JP2003251090A - スプリング構造樹脂成形品から成るクッション材の製造方法 - Google Patents

スプリング構造樹脂成形品から成るクッション材の製造方法

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JP2003251090A
JP2003251090A JP2002052254A JP2002052254A JP2003251090A JP 2003251090 A JP2003251090 A JP 2003251090A JP 2002052254 A JP2002052254 A JP 2002052254A JP 2002052254 A JP2002052254 A JP 2002052254A JP 2003251090 A JP2003251090 A JP 2003251090A
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mold
resin
spring
cushion material
molded product
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English (en)
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Sadao Nishibori
貞夫 西堀
Tatsumi Kobayashi
龍巳 小林
Masanori Shirai
真紀 白井
Yuichiro Nakamura
雄一郎 中村
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Ain Kk Sogo Kenkyusho
Original Assignee
Ain Kk Sogo Kenkyusho
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Abstract

(57)【要約】 【課題】リサイクルが可能であり、形状及び大きさの自
由度が高く、安価で、沈み込みが少なく、長時間使用し
ても疲労し難く、耐衝撃性及び耐加重性等に優れると共
に、自動車、自動二輪車、自転車、電車若しくは航空機
等の座席シート、乗馬用の鞍、椅子、ソファ又はベッド
等、人が座る、寝る又は乗るもの等に好適なスプリング
構造樹脂成形品から成るクッション材において、特に処
理負担の少ない製造方法を提供する。 【解決手段】型締め状態を所定時間維持した後、熱カッ
ター16で、雄型14の周縁を倣って、雄型14の端か
らはみ出したバリ32を雌型11上でトリミングすると
同時に端末を熱溶着する。この段階でトリミングするこ
とにより、端末のほどけがなくなると共に、後から寸法
取りする必要もなく、処理が簡単である。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、スプリング構造樹
脂成形品から成るクッション材の製造方法に係り、詳し
くは、耐衝撃性及び耐加重性等に優れると共に、個々の
形状及び大きさ等、各分野における特性及び不特定多数
の細かなニーズにも対応可能であり、自動車、自動二輪
車、自転車、電車若しくは航空機等の座席シート、乗馬
用の鞍、椅子、ソファ又はベッド等、人が座る、寝る又
は乗るものであれば何にでも適用可能なスプリング構造
樹脂成形品から成るクッション材の製造方法であり、特
に、処理負担の少ないスプリング構造樹脂成形品から成
るクッション材の製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】現在、自動車、自動二輪車、自転車、電
車若しくは航空機等の座席シートやベッド等に使用され
るクッション材としては、ウレタンフォームが主流であ
る。振動を伴うところ又は伴わないところを問わず、人
が座る、寝る又は乗るところには、何等かの形でクッシ
ョン材が利用されているのが一般的であり、実際、ウレ
タンフォームはあらゆる分野で広く使用されており、製
法及びコスト面では問題が少ないと考えられ、普及率が
非常に高い。 【0003】このようなクッション材として、例えば、
特許第2995325号においては、座面部が一層構造
であるハイレジリエンスフォームからなり、前記ハイレ
ジリエンスフォームがトリレンジイソシアネート(TD
I)を10重量%以下の割合で含有し、残余がジフェニ
ルメタンジイソシアネートからなるイソシアネートを用
いてなるウレタンフォームから成る自動車用シートクッ
ションパッドが提案されている。また、特許第2548
477号においては、高融点のポリエステル繊維を低融
点の熱可塑性エラストマーで融着しているクッション構
造体が提案されている。また、特開2000−5101
1号においては、1〜20デニールの合成繊維又は天然
繊維を合成ゴム系接着剤又は架橋性ウレタン等で部分的
に接着したクッションが提案されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】一般的に、ウレタンフ
ォームは、人が座ったとき等、荷重が1箇所に集中する
ため、沈み込みが大きく、バランスが不安定であり、長
期間座りつづけると疲労が溜まる等の課題がある。これ
は、ウレタンフォームは、均等に発泡することにより成
形されているため、密度や強度が一定であり、必要に応
じて、部分毎に強度や密度を変化させることが難しいこ
とが原因である。また、ウレタンフォームは、柔軟すぎ
るため、下からの突き上げ感、底付き感、揺動感が大き
く、長時間座っていると、足の痺れや強い疲労感を生じ
ることもある。例えば、自動車や自動二輪車の場合、ウ
レタンフォームの製法上及び構造上から要求は多様化し
ているが、材料の特性として密度一定であり、実際の使
用時、面圧分布が変わるので、機能上、最適ではないこ
とがある。ウレタンフォームでは、発泡成形であるた
め、ばね特性が一律になるか或いは種類が大まかであ
り、必要に応じて変更することが難しい。従って、ウレ
タンフォームでは、ばね特性に対する多様な要求に答え
ることが困難である。例えば、自動二輪車の場合、ツー
リング用、ロードレース用又はモトクロス用等、乗る姿
勢や状態に応じて、ばね特性を変えなければならない
が、座席シートがこれに好適に対応していないため、走
行中に尻を上げたり下げたりする必要がある。このよう
に体を浮かしている時間が多くなることにより、重心が
上がりバランスが不安定となる等の不都合がある。 【0005】また、ウレタンフォームは、熱硬化性樹脂
であるため、リサイクルが困難であり、リサイクル方法
としては、粉砕機でチップ化したものを接着成形により
チップフォーム(リボンデットフォーム)と呼ばれる材
料に再生するか、燃焼し熱エネルギーとして回収するに
とどまる。廃棄処分方法として、埋立処理と焼却処理が
挙げられるが、かさ密度が小さく柔らかいウレタンフォ
ームの埋立処理は、地盤の安定化が困難であり、埋立場
所が限定される。また、粉粒体等に加工して埋立処理す
ることも可能であるが、経費と手間がかかる。一方、燃
焼の際、特に、青酸ガス(シアン化水素)を発生するお
それがあるため、焼却炉の損傷が大きく、青酸ガスの除
去にも経費がかかるおそれがある。このように、リサイ
クル法との関係から、埋設処理等では環境面での対応が
困難となる。 【0006】さらに、ウレタンフォームには上記の他に
