JP4011367B2 - スプリング構造樹脂成形品から成るクッション材の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スプリング構造樹脂成形品から成るクッション材の製造方法に係り、詳しくは、耐衝撃性及び耐加重性等に優れると共に、個々の形状及び大きさ等、各分野における特性及び不特定多数の細かなニーズにも対応可能であり、自動車、自動二輪車、自転車、電車若しくは航空機等の座席シート、乗馬用の鞍、椅子、ソファ又はベッド等、人が座る、寝る又は乗るものであれば何にでも適用可能なスプリング構造樹脂成形品から成るクッション材の製造方法であり、特に、1種類の型で多様な厚みに成形することが可能なスプリング構造樹脂成形品から成るクッション材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、自動車、自動二輪車、自転車、電車若しくは航空機等の座席シートやベッド等に使用されるクッション材としては、ウレタンフォームが主流である。振動を伴うところ又は伴わないところを問わず、人が座る、寝る又は乗るところには、何等かの形でクッション材が利用されているのが一般的であり、実際、ウレタンフォームはあらゆる分野で広く使用されており、製法及びコスト面では問題が少ないと考えられ、普及率が非常に高い。
【0003】
このようなクッション材として、例えば、特許第2995325号においては、座面部が一層構造であるハイレジリエンスフォームからなり、前記ハイレジリエンスフォームがトリレンジイソシアネート(TDI)を10重量%以下の割合で含有し、残余がジフェニルメタンジイソシアネートからなるイソシアネートを用いてなるウレタンフォームから成る自動車用シートクッションパッドが提案されている。また、特許第2548477号においては、高融点のポリエステル繊維を低融点の熱可塑性エラストマーで融着しているクッション構造体が提案されている。また、特開2000−51011号においては、1〜20デニールの合成繊維又は天然繊維を合成ゴム系接着剤又は架橋性ウレタン等で部分的に接着したクッションが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般的に、ウレタンフォームは、人が座ったとき等、荷重が1箇所に集中するため、沈み込みが大きく、バランスが不安定であり、長期間座りつづけると疲労が溜まる等の課題がある。これは、ウレタンフォームは、均等に発泡することにより成形されているため、密度や強度が一定であり、必要に応じて、部分毎に強度や密度を変化させることが難しいことが原因である。また、ウレタンフォームは、柔軟すぎるため、下からの突き上げ感、底付き感、揺動感が大きく、長時間座っていると、足の痺れや強い疲労感を生じることもある。例えば、自動車や自動二輪車の場合、ウレタンフォームの製法上及び構造上から要求は多様化しているが、材料の特性として密度一定であり、実際の使用時、面圧分布が変わるので、機能上、最適ではないことがある。ウレタンフォームでは、発泡成形であるため、ばね特性が一律になるか或いは種類が大まかであり、必要に応じて変更することが難しい。従って、ウレタンフォームでは、ばね特性に対する多様な要求に答えることが困難である。例えば、自動二輪車の場合、ツーリング用、ロードレース用又はモトクロス用等、乗る姿勢や状態に応じて、ばね特性を変えなければならないが、座席シートがこれに好適に対応していないため、走行中に尻を上げたり下げたりする必要がある。このように体を浮かしている時間が多くなることにより、重心が上がりバランスが不安定となる等の不都合がある。
【0005】
また、利用分野に応じて、特に、自動車や自動二輪車等に使用した場合には個々の機種に応じてクッション材の厚みをコントロールすることが必要とされる。これは、外形は同じ形状であっても、クッション材の厚みは機種(サスペンション特性)によって各々異なるためである。通常、この場合にも浅絞り深絞り等、絞りの程度に応じて金型を多数揃える必要がある。
【0006】
また、ウレタンフォームは、熱硬化性樹脂であるため、リサイクルが困難であり、リサイクル方法としては、粉砕機でチップ化したものを接着成形によりチップフォーム(リボンデットフォーム)と呼ばれる材料に再生するか、燃焼し熱エネルギーとして回収するにとどまる。廃棄処分方法として、埋立処理と焼却処理が挙げられるが、かさ密度が小さく柔らかいウレタンフォームの埋立処理は、地盤の安定化が困難であり、埋立場所が限定される。また、粉粒体等に加工して埋立処理することも可能であるが、経費と手間がかかる。一方、燃焼の際、特に、青酸ガス(シアン化水素)を発生するおそれがあるため、焼却炉の損傷が大きく、青酸ガスの除去にも経費がかかるおそれがある。このように、リサイクル法との関係から、埋設処理等では環境面での対応が困難となる。
【0007】
さらに、ウレタンフォームには上記の他にも、以下の課題を有する。
洗浄が困難である。製造時に使用するアミン触媒がフォーム内に残存し悪臭がするからである。また、通気性がなく蓄熱性があるため、蒸れやすく長時間連続して集中光線を当てていると燃え出すおそれがある。環境に対する性能が低い。ウレタンフォーム製造時に発泡剤として使用されている代替フロンの使用期限が2020年であるが、代替フロンより発泡性能が優れる代替剤が無いのが現状である。また、軟質ウレタンフォーム製造に通常使用されるイソシアネートであるTDIは、労働省告示第25号で濃度を0.005ppm以下にすると決定されている毒性の高い物質であり、実際の製造現場では管理が徹底されていない場合には、作業者の健康を害するおそれがある。
【0008】
上記課題のうち、軟質ウレタンフォームの特性については、上述した従来技術の特許第2995325号で改良されてはいるが、ウレタンフォームが有する他の課題については依然として残されたままである。また、特許第2548477号において提案されているクッション構造体は、高融点のポリエステル繊維を低融点の熱可塑性エラストマーで融着しているのでリサイクルが困難な上、製法が煩雑で加工コストが著しく高い等の課題が残っている。また、特開2000−51011号は、通気性が良い、洗浄が可能等の長所を有するが、耐久性に劣り、製法が煩雑で加工コストが著しく高い等の課題を有する。さらに、ゴム系接着剤及び架橋性ウレタンは熱硬化性樹脂である上、単一組成物でないので、リサイクルが困難である。
【0009】
このように、上記のような種々の課題を有しながらも、自動車、自動二輪車、自転車、電車若しくは航空機等の座席シートやベッド等に使用されるクッション材として、ウレタンフォームと同等以上の性能を持った上、安価に製造できる代替材料が存在していないのが現状である。
