り返すことにより、順次走査硬化層を積層する。
【0026】このとき、平面硬化情報比較部によって、
連続する走査硬化層の平面、すなわち一つの等高断面に
おける硬化情報を比較し、この比較の結果、新規に硬化
させる領域であることが検出された領域では、硬化深度
が小さくなるように、光走査条件設定部の設定を行っ
て、光線を走査する。
【0027】これにより、前回の走査で硬化させた領域
上に走査硬化層を形成する場合には硬化深度が相対的に
大きくなり、層間接着性を高めることができる。一方、
前回の走査で硬化させていない領域上に走査硬化層を形
成する場合には、硬化深度が相対的に小さくなり積層方
法における造形精度を高めることができる。
【0028】また、第2の目的を達成するための本発明
では、光硬化性樹脂液面上に光線を走査し、硬化した走
査硬化層を順次積み上げて立体樹脂モデルを得る場合、
光線を走査して、前回の走査で硬化させた領域上に光硬
化性樹脂を堆積させて硬化させるにあたり、前回の走査
で硬化させた領域における走査位相と、今回の走査で硬
化させる領域における走査位相とを相対的にずらす。
【0029】すなわち、光走査手段により光硬化性樹脂
液を硬化させるのに適当な波長を含む光線を発生し、入
れた光硬化性樹脂液槽に収容された光硬化性樹脂液に対
して光線を走査させる。一つの等高断面における走査を
終了すると、光線が照射されたことにより生成する硬化
樹脂を昇降手段によって昇降させ、このような手順を繰
り返すことにより、順次走査硬化層を積層する。
【0030】このとき、平面硬化情報比較部によって、
連続する走査硬化層の平面、すなわち一つの等高断面に
おける硬化情報を比較し、この比較の結果、重複して硬
化させる領域であることが検出された領域では、前回の
走査硬化層の走査位相とは異なる走査位相で光線を走査
するように、光走査条件設定部の設定を行って、光線を
走査する。
【0031】これにより、重複して硬化させる領域であ
ることが検出された領域では、走査位相がずれるために
非硬化領域を減少させることができる。その結果、層間
接着性が向上するだけでなく、得られた樹脂モデルの硬
化状態の差異が小さくなるため、樹脂モデルの硬化変形
を防止することができる。また、造形を行う際に非硬化
領域を減少させることができるため、最終的に実施する
樹脂モデルの硬化時間を短縮することができる。
【0032】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。まず最初に、図1を参照しながら本発明の一実
施例に係る光学的造形装置の構成について説明する。図
1は本発明の光学的造形装置の基本構成を示すブロック
図である。
【0033】本実施例の光学的造形装置は、光硬化性樹
脂液槽2を有しており、この槽内に収容される光硬化性
樹脂液1は光を照射することにより付加重合を生じて硬
化する材料である。例えば、スチレン、メタクリル酸メ
チル、酢酸ビニルなどのビニル単量体は、光照射によっ
て、光重合の開始剤が存在しなくとも、あるいは紫外線
を吸収する増感剤や色素の存在下で、重合を起す。
【0034】ただし、本発明で用いられる光硬化性樹脂
液1の種類は特に限定されず、未硬化では液体状であっ
て硬化することにより固化する樹脂であればよい。ま
た、照射する光LBについても特に限定されず、紫外線
の他にも、用いられる光硬化性樹脂1に応じた光を選択
すればよい。
【0035】光硬化性樹脂液槽2内には、光線を遮断す
るとともに硬化させた樹脂を載置する台座を有するエレ
ベータ4aが設けられており、このエレベータ4aは、
昇降器4bにより光硬化性樹脂液槽2内を昇降可能とな
っている。昇降器4bは、機械的にエレベータ4aを昇
降させる機能と、この昇降動作の制御を司る制御機能と
を備えている。昇降器4bに対する指令信号は、制御手
段5の一般制御部5cから与えられるが、光走査手段3
への、あるいは光走査手段3からの情報に基づいて、一