も、以下の課題を有する。洗浄が困難である。製造時に
使用するアミン触媒がフォーム内に残存し悪臭がするか
らである。また、通気性がなく蓄熱性があるため、蒸れ
やすく長時間連続して集中光線を当てていると燃え出す
おそれがある。環境に対する性能が低い。ウレタンフォ
ーム製造時に発泡剤として使用されている代替フロンの
使用期限が2020年であるが、代替フロンより発泡性
能が優れる代替剤が無いのが現状である。また、軟質ウ
レタンフォーム製造に通常使用されるイソシアネートで
あるTDIは、労働省告示第25号で濃度を0.005
ppm以下にすると決定されている毒性の高い物質であ
り、実際の製造現場では管理が徹底されていない場合に
は、作業者の健康を害するおそれがある。 【0007】上記課題のうち、軟質ウレタンフォームの
特性については、上述した従来技術の特許第29953
25号で改良されてはいるが、ウレタンフォームが有す
る他の課題については依然として残されたままである。
また、特許第2548477号において提案されている
クッション構造体は、高融点のポリエステル繊維を低融
点の熱可塑性エラストマーで融着しているのでリサイク
ルが困難な上、製法が煩雑で加工コストが著しく高い等
の課題が残っている。また、特開2000−51011
号は、通気性が良い、洗浄が可能等の長所を有するが、
耐久性に劣り、製法が煩雑で加工コストが著しく高い等
の課題を有する。さらに、ゴム系接着剤及び架橋性ウレ
タンは熱硬化性樹脂である上、単一組成物でないので、
リサイクルが困難である。 【0008】このように、上記のような種々の課題を有
しながらも、自動車、自動二輪車、自転車、電車若しく
は航空機等の座席シートやベッド等に使用されるクッシ
ョン材として、ウレタンフォームと同等以上の性能を持
った上、安価に製造できる代替材料が存在していないの
が現状である。 【0009】そこで、本発明は、リサイクルが困難な
上、廃棄処理においても上記課題を有するウレタンフォ
ームに代えて、自動車、自動二輪車、自転車、電車若し
くは航空機等の座席シート、乗馬用の鞍、椅子、ソファ
又はベッド等、人が座る、寝る又は乗るものに使用され
るクッション材として好適な、スプリング構造樹脂成形
品から成るクッション材に好適な製造方法を提供するこ
とを目的とする。具体的には、成形工程が容易であり、
形状及び大きさの自由度が高く、安価で、沈み込みが少
なく、座った際には圧力を均一に分散させるので長時間
使用しても疲労しない等、ばね特性に対する多様な要求
に答え、所望の耐加重強度、耐衝撃性等の物性を有する
成形品を容易に製造することができる製造方法を提供す
ることを目的とする。特に、処理負担を軽減し、成形後
に改めて成形品の端末のトリミング加工及び寸法取りを
しなくても、成形品の端末がほどけることない製造方法
を提供することを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
雌型の上に、少なくとも熱可塑性樹脂から成る中実及び
/又は中空の連続線条及び/又は短線条のランダムなル
ープ又はカールの隣接する線条相互を接触絡合集合して
成る所定の嵩密度の空隙を備える立体構造体を置き、前
記立体構造体を軟化させるに必要な温度条件で、前記雌
型及び/又は前記立体構造体を加熱し、前記雌型と雄型
で前記立体構造体を型締めし、冷却によって前記立体構
造体を硬化させることを特徴とし、さらに、前記雌型と
雄型の間隙から出る前記立体構造体の端末を熱カッター
で倣って、前記端末を切断すると共に溶着することを特
徴とするスプリング構造樹脂成形品から成るクッション
材の製造方法である。 【0011】「連続線条及び/又は短線条」は、好まし
くは汎用プラスチック(ポリオレフィン、ポリスチレン
系樹脂、メタクリル樹脂、ポリ塩化ビニール等)、エン
ジニアリングプラスチック(ポリアミド、ポリカーボネ
ート、飽和ポリエステル、ポリアセタール等)等であ
る。例えば、ポリエチレン(以下PEと記す)、ポリプ
ロピレン(以下PPと記す)又はナイロン等の熱可塑性
エラストマーより成ることが好ましい。 【0012】特に、PE,PP等のポリオレフィン系樹
脂に、酢酸ビニル樹脂(以下VACと記す)、酢ビエチ
レン共重合体(以下EVAと記す)又は、スチレンブタ
ジエンスチレン(以下SBSと記す)を混合したものが
好ましい。このとき、ポリオレフィン系樹脂とVAC又
はEVAの酢ビ含有率の混合比は、70〜97重量%:
3〜30重量%、好ましくは80〜90重量%:10〜
20重量%が好ましい。これは、VAC又はEVAが3
重量%以下であると反発弾性が低下し、30重量%以上
になると熱的特性が低下するからである。また、ポリオ
レフィン系樹脂とSBSとの混合比は、50〜97重量
%:3〜50重量%、好ましくは70〜90重量%:1
0〜30重量%が好ましい。また、ポリオレフィン系樹
脂は再生樹脂であっても良い。 【0013】「連続線条及び/又は短線条」の構造は中
実でも良いし、中空でも良い。中空の連続線条及び/又
は短線条の場合、空気が管の中に閉じ込められることに
なり、空気ばねの特性が発現し、独特のクッション性が
生じるので好ましい。座屈も防止できる。また、空気が
入ることによって、立体構造体の剛性が保たれる。中空
は連続であっても良いし、不連続であっても良い。1本
の線条に中空部と該中空部が塞がれた部分とを共に有し
ている場合等が一例として挙げられる。中実の線条と中
空の線条の混合比は、中実:中空=0〜50:50〜1
00であることが好ましい。このとき、中心部に中空の
線条を用い、その中空の線条の外周を中実の線条で被覆
することにより、触感が良好となり好ましい。 【0014】「連続線条及び/又は短線条」の線径は、
中実の線条にあっては、0.3〜3.0mm、特に0.
7〜1.0mmであることが好ましい。中実の線状にあ
っては、線径0.3mm以下では、線条に腰が無くな
り、融着部が多くなって空隙率が低下する。3.0mm
以上では、線条に腰がありすぎ、ループ又はカールが形
成されず、融着部が少なくなり、強度が低下する。ま
た、中空の線条にあっては、1.0〜3.0mm、特に
1.5〜2.0mmであることが好ましい。中空率が1
0%以下では重量軽減に寄与せず、80%以上ではクッ
ション性が低下する。 【0015】「スプリング構造樹脂成形品」の嵩密度
は、0.005〜0.08g/cm3、好ましくは、
0.02〜0.06g/cm3であることが好ましい。
嵩密度0.005g/cm3以下では、強度が低下す
る。嵩密度0.08g/cm3以上では重量軽減が果た
せず、弾性が消失する。また、このスプリング構造樹脂
成形品は全体が一定の密度であるに限らず、所定間隔毎
に粗密構造であっても良い。この場合の嵩密度は、粗の
部分では、0.005〜0.03g/cm3、好ましく
は0.008〜0.03g/cm3、特に0.01〜
0.03g/cm3が好ましい。密の部分では、0.0
3〜0.08g/cm3、好ましくは0.04〜0.0
7g/cm3、特に0.05〜0.06g/cm3が好ま
しい。 【0016】「スプリング構造樹脂成形品」の空隙率
は、96〜99%、好ましくは、97〜99%、特に9
7〜98%であることが好ましい。クッションとしての
弾性と強度を維持し、重量を軽減するため、空隙率は上
記範囲が好ましい。 [空隙率(%)]=(1−[嵩密度]/[樹脂の密
度])×100 【0017】「クッション材」は多層のスプリング構造
