JP4014721B2 - 水質浄化剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は養魚水槽、養魚場、湖沼等の水質浄化剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
養魚水槽、養魚池等の養魚場等では、魚の糞、過剰の餌等に由来する有機、無機態の窒素、燐化合物が蓄積し、富栄養化、アオコ発生等の問題を引き起こす。また、湖沼等についても家庭雑排水等に由来する有機、無機態の窒素、燐化合物が蓄積し、同様の問題を引き起こす。
また、アンモニア態窒素化合物の一定の限度以上の存在は魚の生存に好ましくない影響を与える。
従来、養魚水槽、養魚場、湖沼等の過剰に蓄積した有機、無機態の窒素、燐化合物を化学的もしくは物理的に吸収、吸着してこれらの水質を浄化する水質浄化剤または方法としては種々のものが知られており、それらのうち、貝粉を使用するもの、ミョウバンを使用するもの、塩化鉄を使用するもの、凝集沈殿方式等がある。しかしながら、これらの水質浄化剤や方法には大きな装置を使用する必要がある、コストがかさむ、取扱いが難しい等の問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、養魚水槽、養魚池、湖沼等の水中のアンモニア態窒素化合物および燐化合物を効率良く除去し得る水質浄化剤を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、硬化性石膏(=可溶性無水石膏もしくは焼石膏もしくはそれらの混合物)、貝粉、おがくずおよび水を混合、固化せしめてなる水質浄化剤によって解決された。該水質浄化剤中の各成分の組成比は硬化性石膏100重量部に対し、貝粉30〜40重量部、おがくず20〜40重量部および水40〜80重量部であるのが適当である。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明で使用する硬化性石膏は可溶性無水石膏もしくは焼石膏もしくはそれらの混合物を包含する。可溶性無水石膏はCaSO4で表される無水石膏中、水を作用させると硬化して結晶石膏(CaSO4・2H2O)に戻るものをいい、水を加えても戻らない死焼石膏は排除される。焼石膏(別名:半水石膏)(CaSO4・0.5H2O)としては型は問わず、α型のものでもβ型のものでもそれらの混合物でも良い。硬化性石膏の形状については特に制限ないが、他の成分との均一混合性の観点から粉末状もしくは小粒状であることが好ましい。
貝粉(=貝殻粉)に使用する貝としては特に制限はなく、二枚貝、巻貝等の種類を問わず使用することができる。貝粉としては目視で粉末状もしくは小粒状であれば良く、粒度は特に問題とならない。通常利用できる貝粉としてアコヤ貝粉、かき殻粉、ホタテ殻粉等の通常入手しやすいものが挙げられる。
【0006】
おがくずとしては木質について特に制限はなく、いずれの木を原料とするものであっても良い。通常利用できるおがくずとして杉、桧、広葉樹等の通常入手しやすいおがくずが挙げられる。おがくずとしては目視で粉末状もしくは小粒状であれば良く、粒度は特に問題とならない。
水は精製されたものであっても良いが、通常その必要はなく、水道水、地下水、河川・湖沼の水等を使用できる。また、軟水、硬水も問わない。
【0007】
本発明の水質浄化剤における各成分の使用比率(組成比)は、硬化性石膏100重量部に対し、貝粉30〜40重量部、おがくず20〜40重量部および水40〜80重量部であることが、本発明の効果を十分発揮させる観点から好ましい。
【0008】
硬化性石膏、貝粉、おがくずおよび水の混合方法についても、各成分が他成分と混合されている限り、特に制限はなく、硬化性石膏、貝粉およびおがくずを混合し、ついで水を混合する、全成分を一度に混合する等いずれの混合方法であっても良い。混合の際の温度については特に制限はないが、通常常温で行えば良い。混合時間は硬化性石膏の硬化性を考慮して設定すれば良いが、通常硬化性石膏と水とが接触してから5〜15分が適当である。混合終了時に通常適当な形、例えば球状、楕円体状、立方体状、直方体状、粒状、棒状、ペレット状等に成形する。成形後放置すると通常15〜30時間で固化する。
【0009】
本発明の水質浄化剤は養魚水槽、養魚池、湖沼等の水質浄化、すなわち、水中のアンモニア態窒素化合物および燐化合物と化学的に反応して水質を浄化するために用いることができる。本発明の水質浄化剤の使用量は、水質浄化の対象、水中のアンモニア態窒素化合物および燐化合物の濃度等によって異なるが、一般に水1m 3 に対し、100〜800gが適当である。さらに詳しくは、養魚水槽(家庭用、業務用の金魚水槽、熱帯魚水槽等)では水1m 3 に対し、100〜400g、好ましくは200〜350gが適当であり、養魚池、湖沼等では水1m 3 に対し、200〜800g、好ましくは400〜600gが適当である。
【0010】
