JP4010625B2 - 微粉体製造システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はトナー等を製造するための微粉体製造システムに関し、より詳しくは、分解及び組み立てが容易で、掃除を行い易いように成した鉛直軸式の気流式分級機を備えた微粉体製造システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、トナー等を製造するための微粉体製造システムは、粉砕原料を微粉と粗粉に粒度分級する分級手段を備えており、この分級手段の少なくとも一つに、垂直方向に延びる中心軸まわりに回転する円筒状の分級ロータによって被分級物を回転せしめ、分級ロータの周囲に形成された分級空間内に分級ロータの半径方向外側から内側に向けて分級空気を流し、微粉を分級空気流とともに分級ロータ内部に搬送して分級するようにした鉛直軸式の気流式分級機を採用したものが知られている。
【0003】
従来のこの種の分級機では、分級ロータは上面に開口部を有するケーシング内部に収容され、分級ロータを駆動する駆動軸とこの駆動軸を分級ロータに連結する部材は分級ロータの上方に配置されている。被分級物は分級ロータの上方から供給され、分級ロータの上面を閉じる頂壁によって全周にわたって均一に分配されて分級空間内に供給される。分級ロータ内部に搬送された微粉は分級ロータ内部で軸方向下方に変向され、分級ロータから排出されて微粉排出室によって受け止められる。また、分級空間内の粗粉は重力によって下に落ち、粗粉排出室によって受け止められる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
微粉体製造システムでは、製造する微粉体の種類が変わる度に装置を分解して内部を掃除しなけらばならないが、上述した分級機では、駆動軸と、駆動軸と分級ロータを連結する部材とが分級ロータの上方に配置されているため、分解及び組み立てに非常に手間がかかり、不便であった。
【0005】
また、掃除のための開口部がケーシングの側壁に設けられていることが多く、ケーシングの底に沈積した微粉体を水平方向に排出しなければならないため、掃除が困難であった。
【0006】
本発明は上述した問題点を除き、取り扱い性の向上を図った微粉体製造システムを提供することを目的としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために、請求項1の発明は、粉砕原料を微粉と粗粉に粒度分級する分級手段を備えた微粉体製造システムにおいて、
前記分級手段の少なくとも一つが、上面に開口部を有するケーシングと、前記開口部を介して前記ケーシング内部に挿脱される円筒状の分級ロータと、この分級ロータの下方において垂直に配置され下端側で中心線まわりに回転可能に軸受けされた駆動軸と、この駆動軸の上端と前記分級ロータの下端を取り外し可能に結合し前記分級ロータを垂直に支持する分級ロータ支持部材と、前記分級ロータの外周面に対して前記分級ロータの半径方向外側に間隔をおいて同軸状に配置され前記外周面との間に環状の分級空間を形成する案内羽根環とを備え、
前記分級ロータは、頂壁と、この頂壁に対して垂直下方に間隔をおいて対向配置され貫通孔を有する底壁と、前記頂壁と底壁の間に配置された分級羽根環とから成り、
前記ケーシングは、前記案内羽根環の外側に同軸状に配置され前記案内羽根環を構成する複数個の案内羽根間の間隙を介して前記分級空間に連通した環状の分級空気供給室と、前記分級ロータの下方において前記駆動軸と同軸状に配置され前記貫通孔を介して前記分級ロータ内部に連通した環状の微粉排出室と、この微粉排出室内部の微粉を外部に案内するための微粉出口と、前記分級ロータの下方において前記駆動軸と同軸状に配置され前記分級空間の下端に連通した環状の粗粉排出室と、この粗粉排出室内部の粗粉を外部に案内するための粗粉出口とを有し
前記分級ロータの下面と前記ケーシングの間に、前記微粉排出室を前記分級空間及び前記粗粉排出室に対してシールされた状態にするシール部が設けられ、このシール部は、前記分級ロータの底壁の下面周縁部に全周にわたって形成された環状の溝と、この溝の内部に突出しこの溝と同心状になるようにケーシングに形成された環状の突起とによって構成され、この溝と突起の間には微小な間隙が形成されている、
ものであることを特徴とするものである。
【0008】
また、請求項2の発明は、粉砕原料を微粉と粗粉に粒度分級する分級手段を備えた微粉体製造システムにおいて、
前記分級手段の少なくとも一つが、上面に開口部を有するケーシングと、前記開口部を介して前記ケーシング内部に挿脱される円筒状の分級ロータと、この分級ロータの下方において垂直に配置され下端側で中心線まわりに回転可能に軸受けされた駆動軸と、この駆動軸の上端と前記分級ロータの下端を取り外し可能に結合し前記分級ロータを垂直に支持する分級ロータ支持部材と、前記分級ロータの外周面に対して前記分級ロータの半径方向外側に間隔をおいて同軸状に配置され前記外周面との間に環状の分級空間を形成する案内羽根環とを備え、
前記分級ロータは、頂壁と、この頂壁に対して垂直下方に間隔をおいて対向配置され貫通孔を有する底壁と、前記頂壁と底壁の間に配置された分級羽根環とから成り、
前記ケーシングは、前記案内羽根環の外側に同軸状に配置され前記案内羽根環を構成する複数個の案内羽根間の間隙を介して前記分級空間に連通した環状の分級空気供給室と、前記分級ロータの下方において前記駆動軸と同軸状に配置され前記貫通孔を介して前記分級ロータ内部に連通した環状の微粉排出室と、この微粉排出室内部の微粉を外部に案内するための微粉出口と、前記分級ロータの下方において前記駆動軸と同軸状に配置され前記分級空間の下端に連通した環状の粗粉排出室と、この粗粉排出室内部の粗粉を外部に案内するための粗粉出口と、前記分級ロータの下面との間に形成された間隙に洗浄用空気を導入するための空気通路とを有し、
