JP4014420B2 - 感光性樹脂組成物及びそれを使用した型 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気中で厚膜硬化が可能で、機械的物性に優れる感光性樹脂組成物およびそれを用いた樹脂製の型およびその製造方法に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】
樹脂製の型は、金属型に比べ軽量で取り扱いやすく、しかも一般に安価であることから、プラスチック成形品の製造用の型等として従来より用いられている。従来、樹脂製の型は、機械加工や手加工、或いは光造形によりマスターモデルを作製し、このマスターモデルを転写するプロセス(樹脂モールディング法等)を経て、作られていた。
【0003】
しかしながら、樹脂として、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を用いた場合、型作製工程が長くなるという問題があり、例えば、アルミ粉添加エポキシ樹脂を用いた樹脂モールディング法では、混合・脱泡・硬化等による作業が不可欠で、その分、工程が長くなってしまう上に、得られる型の機械的物性も不十分であるため型として耐久性に問題をも有している。
一方、ラジカル硬化タイプの感光性樹脂を用いる方法では、室温雰囲気下で型を作成できるため、作業が容易となるが、樹脂の空気中での硬化が遅いため光重合開始剤を多量に添加する必要があり、その光分解物が硬化物中に残存し得られる硬化物の物性が不満足なものにならざるを得なかった。
【0004】
また別の、空気中で硬化可能な感光性樹脂として、ジエポキシ化合物と活性線照射で酸を発生する化合物を組み合わせた光カチオン重合タイプのものが知られているが、目的とする硬化物の厚みが100μ程度より薄くないと充分に硬化させることができず、0.5mm以上の厚みの硬化物を成形することが難しいという問題があった。更に、ジエポキシ化合物とエチレン性不飽和化合物、光酸発生剤および光ラジカル発生剤を混合した感光性樹脂組成物の検討も行われているが、厚膜硬化について充分な特性が見出されていない。また、樹脂硬化物の機械的強度を向上させるため充填剤を添加することが一般的に行われているが、添加する充填剤は活性線を透過しないものが一般的であり、そのため硬化物の硬化が不十分となり得られた硬化物の機械的強度が不満足なものであった。したがって、該充填剤を高濃度に含有した系において、硬化物の機械的強度を確保できる感光性樹脂組成物が望まれていた。
【0005】
尚、マスターモデルに依らずに光造形法で直接型(ダイレクト型)を作製する方法も公知(特開平7−205157号、特開平9−193168号等)であるが、光造形法では型の表面に段差が生ずるため、射出成形品の製品意匠面が悪く、不満足なものにならざるを得なかった。
また、光造形法で直接、成形品を作製する方法もあるが、作製時間が長く、材質が光造形法で使用する感光性樹脂に限定されることから、形状評価のみ可能であり、本来使用すべき材料での物性評価等はできないという大きな問題点を有していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題を解決するため、良好な機械的物性及び意匠性を有する型を短時間で製造するのに適した感光性樹脂組成物、及びそれにより得られた型およびその製造方法を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは
(1)分子内に開環重合性反応基を2以上有する化合物
(2)分子内に水酸基とエチレン性不飽和結合を同時に有し、分子量が200以上のエチレン性不飽和化合物
(3)分子内にエチレン性不飽和結合を2以上有するエチレン性不飽和化合物(4)活性線を吸収して酸を発生する化合物
を含有してなることを特徴とする感光性樹脂組成物を用い、マスターモデルと包囲板によって形成された空間に感光性樹脂組成物を厚膜状に積層し、光硬化工程を繰り返すことで解決できることを見いだした。前記感光性樹脂組成物を用いることにより、従来の開環重合系感光性樹脂では考えられない程、厚膜状態でも硬化が可能であるという驚くべき現象を発見し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、以下の感光性樹脂組成物、型、型の製造方法を提供する。
[1] 活性線を吸収し硬化する感光性樹脂組成物が、下記(1)から(4)の化合物を必須成分とし、
(1)分子内に開環重合性反応基を2以上有する化合物100重量部、
(2)分子内に水酸基とエチレン性不飽和結合を同時に有し、分子量が200 以上のエチレン性不飽和化合物1〜100重量部、
(3)分子内に水酸基を有せず、エチレン性不飽和結合を2以上有するエチレ ン性不飽和化合物1〜100重量部、
(4)活性線を吸収して酸を発生する化合物、
前記(1)の化合物が、エポキシ化合物、又はオキセタン化合物であり、
前記(2)の化合物が、ポリオキシエチレングリコールモノメタクリレート、ポリオキシエチレングリコールモノアクリレート、ポリオキシプロピレングリコールモノメタクリレート、又はポリオキシプロピレングリコールモノアクリレートであり、
前記(3)の化合物が、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ブタンジオールジメタクリレート、ブタンジオールジアクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、ノナンジオールジメタクリレート、ノナンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ビスフェノール骨格を有するジメタクリレート、又はビスフェノール骨格を有するジアクリレートであり、
成分(1)、(2)、(3)の全重量に対し成分(4)を0.1〜10wt%含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
[2] 20℃での粘度が、5以上5000mPa・s以下であることを特徴とする[1]に記載の感光性樹脂組成物。
[3] 粒子径が0.1μmから100μmの充填剤を、感光性樹脂組成物の全重量に対して、0.1〜40wt%含有することを特徴とする[1]又は[2]に記載の感光性樹脂組成物。
[4] [1]〜[3]のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を使用して得られたことを特徴とする型。
[5] プラスチックの射出成形、発泡成形、RIM成形、注型、真空注型、真空成形またはアルミ板のプレス加工のいずれか一種に用いる型であることを特徴とする[4]記載の型。
[6] マスターモデルと包囲板とによって形成された空間に[1]〜[3]のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を積層し、これを光硬化する工程を繰り返して製造することを特徴とする型の製造方法。
