JP4012670B2 - 防振構造体の製造装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属製の内筒及び外筒が筒状の防振材を介して同心状に連結されてなる防振構造体の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属製の内筒及び外筒が筒状の防振材を介して同心状に連結されてなり、外筒が震動源側に、内筒が振動受側にそれぞれ取り付けられて使用される防振構造体がある。
【0003】
かかる防振構造体の製造方法として、特公昭59−19018号公報には、接着剤を塗布した金属製の外筒及び内筒の間に加硫成形した防振材を圧入して未接着の防振構造体を組み立て、電磁誘導加熱装置により外筒及び内筒のうち少なくとも一方を加熱し、防振材と外筒及び/又は内筒とを接着させる防振構造体の製造方法が開示されており、これにより外筒等を構成する金属体部分のみが短時間で発熱し、この金属体部分に接している接着剤及び防振材の表面部分のみが局部的に加熱されることとなるので、極めて短時間で防振材と外筒及び/又は内筒とを接着することができると共に、防振材の劣化防止及び耐久性の向上が図られるということが記載されている。
【0004】
また、必要部分のみを昇温させて省エネルギー化を図るべく、防振材との被接着面である外筒の内周面又は内筒の外周面に電磁誘導加熱用ワークコイル(以下「ワークコイル」と称する)を近接させて昇温させ、そして、その昇温させた被接着面と熱硬化性樹脂型接着剤を塗布した防振材とを圧接させるという方法もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる方法の場合、外筒又は内筒の被接着面近傍のみが昇温することとなり、また、金属は一般に熱伝導率が高いので、温度の低下速度が速く、外筒又は内筒の被接着面を昇温させてから短時間で防振材と一体化させなければ、外筒又は内筒と防振材との間に十分な接着力が得られない。また、昇温温度を高くするようにしたのでは、局部過熱により所期の目的である接着の高信頼化、省エネルギ化を図ることができない。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、外筒又は内筒の被接着面にワークコイルを近接させて昇温させ、それを短時間で防振材と接着一体化させることができる防振構造体の製造装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ワークコイルと、外筒保持部又は内筒保持部と、防振材保持部とを一直線上に配置し、ワークコイルによって加熱した外筒又は内筒を短時間で防振材保持部に移動させて防振材と接着一体化させるようにしたものである。
【0008】
具体的には、本出願の発明は、
金属製の内筒及び外筒が筒状の防振材を介して同心状に連結されてなる防振構造体の製造装置であって、
外筒を保持し且つ保持した外筒の中心軸に沿った所定範囲を移動する外筒保持部と、
上記外筒保持部の移動範囲の一方端に設けられ、且つ外筒を保持した該外筒保持部が該移動範囲の一方端に移動した際に該外筒保持部に保持された外筒で包囲されるように配置され、該外筒保持部に保持された外筒の内周面を加熱する電磁誘導加熱用ワークコイルと、
上記外筒保持部の移動範囲の他方端に設けられ、上記電磁誘導加熱用ワークコイルで内周面が加熱された外筒を保持した外筒保持部が該移動範囲の他方端に移動した際に、その移動と同時に該外筒保持部に保持された外筒に外嵌され且つ外周面に熱硬化性樹脂型接着剤が塗布された防振材を脱着可能に保持する防振材保持部と、を備え、
上記外筒保持部で外筒を保持し、該外筒保持部を上記電磁誘導加熱用ワークコイルに向かって移動させて、該外筒保持部に保持された外筒で上記電磁誘導加熱用ワークコイルを包囲し、該電磁誘導加熱用ワークコイルで外筒の内周面を加熱した後、該外筒保持部を上記防振材保持部に向かって移動させて、該外筒保持部に保持され且つ内周面が加熱された外筒を、上記防振材保持部に保持され且つ外周面に熱硬化性樹脂型接着剤が塗布された防振材に外嵌するように構成されたことを特徴とする。
【0009】
具体的には、本出願の発明は、
金属製の内筒及び外筒が筒状の防振材を介して同心状に連結されてなる防振構造体の製造装置であって、
外筒を保持し且つ保持した外筒の中心軸に沿った所定範囲を移動する外筒保持部と、
上記外筒保持部の移動範囲の一方端に設けられ、且つ外筒を保持した該外筒保持部が該移動範囲の一方端に移動した際に該外筒保持部に保持された外筒で包囲されるように配置され、該外筒保持部に保持された外筒の内周面を加熱する電磁誘導加熱用ワークコイルと、
上記外筒保持部の移動範囲の他方端に設けられ、上記電磁誘導加熱用ワークコイルで内周面が加熱された外筒を保持した外筒保持部が該移動範囲の他方端に移動した際に、その移動と同時に該外筒保持部に保持された外筒が外嵌される外周面に熱硬化性樹脂型接着剤が塗布された防振材を脱着可能に保持する防振材保持部と、を備え、
上記外筒保持部で外筒を保持し、該外筒保持部を上記電磁誘導加熱用ワークコイルに向かって移動させて、該外筒保持部に保持された外筒で上記電磁誘導加熱用ワークコイルを包囲し、該電磁誘導加熱用ワークコイルで外筒の内周面を加熱した後、該外筒保持部を上記防振材保持部に向かって移動させて、該外筒保持部に保持され且つ内周面が加熱された外筒を、上記防振材保持部に保持され且つ外周面に熱硬化性樹脂型接着剤が塗布された防振材に外嵌するように構成されたことを特徴とする。