【0010】
そこで、本発明は、リサイクルが困難な上、廃棄処理においても上記課題を有するウレタンフォームに代えて、自動車、自動二輪車、自転車、電車若しくは航空機等の座席シート、乗馬用の鞍、椅子、ソファ又はベッド等、人が座る、寝る又は乗るものに使用されるクッション材として好適な、スプリング構造樹脂成形品から成るクッション材に好適な製造方法を提供することを目的とする。特に、成形工程が容易であり、形状及び大きさの自由度が高く、安価で、沈み込みが少なく、座った際には圧力を均一に分散させるので長時間使用しても疲労しない等、ばね特性に対する多様な要求に答え、所望の耐加重強度、耐衝撃性等の物性を有する成形品を容易に製造することができると共に、浅絞り及び深絞りに対応した1種類の型で種々の厚みの成形品を製造することができる製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、雌型内に、少なくとも熱可塑性樹脂から成る中実及び/又は中空の連続線条及び/又は短線条のランダムなループ又はカールの隣接する線条相互を接触絡合集合して成る所定の嵩密度の空隙を備える立体構造体を置き、前記立体構造体を軟化させるに必要な温度条件で、前記雌型及び/又は前記立体構造体を加熱し、
前記雌型内に製品の一部となるベースによって構成された雄型を所定のストローク長さで挿入して前記立体構造体を前記挿入した雄型の挿入ストローク長さに対応した厚みに型締めした後、
冷却によって前記立体構造体を硬化させるスプリング構造樹脂成形品から成るクッション材の製造方法において、
前記雌型をコンクリート製と成すと共に、深絞りの場合における前記雄型の最長ストロークを少なくとも含むストローク長さを受け入れ可能な容積に前記雌型のキャビティを設定し、前記最長ストローク以下の任意の長さで前記雌型に前記雄型を挿入して前記立体構造体の厚みを調整することを特徴とするスプリング構造樹脂成形品から成るクッション材の製造方法である。
【0012】
「連続線条及び/又は短線条」は、好ましくは汎用プラスチック(ポリオレフィン、ポリスチレン系樹脂、メタクリル樹脂、ポリ塩化ビニール等)、エンジニアリングプラスチック(ポリアミド、ポリカーボネート、飽和ポリエステル、ポリアセタール等)等である。例えば、ポリエチレン(以下PEと記す)、ポリプロピレン(以下PPと記す)又はナイロン等の熱可塑性エラストマーより成ることが好ましい。
【0013】
特に、PE,PP等のポリオレフィン系樹脂に、酢酸ビニル樹脂(以下VACと記す)、酢ビエチレン共重合体(以下EVAと記す)又は、スチレンブタジエンスチレン(以下SBSと記す)を混合したものが好ましい。このとき、ポリオレフィン系樹脂とVAC又はEVAの酢ビ含有率の混合比は、70〜97重量%:3〜30重量%、好ましくは80〜90重量%:10〜20重量%が好ましい。これは、VAC又はEVAが3重量%以下であると反発弾性が低下し、30重量%以上になると熱的特性が低下するからである。また、ポリオレフィン系樹脂とSBSとの混合比は、50〜97重量%:3〜50重量%、好ましくは70〜90重量%:10〜30重量%が好ましい。また、ポリオレフィン系樹脂は再生樹脂であっても良い。
【0014】
「連続線条及び/又は短線条」の構造は中実でも良いし、中空でも良い。中空の連続線条及び/又は短線条の場合、空気が管の中に閉じ込められることになり、空気ばねの特性が発現し、独特のクッション性が生じるので好ましい。座屈も防止できる。また、空気が入ることによって、立体構造体の剛性が保たれる。中空は連続であっても良いし、不連続であっても良い。1本の線条に中空部と該中空部が塞がれた部分とを共に有している場合等が一例として挙げられる。中実の線条と中空の線条の混合比は、中実:中空=0〜50:50〜100であることが好ましい。このとき、中心部に中空の線条を用い、その中空の線条の外周を中実の線条で被覆することにより、触感が良好となり好ましい。
【0015】
「連続線条及び/又は短線条」の線径は、中実の線条にあっては、0.3〜3.0mm、特に0.7〜1.0mmであることが好ましい。中実の線状にあっては、線径0.3mm以下では、線条に腰が無くなり、融着部が多くなって空隙率が低下する。3.0mm以上では、線条に腰がありすぎ、ループ又はカールが形成されず、融着部が少なくなり、強度が低下する。また、中空の線条にあっては、1.0〜3.0mm、特に1.5〜2.0mmであることが好ましい。中空率が10%以下では重量軽減に寄与せず、80%以上ではクッション性が低下する。
【0016】
「スプリング構造樹脂成形品」の嵩密度は、0.005〜0.08g/cm3、好ましくは、0.02〜0.06g/cm3であることが好ましい。嵩密度0.005g/cm3以下では、強度が低下する。嵩密度0.08g/cm3以上では重量軽減が果たせず、弾性が消失する。また、このスプリング構造樹脂成形品は全体が一定の密度であるに限らず、所定間隔毎に粗密構造であっても良い。この場合の嵩密度は、粗の部分では、0.005〜0.03g/cm3、好ましくは0.008〜0.03g/cm3、特に0.01〜0.03g/cm3が好ましい。密の部分では、0.03〜0.08g/cm3、好ましくは0.04〜0.07g/cm3、特に0.05〜0.06g/cm3が好ましい。
【0017】
「スプリング構造樹脂成形品」の空隙率は、96〜99%、好ましくは、97〜99%、特に97〜98%であることが好ましい。クッションとしての弾性と強度を維持し、重量を軽減するため、空隙率は上記範囲が好ましい。
[空隙率(%)]=(1−[嵩密度]/[樹脂の密度])×100
【0018】
「クッション材」は多層のスプリング構造樹脂成形品から構成されることが好ましい。また、クッション材の用途は、自動車、自動二輪車、自転車、電車若しくは航空機の座席シート、乗馬用の鞍、椅子、ソファ又はベッド等であることが好ましい。また、上記例示以外にも、振動を伴うところ又は伴わないところを問わず、人が座る、寝る又は乗るところ等のクッション材として用いられているウレタンフォームの代替材として、広く利用できる。特に、自動車や自動二輪車等、振動を伴うところに使用した場合にも、厚みを容易にコントロールできるため、個々の機種(サスペンション特性)に好適に対応することができるので好ましい。
【0019】
「雌型」はコンクリート製のものを使用する。コンクリート製の型を利用することにより、離型剤が不要になると共に、型自体のコストが削減される。「雌型」の側面部のテーパは、垂直に対してその角度が0ないし浅いことが好ましい。また、「雄型」は、クッション材が取り付けられる製品(ベース)を利用する。これにより、雄型を別途用意する必要もなくなりコストが削減されると共に、成形精度が向上する。前記の冷却には自然冷却又は強制冷却がある。強制冷却は水を用いることが好ましい。