前記空気通路の上端は前記分級ロータの下面と前記ケーシングの間に形成された環状の空気室に連通し、前記空気通路によって前記空気室に供給された洗浄用空気は前記分級ロータの下面と前記ケーシングの間の間隙を通って前記粗粉排出室及び前記微粉排出室に流入する、
ものであることを特徴とするものである
【0009】
上記の分級機を組み立てる場合には、駆動軸、微粉排出室、粗粉排出室、分級ロータ支持部材等が分級ロータの下方に配置されているため、分級ロータをケーシング内部に容易に挿入することができる。また、分級ロータをケーシングから取り出す場合には、ケーシングの開口部を閉鎖するカバーのみを取り外すだけで分級ロータに到達することができる。分級ロータの駆動軸に対する固定は例えば1本のネジのみによって行うことができ、この1本のネジを取り外すことによって分級ロータをケーシングの開口部を介して上方に取り出すことができる。そして、分級ロータを取り外した後、微粉排出室や粗粉排出室の底に沈積した粉体は上方から吸引することによって簡単に取り除くことができる。さらに、請求項1によれば、分級ロータの下面とケーシングの間に、環状の溝とこの環状の溝の内部に突出した同心状の環状の突起にて構成されたシール部が設けられ、このシール部によって微粉排出室を分級空間及び粗粉排出室に対してシールされた状態にすることができる。また、請求項2によれば、分級ロータの下面とケーシングの間に形成された環状の空気室に供給された洗浄用空気が分級ロータの下面とケーシングの間の微小な間隙を通って粗粉排出室と微粉排出室に流入するので、粗粉排出室の内部の粗粉を除去することができるとともに、分級ロータの下面とケーシングの間の微小な間隙における微粉の詰まりや付着を防止することができる。
【0010】
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2の微粉体製造システムにおいて、前記粗粉排出室が前記分級空間の下側に配置されていることを特徴とするものである。
【0011】
また、請求項4の発明は、請求項1〜請求項3の微粉体製造システムにおいて、前記微粉出口が、前記分級ロータの軸方向下方に向けて延びていることを特徴とするものである。
【0012】
また、請求項5の発明は、請求項1〜請求項4の微粉体製造システムにおいて、前記分級ロータ支持部材が筒状に形成されて円形の天板とこの天板に対して垂直下方に間隔をおいて配置された円形の底板とを有し、その内部が前記天板に形成された貫通孔と前記分級ロータの底壁に形成された貫通孔を介して前記分級ロータ内部に連通しており、前記分級ロータ支持部材の周壁に、前記天板と前記底板の周縁部間に配置され垂直方向に延びる複数個の間隔ウェブが互いに隣接する二つの間隔ウェブ間に微粉を排出するための間隙を形成する状態で設けられていることを特徴とするものである。
【0013】
また、請求項6の発明は、請求項5の微粉体製造システムにおいて、前記間隔ウェブ間の間隙が、軸方向に延びスリット状に形成されていることを特徴とするものである。
【0014】
また、請求項7の発明は、請求項5または請求項6の微粉体製造システムにおいて、前記周壁の外周面における前記間隔ウェブ間の間隙の開口率が20%以上であることを特徴とするものである。
【0015】
また、請求項8の発明は、請求項5〜請求項7の微粉体製造システムにおいて、前記周壁の外周面における前記間隔ウェブ間の間隙の開口率が、前記分級ロータの外周面における前記分級羽根環を構成する複数個の分級羽根間の間隙の開口率以上であることを特徴とするものである。
【0016】
また、請求項9の発明は、請求項5〜請求項8の微粉体製造システムにおいて、前記分級ロータに形成された貫通孔の径が前記分級ロータ支持部材に形成された貫通孔の径よりも小さいことを特徴とするものである。
【0017】
この場合、分級ロータ内部の空気が分級ロータ支持部材に流れこみにくくなり、これによって分級ロータ内部の空気密度が幾分高くなるため、分級級ロータ内部に流れ込もうとする分級空気の流れが抑制され、粗粉が分級ロータ内部に流れ込みにくくなる。また、分級ロータ支持部材内部に流れ込む空気が加速されるため、分級ロータ支持部材内部の微粉の排出が促進される。
【0018】
また、請求項10の発明は、請求項1〜請求項9の微粉体製造システムにおいて、前記分級空間の内部に、前記分級ロータと同軸状に配置された螺旋状の渦巻部材が少なくとも一個設けられ、この渦巻部材が前記案内羽根環の内周部に固定されていることを特徴とするものである。
【0019】
この場合、被分級物の分級空間内での滞留時間が長くなるのを抑えて粗粉が分級ロータ内部に流入するのを防止することができるので、分級精度が向上する
【0020】
また、請求項11の発明は、請求項1〜請求項10の微粉体製造システムにおいて、前記粗粉排出室内部に、前記分級ロータに固定され、前記分級ロータと一体的に回転して前記粗粉排出室内部の粗粉を流動化させる粗粉排出用部材が設けられていることを特徴とするものである
【0021】
この場合、粗粉排出室内部の粗粉が粗粉排出用部材によって流動化されるため、粗粉排出室から排出され易くなる
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1、図2は本発明に適用される気流式分級機の一実施形態の縦断面図、図3は分級羽根環の一実施形態の横断面図である。
【0024】
