JP4013098B2 - 感光性ポリイミド前駆体組成物及びこれを用いたパターンの製造方法 - Google Patents

感光性ポリイミド前駆体組成物及びこれを用いたパターンの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子の表面コート膜等の保護膜や薄膜多層配線基板の層間絶縁膜等に好適な感光材料に係り、特に、耐熱性ポリイミド前駆体を含み、溶剤のみならず塩基性水溶液でも現像できるネガ型感光性ポリイミド前駆体組成物及びパターンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、耐熱性高分子を得るための感光性耐熱材料としては、特公平5−67026号公報に記載されている、芳香族テトラカルボン酸二無水物をオレフィン不飽和アルコールと反応させてオレフィン芳香族テトラカルボン酸ジエステルを合成し、この化合物とジアミンとをカルボジイミドを用いた脱水縮合反応により重合させ、共有結合で感光基を導入したもの、および、特公昭63−31939号公報に記載されている、芳香族テトラカルボン酸二無水物を芳香族ジアミン化合物と反応させ、イオン結合で感光基を導入したものが知られている。
【0003】
これらの従来技術はいずれも、適当な有機溶媒に溶解したワニス状態で基板に塗布し、乾燥して被膜とした後に、適当なフォトマスクを介して紫外線を照射して露光部を光硬化させ、有機溶媒を用いて現像およびリンスすることにより、ネガ型のレリーフパターンを得ている。
【0004】
これらの材料以外に、水性の液により現像可能な材料として、例えば、ポリアミド酸のカルボキシル基に、ナフトキノンジアジドスルホニルアミド基を導入したポジ型のポリマが提案されている(特開平6−258835号公報)。このポリマは、光照射によりナフトキノンジアジドスルホニルアミド基がカルボキシル基に変化するため、露光部が塩基性水溶液に可溶化する特徴を有しており、ポジ型感光材料として用いられている。しかしながらこのような、ポジ型感光性ポリイミド前駆体組成物では、高感度でパターン形状に優れ、実用に供する性能を有するものが得られていないのが現状である。
【0005】
ところでこれらの感光性ポリイミド前駆体は耐熱性、機械特性に優れる芳香族系モノマを基本骨格に用いており、そのポリイミド前駆体自体の吸収のため、紫外領域での透光性が低く、露光部における光化学反応を充分効果的に行うことができず、低感度であったり、パターンの形状が悪化するという問題があった。
また、最近では、半導体の高集積化に伴い、加工ルールが益々小さくなり、より高い解像度が求められる傾向にある。
【0006】
そのため、従来の平行光線を用いるコンタクト/プロキシミティ露光機から、ミラープロジェクションと呼ばれる1:1投影露光機、さらにステッパーと呼ばれる縮小投影露光機が用いられるようになってきている。
ステッパーは、超高圧水銀灯の高出力発振線、エキシマレーザのような単色光を利用するものである。これまでステッパーとしては、超高圧水銀灯のg−lineと呼ばれる可視光(波長:435nm)を使ったg線ステッパーが主流であったが、さらに加工ルール微細化の要求に対応するため、使用するステッパーの波長を短くすることが必要である。
そのため、使用する露光機は、g線ステッパー(波長:435nm)からi線ステッパー(波長:365nm)に移行しつつある。
【0007】
しかし、感光性ポリイミドのベースポリマでは、前記の如く一般的に透明性が低く、特にi線(波長:365nm)での透過率はほとんどないため、i線ステッパーでは、まともなパターンを得るのが非常に困難になっている。また、半導体素子の高密度実装方式であるLOC(リードオンチップ)に対応して表面保護用ポリイミド膜はさらに厚膜のものが求められているが、厚膜の場合には、透過性が低い問題はさらに深刻になる。
このため、i線ステッパーによる照度が非常に低くなる底部においても充分な感度を有し、良好なパターン形状の得られる感光性ポリイミドが強く求められている。これはネガ型感光性ポリイミド前駆体組成物でも同様である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
請求項1〜4記載の発明は、優れた感光特性を有し、低露光量でも形状に優れる良好なパターンが得られ、さらに、有機溶剤のみならずアルカリ水溶液による現像が可能な感光性ポリイミド前駆体樹脂組成物を提供するものである。
請求項5記載の発明は、優れた耐熱性、耐薬品性を示すポリイミドパターンの製造方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(A)感光性基を有するポリイミド前駆体、
(B)(b1)一般式(I)
【化5】
Figure 0004013098
(式中、X1、X2、X3、X4及びX5は各々独立に、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、トリハロメチル基、ニトロ基、アルコキシ基、COR′又はCOOR″(ただし、R′及びR″はアルキル基である)で表わされる置換基を示す)で表わされるヘキサアリールビスイミダゾール化合物及び
(b2)一般式(II)
【化6】
Figure 0004013098
(式中、R4は水素原子又はアルキル基を示し、R5は水素原子、シアノ基、アルキル基、ハロゲン原子又はアルコキシ基を示す)
で表わされるアリールグリシン系化合物
を含有する感光性ポリイミド前駆体組成物に関する。
【0010】