【0010】
本出願の発明は、内筒を防振材に接着一体化させる場合においても有効であり、その場合、内筒を内挿することができるようにワークコイルを形成し、ワークコイルで内筒の外周面を加熱した後、加熱した内筒を防振材保持部に保持され且つ内周面に熱硬化性樹脂型接着剤が塗布された防振材に内嵌するような構成とすればよい。
【0011】
また、本出願の他の発明は、
金属製の内筒及び外筒が筒状の防振材を介して同心状に連結されてなる防振構造体の製造装置であって、
外筒を保持する外筒保持部と、
上記外筒保持部に保持された外筒の中心軸の一方の延長線上に設けられ、該外筒保持部に保持された外筒に内挿する位置と該外筒保持部に保持された外筒から退避する位置との間を移動し、該外筒に内挿する位置に移動した際に該外筒保持部に保持された外筒の内周面を加熱する電磁誘導加熱用ワークコイルと、
上記外筒保持部に保持された外筒の中心軸の他方の延長線上に設けられ、外周面に熱硬化性樹脂型接着剤が塗布された防振材を保持して該外筒保持部に保持された外筒に該防振材を内嵌する位置と該防振材の保持を解除して外筒から退避する位置との間を移動し、該外筒に防振材を内嵌する位置に移動した際に該防振材を外筒の内周面に加熱接着せしめる防振材保持部と、を備え、
該電磁誘導加熱用ワークコイルを該外筒保持部に保持された外筒に内挿し、該電磁誘導加熱用ワークコイルで外筒の内周面を加熱した後、該電磁誘導加熱用ワークコイルを該外筒保持部から退避させると共に外周面に熱硬化性樹脂型接着剤が塗布された防振材を、該外筒保持部に保持され且つ内周面が加熱された外筒に内嵌するように構成されたことを特徴とする。
【0012】
上記の構成によれば、ワークコイルと、外筒保持部と、防振材保持部とが一直線上に配置されており、しかも、ワークコイル及び防振材保持部共に外筒保持部位置と退避位置との間を移動することができ、ワークコイルが外筒保持部位置にあるときには外筒保持部に保持された外筒にワークコイルを内挿した状態となり、防振材保持部が外筒保持部位置にあるときには外筒保持部に保持された外筒に防振材保持部に保持された防振材を内嵌した状態となるように構成されているので、ワークコイルによって外筒の内周面を電磁誘導加熱した後、直ぐにワークコイルを外筒保持部から遠ざけると共に防振材保持部を外筒保持部に向かって移動させることにより、防振材保持部に保持された防振材を、内周面が高温状態にある外筒に内嵌することができる。すなわち、ワークコイル及び防振材保持部は、外筒保持部との間の最短距離を行き来するだけでよく、無駄な動作がないので、外筒の内周面にワークコイルを近接させて昇温させ、それを短時間で防振材と接着一体化させることができる。
【0013】
本出願の他の発明も、内筒を防振材に接着一体化させる場合においても有効であり、その場合、内筒を包囲することができるようにワークコイルを形成し、ワークコイルで内筒の外周面を加熱した後、防振材保持部に保持され且つ内周面に熱硬化性樹脂型接着剤が塗布された防振材を、加熱された内筒に外嵌するような構成とすればよい。
【0014】
また、ワークコイル及び防振材保持部が略鉛直方向の上下に配置されており、外筒保持部又は内筒保持部がそれらの間を移動するような構成の場合、防振材保持部に保持された防振材に外筒を外嵌若しくは内筒を内嵌する際又は防振材保持部に保持された防振材を外筒に内嵌若しくは内筒に外嵌する際に、ワークコイルと防振材保持部との間を遮蔽する遮蔽手段が設けられていることが好ましい。かかる構成によれば、外筒又は内筒を防振材に装着する際に、防振材の外周面又は内周面に塗布された熱硬化性樹脂接着剤が液滴として落ちても遮蔽手段によってそれが受け止められ、その液滴がワークコイル上に滴下することによるワークコイルの汚染が防止されることとなる。遮蔽手段としては、ワークコイルと防振材保持部との間を遮蔽可能に構成された遮蔽板が挙げられる。
【0015】
さらに、防振材保持部に保持された防振材に外筒を外嵌する際若しくは内筒を内嵌する際、又は防振材保持部に保持された防振材を外筒に内嵌する際若しくは内筒に外嵌する際、防振材保持部に保持された防振材と外筒又は内筒とは、一方が他方に対して0.2〜1.0m/sの速度で移動して外嵌又は内嵌するように構成することが好ましい。かかる構成によれば、防振材と外筒又は内筒との一体化が付勢された状態で行われることとなるので、抵抗力に抗して確実に両者の一体化が図られることとなるのに加え、その過程における接着剤の硬化状態及び付着状態が適正化されることとなる。ここで、この相対速度が0.2m/sより遅くなると、外嵌又は内嵌途中で接着剤の硬化が始まることとなり、外筒又は内筒を防振材の所定位置に接着固定することが困難となり、他方、1.0m/sよりも速くなると、接着剤の付着むらが生じる傾向があるからである。従って、これらの観点から、この相対速度の範囲は0.3〜0.8m/sとすることがより好ましい。かかる速度制御は、サーボモータを用いたものとすることが好ましい。空気シリンダや油圧シリンダとリミットスイッチとを用いたような制御よりも速度及び位置の精度が高い制御を行うことができるからである。
【0016】