図1に示す気流式分級機は、ケーシング1と、ケーシング1内部の上方に収容された円筒状の分級ロータ2と、分級ロータ2の下方において垂直に配置された駆動軸3と、駆動軸3の上端と分級ロータ2の下端を結合し分級ロータ2を垂直に支持する分級ロータ支持部材4と、分級ロータ2の外周面に対して分級ロータ2の半径方向外側に間隔をおいて同軸状に配置された案内羽根環5とを備えている。
【0025】
分級ロータ2は、頂壁としての分配円板6と、この分配円板6に対して垂直下方に間隔をおいて配置された底壁としてのカバー円板7と、分配円板6とカバー円板7の周縁部間に配置された分級羽根環8とから成っている。
【0026】
なお、本実施形態では、掃除を容易にするために、分配円板6、カバー円板7、及び分級羽根環8は、ネジ等によって、分解できるように固定されているが、溶接等によって、分解できないように固定するようにしてもよい。
【0027】
分配円板6は、回転すると、後述するケーシングカバー14に設けられた原料投入口15を介して投入される粉砕原料を全周にわたって均一に分配するように形成されている。分配円板6の中心部には、後述するネジ11の取り付け及び取り外しのための工具を挿入する孔6aが設けられている。この孔6aの内周面にはネジ溝が刻設されており、キャップ用のネジ9が螺着されている。
【0028】
分級羽根環8は、分配円板6及びカバー円板7の周縁部に沿って等間隔をおいて環状に配列された垂直方向に延びる複数個の分級羽根によって構成され、その横断面形状及び向きは、例えば図3(A)〜(D)に示すように、互いに隣接する二つの分級羽根8a、8a間に形成されるスリット状の間隙Sの横断面形状が、分級空気の流れに適した形状となるように設定されている。
【0029】
カバー円板7の中心部には分級ロータ支持部材4が固定されており、その周囲には貫通孔10が設けられている。分級ロータ支持部材4はネジ11によって駆動軸3の上端に取り外し可能に固定されている。
【0030】
駆動軸3は下端側で中心線まわりに回転可能に支持されており、下端部は駆動モータ(不図示)の回転軸に連結されている。
【0031】
案内羽根環5は、分級ロータ2の外周面の周方向と平行な方向に等間隔をおいて環状に配列されケーシング1に固定された複数個の垂直方向に延びる案内羽根によって構成されている。案内羽根の横断面形状及び向きは、互いに隣接する二つの案内羽根間に形成されるスリット状の間隙の横断面形状が分級空気の流れに適した形状となるように、例えば図3に示すような分級羽根8aの横断面形状に対応した形状になっている。
【0032】
ケーシング1は上面に分級ロータ2を挿脱するための開口部13を有し、この開口部13にはケーシングカバー14が取り外し可能に取り付けられている。ケーシングカバー14の中心部には粉砕原料投入口15が設けられている。
【0033】
ケーシング1の内部には、案内羽根環5の外側に同軸状に配置された環状の分級空気供給室16と、分級ロータ2の下方において駆動軸3と同軸状に配置された環状の微粉排出室17と、微粉排出室16の外側に駆動軸3と同軸状に配置された環状の粗粉排出室18とが設けられている。
【0034】
分級空気供給室16は内周面が開口した断面矩形状のもので、案内羽根環5を構成する複数個の案内羽根間の間隙を介して分級空間12に連通している。分級空気供給室16には外部から分級空気を取り入れるための分級空気供給管19が連通接続されている。
【0035】
微粉排出室17は、カバー円板7に設けられた貫通孔10を介して分級ロータ2内部と連通している。微粉排出室17には、内部の微粉を外部に排出するための微粉出口としての微粉排出管20が連通接続されている。
【0036】
粗粉排出室18は分級空間12の下側に位置し、分級空間12の下端に連通している。粗粉排出室18には、内部の粗粉を外部に排出するための粗粉出口としての粗粉排出管21が連通接続されている。
【0037】
分級ロータ2の下面とケーシング1の間にはシール部22が設けられている。このシール部22は、カバー円板7の下面周縁部に全周にわたって形成された環状の溝7aと、この溝7aの内部に突出し溝7aと同心状になるようにケーシング1に形成された環状の突起1aとによって構成され、溝7aと突起1aの間には微小な間隙が形成されている。このシール部22によって、微粉排出室17が分級空間12及び粗粉排出室18に対してシールされた状態になっている。
【0038】
この分級機の作用について説明する。
分級空気室16には分級空気供給管19を介して分級空気が供給されており、この分級空気は案内羽根環5に形成された間隙を介して分級空間12内に噴出し、分級羽根環8に形成された間隙を介して、回転している分級ロータ2内部に流れ込んでいる。原料投入口15を介して投入された被分級物は分級ロータ2の分配円板6によって全周方向に分散し、分級空間12内に流れ込む。
【0039】
分級空間12内に流れ込んだ被分級物が分級空間12内を落下する間に、粒径の小さい微粉は分級空気流に乗って分級ロータ12内部に流れ込み、分級空気流とともに軸方向下方に変向され、カバー円板7に形成された貫通孔10を介して微粉排出室17内部に流れ込む。そして、この微粉は、微粉排出管20を介して外部に排出される。一方、分級空間12内で分級空気流に乗らなかった粗粉は重力によって分級空間12内を降下し、粗粉排出室18によって受け止められる。そして、この粗粉は粗粉排出管21を介して外部に排出される。
【0040】
次に、図2に示す分級機について説明する。なお、図1に示す分級機と同一の部分の説明は省略する。
この分級機では、分級ロータ支持部材4は、円形の天板23と、この天板23に対して垂直下方に間隔をおいて配置された円形の底板24と、天板23と底板24の周縁部間に配置された垂直方向に延びる複数個の間隔ウエブ25とから成っている。
