JP4010389B2 - 金属成形品の製造装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半凝固金属を射出スリーブの開口部から前記射出スリーブ内に投入して金属成形品を製造するための金属成形品の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、アルミニウムやマグネシウム、またはそれぞれの合金等の金属ビレットを用意し、この金属ビレットを加熱して半凝固金属を得た後、前記半凝固金属を成形装置の射出スリーブに供給して成形品を成形する作業が行われている。
【0003】
具体的には、金属ビレットが供給装置に配置されており、搬送装置によりこの金属ビレットが前記供給装置から加熱装置に搬送される。この加熱装置では、金属ビレットが所定の温度に加熱されることにより、半凝固金属が得られる。次いで、半凝固金属が搬送装置を介して成形装置の射出スリーブに供給され、前記成形装置を介して所定の金属成形品が成形されている。
【0004】
また、アルミニウムやマグネシウム、またはそれぞれの合金等の溶融金属を使用し、成形用に1ショット分の半凝固金属、すなわち、スラリーを製造する作業が行われている。
【0005】
例えば、断熱性るつぼに供給された溶融金属内で、この溶融金属の温度以下に冷却された冷し金を回転させることによりスラリー化した半凝固金属を得た後、前記半凝固金属が前記断熱性るつぼから成形装置を構成する射出スリーブ内に投入され、さらに該半凝固金属が前記射出スリーブからキャビティに射出されて所定の形状を有する金属成形品を製造する方法が提案されている(特開平11−197814号公報参照)。
【0006】
この種の成形装置は、例えば、図11に示すように、射出スリーブ1を備えている。この射出スリーブ1の一端側上部には、投入用開口部2が形成されており、半凝固金属3がこの開口部2を介して前記射出スリーブ1内に投入される。射出スリーブ1の一端には、プランジャ4が設けられており、このプランジャ4が矢印方向に移動することによって、前記射出スリーブ1内に投入された半凝固金属3が図示しないキャビティ内に圧入される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記の成形装置では、スリーブ充填率Rおよび半凝固金属3の固相率の変動によって、キャビティ内への射出条件がばらついてしまうという不具合が生じている。この場合、開口部2の長さLと射出スリーブ1の内径Dとにより表される空間部分の体積Vは、V=π(D/2)2Lとなり、この体積Vの空間部分が全て半凝固金属3で占められたときの重量Wsは、Ws=2.6V(アルミニウム溶湯の比重2.6)で表される。そして、実際の鋳込み重量をWとすると、スリーブ充填率Rは、R=(W/Ws)×100(%)と定義される。
【0008】
この場合、スリーブ充填率Rが高くなると、プランジャ4の加圧によって半凝固金属3を射出する際に、この半凝固金属3の上部側が開口部2から射出スリーブ1の外部にこぼれ出るおそれがある。さらに、半凝固金属3を開口部2から射出スリーブ1内に投入する際に、この半凝固金属3が前記開口部2からあふれ出るおそれがある。
【0009】
一方、半凝固金属3の固相率が高くなると、射出スリーブ1内に投入された前記半凝固金属3が開口部2からあふれ出てしまう。また、半凝固金属3を開口部2に投入する際に、該半凝固金属3が搬送形状のまま落下し、前記開口部2に投入されないおそれがある。これにより、キャビティ内への射出条件がばらついてしまい、製品品質が不安定になるという問題が指摘されている。
【0010】
本発明はこの種の問題を解決するものであり、スリーブ充填率や半凝固金属の固相率に影響されることがなく、安定した品質の成形品を効率的に得ることが可能な金属成形品の製造装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る金属成形品の製造装置では、射出スリーブの開口部の上方からガイド手段が進退し、このガイド手段が前記開口部に係合した状態で、半凝固金属が該ガイド手段の案内作用下に該開口部から前記射出スリーブ内に投入される。次いで、ガイド手段が開口部から退避した後、カバー手段が射出スリーブの開口部を上方から覆って前記開口部を閉塞する。そこで、射出スリーブ内で半凝固金属がキャビティ内に充填されて成形処理が施される。
【0012】
このように、半凝固金属がガイド手段の案内作用下に射出スリーブの開口部に投入されるため、スリーブ充填率や固相率が高くなった際にも、半凝固金属を開口部から射出スリーブ内に円滑かつ確実に投入することができる。
【0013】