また、本発明は、(b1)一般式(I)で表わされるヘキサアリールビスイミダゾール化合物が、一般式(III)
【化7】
Figure 0004013098
(式中、Xは各々独立に、アルキル基、ハロゲン原子、トリハロメチル基、ニトロ基、アルコキシ基、COR′又はCOOR″(ただし、R′及びR″はアルキル基である)で表わされる置換基を示す)
で表わされるヘキサアリールビスイミダゾール化合物である前記感光性ポリイミド前駆体組成物に関する。
【0011】
また、本発明は、(A)感光性基を有するポリイミド前駆体が、一般式(IV)
【化8】
Figure 0004013098
(式中、R1は4価の有機基を示し、R2は芳香族環を含む3価又は4価の有機基を示し、2つのR3は各々独立に、感光性基を有する1価の有機基を示し、Aは酸性を示す1価の基を示し、nは1又は2である)
で表わされるくり返し単位を有するものである前記感光性ポリイミド前駆体組成物に関する。
【0012】
また、本発明は、(A)成分及び(B)成分に加えてさらに、(C)常圧において100℃以上の沸点を有する付加重合性化合物を含有する前記感光性ポリイミド前駆体組成物に関する。
【0013】
さらに、本発明は、前記感光性ポリイミド前駆体組成物を用いて被膜を形成する工程、この被膜に所定のパターンのマスクを介して光を照射する工程及び光照射後の被膜を有機溶媒又は塩基性水溶液を用いて現像する工程を含むことを特徴とするパターンの製造方法に関する。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の感光性ポリイミド前駆体組成物における、(A)感光性基を有するポリイミド前駆体は、一般に、テトラカルボン酸残基とジアミン残基から形成される構成単位を有するポリアミド酸又はその誘導体である。
感光性基とは、光の照射により脱離する基、光の照射により二量化や共重合しうる基等であり、この感光性基は、テトラカルボン酸残基に結合していてもよく、ジアミン残基に結合していてもよい。また、感光性基は、エステル結合、アミド結合等の共有結合を介して導入されていてもよく、イオン結合を介して導入されていてもよい。
感光性基としては、例えば、炭素−炭素不飽和二重結合を有する基等であることが、良好な感光性を付与できるので好ましく、アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する基等がより好ましい。
(A)感光性基を有するポリイミド前駆体は、感光性基及び酸性を示す基を有するものであることが、塩基性水溶液で容易に現像できるので好ましい。
【0015】
これらの中で、本発明で用いる感光性ポリイミド前駆体としては、良好な感光特性及び塩基性水溶液での現像性を示すので、テトラカルボン酸残基に感光性基が共有結合しジアミン残基に酸性を示す基が共有結合しているポリイミド前駆体が好ましく、具体的には、前記一般式(IV)で表わされる構成単位を有するものが、製造が容易であり、また(B)成分との併用による感光特性に特に優れるのでより好ましい。
【0016】
前記一般式(IV)で表わされる構成単位において、R1で示される4価の有機基としては、ジアミンと反応してポリイミド前駆体を形成することができるテトラカルボン酸又はその誘導体の残基であることが好ましく、硬化して得られるポリイミド膜の機械特性、耐熱性及び接着性の観点から、炭素数4以上の4価の有機基であることが好ましい。その好ましい例を、下記構造式群に挙げる。
なお、炭素数4以上の4価の有機基の中では、芳香環(ベンゼン環、ナフタレン環等)を含む総炭素数6〜30の有機基であることがより好ましく、また、テトラカルボン酸の4つのカルボキシル基の結合部位は、芳香環のオルト位又はペリ位の2つの結合部位の2組からなることが好ましい。
また、ポリイミド前駆体分子中、複数存在する前記繰り返し単位において、全てのR1は、同じであってもよく異なっていてもよい。
【0017】
【化9】
Figure 0004013098
【0018】
【化10】
Figure 0004013098
【0019】
また、前記一般式(IV)において、酸性を示す基、すなわち、Aで示される基としては、スルホン酸基(−SO3H)、スルフィン酸基(−SO2H)、カルボキシル基(−COOH)又はフェノール性水酸基のいずれかとすることが良好な可溶性を示すので好ましく、カルボキシル基又はフェノール性水酸基が、ポリイミド前駆体の合成が容易なため、より好ましい。なお、ポリイミド前駆体分子中、複数存在する前記繰り返し単位において、全てのAは、同じであってもよく異なっていてもよい。
【0020】
また、前記一般式(IV)において、酸性基Aの結合している基R2は、テトラカルボン酸又はその誘導体と反応してポリイミド前駆体を形成できるジアミン残基であることが好ましく、硬化して得られるポリイミド膜の機械特性、耐熱性及び接着性の観点から、芳香族環を含む有機基であることが好ましく、硬化して得られるポリイミド膜の機械特性、耐熱性及び接着性の観点から、芳香族環を含む総炭素数6〜30の有機基であることがより好ましい。その具体的に好ましい例を、下記構造式群に挙げる。なお、ポリイミド前駆体分子中、複数存在する前記繰り返し単位において、全てのR2は、同じであってもよく異なっていてもよい 。
【0021】
【化11】
Figure 0004013098
(但し、Zは
【化12】
Figure 0004013098
を示す)
【0022】
また、前記一般式(IV)において、R3で示される感光性基を有する1価の有機基としては、重合性炭素−炭素不飽和二重結合を有する基であることが好ましく、例えば、下記一般式(V)