また、本出願の発明又は本出願の他の発明である防振構造体の製造装置は、防振材への接着剤の付着性を向上させるための塩素化処理等を行う表面処理部及び防振材に熱硬化型接着剤を塗布する接着剤塗布部が、ワークコイルから離隔して設けたものであってもよい。かかる構成によれば、表面処理部及び接着剤塗布部が防振構造体の製造装置に一体化することにより、表面処理時間、接着剤塗布時間、外筒又は内筒の電磁誘導加熱時間、防振材と外筒又は内筒とを一体化させる時間及び放冷時間のそれぞれを適当に設定してサイクルタイムの最適化を図ることができ、生産性の向上が図られることとなる。また、表面処理部及び接着剤塗布部はワークコイルから離隔して設けられているので、接着剤がワークコイルに付着して汚染されたり、電磁誘導加熱の熱により接着剤が引火・燃焼・爆発する危険性がない。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、本出願の発明によれば、外筒保持部は、ワークコイルと防振材保持部との間の最短距離を行き来するだけでよく、また、本出願の他の発明によれば、ワークコイル及び防振材保持部は、外筒保持部との間の最短距離を行き来するだけでよく、無駄な動作がないので、外筒の内周面にワークコイルを近接させて昇温させ、それを短時間で防振材と接着一体化させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
<防振構造体製造装置の構成>
図1は、本発明の実施形態1に係る防振構造体製造装置100の構成を示す。図2は、防振構造体製造装置100の要部構成を示す。
【0019】
この防振構造体製造装置100は、自動車のラテラルリンク、テンションロッド、サスペンションリンク、ペンデュラム式エンジンマウント、トルクロッド等のロッド両端に防振構造体を結合した構成の部品を製造するために、ロッド118端部に結合した外筒1を、内筒2を内嵌した状態に一体成形された円筒状の防振材3に外嵌するものである。そして、この防振構造体製造装置100は、外筒1を保持して鉛直上下方向に移動可能に構成された外筒保持機110と、外筒1を電磁誘導加熱するための電磁誘導加熱機120と、内筒2を内嵌めした防振材3を保持する防振材保持機130と、防振材の外周面に次亜塩素酸ナトリウム溶液や塩素化シアヌール酸溶液を塗布して表面処理する表面処理部(図示せず)と、表面処理した防振材の外周面に熱硬化性樹脂接着剤を塗布する接着剤塗布部(図示せず)とを備えている。
【0020】
外筒保持機110は、ロの字状の鋼枠が立設された固定枠台111を有しており、その固定枠台111の上辺中央部にはモータ軸112bが下方に延びた状態にサーボモータ112が取り付けられている。このサーボモータ112は、その背部に配置されたモータ制御部112aによって回転開始及び停止並びに回転速度が制御されている。モータ軸112bには、サーボモータ112の回転によってモータ軸112b上の所定範囲を上下移動する移動部材113が装着されており、その移動部材113と一体に固定枠台111幅と同長さを有する細長板状の可動枠114が設けられている。可動枠114の両端にはそれぞれ鉛直上方向に延びる支柱115,115が設けられており、それらの支柱115,115は固定枠台111の上辺両端にそれぞれ設けられた円筒部材116,116に内挿され摺動可能に支持されている。両支柱115,115は、載置台117を水平に支持している。載置台117は、ロッド118両端に外筒1,1を結合した部材をセットすることができるように形成されており、その一方の端部には肉厚筒状で外筒1を嵌入保持可能に形成された外筒保持部117aが設けられている。そして、サーボモータ112が回転すると、それによって移動部材113がモータ軸112bを上下に移動し、それに伴って可動枠114、支柱115,115、載置台117及びロッド118両端に外筒1,1を結合した部材もが上下移動し、載置台117の外筒保持部117aで中心軸が鉛直方向と重なるように保持された外筒1もまたその中心軸に沿った鉛直上下方向に移動することとなる。また、外筒保持部117a及び外筒1の移動通路を遮蔽する遮蔽板140が外筒保持部117aの通常停止位置より下方に水平可動(図1の紙面垂直方向)に設けられており、外筒保持部117a及び外筒1が上昇して防振材3を外筒1で外嵌する際等の所定時にその通路が遮蔽されるようになっている。
【0021】
電磁誘導加熱機120は、電磁誘導加熱用のシングルターンのワークコイル121を有している。このワークコイル121は、外筒保持部117aの移動範囲の下端であって且つ外筒保持機110の固定枠台111上辺延出部上のコイル支持台111a上に、その延びる方向の軸延長線に外筒保持部117aに保持された外筒1の中心軸が含まれるように配置され、その外径は外筒1で包囲可能なものとなっている。ワークコイル121には発振器122が結合されており、図示しない制御部によってワークコイル121を所定の出力及び周波数で発振させることができるようになっている。そして、外筒保持部117aが下降すると、それによって外筒保持部117aに保持された外筒1がワークコイル121を包囲し、ワークコイル121を発振させることによって外筒1の内周面が電磁誘導加熱されるようになっている。
【0022】