【0020】
ここでは、ウレタンフォームの二次加工よりも簡単であり、ウレタンフォームよりも細かなニーズに対応できる。また、圧縮成形であるから、個人の体型に合わせてオリジナルなものを成形する等、製品の付加価値が高くなる。特に、1種類の型でクッション材の厚みをコントロールすることができるため、金型を多数揃える必要もなく、各種の製品要求特性に応じることが可能である。例えば、薄いクッション材を製造する場合には、ストロークを深くするだけで良い。逆に、厚いクッション材を製造する場合には、ストロークを浅くするだけで良い。これにより、オーダーメイドに応じられる等、製品特性や不特定多数の細かなニーズに対応可能なクッション材の製造が容易となる。さらに、スプリング構造樹脂成形品の線条の径、材質、デニール、嵩密度又は空隙率等を変えることにより、ばね特性を自在に可変とすることもできる。すなわち、素材としてのばね特性は一定であるが、圧縮成形によって絞りをかけることができるので、クッション機能を変え、荷重分布を可変とすることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1の斜視図、図2(a)の正面図及び図2(b)の背面図に示す通り、クッション材1は、熱可塑性樹脂、例えば、PE,PP等のポリオレフィン系樹脂と、VAC,EVA又はSBSとの混合物(例えば、熱可塑性エラストマー)を原料として成形された立体構造体であるスプリング構造樹脂成形品30を後述するように圧縮成形することによって製造されたものである。
【0022】
(スプリング構造樹脂成形品30の説明)
まず、スプリング構造樹脂成形品30について説明する。
本実施形態で使用するスプリング構造樹脂成形品30は、上記混合物を原料とする連続線条及び/又は短線条(以下、単に線条31という)がランダムに絡合集合して成る空隙を備える立体構造体であり、この線条31は、複数のループ又はカールを形成している(図1の部分拡大図A参照)。本実施例において、スプリング構造樹脂成形品30は、切断面31aに示すように中空の線条31から成っている(図1の部分拡大図B参照)。
【0023】
ここでは、この立体構造体の嵩密度を、0.005〜0.03g/cm3、好ましくは、0.008〜0.03g/cm3、特に0.01〜0.03g/cm3とすることが好ましい。また、この立体構造体の空隙率は、96〜99%、好ましくは、97〜99%、特に97〜98%とすることが好ましい。
【0024】
(クッション材1の説明)
次に、クッション材1について説明する。
クッション材1は、このスプリング構造樹脂成形品30を圧縮成形することにより製造される。本実施形態におけるクッション材1は、図3の側面図に示す通り、主に自動二輪車(例えば、オートバイ10)の座席シートに用いられるクッション材である。
【0025】
クッション材1は、ばね特性が同一又は異なる2層のシート(上シート2及び下シート3)を備え、ベース4に固定されるものである。このとき、上シート2と下シート3は接着剤又は両面テープ等で接着されていることが好ましい。ばね特性は、スプリング構造樹脂成形品30の密度、材質及び/又は線径によって各シート又は部分毎に可変とすることができる。具体的には、下の層は硬く、上の層は軟らかくする等、ばね特性を変化させることが好ましい。
【0026】
例えば、本実施形態においては、上シート2は下シート3よりも剛性が低く柔軟な構成である。これは、ベース4に固定される下シート3に対して、上シート2には人が乗ったときに臀部等が直接触れるためである。このとき、上シート2には、人が乗る姿勢に好適にフィットするように、適宜盛り上り部を形成することが好ましい。一方、下シート3はベース4に固定されるため、上シート2よりも硬さが必要である。このとき、下シート3の硬さによりクッション材1の形状が維持される構造とすることも好ましい。
【0027】
また、下シート3により、クッション材1は独自のサスペンション特性を呈する。例えば、ウレタンフォームを用いていた従来の座席シートは、ばね下振動である路面反力(キックバック)が大きいので、ウレタンに密着コイルスプリングを入れ、路面反力を受けることが多い。しかし、本実施形態では、このように2層構造とし、人間の荷重を柔軟な上シート2で受け止めることができると共に、硬めの下シート3でばね下振動を受け止めることができる。これにより、密着コイルスプリングは不要となる。従って、重量的、構造的に有利になり、シンプルであり、かつ、特殊な部品構造も必要なくなる。嵩が低くなるので、重心モーメントが下方になり、姿勢の安定性にも寄与する。また、圧縮成形の際の雄型のストロークを調整することにより、クッション材1の厚みを自在に調節し、形状又は大きさの異なる各種サスペンションに対応させることもできる。
【0028】
また、クッション材1はスプリング構造樹脂成形品30から成るため、通気性が抜群である。従って、蒸れないことは言うまでもなく、クッション材10の中に冷暖房ダクトから冷暖房用空気を通気させれば、オートバイ10の座席に冷暖房機能を備えることができる。また、自動車の座席シートとして用いれば、特別な材料を使用することなく、高級車仕様に対応できる。
【0029】
なお、上シート2及び下シート3から成るクッション材1は、図示した形状に限定されないことは言うに及ばず、適宜形状に成形可能である。例えば、シートを重ねないでシートの層を1層としても良い。シートを重ね合わせる場合は、2層以上でも良い。また、2層以上のシートのうち、例えば、下の層のシートは合成ゴム等から成るものでも良いが、少なくとも1枚(好ましくは上の層)は上記熱可塑性樹脂から成ることが好ましい。また、盛り上り部の形状等も本実施形態に限定されない。特に、個々の形状及び大きさ等、各分野における製品要求、特性及び不特定多数の細かなニーズにも対応可能である。
【0030】
また、多層構造のクッション材(例えば、クッション材1の上シート2)上に、縫成(手縫い又はミシン縫い等)したスプリング構造樹脂成形品から成るクッション材を重ね合わせ、最上部のシートとすることも好ましい(図示略)。この場合、特に、従来のモールド成形では難しい複雑な凸凹や微妙な変化までも表現可能であり、個々の形状及び大きさ等、各分野における製品要求、特性及び不特定多数の細かなニーズにもより厳密に対応可能となり、車種や体型によってカスタムメイドすることもできる。例えば、オートバイ10や自動車等の座席シートとして利用する際には、運転姿勢にこだわりを持つドライバー(例えば、それを職業とする人)等の要求に応え得る、各人の運転姿勢や運転動作に的確にフィットする座席シートを提供することができる。また、製品の付加価値を高めることができる。