【化13】
Figure 0004013098
(式中、R4、R5及びR6は各々独立に、水素原子、アルキル基、フェニル基、ビニル基又はプロペニル基を示し、R7は2価の有機基を示す)
で表される有機基が高感度の感光性を付与できるため好ましい。
【0023】
前記アルキル基としては、炭素原子数1〜4のものが好ましい。また、R7で示される2価の有機基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等の炭素原子数1〜20のアルキレン基が好ましい。
特に、メタクリロイルオキシアルキル基及びアクリロイルオキシアルキル基 (アルキルの炭素数が1〜20のもの)は、高い感度を実現するのみならず、合成も容易であるため本発明に好適である。
【0024】
本発明で用いるポリイミド前駆体は、前記一般式(IV)で表わされる繰り返し単位以外の繰り返し単位を含んでいてもよく、これは、前記一般式(IV)で表わされる繰り返し単位のAに相当する基がない単位、前記一般式(IV)で表わされる繰り返し単位のR3が水素原子や感光性基を含まない有機基である単位等が挙げられる。
前記一般式(IV)で表わされる繰り返し単位のAに相当する基がない繰り返し単位としては、一般式(IV)におけるR2に相当する基が、下記で示される繰り返し単位が挙げられる。
Figure 0004013098
【0025】
【化14】
Figure 0004013098
【0026】
【化15】
Figure 0004013098
【0027】
【化16】
Figure 0004013098
【0028】
本発明のポリイミド前駆体において、前記一般式(IV)で表わされる繰り返し単位の割合としては、全繰り返し単位中のモル百分率で、10〜100モル%であることが、塩基性水溶液での現像性及び良好なパターン形状のバランスに優れるので好ましく、80〜100モル%であることがより好ましい。
本発明におけるポリイミド前駆体の分子量としては、イミド化後の硬化膜特性の点から、重量平均分子量で、10,000〜200,000が好ましく、20,000〜80,000がより好ましい。重量平均分子量は、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー)で測定し、ポリスチレン換算で算出することができる。
【0029】
本発明で用いるポリイミド前駆体は、テトラカルボン酸二無水物とヒドロキシ基含有化合物を混合して反応させ、テトラカルボン酸のハーフエステルを製造した後、塩化チオニルにより酸クロリド化し、ついで、ジアミンと反応させる方法や、前記テトラカルボン酸ハーフエステルをカルボジイミド類を縮合剤としてジアミンと反応させる方法等により合成することができる。
【0030】
前記テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、オキシジフタル酸、ピロメリット酸、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸、スルホニルジフタル酸、m−ターフェニル−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸、p−ターフェニル−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス(2,3−又は3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(2,3−又は3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、2,2−ビス {4′−(2,3−又は3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル}プロパン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス{4′−(2,3−又は3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル}プロパン、下記一般式(VI)
【化17】
Figure 0004013098
(式中、R11及びR12は一価の炭化水素基を示し、それぞれ同一でも異なっていてもよく、sは1以上の整数である)
で表されるテトラカルボン酸等の芳香族テトラカルボン酸などのテトラカルボン酸の二無水物が挙げられ、これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0031】
前記一般式(IV)で表わされる構成単位におけるジアミン残基R2を与えるジアミンとしては、例えば、3,5−ジアミノ安息香酸、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジアミノビフェニル、3,4−ジアミノ安息香酸、3,3′−ジヒドロキシ−4,4′−ジアミノビフェニル、2,3−ジアミノ−4−ヒドロキシピリジン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,4−ジアミノフェノール、2,4−ジアミノ安息香酸、3−カルボキシ−4,4′−ジアミノジフェニルエ−テル、3,3′−ジカルボキシ−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3−カルボキシ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′−ジカルボキシ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′−ジカルボキシ−4,4′−ジアミノビフェニル、3,3′,5,5′−テトラカルボキシ−4,4′−ジアミノビフェニル、3−カルボキシ−4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、3,3′−ジカルボキシ−4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−カルボキシ−4−アミノフェニル)プロパン等が挙げられる。