【0041】
なお、本実施形態では、掃除を容易にするために、天板23、底板24、及び間隔ウエブ25は、ネジ等によって、分解できるように固定されているが、溶接等によって、分解できないように固定するようにしてもよい。
【0042】
天板23の上面の周縁部には、周方向に等間隔をおいて配置された複数個のネジ孔が設けられており、天板23は、このネジ孔に螺合するネジ(不図示)を介して分級ロータ2の下面に取り外し可能に固定されている。天板23には円形の貫通孔26が同心状に形成されており、この貫通孔26と分級ロータ2のカバー円板7に形成された貫通孔10によって、分級ロータ支持部材4の内部と分級ロータ2の内部が連通した状態となっている。貫通孔10の径は貫通孔26の径よりも小さくなっており、これによって絞り作用を有する遮蔽部が形成されている。
【0043】
これによって、分級ロータ2内部の空気が分級ロータ支持部材4に流れこみにくくなり、分級ロータ2内部の空気密度が幾分高くなるため、分級級ロータ2内部に流れ込もうとする分級空気の流れが抑制され、粗粉が分級ロータ2内部に流れ込みにくくなる。また、分級ロータ支持部材4内部に流れ込む空気が加速されるため、分級ロータ支持部材4内部の微粉の排出が促進される。
【0044】
間隔ウエブ25は天板23及び底板24の周縁部に沿って等間隔をおいて環状に配列されており、その横断面形状及び向きは、互いに隣接する二つの間隔ウエブ25、25間に形成されるスリット状の間隙の横断面形状が、分級ロータ支持部材4から排出される空気の流れに適した形状となるように、例えば図3に示すような分級羽根8aの横断面形状に対応した形状になっている。なお、間隔ウエブ25、25間に形成される間隙の、分級ロータ支持部材4の周壁の外周面に対する開口率は20%以上であることが好ましい。また、この開口率は、分級ロータ2の外周面における分級羽根環8、8間の間隙の開口率以上であることが好ましい。
【0045】
分級空間12の内部には、分級空間12内部における被分級物の滞留時間と凝集を制御するための螺旋状の渦巻部材27が分級ロータ2と同軸状に配置されている。渦巻部材27は帯状の部材を螺旋状に形成したもので、案内羽根環5の内周部に固定され、分級空間12の高さ方向のほぼ全長にわたって延びている。渦巻部材27の内周部と分級羽根環8の外周部の間には微小な間隙が形成されている。
【0046】
渦巻部材27の勾配を選択することによって被分級物の滞留時間を調節することができる。即ち、勾配を大きくすると滞留時間が短くなり、勾配を小さくすると滞留時間が長くなる。
【0047】
また、渦巻部材27の勾配を分級羽根環8の高さ方向に種々変化させることもできる。このようにすると、被分級物の滞留時間が分級羽根環8の高さ方向に種々調節されることになる。例えば、分級羽根環8の上部に対向する部位では勾配を大きくして被分級物を迅速に引き入れるようにし、分級羽根環8の高さ方向中央部に対向する部位では、勾配を小さくして被分級物の滞留時間を長くするようにし、分級羽根環8の下部に対向する部位では勾配を大きくして被分級物が迅速に排出されるようにする。
【0048】
被分級物の凝集の制御は渦巻部材27の数を変化させることによって行うことができる。なお、渦巻部材27は必ずしも分級羽根の高さ方向全長にわたって延びている必要はなく、分級羽根27の高さ方向の一部に設けるようにしてもよい。
【0049】
粗粉排出室18内部には環状の粗粉排出用部材28が同心状に設けられている。粗粉排出用部材28は、粗粉排出室18の内側側面及び底面に沿うように形成された断面L字形のもので、その上端は分級ロータ2のカバー円板7に固定されていて、分級ロータ2と一体的に回転する。これによって、粗粉排出室18内部の粗粉が流動化して粗粉排出室18からの排出が促進される。粗粉排出室18の内側側面及び底面と粗粉排出用部材28の間には、後述する洗浄用空気が通るための間隙が形成されている。なお、粗粉排出用部材28は、必ずしも粗粉排出室18の全周にわたって存在するように環状に形成される必要は無く、粗粉排出室18の周方向の一部にのみ存在するように形成してもよい。また、形状も上記形状に限定されるものではない。
【0050】
ケーシング1には、分級ロータ2の下面との間に形成された間隙に洗浄用空気を導入するための空気通路29が形成されている。空気通路19の上端は分級ロータ2の下面とケーシング1の間に形成された環状の空気室Cに連通しており、空気室Cに供給された洗浄用空気は分級ロータ2の下面とケーシング1の間の微小な間隙を通って粗粉排出室18に流入し、さらに粗粉排出用部材28と粗粉排出室18の間の間隙を通って粗粉排出管21に流入し、外部に排出される。これによって、粗粉排出室18の内側側面及び底面と粗粉排出用部材28の間の粗粉を除去することができる。なお、上記洗浄用空気は分級ロータ2の下面とケーシング1の間の微小な間隙を通って微粉排出室17にも流入するので、この間隙における微粉の詰まりや付着を防止することができる。また、粗粉排出室18内部の上方には円筒状の押さえリング30が同軸状に配置されており、この押さえリング30はケーシング1に固定されている。この押さえリング30によって粗粉排出室18内部の粗粉が分級空間内12内に逆流するのが防止される。
【0051】
この分級機の作用について説明する。
分級空気室16には分級空気供給管19を介して分級空気が供給されており、この分級空気は案内羽根環5に形成された間隙を介して分級空間12内に噴出し、分級羽根環8に形成された間隙を介して、回転している分級ロータ2内部に流れ込んでいる。原料投入口15を介して投入された被分級物は分級ロータ2の分配円板6によって全周方向に分散し、分級空間12内に流れ込む。