[7] マスターモデルの表面に、[1]〜[3]のいずれかに記載の感光性樹脂組成物に活性線を照射することにより硬化させて厚み0.1μm以上500μm以下の薄膜層を形成することを特徴とする[6]記載の型の製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施態様を詳細に説明する。
本発明の分子内に開環重合性反応基を2以上有する開環重合反応性化合物(1)としては、エポキシ化合物、オキセタン化合物、環状エステル化合物、ジオキソラン化合物、スピロオルトカーボネート化合物、スピロオルトエステル化合物、ビシクロオルトエステル化合物、シクロシロキサン化合物、環状イミノエーテル化合物、環状イミン化合物、双環状尿素化合物、環状カーボネート化合物、環状サルファイト化合物、ラクタム化合物などを挙げることができる。
【0012】
開環重合反応性化合物(1)の内、特に反応性の高い化合物であるエポキシ化合物としてはグリシジル基やエポキシシクロヘキシル基などエポキシ結合を有する基を分子内に2以上有する化合物を挙げることができる。
【0013】
具体例としては、種々のジオールやトリオールなどのポリオールにエピクロルヒドリンを反応させて得られる化合物、すなわち、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリエチレングリコールジグリシジルエーテル、テトラエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールAにエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドが付加した化合物のジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリ(プロピレングリコールアジペート)ジオールジグリシジルエーテル、ポリ(エチレングリコールアジペート)ジオールジグリシジルエーテル、ポリ(カプロラクトン)ジオールジグリシジルエーテル等が挙げられる。
【0014】
また別の例として、分子中にオレフィンを2以上有する化合物に過酢酸などの過酸を反応させて得られるポリエポキシ化合物、すなわち、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルー3′、4′―エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、1−メチルー3、4―エポキシシクロヘキシルメチルー1′―メチルー3′、4′―エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、アジピン酸ビス[1−メチルー3,4―エポキシシクロヘキシル]エステル、ビニルシクロヘキセンジエポキシド、ポリブタジエンやポリイソプレンなどのポリジエンに過酢酸を反応させて得られるポリエポキシ化合物、エポキシ化大豆油などをあげることができる。
【0015】
また、本発明で用いられるオキセタン化合物としては、通常用いられている化合物を使用することができ、特に限定するものではないが、キシリレンジオキセタン(東亜合成社製、商標「OXT−121」)、東亜合成社製、商標「OXT−221」、「PNOX−1009」などを挙げることができる。また、環状エステル化合物としては、ε−カプロラクトン環、γ−ブチロラクトン環、β−プロピオンラクトン環を有する化合物を挙げることができる。更に、1分子中に異なる開環重合性反応基を有する化合物であっても構わない。
【0016】
また、本発明では、特に分子中に開環重合性反応基とエチレン性不飽和結合を同時に有する化合物、あるいは分子中に開環重合性反応基、エチレン性不飽和結合、水酸基を同時に有する化合物の場合、開環重合反応性化合物(1)に含めるものとする。
これらは単独で、あるいは組み合わせで使用することができる。
本発明の開環重合性化合物(1)の中でも、20℃における粘度が5000mPa・s以下、より好ましくは1000mPa・s以下、更に好ましくは500mPa・s以下の化合物が良好な硬化物特性を得ることができるので好ましい。この要因は現在のところ明確ではないが、分子の運動性の自由度が大きいためと推定される。
【0017】
(2)の分子内に水酸基とエチレン性不飽和結合を同時に有するエチレン性不飽和化合物としては、特に限定するものではないが、ポリオキシエチレングリコールモノメタクリレート、ポリオキシエチレングリコールモノアクリレート、ポリオキシプロピレングリコールモノメタクリレート、ポリオキシプロピレングリコールモノアクリレートなどを例として挙げることができる。
これらは単独で或いは組み合わせて使用することができる。
【0018】
本発明においては、これら不飽和化合物(2)の分子量が200以上である必要がある。分子量が200以上の場合に、光硬化後の樹脂の機械的物性、特に靱性が十分であり、簡易型として耐久性に優れたのものが得られる。好ましくは、300以上であり、さらに好ましくは500以上である。
(1)の分子内に開環重合性反応基を2以上有する化合物100重量部に対して(2)の不飽和化合物は1〜100重量部の範囲で用いられる。この値が1以上であれば組成物の厚膜硬化性が充分であり、100以下であれば得られた硬化物の靭性が充分である。好ましい範囲は5〜60重量部であり、より好ましくは10〜50重量部である。
【0019】
(3)の分子内にエチレン性不飽和結合を2以上有するエチレン性不飽和化合物としては、特に限定するものではないが、ジエチレングリコールジメタクリレート及びジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート及びジアクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート及びジアクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレート及びジアクリレート、トリプロピレングリコールジメタクリレート及びジアクリレート、ブタンジオールジメタクリレート及びジアクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート及びジアクリレート、ノナンジオールジメタクリレート及びジアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート及びトリアクリレート、ビスフェノール骨格を有するジメタクリレート及びジアクリレートなどエポキシ基と反応しうる官能基を持たないエチレン性不飽和化合物類などを例として挙げることができる。
【0020】
(1)の分子内に開環重合性反応基を2以上有する化合物100重量部に対して(3)の分子内にエチレン性不飽和結合を2以上有するエチレン性不飽和化合物は1〜100重量部の範囲で用いられる。この値が1以上であれば組成物の厚膜硬化性が充分であり、100以下であれば得られた硬化物の靭性が充分である。好ましい範囲は3〜60重量部であり、より好ましくは5〜50重量部である。
【0021】