【0032】
一般式(IV)で表わされる構成単位以外のジアミン残基を与えるジアミンとしては、例えば、4,4′−(又は3,4′−、3,3′−、2,4′−、2,2′−)ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−(又は3,4′−、3,3′−、2,4′−、2,2′−)ジアミノジフェニルメタン、4,4′−(又は3,4′−、3,3′−、2,4′−、2,2′−)ジアミノジフェニルスルホン、4,4′−(又は3,4′−、3,3′−、2,4′−、2,2′−)ジアミノジフェニルスルフィド、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、p−キシリレンジアミン、m−キシリレンジアミン、o−トリジン、o−トリジンスルホン、4,4′−メチレン−ビス−(2,6−ジエチルアニリン)、4,4′−メチレン−ビス−(2,6−ジイソプロピルアニリン)、2,4−ジアミノメシチレン、1,5−ジアミノナフタレン、4,4′−ベンゾフェノンジアミン、ビス−{4−(4′−アミノフェノキシ)フェニル}スルホン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス{4−(4′−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′,5,5′−テトラメチル−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、ビス{4−(3′−アミノフェノキシ)フェニル}スルホン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン等が挙げられ、これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0033】
その他、ジアミン残基としては接着性向上のために、下記一般式(VII)
【化18】
Figure 0004013098
(式中、R13及びR14は二価の炭化水素基を示し、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R15及びR16は一価の炭化水素基を示し、それぞれ同一でも異なっていてもよく、tは1以上の整数である)
で表されるジアミノポリシロキサン等のジアミンを使用することもできる。
【0034】
13及びR14としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等のアルキレン基、フェニレン基等のアリーレン基、それらの結合基などが挙げられ、R15及びR16としては、メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニル基等のアリール基などが挙げられる。これらを用いる場合、全アミン成分に対して、1〜30モル%用いることが好ましい。
【0035】
また、ジアミンとして、耐熱性向上のために、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル−3−スルホンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル−4−スルホンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル−3′−スルホンアミド、3,3′−ジアミノジフェニルエーテル−4−スルホンアミド、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル−3−カルボキサミド、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル−4−カルボキサミド、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル−3′−カルボキサミド、3,3′−ジアミノジフェニルエーテル−4−カルボキサミド等のスルホンアミド基又はカルボキサミド基を有するジアミン化合物を使用することもできる。これらを用いる場合、全アミン成分に対して、1〜30モル%用いることが好ましい。
これらの、ジアミンは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0036】
上述した、本発明のポリイミド前駆体は、露光部分が硬化するネガ型感光性材料の原料として用いられる。本発明のポリイミド前駆体を含む感光性ポリイミド前駆体組成物の、ポリイミド前駆体以外の成分について、つぎに説明する。
【0037】
本発明の感光性ポリイミド前駆体組成物は、(B)(b1)一般式(I)
【化19】
Figure 0004013098