防振材保持機130は、防振材3を保持する防振材保持部131を有している。この防振材保持部131は、外筒保持部117aの移動範囲の上端に配置され、防振材3の補給及び鉛直方向上下への移動が可能に設けられたロボットハンドにより構成されており、保持された防振材3の中心軸がワークコイル121の延びる方向の軸延長線、すなわち、外筒保持部117aに保持された外筒1の中心軸の延長線に含まれるように、防振材3に内嵌された内筒2を把持するようになっている。そして、外筒保持部117aが上昇すると、それによって外筒保持部117aに保持された外筒1が防振材3と同軸上を移動し、防振材保持部131に保持された防振材3が外筒1で外嵌されるようになっている。
【0023】
表面処理部及び接着剤塗布部は、ワークコイル121から離隔して設けられている。
【0024】
すなわち、この防振構造体製造装置100では、防振材保持機130の防振材保持部131、外筒保持機110の外筒保持部117a及び電磁誘導加熱機120のワークコイル121がそれぞれ鉛直方向上下に順に一直線上に配置されている。また、ワークコイル121の延びる方向の軸延長線に、外筒保持部117aに保持された外筒1の中心軸及び防振材保持部131に保持された防振材3の中心軸が含まれるような配置となっている。
<防振構造体製造装置の動作>
次に、本実施形態1に係る防振構造体製造装置100の動作について説明する。
【0025】
図3は、内筒2を内嵌して接着固定した円筒状の防振材3に外筒1を外嵌する工程のフローチャートを示す。
【0026】
−準備工程−
金属パイプの両端に金属筒(鉄、アルミニウム、錫、ニッケル等、又はこれらの合金等)の外周面を結合固定し、それらの表面に熱硬化性樹脂塗料を塗布して高温下に晒すことによって焼付塗膜を形成させ、ロッド118両端に外筒1,1を結合した部材を作成する。ここで、熱硬化性樹脂塗料には、焼付塗膜の分解温度が230℃以下であるカチオン型電着塗装用エポキシ樹脂系塗料等を用いる。焼付塗膜の分解温度とは、その温度以上では焼付塗膜が劣化分解し、それが軟化剥離したり、発泡炭化したりして、耐蝕性付与という機能を満足し得なくなる温度をいう。同様の塗装加工を外筒1よりも小径の金属筒に施して内筒2を作成する。
【0027】
また、天然ゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ニトリルゴム等のジエン系ゴムの単体又はブレンド物を主体とするゴム組成物や発泡ウレタン組成物等による組成物と内筒2とを成形金型に充填して加熱し、内筒2が内嵌状態に一体化した肉厚円筒状の防振材3を加硫成形する。この内筒2を内嵌状態に一体成形した防振材3を表面処理部に移し、そこで防振材3の外周面に次亜塩素酸ナトリウム溶液や塩素化シアヌール酸溶液を塗布して表面処理し、接着剤の付着性向上を図る。その後、それを接着剤塗布部に移し、防振材3の外周面に、ゲル化開始温度が100℃以上であって且つ硬化温度が180℃以下であるエポキシ系又はポリウレタン系樹脂接着剤を塗布する。
【0028】
そして、ロッド118両端に外筒1,1を結合した部材を、防振材保持部131のロボットハンドとは別のロボットハンドによって載置台117に載置し、外筒保持部117aに一方の外筒1をセットする(SA1)。また、内筒2が防振材保持部131(ロボットハンド)に把持されるようにして防振材3を防振材保持部131にセットする。このとき、外筒1の中心軸及び防振材3の中心軸がワークコイル121の延びる方向の軸延長線に重なるような配置となる。
【0029】
また、ワークコイル121と防振材保持部131との間に配置された遮蔽板140を開き(SA2)、外筒保持部117a及び外筒1が下方(ワークコイル121側)に移動できるようにする。
【0030】
−電磁誘導加熱工程−
サーボモータ112を回転させることにより、載置台117及びロッド118を下降させると共に、外筒保持部117aに保持した外筒1をその中心軸に沿って下降させ(SA3)、外筒1がワークコイルを131包囲する状態となったところでその下降を停止する(SA4)。
【0031】
ワークコイル121に繋がった発振器122を10〜300kHzの発振周波数で発振を開始し(SA5)、その発振を1〜10秒間継続して停止する(SA6)。このとき、外筒1の内周面は、防振材3との接着に使用される樹脂接着剤の硬化温度以上であって且つ熱硬化性樹脂塗料よりなる焼付塗膜の分解温度よりも低い温度(180〜230℃)乃至樹脂接着剤がゲル状態となるゲル状温度域に昇温する。
【0032】
−外嵌工程−
サーボモータ112を逆に回転させることにより、載置台117を上昇させると共に、外筒保持部117aに保持した外筒1をその中心軸に沿って上昇させ(SA7)、また、外筒保持部117aが通常停止位置(初期位置)を通過した直後に、遮蔽板140でワークコイル121と防振材保持部131との間を遮蔽する(SA8)。
【0033】
そして、外筒保持部117a及び外筒1の上昇速度を0.2〜1.0m/s(好ましくは0.3〜0.8m/s)に上げ(SA9)、外筒1を防振材3に外嵌した状態となった時点でその上昇を停止する(SA10)。
【0034】
−放冷・取り出し工程−
外筒1を防振材3に外嵌した状態で1〜10秒間保持することにより放冷する(SA11)。このとき、熱硬化性樹脂接着剤は、半硬化状態となって外筒1が防振材3に仮接着固定された状態となる。なお、接着剤の硬化反応は常温においても進行するため、仮接着固定状態から完全接着状態に経時的に移行することとなる。
【0035】
また、この間、外筒1の外嵌に対する防振材3の抵抗力を検知し(SA12)、その抵抗力が過小(294N以下)又は過大(1961N以上)である場合には異常警報を発信する。
【0036】