樹脂成形品から構成されることが好ましい。また、クッ
ション材の用途は、自動車、自動二輪車、自転車、電車
若しくは航空機の座席シート、乗馬用の鞍、椅子、ソフ
ァ又はベッド等であることが好ましい。また、上記例示
以外にも、振動を伴うところ又は伴わないところを問わ
ず、人が座る、寝る又は乗るところ等のクッション材と
して用いられているウレタンフォームの代替材として、
広く利用できる。 【0018】「雌型」はコンクリート製が好ましい。コ
ンクリート製の型を利用することにより、離型剤が不要
になると共に、型自体のコストが削減される。また、
「雄型」は、クッション材が取り付けられる製品(ベー
ス)を利用することが好ましい。これにより、雄型を別
途用意する必要もなくなりコストが削減されると共に、
成形精度が向上する。前記冷却には自然冷却又は強制冷
却がある。強制冷却は水を用いることが好ましい。 【0019】ここでは、ウレタンフォームの二次加工よ
りも簡単であり、ウレタンフォームよりも細かなニーズ
に対応できる。また、圧縮成形であるから、個人の体型
に合わせてオリジナルなものを成形する等、製品の付加
価値が高くなり、オーダーメイドに応じられる等、製品
特性や不特定多数の細かなニーズに対応可能なクッショ
ン材の製造が容易となる。さらに、スプリング構造樹脂
成形品の線条の径、材質、デニール、嵩密度又は空隙率
等を変えることにより、ばね特性を自在に可変とするこ
ともできる。すなわち、素材としてのばね特性は一定で
あるが、圧縮成形によって絞りをかけることができるの
で、クッション機能を変え、荷重分布を可変とすること
ができる。また、ストローク調整により、クッション材
の厚みを可変とすることができる。 【0020】また、一般に、この種のスプリング構造樹
脂成形品は端末がほどけ易いので、成形後に改めて寸法
取りすると共にトリミング加工等して形状を整えること
が必要であり、処理負担が大きい。しかし、ここでは、
型締め時に雄型に倣って熱カッターで端末を切断及び溶
着することにより、トリミング加工が容易となり、成形
後の上記処理が不要となるため、処理負担を軽減でき
る。 【0021】 【発明の実施の形態】図1の斜視図、図2(a)の正面
図及び図2(b)の背面図に示す通り、クッション材1
は、熱可塑性樹脂、例えば、PE,PP等のポリオレフ
ィン系樹脂と、VAC,EVA又はSBSとの混合物
(例えば、熱可塑性エラストマー)を原料として成形さ
れた立体構造体であるスプリング構造樹脂成形品30を
後述するように圧縮成形することによって製造されたも
のである。 【0022】(スプリング構造樹脂成形品30の説明)
まず、スプリング構造樹脂成形品30について説明す
る。本実施形態で使用するスプリング構造樹脂成形品3
0は、上記混合物を原料とする連続線条及び/又は短線
条(以下、単に線条31という)がランダムに絡合集合
して成る空隙を備える立体構造体であり、この線条31
は、複数のループ又はカールを形成している(図1の部
分拡大図A参照)。本実施例において、スプリング構造
樹脂成形品30は、切断面31aに示すように中空の線
条31から成っている(図1の部分拡大図B参照)。 【0023】ここでは、この立体構造体の嵩密度を、
0.005〜0.03g/cm3、好ましくは、0.0
08〜0.03g/cm3、特に0.01〜0.03g
/cm3とすることが好ましい。また、この立体構造体
の空隙率は、96〜99%、好ましくは、97〜99
%、特に97〜98%とすることが好ましい。 【0024】(クッション材1の説明)次に、クッショ
ン材1について説明する。クッション材1は、このスプ
リング構造樹脂成形品30を圧縮成形することにより製
造される。本実施形態におけるクッション材1は、図3
の側面図に示す通り、主に自動二輪車(例えば、オート
バイ10)の座席シートに用いられるクッション材であ
る。 【0025】クッション材1は、ばね特性が同一又は異
なる2層のシート(上シート2及び下シート3)を備
え、ベース4に固定されるものである。このとき、上シ
ート2と下シート3は接着剤又は両面テープ等で接着さ
れていることが好ましい。ばね特性は、スプリング構造
樹脂成形品30の密度、材質及び/又は線径によって各
シート又は部分毎に可変とすることができる。具体的に
は、下の層は硬く、上の層は軟らかくする等、ばね特性
を変化させることが好ましい。 【0026】例えば、本実施形態においては、上シート
2は下シート3よりも剛性が低く柔軟な構成である。こ
れは、ベース4に固定される下シート3に対して、上シ
ート2には人が乗ったときに臀部等が直接触れるためで
ある。このとき、上シート2には、人が乗る姿勢に好適
にフィットするように、適宜盛り上り部を形成すること
が好ましい。一方、下シート3はベース4に固定される
ため、上シート2よりも硬さが必要である。このとき、
下シート3の硬さによりクッション材1の形状が維持さ
れる構造とすることも好ましい。 【0027】また、下シート3により、クッション材1
は独自のサスペンション特性を呈する。例えば、ウレタ
ンフォームを用いていた従来の座席シートは、ばね下振
動である路面反力(キックバック)が大きいので、ウレ
タンに密着コイルスプリングを入れ、路面反力を受ける
ことが多い。しかし、本実施形態では、このように2層
構造とし、人間の荷重を柔軟な上シート2で受け止める
ことができると共に、硬めの下シート3でばね下振動を
受け止めることができる。これにより、密着コイルスプ
リングは不要となる。従って、重量的、構造的に有利に
なり、シンプルであり、かつ、特殊な部品構造も必要な
くなる。嵩が低くなるので、重心モーメントが下方にな
り、姿勢の安定性にも寄与する。また、圧縮成形の際の
雄型のストロークを調整することにより、クッション材
1の厚みを自在に調節し、形状又は大きさの異なる各種
サスペンションに対応させることもできる。 【0028】また、クッション材1はスプリング構造樹
脂成形品30から成るため、通気性が抜群である。従っ
て、蒸れないことは言うまでもなく、クッション材10
の中に冷暖房ダクトから冷暖房用空気を通気させれば、
オートバイ10の座席に冷暖房機能を備えることができ
る。また、自動車の座席シートとして用いれば、特別な
材料を使用することなく、高級車仕様に対応できる。 【0029】なお、上シート2及び下シート3から成る
クッション材1は、図示した形状に限定されないことは
言うに及ばず、適宜形状に成形可能である。例えば、シ
ートを重ね合わせないで、シートの層を1層としても良
い。シートを重ね合わせる場合は、2層以上でも良い。
また、2層以上のシートのうち、例えば、下の層のシー
トは合成ゴム等から成るものでも良いが、少なくとも1
枚(好ましくは上の層)は上記熱可塑性樹脂から成るこ
とが好ましい。また、盛り上り部の形状等も本実施形態
に限定されない。特に、個々の形状及び大きさ等、各分
野における製品要求、特性及び不特定多数の細かなニー
ズにも対応可能である。 【0030】また、多層構造のクッション材(例えば、
クッション材1の上シート2)上に、縫成(手縫い又は
ミシン縫い等)したスプリング構造樹脂成形品から成る
クッション材を重ね合わせ、最上部のシートとすること
も好ましい(図示略)。この場合、特に、従来のモール
ド成形では難しい複雑な凸凹や微妙な変化までも表現可
能であり、個々の形状及び大きさ等、各分野における製