(式中、X1、X2、X3、X4及びX5は各々独立に、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、トリハロメチル基、ニトロ基、アルコキシ基、COR′又はCOOR″(ただし、R′及びR″はアルキル基である)で表わされる置換基を示す)で表わされるヘキサアリールビスイミダゾール化合物及び(b2)一般式(II)
【化20】
Figure 0004013098
(式中、R4は水素原子又はアルキル基を示し、R5は水素原子、シアノ基、アルキル基、ハロゲン原子又はアルコキシ基を示す)
で表わされるアリールグリシン系化合物を含有するものである。
【0038】
前記一般式(I)及び前記一般式(II)におけるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デカニル基等が挙げられる。
前記一般式(I)及び前記一般式(II)におけるハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、ヨウ素等が挙げられる。
前記一般式(I)及び前記一般式(II)におけるアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等が挙げられる。
【0039】
本発明における(b1)前記一般式(I)で表わされるヘキサアリールビスイミダゾール化合物の一例として、一般式(III)
【化21】
Figure 0004013098
(式中、Xは各々独立に、アルキル基、ハロゲン原子、トリハロメチル基、ニトロ基、アルコキシ基、COR′又はCOOR″(ただし、R′及びR″はアルキル基である)で表わされる置換基を示す)
で表わされるヘキサアリールビスイミダゾール化合物等が挙げられる。
【0040】
このような(b1)前記一般式(I)で表わされるヘキサアリールビスイミダゾール化合物としては、例えば、2,2′−ビス(o−フルオロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾール、2,2′−ビス(o−トリフルオロメチルフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾール、2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾール、2,2′−ビス(o−ブロモフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾール、2,2′−ビス(o−ヨードフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾール、2,2′−ビス(o−ニトロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾール、2,2′−ビス(o−メトキシフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾール、2,2′−ビス(o−(カルボキシメチル)フェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾール、2,2′−ビス(o−(メトキシカルボニル)フェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾール、2,2′−ビス(2,6−(ジフルオロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾール、2,2′−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾール等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。
【0041】
本発明の感光性ポリイミド前駆体組成物における(b1)前記一般式(I)で表わされるヘキサアリールビスイミダゾール化合物の含有量は、ポリイミド前駆体100重量部に対して、0.1〜15.0重量部とすることが好ましく、0.3〜10.0重量部とすることがより好ましい。
【0042】
また、本発明における(b2)前記一般式(II)で表わされるアリールグリシン系化合物としては、例えば、N−フェニルグリシン、N−(p−クロロフェニル)グリシン、N−(p−プロモフェニル)グリシン、N−(p−シアノフェニル)グリシン、N−(p−メチルフェニル)グリシン、N−メチル−N−フェニルグリシン、N−(p−ブロモフェニル)−N−メチルグリシン、N−(p−クロロフェニル)−N−エチルグリシン等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。
【0043】
本発明の感光性ポリイミド前駆体組成物における(b2)前記一般式(II)で表わされるアリールグリシン系化合物の含有量は、ポリイミド前駆体100重量部に対して、0.1〜15重量部とすることが好ましく、1〜10重量部にすることがより好ましい。
なお、これらの(b2)前記一般式(II)で表わされるアリールグリシン系化合物は、水素供与体として作用する。
【0044】
本発明の感光性ポリイミド前駆体組成物には、前記した(A)成分及び(B)成分に加えて、さらに(C)常圧において100℃以上の沸点を有する付加重合性化合物を用いると良好な感光特性が得られるので好ましい。
常圧において沸点が100℃より低いものでは、系内に含有する溶剤を乾燥等によって除去する際又は活性光線を照射する際、この付加重合性化合物も揮散してしまい、特性上悪影響を与える傾向がある。
【0045】