(4)活性線を吸収して酸を発生する化合物としては対イオンとしてBF4-やPF6-、SBF6-などを有するトリアリールスルホニウム塩、ジアリールヨウドニウム塩、アリールジアゾニウム塩などがあり、トリアリールスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、p−チオフェノキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェートなど市販の光カチオン重合開始剤を使用することができる。これらは活性線の照射によりルイス酸やブレンステッド酸などの酸を発生して硬化反応を起こす働きをする。
【0022】
硬化性の点ではトリアリールスルホニウム塩類が好ましい。中でもトリアリールスルホニウムヘキサフルオロホスフェートが厚膜硬化性の点で優れている。
活性線照射により酸を発生する化合物は感光性樹脂組成物全重量に対して0.1〜10wt%の範囲で添加される。この値が0.1wt%以上であれば樹脂製の硬化性が充分であり、10wt%以下であれば硬化厚みの大きい硬化物が容易に得られる。このような観点で好ましい添加量は1〜6wt%である。
【0023】
本発明の感光性樹脂組成物において上記必須成分(1)〜(4)はその効果が発揮される量含まれていれば良いが、通常は組成物全体の重量に対して30wt%以上、好ましくは50wt%以上、より好ましくは80wt%以上であることが望ましい。
本発明における上記(1)〜(4)成分は、いずれの成分も室温雰囲気下で液状である場合は、これら成分をこのままの形態で、特に他の溶剤、媒体を使用することなく、各々の所定量を目視にて全体が均一と認められる程度にまで、通常の手法で攪拌・混合することにより、目的とする感光性樹脂組成物とすることができる。
【0024】
上記(1)〜(4)成分のうちのいずれかの成分が室温雰囲気下で固体であっても、それら固体成分に他の液状成分との相溶性がある場合は、そのままの状態で上記方法と同じ手法にて攪拌・混合することにより、目的とする感光性樹脂組成物とすることができる。
該固体成分及び液状成分が互いに相溶性が無い場合、あるいは、上記(1)〜(4)成分いずれもが、室本雰囲気下で固体である場合は、例えば、少なくともひとつの固体成分をその融点以上に加温にすることにより、その成分を液状化した状態で、その温度下において上記方法と同じ手法にて攪拌・混合することにより、目的とする感光性樹脂組成物とすることができる。
【0025】
上述のように、組成物調製法において、(1)〜(4)成分のうちの一部が液状である場合、攪拌・混合過程で、他の固体成分が該液体成分中に溶解・分散してもよい。また、組成物全体が均一になるまでの時間を短くするために、必要に応じて、溶剤、可塑剤等を該混合物中に、目的とする組成物に期待される本発明の効果が阻害されない範囲で添加してもよい。
本発明の感光性樹脂組成物には、上記必須成分の他にその粘度や得られる硬化物の物性を調整するために、本発明の目的とする効果の達成に影響を及ぼさない範囲で、通常の感光性樹脂に添加される成分を加えても差し支えない。
【0026】
このような添加成分としては不飽和ポリウレタン、不飽和ポリエステルなどの液状感光性樹脂として公知のポリマー類、イソボルニルアクリレート及びメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート及びメタクリレート、ベンジルアクリレート及びメタクリレート、フェニルアクリレート及びメタクリレートなどエポキシ基と反応しうる官能基を持たないエチレン性不飽和化合物類、染料、紫外線吸収剤、貯蔵安定剤などが挙げられる。
【0027】
上記添加成分のうち不飽和ポリウレタンは、まずジオール化合物とジイソシアネート化合物を反応させポリウレタンを得た後、次いでこのポリウレタンに水酸基若しくはアミノ基含有エチレン性不飽和化合物、又はイソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物を反応させることで得られる。
上記ポリウレタンを得るためのジオール化合物としては、一分子中に水酸基を2個有する化合物、例えばポリプロピレングリコールアジペートジオール、ポリネオペンチルグリコールアジペートジオール、ポリブチレングリコールアジペートジオール、ポリカプロラクトンジオール、ポリバレロラクトンジオールなどのポリエステルジオールや、ポリエチレングリコールジオール、ポリプロピレングリコール、ポレテトラメチレングリコールなどのポリエーテルジオールなどを例として挙げることができる。
【0028】
ジオール化合物の水酸基価より求まる分子量は通常400〜5000程度のものが使用されるが、より柔軟で強いポリウレタンを得るという観点からは500〜2500程度の分子量のものを用いるのが好ましい。
上記ポリウレタンを得るためのジイソシアネート化合物としてはイソシアネート基を2個以上有する化合物、例えばトリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどを挙げることができる。これらの中では得られるポリウレタンの粘度をさほど高めず、柔軟で強いものが得られやすいという点でトリレンジイソシアネートが好ましい。
【0029】
上記ポリウレタンと反応させる水酸基含有エチレン性不飽和化合物としては、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、N−メチロールアクリルアミド、ポリオキシエチレングリコールモノメタクリレート、ポリオキシプロピレングリコールモノメタクリレートなどを例として挙げることができる。これらの中では柔軟で強いという観点からヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレートが好ましく、耐水性に優れるヒドロキシプロピルメタクリレートが最も好ましい。
上記ポリウレタンと反応させるイソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物としては例えば水酸基含有エチレン性不飽和化合物とジイソシアネート化合物を1対1の割合で付加させることにより得られる化合物などを挙げることができる。
【0030】
不飽和ポリウレタン調製に水酸基含有エチレン性不飽和化合物を用いる場合、まず、上記ジオール化合物とジイソシアネート化合物との反応により両末端イソシアネート基ポリウレタンを合成し、これに水酸基含有エチレン性不飽和化合物を反応させる。この場合、副反応を抑えて短時間で反応を終了させるために、通常水酸基含有エチレン性不飽和化合物を両末端イソシアネート基ポリウレタンに対し、2〜5倍当量程度過剰に添加して、エチレン性不飽和結合含有ポリウレタンと過剰の水酸基含有エチレン性不飽和化合物との混合物を得るのが好ましい。
【0031】