般制御部5cは昇降器4bに指令信号を出力する。
【0036】例えば、一つの等高断面における走査が終
了したことを光走査手段3から検知すると、次の等高断
面の走査に移行するために、一般制御部5cから昇降器
4bに対して指令信号を出力し、これにより昇降器4b
はエレベータ4aを所定のピッチ(すなわち、このピッ
チがその等高断面における積層厚Tとなる)だけ下降さ
せる。
【0037】一方、本実施例に係る光走査手段3は、紫
外線レーザなどの光線を発生させるレーザ発振器3a
と、このレーザ発振器3aで発生した光線を光硬化性樹
脂液の表面に対し所定の軌跡にしたがって走査させるた
めの光学系3bと、この光学系3bを制御するための光
学系コントローラ3cから構成されている。光学系3b
には、例えば光線を通過/遮断するためのシャッター器
(AOM)や光線の方向を変動させるための電圧印加器
およびガルバノミラーなどが設けられており、光線のO
N/OFF、光線強度の変更、光路の変更、光線の走査
速度の制御などを行う機能を有している。そして、この
光学系3bに対して、光学系コントローラ3cからは予
め教示された軌跡に応じた光走査条件に関する指令信号
が出力される。
【0038】なお、本発明における光走査手段3の動作
は、基本的には一般制御部5cに予め入力された基本軌
跡データに基づくが、後述する平面硬化情報比較部5a
の比較結果によっては、光走査条件設定部5bから光学
系コントローラ3cに指令信号が出力され、細部の光走
査条件が変更される。
【0039】本実施例に係る制御手段5は、目的とする
樹脂モデルに応じて、予め入力されたデータに基づい
て、昇降手段4と光走査手段3とを相互に関連付けなが
ら制御する一般制御部5cを有している。また、今回走
査する等高断面に対して、その下層にあたる平面(単数
の等高断面あるいは複数の等高断面の何れでもよい)の
硬化情報を後述する演算により求める平面硬化情報比較
部5aと、一般制御部5cあるいは平面硬化情報比較部
5aからの情報に基づいて、光学系コントローラ3cに
対して光走査条件に関する情報を出力する光走査条件設
定部5bが設けられている。
【0040】なお、本実施例では、昇降器4b、光学系
コントローラ3c、および制御手段5などの情報処理装
置は、それぞれ別体に構成した具体例として図1に表わ
しているが、これは、それぞれの機能を容易に理解する
ために記載したものであって、上述した各機能を備えて
いる限り、これらを任意の組み合せで組み合わせて情報
処理装置を構成してもよいことは勿論である。
【0041】次に、本発明に係る平面硬化情報比較部5
aにおける処理手順について説明するが、この処理手順
の基本的考え方の理解を容易にするために、まず最初に
走査硬化層を2層とした例について説明したのち、走査
硬化層を複数層に一般化して説明する。
【0042】図2は、本実施例で造形する場合の走査硬
化層の発生状態を示す断面図であり、図21に示す樹脂
モデルを対象とした場合を示している。従来の光学的造
形方法では、図21に示すような樹脂モデルWを造形す
る場合に、図22に示す如く、下層の硬化/非硬化の状
態に拘らず紫外線ビームの光エネルギーを一定に維持し
ていたが、本実施例では、下層を構成する等高断面の硬
化/非硬化の状態を演算して求め、この情報に基づい
て、下層が非硬化の領域52であれば光エネルギーを弱
めて積層厚T分の走査硬化層7aとし、一方、下層が硬
化領域51である場合には複数層に至る光エネルギーで
照射して走査硬化層7bとし、層間接着性を高めるよう
にしている。すなわち、走査硬化層7aを得る場合に
は、硬化深さをDa とし、これに対して、走査硬化層7
bを得る場合には硬化深さをDb としている。
【0043】図3は、本発明の平面硬化情報比較部5a
における処理概念を説明する図であって、一例として上
下2つの走査硬化層UL(上層),LL(下層)を別体
に示す平面図であり、図示する横線は光走査手段からの