【0052】
分級空間12内に流れ込んだ被分級物は渦巻部材27の上面に沿って下方に移動してゆく。そして、被分級物が分級空間12内を通過する間に粒径の小さい微粉は分級空気流に乗って分級ロータ12内部に流れ込み、分級空気流とともに軸方向下方に変向され、カバー円板7に形成された貫通孔10を介して分級ロータ支持部材4内部に流れ込む。そして、この微粉は間隔ウエブ25、25間の間隙を介して微粉排出室17内部に流れ込み、微粉排出管20を介して外部に排出される。
【0053】
一方、分級空間12内で分級空気流に乗らなかった粗粉は渦巻部材27に沿って分級空間12内を下降し、粗粉排出室18によって受け止められる。そして、この粗粉は粗粉排出用部材28によって流動化され、粗粉排出管21を介して外部に排出される。
【0054】
図4〜図15は上記分級機を搭載した微粉体製造システム(トナー製造システム)の一実施形態のブロック図である。
図4のシステムは、粉砕原料から規定粒度よりも大きい粒度の粗粉を粒度分級する分級手段31と、分級手段31によって分級された粗粉を再粉砕する粉砕手段32と、分級手段31によって分級された微粉を規定粒度内の粗粉(製品)と規定粒度未満の微粉に粒度分級する分級手段33とを備えている。粉砕手段32で再粉砕された粗粉は再び分級手段31に供給され、分級手段33で分級された微粉は回収され溶融されて塊状に固められた後、粉砕されて再び粉砕原料となる。このシステムでは分級手段33に上記分級機が使用され、分級手段31には公知の気流式分級機が使用される。また、粉砕手段32には公知のジェット気流式粉砕機や機械式粉砕機が使用される。
【0055】
なお、分級手段31と分級手段33はライン接続されておらず、分級手段31から分級手段33への微粉の供給は、分級手段31から排出される微粉を分級手段31の後に配置されたサイクロンまたはバグフィルタ等の捕集機(不図示)により回収した後、供給機(不図示)によって分級手段33に供給することによって行われる。
【0056】
図16〜図18は分級手段31に使用される気流式分級機の一例を示している。
図16の分級機では、原料及び一次空気が原料供給管101を介して機内に供給され、原料は流動室102内で撹拌分散されて凝集がほぐされ、単一粒子化される。そして、微粉は上昇気流に乗って分級室103内に流入し、分級ロータ104によって規定粒度内の微粉のみが分級選別され、これが排出管105を介して機外に排出される。一方、粗粉は壁面に沿って降下して機内下部に貯留され、ロータリーバルブ106を介して機外に排出される。なお、107は二次空気供給管、108は分級ロータ104を回転させるモータである。
【0057】
図17、18の分級機は図16の分級機の変形である。図17のものでは一つの分級室103内に複数個の分級ロータ104が設けられており、その他の構成は図16のものと実質的に同じである。また、図18のものでは分級ロータ104が縦向きに配置されており、垂直方向に延びる回転軸109の中心線まわりに回転する。この分級機のその他の構成は図16のものと実質的に同じである。なお、この例では分級ロータ104が円錐形となっているが、図16に示すような円筒形のものであってもよい。
【0058】
図19〜図22は粉砕手段32に使用される粉砕機の一例を示す図である。
図19の粉砕機はジェット気流式のもので、原料供給管201を介して粉砕室202内に供給された原料は、機体の側面に取り付けられた複数個のノズル203から機内の一点に向けて噴出されているジェット気流によって加速され、粒子相互の衝突によって粉砕される。そして、粉砕された原料は上昇気流に乗り、分級ロータ204によって規定粒度内の微粉が分級され、排出管205を介して排出される。なお、粗粉は降下して再粉砕される。
【0059】
図20の粉砕機は図19の粉砕機の変形であり、機体の側面に取り付けられた複数個のノズル203はいずれも斜め下方に向けられており、さらに機体の下面にノズル203が垂直に取り付けられており、各ノズル203から噴出したジェット気流が一点で衝突し各気流の速度ベクトルが互いに打ち消されるようになっている。その他の構成は図19のものと実質的に同じである。この粉砕機は、図19の粉砕機では流動化させることが難しい粉体に適用される。
【0060】
図21、図22は機械式粉砕機で、原料供給管301を介して機内に供給された原料が高速回転しているブレードロータ302とその周囲のライナ303との間で粉砕され、粉砕された原料は空気供給管304を介して供給される空気流によって分級ロータ305に導かれ、微粉は排出管306を介して外部に排出され、粗粉は粉砕部に戻って再粉砕されるようになっている。
【0061】
図5に示すシステムは、図4のシステムに、分級手段33で分級されなかった規定粒度内の粗粉を分級する分級手段34を追加したものであり、この分級手段34には図1及び図2の分級機や分級手段31と同等の気流式分級機が使用される。このようにすると、分級手段33の分級効率を落とさずに高精度の分級を行うことができる。
【0062】
図6に示すシステムは、図5のシステムにおいて、分級手段31と分級手段33の間に、分級手段31で分級されなかった規定粒度よりも大きい粒度の粗粉を分級する分級手段35と、分級手段35で分級された粗粉を粉砕する粉砕手段36とを設け、粉砕手段36で粉砕された粗粉を分級手段35に再供給するようにしている。このようにすると、分級手段33に供給される粉砕原料の粒度が均一化され、粒度の揃った良質の製品が得られる。分級手段35には分級手段31と同等の気流式分級機が使用され、粉砕手段36には粉砕手段32と同等のジェット気流式粉砕機や機械式粉砕機が使用される。