品要求、特性及び不特定多数の細かなニーズにもより厳
密に対応可能となり、車種や体型によってカスタムメイ
ドすることもできる。例えば、オートバイ10や自動車
等の座席シートとして利用する際には、運転姿勢にこだ
わりを持つドライバー(例えば、それを職業とする人)
等の要求に応え得る、各人の運転姿勢や運転動作に的確
にフィットする座席シートを提供することができる。ま
た、製品の付加価値を高めることができる。 【0031】上シート2及び下シート3は、ベース4に
対応した形状に成形される。図4(a)及び(b)の斜
視図に示す通り、ベース4は、オートバイ10の座席を
構成する基礎部分であって、前方に止め部4a、後方中
央部に盛り上り部4bが形成され、盛り上り部4bの裏
側にはオートバイ10のフレームに取り付けるための金
具4cが固定されている。また、ベース4の裏側には、
ゴム製等のクッション4dが数箇所(例えば6箇所)固
定されている。その他、図示する通りの溝や穴が形成さ
れている。 【0032】(クッション材1の製造装置及び製造方
法)次に、図5〜図10を参照して、本実施形態のクッ
ション材1の製造装置及び製造方法について説明する。
なお、スプリング構造樹脂成形品30の製造方法につい
ては後述する。 【0033】(1)投入工程 図5はクッション材1の圧縮成形工程の第1段階を説明
する側面断面図であり、図6は同第1段階を説明する正
面断面図である。図5又は図6の説明図に示す通り、コ
ンクリート製雌型11(以下単に雌型11)のキャビテ
ィ12上に1枚以上のスプリング構造樹脂成形品30を
置く。このとき、2枚以上のばね特性が同一又は異なる
スプリング構造樹脂成形品30を同時に置いても良い。
上述したように、スプリング構造樹脂成形品30は線条
31がランダムに絡合集合して成る空隙を備える立体構
造体であり、この線条31は、複数のループ又はカール
を形成している(図5の部分拡大図C参照)。 【0034】本製造方法においては、スプリング構造樹
脂成形品30の線条31を構成する原料樹脂の軟化点以
上の温度が必要であるため、雌型11のキャビティ12
に給湯装置13から図中矢印に示すように湯(好ましく
は70℃以上)を入れ、スプリング構造樹脂成形品30
を加熱し軟化させる。ここで湯を使用したのは、雌型1
1の内部からスプリング構造樹脂成形品30を加熱する
ためである。また、雌型11自体をヒータ等で加熱して
も良い。このとき、熱伝導体(例えばヒーター)を雌型
11のコンクリートに埋め込んでいることが好ましい。
保温効果を高めるために雌型11の周囲を断熱材で覆う
ことも好ましい(例えば木、発泡樹脂等の容器)。ま
た、スプリング構造樹脂成形品30を構成する線条31
周囲の空気(中空線条の場合は中空部の空気も含む)を
加熱する必要がある場合は、雌型11の保温余熱で成形
することも好ましい。さらに、給湯装置13に代えてス
チーム供給装置17等で加熱しても良い。スチームを用
いた場合は、例えば、雌型11にスチーム注入孔を形成
し、スチーム注入孔からスチームをキャビティ12内に
注入することとなる。型締め段階でスチームを注入し加
熱することが好ましい。こうすると、熱が均一になると
共に、より高温で成形できることができるので好まし
い。また、加熱だけではなく圧力が必要になる形状の成
形品もあるが、この場合にはスチームによる加熱及び加
圧を行うことができる。機械的に加熱できない形状もあ
るため、気圧を利用すると複雑な形状に対応することが
できる。 【0035】この雌型11は、例えば、石膏等の適宜の
材質で製品の型枠を成形して、この型枠を逆さにして、
下方に板を水平に固定し、型枠及び板に適宜に離型剤を
塗り、コンクリート粉を水で練り、これを型枠に垂らし
込んで固め、型枠から離型することにより製造される。
コンクリートが硬化した後に、逆さにして型枠及び板を
取り外すと雌型11が完成する。このとき、型枠を載せ
た板の下に空間を形成し、板を上下させてこの空間を調
整することにより、コンクリートの強度、剛性及び厚み
を調節することができる。例えば、コンクリートの厚み
を増す場合には板の固定位置を下げる。このように、コ
ンクリートは成形性に優れ、混練して型枠に流し込むだ
けで製造できるため、雌型11自体のコストが削減され
る上(例えば従来の金型の1/50〜1/100)、複
雑な形状の雌型11を製造することもできるし、同一物
を容易に複製することもできる等、精度も向上する。例
えば、雌型11の製造時には同じ寸法が採寸できる。ま
た、コンクリートであれば製品に馴染み易いため、型締
めするだけで、クッション材1の表面を研磨したように
滑らかに成形することもできる。さらには型枠の模様ま
で取れる程であり、例えばビニールをかけて型締めする
ことにより、ビニールの面相度から表面に模様を付ける
等の表面加工もできる。また、コンクリートで雌型11
を製造するので、クッション材1の成形時における加圧
力にも好適に耐えられる上、耐久性も高いので何万回で
も使用可能である。なお、雌型11の重量は50〜10
0kgが好ましい。 【0036】雄型14はベース4と雄型台14aとから
構成される。雄型14は、パンタグラフジャッキ15の
先端に固定具により複数箇所で固定され、パンタグラフ
ジャッキ15により、雌型11のキャビティ12上のス
プリング構造樹脂成形品30を上から型締めするもので
ある。雄型14は、10トン以上の圧力に耐え得るもの
が好ましい。本実施形態では、1つの雄型14につき、
複数(例えば3本)のパンタグラフジャッキ15を設置
することにより、荷重圧力を向上させると共に、複数個
所(例えば3箇所)に荷重を分散している。パンタグラ
フジャッキ15は手動でもよいが、適宜モータ15aを
取り付けて自動運転も可能である。パンタグラフジャッ
キ15の上端部は上台18に固定され、上台18が支柱
19により雌型11の上部に固定されている。パンタグ
ラフジャッキ15を利用することにより、設備が簡素化
され、コスト削減も可能であるが、パンタグラフジャッ
キ15に替えて油圧シリンダや空気圧シリンダ等を利用
しても構わない。 【0037】また、雄型14として、製品の一部となる
ベース4を用いることが好ましい。ベース4は裏面を雄
型台14aの下面に嵌合される等して取り付けられてい
る。雄型台14aの上面は固定具によりパンタグラフジ
ャッキ15に固定されている。このように、製品の一部
(ベース4)が製造装置の一部(雄型14)を構成する
ことにより、用意する型は雌型11だけで良く、雄型1
4を別途製造する必要がない。従来、ウレタンフォーム
成形用の金型は雄型と雌型を製品とは別に製造する必要
があるが、本製造方法においては、雄型14自体が製品
の一部であるので、台、ポンチ等を不要とし、コスト削
減が可能となり、成型精度が向上する。 【0038】(2)型締め工程 図7はクッション材1の圧縮成形工程の第2段階を説明
する側面断面図であり、図8は同第2段階を説明する正
面断面図である。図7又は図8の説明図に示す通り、パ
ンタグラフジャッキ15で雄型14(ここではベース4
で兼用する)を図中矢印に示すように押し下げ、型締め
する。ここで、雌型11のキャビティ12は深く絞る場
合のサイズに設定され、ストロークを深くも浅くもでき
る。つまり型に余裕を持たせてあるので、絞りのストロ
ークの加減によって、クッション材1の厚みを可変にで
きる。従って、1つの型で、いくらでも厚みを可変にで