その後、防振材保持部131及び外筒保持部117aを共に下降させ(SA13,SA14)、外筒保持部117aが通常停止位置となったときにその下降を停止する(SA15)。
【0037】
そして、防振材保持部131による内筒2の把持を解除して上昇させ(SA16)、外筒保持部117aによる外筒1の保持を解除する(SA17)。
【0038】
同様に、他方の外筒1についても内筒2及び防振材3を装着し、内筒2及び外筒1が筒状の防振材3を介して同心状に連結されてなるブッシュタイプの防振構造体をロッド118両端に結合した部品が製造される。
<作用・効果>
上記構成の防振構造体製造装置100によれば、ワークコイル121と、外筒保持部117aと、防振材保持部131とが一直線上に配置されており、しかも、外筒保持部117aがワークコイル121位置と防振材保持部131位置との間を移動することができ、それがワークコイル121位置にあるときには外筒保持部117aに保持された外筒1がワークコイル121を包囲した状態となり、防振材保持部131位置にあるときには外筒保持部117aに保持された外筒1が防振材保持部131に保持された防振材3を外嵌した状態となるように構成されているので、ワークコイル121位置で外筒1の内周面を電磁誘導加熱した後、直ぐに外筒保持部117aを防振材保持部131に向かって移動させることにより、内周面が高温状態にある外筒1を防振材保持部131に保持された防振材3に外嵌することができる。すなわち、外筒保持部117aは、ワークコイル121と防振材保持部131との間の最短距離を行き来するだけでよく、無駄な動作がないので、外筒1の内周面にワークコイル121を近接させて昇温させ、それを短時間で防振材3と接着一体化させることができる。
【0039】
また、遮蔽板140が設けられているので、外筒1を防振材3に外嵌する際に、防振材3の外周面に塗布された熱硬化性樹脂接着剤が液滴として落ちても遮蔽板140によってそれが受け止められ、その液滴がワークコイル121上に滴下することによるワークコイル121の汚染が防止されることとなる。
【0040】
さらに、防振材保持部131に保持された防振材3に外筒1を外嵌する際、外筒1は、防振材保持部131に保持された防振材3に対して、0.2〜1.0m/s(好ましくは0.3〜0.8m/s)の速度で移動して外嵌することとなるので、防振材3と外筒1との一体化が付勢された状態で行われることとなり、防振材3の抵抗力に抗して確実に両者の一体化が図られることとなる。しかも、その過程における熱硬化性樹脂接着剤の硬化状態及び付着状態が適正化されることとなる。加えて、かかる制御をサーボモータ112を用いたものとしているので、空気シリンダや油圧シリンダとリミットスイッチとを用いたような制御よりも速度及び位置の精度が高い制御がなされることとなる。
【0041】
また、防振材3への熱硬化性樹脂接着剤の付着性を向上させるための塩素化処理等を行う表面処理部及び防振材に熱硬化性樹脂接着剤を塗布する接着剤塗布部を防振構造体の製造装置100に一体に設けられているので、表面処理時間、接着剤塗布時間、外筒1又は内筒2の電磁誘導加熱時間、防振材と外筒1又は内筒2とを一体化させる時間及び放冷時間のそれぞれを適当に設定してサイクルタイムの最適化を図ることができ、生産性の向上が図られることとなる。加えて、これらがワークコイル121から離隔して設けられているので、熱硬化性樹脂接着剤でワークコイル121が汚染されたり、電磁誘導加熱の熱により接着剤が引火・燃焼・爆発する危険性がない。
(実施形態2)
<防振構造体製造装置の構成>
図4は、本発明の実施形態2に係る防振構造体製造装置200の要部構成を示す。
【0042】
この防振構造体製造装置200も、実施形態1と同様、ロッド212両端に防振構造体を結合した構成の部品を製造するために、内筒2を内嵌した状態に一体成形された円筒状の防振材3を外筒1に内嵌するものである。そして、この防振構造体製造装置100は、外筒1を鉛直上下方向に移動可能に保持する外筒保持機210と、外筒1を電磁誘導加熱するための電磁誘導加熱機220と、内筒2を内嵌めした防振材3を保持する防振材保持機230と、防振材の外周面に次亜塩素酸ナトリウム溶液や塩素化シアヌール酸溶液を塗布して表面処理する表面処理部(図示せず)と、表面処理した防振材の外周面に熱硬化性樹脂接着剤を塗布する接着剤塗布部(図示せず)とを備えている。
【0043】
外筒保持機210は、外筒1の底部分が嵌入できる嵌入部及びその嵌入部に嵌入保持された外筒1の中心軸と同軸の貫通孔がそれぞれ設けられたブロック状の外筒保持部211を有しており、ロッド212の一方の端に結合した外筒1がその中心軸が鉛直方向となるように外筒保持部211に嵌入保持されることとなる。
【0044】
電磁誘導加熱機220は、電磁誘導加熱用のシングルターンのワークコイル221を有している。このワークコイル221は、外筒保持部211下方における外筒保持部211に保持された外筒1の中心軸の延長線上に配置され、鉛直方向上下動可能に構成されている。ワークコイル221には、図示しない発振器及び制御部が結合されており、所定の出力及び周波数での電磁誘導加熱できるようになっている。そして、ワークコイル221が鉛直方向上方に上昇して外筒保持部211の貫通孔に内挿され、それが外筒1の内周面に臨む状態となったところでその上昇が停止し、ワークコイル221を発振させることによって外筒1の内周面が電磁誘導加熱されることとなる。また、ワークコイル221の移動通路を遮蔽する遮蔽板240が外筒保持部211の下方に水平可動に設けられており、防振材3を外筒1で外嵌する際等の所定時にその通路が遮蔽されるようになっている。