【0063】
図7に示すシステムは、図4のシステムにおいて、分級手段31の前に粉砕原料を予め粉砕する予備粉砕工程37を設けたものである。同様に、図8のシステムは、図5のシステムに予備粉砕工程37を設け、図9のシステムは、図6のシステムに予備粉砕工程37を設けたものである。
【0064】
図10のシステムは、図4のシステムにおいて、分級手段31の前に粉砕原料から規定粒度未満の微粉を分級する予備分級工程38を設けたものである。この予備分級工程38には、図1及び図2の分級機や分級手段31と同等の気流式分級機が使用される。なお、図5、図6のシステムについても、同様に予備分級工程38を設けることができる。
【0065】
図11のシステムは、粉砕原料から規定粒度未満の微粉を分級する分級手段39と、分級手段39で分級された粗粉を規定粒度内の微粉(製品)と規定粒度よりも大きい粒度の粗粉に粒度分級する分級手段40と、分級手段40で分級された粗粉を再粉砕する粉砕手段41とを備えている。粉砕手段41で再粉砕された粗粉は再び分級手段39に供給され、分級手段39で分級された微粉は回収され溶融されて塊状に固められた後、粉砕されて再び粉砕原料となる。分級手段39、40には図1及び図2の分級機や分級手段31と同等の気流式分級機が使用される。また、粉砕手段41には粉砕手段32と同等のジェット気流式粉砕機や機械式粉砕機が使用される。
【0066】
図12のシステムは、粉砕原料から規定粒度よりも大きい粒度の粗粉を粒度分級する分級手段42と、分級手段42で分級された微粉を、規定粒度内の中粉(製品)と、規定粒度よりも小さい粒度の微粉と、規定粒度よりも大きい粒度の粗粉とに粒度分級する分級手段43と、分級手段42、43で分級された粗粉を再粉砕する粉砕手段44とを備えている。粉砕手段44で再粉砕された粗粉は再び分級手段42に供給され、分級手段43で分級された微粉は回収され溶融されて塊状に固められた後、粉砕されて再び粉砕原料となる。このシステムでは、分級手段42に図1及び図2の分級機が使用され、分級手段43には、例えば図23に示すような公知の気流式分級機が使用される。また、粉砕手段44には粉砕手段32と同等のジェット気流式粉砕機や機械式粉砕機が使用される。
【0067】
図23に示す分級機はコアンダ効果を利用したもので、ブロック601内部に空気導入管602、603を介して空気が導入され、その合流点に原料供給ノズル604を介して原料と空気が供給される。ブロック601内部に流入した空気流のうち、曲面部601aが形成された壁面に近い流れはコアンダ効果によって曲面601aに沿って流れるため、慣性力の小さい微粉とともに、曲面601aに沿って分岐した第1の排出路605に流れ込む。粒径の大きい粗粉は慣性力が大きく直進性を有するため、空気導入管602にほぼ直線的に連続している第2の排出ロ606に流れ込む。そして、微粉と粗粉の間の粒径を有する中粉は第1の排出路605と第2の通路606の間に形成された第3の排出路607に流れ込む。なお、608は支軸608aまわりに回動する空気流調節用のエッジ、609、610は支軸609a、610aまわりに回動する分級粒度調節用のエッジ、611、612は空気量調節用の弁であり、これらを調節することによって微粉、中粉、粗粉の粒度を調節することができる。
【0068】
図13のシステムは、粉砕原料から規定粒度よりも大きい粒度の粗粉を粒度分級する分級手段45と、分級手段45で分級された微粉から規定粒度よりも小さい粒度の微粉を分級する分級手段46と、分級手段46で分級された粗粉を、規定粒度内の中粉(製品)と、規定粒度よりも小さい粒度の微粉と、規定粒度よりも大きい粒度の粗粉とに粒度分級する分級手段47と、分級手段45、47で分級された粗粉を再粉砕する粉砕手段48とを備えている。粉砕手段48で再粉砕された粗粉は再び分級手段45に供給され、分級手段46、47で分級された微粉は回収され溶融されて塊状に固められた後、粉砕されて再び粉砕原料となる。分級手段45、46には図1及び図2の分級機や分級手段31と同等の気流式分級機が使用され、分級手段47には分級手段43と同等の気流式分級機が使用される。また、粉砕手段48には粉砕手段32と同等のジェット気流式粉砕機や機械式粉砕機が使用される。
【0069】
図14のシステムは、図12のシステムにおいて、分級手段42の前に、粉砕原料を予め粉砕する予備粉砕工程49を設け、分級手段42と分級手段43の間に、分級手段42で分級された微粉をさらに細かく粉砕する粉砕手段50を設けたものである。なお、粉砕手段50には粉砕手段32と同等のジェット気流式粉砕機や機械式粉砕機が使用される。
【0070】
図15のシステムは、粉砕原料から規定粒度よりも小さい粒度の微粉を分級する予備分級工程51と、予備分級工程で分級された粗粉から規定粒度よりも大きい粒度の粗粉を分級する分級手段52と、分級手段52で分級された微粉を、規定粒度内の中粉(製品)と、規定粒度よりも小さい粒度の微粉と、規定粒度よりも大きい粒度の粗粉とに粒度分級する分級手段53と、分級手段52、53で分級された粗粉を再粉砕する粉砕手段54とを備えている。粉砕手段54で再粉砕された粗粉は再び分級手段52に供給され、予備分級工程51、分級手段53で分級された微粉は回収され溶融されて塊状に固められた後、粉砕されて再び粉砕原料となる。予備分級工程51、分級手段52には図1及び図2の分級機や分級手段31と同等の気流式分級機が使用され、分級手段53には分級手段43と同等の気流式分級機が使用される。また、粉砕手段54には粉砕手段32と同等のジェット気流式粉砕機や機械式粉砕機が使用される。
【0071】