光線の走査線Lを表わしている。これら上下層UL,L
Lを重ね合わせて示したのが図4であり、以下平面硬化
情報比較部5aで求めようとするのが、図4右上に示す
下層が硬化領域でない領域7aと、図4右下に示す下層
が硬化領域である領域7bとの識別である。
【0044】図4に示す2つの領域7a,7bの識別を
行うにあたり、本発明では「スパン」なる概念を導入し
ている。本発明にいう「スパン」とは、等高断面内にお
ける多角形と光線の走査線との交わりをいい、このスパ
ン領域に光線を照射する。したがって、図4に示すよう
な2次元の領域抽出に関する問題は、上下層で対応する
走査線上のスパンを比較する1次元の問題に帰着するこ
とになる。
【0045】このスパンデータは、Yi を水平走査(X
方向)時の同一走査線におけるy値と垂直走査(Y方
向)時の同一走査線におけるx値、Xi:j を水平走査時
の走査線と多角形との交点のx値と垂直走査時の走査線
と多角形との交点のy値としたときに、 Yi i:0i:1i:2 …… Xi:n D Yi+1i+1:0
…… D なる情報フォーマットで表わすことができる。また、上
下層において対応する走査線上のスパンを比較するため
に、走査線データを図5のように定義する。なお、図5
におけるWi:j は「重み」であり、スパンでない領域、
下層領域、上層領域、および重複領域などの重みを意味
している。
【0046】このような情報フォーマットに基づいて、
まず、下層と上層の各スパンデータファイル8a,8b
から対応する走査線上のスパン端点を読みだし、挿入ソ
ート(すなわち大小比較)によって、スパン端点a,
b,c,dを昇順に並べる(図7参照)。このとき、各
重みWi:j の初期値として、次の値を設定しておく。す
なわち、図6において、 上層スパン始点a → 1 上層スパン終点b → −1 下層スパン始点c → 2 下層スパン終点d → −2
【0047】続いて、図7に示す挿入ソート処理で昇順
に並んだスパンデータを、重みが領域を示す指標となる
ように処理する。図8はこの処理の様子を示す図であ
り、上段のデータが処理前のデータ(図7の挿入ソート
処理が行われたのちのデータ)であり、下段のデータが
処理後のデータである。具体的には、まず、第1番目の
データaは未処理とし、次のデータcについて、cの重
み(2)とaの重み(1)とを加算して(2+1)、処
理後のcの重み(3)とする。以下同様にして、自身の
重みと一つ前のデータの重みとを加算して、処理後の重
みとする。
【0048】このようにして、図6に示す走査硬化層を
本発明の平面硬化情報比較部5aにおいて処理した後の
データと上下層との関係を、図9に示す。本図により、
重みの値が領域の識別の標識となっていることが理解さ
れる。すなわち、 重み0 → スパンではない領域 重み1 → 上層のみの領域 重み2 → 下層のみの領域 重み3 → 上下層の重複領域 となる。そして、この重みによって識別された領域に関
するスパンデータを上層のみに関するスパンデータファ
イル9aと上下層が重複した領域に関するスパンデータ
ファイル9bとに格納する。
【0049】以上が、本実施例に係る平面硬化情報比較
部5aにおける処理を、等高断面を上下2層として説明
した具体例であるが、このような処理手順は、以下の概
念によって一般化することができる。
【0050】図10は、本発明の平面硬化情報比較部に
おける処理概念を説明する図であって、図2から図9に
示す上下2つの走査硬化層の一例を一般化するために、
走査硬化層を複数層とした一例を示す断面図である。こ
の一般化にあたり、スパンデータファイルとして用意し
なければならないのは、積層しようとする層の硬化深さ
をD、下層の積層厚をTi-k としたとき、 D>Ti +Ti-1 +Ti-2 + …… +Ti-m を満たす全ての層についてのスパンデータファイルであ
る。図10に示す例では、LY2 〜LY4 のスパンデー