さらに、射出スリーブ内で半凝固金属をキャビティ内に充填する際、開口部がカバー手段を介して閉塞されており、前記半凝固金属が前記開口部からこぼれ出ることがない。特に、スリーブ充填率や固相率が高くなった際にも、射出条件がばらつくことを有効に阻止することができる。これにより、半凝固金属の射出作業を同一条件で行うことができ、常に、品質の安定した金属成形品を効率的に得ることが可能になる。
【0014】
また、カバー手段では、第1アクチュエータの作用下にカバー部材を開口部の上方に配置させた後、第2アクチュエータを介して前記カバー部材が下降して前記開口部を閉塞する。このため、カバー部材とガイド手段とが干渉することがなく、前記カバー部材を介して射出スリーブの開口部を確実に閉塞することができ、半凝固金属の射出作業を効率的に遂行することが可能になる。
【0015】
さらにまた、カバー部材が位置決め保持手段を介して開口部に対し位置決め保持される。このため、半凝固金属の射出時に、このカバー部材が射出スリーブの開口部から離間することがなく、前記半凝固金属の射出不良を有効に阻止することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る金属成形品の製造装置であるダイカスト装置18を組み込む製造システム10の概略斜視説明図であり、図2は、前記製造システム10の概略平面説明図である。
【0017】
製造システム10は、金属ビレット12を配置する供給装置14と、前記金属ビレット12を加熱して半凝固金属12aを得る加熱装置16と、前記半凝固金属12aから金属成形品を成形する第1の実施形態に係るダイカスト装置18と、前記金属ビレット12を前記供給装置14から前記加熱装置16に搬送するとともに、前記半凝固金属12aを前記加熱装置16から前記ダイカスト装置18に搬送する搬送ロボット20と、前記搬送ロボット20を構成するビレット把持手段22に冷却処理を施すための冷却装置26とを備える。
【0018】
供給装置14に配置される金属ビレット12は、アルミニウム、その合金、マグネシウム、またはその合金等からなり、常温状態で複数個配置されている。加熱装置16は、複数個の金属ビレット12を収容し、矢印方向に回転しながら前記金属ビレット12に高周波焼入れ処理を施すことにより、各金属ビレット12を半凝固状態に加熱する。
【0019】
ダイカスト装置18は、金型28と、この金型28内の図示しないキャビティに連通する射出スリーブ30と、この射出スリーブ30内に投入された半凝固金属12aを前記キャビティ側に加圧するプランジャ32と、前記射出スリーブ30の上面に形成される開口部34の上方から進退して前記開口部34に係合し、前記半凝固金属12aを前記開口部34に案内可能なガイド手段36と、前記射出スリーブ30の前記開口部34を上方から覆って該開口部34を閉塞自在なカバー手段38とを備える。
【0020】
図3および図4に示すように、ガイド手段36は第1取り付け台40を備え、この第1取り付け台40には、ケーシング42に囲繞されたシリンダ44が取り付けられる。このシリンダ44から下方向に延在するロッド46に固定部材48が設けられ、この固定部材48にスリーブガイド50が固着される。
【0021】
スリーブガイド50は、下端部52が上端部54に対し射出スリーブ30の径方向に沿って幅狭に構成されており、この下端部52が前記射出スリーブ30の開口部34に係合自在である。下端部52は、射出スリーブ30の軸方向(矢印A方向)に対し開口部34の開口寸法と略同一寸法に設定されており、スリーブガイド50内には、半凝固金属12aを前記開口部34に案内するための開口部56が設けられている。
【0022】
カバー手段38は第2取り付け台58を備え、この第2取り付け台58には、射出スリーブ30の軸方向に対し所定の角度だけ傾斜する方向(矢印B方向)に指向してシリンダ60が設けられる。シリンダ60から延在するロッド62にスライドベース64が固着されるとともに、第2取り付け台58には、前記ロッド62の上下に平行してガイドバー66a、66bが配置される。このガイドバー66a、66bは、スライドベース64に嵌合して前記スライドベース64をガイドする。
【0023】
スライドベース64に昇降シリンダ68が装着され、この昇降シリンダ68から上方に延在するロッド70にアーム部材72の一端部が固着される。このアーム部材72は、矢印B方向に長尺に構成されており、その他端部にスリーブカバー74が装着される。スリーブカバー74は、射出スリーブ30の開口部34の形状に対応しており、この開口部34を構成する端面34aの内方側端部に線接触する鋭角状先端部76が設けられ、その内面が円弧状に設定されている。
【0024】