きる。また、当然、密度も可変となる。このように、雄
型14のストロークを可変とすることで深絞りでも浅絞
りでも1種類の型で製造することができ、密度、ばね特
性、剛性を自在に変えることができる。 【0039】このストローク可変の効果として、クッシ
ョン材1の厚みを薄くしたり厚くしたり調節できる。薄
いクッション材1を作る場合、同じ型でストロークを深
くするだけで良いし、厚いクッション材1を作る場合、
同じ型でストロークを浅くするだけで良い。つまり、ク
ッション材1の厚みをコントロールできる。また、密
度、ばね特性、剛性もコントロールできる。図示の通
り、雌型11の側面の傾斜角度(テーパ)を少なくすれ
ば(図ではほぼ垂直である)、1つの型でのクッション
材1の厚さ調整が容易である。例えば傾斜角度が1/5
0〜1/400(例えば1/200)が挙げられる。傾
斜は垂直下方に対して内側又は外側のいずれに傾斜して
いても良い。内側に傾きすぎるとストロークのコントロ
ールが難しくなることもあり得る。これにより、1つの
型で各種のクッション材1の製品要求特性に応じられ
る。特に、同一製品であっても、クッション材1の厚さ
を任意に選択することもできる。例えば、オーダーメイ
ドに応じられる等、不特定多数の細かなニーズにも簡単
に対応できる。なお、太腿の内側が当たる部分について
は、圧縮率を高めて、ばね特性を硬くすることがある。
これによりクッション性や耐久性を向上できる等の利点
がある。 【0040】一般に、外形は人が乗る幅であるから、ほ
とんど同じであるが、クッション材1の厚みは機種(サ
スペンション特性)によって各々異なるため、個々の機
種に応じてクッション材1の厚みをコントロールするこ
とが必要とされる。しかしながら、ウレタンフォームの
場合は発泡させて成形するため、一律の倍率しか実現で
きない。また、浅絞り、深絞り等絞りの程度に応じて、
金型を多数揃える必要がある。本製造方法によれば、ウ
レタンフォームの以上のような問題を好適に解決でき
る。 【0041】(3)トリミング工程 図9はクッション材1の圧縮成形工程の第3段階を説明
する平面図である。図9の説明図に示す通り、型締め状
態を所定時間維持した後、熱カッター16で、雄型14
の周縁を倣って、雄型14の端からはみ出したバリ32
(図9の部分拡大図D参照)をトリミングすると同時に
端末を熱溶着する。従来は、成形後に改めて寸法取りす
ると共にトリミング等を行って形状を整えていたため、
端末のトリミング処理が大変であった。この方法であれ
ば容易にトリミングが可能である。特に、この段階でト
リミングすることにより、端末のほどけがなくなると共
に、後から寸法取りする必要もなく、処理が簡単であ
る。 【0042】(4)離型工程 雌型11のキャビティ12に冷却水を投入し、スプリン
グ構造樹脂成形品30を固化する。徐々に冷却するので
はなく、水を入れて急冷することより成形時間が短縮で
きる。そして、硬化時間経過後、離型する。固化してい
るか否かの判断要素としては、パンタグラフジャッキ1
5を緩めてスプリングバックがなければ、固まっている
状態である。以下、雌型11及び/又はスプリング構造
樹脂成形品30の加熱・冷却を繰り返す。中空線条の場
合、中空部の空気を考慮した適切な熱的均衡条件を満た
すことにより、スプリングバックを防止できる。 【0043】このとき、雌型11がコンクリート製であ
れば、原料樹脂が溶けて雌型11に接着することもな
く、離型剤が不要である。従来の金属型では、温度上昇
が著しく、原料樹脂が型に接着し易いという難点があ
る。そのため、ウレタンフォームの製造には離型剤は必
須であり、製造に時間と手間が掛かっている。また、コ
ンクリート製であれば、製品に馴染み易いので、同一物
を複製する能力が優れていると共に、複雑な形状も成形
可能である。 【0044】(5)最終工程 図10の取付説明図に示す通り、上記工程を経て得られ
た上シート2と下シート3とを、ベース4に2枚重ねで
乗せて固定する。その上にヒート成形したビニールレザ
ー5を被せてベース4にホッチキス等で止める。両面テ
ープ等で接着しても良い。また、成形過程で下シート2
に凸部(又は凹部)を形成することにより、ベース4に
適宜設けられた凹部(又は凸部)に嵌合して固定すれ
ば、ホッチキスや両面テープが不要となる。また、上シ
ート2と下シート3とは、接着剤又は両面テープ等で適
宜接着し、ずれるのを防止できる。上記と同様、上シー
ト2及び下シート3に凹凸を設けて、上シート2と下シ
ート3とを嵌合して固定することもできる。ただし、本
工程において、ビニールレザー5等を被せる場合には、
上シート2、下シート3及びベース4を特に固定しなく
ても良い場合もある。 【0045】(スプリング構造樹脂成形品30の製造方
法)次に、上記スプリング構造樹脂成形品30の製造方
法の一例について説明する。図11の模式図に示す通
り、本実施形態におけるスプリング構造樹脂成形品30
の製造方法において、好適には、PE,PP等のポリオ
レフィン系樹脂と、VAC、EVA又はSBS等の原料
樹脂は、後述するタンブラー、切り出しフィーダ、或い
は定量供給機等を経てドライブレンドされ、又は、混合
若しくは溶融混合してペレット化されて、押出成形機2
0のホッパー21へ送られる。 【0046】具体的には、原料樹脂、例えば、PPとS
BSをタンブラー(加藤理機製作所製KR混合機)で、
40rpm、15分間混合する。 【0047】次に、図12の斜視図に示す通り、この原
料樹脂から成る混合物をφ65m単軸押出成形機20の
ホッパー21より投入し、所定温度(例えば200℃〜
260℃)で溶融混錬し、成形ダイ22に設けた所定径
の多数のノズルから所定の押出速度において溶融押し出
し、後述の引取機23により引き取ることにより、所定
の線径(例えば、600〜90,000デニール、好ま
しくは3,000〜30,000デニール、より好まし
くは、6,000〜10,000デニール)の中実及び
/又は中空の線条31を形成し、この溶融状態の線条3
1に、例えば、直径1〜10mm、好ましくは直径1〜
5mmのループを形成させ、隣同士の線条31とバス2
5内(水中)で接触絡合させることによりランダムなル
ープを形成する。このとき、接触絡合部位の少なくとも
一部は、相互に溶融接着されることが好ましい。このと
き、線条31は、中空のものと中実のものとが所定割合
で混合されていても良い。 【0048】上記ランダムなループの集合である立体構
造体の厚さ及び嵩密度は、バス25内の引取機23の引
き取りロール24,24間で設定される。この立体構造
体(例えば、厚さ10〜200mm、幅2,000m
m)は、線条31が、カール又はループ状にランダムに
成形され、水中で固化し、巻き取りロール26,26に
よりスプリング構造樹脂成形品30として取り出され
る。 【0049】また、水中においてこのループが形成され
た線条31を引取機23により引き取る際には、引取機
23の速度を変更することで、クッション特性を変更し
ても良い。その場合、この立体構造体の嵩密度を比較的
増大させる場合、0.03〜0.08g/cm3、好ま
しくは、0.04〜0.07g/cm3、特に0.05
〜0.06g/cm3とすることが好ましい。また、こ
の立体構造体の空隙率を減少させる場合、91〜97
%、好ましくは、92〜96%、特に93〜94%とす
ることが好ましい。 【0050】また、例えば、引き取りロール24,24