タファイルが必要となる。
【0051】次に、用意されたスパンデータファイルか
ら走査線データを構成するには、各スパンデータファイ
ルを検索して対応する走査線を読みだし、逐次走査線デ
ータを追加してゆけばよい。このとき、重みの初期値と
して、次の値を設定する。ただし、0≦k≦mとする。 第i−k層スパン始点 → 2k 第i−k層スパン終点 → −2k このようにして、走査線データの初期値の設定を終了し
たら、図8に示す処理手順と同様な手順で処理を行い、
重みと領域との対応関係を正当化する。その結果、第i
層を含み下方に連続的な重なりをもつ領域は、重みの初
期値を上記のように定めたことから、重み2k+1 −1の
とき、第i層から下方にi−k層まで連続的な重なりを
もつことになる。
【0052】図11は、図4に示す2つの層上にさらに
1層を造形する場合を示す平面図であり、図12は、重
みと領域(走査硬化層)との対応関係を示す図である。
複数の走査硬化層に対する平面硬化情報比較部5aの処
理は、上述した手法(図11および図12)にて達成さ
れ、重みとして与えられる2k という処理についても一
般的な計算機であれば十分対応することができる。しか
しながら、各層についてのスパンデータファイルを一度
に用意することが情報処理装置の能力の点で困難である
場合には、以下のようにして処理することができる。
【0053】すなわち、前回の造形の際に抽出された領
域毎のスパンデータファイルと今回造形しようとする新
たな層のスパンデータファイルに着目する。図11の左
図は前回に造形された走査硬化層であり、このとき用い
られた領域毎のスパンデータファイルは既知となってい
る。したがって、この下層のスパンデータファイルを用
いて、まず、図13左に示すように今回造形しようとす
る走査硬化層と下層の重みが同一であるスパンデータと
によって図13右のように識別する。ついで、図14左
に示すように、識別された領域のうちの一つと下層の他
の重みが同一であるスパンデータとを用いて同様の処理
を行い、図14右のように識別する。このようにして
も、図12と同じ結果を得ることができる。
【0054】図15は、上述した手順で処理した結果、
その重みのデータに基づいて硬化深さを制御する様子を
示す断面図である。具体的には、平面硬化情報比較部5
aから光走査条件設定部5bを介して光学系コントロー
ラ3cを制御し、光エネルギーを変動させることにより
硬化深さを調節する。
【0055】このように、本実施例の光学的造形方法お
よび光学的造形装置によれば、前回の走査で硬化させた
領域上に走査硬化層を形成する場合には、硬化深度を相
対的に大きくすることができ、層間接着性を高めること
ができる。一方、前回の走査で硬化させていない領域上
に走査硬化層を形成する場合には、硬化深度を相対的に
小さくすることができ、積層方向における造形精度を高
めることができる。
【0056】次に、第2の発明について説明する。従来
の光学的造形方法では、ある等高断面において走査硬化
層54を形成するにあたり、図24に示すように下層に
まで紫外線ビームを照射することにより、下層の硬化変
形をある程度は抑制することができるものの、このよう
な走査を積層方向に連続して行っても、図25に示すよ
うに、非硬化領域56を消失させることはできなかっ
た。
【0057】そのため、造形を終了したのち、図18に
示す手法で樹脂モデルW全体を最終的に硬化させる際
に、図25に示す非硬化領域56の樹脂が初めて硬化す
ることになり、その結果、非硬化領域56が硬化により
収縮し(図26(A)参照)、これにより得られた樹脂
モデルWに硬化変形が残留することになった(図26
(B)参照)。
【0058】そこで、本発明では、光線を走査して、前
回の走査で硬化させた領域上に光硬化性樹脂を堆積させ
て硬化させるにあたり、前回の走査で硬化させた領域に
おける走査位相と、今回の走査で硬化させる領域におけ