本発明の水質浄化剤を使用するに際しては、そのまま散布しても良いが、これを充填した筒に浄化対象の水を強制循環させるのが、浄化効率や交換性の観点から好ましい。この強制循環は単独で行っても良いが、養魚水槽、養魚池等で固形不用分の除去に通常使用する強制循環濾過装置に直列に組み込んで、行っても良い。
【0011】
本発明の水質浄化剤を使用する場合には、養魚水槽、養魚場、湖沼等の水中のアンモニア態窒素化合物および燐化合物の濃度を大幅に低減することができる。この理由は、おがくずに含まれる有機酸による化学的作用により炭酸カルシウムがアンモニア態窒素化合物を酸化し、アルミニウム成分が燐化合物を固定ことによるのではないかと推定される。しかしながら、この推定は本発明を何等制限するためのものではない。また、上記本来の目的を達成する以外に、飼育もしくは棲息している魚の成長を促進することができる。この理由は、魚の生存に最も不適なアンモニア態窒素の減少により、魚が食欲を増進するためと解される。
【0012】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
実施例1
可溶性無水石膏100重量部、アコヤ貝粉40重量部、おがくず20重量部および水80重量部を約10分混練し、約24時間放置し、ついで約3cm角に砕いて水質浄化剤を作製した。
横60cm、巾40cmおよび高さ50cmの水槽に、上記水質浄化剤20gを入れ、8分目程度水を入れ、体長5cmの金魚5匹を入れ、市販の金魚の餌をその説明に従った適当量ずつ1日1回与えて飼育した。一方、対照として、水質浄化剤を使用しないことを除いて同様にして金魚を飼育した。1か月毎に両水槽の水質を検査した結果を表1に示す。表1中、各検査は以下の方法に従って行った。
【0013】
pH:JIS K0102−12.1、BOD:JIS K0102−21&32、COD:JIS K0102−17、NH−N:JIS K0102−42.4、NO−N:JIS K0102−43.1.1、NO−N:JIS K0102−43.2.5、T−N:JIS K0102−45.2、T−P:JIS K0102−46.3.1、Ca:JIS K0102−50.3、SO:JIS K0102−41.3
【0014】
【表1】
【0015】
【発明の効果】
本発明の水質浄化剤を使用して、養魚水槽、養魚場、湖沼等の水質浄化を行う場合には、水中のアンモニア態窒素化合物および燐化合物の濃度を大幅に低減することができる。さらに付帯的効果として、本発明の水質浄化剤を使用する場合には、飼育されている魚や棲息している魚の成長を促進することができる。
Claims (2)
- 硬化性石膏、貝粉、おがくずおよび水を混合、固化せしめてなる水質浄化剤。
- 組成比が硬化性石膏100重量部に対し、貝粉30〜40重量部、おがくず20〜40重量部および水40〜80重量部である請求項1記載の水質浄化剤。
Priority Applications (1)
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JP04286498A JP4014721B2 (ja) | 1998-02-09 | 1998-02-09 | 水質浄化剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP04286498A JP4014721B2 (ja) | 1998-02-09 | 1998-02-09 | 水質浄化剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11221577A JPH11221577A (ja) | 1999-08-17 |
JP4014721B2 true JP4014721B2 (ja) | 2007-11-28 |
Family
ID=12647910
Family Applications (1)
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JP04286498A Expired - Lifetime JP4014721B2 (ja) | 1998-02-09 | 1998-02-09 | 水質浄化剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (1)
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JP3301740B2 (ja) * | 1999-07-30 | 2002-07-15 | 廣幸 山端 | 曲路透水浄化シェル板及びこれを用いたシェル板製取水ボックス |
-
1998
- 1998-02-09 JP JP04286498A patent/JP4014721B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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