一方、不飽和ポリウレタン調製にイソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物を用いる場合、まず、上記ジオール化合物とジイソシアネート化合物を反応により両末端水酸基ポリウレタンを合成し、これにイソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物を反応させる。この場合、イソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物は、そのイソシアネート基の数が、両末端水酸基ポリウレタンの水酸基の数と同じか或いは少ない範囲で添加されるのが一般的であるが、撹拌を容易にし副反応を抑えるために、ウレタン化反応に関与しない成分を希釈剤として添加して反応系の粘度を下げるのが好ましい。イソシアネート基含有エチレン性不飽和化合物を両末端水酸基ポリウレタンに対して過剰に添加する場合は、反応終了後水酸基などの活性水素を有する化合物を加えて過剰のイソシアネート基をなくすことが好ましい。
【0032】
更に、上記不飽和ポリウレタンには、カルボキシル基等の極性基を導入することも出来る。不飽和ポリウレタンへのカルボキシル基の導入は、例えば、両末端イソシアネート基ポリウレタンに、水酸基2個含有エチレン性不飽和化合物を加えて、その内の1個の水酸基とイソシアネート基を反応させて水酸基2個とエチレン性不飽和結合2個を有する不飽和ポリウレタンとし、更に酸無水物を加えて該ポリウレタンの水酸基と開環反応させることで、両末端にカルボキシル基とエチレン性不飽和結合とを同時に持った不飽和ポリウレタンとすることが出来る。
【0033】
ここで用いられる水酸基2個含有エチレン性不飽和化合物としては、グリシジルメタクリレートやアクリレートに水を加えてエポキシ基を開環させて得られる化合物など、一級炭素及び二級炭素に結合した水酸基を持つものが使用される。一級炭素結合水酸基と二級炭素結合水酸基の反応性の違いを利用して分子中の一つの水酸基のみがイソシアネート基と反応した両末端水酸基の不飽和ポリウレタンとすることが出来る。
【0034】
水酸基と開環反応してカルボキシル基を導入するために用いられる酸無水物としては、コハク酸、無水フタル酸、無水マレイン酸などを挙げることができる。上記不飽和ポリウレタンの代わりに添加成分として不飽和ポリエステルを用いることもできる。不飽和ポリエステルはジオール化合物とエチレン性不飽和結合含有ジカルボン酸化合物との脱水縮合反応により得られる。あるいは、ジオール化合物とジカルボン酸化合物とからの脱水縮合反応により両末端水酸基または両末端カルボキシル基ポリエステルを合成し、次いでこれらの末端官能基と反応しうる官能基を持つエチレン性不飽和化合物を反応させることでも得られる。
【0035】
ジオール化合物としてはエチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブタンジオールなどを例として挙げることができる。
ジカルボン酸化合物としてはアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、イソフタール酸、コハク酸、無水フタール酸、テレフタール酸などの飽和ジカルボン酸やフマール酸、マレイン酸、無水マレイン酸などのエチレン性不飽和ジカルボン酸を例示することができる。
【0036】
以上のようにして得られる不飽和ポリウレタン、及び不飽和ポリエステルのポリスチレンを標準とするGPC測定によって求められる数平均分子量は800〜25000であることが望ましい。分子量が小さいほど得られる感光性樹脂組成物の粘度を低くできるものの、分子量がこれより小さくなると硬化物の柔軟性が失われやすい。
分子量が大きいと硬化物の柔軟性は確保しやすいものの、これ以上大きいと得られる感光性樹脂組成物の粘度が高くなり、気泡を巻き込みやすくなり、脱泡が必要になるなどの不具合が生じやすい。また、感光性樹脂組成物の粘度が高くなると気泡を巻き込みやすく気泡が抜け難くなるため、マスターモデル表面の微細な凹凸模様を忠実に転写しにくくなる。
【0037】
本発明の感光性樹脂組成物の粘度の上限は、20℃で好ましくは5000mPa・s以下、より好ましくは3000mPa・s以下、更に好ましくは1000mPa・s以下、特に好ましくは200mPa・s以下であることが望ましい。粘度が5000Pa・sポイズを越えて大きい場合、マスターモデル表面の微細なパターンに追従できにくい。
また、本発明の感光性樹脂組成物の粘度の下限は、5mPa・s以上である。5mPa・s未満の場合、使用可能な化合物の種類が極端に少なくなり、また硬化物の機械的物性を確保しにくくなる。
【0038】
本発明の感光性樹脂組成物の粘度を低くすることは、活性線を照射後の硬化反応において特に重要である。理由は明確ではないが、感光性樹脂組成物内の分子の運動が容易であることにより、重合反応が進み易い状況にあるためと推定している。
本発明の感光性樹脂組成物の粘度を下げるためには開環重合性反応基と反応しうる官能基を有するエチレン性不飽和化合物、又はエチレン性不飽和結合を2以上有するエチレン性不飽和化合物、特に液状エチレン性不飽和化合物の配合比率を高めることで行える。液状エチレン性不飽和化合物の中でも分子量の小さいもの、開環重合性反応基を1つ有する化合物の中で分子量の小さいものは特に粘度を下げる効果が大きい。また、液状の可塑剤類を硬化性など他の特性に影響を及ぼさない範囲で添加することも粘度を下げるのに有効である。また、使用時に感光性樹脂組成物の温度を高めることで粘度をさげることもできるが、温度によっては変質することもあるのでこのようなことが起こらない温度範囲で使用する必要がある。
【0039】
一方、組成物の粘度を上げるためには、不飽和ポリウレタンや不飽和ポリエステルなどの高分子量成分を添加したり、開環重合性反応基基と反応しうる官能基を有するエチレン性不飽和不飽和化合物、又はエチレン性不飽和結合を2以上有するエチレン性不飽和化合物として分子量の大きいものを用いることも有効である。
本発明の感光性樹脂組成物を硬化させるためには活性線照射によりフリーラジカルを発生する化合物の添加を必要としないが、このような化合物を感度特性を調整する目的で紫外線吸収剤として使用することは差し支えない。
【0040】
本発明では、感光性樹脂組成物にレベリング剤を添加することが好ましい。本発明で用いるレベリング剤とは、感光性樹脂組成物を型枠表面に塗布する際に、該表面に凹凸が発生しないように添加する化合物であり、感光性樹脂組成物を塗布・硬化した後、型枠表面には平滑性の高い硬化樹脂層が形成できる。レベリング剤の添加量は、感光性樹脂組成物の全重量の0.05wt%以上5%以下が好ましい。0.05wt%未満の添加では、平滑性が不十分となりやすく、また5wt%を越えて添加すると感光性樹脂組成物の硬化性、密着性が低下しやすい。レベリング剤としては、通常の化合物を用いることができ、特に限定するものではないが、ポリジメチルシロキサン、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン等のシロキサン化合物、アクリル系ポリマー、界面活性剤等を挙げることができる。
【0041】