【0045】
防振材保持機230は、ピン状の固定部で防振材3と一体となった内筒2を内挿支持する防振材保持部231を有している。この防振材保持部231は、外筒保持部211上方における外筒保持部211に保持された外筒1の中心軸の延長線上に配置され、鉛直方向上下動可能に構成されている。そして、防振材保持部231が鉛直方向下方に下降して外筒保持部211に保持された外筒1に防振材3が内嵌されることとなる。
【0046】
すなわち、この防振構造体製造装置200では、防振材保持機230の防振材保持部231、外筒保持機210の外筒保持部211及び電磁誘導加熱機220のワークコイル221がそれぞれ鉛直方向上下に順に一直線上に配置されている。また、ワークコイル221の延びる方向の軸延長線に、外筒保持部211に保持された外筒1の中心軸及び防振材保持部231に保持された防振材3の中心軸が含まれるような配置となっている。
<防振構造体製造装置の動作>
次に、本実施形態2に係る防振構造体製造装置200の動作について説明する。
【0047】
図5は、内筒2を内嵌して接着固定した円筒状の防振材3に外筒1を外嵌する工程のフローチャートを示す。
【0048】
−準備工程−
金属パイプの両端に金属筒(鉄、アルミニウム、錫、ニッケル等、又はこれらの合金等)の外周面を結合固定し、それらの表面に熱硬化性樹脂塗料を塗布して高温下に晒すことによって焼付塗膜を形成させ、ロッド118両端に外筒1,1を結合した部材を作成する。ここで、熱硬化性樹脂塗料には、焼付塗膜の分解温度が230℃以下であるカチオン型電着塗装用エポキシ樹脂系塗料等を用いる。焼付塗膜の分解温度とは、その温度以上では焼付塗膜が劣化分解し、それが軟化剥離したり、発泡炭化したりして、耐蝕性付与という機能を満足し得なくなる温度をいう。同様の塗装加工を外筒1よりも小径の金属筒に施して内筒2を作成する。
【0049】
また、天然ゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ニトリルゴム等のジエン系ゴムの単体又はブレンド物を主体とするゴム組成物や発泡ウレタン組成物等による組成物と内筒2とを成形金型に充填して加熱し、内筒2が内嵌状態に一体化した肉厚円筒状の防振材3を加硫成形する。この内筒2を内嵌状態に一体成形した防振材3を表面処理部に移し、そこで防振材3の外周面に次亜塩素酸ナトリウム溶液や塩素化シアヌール酸溶液を塗布して表面処理し、接着剤の付着性向上を図る。その後、それを接着剤塗布部に移し、防振材3の外周面に、ゲル化開始温度が100℃以上であって且つ硬化温度が180℃以下であるエポキシ系又はポリウレタン系樹脂接着剤を塗布する。
【0050】
そして、ロッド212の一方端に結合した外筒1を外筒保持部211にセットする(SB1)。また、防振材保持部231のピン状固定部を内筒2に内挿し、そのピン状固定部に設けられた係合突起を内筒2の内周面に係合させることにより、内筒2と一体化した防振材3を防振材保持部231で支持する。
【0051】
また、外筒保持部211下方に配置された遮蔽板240を開き(SB2)、ワークコイル221が上方に移動できるようにする。
【0052】
−電磁誘導加熱工程−
外筒保持部211に保持した外筒1の中心軸に沿ってワークコイル221を上昇させ(SB3)、外筒1にワークコイル221を内挿した状態となったところでその上昇を停止する。
【0053】
ワークコイル221に繋がった発振器を10〜300kHzの発振周波数で発振を開始し(SB4)、その発振を1〜10秒間継続して停止する(SB5)。このとき、外筒1の内周面は、防振材3との接着に使用される樹脂接着剤の硬化温度以上であって且つ熱硬化性樹脂塗料よりなる焼付塗膜の分解温度よりも低い温度(180〜230℃)乃至樹脂接着剤がゲル状態となるゲル状温度域に昇温されることとなる。
【0054】
−外嵌工程−
外筒保持部211に保持した外筒1の中心軸に沿ってワークコイル221を下降させ(SB6)、また、ワークコイル221が通過した後に、遮蔽板240を閉じてワークコイル221と外筒保持部211との間を遮蔽する(SB7)。
【0055】
そして、防振材保持部231の下降を開始し(SB8)、防振材3を外筒1に内嵌する直前にその上昇速度を0.2〜1.0m/s(好ましくは0.3〜0.8m/s)に上げ(SB9)、防振材3を外筒1に内嵌した状態でその下降を停止する(SB10)。
【0056】
−放冷・取り出し工程−
防振材3を外筒1に内嵌した状態で1〜10秒間保持することにより放冷する(SB11)。このとき、熱硬化性樹脂接着剤は、半硬化状態となって外筒1が防振材3に仮接着固定された状態となる。なお、接着剤の硬化反応は常温においても進行するため、仮接着固定状態から完全接着状態に経時的に移行することとなる。
【0057】
また、この間、防振材3の外筒1への内嵌に対する抵抗力を検知し(SB12)、その抵抗力が過小(294N以下)又は過大(1961N以上)である場合には異常警報を発信する。
【0058】
そして、防振材保持部231による内筒2の支持を解除して上昇させ(SB13、SB14)、外筒保持部211による外筒1の保持を解除する(SB15)。
【0059】