(C)常圧において100℃以上の沸点を有する付加重合性化合物としては、例えば、多価アルコールとα,β−不飽和カルボン酸とを縮合して得られる化合物、〔例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート(ジアクリレート又はジメタクリレートの意味、以下同じ)、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,2−プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジ(1,2−プロピレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、トリ(1,2−プロピレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、テトラ(1,2−プロピレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等〕、スチレン、ジビニルベンゼン、4−ビニルトルエン、4−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1,3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパン、メチレンビスアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、テトラメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレートなどが好ましいものとして挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。
【0046】
(C)常圧において100℃以上の沸点を有する付加重合性化合物を使用する場合において、その配合量は、ポリイミド前駆体100重量部に対して、1〜100重量部とすることが好ましく、5〜50重量部とすることがより好ましく、10〜30重量部とすることがさらに好ましい。
【0047】
また、(C)常圧において100℃以上の沸点を有する付加重合性化合物は、本発明の感光性ポリイミド前駆体組成物に含まれる有機溶剤に可溶なものが好ましい。
【0048】
有機溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、トルエン、クロロホルム、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、キシレン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シクロペンタノン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−アセチル−2−ピロリドン、N−ベンジル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、スルホラン、ヘキサメチレンホスホルトリアミド、N−アセチル−ε−カプロラクタム、ジメチルイミダゾリジノン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル等が好適な例として挙げられる。これらは単独で用いても良いし、混合系として用いることも可能である。有機溶剤の使用量は特に制限されないが、ポリイミド前駆体100重量部に対して、100〜300重量部とすることが好ましい。
【0049】
本発明の感光性ポリイミド前駆体組成物には、必要に応じて、他の増感剤を含有してもよい。
増感剤としては、例えば、7−N,N−ジエチルアミノクマリン、7−ジエチルアミノ−3−テノニルクマリン、3,3′−カルボニルビス(7−N,N−ジエチルアミノ)クマリン、3,3′−カルボニルビス(7−N,N−ジメトキシ)クマリン、3−チエニルカルボニル−7−N,N−ジエチルアミノクマリン、3−ベンゾイルクマリン、3−ベンゾイル−7−N,N−メトキシクマリン、3−(4′−メトキシベンゾイル)クマリン、3,3′−カルボニルビス−5,7−(ジメトキシ)クマリン、ベンザルアセトフェノン、4′−N,N−ジメチルアミノベンザルアセトフェノン、4′−アセトアミノベンザル−4−メトキシアセトフェノン等が挙げられる。これらを用いる場合、ポリイミド前駆体100重量部に対して、0.1〜50重量部配合することが好ましく、0.3〜20重量部配合することがより好ましい。
【0050】
本発明の感光性ポリイミド前駆体組成物には、他の添加物、例えば、可塑剤、接着促進剤等の添加物を含有しても良い。
【0051】
本発明のパターンの製造方法は、上記した本発明の感光性ポリイミド前駆体組成物を用いて、フォトリソグラフィ技術により、本発明の感光性ポリイミド前駆体組成物の硬化物からなるポリイミド膜を形成するものである。
【0052】
本発明のパターンの製造方法では、まず、支持基板表面に本発明の感光性ポリイミド前駆体組成物からなる被膜が形成される。なお、本発明のパターンの製造方法では、被膜又は加熱硬化後のポリイミド被膜と支持基板との接着性を向上させるため、あらかじめ支持基板表面を接着助剤等で表面処理をしておいてもよい。
【0053】
感光性ポリイミド前駆体組成物からなる被膜は、例えば、感光性ポリイミド前駆体組成物のワニスの膜を形成した後、これを乾燥させること等により形成される。ワニスの膜の形成は、ワニスの粘度等に応じて、スピンナを用いた回転塗布、浸漬、噴霧印刷、スクリーン印刷等の手段から適宜選択された手段により行う。