スリーブカバー74を開口部34に対して位置決め保持するための位置決め保持手段78は、射出スリーブ30に設けられるピン80を備え、このピン80がスリーブカバー74に形成された孔部82に嵌合することにより、前記スリーブカバー74が開口部34に対して位置決めされる。
【0025】
位置決め保持手段78は、射出スリーブ30の側部に対応して配置されるモータ84を備え、このモータ84の回転軸86に回動ロッド88が同軸的に連結される。回動ロッド88は、筒体90に回転自在に支持されるとともに、この回転ロッド88の上部および下部側にそれぞれ上側クランパ92および下側クランパ94が固着される。下側クランパ94は、射出スリーブ30の下部側周面に摺接する一方、上側クランパ92は、スリーブカバー74に設けられた係止部材96に係合自在である。
【0026】
図1および図2に示すように、搬送ロボット20は、基台100に対して旋回自在な旋回本体部102を備え、この旋回本体部102に設けられた多関節型アーム104の先端には、ビレット把持手段22が開閉自在に装着されている。冷却装置26は、ビレット把持手段22内に配置される本体部106を備え、この本体部106の周面には、複数のエア吹き出し孔108が形成される。本体部106には、管路110を介して図示しない冷却媒体供給源、例えば、エア供給源が接続される。
【0027】
このように構成される製造システム10の動作について、第1の実施形態に係るダイカスト装置18との関連で以下に説明する。
【0028】
まず、搬送ロボット20が駆動され、アーム104および旋回本体部102が駆動されてビレット把持手段22が供給装置14上に移送され、前記供給装置14上の一つの金属ビレット12が把持される。搬送ロボット20の作用下に、ビレット把持手段22に把持されている金属ビレット12が供給装置14から加熱装置16側に移送され、この加熱装置16に対して前記金属ビレット12が配置される。
【0029】
加熱装置16では、金属ビレット12が矢印方向に移動されながら高周波焼入れ処理が施される。これにより、金属ビレット12が所望のスラリー状態になって、半凝固金属12aが得られる。次いで、搬送ロボット20を構成するビレット把持手段22が加熱装置16で加熱されて得られた半凝固金属12aを把持し、ダイカスト装置18を構成する射出スリーブ30の開口部34に前記半凝固金属12aを水平姿勢で投入する。
【0030】
この場合、第1の実施形態では、射出スリーブ30のスリーブ充填率Rと、半凝固金属12aの固相率とによって、ガイド手段36およびカバー手段38が選択的に使用される。
【0031】
これを図5に基づいて説明する。スリーブ充填率Rが66%以上になると、半凝固金属12aの射出時に前記半凝固金属12aにめくれが生ずるおそれがあるため、カバー手段38を構成するスリーブカバー74が用いられる。さらに、固相率が34%以上になると、射出スリーブ30の開口部34から半凝固金属12aがあふれ出るおそれがあり、同様にカバー手段38が用いられる。
【0032】
一方、スリーブ充填率Rがさらに高くなって80%以上となると、半凝固金属12aを開口部34に投入する際にこの半凝固金属12aがこぼれ出るおそれがあるため、ガイド手段36を構成するスリーブガイド50が用いられる。また、固相率が27%以上になると、半凝固金属12aがビレット把持手段22に把持された形状のまま投入され易く、前記半凝固金属12aが開口部34に入らないおそれがある。このため、同様にガイド手段36が用いられる。
【0033】
以下に、ガイド手段36とカバー手段38とが両方とも使用される場合について説明する。まず、カバー手段38を構成するスリーブカバー74が射出スリーブ30から離間する位置に退避するとともに、位置決め保持手段78がこの射出スリーブ30から離脱している。この状態で、ガイド手段36を構成するシリンダ44が駆動され、ロッド46が鉛直下方向に変位する。このため、ロッド46の下端に固定部材48を介して支持されているスリーブガイド50は、射出スリーブ30の上方から下降し、下端部52が前記射出スリーブ30の開口部34に嵌合する(図6参照)。
【0034】
次に、搬送ロボット20を構成するビレット把持手段22は、半凝固金属12aをガイド手段36を構成するスリーブガイド50の上方から水平姿勢で投入する。この半凝固金属12aは、スリーブガイド50の拡開する上端部50aから開口部56に投入され、幅狭な下端部52に沿って射出スリーブ30の開口部34に案内され、前記射出スリーブ30内に投入される。
【0035】
このように、本発明の第1の実施形態では、ガイド手段36を構成するスリーブガイド50が、射出スリーブ30の開口部34に係合して配置された状態で、このスリーブガイド50の上方から半凝固金属12aが落下される。このため、半凝固金属12aは、スリーブガイド50の案内作用下に開口部34から射出スリーブ30内に確実に投入される。