なお、図4〜図15のシステムでは、いずれも、図24(a)に示すように、最初の分級手段で分級された粗粉を粉砕手段で粉砕して最初の分級手段に戻すようになっているが、図24(b)に示すように、まず粉砕手段で粉砕してから最初の分級手段に供給し、分級された粗粉を粉砕手段でさらに再粉砕するようにしてもよい。
【0072】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0073】
本発明の微粉体製造システムに適用可能な粉体としては、例えば、トナーや粉体塗料の他、ワックスや各種プラスチック類、農薬、殺虫剤、化粧料、洗剤、消火剤、発泡剤、ゴム薬品等の化学薬品類、顔料、洗料、カーボン、タルク、マイカ、石灰、カオリン、シリカゲル、グラファイト等の無機物、研磨材や各種セラミックス、炭酸リチウム、炭酸ニッケル、二次電池材料等の金属酸化物、その他、小麦、大豆、トウモロコシ、砂糖、澱粉等の食品や、CMC、ゼラチン、セルロース等の有機原料等が挙げられる。
【0074】
【発明の効果】
以上のように本発明の微粉体製造システムは、分解及び組み立て、掃除が容易な分級機を採用しているので、取り扱い性が良い。そのため、鉱物や樹脂から薬品や食品に至る広範囲の粉体への適用が可能である。
【0075】
また、請求項9の微粉体製造システムによれば、分級ロータに形成された貫通孔の径が分級ロータ支持部材に形成された貫通孔の径よりも小さいことにより、分級ロータ内部の空気が分級ロータ支持部材に流れこみにくくなり、これによって分級ロータ内部の空気密度が高くなるため、分級ロータ内部に流れ込もうとする分級空気の流れが抑制され、粗粉が分級ロータ内部に流れ込みにくくなる。また、分級ロータ支持部材内部に流れ込む空気が加速されるため、分級ロータ支持部材内部の微粉の排出が促進される。したがって、高品質の微粉を効率良く製造することができる。
【0076】
また、請求項10の微粉体製造システムによれば、分級空間の内部に、分級ロータと同軸状に配置された螺旋状の渦巻部材を設けたことにより、被分級物の分級空間内での滞留時間が長くなるのが抑えられて粗粉が分級ロータ内部に流入するのが防止されるので、分級精度が向上し、製品の品質が向上する。
【0077】
請求項11の微粉体製造システムによれば、粗粉排出室内部に、分級ロータと一体的に回転する粗粉排出用部材を設けたことにより、粗粉排出室内部の粗粉が粗粉排出用部材によって流動化され、粗粉排出室から排出され易くなるので、取り扱い性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の分級機の一実施形態の縦断面図。
【図2】 本発明の分級機の一実施形態の縦断面図。
【図3】 分級羽根環の一実施形態の横断面図。
【図4】 本発明の微粉体製造システムの一実施形態のブロック図。
【図5】 本発明の微粉体製造システムの一実施形態のブロック図。
【図6】 本発明の微粉体製造システムの一実施形態のブロック図。
【図7】 本発明の微粉体製造システムの一実施形態のブロック図。
【図8】 本発明の微粉体製造システムの一実施形態のブロック図。
【図9】 本発明の微粉体製造システムの一実施形態のブロック図。
【図10】 本発明の微粉体製造システムの一実施形態のブロック図。
【図11】 本発明の微粉体製造システムの一実施形態のブロック図。
【図12】 本発明の微粉体製造システムの一実施形態のブロック図。
【図13】 本発明の微粉体製造システムの一実施形態のブロック図。
【図14】 本発明の微粉体製造システムの一実施形態のブロック図。
【図15】 本発明の微粉体製造システムの一実施形態のブロック図。
【図16】 本発明の微粉体製造システムに適用される分級機の構成図。
【図17】 本発明の微粉体製造システムに適用される分級機の構成図。
【図18】 本発明の微粉体製造システムに適用される分級機の構成図。
【図19】 本発明の微粉体製造システムに適用される粉砕機の構成図。
【図20】 本発明の微粉体製造システムに適用される粉砕機の構成図。
【図21】 本発明の微粉体製造システムに適用される粉砕機の構成図。
【図22】 本発明の微粉体製造システムに適用される粉砕機の構成図。
【図23】 本発明の微粉体製造システムに適用される分級機の構成図。
【図24】 本発明の微粉体製造システムの変形例の説明図。
【符号の説明】
1 ケーシング
2 分級ロータ
3 駆動軸
4 分級ロータ支持部材
5 案内羽根環
6 分配円板(頂壁)
7 カバー円板(底壁)
8 分級羽根環
10 カバー円板の貫通孔
12 分級空間
13 ケーシングの開口部
16 分級空気供給室
17 微粉排出室
18 粗粉排出室
20 微粉排出管(微粉出口)
21 粗粉排出管(粗粉出口)

Claims (11)

  1. 粉砕原料を微粉と粗粉に粒度分級する分級手段を備えた微粉体製造システムにおいて、
    前記分級手段の少なくとも一つが、上面に開口部を有するケーシングと、前記開口部を介して前記ケーシング内部に挿脱される円筒状の分級ロータと、この分級ロータの下方において垂直に配置され下端側で中心線まわりに回転可能に軸受けされた駆動軸と、この駆動軸の上端と前記分級ロータの下端を取り外し可能に結合し前記分級ロータを垂直に支持する分級ロータ支持部材と、前記分級ロータの外周面に対して前記分級ロータの半径方向外側に間隔をおいて同軸状に配置され前記外周面との間に環状の分級空間を形成する案内羽根環とを備え、
    前記分級ロータは、頂壁と、この頂壁に対して垂直下方に間隔をおいて対向配置され貫通孔を有する底壁と、前記頂壁と底壁の間に配置された分級羽根環とから成り、