なお、被膜の膜厚は、塗布条件、感光性ポリイミド前駆体組成物の固形分濃度等によって調節できる。
また、あらかじめ支持体上に形成した被膜を、支持体から剥離してポリイミド前駆体組成物からなるシートを形成しておき、このシートを上記支持基板の表面に貼り付けることにより、上述の被膜を形成してもよい。
【0054】
つぎに、この被膜に、所定のパターンのフォトマスクを介して光(紫外線等)を照射した後、有機溶剤又は塩基性水溶液により未露光部を溶解除去して、所望のレリーフパターンを得る。
本発明の感光性ポリイミド前駆体組成物は、特にi線露光に好適である。
現像工程は、通常のフォトレジスト現像装置を用いて行ってもよい。
また、本発明における(A)成分が、前記一般式(IV)の繰り返し単位を有するものである場合には、塩基性水溶液を使用することが好適である。
【0055】
得られたレリーフパターンは、本発明におけるポリイミド前駆体が、通常、一部イミド化したものである。
このレリーフパターンを、150℃から450℃までの範囲から選ばれた温度で加熱処理することにより、ポリイミドからなるパターンが高解像度で得られる。このパターンは、耐熱性が高く、機械特性に優れる。
従って、半導体素子の表面保護膜、薄層多層配線基板の層間絶縁膜として用いられる。
【0056】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって説明する。
合成例1 ポリイミド前駆体の合成
(1)酸クロライドの合成
200mlの四つ口フラスコに、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)9.42g(0.032モル)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)8.32g(0.064モル)、ピリジン5.06g(0.064モル)、t−ブチルカテコール0.03g、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)70mlを入れ60℃で2時間攪拌し、透明な溶液を得た。次いで、この溶液を室温で7時間攪拌した後、フラスコを氷で冷却し、塩化チオニル9.88g(0.083モル)を10分間かけて滴下した。その後、室温で1時間攪拌し、酸クロライドを含む溶液を得た。
【0057】
(2)ポリイミド前駆体(ポリアミド酸エステル)の合成
別の200mlの四つ口フラスコに、3,5−ジアミノ安息香酸4.72g(0.031モル)、ピリジン5.06g(0.064モル)、t−ブチルカテコール0.03g、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)50mlを入れ、フラスコを氷で冷却しながら攪拌し(10℃以下を保って)、上記(1)で得た酸クロライド溶液を1時間かけてゆっくりと滴下した。
その後、室温で1時間攪拌し、1リットルの水へ投入して、析出したポリマを濾取して水で2度洗い、真空乾燥したところ、ポリアミド酸エステルが22g得られた。このポリアミド酸エステルの重量平均分子量をゲルパーミェーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したところ、ポリスチレン換算で44,000であった。
【0058】
実施例1〜9及び比較例1〜5
(i)ポリイミド前駆体組成物の調製
前記(2)で得られたポリマ10gをγ−ブチロラクトン16g、シクロペンタノン2gに溶解し、テトラエチレングリコールジアクリレート2.5g及び表1、表2及び表3に示す感光剤を配合した後、3μm孔のフィルタを用いて加圧濾過して、溶液状の感光性ポリイミド前駆体組成物を得た。
【0059】
(ii)ヘキサアリールビスイミダゾール化合物の調製
2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾール(Cl−HABI)については市販のものを、2,2′−ビス(o−メチルフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾール(Me−HABI)、2,2′−ビス(o−メトキシフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾール(OMe−HABI)、2−(2−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルビイミダゾール(F−HABI)、2,2′−ビス(2,6−(ジフルオロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾール(2,6F−HABI)、及び2,2′−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾール(2,4Cl−HABI)については、L.A.CesconらによるJ.Org.Chem.,36,2262-2267(1971)記載の方法により合成した。
【0060】
以下F−HABIの合成方法を示す。
2−(2−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール(3.14g)に、N−メチルピロリドン20gを加えて室温で撹拌しながら溶解さた。
これにフェリシアン化カリウム6.0g及び水酸化ナトリウム3.6gを水100mlに溶解した溶液を、反応温度を10〜20℃に保ちながら、ゆっくりと滴下した。
滴下後、さらに10時間室温で撹拌を続けて反応を終了させた後、反応物をろ過し、水で洗浄し、乾燥した。