【0036】
特に、スリーブ充填率Rが高くなり80%以上となった際や、半凝固金属12aの固相率が27%以上となった際にも、前記半凝固金属12aが開口部34からあふれ出たり、あるいは、前記開口部34に入らなかったりすることがない。これにより、半凝固金属12aを射出スリーブ30内に確実かつ容易に投入することができるという効果が得られる。
【0037】
射出スリーブ30内に半凝固金属12aが投入された後、シリンダ44が駆動されてスリーブガイド50が上方に移動し、このスリーブガイド50が前記射出スリーブ30から離間する位置に配置される。次いで、カバー手段38を構成するシリンダ60が駆動され、ガイドバー66a、66bの案内作用下にスライドベース64が矢印B方向に移動する。従って、スライドベース64にアーム部材72を介して支持されているスリーブカバー74が、射出スリーブ30側に移動して開口部34の上方に配置される(図7参照)。
【0038】
そこで、スライドベース64に固着されている昇降シリンダ68が駆動され、アーム部材72と一体的にスリーブカバー74が下降し、このスリーブカバー74により開口部34を閉塞するとともに、前記スリーブカバー74の先端部76が前記射出スリーブ30の端面34aに当接する(図4および図8参照)。その際、スリーブカバー74に設けられている孔部82に射出スリーブ30に固着されたピン80が嵌合し、このスリーブカバー74が前記射出スリーブ30に対し、すなわち、開口部34に対して正確に位置決めされる。
【0039】
さらに、位置決め保持手段78を構成するモータ84が駆動され、回転軸86と一体的に回動ロッド88が回転する。その際、回動ロッド88に固着されている下側クランパ94および上側クランパ92が射出スリーブ30側に揺動しながら互いに近接し、この下側クランパ94で前記射出スリーブ30の下部側周面が支持される一方、前記上側クランパ92がスリーブカバー74に設けられた係止部材96に係合して前記スリーブカバー74を保持する。
【0040】
ここで、図8に示すように、プランジャ32が射出スリーブ30内で矢印A1方向に変位されると、このプランジャ32を介して前記射出スリーブ30内の半凝固金属12aが矢印A1方向に加圧され、図示しないキャビティに充填される。
【0041】
このように、射出スリーブ30内で半凝固金属12aが射出される際に、開口部34がカバー手段38を構成するスリーブカバー74により閉塞されている。このため、スリーブ充填率Rが66%以上であっても、半凝固金属12aのめくれを阻止することができ、固相率が34%以上であっても、前記半凝固金属12aが開口部34上に盛り上がることがない。
【0042】
これにより、第1の実施形態では、スリーブ充填率Rや固相率が種々変更された際にも、ガイド手段36およびカバー手段38が選択的に使用されるため、射出スリーブ30内に半凝固金属12aを確実に投入するとともに、この射出スリーブ30内でプランジャ32の加圧作用下に図示しないキャビティに前記半凝固金属12aを円滑かつ確実に充填することができる。従って、品質の安定した金属成形品を、常時、効率的に得ることが可能になるという効果が得られる。
【0043】
ところで、図示しないキャビティに半凝固金属12aが充填されて鋳造作業が終了した後、位置決め保持手段78を構成するモータ84が駆動され、下側クランパ94および上側クランパ92が射出スリーブ30から離間する。次に、昇降シリンダ68が駆動されてアーム部材72と一体的にスリーブカバー74が上方に移動し、孔部82からピン80が離脱するとともに、前記スリーブカバー74が開口部34から離間する。そして、シリンダ60が駆動されることにより、スリーブカバー74が射出スリーブ30から離間する方向に移動する。
【0044】
一方、ダイカスト装置18に半凝固金属12aを投入した搬送ロボット20は、冷却装置26側に移動してビレット把持手段22の温度検出が行われる。ビレット把持手段22の温度が設定温度以下であれば、このビレット把持手段22が供給装置14側に移動して、新たな金属ビレット12の搬送処理が行われる。また、ビレット把持手段22の温度が設定温度以上であれば、冷却装置26を構成する本体部106に冷却媒体、例えば、空気が導入され、この本体部106の外周面に形成されたエア吹き出し孔108から前記ビレット把持手段22に空気が噴射される。このため、ビレット把持手段22が冷却され、このビレット把持手段22は、設定温度以下になった後に供給装置14側に搬送される。
【0045】