る走査位相とを相対的にずらすように構成している。
【0059】図16は、第2の発明に係る光学的造形方
法を示す断面図であり、上下2層の走査硬化層を示す断
面図、図17は、図16に示す走査硬化層を複数積層し
た例を示す断面図である。なお、本実施例の光学的造形
装置の構成は、図1に示すものと同様に構成されている
ため、その詳細な説明は相違点のみを説明することによ
り省略する。
【0060】前回の走査で硬化させた領域における走査
位相と、今回の走査で硬化させる領域における走査位相
とを相対的にずらす具体的な手法は、各走査硬化層のス
パンを演算するための走査線を、走査線のY軸ピッチの
半分だけずらすように制御手段で変換する。
【0061】すなわち、まず、本実施例の光学的造形装
置が有する分解能により走査線が取り得る最大のY座標
を設定し、走査線間隔(Y軸方向のピッチ)のn倍のY
座標を走査線とするために0に初期化する。そして、造
形しようとする走査硬化層が偶数番目に積層される層で
あるか否かを判断し、偶数番目である場合には走査線の
Y座標を走査線間隔のn倍+走査線間隔の半分とする。
造形しようとする走査硬化層が奇数番目である場合には
走査線のY座標を走査線間隔のn倍とする。
【0062】このようにして走査線のY座標を設定した
のち、決定された走査線と各等高断面との交点を上述し
た第1の発明と同様の手順で演算する。なお、かかる演
算は制御手段5の一般制御部5cで行い、平面硬化情報
比較部5aおよび光走査条件設定部5bを介して光学系
コントローラ3cに出力してもよいし、あるいは、平面
硬化情報比較部5aで全ての演算を行い、光走査条件設
定部5bを介して光学系コントローラ3cを制御しても
よい。
【0063】上述した第2の発明によれば、図16に示
すように下層を構成する走査硬化層の非硬化領域56に
対して、その等高断面で硬化させようとする硬化領域が
深く形成されるため、これらの走査を継続すれば、図1
7に示すように、総合的な等高断面においては非硬化領
域56の残留を抑制することができる。その結果、硬化
深さを大きく設定することにより層間接着性が向上する
だけでなく、得られた樹脂モデルWの硬化状態の差異が
小さくなるため、樹脂モデルの硬化変形を防止すること
ができる。また、造形を行う際に非硬化領域を減少させ
ることができるため、最終的に実施する樹脂モデルの硬
化時間を短縮することができる。
【0064】なお、以上説明した各実施例は、第1およ
び第2の発明の理解を容易にするために記載されたもの
であって、これらの発明を限定するために記載されたも
のではない。したがって、上記の各実施例に開示された
各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更
や均等物をも含む趣旨である。
【0065】
【発明の効果】以上述べたように、第1の発明では、光
線を走査して光硬化性樹脂を硬化させるにあたり、前回
の走査で硬化させた領域上に堆積させて硬化させる領域
における硬化深度を、前回の走査で硬化させていない領
域上に堆積させて硬化させる領域における硬化深度より
大きくするように構成しているので、前回の走査で硬化
させた領域上に走査硬化層を形成する場合には、硬化深
度が相対的に大きくなり、層間接着性を高めることがで
きる。一方、前回の走査で硬化させていない領域上に走
査硬化層を形成する場合には、硬化深度が相対的に小さ
くなり、積層方向における造形精度を高めることができ
る。
【0066】また、第2の発明では、光線を走査して、
前回の走査で硬化させた領域上に光硬化性樹脂を堆積さ
せて硬化させるにあたり、前回の走査で硬化させた領域
における走査位相と、今回の走査で硬化させる領域にお
ける走査位相とを相対的にずらすように構成しているの
で、重複して硬化させる領域であることが検出された領
域では、走査位相がずれるために非硬化領域を減少させ
ることができる。