本発明の感光性樹脂組成物は、前記化合物(1)から(4)を必須成分とし、充填剤を混合することにより硬化物の機械的強度を高めること、硬化物表面の耐磨耗性、離型性を高めることもできる。前記感光性樹脂組成物に混合し、感光性組成物を作製するための充填剤として粒子径が好ましくは0.1μmから100μmの有機系微粒子、セラミックス微粒子、金属微粒子等の無機系微粒子あるいは無機系微粒子の表面を有機系皮膜で被覆した、あるいは有機系微粒子の表面を無機系皮膜で被覆した有機・無機複合微粒子を挙げることができる。また、多孔質微粒子、粒子内部が中空の粒子、粘土鉱物のように層状構造を有し層内に異種化合物がインターカレーションする粒子などを用いることもできる。
【0042】
本発明の感光性組成物中の充填剤としては特に限定するものではないが、無機系充填剤としては、酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、シリカ、アルミナ等の金属酸化物、タルク、クロム酸塩、フェロシアン化物、各種金属硫酸塩、硫化物、セレン化物、リン酸塩、カーボンブラック、あるいは金、銀、銅、白金、パラジウム、ニッケル、アルミニウム、シリコン、真鍮等の金属単体あるいは合金粉末、炭化珪素、炭化タングステン、窒化ホウ素、窒化珪素、窒化チタン等のセラミックス微粒子あるいは表面を異種金属で被覆した金属粉末等を挙げることができる。また、有機系充填剤としては、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系微粒子、セルロース、ポリスチレン・ポリブタジエンの共重合体であるラテックス微粒子、ポリシロキサン等のシリコン系微粒子等を挙げることができる。特に、フッ素系、シリコン系微粒子を用いた場合、形成した型の表面の離型性効果が大きく、また、セラミックス微粒子を用いた場合、型表面の耐磨耗性が向上するため充填剤として好ましい。
【0043】
本発明で用いる充填剤として、特に硬化反応性の面からは、表面に水酸基を有するものが好ましい。前記の充填剤の例では、セルロース等の天然物系充填剤、シリカ、アルミナ、酸化チタン等の金属酸化物系充填剤等が好ましいものとして挙げられる。
本発明の充填剤として用いる粉末あるいは粒子の大きさは、0.1μm以上100μm以下のものが好ましい。より好ましい範囲としては、0.3μmから20μmである。0.1μm未満の粒子の場合、混合して得られる組成物の粘度が上昇し、その後の工程においてマスターモデル表面の細かい凹凸に追従できない場合、あるいは感光性組成物を脱泡し難い場合がある。また、100μmを越えて大きい場合、マスターモデルの表面の細かい凹凸に入りにくい場合がある。更に、粒子径分布の広い場合、高濃度に充填剤を含有したときに充填率が高くなり、活性線の透過性が低下するため、充填剤の粒子径分布は狭い方が好ましい。粒子径分布の標準偏差は、好ましくは平均粒子径の100%以下、より好ましくは50%以下、更に好ましくは25%以下である。本発明で用いる充填剤の形状について特に限定せず、球状、扁平状、多面体状などいかなる形状でも構わない。
【0044】
本発明で用いる充填剤の含有量としては、前記化合物(1)〜(4)を必須成分とする感光性樹脂組成物100重量部に対して、好ましくは40重量部以下、より好ましくは30重量部以下、更に好ましくは20重量部以下である。40重量部を越えて多い場合、活性線が内部まで透過しにくいため得られる硬化物の内部の硬化性に問題を残す場合がある。また、添加量が0.1重量部未満である場合、機械的強度、耐磨耗性、離型性を向上効果が不十分となりやすい。
【0045】
本発明の簡易型の作製方法は、マスターモデルと包囲板によって形成された空間に上記の液状感光性樹脂を積層、光硬化工程を繰り返して製造される。マスターモデルは、機械的に切削して作製する、あるいは感光性樹脂にレーザービームを照射することにより硬化させ作製する方法等で用意する。マスターモデルを構成する材料は、金属、プラスチック、セラミックスなどを挙げることができる。マスターモデルは、キャビティー側(凹型)、コア側(凸型)共に、機械加工や手加工、或いは光造形等の方法により作製されたものを使用することが出来る。
【0046】
機械加工や手加工、或いは光造形法等により作製されたコア側、及びキャビティー側のマスターモデルの周囲を包囲板で囲み、マスターモデルの成形面、及び包囲板の内面に離型剤を塗布後、マスターモデルと包囲板によって形成された空間に液状感光性樹脂を積層、光硬化工程を繰り返して製造される。
包囲板は光透過性を有するアクリル板、塩ビ板などが好ましく、紫外線透過性を有するアクリル板がより好ましい。
【0047】
離型剤は、マスターモデルと簡易型を分離する際の剥離抵抗を低減させるものであるから、この作用を有するものであれば、適宜のものを使用することが出来る。例えば、シリコーン系、フッ素系等公知の離型剤を挙げることが出来る。
一回の感光性樹脂の積層厚さは20mm以下が好ましい。一回の感光性樹脂の厚さが厚いと、硬化収縮が大きくなり、また、それ自身の紫外線吸収が大きくなり、硬化に必要な時間が長くなる。また、一回の積層厚さが薄いと、積層回数が多くなる。このような観点でより好ましい一回の感光性樹脂の積層厚さは2〜10mmである。
【0048】
積層した感光性樹脂のトータル厚さはマスターモデルの形状によって決定される。
表面に特に細かい凹凸模様を有するマスターモデルを使用する場合、マスターモデル表面に0.1μm以上500μm以下の薄い皮膜になるように、スプレー塗布法、刷毛で塗布する方法等を用いて塗布し、その後活性線を照射し硬化させる工程を経ることにより、理由は明確ではないが、マスターモデルの表面の凹凸を忠実に転写し表面に曇りのない型を形成することができる。マスターモデル表面に形成する皮膜の厚さが0.1μm以下である場合、凹凸模様に追従できにくく塗布むらが発生しやすい、また500μmを越えて厚い場合、表面に曇りが発生し易い。
【0049】
また、充填剤を含む感光性組成物をマスターモデル上に薄く塗布し、暫く放置した場合、含有する微粒子が沈降し、マスターモデルの表面に濃縮されるため、塗布後暫く放置した後、光硬化させても構わない。離型性、耐磨耗性を向上させる方法として用いることができる。
本発明の簡易型作製用感光性樹脂組成物を硬化させるのに用いる光源は300〜400nmの波長の紫外線を発するものが好適で、紫外線蛍光灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプなど、感光性樹脂を硬化させるのに通常用いられているものを使用することができる。
【0050】
以下実施例により本発明を更に詳しく説明する。
【0051】
【実施例1】
(1)3,4−エポキシシクロヘキシルメチルー3′,4′―エポキシシクロヘキシルカルボキシレート(ユニオンカーバイド社製:商標「UVR−6110」)71重量部、(3)1,9−ノナンジオールジアクリレート(共栄社化学社製:商標「ライトアクリレート1,9ND−A」)5重量部、(2)ポリプロピレングリコールモノメタクリレート(日本油脂社製:商標「ブレンマーPP−1000」、平均分子量1014)24重量部、(4)トリアリールスルホニウムヘキサフルオロリン酸塩混合物プロピレンカーボネート50wt%溶液(ユニオンカーバイド社製:商標「UVI−6990」)4重量部を混合して液状感光性樹脂組成物aを得た。