図9は、本発明の第2の実施形態に係る金属成形品の製造装置であるダイカスト装置120を組み込む製造システム122の概略斜視説明図であり、図10は、前記製造システム122の概略平面説明図である。なお、上述した第1の実施形態に係るダイカスト装置18と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0046】
製造システム122は、アルミニウム、その合金、マグネシウム、またはその合金等の溶融金属からなる溶湯123を保持する溶湯保持炉124と、この溶湯保持炉124内から所定量(1ショット分)の溶湯123を汲み出す溶湯汲み出しロボット126と、前記溶湯汲み出しロボット126により汲み出された該溶湯123を注湯する断熱性るつぼ128を設けるとともに、前記るつぼ128内の前記溶湯123を所定のスラリー状態に撹拌して半凝固金属130を得る半凝固金属製造機構132と、前記半凝固金属130が投入される射出スリーブ30を有し、該半凝固金属130を所定の形状に成形する第2の実施形態に係るダイカスト装置120と、前記るつぼ128を前記溶湯保持炉124、前記半凝固金属製造機構132および前記ダイカスト装置120に搬送可能な多関節ロボット138とを備える。
【0047】
溶湯汲み出しロボット126は、支柱140上に旋回自在に設けられるアーム142を備え、このアーム142の先端にラドル144が傾動可能に装着される。半凝固金属製造機構132は、るつぼ128を配置してこのるつぼ128内の溶湯123を冷却および撹拌する第1乃至第4撹拌機148a〜148dを備える。第1乃至第4撹拌機148a〜148dは、るつぼ128を離脱自在に配置するるつぼ受台150を備えるとともに、このるつぼ受台150の上方には、撹拌機能を兼ねた冷し金156が駆動部158を介して取り外し可能に配置される。冷し金156は、溶湯123として使用される、例えば、アルミニウム溶湯の溶湯温度で溶けない材質、例えば、銅やステンレス等により構成されている。
【0048】
多関節ロボット138は、第1乃至第4撹拌機148a〜148dの配列方向(矢印E方向)に延在するレール160に沿って進退自在である。この多関節ロボット138の手首部162には、るつぼ128の係止部164を把持して前記るつぼ128を片持ち保持可能な把持部166が設けられている。
【0049】
このように構成される製造システム122の動作について、第2の実施形態に係るダイカスト装置120との関連で以下に説明する。
【0050】
まず、溶湯保持炉124内で溶湯123が650℃程度に加熱保持された状態で、溶湯汲み出しロボット126が駆動される。この溶湯汲み出しロボット126では、アーム142の作用下にラドル144が溶湯保持炉124内に挿入され、このラドル144が傾動することにより1ショット分の溶湯123が該ラドル144により汲み出される。溶湯123が汲み出されたラドル144は、溶湯123の注湯位置に移動される一方、この注湯位置には、多関節ロボット138が把持部166により空のるつぼ128を保持して配置されている。
【0051】
そこで、ラドル144が傾動され、多関節ロボット138に保持されているるつぼ128内に1ショット分の溶湯123が注湯される。次いで、多関節ロボット138は、るつぼ128を第1乃至第4撹拌機148a〜148dの所定の位置、例えば、第1撹拌機148aを構成するるつぼ受台150に挿入する。るつぼ受台150では、ヒータ(図示せず)が駆動されて予め所定の温度に維持されており、るつぼ128内の溶湯123が周囲から一挙に冷却されることを防止している。
【0052】
第1撹拌機148aでは、冷し金156が、水分除去および冷却条件の安定化のために予め100℃程度に加熱保持されており、前記冷し金156が、駆動部158を介して比較的低速で所定方向に回転しながらるつぼ128内の溶湯123中に浸漬される。その後、駆動部158の作用下に冷し金156が溶湯123中で回転速度を上げることにより、この溶湯123を冷却しながら迅速に撹拌する。
【0053】
冷し金156が、予め設定された時間だけ溶湯123の撹拌を行った後、この冷し金156がるつぼ128から回転しながら引き上げられる。このため、るつぼ128内には、全体的に一定温度に保持された半凝固金属130が製造される。
【0054】
一方、多関節ロボット138は、第1乃至第4撹拌機148a〜148dの中、所望のスラリー状態に冷却および撹拌された半凝固金属130を有する、例えば、第4撹拌機148dに対応して移動される。第4撹拌機148dでは、駆動部158が上方に待機するとともに、冷し金156が取り外されており、多関節ロボット138は、この第4撹拌機148dのるつぼ受台150に配置されているるつぼ128を把持し、このるつぼ128を前記第4撹拌機148dから取り出す。
