JP4013490B2 - 小型ディーゼル車両のアイドル時車外騒音低減装置 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、前方にエンジンを有し、エンジンの上方に運転席を有し、運転席の後方に荷室又は荷台を有したキャブオーバー型の小型ディーゼル車両が、アイドリング中に車外に放射する騒音を低減するための、小型ディーゼル車両のアイドル時車外騒音低減装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的な小型ディーゼル車両は、シャーシフレームの前方に前輪が位置し、左右の前輪の間にエンジンを搭載し、エンジンの上部に運転席(キャビン)が位置する、いわゆるキャブオーバー型のレイアウトを採用している。運転席の後方には荷室又は荷台が位置している。
【0003】
上記のような小型ディーゼル車両は、都市部における配送等に広く活用されている。近年、物流の品質の向上に対する要求が高まり、冷凍機等を作動させて温度管理し、積荷の品質を維持するようになった。そのため、積荷の積み下ろし作業等で停車する際にもエンジンを停止させることができず、アイドル停車が行われており、アイドル時の車外騒音が社会的問題となっている。キャブオーバー型の車両は、ボンネット型の車両のような独立したエンジンルームがなく、しかもエンジンと運転席やシャーシフレーム廻りの隙間が大きいため、エンジン等の音は車両の下部から漏れ、車両下部と地面に挟まれた空間で反響し、その側方から外部へと放射される。
【0004】
従来の騒音対策として、ディーゼルエンジン本体の低騒音化が進められているが、ガソリンエンジンと比較して騒音が大きく、根本的な解決の目途はいまだに立っていないのが現状である。そこで、車両の側に、騒音を低減させるための遮音板等を設置する手段がとられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記したように、ディーゼルエンジンの騒音対策は、いまだ満足のゆく成果を得られていない。そのため、現状においては車両の側の騒音低減対策が急務である。ところが、小型ディーゼル車両には、積荷の積み下ろし作業を楽にするために車両の高さが低めであることと、前輪と後輪との間隔が短いことと、荷室又は荷台を遮熱保冷構造にして冷凍機等でチルトアップする設備を要することと、車両の整備性を損ねる構造にはできないこと等、構造上の制約が大きいため、遮音板を思うようには設置できず、十分な騒音低減効果を得ることができなかった。また、遮音板を設置すると、その分の重量増加と、走行時に受ける風の力の増大により走行性に支障が生じる場合があった。
【0006】
本発明は、上記の問題を解決し、小型ディーゼル車両のアイドル時における車外に放射される騒音を十分に低減させることができる、小型ディーゼル車両のアイドル時車外騒音低減装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、キャブオーバー型の小型ディーゼル車両において、車両の側面下部後方に先端を後向の水平状態から下向の垂直状態までの略90度の範囲で角度を変更できる筒体と、該筒体に内設され引出し収納が可能である防音スクリーンとを有し、該防音スクリーンの引出端部が車両前方に装着固定可能であり、アイドル時には、前記筒体を車両側面から略垂直に垂下させて固定し、防音スクリーンを前方へ引出し、引出端部を車両前方に装着固定し、防音スクリーンにより車両下部と地面に挟まれた空間を外部と遮蔽することが可能であり、非アイドル時には、引出端部を車両前方から引外し、防音スクリーンを筒体内部に収納し、筒体を車両側面に略水平に固定しておくことが可能であることを特徴とする。
【0008】
また、筒体の上方に筒体上部をスプリングで連結しスライド自在に保持した外筒部を有して、該外筒部の側面が車両の側面下部後方に角度変更自在に固定されており、アイドル時には、外筒部の角度を下げて筒体を略垂直に垂下させることにより、外筒部にスプリングで吊下げられた筒体がスライドして筒体の先端が地面に接触し引出した防音シートと地面の間を確実に閉じることが可能であることを特徴とする。
【0009】
以上のように構成された本発明による小型ディーゼル車両のアイドル時車外騒音低減装置は、アイドル時だけ筒体を地面に垂下させての使用なので、走行等非アイドル時のことは考慮する必要がないため、地面に接する高さまで防音シートを張ることが可能である。また、筒体から引出した防音スクリーンで車両を外部から覆う構造なので、前輪と後輪の間隔にまったく制約されることなく、車両前方まで防音スクリーンを張ることが可能である。また、設置箇所が車両側面なので、車両内部の構造を変更する必要がないため、冷凍機等の保冷設備にも、車両の整備性にも、何等悪影響を与えず支障がない。また、車両下部と地面に挟まれた空間を防音スクリーンで外部と遮蔽することにより、車外に放射される騒音を大幅に低減させることができる。また、防音スクリーンは軽量化を可能とするので重量増加のおそれがなく、走行等の非アイドル時は防音スクリーンを収納し筒体を車両の側面下部後方に水平状態にできるので、片付けの手間がかからず、走行時の空気抵抗が小さいため走行性に支障が生じることはない。
【0010】
筒体の上方に筒体上部をスプリングで連結しスライド自在に保持した外筒部を有し、外筒部の側面を車両の側面下部後方に角度変更自在に固定することにより、アイドル時に外筒部の角度を下げて筒体を略垂直に垂下させた場合、外筒部にスプリングで吊下げられた筒体がスライドし、積荷重量やガソリン等の増減に伴って上下する車高変化に対応して、筒体の先端を地面に接触させることができる。この状態で引出された防音シートの下辺は、地面との間を確実に閉じることが可能であり、地面との間に隙間ができないので、非常に高い車外騒音低減効果を得ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を、図面に基づいて説明する。図中1は小型ディーゼルの車両、2はシャーシフレーム、3はシャーシフレーム2の後方に位置した後輪、4はシャーシフレーム2の前方に位置した前輪、5は左右の前輪4の間に搭載されたエンジン、6はエンジン5の上部に位置する運転席、7は運転席6の後方に位置する荷室又は荷台である。後輪3は、荷室又は荷台7と車高hを低くするため、前輪4よりも小さい。本実施例の車両1は、防音効果をさらに高めるため、運転席6と荷室又は荷台7の間の隙間を防音カバー17で遮蔽し、音漏れを防止する構造をしている。