【0067】その結果、層間接着性が向上するだけでな
く、得られた樹脂モデルの硬化状態の差異が小さくなる
ため、樹脂モデルの硬化変形を防止することができる。
また、造形を行う際に非硬化領域を減少させることがで
きるため、最終的に実施する樹脂モデルの硬化時間を短
縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学的造形装置の基本構成を示すブロ
ック図である。
【図2】本発明で造形する場合の走査硬化層の発生状態
を示す断面図である。
【図3】本発明の平面硬化情報比較部における処理概念
を説明する図であって、一例として上下2つの走査硬化
層を別体に示す平面図である。
【図4】図3と同じく、本発明の平面硬化情報比較部に
おける処理概念を説明する図であって、上下2つの走査
硬化層を重ね合わせて示す平面図である。
【図5】図3および図4と同じく、本発明の平面硬化情
報比較部における一つの走査線に対する情報フォーマッ
トを示す図である。
【図6】図3および図4と同じく、本発明の平面硬化情
報比較部における処理概念を説明する図であって、上下
2つの走査硬化層を重ね合わせて示す平面図である。
【図7】図6に示す走査硬化層を本発明の平面硬化情報
比較部において処理する場合の処理手順を示す図であ
る。
【図8】図6と同じく、本発明の平面硬化情報比較部に
おいて処理される情報フォーマットを示す図である。
【図9】図6に示す走査硬化層を本発明の平面硬化情報
比較部において処理した後の情報フォーマットと等高断
面における走査硬化層との関係を示す図である。
【図10】本発明の平面硬化情報比較部における処理概
念を説明する図であって、図2から図9に示す上下2つ
の走査硬化層の一例を一般化するために、走査硬化層を
複数層とした一例を示す断面図である。
【図11】図10と同じく、平面硬化情報比較部におけ
る処理概念を説明する図であって、走査硬化層を複数層
とした一例を示す平面図である。
【図12】図11と同じく、本発明の平面硬化情報比較
部において情報処理する際の情報(重み付け)と走査硬
化層との関係を示す図である。
【図13】図11に示す走査硬化層を本発明の平面硬化
情報比較部において処理する場合の処理手順を示す平面
図である。
【図14】図13と同じく、図11に示す走査硬化層を
本発明の平面硬化情報比較部において処理する場合の処
理手順を示す平面図である。
【図15】図13、図14に示す手順で処理した重みの
データに基づいて硬化深さを制御する様子を示す断面図
である。
【図16】第2の発明に係る光学的造形方法を示す断面
図であり、上下2層の走査硬化層を示す断面図である。
【図17】図16に示す走査硬化層を複数積層した例を
示す断面図である。
【図18】従来の光学的造形方法であって、走査硬化層
を積層したのち最終の硬化を行う工程を示す側面図であ
る。
【図19】従来の光学的造形方法であって、一つの等高
断面における硬化領域と非硬化領域、および光線の走査
方向を示す平面図である。
【図20】同じく従来の光学的造形方法であって、一つ
の等高断面における光線の走査方向および硬化深さを示
す斜視図である。
【図21】(A)は従来の光学的造形方法で造形しよう
とする樹脂モデルの一例を示す斜視図、(B)は(A)
に示す樹脂モデルを造形する際の各等高断面における走
査硬化層を示す斜視図である。
【図22】図21(A)に示す樹脂モデルを従来の光学
的造形方法で造形する場合において、走査硬化層の発生
状態を示す断面図である。
【図23】従来の光学的造形方法で造形する場合の樹脂
液の硬化状態を示す断面図であり、(A)は硬化前を示
し、(B)は硬化後を示す。
【図24】従来の光学的造形方法で造形する場合におい
て、従来の硬化変形を防止する手法を示す2層間の断面
図である。
【図25】同じく従来の光学的造形方法で造形する場合
において、従来の硬化変形を防止する手法を示す複数層
間の断面図である。