【0055】
多関節ロボット138は、このるつぼ128をダイカスト装置120の開口部34に対応して水平姿勢に配置する。そして、手首部162の回転作用下に把持部166と一体的にるつぼ128が反転し、このるつぼ128内の半凝固金属130が開口部34から射出スリーブ30内に落下供給される。
【0056】
この場合、第2の実施形態では、ダイカスト装置120を構成するガイド手段36およびカバー手段38が選択的に使用されるため、スリーブ充填率Rや固相率が種々変更されても、射出スリーブ30内に半凝固金属130を確実に投入することができ、この射出スリーブ30内でプランジャ32の加圧作用下に図示しないキャビティに前記半凝固金属130を円滑かつ確実に充填することができる。これにより、品質の安定した金属成形品を、常時、効率的に得ることが可能になる等、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
【0057】
【発明の効果】
本発明に係る金属成形品の製造装置では、半凝固金属を射出スリーブの開口部に案内可能なガイド手段と、前記開口部を閉塞自在なカバー手段とを備えており、スリーブ充填率や固相率に影響されることがなく、前記半凝固金属をキャビティに確実に充填することが可能になる。これにより、半凝固金属の充填不良を有効に阻止することができ、常に一定した射出条件で、安定した品質の金属成形品を効率的に製造することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る金属成形品の製造装置であるダイカスト装置を組み込む製造システムの概略斜視説明図である。
【図2】前記製造システムの概略平面説明図である。
【図3】前記ダイカスト装置を構成するガイド手段およびカバー手段の斜視説明図である。
【図4】前記ガイド手段および前記カバー手段の正面説明図である。
【図5】スリーブ充填率Rと固相率とによる前記ガイド手段および前記カバー手段の使用条件を説明する図である。
【図6】前記ガイド手段を射出スリーブに係合する際の動作説明図である。
【図7】前記ガイド手段を前記射出スリーブから離間させた後、前記カバー手段を移動させる際の動作説明図である。
【図8】前記カバー手段で前記射出スリーブの開口部を閉塞する際の動作説明図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る金属成形品の製造装置であるダイカスト装置を組み込む製造システムの概略斜視説明図である。
【図10】前記製造システムの概略平面説明図である。
【図11】従来技術に係る射出スリーブ内で前記半凝固金属を射出する際の説明図である。
【符号の説明】
10、122…製造システム 12…金属ビレット
12a、130…半凝固金属 14…供給装置
16…加熱装置 18、120…ダイカスト装置
20…搬送ロボット 22…ビレット把持手段
26…冷却装置 28…金型
30…射出スリーブ 32…プランジャ
34、56…開口部 36…ガイド手段
38…カバー手段 44、60…シリンダ
50…スリーブガイド 52…下端部
54…上端部 64…スライドベース
68…昇降シリンダ 74…スリーブカバー
78…位置決め保持手段 80…ピン
82…孔部 84…モータ
92…上側クランパ 94…下側クランパ
124…溶湯保持炉 126…溶湯汲み出しロボット
128…るつぼ 132…半凝固金属製造機構
138…多関節ロボット 148a〜148d…攪拌機
156…冷し金 162…手首部

Claims (2)

  1. 半凝固金属を射出スリーブの開口部から前記射出スリーブ内に投入して金属成形品を製造するための金属成形品の製造装置であって、
    前記金属成形品の製造装置は、
    前記射出スリーブの前記開口部の上方から進退することにより該開口部に係合し、前記半凝固金属を前記開口部に案内可能なガイド手段と、
    前記射出スリーブの前記開口部を上方から覆って該開口部を閉塞自在なカバー手段と、
    を備え
    前記カバー手段は、
    前記開口部を閉塞するカバー部材と、
    前記カバー部材を略水平方向に進退させて前記開口部の上方に配置させる第1アクチュエータと、
    前記カバー部材を昇降させて前記開口部に装着させる第2アクチュエータと、
    を備えることを特徴とする金属成形品の製造装置。
  2. 請求項記載の製造装置において、前記カバー部材を前記開口部に対して位置決め保持するための位置決め保持手段を備えることを特徴とする金属成形品の製造装置。
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