    前記ケーシングは、前記案内羽根環の外側に同軸状に配置され前記案内羽根環を構成する複数個の案内羽根間の間隙を介して前記分級空間に連通した環状の分級空気供給室と、前記分級ロータの下方において前記駆動軸と同軸状に配置され前記貫通孔を介して前記分級ロータ内部に連通した環状の微粉排出室と、この微粉排出室内部の微粉を外部に案内するための微粉出口と、前記分級ロータの下方において前記駆動軸と同軸状に配置され前記分級空間の下端に連通した環状の粗粉排出室と、この粗粉排出室内部の粗粉を外部に案内するための粗粉出口とを有し
    前記分級ロータの下面と前記ケーシングの間に、前記微粉排出室を前記分級空間及び前記粗粉排出室に対してシールされた状態にするシール部が設けられ、このシール部は、前記分級ロータの底壁の下面周縁部に全周にわたって形成された環状の溝と、この溝の内部に突出しこの溝と同心状になるようにケーシングに形成された環状の突起とによって構成され、この溝と突起の間には微小な間隙が形成されている、
    ものであることを特徴とする微粉体製造システム。
  2. 粉砕原料を微粉と粗粉に粒度分級する分級手段を備えた微粉体製造システムにおいて、
    前記分級手段の少なくとも一つが、上面に開口部を有するケーシングと、前記開口部を介して前記ケーシング内部に挿脱される円筒状の分級ロータと、この分級ロータの下方において垂直に配置され下端側で中心線まわりに回転可能に軸受けされた駆動軸と、この駆動軸の上端と前記分級ロータの下端を取り外し可能に結合し前記分級ロータを垂直に支持する分級ロータ支持部材と、前記分級ロータの外周面に対して前記分級ロータの半径方向外側に間隔をおいて同軸状に配置され前記外周面との間に環状の分級空間を形成する案内羽根環とを備え、
    前記分級ロータは、頂壁と、この頂壁に対して垂直下方に間隔をおいて対向配置され貫通孔を有する底壁と、前記頂壁と底壁の間に配置された分級羽根環とから成り、
    前記ケーシングは、前記案内羽根環の外側に同軸状に配置され前記案内羽根環を構成する複数個の案内羽根間の間隙を介して前記分級空間に連通した環状の分級空気供給室と、前記分級ロータの下方において前記駆動軸と同軸状に配置され前記貫通孔を介して前記分級ロータ内部に連通した環状の微粉排出室と、この微粉排出室内部の微粉を外部に案内するための微粉出口と、前記分級ロータの下方において前記駆動軸と同軸状に配置され前記分級空間の下端に連通した環状の粗粉排出室と、この粗粉排出室内部の粗粉を外部に案内するための粗粉出口と、前記分級ロータの下面との間に形成された間隙に洗浄用空気を導入するための空気通路とを有し、
    前記空気通路の上端は前記分級ロータの下面と前記ケーシングの間に形成された環状の空気室に連通し、前記空気通路によって前記空気室に供給された洗浄用空気は前記分級ロータの下面と前記ケーシングの間の間隙を通って前記粗粉排出室及び前記微粉排出室に流入する、
    ものであることを特徴とする微粉体製造システム。
  3. 前記粗粉排出室が前記分級空間の下側に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の微粉体製造システム。
  4. 前記微粉出口が、前記分級ロータの軸方向下方に向けて延びていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の微粉体製造システム。
  5. 前記分級ロータ支持部材が筒状に形成されて円形の天板とこの天板に対して垂直下方に間隔をおいて配置された円形の底板とを有し、その内部が前記天板に形成された貫通孔と前記分級ロータの底壁に形成された貫通孔を介して前記分級ロータ内部に連通しており、前記分級ロータ支持部材の周壁に、前記天板と前記底板の周縁部間に配置され垂直方向に延びる複数個の間隔ウェブが互いに隣接する二つの間隔ウェブ間に微粉を排出するための間隙を形成する状態で設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の微粉体製造システム。
  6. 前記間隔ウェブ間の間隙が、軸方向に延びスリット状に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の微粉体製造システム。
  7. 前記周壁の外周面における前記間隔ウェブ間の間隙の開口率が20%以上であることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の微粉体製造システム。
  8. 前記周壁の外周面における前記間隔ウェブ間の間隙の開口率が、前記分級ロータの外周面における前記分級羽根環を構成する複数個の分級羽根間の間隙の開口率以上であることを特徴とする請求項5〜請求項7のいずれかに記載の微粉体製造システム。
  9. 前記分級ロータに形成された貫通孔の径が前記分級ロータ支持部材に形成された貫通孔の径よりも小さいことを特徴とする請求項5〜請求項8のいずれかに記載の微粉体製造システム。
  10. 前記分級空間の内部に、前記分級ロータと同軸状に配置された螺旋状の渦巻部材が少なくとも一個設けられ、この渦巻部材が前記案内羽根環の内周部に固定されていることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載の微粉体製造システム。
  11. 前記粗粉排出室内部に、前記分級ロータに固定され、前記分級ロータと一体的に回転して前記粗粉排出室内部の粗粉を流動化させる粗粉排出用部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の微粉体製造システム。
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