【0031】
上シート2及び下シート3は、ベース4に対応した形状に成形される。図4(a)及び(b)の斜視図に示す通り、ベース4は、オートバイ10の座席を構成する基礎部分であって、前方に止め部4a、後方中央部に盛り上り部4bが形成され、盛り上り部4bの裏側にはオートバイ10のフレームに取り付けるための金具4cが固定されている。また、ベース4の裏側には、ゴム製等のクッション4dが数箇所(例えば6箇所)固定されている。その他、図示する通りの溝や穴が形成されている。
【0032】
(クッション材1の製造装置及び製造方法)
次に、図5〜図10を参照して、本実施形態のクッション材1の製造装置及び製造方法について説明する。なお、スプリング構造樹脂成形品30の製造方法については後述する。
【0033】
(1)投入工程
図5はクッション材1の圧縮成形工程の第1段階を説明する側面断面図であり、図6は同第1段階を説明する正面断面図である。図5又は図6の説明図に示す通り、コンクリート製雌型11(以下単に雌型11)のキャビティ12に1枚以上のスプリング構造樹脂成形品30を置く。このとき、2枚以上のばね特性が同一又は異なるスプリング構造樹脂成形品30を同時に置いても良い。上述したように、スプリング構造樹脂成形品30は線条31がランダムに絡合集合して成る空隙を備える立体構造体であり、この線条31は、複数のループ又はカールを形成している(図5の部分拡大図C参照)。
【0034】
本製造方法においては、スプリング構造樹脂成形品30の線条31を構成する原料樹脂の軟化点以上の温度が必要であるため、雌型11のキャビティ12に給湯装置13から図中矢印に示すように湯(好ましくは70℃以上)を入れ、スプリング構造樹脂成形品30を加熱し軟化させる。ここで湯を使用したのは、雌型11の内部からスプリング構造樹脂成形品30を加熱するためである。また、雌型11自体をヒータ等で加熱しても良い。このとき、熱伝導体(例えばヒーター)を雌型11のコンクリートに埋め込んでいることが好ましい。保温効果を高めるために雌型11の周囲を断熱材で覆うことも好ましい(例えば木、発泡樹脂等の容器)。また、スプリング構造樹脂成形品30を構成する線条31周囲の空気(中空線条の場合は中空部の空気も含む)を加熱する必要がある場合は、雌型11の保温余熱で成形することも好ましい。さらに、給湯装置13に代えてスチーム供給装置17等で加熱しても良い。スチームを用いた場合は、例えば、雌型11にスチーム注入孔を形成し、スチーム注入孔からスチームをキャビティ12内に注入することとなる。型締め段階でスチームを注入し加熱することが好ましい。こうすると、熱が均一になると共に、より高温で成形できることができるので好ましい。また、加熱だけではなく圧力が必要になる形状の成形品もあるが、この場合にはスチームによる加熱及び加圧を行うことができる。機械的に加熱できない形状もあるため、気圧を利用すると複雑な形状に対応することができる。
【0035】
この雌型11は、例えば、石膏等の適宜の材質で製品の型枠を成形して、この型枠を逆さにして、下方に板を水平に固定し、型枠及び板に適宜に離型剤を塗り、コンクリート粉を水で練り、これを型枠に垂らし込んで固め、型枠から離型することにより製造される。コンクリートが硬化した後に、逆さにして型枠及び板を取り外すと雌型11が完成する。このとき、型枠を載せた板の下に空間を形成し、板を上下させてこの空間を調整することにより、コンクリートの強度、剛性及び厚みを調節することができる。例えば、コンクリートの厚みを増す場合には板の固定位置を下げる。このように、コンクリートは成形性に優れ、混練して型枠に流し込むだけで製造できるため、雌型11自体のコストが削減される上(例えば従来の金型の1/50〜1/100)、複雑な形状の雌型11を製造することもできるし、同一物を容易に複製することもできる等、精度も向上する。例えば、雌型11の製造時には同じ寸法が採寸できる。また、コンクリートであれば製品に馴染み易いため、型締めするだけで、クッション材1の表面を研磨したように滑らかに成形することもできる。さらには型枠の模様まで取れる程であり、例えばビニールをかけて型締めすることにより、ビニールの面相度から表面に模様を付ける等の表面加工もできる。また、コンクリートで雌型11を製造するので、クッション材1の成形時における加圧力にも好適に耐えられる上、耐久性も高いので何万回でも使用可能である。なお、雌型11の重量は50〜100kgが好ましい。
【0036】
雄型14はベース4と雄型台14aとから構成される。雄型14は、パンタグラフジャッキ15の先端に固定具により複数箇所で固定され、パンタグラフジャッキ15により、雌型11のキャビティ12上のスプリング構造樹脂成形品30を上から型締めするものである。雄型14は、10トン以上の圧力に耐え得るものが好ましい。本実施形態では、1つの雄型14につき、複数(例えば3本)のパンタグラフジャッキ15を設置することにより、荷重圧力を向上させると共に、複数個所(例えば3箇所)に荷重を分散している。パンタグラフジャッキ15は手動でもよいが、適宜モータ15aを取り付けて自動運転も可能である。パンタグラフジャッキ15の上端部は上台18に固定され、上台18が支柱19により雌型11の上部に固定されている。パンタグラフジャッキ15を利用することにより、設備が簡素化され、コスト削減も可能であるが、パンタグラフジャッキ15に替えて油圧シリンダや空気圧シリンダ等を利用しても構わない。
【0037】
また、雄型14として、製品の一部となるベース4を用いる。ベース4は裏面を雄型台14aの下面に嵌合される等して取り付けられている。雄型台14aの上面は固定具によりパンタグラフジャッキ15に固定されている。このように、製品の一部(ベース4)が製造装置の一部(雄型14)を構成することにより、用意する型は雌型11だけで良く、雄型14を別途製造する必要がない。従来、ウレタンフォーム成形用の金型は雄型と雌型を製品とは別に製造する必要があるが、本製造方法においては、雄型14自体が製品の一部であるので、台、ポンチ等を不要とし、コスト削減が可能となり、成型精度が向上する。
【0038】
(2)型締め工程
図7はクッション材1の圧縮成形工程の第2段階を説明する側面断面図であり、図8は同第2段階を説明する正面断面図である。図7又は図8の説明図に示す通り、パンタグラフジャッキ15で雄型14(ここではベース4で兼用する)を図中矢印に示すように押し下げ、型締めする。ここで、雌型11のキャビティ12は深く絞る場合のサイズに設定され、ストロークを深くも浅くもできる。つまり型に余裕を持たせてあるので、絞りのストロークの加減によって、クッション材1の厚みを可変にできる。従って、1つの型で、いくらでも厚みを可変にできる。また、当然、密度も可変となる。このように、雄型14のストロークを可変とすることで深絞りでも浅絞りでも1種類の型で製造することができ、密度、ばね特性、剛性を自在に変えることができる。