の引き取り速度をタイマー等により設定時間毎に、設定
時間内、低速にする等、引取機23の引き取り速度を所
定の間隔(例えば3〜5m)で低速に調整することによ
り、スプリング構造樹脂成形品30の長手方向におい
て、所定間隔ごと(例えば、30〜50cm)に低速引
き取り時に形成された嵩密度の大きい部分とそれ以外の
部分、すなわち、粗密を連続して形成しても良い。 【0051】また、図13の正面図に示す通り、引き取
りに際し、立体構造体であるスプリング構造樹脂成形品
30を引き取りロール24,24で折り曲げることが困
難な場合には、嵩密度の粗い部分を作ることによってそ
の部位で折り曲げ、水中から引き上げることもできる。
以上の工程を経て取り出されたスプリング構造樹脂成形
品30は、切断装置27により適宜長さに切断される。
なお、バス25には給水バルブ及び排水バルブを備える
(図示略)。 【0052】また、別例として、図14の正面図に示す
通り、バス125内に切断装置127を設けたもので
は、切断装置127は引取機123下方近傍に配置し、
バス125の対向側壁には、切断部位で切断された単体
の空隙に挿入される係止突起を多数突設したコンベアか
らなる搬送装置128を備える。他の部位の構成につい
ては、100番台として上記説明を援用する。 【0053】上記製造方法によって、一例として、嵩密
度0.03g/cm3、厚さ50mmのスプリング構造
樹脂成形品30を得た。なお、立体構造体は、それぞれ
1種又は複数種の異なる特性の組合せから成るものを用
いて製造することもできる。なお、上記製造方法により
成形されたスプリング構造樹脂成形品30の製造例及び
実験結果等、その他詳細については、本発明者が先に開
発した特願2000−246907号等を参照された
い。 【0054】(スプリング構造樹脂成形品30の他の実
施形態)次に、上記実施形態のスプリング構造樹脂成形
品30以外の他の例について説明する。原料樹脂の粘弾
性挙動を活かした各種成形方法等を利用したものであ
る。 【0055】上記スプリング構造樹脂成形品30は、そ
の製造工程において、引き取り速度や熱加減によって、
部位毎にクッション特性の異なる立体構造体を任意に成
形することができる。例えば、図15(a)に示すスプ
リング構造樹脂成形品130のように、外周から中心に
向かって所定範囲毎又は徐々にクッション特性を軟らか
くすることができる。ここでは、外周に硬い部分130
a及び中心部に軟らかい部分130bを構成している。
また、図15(b)に示すスプリング構造樹脂成形品2
30のように、中心部のクッション特性を硬くすること
もできる。ここでは、中心部に硬い部分230a及び外
周に軟らかい部分230bを構成している。また、図1
5(c)に示すスプリング構造樹脂成形品330のよう
に、部分的にクッション特性を変化させることもでき
る。ここでは、軟らかい部分330bの中に部分的に硬
い部分330aを構成している(例えば2箇所)。 【0056】例えば、スプリング構造樹脂成形品130
であれば、オートバイ10の座席シートのクッション材
として好ましい。クッション材1の側面を硬くすること
により、座席シートを挟み込んで運転する際に、ドライ
バーの内腿に好適にフィットし、走行安定性が向上す
る。また、スプリング構造樹脂成形品230であれば、
ヘルメットのクッション材等にも好適である。このよう
に、1枚の立体構造体で表面(頭に接する部分)は軟ら
かく、内部は硬く成形することにより、髪型の崩れ難い
帽子(日除け帽子、ヘルメット等)を製造することもで
きる。これにより、日除けができると共に通気性が良い
ので好ましい。 【0057】また、荷重や撓み量にもよるが、クッショ
ン材によっては表面だけ硬く構成されていれば充分なも
のもある。このような場合、上記のように一枚の立体構
造体で密度を部分的に変える以外にも、密度の異なる薄
い立体構造体を複数枚製造し、それらを種々重ね合わせ
ることにより、一枚のスプリング構造樹脂成形品を構成
することもできる。この方法であると、原料樹脂の使用
量を節減でき、生産性の面からも好ましい。例えば、図
16(a)に示すスプリング構造樹脂成形品430のよ
うに、立体構造体430aの下に嵩密度の低い立体構造
体430b、その下にはさらに嵩密度の低い立体構造体
430cを重ねて貼り合わせて1枚のスプリング構造樹
脂成形品430を構成することができる。 【0058】また、図16(b)に示すスプリング構造
樹脂成形品530のように、部分的に熱で溶かして穴5
30aを形成することにより(パーティションブロック
成形)、部分強化することもできる。穴530は圧縮成
形前の段階で形成しても良いし、圧縮成形後の段階で形
成しても良い。また、図16(c)に示すように、穴5
30aに金具等の止め具530bを挿入することもでき
る。止め具530bは圧縮成形前の段階で挿入しても良
いし、圧縮成形後の段階で挿入しても良い。 【0059】スプリング構造樹脂成形品30を構成する
線条31の線径は、必ずしも均等である必要はない。1
つのクッション材であっても、箇所によっては、荷重の
かかり方が異なる。その範囲だけ部分的に硬くするため
に、嵩密度を変える以外に、スプリング構造樹脂成形品
30を構成している線条31自体の太さや硬さを変える
こともできる。例えば、臀部が当たる荷重が集中するよ
うな箇所には、太い線条や樹脂の硬度の高い線条を使用
することが好ましい。 【0060】このとき、部分的に太い線条を製造するた
めには、図17(a)に示すように、成形ダイ622
は、部分的に(例えば中央部)ノズル口622aの口径
を通常のノズル口622bよりも大きくすることが好ま
しい。図17(b)に示すように、この成形ダイ622
であれば、押出される通常の線条31と同時に部分的に
(例えば中央部から)太い線条631が押出される。こ
れにより剛性を複合的に変化できる。 【0061】また、線条31の材質を変えることによ
り、厚みや嵩密度は同じでも軟らかい又は硬いクッショ
ン材を成形することができる。例えば、オートバイ10
の座席シートのクッション材1であれば、乗る人の体重
に合わせて種々の材質を選択でき、製品に付加価値を与
えることもできる。 【0062】また、スプリング構造樹脂成形品30に
は、繊維や針金等、種々のものを絡ませ、混成成形する
ことができる。これにより、例えば熱に弱い、座屈に弱
い、引っ張りに弱い等の樹脂の弱点を中に絡ませたもの
によって補強することができる。例えば、図18(a)
に示すスプリング構造樹脂成形品730のように、複数
本の針金733を、線条731に絡ませることが好まし
い。また、図18(b),(c)の断面図に示すよう
に、針金733等は線条731に絡ませるのみならず、
線条731の中空部を通すことも好ましい。 【0063】(クッション材1の他の実施形態)雌型1
1と雄型14でスプリング構造樹脂成形品30を型締め
する際に、段階的に加熱温度を変化させることにより、
部分的に剛性を変える成形とするヒートレンジ成形とす
ることもできる。例えば、図19(a)に示すクッショ
ン材101のように、下方に硬い部分101a(プレー
ト状部分)、上方に軟らかい部分101bを成形するこ
とができる。このとき、縁部分101cは加熱して硬い
板状に成形することが好ましい。例えば、加熱してカー
ルした縁部分101cをトリミングの際に板状に成形す
ることが好ましい。この縁部分101cは、ベース4に