【0052】
液状感光性樹脂組成物aの粘度をB型粘度計で測定したところ、20℃において、138mPa・sであった。
NC加工により作成されたマスターモデル(図1)の周囲を図2のように包囲板(紫外線透過タイプのアクリル板(住友化学工業社製:商標「スミペックス」、厚み5mm))で囲み、マスターモデルの成形面、及び包囲板の内面にシリコーン系離型剤(信越化学工業社製:商標「KF96SP」)を塗布する。次いで、マスターモデル上に上記液状感光性樹脂組成物aを厚みが約0.1mmになるように刷毛を用いて塗布し、370nmに中心波長を有する40W紫外線蛍光灯を上下左右前後六方向に配置した露光機(旭化成社製:注型露光機、商標「AST−120E」)で5分間の紫外線照射を行った。
【0053】
次に、得られた感光性樹脂硬化層の上に、更に、液状感光性樹脂を5mmの厚みに充填し、30分間の紫外線照射を行った。この厚膜積層硬化操作を8回繰り返し、光硬化した感光性樹脂層のトータル厚みが40mmになるようにした(図3)。
その後、包囲板を取り外し、マスターモデルを離型し、感光性樹脂組成物の硬化物からなる簡易型(図4)を取り出した。(a)はキャビティ型、(b)はコア型である。
この簡易型の20℃におけるショアーD硬度は87度であり、マスターモデルの形状を忠実に再現したものであった。また、簡易型表面に曇りはなかった。
この簡易型に押し出しピン、ゲート孔などの機械加工を施し、ダイセットに組み立て、射出成形機(ハヤブサ鉄工社製:商標「HSP150」)にセットした。
【0054】
感光性樹脂組成物の硬化物からなる簡易型を用いてABS樹脂(旭化成社製:商標「スタイラック−ABS 180」)製品を50個射出成形した。成形条件は温度270℃、圧力8.8MPaとした。この時点で型の損傷・変形は見られず、100個程度の成形は可能と判断された。また、成型品のバリも無かった。寸法精度も、図寸30mmに対して±0.1mm程度であった。
【0055】
【実施例2】
(1)3,4−エポキシシクロヘキシルメチルー3′、4′―エポキシシクロヘキシルカルボキシレート(ユニオンカーバイド社製:商標「UVR−6110」)71重量部、(3)1,9−ノナンジオールジアクリレート(共栄社化学社製:商標「ライトアクリレート1,9ND−A」)20重量部、(2)ポリプロピレングリコールモノメタクリレート(日本油脂社製:商標「ブレンマーPP−1000」、平均分子量1014)9重量部、(4)トリアリールスルホニウムヘキサフルオロリン酸塩混合物プロピレンカーボネート50wt%溶液(ユニオンカーバイド社製:商標「UVI−6990」)4重量部を混合して液状感光性樹脂組成物bを得た。
【0056】
液状感光性樹脂組成物bを用いて、実施例1と同様にして感光性樹脂組成物の硬化物からなる簡易型を作製した。
液状感光性樹脂組成物bの粘度をB型粘度計で測定したところ、20℃において、89mPa・sであった。
この簡易型の20℃におけるショアーD硬度は87度であり、マスターモデルの形状を忠実に再現したものであった。また、簡易型表面に曇りはなかった。
この簡易型に押し出しピン、ゲート孔などの機械加工を施し、ダイセットに組み立て、射出成形機(ハヤブサ鉄工社製:商標「HSP150」)にセットした。
【0057】
感光性樹脂組成物の硬化物からなる簡易型を用いてPP樹脂(チッソ社製:商標「チッソポリプロ」)製品を50個射出成形した。成形条件は温度230℃、圧力4.9MPaとした。この時点で型の損傷・変形は見られず、100個程度の成形は可能と判断された。また、成型品のバリも無かった。寸法精度も、図寸30mmに対して±0.1mm程度であった。
【0058】
【実施例3】
(1)ビスー(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート(ユニオンカーバイド社製:商標「UVR−6128」)71重量部、(3)1,9−ノナンジオールジアクリレート(共栄社化学社製:商標「ライトアクリレート1,9ND−A」)20重量部、(2)ポリプロピレングリコールモノメタクリレート(日本油脂社製:商標「ブレンマーPP−1000」、平均分子量1014)9重量部、(4)トリアリールスルホニウムヘキサフルオロリン酸塩混合物プロピレンカーボネート50wt%溶液(ユニオンカーバイド社製:商標「UVI−6990」)4重量部を混合して液状感光性樹脂組成物cを得た。
【0059】
液状感光性樹脂組成物cの粘度をB型粘度計で測定したところ、20℃において、160mPa・sであった。
この液状感光性樹脂組成物cを用いて、実施例1と同様にして感光性樹脂組成物の硬化物からなる簡易型を作製した。
この簡易型の20℃におけるショアーD硬度は82度であり、マスターモデルの形を忠実に再現したものであった。
この簡易型に押し出しピン、ゲート孔などの機械加工を施し、ダイセットに組み立て、射出成形機(ハヤブサ鉄工社製:商標「HSP150」)にセットした。
【0060】
感光性樹脂組成物の硬化物からなる簡易型を用いてABS樹脂(旭化成社製:商標「スタイラック−ABS 180」)製品を50個射出成形した。成形条件は温度270℃、圧力8.8MPaとした。この時点で型の損傷・変形は見られず、100個程度の成形は可能と判断された。また、成型品のバリも無かった。寸法精度も、図寸30mmに対して±0.1mm程度であった。
【0061】
【実施例4】
実施例1と同様にして、感光性樹脂組成物aを得た。この感光性樹脂組成物100重量部に対し、粒子径1μmのポリテトラフルオロエチレン微粒子(アルドリッチ社製、商標「43093−5」)3重量部を混合することにより、感光性組成物dを得た。
次いで、実施例1と同様に、マスターモデル上に上記液状感光性組成物dを厚みが約0.1mmになるように刷毛を用いて塗布し、370nmに中心波長を有する40W紫外線蛍光灯を上下左右前後六方向に配置した露光機(旭化成社製:注型露光機、商標「AST−120E」)で15分間の紫外線照射を行った。その後、実施例1と同様に感光性樹脂組成物aを、得られた硬化層の上に、5mmの厚みに充填、露光硬化の操作を8回繰り返し、光硬化した感光性樹脂層のトータル厚みが40mmになるようにした(図3)。
【0062】
その後、包囲板を取り外し、マスターモデルを離型し、感光性樹脂組成物の硬化物からなる簡易型(図4)を取り出した。
得られた簡易型は、マスターモデルの形を忠実に再現したものであった。
得られた簡易型の表面は、疎水化しており、水滴を用いて接触角を測定したところ、100°を示した。
この簡易型に押し出しピン、ゲート孔などの機械加工を施し、ダイセットに組み立て、射出成形機(ハヤブサ鉄工社製:商標「HSP150」)にセットした。
【0063】