【0039】
このストローク可変の効果として、クッション材1の厚みを薄くしたり厚くしたり調節できる。薄いクッション材1を作る場合、同じ型でストロークを深くするだけで良いし、厚いクッション材1を作る場合、同じ型でストロークを浅くするだけで良い。つまり、クッション材1の厚みをコントロールできる。また、密度、ばね特性、剛性もコントロールできる。図示の通り、雌型11の側面の傾斜角度(テーパ)を少なくすれば(図ではほぼ垂直である)、1つの型でのクッション材1の厚さ調整が容易である。例えば傾斜角度が1/50〜1/400、好ましくは1/100〜1/300、特に好ましくは1/150〜1/250(例えば1/200)が挙げられる。傾斜は垂直下方に対して内側又は外側のいずれに傾斜していても良い。内側に傾きすぎるとストロークのコントロールが難しくなることもあり得る。これにより、1つの型で各種のクッション材1の製品要求特性に応じられる。特に、同一製品であっても、クッション材1の厚さを任意に選択することもできる。例えば、オーダーメイドに応じられる等、不特定多数の細かなニーズにも簡単に対応できる。なお、太腿の内側が当たる部分については、圧縮率を高めて、ばね特性を硬くすることがある。これによりクッション性や耐久性を向上できる等の利点がある。
【0040】
一般に、外形は人が乗る幅であるから、ほとんど同じであるが、クッション材1の厚みは機種(サスペンション特性)によって各々異なるため、個々の機種に応じてクッション材1の厚みをコントロールすることが必要とされる。しかしながら、ウレタンフォームの場合は発泡させて成形するため、一律の倍率しか実現できない。また、浅絞り、深絞り等絞りの程度に応じて、金型を多数揃える必要がある。本製造方法によれば、ウレタンフォームの以上のような問題を好適に解決できる。
【0041】
(3)トリミング工程
図9はクッション材1の圧縮成形工程の第3段階を説明する平面図である。図9の説明図に示す通り、型締め状態を所定時間維持した後、熱カッター16で、雄型14の周縁を倣って、雄型14の端からはみ出したバリ32(図9の部分拡大図D参照)をトリミングすると同時に端末を熱溶着する。従来は、成形後に改めて寸法取りすると共にトリミング等を行って形状を整えていたため、端末のトリミング処理が大変であった。この方法であれば容易にトリミングが可能である。特に、この段階でトリミングすることにより、端末のほどけがなくなると共に、後から寸法取りする必要もなく、処理が簡単である。
【0042】
(4)離型工程
雌型11のキャビティ12に冷却水を投入し、スプリング構造樹脂成形品30を固化する。徐々に冷却するのではなく、水を入れて急冷することより成形時間が短縮できる。そして、硬化時間経過後、離型する。固化しているか否かの判断要素としては、パンタグラフジャッキ15を緩めてスプリングバックがなければ、固まっている状態である。以下、雌型11及び/又はスプリング構造樹脂成形品30の加熱・冷却を繰り返す。中空線条の場合、中空部の空気を考慮した適切な熱的均衡条件を満たすことにより、スプリングバックを防止できる。
【0043】
このとき、雌型11がコンクリート製であれば、原料樹脂が溶けて雌型11に接着することもなく、離型剤が不要である。従来の金属型では、温度上昇が著しく、原料樹脂が型に接着し易いという難点がある。そのため、ウレタンフォームの製造には離型剤は必須であり、製造に時間と手間が掛かっている。また、コンクリート製であれば、製品に馴染み易いので、同一物を複製する能力が優れていると共に、複雑な形状も成形可能である。
【0044】
(5)最終工程
図10の取付説明図に示す通り、上記工程を経て得られた上シート2と下シート3とを、ベース4に2枚重ねで乗せて固定する。その上にヒート成形したビニールレザー5を被せてベース4にホッチキス等で止める。両面テープ等で接着しても良い。また、成形過程で下シート2に凸部(又は凹部)を形成することにより、ベース4に適宜設けられた凹部(又は凸部)に嵌合して固定すれば、ホッチキスや両面テープが不要となる。また、上シート2と下シート3とは、接着剤又は両面テープ等で適宜接着し、ずれるのを防止できる。上記と同様、上シート2及び下シート3に凹凸を設けて、上シート2と下シート3とを嵌合して固定することもできる。ただし、本工程において、ビニールレザー5等を被せる場合には、上シート2、下シート3及びベース4を特に固定しなくても良い場合もある。
【0045】
(スプリング構造樹脂成形品30の製造方法)
次に、上記スプリング構造樹脂成形品30の製造方法の一例について説明する。
図11の模式図に示す通り、本実施形態におけるスプリング構造樹脂成形品30の製造方法において、好適には、PE,PP等のポリオレフィン系樹脂と、VAC、EVA又はSBS等の原料樹脂は、後述するタンブラー、切り出しフィーダ、或いは定量供給機等を経てドライブレンドされ、又は、混合若しくは溶融混合してペレット化されて、押出成形機20のホッパー21へ送られる。
【0046】
具体的には、原料樹脂、例えば、PPとSBSをタンブラー(加藤理機製作所製KR混合機)で、40rpm、15分間混合する。
【0047】
次に、図12の斜視図に示す通り、この原料樹脂から成る混合物をφ65m単軸押出成形機20のホッパー21より投入し、所定温度(例えば200℃〜260℃)で溶融混錬し、成形ダイ22に設けた所定径の多数のノズルから所定の押出速度において溶融押し出し、後述の引取機23により引き取ることにより、所定の線径(例えば、600〜90,000デニール、好ましくは3,000〜30,000デニール、より好ましくは、6,000〜10,000デニール)の中実及び/又は中空の線条31を形成し、この溶融状態の線条31に、例えば、直径1〜10mm、好ましくは直径1〜5mmのループを形成させ、隣同士の線条31とバス25内(水中)で接触絡合させることによりランダムなループを形成する。このとき、接触絡合部位の少なくとも一部は、相互に溶融接着されることが好ましい。このとき、線条31は、中空のものと中実のものとが所定割合で混合されていても良い。
【0048】
上記ランダムなループの集合である立体構造体の厚さ及び嵩密度は、バス25内の引取機23の引き取りロール24,24間で設定される。この立体構造体(例えば、厚さ10〜200mm、幅2,000mm)は、線条31が、カール又はループ状にランダムに成形され、水中で固化し、巻き取りロール26,26によりスプリング構造樹脂成形品30として取り出される。
【0049】