好適に嵌め込むことができる。縁部分101cは、一
旦、拡開させてからベース4に引掛けてから弾発力で復
元することにより嵌合させ、取り付けることが好まし
い。このような構造であれば、クッション材101とベ
ース4とを、ホッチキス等の係止なしで、脱着を可能と
することもできる。 【0064】また、雌型11と雄型14でスプリング構
造樹脂成形品30を型締めする際には、雌型11をホッ
トバーニングし、型の温度を高くし、表面部分を溶着さ
せて硬くするエピダーミス(表皮)成形とすることもあ
る。図19(b)に示すクッション材201のように、
スプリング構造樹脂成形品30の表面だけ溶かし表皮2
01aを形成することができるので、後加工でコーティ
ングする(例えばビニールレザー5等を被せる)必要が
ない。例えば、インストルメントパネルの樹脂の成形等
にも使用可能である。つまり、型の中でスプリング構造
樹脂成形品30の表面を溶かしてシボを作ると同時に一
体成形することもある。また、クッション材1の解け防
止、防水性を必要とする場合、又は素材を好適に保護す
る場合には、ホットバーニングして表皮201aを形成
することが特に好ましい。 【0065】本実施形態におけるスプリング構造樹脂成
形品30から成るクッション材1は、通気性を備えてい
ることからも、後工程において、ビニールレザー5等を
被せない方が良い場合もある。この場合は、図20
(a),(b)に示すクッション材301のように、ス
プリング構造樹脂成形品30の周囲を網306で覆って
圧縮成形することが好ましい。また、網306は圧縮成
形後にクッション材301に被せるものであっても良
い。網306は撥水性の素材(例えば、プラスチック
製)からなるものが好ましい。これにより、通気性が好
適に確保されるため、特に湿度が高い地域や季節には効
果的である。バギー等の砂の上を走る車の座席シートと
しても好適である。また、網306がクッション材30
1の解けを防止し、好適に保護するため耐久性において
も優れている。網306の目の密度は図示に限らず、適
宜で良い。なお、網306を被せてからビニールレザー
5を被せることもある。これは、不特定多数が乗る乗物
等の座席において、いたずら等により異物が入るのを防
止するためである。 【0066】(型の他の実施例)雌型11と雄型14の
上下の配置を逆にすることもできる。この構成であれ
ば、コンクリートから成る雌型11の自重が重石代わり
となり、自重を利用して圧縮成形することができる。ま
た、図21及び図22の通り、雌型11及び雄型14共
にコンクリート、金属、FRP等で成形することも好ま
しい。このとき、重量の重い方を上型(加圧側)にすれ
ば、上型の自重を利用して圧縮成形することができる。
例えば、上型を重量コンクリート、下型を軽量コンクリ
ートとする例、上型を大型のもの、下型を小型のものと
する例が挙げられる。 【0067】本実施例においては、早く均等に型締めす
るためにパンタグラフジャッキ15を利用しているが、
重力を利用して型の自重によって型締めする場合、パン
タグラフジャッキ15が不要となる場合もある。例え
ば、図21の説明図に示すように、雄型114をばね素
材等から成るバランサー115等で吊るし、図中矢印に
示すように、雄型114の自重を利用して雌型111と
で型締めすることができる。また、図22に示すよう
に、雌型211と雄型214をヒンジ215で接合し、
雄型214を所定角度まで開き、図中矢印に示すように
可動させ、雄型214の自重を利用して雌型211と型
締めすることができる。 【0068】なお、雌型11はコンクリート製が好まし
いとしたが、多少のトリミング、マージンを取り、延展
率を設計する等、既設のウレタンフォーム製造設備用の
金型を多少改良すれば、図23(a),(b)に示すよ
うに、既存設備を活用することもできる。例えば、既存
設備は、原料樹脂(液体)をキャビティに投入し、下型
311と上型314内で発泡させているが(二液混合発
泡)、それをスプリング構造樹脂成形品30を投入し、
型締めし、型のクランプ端面でスプリング構造樹脂成形
品30をクランプすることで端末部分をトリミングする
ように改良すれば、特別に製造設備をコンクリートで新
設しなくても本実施例におけるクッション材1を得るこ
とができる。或いは、上型を取ってから熱カッターでト
リミングすることも好ましい。既存設備の型311,3
14は、例えば、鉄等の金属であっても良い。型は、コ
ンクリート、金属が好ましいが、繊維強化プラスチック
(FRP)等の複合合成樹脂材料から構成したものであ
っても良い。 【0069】また、成形要件には空気の温度条件、温度
管理も重要である。成形時に原料樹脂は軟化するが、分
子レベルの結合ではなく、完全に溶融するわけではない
ので、スプリング構造樹脂成形品30内部の空気はその
まま保たれている。このとき、空気の温度と原料樹脂の
軟化温度が均衡状態になっている必要がある。従って、
温度を上げた状態から急激に冷却しても、内部の空気の
温度も均等になるまで、型締め状態を維持しないと、熱
で空気が膨張してスプリングバックが起こり、成形でき
ないことがあり得る。 【0070】 【発明の効果】請求項1に記載されたスプリング構造樹
脂成形品から成るクッション材の製造方法によれば、所
望の耐加重強度及び耐衝撃性等の物性を有するスプリン
グ構造樹脂成形品から成るクッション材を短時間で容易
に製造することができ、大量生産も可能である。圧縮成
形であるから、個々の形状及び大きさ等、自由に加工す
ることができる。上下振動、左右振動等、複合振動の場
合には、表面と裏面の両方に盛り上り部を設けることも
可能である。 【0071】特に、型締め状態のときに雄型に倣って熱
カッターで端末を切断及び溶着することにより、容易に
トリミング可能である。特に、この段階でトリミングす
ることにより、端末のほどけがなくなると共に、成形後
に改めて寸法取り及びトリミング処理等して形状を整え
る必要もなくなり、処理負担を軽減できる。 【0072】また、型締めの際のストローク調整やスプ
リング構造樹脂成形品の設定(例えば、線条の太さ、材
質、嵩密度、空隙率等)によって、クッション材の厚み
やクッション性能を簡単に変更できる。具体的には、金
型を多数揃える必要もなく、1種類の型で各種の製品要
求特性に応じることが可能である。例えば、自動車や自
動二輪車等に使用した場合、個々の機種(サスペンショ
ン特性)に好適に対応することができる。また、クッシ
ョン材の素材は全体として一定でありながらも、圧縮成
形により絞りをかけることにより、ばね特性や剛性等の
設定が自由自在である。例えば、自動車や自動二輪車等
のタイプ(例えば、ツーリング用、ロードレース用又は
モトクロス用等)に応じて、複雑な工程を経ずに、ばね
特性を可変にできる。また、例えば、モトクロス用であ
れば、臀部への衝撃が緩和されるため、シートに座った
まま運転することも可能となり、走行安定性が高まる。 【0073】また、ウレタンフォームの二次加工よりも
簡単であり、ウレタンフォーム製造時に使用していたT
DI等の毒性の高い原料を使用しないため、製造時に有
毒ガスを発生することが無く作業環境が良い。 【0074】また、本製造方法によれば、熱可塑性樹脂
製食用油包装容器及び廃棄農業用プラスチックフィルム
等の再利用用途としての再生樹脂であるPE等の樹脂を
高付加価値な製品として再生することができると共に、
スプリング構造樹脂成形品から成るクッション材自体