【図26】従来の光学的造形方法で造形したのちに最終
的な硬化を行う工程における樹脂モデルの硬化状態を示
す断面図であり、(A)は硬化前を示し、(B)は硬化
後を示す。
【図27】従来の光学的造形方法で造形する際の走査ピ
ッチを示す断面図であり、(A)は走査ピッチが小さい
場合を示し、(B)は走査ピッチが大きい場合を示す。
【符号の説明】
1…光硬化性樹脂液 2…光硬化性樹脂液槽 3…光走査手段 3a…レーザ発振器 3b…光学系 3c…光学系コントローラ 4…昇降手段 4a…エレベータ 4b…昇降器 5…制御手段 5a…平面硬化情報比較部 5b…光走査条件設定部 5c…一般制御部 7a,7b…走査硬化層 LB…光線 T…積層厚 D…硬化深さ P…走査ピッチ L…走査線

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光硬化性樹脂液面上に光線を走査し、硬化
    した走査硬化層を順次積み上げて立体樹脂モデルを得る
    光学的造形方法において、 前記光線を走査して前記光硬化性樹脂を硬化させるにあ
    たり、前回の走査で硬化させた領域上に堆積させて硬化
    させる領域における硬化深度を、前回の走査で硬化させ
    ていない領域上に堆積させて硬化させる領域における硬
    化深度より大きくすることを特徴とする光学的造形方
    法。
  2. 【請求項2】光硬化性樹脂液を入れた光硬化性樹脂液槽
    と、 前記光硬化性樹脂液を硬化させるのに適当な波長を含む
    光線を発生し、該光線を走査させる光走査手段と、 前記光硬化性樹脂液の表面に光線が照射されたことによ
    り生成する硬化樹脂を昇降させる昇降手段と、 前記光走査手段と前記昇降手段とを制御する制御手段
    と、を備えた光学的造形装置において、 前記制御手段は、連続する走査硬化層における平面の硬
    化情報を比較する平面硬化情報比較部と、前記光線の走
    査に関する条件を設定する光走査条件設定部とを有し、 前記平面硬化情報比較部における比較の結果、新規に硬
    化させる領域であることが検出された領域では、硬化深
    度が小さくなるように、前記光走査条件設定部の設定を
    行うことを特徴とする光学的造形装置。
  3. 【請求項3】光硬化性樹脂液面上に光線を走査し、硬化
    した走査硬化層を順次積み上げて立体樹脂モデルを得る
    光学的造形方法において、 前記光線を走査して、前回の走査で硬化させた領域上に
    前記光硬化性樹脂を堆積させて硬化させるにあたり、前
    回の走査で硬化させた領域における走査位相と、今回の
    走査で硬化させる領域における走査位相とを相対的にず
    らすことを特徴とする光学的造形方法。
  4. 【請求項4】光硬化性樹脂液を入れた光硬化性樹脂液槽
    と、 前記光硬化性樹脂液を硬化させるのに適当な波長を含む
    光線を発生し、該光線を走査させる光走査手段と、 前記光硬化性樹脂液の表面に光線が照射されたことによ
    り生成する硬化樹脂を昇降させる昇降手段と、 前記光走査手段と前記昇降手段とを制御する制御手段
    と、を備えた光学的造形装置において、 前記制御手段は、連続する走査硬化層における平面の硬
    化情報を比較する平面硬化情報比較部と、前記光線の走
    査に関する条件を設定する光走査条件設定部とを有し、 前記平面硬化情報比較部における比較の結果、積層して
    硬化させる領域であることが検出された領域では、前回
    の走査硬化層の走査位相とは異なる走査位相で前記光線
    を走査するように、前記光走査条件設定部の設定を行う
    ことを特徴とする光学的造形装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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