また、水中においてこのループが形成された線条31を引取機23により引き取る際には、引取機23の速度を変更することで、クッション特性を変更しても良い。その場合、この立体構造体の嵩密度を比較的増大させる場合、0.03〜0.08g/cm3、好ましくは、0.04〜0.07g/cm3、特に0.05〜0.06g/cm3とすることが好ましい。また、この立体構造体の空隙率を減少させる場合、91〜97%、好ましくは、92〜96%、特に93〜94%とすることが好ましい。
【0050】
また、例えば、引き取りロール24,24の引き取り速度をタイマー等により設定時間毎に、設定時間内、低速にする等、引取機23の引き取り速度を所定の間隔(例えば3〜5m)で低速に調整することにより、スプリング構造樹脂成形品30の長手方向において、所定間隔ごと(例えば、30〜50cm)に低速引き取り時に形成された嵩密度の大きい部分とそれ以外の部分、すなわち、粗密を連続して形成しても良い。
【0051】
また、図13の正面図に示す通り、引き取りに際し、立体構造体であるスプリング構造樹脂成形品30を引き取りロール24,24で折り曲げることが困難な場合には、嵩密度の粗い部分を作ることによってその部位で折り曲げ、水中から引き上げることもできる。以上の工程を経て取り出されたスプリング構造樹脂成形品30は、切断装置27により適宜長さに切断される。なお、バス25には給水バルブ及び排水バルブを備える(図示略)。
【0052】
また、別例として、図14の正面図に示す通り、バス125内に切断装置127を設けたものでは、切断装置127は引取機123下方近傍に配置し、バス125の対向側壁には、切断部位で切断された単体の空隙に挿入される係止突起を多数突設したコンベアからなる搬送装置128を備える。他の部位の構成については、100番台として上記説明を援用する。
【0053】
上記製造方法によって、一例として、嵩密度0.03g/cm3、厚さ50mmのスプリング構造樹脂成形品30を得た。なお、立体構造体は、それぞれ1種又は複数種の異なる特性の組合せから成るものを用いて製造することもできる。なお、上記製造方法により成形されたスプリング構造樹脂成形品30の製造例及び実験結果等、その他詳細については、本発明者が先に開発した特願2000−246907号等を参照されたい。
【0054】
(スプリング構造樹脂成形品30の他の実施形態)
次に、上記実施形態のスプリング構造樹脂成形品30以外の他の例について説明する。原料樹脂の粘弾性挙動を活かした各種成形方法等を利用したものである。
【0055】
上記スプリング構造樹脂成形品30は、その製造工程において、引き取り速度や熱加減によって、部位毎にクッション特性の異なる立体構造体を任意に成形することができる。例えば、図15(a)に示すスプリング構造樹脂成形品130のように、外周から中心に向かって所定範囲毎又は徐々にクッション特性を軟らかくすることができる。ここでは、外周に硬い部分130a及び中心部に軟らかい部分130bを構成している。また、図15(b)に示すスプリング構造樹脂成形品230のように、中心部のクッション特性を硬くすることもできる。ここでは、中心部に硬い部分230a及び外周に軟らかい部分230bを構成している。また、図15(c)に示すスプリング構造樹脂成形品330のように、部分的にクッション特性を変化させることもできる。ここでは、軟らかい部分330bの中に部分的に硬い部分330aを構成している(例えば2箇所)。
【0056】
例えば、スプリング構造樹脂成形品130であれば、オートバイ10の座席シートのクッション材として好ましい。クッション材1の側面を硬くすることにより、座席シートを挟み込んで運転する際に、ドライバーの内腿に好適にフィットし、走行安定性が向上する。また、スプリング構造樹脂成形品230であれば、ヘルメットのクッション材等にも好適である。このように、1枚の立体構造体で表面(頭に接する部分)は軟らかく、内部は硬く成形することにより、髪型の崩れ難い帽子(日除け帽子、ヘルメット等)を製造することもできる。これにより、日除けができると共に通気性が良いので好ましい。
【0057】
また、荷重や撓み量にもよるが、クッション材によっては表面だけ硬く構成されていれば充分なものもある。このような場合、上記のように一枚の立体構造体で密度を部分的に変える以外にも、密度の異なる薄い立体構造体を複数枚製造し、それらを種々重ね合わせることにより、一枚のスプリング構造樹脂成形品を構成することもできる。この方法であると、原料樹脂の使用量を節減でき、生産性の面からも好ましい。例えば、図16(a)に示すスプリング構造樹脂成形品430のように、立体構造体430aの下に嵩密度の低い立体構造体430b、その下にはさらに嵩密度の低い立体構造体430cを重ねて貼り合わせて1枚のスプリング構造樹脂成形品430を構成することができる。
【0058】
また、図16(b)に示すスプリング構造樹脂成形品530のように、部分的に熱で溶かして穴530aを形成することにより(パーティションブロック成形)、部分強化することもできる。穴530は圧縮成形前の段階で形成しても良いし、圧縮成形後の段階で形成しても良い。また、図16(c)に示すように、穴530aに金具等の止め具530bを挿入することもできる。止め具530bは圧縮成形前の段階で挿入しても良いし、圧縮成形後の段階で挿入しても良い。
【0059】
スプリング構造樹脂成形品30を構成する線条31の線径は、必ずしも均等である必要はない。1つのクッション材であっても、箇所によっては、荷重のかかり方が異なる。その範囲だけ部分的に硬くするために、嵩密度を変える以外に、スプリング構造樹脂成形品30を構成している線条31自体の太さや硬さを変えることもできる。例えば、臀部が当たる荷重が集中するような箇所には、太い線条や樹脂の硬度の高い線条を使用することが好ましい。
【0060】
このとき、部分的に太い線条を製造するためには、図17(a)に示すように、成形ダイ622は、部分的に(例えば中央部)ノズル口622aの口径を通常のノズル口622bよりも大きくすることが好ましい。図17(b)に示すように、この成形ダイ622であれば、押出される通常の線条31と同時に部分的に(例えば中央部から)太い線条631が押出される。これにより剛性を複合的に変化できる。
【0061】
また、線条31の材質を変えることにより、厚みや嵩密度は同じでも軟らかい又は硬いクッション材を成形することができる。例えば、オートバイ10の座席シートのクッション材1であれば、乗る人の体重に合わせて種々の材質を選択でき、製品に付加価値を与えることもできる。
【0062】