が、再溶融することにより、何回でも再生可能である。
このように、リサイクル性に優れており、使用済み後の
環境にも負荷を与えないよう配慮されている。また、リ
サイクル樹脂の使用が可能であるので、安価に製造する
ことが可能である。 【0075】本製造方法により製造されたスプリング構
造樹脂成形品から成るクッション材は、耐久性及び耐へ
たり性に優れており、局部的な沈み込みが少なく、底付
き感及び揺動感もない。また、座った際に、体に接触す
る部位全体で均一に荷重を受け止め、圧力を分散させる
ことが可能であるので、長時間使用しても疲労し難く、
座り心地が向上する。このように、ウレタンフォームに
はない独特の座り心地が得られる。 【0076】本製造方法により製造されたスプリング構
造樹脂成形品から成るクッション材は、ばね特性が高い
ので、従来、自動車や自動二輪車等の座席シート下にキ
ックバック対策のために設置していたコイルスプリング
が不要になる。従って、シンプルな構造になると共に、
重心が下がることにより、自動車や自動二輪車等の安定
性が向上する。 【0077】本製造方法により製造されたスプリング構
造樹脂成形品から成るクッション材は、完全な連続空隙
を有する構造体であるので、通気性が抜群である。従っ
て、蒸れることがない。また、クッション材を通して冷
暖房ダクトから冷暖房用空気を通気させることもできる
ので、自動二輪車等の座席シート等に冷暖房機能を備え
ることもできる。さらに、水に強く、雨等に濡れても問
題ないため、自動二輪車の座席シートとして好適であ
る。また、水洗いも可能であり、乾燥も早い。 【0078】以上のことから、本発明におけるスプリン
グ構造樹脂成形品から成るクッション材の製造方法は、
自動車、自動二輪車、自転車、電車若しくは航空機等の
座席シート、乗馬用の鞍、椅子、ソファ又はベッド等、
振動を伴うところ又は伴わないところを問わず、人が座
る、寝る又は乗るところにおいて、従来のウレタンフォ
ームの代替材として好適に利用することができるスプリ
ング構造樹脂成形品から成るクッション材の製造方法と
して好適である。 【0079】なお、本発明におけるスプリング構造樹脂
成形品から成るクッション材の製造方法の実施の形態
は、上記に限定されるものではなく、本発明の技術的範
囲に属する限り種々の形態を採り得るものである。ま
た、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において、改
変等を加えることができるものであり、それらの改変、
均等物等も本発明の技術的範囲に含まれることとなる。
【図面の簡単な説明】 【図1】クッション材1とベース4の斜視図である。 【図2】(a),(b)は、クッション材1とベース4
の正面図及び背面図である。 【図3】クッション材1から成る座席シートを備えたオ
ートバイ10の側面図である。 【図4】(a),(b)はベース4の異なる角度から見
た斜視図である。 【図5】クッション材1の圧縮成形工程の第1段階を示
す説明図である。 【図6】クッション材1の圧縮成形工程の第1段階を示
す他の角度からの説明図である。 【図7】クッション材1の圧縮成形工程の第2段階を示
す説明図である。 【図8】クッション材1の圧縮成形工程の第2段階を示
す他の角度からの説明図である。 【図9】クッション材1の圧縮成形工程の第3段階を示
す説明図である。 【図10】クッション材1のベースへの取付工程を示す
説明図である。 【図11】スプリング構造樹脂成形品30の製造方法の
工程を示す模式図である。 【図12】スプリング構造樹脂成形品30の製造方法を
示す斜視図である。 【図13】スプリング構造樹脂成形品30の他の製造方
法を示す実施例である。 【図14】スプリング構造樹脂成形品30のさらに他の
製造方法を示す実施例である。 【図15】(a),(b),(c)はスプリング構造樹
脂成形品30の他の実施例を示す断面図である。 【図16】(a),(b),(c)はスプリング構造樹
脂成形品30のさらに他の実施例を示す断面図である。 【図17】(a),(b)は成形ダイ622の裏面図及
び斜視図である。 【図18】(a),(b),(c)はスプリング構造樹
脂成形品30又は線条31の他の実施例を示す断面図で
ある 【図19】(a),(b)はクッション材1の他の実施
例を示す断面図である。 【図20】(a),(b)はクッション材1のさらに他
の実施例を示す断面図である。 【図21】クッション材1の圧縮成形工程の他の実施例
を示す説明図である。 【図22】(a),(b)はクッション材1の圧縮成形
工程のさらに他の実施例を示す説明図である。 【図23】(a),(b)は既存設備を利用したクッシ
ョン材1の圧縮成形工程の実施例を示す説明図である。 【符号の説明】 1 クッション材 2 上シート 3 下シート 4 ベース 5 ビニールレザー 10 オートバイ 11 雌型 12 キャビティ 13 給湯装置 14 雄型 15 パンタグラフジャッキ 16 熱カッター 20 押出成形機 21 ホッパー 22 成形ダイ 23 引取機 24 引き取りロール 25 バス 26 巻き取りロール 27 切断装置 30 スプリング構造樹脂成形品 31 線条 32 バリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白井 真紀 東京都品川区西五反田2丁目26番9号 ア イン・エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 中村 雄一郎 東京都品川区西五反田2丁目26番9号 ア イン・エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 3B096 AD04 BA01 4F207 AA03 AG02 AG20 AG27 AH26 KA01 KA17 KK04 KK51 KW23 KW26 KW41 4L047 AB03 BD01 CA08 CA20 CC14 CC16 DA00

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】雌型の上に、少なくとも熱可塑性樹脂から
    成る中実及び/又は中空の連続線条及び/又は短線条の
    ランダムなループ又はカールの隣接する線条相互を接触
    絡合集合して成る所定の嵩密度の空隙を備える立体構造
    体を置き、 前記立体構造体を軟化させるに必要な温度条件で、前記
    雌型及び/又は前記立体構造体を加熱し、 前記雌型と雄型で前記立体構造体を型締めし、 冷却によって前記立体構造体を硬化させることを特徴と
    し、 さらに、前記雌型と雄型の間隙から出る前記立体構造体
    の端末を熱カッターで倣って、前記端末を切断すると共
    に溶着することを特徴とするスプリング構造樹脂成形品
    から成るクッション材の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005104905A1 (ja) * 2004-04-30 2005-11-10 Wa-Ki Ltd. クッション材
JP2010220899A (ja) * 2009-03-24 2010-10-07 Toshiro Kishi 吸湿脱臭敷きマットとその製造方法

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