同様に、他方の外筒1についても内筒2及び防振材3を装着し、内筒2及び外筒1が筒状の防振材3を介して同心状に連結されてなるブッシュタイプの防振構造体をロッド212両端に結合した部品が製造される。
<作用・効果>
上記構成の防振構造体製造装置200によれば、ワークコイル221と、外筒保持部211と、防振材保持部231とが一直線上に配置されており、しかも、ワークコイル221及び防振材保持部231共に外筒保持部211位置と退避位置との間を移動することができ、ワークコイル221が外筒保持部211位置にあるときには外筒保持部211に保持された外筒1にワークコイル221を内挿した状態となり、防振材保持部231が外筒保持部211位置にあるときには外筒保持部211に保持された外筒1に防振材保持部231に保持された防振材3を内嵌した状態となるように構成されているので、ワークコイル221によって外筒1の内周面を電磁誘導加熱した後、直ぐにワークコイル221を外筒保持部211から遠ざけると共に防振材保持部231を外筒保持部211に向かって移動させることにより、防振材保持部231に保持された防振材3を、内周面が高温状態にある外筒1に内嵌することができる。すなわち、ワークコイル221及び防振材保持部231は、外筒保持部211との間の最短距離を行き来するだけでよく、無駄な動作がないので、外筒1の内周面にワークコイル221を近接させて昇温させ、それを短時間で防振材3と接着一体化させることができる。
【0060】
その他の作用・効果は実施形態1と同一である。
(その他の実施形態)
上記実施形態1では、外筒1を防振材3に外嵌する防振構造体製造装置100としたが、特にこれに限定されるものではなく、内筒を防振材に内嵌して接着一体化させるものであってもよく、その場合、内筒を内挿することができるようにワークコイルを形成し、ワークコイルで内筒の外周面を加熱した後、加熱した内筒を防振材保持部に保持され且つ内周面に熱硬化性樹脂型接着剤が塗布された防振材に内嵌するような構成とすればよい。
【0061】
また、上記実施形態2では、外筒1に防振材3を内嵌する防振構造体製造装置200としたが、特にこれに限定されるものではなく、内筒に防振材を外嵌して接着一体化させるものであってもよく、その場合、内筒を包囲することができるようにワークコイルを形成し、ワークコイルで内筒の外周面を加熱した後、防振材保持部に保持され且つ内周面に熱硬化性樹脂型接着剤が塗布された防振材を、加熱された内筒に外嵌するような構成とすればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1に係る防振構造体製造装置の構成図である。
【図2】 本発明の実施形態1に係る防振構造体製造装置の概略構成図である。
【図3】 本発明の実施形態1に係る防振構造体製造装置の動作のフローチャート図である。
【図4】 本発明の実施形態2に係る防振構造体製造装置の概略構成図である。
【図5】 本発明の実施形態2に係る防振構造体製造装置の動作のフローチャート図である。
【符号の説明】
1 外筒
2 内筒
3 防振材
100,200 防振構造体製造装置
110,210 外筒保持機
111 固定枠台
111a コイル支持台
112 サーボモータ
112a モータ制御部
112b モータ軸
113 移動部材
114 可動枠
115 支柱
116 円筒部材
117 載置台
117a,211 外筒保持部
118,212 ロッド
120,220 電磁誘導加熱機
121,221 ワークコイル
122 発振器
130,230 防振材保持機
131,231 防振材支持部
140,240 遮蔽板

Claims (8)

  1. 金属製の内筒及び外筒が筒状の防振材を介して同心状に連結されてなる防振構造体の製造装置であって、
    外筒を保持し且つ保持した外筒の中心軸に沿った所定範囲を移動する外筒保持部と、
    上記外筒保持部の移動範囲の一方端に設けられ、且つ外筒を保持した該外筒保持部が該移動範囲の一方端に移動した際に該外筒保持部に保持された外筒で包囲されるように配置され、該外筒保持部に保持された外筒の内周面を加熱する電磁誘導加熱用ワークコイルと、
    上記外筒保持部の移動範囲の他方端に設けられ、上記電磁誘導加熱用ワークコイルで内周面が加熱された外筒を保持した外筒保持部が該移動範囲の他方端に移動した際に、その移動と同時に該外筒保持部に保持された外筒が外嵌される外周面に熱硬化性樹脂型接着剤が塗布された防振材を脱着可能に保持する防振材保持部と、を備え、
    上記外筒保持部で外筒を保持し、該外筒保持部を上記電磁誘導加熱用ワークコイルに向かって移動させて、該外筒保持部に保持された外筒で上記電磁誘導加熱用ワークコイルを包囲し、該電磁誘導加熱用ワークコイルで外筒の内周面を加熱した後、該外筒保持部を上記防振材保持部に向かって移動させて、該外筒保持部に保持され且つ内周面が加熱された外筒を、上記防振材保持部に保持され且つ外周面に熱硬化性樹脂型接着剤が塗布された防振材に外嵌するように構成されたことを特徴とする防振構造体の製造装置。
  2. 金属製の内筒及び外筒が筒状の防振材を介して同心状に連結されてなる防振構造体の製造装置であって、
    外筒を保持する外筒保持部と、
    上記外筒保持部に保持された外筒の中心軸の一方の延長線上に設けられ、該外筒保持部に保持された外筒に内挿する位置と該外筒保持部に保持された外筒から退避する位置との間を移動し、該外筒に内挿する位置に移動した際に該外筒保持部に保持された外筒の内周面を加熱する電磁誘導加熱用ワークコイルと、