次いで、アセトンにより再結晶させて、目的とする2−(2−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルビイミダゾール(F−HABI)を得た(純度:98%(HPLC))。
【0061】
F−HABI;融点:219℃(DSC)、極大吸収波長λmax:268(アセトニトリル中)
Me−HABI;融点:116℃(DSC)、極大吸収波長λmax:268(アセトニトリル中)
OMe−HABI;融点:215℃(DSC)、極大吸収波長λmax:269(アセトニトリル中)
2,6F−HABI;融点:154℃(DSC)、極大吸収波長λmax:264(アセトニトリル中)
2,4Cl−HABI;融点: ℃(DSC)、極大吸収波長λmax:
(アセトニトリル中)
【0062】
(iii)パターンの形成
前記(i)で調製した感光性ポリイミド前駆体組成物を、シリコンウエーハ上に回転塗布し、ホットプレート上80℃で200秒間加熱して、10μm厚の塗膜を得た。
この塗膜をi線ステッパーにより、40(mJ/cm2)ステップで40〜360 (mJ/cm2)、100(mJ/cm2)ステップで100〜900(mJ/cm2)露光を行った。
その後、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で浸漬現像を行い、さらに水でリンスした。
現像後のパターン形状を各露光量について測定、観察し、得られた感度及び解像度を表1、表2及び表3に示した。
感度は、現像後の膜厚が、現像前の膜厚(10μm)の50%(5μm)を超えたところの露光量(mJ/cm2)とした。
膜厚は、触針式(装置名 デクタック)にて測定した。
また、解像度は、露光量300mJ/cm2のパターンを光学顕微鏡にて観察し、精細なラインとスペースのパターンが得られている最小の線幅(μm)で示した。
【0063】
実施例1〜9及び比較例1〜5で使用した化合物を以下に示す。
ヘキサアリールビスイミダゾール化合物(HABIs)は以下のとおりである。
【0064】
【化22】
Figure 0004013098
【0065】
【化23】
Figure 0004013098
【0066】
アリールグリシン系化合物は以下のとおりである。
【化24】
Figure 0004013098
【0067】
【表1】
Figure 0004013098
【0068】
【表2】
Figure 0004013098
【0069】
【表3】
Figure 0004013098
【0070】
実施例10
実施例1〜9で得られたパターンを用いて、窒素雰囲気下で、100℃で30分間、200℃で30分間、350℃で60分間加熱し、ポリイミドパターンを得た。良好なポリイミドパターンが得られた。
【0071】
【発明の効果】
請求項1〜4記載の感光性ポリイミド前駆体樹脂組成物は、感度、解像度に優れ、硬化膜特性にも優れる。
請求項5記載のポリイミドパターンの製造方法は、優れた耐熱性、耐薬品性を示し、良好なポリイミドパターンが得られる。

Claims (5)

  1. (A)感光性基を有するポリイミド前駆体、
    (B)(b1)一般式(I)
    Figure 0004013098
    (式中、X1、X2、X3、X4及びX5は各々独立に、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、トリハロメチル基、ニトロ基、アルコキシ基、COR′又はCOOR″(ただし、R′及びR″はアルキル基である)で表わされる置換基を示す)で表わされるヘキサアリールビスイミダゾール化合物及び
    (b2)一般式(II)
    Figure 0004013098
    (式中、R4は水素原子又はアルキル基を示し、R5は水素原子、シアノ基、アルキル基、ハロゲン原子又はアルコキシ基を示す)
    で表わされるアリールグリシン系化合物
    を含有する感光性ポリイミド前駆体組成物。
  2. (b1)一般式(I)で表わされるヘキサアリールビスイミダゾール化合物が、一般式(III)
    Figure 0004013098
    (式中、Xは各々独立に、アルキル基、ハロゲン原子、トリハロメチル基、ニトロ基、アルコキシ基、COR′又はCOOR″(ただし、R′及びR″はアルキル基である)で表わされる置換基を示す)
    で表わされるヘキサアリールビスイミダゾール化合物である請求項1記載の感光性ポリイミド前駆体組成物。
  3. (A)感光性基を有するポリイミド前駆体が、一般式(IV)
    Figure 0004013098
    (式中、R1は4価の有機基を示し、R2は芳香族環を含む3価又は4価の有機基を示し、2つのR3は各々独立に、感光性基を有する1価の有機基を示し、Aは酸性を示す1価の基を示し、nは1又は2である)
    で表わされるくり返し単位を有するものである請求項1又は2記載の感光性ポリイミド前駆体組成物。
  4. (A)成分及び(B)成分に加えてさらに、(C)常圧において100℃以上の沸点を有する付加重合性化合物を含有する請求項1、2又は3記載の感光性ポリイミド前駆体組成物。
  5. 請求項1、2、3又は4記載の感光性ポリイミド前駆体組成物を用いて被膜を形成する工程、この被膜に所定のパターンのマスクを介して光を照射する工程及び光照射後の被膜を有機溶媒又は塩基性水溶液を用いて現像する工程を含むことを特徴とするパターンの製造方法。
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