感光性樹脂組成物の硬化物からなる簡易型を用いてABS樹脂(旭化成社製:商標「スタイラック−ABS 180」)製品を10個射出成形した。成形条件は温度270℃、圧力8.8MPaとした。この時点で型の損傷・変形は見られなかった。また、成型品のバリも無かった。寸法精度も、図寸30mmに対して±0.1mm程度であった。
作製した簡易型では、表面に離型剤を塗布しなくとも、離型作用があり、成形品を型から容易に取り出すことができた。
【0064】
【実施例5】
実施例4と同様にして感光性組成物dを作製した。更に、実施例1で用いた感光性樹脂組成物a100重量部に対して、粒子径8〜10μmのセルロース粒子(旭化成社製、商標「アビセル」)3重量部を混合することにより感光性組成物fを得た。
先ず、感光性組成物dを用いて実施例4と同様に、マスターモデル表面に厚さ約0.1mmの薄膜硬化層を形成し、その後、感光性組成物fを用いて、5mmづつ積層硬化させることにより、簡易型を形成した。
【0065】
得られた簡易型は、マスターモデルの形を忠実に再現したものであった。
この簡易型に押し出しピン、ゲート孔などの機械加工を施し、ダイセットに組み立て、射出成形機(ハヤブサ鉄工社製:商標「HSP150」)にセットした。
感光性樹脂組成物の硬化物からなる簡易型を用いてポリスチレン樹脂製品を10個射出成形した。成形条件は温度220℃、圧力8.8MPaとした。この時点で型の損傷・変形は見られなかった。また、成型品のバリも無かった。寸法精度も、図寸30mmに対して±0.1mm程度であった。
【0066】
【実施例6】
(1)3,4−エポキシシクロヘキシルメチルー3′、4′―エポキシシクロヘキシルカルボキシレート(ユニオンカーバイド社製:商標「UVR−6110」)41重量部、およびキシリレンジオキセタン(東亜合成社製、商標「OXT−121」)30重量部、(3)1,9−ノナンジオールジアクリレート(共栄社化学社製:商標「ライトアクリレート1,9ND−A」)20重量部、(2)ポリプロピレングリコールモノメタクリレート(日本油脂社製:商標「ブレンマーPP−1000」、平均分子量1014)9重量部、(4)トリアリールスルホニウムヘキサフルオロリン酸塩混合物プロピレンカーボネート50wt%溶液(ユニオンカーバイド社製:商標「UVI−6990」)4重量部、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(ビックケミー・ジャパン社製:商標「BYK−UV3510」)0.6重量部を混合して液状感光性樹脂組成物gを得た。
【0067】
液状感光性樹脂組成物gの粘度をB型粘度計で測定したところ、20℃において、120mPa・sであった。
液状感光性樹脂組成物gを用いて、実施例1と同様にして感光性樹脂組成物の硬化物からなる簡易型を作製した。ただし、5mmの厚膜を硬化させるのに要した紫外線照射時間は、15分であった。
この簡易型に押し出しピン、ゲート孔などの機械加工を施し、ダイセットに組み立て、射出成形機(ハヤブサ鉄工社製:商標「HSP150」)にセットした。
【0068】
感光性樹脂組成物の硬化物からなる簡易型を用いてポリスチレン樹脂製品を10個射出成形した。成形条件は温度220℃、圧力8.8MPaとした。この時点で型の損傷・変形は見られなかった。また、成型品のバリも無かった。寸法精度も、図寸30mmに対して±0.1mm程度であった。
【0069】
【実施例7】
(1)3,4−エポキシシクロヘキシルメチルー3′,4′―エポキシシクロヘキシルカルボキシレート(ユニオンカーバイド社製:商標「UVR−6110」)57重量部、(3)1,9−ノナンジオールジアクリレート(共栄社化学社製:商標「ライトアクリレート1,9ND−A」)5重量部、(2)ポリプロピレングリコールモノメタクリレート(日本油脂社製:商標「ブレンマーPP−1000」、平均分子量1014)24重量部、(4)トリアリールスルホニウムヘキサフルオロリン酸塩混合物プロピレンカーボネート50wt%溶液(ユニオンカーバイド社製:商標「UVI−6990」)4重量部、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(東亜合成社製:商標「アロンオキセタンOXT−101」)14重量部を混合して液状感光性樹脂組成物hを得た。
【0070】
液状感光性樹脂組成物hの粘度をB型粘度計で測定したところ、20℃において、81mPa・sであった。
NC加工により作成されたマスターモデル(図1)の周囲を図2のように包囲板(紫外線透過タイプのアクリル板(住友化学工業社製:商標「スミペックス」、厚み5mm))で囲み、マスターモデルの成形面、及び包囲板の内面にシリコーン系離型剤(信越化学工業社製:商標「KF96SP」)を塗布する。次いで、マスターモデル上に上記液状感光性樹脂組成物hを厚みが約0.1mmになるように刷毛を用いて塗布し、370nmに中心波長を有する40W紫外線蛍光灯を上下左右前後六方向に配置した露光機(旭化成社製:注型露光機、商標「AST−120E」)で5分間の紫外線照射を行った。
【0071】
次に、得られた感光性樹脂硬化層の上に、更に、液状感光性樹脂組成物hを5mmの厚みに充填し、30分間の紫外線照射を行った。この厚膜積層硬化操作を8回繰り返し、光硬化した感光性樹脂層のトータル厚みが40mmになるようにした(図3)。
その後、包囲板を取り外し、マスターモデルを離型し、感光性樹脂組成物の硬化物からなる簡易型(図4)を取り出した。
【0072】
この簡易型はマスターモデルの形状を忠実に再現したものであった。また、簡易型表面に曇りはなかった。
この簡易型に押し出しピン、ゲート孔などの機械加工を施し、ダイセットに組み立て、射出成形機(ハヤブサ鉄工社製:商標「HSP150」)にセットした。
感光性樹脂組成物の硬化物からなる簡易型を用いてABS樹脂(旭化成社製:商標「スタイラック−ABS 180」)製品を50個射出成形した。成形条件は温度270℃、圧力8.8MPaとした。この時点で型の損傷・変形は見られず、100個程度の成形は可能と判断された。また、成型品のバリも無かった。寸法精度も、図寸30mmに対して±0.1mm程度であった。
【0073】
【比較例1】
(1)3,4−エポキシシクロヘキシルメチルー3′,4′―エポキシシクロヘキシルカルボキシレート(ユニオンカーバイド社製:商標「UVR−6110」)71重量部、(3)1,9−ノナンジオールジアクリレート(共栄社化学社製:商標「ライトアクリレート1,9ND−A」)5重量部、(2)2−ヒドロキシエチルメタクリレート(共栄社化学社製:商標「ライトエステルHO」、分子量130)24重量部、(4)トリアリールスルホニウムヘキサフルオロリン酸塩混合物プロピレンカーボネート50wt%溶液(ユニオンカーバイド社製:商標「UVI−6990」)4重量部を混合して液状感光性樹脂組成物iを得た。
【0074】
液状感光性樹脂組成物iの粘度をB型粘度計で測定したところ、20℃において、90mPa・sであった。
液状感光性樹脂組成物iを用いて、実施例1と同様にして感光性樹脂組成物の硬化物からなる簡易型を作製した。
この簡易型に押し出しピン、ゲート孔などの機械加工を施し、ダイセットに組み立て、射出成形機(ハヤブサ鉄工社製:商標「HSP150」)にセットした。