    上記外筒保持部に保持された外筒の中心軸の他方の延長線上に設けられ、外周面に熱硬化性樹脂型接着剤が塗布された防振材を保持して該外筒保持部に保持された外筒に該防振材を内嵌する位置と該防振材の保持を解除して外筒から退避する位置との間を移動し、該外筒に防振材を内嵌する位置に移動した際に該防振材を外筒の内周面に加熱接着せしめる防振材保持部と、を備え、
    該電磁誘導加熱用ワークコイルを該外筒保持部に保持された外筒に内挿し、該電磁誘導加熱用ワークコイルで外筒の内周面を加熱した後、該電磁誘導加熱用ワークコイルを該外筒保持部から退避させると共に外周面に熱硬化性樹脂型接着剤が塗布された防振材を、該外筒保持部に保持され且つ内周面が加熱された外筒に内嵌するように構成されたことを特徴とする防振構造体の製造装置。
  3. 金属製の内筒及び外筒が筒状の防振材を介して同心状に連結されてなる防振構造体の製造装置であって、
    内筒を保持し且つ保持した内筒の中心軸に沿った所定範囲を移動する内筒保持部と、
    上記内筒保持部の移動範囲の一方端に設けられ、且つ内筒を保持した該内筒保持部が該移動範囲の一方端に移動した際に該内筒保持部に保持された内筒を包囲するように配置され、該内筒保持部に保持された内筒の外周面を加熱する電磁誘導加熱用ワークコイルと、
    上記内筒保持部の移動範囲の他方端に設けられ、上記電磁誘導加熱用ワークコイルで外周面が加熱された内筒を保持した内筒保持部が該移動範囲の他方端に移動した際に、その移動と同時に該内筒保持部に保持された内筒が内嵌される内周面に熱硬化性樹脂型接着剤が塗布された防振材を脱着可能に保持する防振材保持部と、を備え、
    上記内筒保持部で内筒を保持し、該内筒保持部を上記電磁誘導加熱用ワークコイルに向かって移動させて、該内筒保持部に保持された内筒を上記電磁誘導加熱用ワークコイルで包囲し、該電磁誘導加熱用ワークコイルで内筒の外周面を加熱した後、該内筒保持部を上記防振材保持部に向かって移動させて、該内筒保持部に保持され且つ外周面が加熱された内筒を、上記防振材保持部に保持され且つ内周面に熱硬化性樹脂型接着剤が塗布された防振材に内嵌するように構成されたことを特徴とする防振構造体の製造装置。
  4. 金属製の内筒及び外筒が筒状の防振材を介して同心状に連結されてなる防振構造体の製造装置であって、
    内筒を保持する内筒保持部と、
    上記内筒保持部に保持された内筒の中心軸の一方の延長線上に設けられ、該内筒保持部に保持された内筒を包囲する位置と該内筒保持部に保持された内筒から退避する位置との間を移動し、該内筒を包囲する位置に移動した際に該内筒保持部に保持された内筒の外周面を加熱する電磁誘導加熱用ワークコイルと、
    上記内筒保持部に保持された内筒の中心軸の他方の延長線上に設けられ、内周面に熱硬化性樹脂型接着剤が塗布された防振材を保持して該内筒保持部に保持された内筒に該防振材を外嵌する位置と該防振材の保持を解除して内筒から退避する位置との間を移動し、該内筒に防振材を外嵌する位置に移動した際に該防振材を内筒の外周面に加熱接着せしめる防振材保持部と、を備え、
    該電磁誘導加熱用ワークコイルで該内筒保持部に保持された内筒を包囲し、該電磁誘導加熱用ワークコイルで内筒の外周面を加熱した後、該電磁誘導加熱用ワークコイルを該内筒保持部から退避させると共に内周面に熱硬化性樹脂型接着剤が塗布された防振材を、該内筒保持部に保持され且つ外周面が加熱された内筒に外嵌するように構成されたことを特徴とする防振構造体の製造装置。
  5. 上記電磁誘導加熱用ワークコイル及び上記防振材保持部が略鉛直方向の上下にそれぞれ配置されており、
    記防振材保持部に保持された防振材に外筒を外嵌する際若しくは内筒を内嵌する際、又は上記防振材保持部に保持された防振材を外筒に内嵌する際若しくは内筒に外嵌する際、電磁誘導加熱用ワークコイルと防振材保持部との間を遮蔽する遮蔽手段が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の防振構造体の製造装置。
  6. 上記遮蔽手段は、上記電磁誘導加熱用ワークコイルと上記防振材保持部との間を遮蔽可能に設けられた遮蔽板であることを特徴とする請求項5に記載の防振構造体の製造装置。
  7. 上記防振材保持部に保持された防振材に外筒を外嵌する際若しくは内筒を内嵌する際、又は上記防振材保持部に保持された防振材を外筒に内嵌する際若しくは内筒に外嵌する際、
    上記防振材保持部に保持された防振材と上記外筒又は上記内筒とは、一方が他方に対して0.2〜1.0m/sの速度で外嵌又は内嵌するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一に記載の防振構造体の製造装置。
  8. 防振材への熱硬化性樹脂型接着剤の付着性を向上させるための表面処理を行うための表面処理部及び防振材に熱硬化性樹脂型接着剤を塗布する接着剤塗布部が、上記電磁誘導加熱用ワークコイルから離隔して設けられていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一に記載の防振構造体の製造装置。
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