【0012】
図中8は、車両1の側面下部後方に設けられた、先端を後向の水平状態から下向の垂直状態までの略90度の範囲で角度を変更可能な筒体である。水平状態の筒体8を固定するために、本実施例では、車両1の側面にストッパー10が設けられている。図中9は、筒体8に内設され引出し収納が可能な防音スクリーンである。防音スクリーン9を前方に引出すことにより、垂下した筒体8は垂直に固定された状態になる。本実施例の防音スクリーン9は、筒体8内部に巻取り収納可能な柔軟性を有し、吸音効果と遮音効果を併せ持つ素材で形成され、防水加工等により如何なる天候でも使用可能である。本実施例では、防音スクリーン9の引出端部11に止め金が形成され、車両1前方に装着固定可能である。引出端部11の固定手段は、止め金以外でも構わない。本実施例では、図を用いた説明の都合で、防音スクリーン9の装着固定箇所が車両1前方の側方としているが、引出端部11を車両1前方の正面中央まで回り込ませることにより、車両1の前方まで完全に遮蔽して防音することができる。本実施例の筒体8は、引出された防音スクリーン9を離すだけで自動的に巻取可能である。筒体8を垂下させると、筒体8の先端12が地面13に垂直に接触し、防音スクリーン9の下辺と地面13の遮蔽性が大きくなる。防音スクリーン9は、筒体8の側面のスリット14から引出されるが、スリット14の位置を可能な限り車両1側に寄せることで、車両1と防音スクリーン9の隙間が狭まり、その分防音効果を高めることが可能である。
【0013】
図3は、筒体8の一実施例をあらわす。筒体8には、筒体8上部とスプリング15で連結されて、筒体8の上方をスライド自在に保持する外筒部16を、その上方に有している。車両1の側面下部後方に外筒部16の側面を、筒体8の先端12が後向の水平状態から下向の垂直状態までなる、略90度の範囲で角度変更自在に固定されている。アイドル時には、外筒部16の角度を下げて筒体8を略垂直に垂下させることにより、外筒部16に内設されたスプリング15で吊下げられた筒体8が自由にスライドして、筒体8の先端12を地面13に接触させることができる。これにより、車両1の積荷重量やガソリン等の増減に伴って上下する車高変化に対応して、防音スクリーン9で車両1下部と地面13に挟まれた空間を車両1の外部と確実に遮蔽することができる。
【0014】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の小型ディーゼル車両のアイドル時車外騒音低減装置によれば、車高の低さに制限されることなく、地面に接する高さまで防音シートを張ることができる。また、前輪と後輪の間隔にまったく制約されることなく、車両前方まで防音スクリーンを張ることができる。また、冷凍機等の保冷設備にも、車両の整備性にも、何等悪影響を与えず支障がない。また、車外に放射される騒音を大幅に低減させることができる。また、軽量化でき、片付けの手間がかからず、走行性に支障を生じない。
【0015】
また、上方に外筒部を有する筒体を用いた本発明の小型ディーゼル車両のアイドル時車外騒音低減装置によれば、積荷重量やガソリン等の増減に伴って上下する車両の車高変化に対応することができ、防音シートで車両下部から地面までの間を確実に遮蔽することで非常に高い車外騒音低減効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係わる非アイドル時の車両を示す側面図。
【図2】本発明の実施例に係わるアイドル時の車両を示す側面図。
【図3】本発明の実施例に係わる外筒部を有した筒体における外筒部の内部構造を示す正面図。
【符号の説明】
1 車両
8 筒体
9 防音スクリーン
11 引出端部
12 先端
13 地面
15 スプリング
16 外筒部
Claims (2)
- キャブオーバー型の小型ディーゼル車両において、車両の側面下部後方に先端を後向の水平状態から下向の垂直状態までの略90度の範囲で角度を変更できる筒体と、該筒体に内設され引出し収納が可能である防音スクリーンとを有し、該防音スクリーンの引出端部が車両前方に装着固定可能であり、アイドル時には、前記筒体を車両側面から略垂直に垂下させて固定し、防音スクリーンを前方へ引出し、引出端部を車両前方に装着固定し、防音スクリーンにより車両下部と地面に挟まれた空間を外部と遮蔽することが可能であり、非アイドル時には、引出端部を車両前方から引外し、防音スクリーンを筒体内部に収納し、筒体を車両側面に略水平に固定しておくことが可能であることを特徴とする小型ディーゼル車両のアイドル時車外騒音低減装置。
- 筒体の上方に筒体上部をスプリングで連結しスライド自在に保持した外筒部を有して、該外筒部の側面が車両の側面下部後方に角度変更自在に固定されており、アイドル時には、外筒部の角度を下げて筒体を略垂直に垂下させることにより、外筒部にスプリングで吊下げられた筒体がスライドして筒体の先端が地面に接触し引出した防音シートと地面の間を確実に閉じることが可能であることを特徴とする請求項1記載の小型ディーゼル車両のアイドル時車外騒音低減装置。
Priority Applications (1)
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Applications Claiming Priority (1)
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2001
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JP2002256881A (ja) | 2002-09-11 |
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