感光性樹脂組成物の硬化物からなる簡易型を用いてPP樹脂(チッソ社製:チッソポリプロ)製品を5個射出成形した。成形条件は温度230℃、圧力4.9MPaとした。この時点で型は損傷・変形しており、これ以上の射出成形は困難な状態であった。
【0075】
【比較例2】
(1)3,4−エポキシシクロヘキシルメチルー3′、4′―エポキシシクロヘキシルカルボキシレート(ユニオンカーバイド社製:商標「UVR−6110」)71重量部、(2)2−ヒドロキシエチルメタクリレート(共栄社化学社製:商標「ライトエステルHO」、分子量130)29重量部、(4)トリアリールスルホニウムヘキサフルオロリン酸塩混合物プロピレンカーボネート50wt%溶液(ユニオンカーバイド社製:商標「UVI−6990」)4重量部を混合して液状感光性樹脂組成物jを得た。
【0076】
液状感光性樹脂組成物jの粘度をB型粘度計で測定したところ、20℃において、55mPa・sであった。
液状感光性樹脂組成物jを用いて、実施例1と同様にして感光性樹脂組成物の硬化物からなる簡易型を作製した。
この簡易型に押し出しピン、ゲート孔などの機械加工を施し、ダイセットに組み立て、射出成形機(ハヤブサ鉄工社製:商標「HSP150」)にセットした。
感光性樹脂組成物の硬化物からなる簡易型を用いてPP樹脂(チッソ社製:商標「チッソポリプロ」)製品を5個射出成形した。成形条件は温度230℃、圧力4.9MPaとした。この時点で型は損傷・変形しており、これ以上の射出成形は困難な状態であった。
【0077】
【比較例3】
(1)固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(Shell社製、商標「EPON1001F」)45重量部、液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(Shell社製、商標「EPON828」)35重量部、(3)トリメチロールプロパントリアクリレート(東亜合成社製、商標「M309」)15重量部、(2)2−ヒドロキシエチルメタクリレート(共栄社化学社製:商標「ライトエステルHO」、分子量130)5重量部、(4)トリアリールスルホニウムヘキサフルオロリン酸塩混合物プロピレンカーボネート50wt%溶液(ユニオンカーバイド社製:商標「UVI−6990」)4重量部を混合して液状感光性樹脂組成物kを得た。
【0078】
液状感光性樹脂組成物kの粘度をB型粘度計で測定したところ、20℃において、6000mPa・sであった。
液状感光性樹脂組成物kを用いて、実施例1と同様にして感光性樹脂組成物の硬化物からなる簡易型を作製した。しかしながら、感光性樹脂組成物の硬化が十分でなく、柔軟性のある硬化物しか得られず、型としての使用に耐えるものではなかった。
【0079】
【発明の効果】
本発明の特定成分からなる感光性樹脂組成物によれば、空気中で厚膜硬化が可能で、機械的物性に優れる硬化物を得ることができる。この感光性樹脂組成物を用いることにより充分な厚みを有し、且つ、機械的物性及び意匠性に優れた型を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】マスターモデルの断面図であり、(a)はキャビティ型用の断面図、(b)はコア型用の断面図である。
【図2】マスターモデルに包囲板を取り付けた状態を示す断面図であり、(a)はキャビティ型用の断面図、(b)はコア型用の断面図である。
【図3】マスターモデルより簡易型を作成する工程の断面図であり、(a)はキャビティ型用の断面図、(b)はコア型用の断面図である。
【図4】簡易型の断面図であり、(a)はキャビティ型の断面図、(b)はコア型の断面図である。
【図5】簡易型のキャビティ型とコア型を組み合わせた状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 マスターモデル(キャビティ型用)
2 マスターモデル(コア型用)
3 包囲板
4 感光性樹脂
5 キャビティ型
6 コア型
Claims (7)
- 活性線を吸収し硬化する感光性樹脂組成物が、下記(1)から(4)の化合物を必須成分とし、
(1)分子内に開環重合性反応基を2以上有する化合物100重量部、
(2)分子内に水酸基とエチレン性不飽和結合を同時に有し、分子量が200 以上のエチレン性不飽和化合物1〜100重量部、
(3)分子内に水酸基を有せず、エチレン性不飽和結合を2以上有するエチレ ン性不飽和化合物1〜100重量部、
(4)活性線を吸収して酸を発生する化合物、
前記(1)の化合物が、エポキシ化合物、又はオキセタン化合物であり、
前記(2)の化合物が、ポリオキシエチレングリコールモノメタクリレート、ポリオキシエチレングリコールモノアクリレート、ポリオキシプロピレングリコールモノメタクリレート、又はポリオキシプロピレングリコールモノアクリレートであり、
前記(3)の化合物が、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ブタンジオールジメタクリレート、ブタンジオールジアクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、ノナンジオールジメタクリレート、ノナンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ビスフェノール骨格を有するジメタクリレート、又はビスフェノール骨格を有するジアクリレートであり、
成分(1)、(2)、(3)の全重量に対し成分(4)を0.1〜10wt%含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。 - 20℃での粘度が、5以上5000mPa・s以下であることを特徴とする請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
- 粒子径が0.1μmから100μmの充填剤を、感光性樹脂組成物の全重量に対して、0.1〜40wt%含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を使用して得られたことを特徴とする型。
- プラスチックの射出成形、発泡成形、RIM成形、注型、真空注型、真空成形またはアルミ板のプレス加工のいずれか一種に用いる型であることを特徴とする請求項4記載の型。
- マスターモデルと包囲板とによって形成された空間に請求項1〜3のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を積層し、これを光硬化する工程を繰り返して製造することを特徴とする型の製造方法。
- マスターモデルの表面に、請求項1〜3のいずれかに記載の感光性樹脂組成物に活性線を照射することにより硬化させて厚み0.1μm以上500μm以下の薄膜層を形成することを特徴とする請求項6記載の型の製造方法。
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