また、スプリング構造樹脂成形品30には、繊維や針金等、種々のものを絡ませ、混成成形することができる。これにより、例えば熱に弱い、座屈に弱い、引っ張りに弱い等の樹脂の弱点を中に絡ませたものによって補強することができる。例えば、図18(a)に示すスプリング構造樹脂成形品730のように、複数本の針金733を、線条731に絡ませることが好ましい。また、図18(b),(c)の断面図に示すように、針金733等は線条731に絡ませるのみならず、線条731の中空部を通すことも好ましい。
【0063】
(クッション材1の他の実施形態)
雌型11と雄型14でスプリング構造樹脂成形品30を型締めする際に、段階的に加熱温度を変化させることにより、部分的に剛性を変える成形とするヒートレンジ成形とすることもできる。例えば、図19(a)に示すクッション材101のように、下方に硬い部分101a(プレート状部分)、上方に軟らかい部分101bを成形することができる。このとき、縁部分101cは加熱して硬い板状に成形することが好ましい。例えば、加熱してカールした縁部分101cをトリミングの際に板状に成形することが好ましい。この縁部分101cは、ベース4に好適に嵌め込むことができる。縁部分101cは、一旦、拡開させてからベース4に引掛けてから弾発力で復元することにより嵌合させ、取り付けることが好ましい。このような構造であれば、クッション材101とベース4とを、ホッチキス等の係止なしで、脱着を可能とすることもできる。
【0064】
また、雌型11と雄型14でスプリング構造樹脂成形品30を型締めする際には、雌型11をホットバーニングし、型の温度を高くし、表面部分を溶着させて硬くするエピダーミス(表皮)成形とすることもある。図19(b)に示すクッション材201のように、スプリング構造樹脂成形品30の表面だけ溶かし表皮201aを形成することができるので、後加工でコーティングする(例えばビニールレザー5等を被せる)必要がない。例えば、インストルメントパネルの樹脂の成形等にも使用可能である。つまり、型の中でスプリング構造樹脂成形品30の表面を溶かしてシボを作ると同時に一体成形することもある。また、クッション材1の解け防止、防水性を必要とする場合、又は素材を好適に保護する場合には、ホットバーニングして表皮201aを形成することが特に好ましい。
【0065】
本実施形態におけるスプリング構造樹脂成形品30から成るクッション材1は、通気性を備えていることからも、後工程において、ビニールレザー5等を被せない方が良い場合もある。この場合は、図20(a),(b)に示すクッション材301のように、スプリング構造樹脂成形品30の周囲を網306で覆って圧縮成形することが好ましい。また、網306は圧縮成形後にクッション材301に被せるものであっても良い。網306は撥水性の素材(例えば、プラスチック製)からなるものが好ましい。これにより、通気性が好適に確保されるため、特に湿度が高い地域や季節には効果的である。バギー等の砂の上を走る車の座席シートとしても好適である。また、網306がクッション材301の解けを防止し、好適に保護するため耐久性においても優れている。網306の目の密度は図示に限らず、適宜で良い。なお、網306を被せてからビニールレザー5を被せることもある。これは、不特定多数が乗る乗物等の座席において、いたずら等により異物が入るのを防止するためである。
【0066】
(型の他の実施例)
雌型11と雄型14の上下の配置を逆にすることもできる。この構成であれば、コンクリートから成る雌型11の自重が重石代わりとなり、自重を利用して圧縮成形することができる。また、図21の通り、雌型11及び雄型14共にコンクリート、金属、FRP等で成形することも好ましい。このとき、重量の重い方を上型(加圧側)にすれば、上型の自重を利用して圧縮成形することができる。例えば、上型を重量コンクリート、下型を軽量コンクリートとする例、上型を大型のもの、下型を小型のものとする例が挙げられる。
【0067】
本実施例においては、早く均等に型締めするためにパンタグラフジャッキ15を利用しているが、重力を利用して型の自重によって型締めする場合、パンタグラフジャッキ15が不要となる場合もある。例えば、図21の説明図に示すように、雄型114をばね素材等から成るバランサー115等で吊るし、図中矢印に示すように、雄型114の自重を利用して雌型111とで型締めすることができる。この構成であっても、好適にストロークを可変とすることができる。
【0069】
また、成形要件には空気の温度条件、温度管理も重要である。成形時に原料樹脂は軟化するが、分子レベルの結合ではなく、完全に溶融するわけではないので、スプリング構造樹脂成形品30内部の空気はそのまま保たれている。このとき、空気の温度と原料樹脂の軟化温度が均衡状態になっている必要がある。従って、温度を上げた状態から急激に冷却しても、内部の空気の温度も均等になるまで、型締め状態を維持しないと、熱で空気が膨張してスプリングバックが起こり、成形できないことがあり得る。
【0070】
【発明の効果】
請求項1に記載されたスプリング構造樹脂成形品から成るクッション材の製造方法によれば、所望の耐加重強度及び耐衝撃性等の物性を有するスプリング構造樹脂成形品から成るクッション材を短時間で容易に製造することができ、大量生産も可能である。圧縮成形であるから、個々の形状及び大きさ等、自由に加工することができる。上下振動、左右振動等、複合振動の場合には、表面と裏面の両方に盛り上り部を設けることも可能である。
【0071】
特に、1種類の型でクッション材の厚みをコントロールすることができるため、金型を多数揃える必要もなく、各種の製品要求特性に応じることが可能である。具体的には、自動車や自動二輪車等に使用した場合、個々の機種(サスペンション特性)に好適に対応することができる。例えば、薄いクッション材を製造する場合には、ストロークを深くするだけで良い。逆に、厚いクッション材を製造する場合には、ストロークを浅くするだけで良い。これにより、オーダーメイドに応じられる等、製品特性や不特定多数の細かなニーズに対応可能な付加価値の高いクッション材の製造が容易となる。
【0072】
また、型締めの際のストローク調整やスプリング構造樹脂成形品の設定(例えば、線条の太さ、材質、嵩密度、空隙率等)によって、クッション材の厚み以外にもクッション性能を簡単に変更できる。具体的には、クッション材の素材は全体として一定でありながらも、圧縮成形により絞りをかけることにより、ばね特性や剛性等の設定が自由自在である。例えば、自動車や自動二輪車等のタイプ(例えば、ツーリング用、ロードレース用又はモトクロス用等)に応じて、複雑な工程を経ずに、ばね特性を可変にできる。また、例えば、モトクロス用であれば、臀部への衝撃が緩和されるため、シートに座ったまま運転することも可能となり、走行安定性が高まる。
【0073】
また、ウレタンフォームの二次加工よりも簡単であり、ウレタンフォーム製造時に使用していたTDI等の毒性の高い原料を使用しないため、製造時に有毒ガスを発生することが無く作業環境が良い。
【0074】
また、本製造方法によれば、熱可塑性樹脂製食用油包装容器及び廃棄農業用プラスチックフィルム等の再利用用途としての再生樹脂であるPE等の樹脂を高付加価値な製品として再生することができると共に、スプリング構造樹脂成形品から成るクッション材自体が、再溶融することにより、何回でも再生可能である。このように、リサイクル性に優れており、使用済み後の環境にも負荷を与えないよう配慮されている。また、リサイクル樹脂の使用が可能であるので、安価に製造することが可能である。
【0075】
本製造方法により製造されたスプリング構造樹脂成形品から成るクッション材は、耐久性及び耐へたり性に優れており、局部的な沈み込みが少なく、底付き感及び揺動感もない。また、座った際に、体に接触する部位全体で均一に荷重を受け止め、圧力を分散させることが可能であるので、長時間使用しても疲労し難く、座り心地が向上する。このように、ウレタンフォームにはない独特の座り心地が得られる。
【0076】
本製造方法により製造されたスプリング構造樹脂成形品から成るクッション材は、ばね特性が高いので、従来、自動車や自動二輪車等の座席シート下にキックバック対策のために設置していたコイルスプリングが不要になる。従って、シンプルな構造になると共に、重心が下がることにより、自動車や自動二輪車等の安定性が向上する。
【0077】
本製造方法により製造されたスプリング構造樹脂成形品から成るクッション材は、完全な連続空隙を有する構造体であるので、通気性が抜群である。従って、蒸れることがない。また、クッション材を通して冷暖房ダクトから冷暖房用空気を通気させることもできるので、自動二輪車等の座席シート等に冷暖房機能を備えることもできる。さらに、水に強く、雨等に濡れても問題ないため、自動二輪車の座席シートとして好適である。また、水洗いも可能であり、乾燥も早い。
【0078】
以上のことから、本発明におけるスプリング構造樹脂成形品から成るクッション材の製造方法は、自動車、自動二輪車、自転車、電車若しくは航空機等の座席シート、乗馬用の鞍、椅子、ソファ又はベッド等、振動を伴うところ又は伴わないところを問わず、人が座る、寝る又は乗るところにおいて、従来のウレタンフォームの代替材として好適に利用することができるスプリング構造樹脂成形品から成るクッション材の製造方法として好適である。
【0079】
なお、本発明におけるスプリング構造樹脂成形品から成るクッション材の製造方法の実施の形態は、上記に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得るものである。また、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において、改変等を加えることができるものであり、それらの改変、均等物等も本発明の技術的範囲に含まれることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】クッション材1とベース4の斜視図である。
【図2】(a),(b)は、クッション材1とベース4の正面図及び背面図である。
【図3】クッション材1から成る座席シートを備えたオートバイ10の側面図である。
【図4】(a),(b)はベース4の異なる角度から見た斜視図である。
【図5】クッション材1の圧縮成形工程の第1段階を示す説明図である。
【図6】クッション材1の圧縮成形工程の第1段階を示す他の角度からの説明図である。
【図7】クッション材1の圧縮成形工程の第2段階を示す説明図である。
【図8】クッション材1の圧縮成形工程の第2段階を示す他の角度からの説明図である。
【図9】クッション材1の圧縮成形工程の第3段階を示す説明図である。
【図10】クッション材1のベースへの取付工程を示す説明図である。
【図11】スプリング構造樹脂成形品30の製造方法の工程を示す模式図である。
【図12】スプリング構造樹脂成形品30の製造方法を示す斜視図である。
【図13】スプリング構造樹脂成形品30の他の製造方法を示す実施例である。
【図14】スプリング構造樹脂成形品30のさらに他の製造方法を示す実施例である。
【図15】(a),(b),(c)はスプリング構造樹脂成形品30の他の実施例を示す断面図である。
【図16】(a),(b),(c)はスプリング構造樹脂成形品30のさらに他の実施例を示す断面図である。
【図17】(a),(b)は成形ダイ622の裏面図及び斜視図である。
【図18】(a),(b),(c)はスプリング構造樹脂成形品30又は線条31の他の実施例を示す断面図である
【図19】(a),(b)はクッション材1の他の実施例を示す断面図である。
【図20】(a),(b)はクッション材1のさらに他の実施例を示す断面図である。
【図21】クッション材1の圧縮成形工程の他の実施例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 クッション材 2 上シート
3 下シート 4 ベース
5 ビニールレザー 10 オートバイ
11 雌型 12 キャビティ
13 給湯装置 14 雄型
15 パンタグラフジャッキ 16 熱カッター
20 押出成形機 21 ホッパー
22 成形ダイ 23 引取機
24 引き取りロール 25 バス
26 巻き取りロール 27 切断装置
30 スプリング構造樹脂成形品 31 線条
32 バリ

Claims (1)

  1. 雌型内に、少なくとも熱可塑性樹脂から成る中実及び/又は中空の連続線条及び/又は短線条のランダムなループ又はカールの隣接する線条相互を接触絡合集合して成る所定の嵩密度の空隙を備える立体構造体を置き、
    前記立体構造体を軟化させるに必要な温度条件で、前記雌型及び/又は前記立体構造体を加熱し、
    前記雌型内に製品の一部となるベースによって構成された雄型を所定のストローク長さで挿入して前記立体構造体を前記挿入した雄型の挿入ストローク長さに対応した厚みに型締めした後、
    冷却によって前記立体構造体を硬化させるスプリング構造樹脂成形品から成るクッション材の製造方法において、
    前記雌型をコンクリート製と成すと共に、深絞りの場合における前記雄型の最長ストロークを少なくとも含むストローク長さを受け入れ可能な容積に前記雌型のキャビティを設定し、前記最長ストローク以下の任意の長さで前記雌型に前記雄型を挿入して前記立体構造体の厚みを調整することを特徴とするスプリング構造樹脂成形品から成るクッション材の製造方法。
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