JP4009709B2 - 表皮材一体発泡成形ヘッドレストの製造方法 - Google Patents
表皮材一体発泡成形ヘッドレストの製造方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、発泡樹脂からクッション層を表皮材と一体に発泡成形することにより、ヘッドレストを製造するに適用される表皮材一体発泡成形ヘッドレストの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車シート用のヘッドレストを例示すると、図4で示すようにファブリック等の表皮材から中空な立体形状の袋状に縫製したヘッドレストカバー1と、コの字状の基枠部2aより両脚部を支柱部2b(2c)として延長させて金属棒材乃至はパイプ材から軸曲げ形成したヘッドレストステー2とを備え、支柱部2bをヘッドレストカバー1より外部に突出し、基枠部2aを芯材として内部に埋め込むことによりクッション層Cを発泡樹脂からヘッドレストカバー1と一体に形成するものがある。
【0003】
そのヘッドレストを製造するには、図5で示すようにヘッドレストステー2を挿置したヘッドレストカバー1を成形型3のキャビティ空間に組み付け、ヘッドレストカバー1の底面に設けられた封止代1a,1bを開放口として離間し、樹脂注入ノズル5をヘッドレストカバー1の開放口から内部に差し込んで発泡樹脂C’を充填し、この樹脂注入ノズル4の退却後に、発泡樹脂C’を成形型3の密閉した型内で樹脂発泡させてクッション層を形成することが行われている。
【0004】
そのヘッドレストの製造工程中、発泡樹脂は樹脂注入ノズルからヘッドレストカバーの内部に直接落し込ませて充填するため、ヘッドレストカバーがファブリック等の発泡樹脂を含浸し易い材質のもので形成されていると、発泡樹脂が落とし込まれるヘッドレストカバーの内底面に過剰に含浸することにより、ヘッドレストカバーの感触または風合いが部分的に変わってしまう。
【0005】
その発泡樹脂の含浸を防ぐため、従来、高密度スラブまたはフィルム材1c(図4並びに図5参照)を内面にラミネートした表皮材によるヘッドレストカバー1を用いることが行われている。
【0006】
然し、高密度スラブまたはフィルム材を全面にラミネートする必要から、コスト高を招くばかりでなく、ヘッドレストカバーの感触が高密度スラブまたはフィルム材のラミネート材によるもので、表皮材のみの材質によるものと変ってしまう。また、フィルム材をラミネートするものではフィルム割れにより成形不良を生ずる虞れがある
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ファブリック等の表皮単材による表皮材を用いても、樹脂注入ノズルから表皮材の内部に充填する発泡樹脂が表皮材の内底面に過剰に含浸するのを防げ、表皮単材による感触,風合いの良好なヘッドレストを低コストで製造可能な表皮材一体発泡成形ヘッドレストの製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る表皮材一体発泡成形ヘッドレストの製造方法においては、表皮単材から中空な立体形の袋状に形成した表皮材を用い、その表皮材を成形型の型内に組み付けて発泡樹脂を樹脂注入ノズルで表皮材の開放口から内部に充填し、この発泡樹脂からクッション層を表皮材と一体に形成するべく、発泡樹脂と同材質で粉粒状を呈する発泡固材を表皮材の内底面に敷込み装填し、その発泡固材の上から発泡樹脂を樹脂注入ノズルで表皮材の内部に注込み充填し、この発泡樹脂の樹脂発泡により発泡固材を攪拌分散させてクッション層を表皮材と一体に形成するようにされている。
【0009】
本発明の請求項2に係る表皮材一体発泡成形ヘッドレストの製造方法においては、発泡樹脂による成形廃材を粉粒状に粉砕し、それを表皮材の内底面に敷込み装填する発泡固材として用いるようにされている。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図3を参照して説明すると、図示実施の形態は、図4で示すと同様な自動車シート用で二本足タイプのヘッドレストを製造するのに適用されている。そのヘッドレストは、封止代1a,1bを開放口として拡開可能に設けてファブリック等の表皮単材から中空な立体形状の袋状に縫製したヘッドレストカバー1と、基枠部2aの両側軸部を支柱部2b,2cとして金属棒材乃至はパイプ材からコの字状に軸曲げ形成したヘッドレストステー2とを備えて形成されている。
【0011】
そのヘッドレストを製造するには、図1で示すようにヘッドレストの外形形状に相応するキャビティ空間を有する型本体30と、型本体30の略中央位置から型開き可能にフランジ部でヒンジ連結した蓋型31a,31bとを外枠とし、ヘッドレストカバー1の内部に挿置されるヘッドレストステー2を両支柱部2b,2cで位置決め保持するクランプ冶具(図示せず)を蓋型31a,31bの板面上に備え付けた成形型3が用いられる。
【0012】
その成形型3においては、スライド板32a,32bが型本体30を略中央位置で開閉するよう近接,離間可能に枠縁桟33a,33bで押えることにより蓋型31a,31bに組み付けられている。また、スライド板32a,32bの離間時に、先端縁が封止代1a,1bの間に割り込んで封止代1a,1bをヘッドレストカバー1の開放口として拡開保持する掛止め板34a,34bがスライド板32a,32bと重なり下降乃至は離反上昇し、且つ、スライド板32a,32bと同じ方向に近接,離間動するよう備え付けられている。
【0013】
その成形型3を用いては、まず、ヘッドレストステー2を封止代1a,1bの間から内部に挿置したヘッドレストカバー1を型本体30のキャビティ空間に組み付けた後、ヘッドレストステー2の両支柱部2b,2cを蓋型31a,31bの相対面に設けた各半円状の切欠穴(符号なし)より外方に突出させて蓋型31a,31bを閉める。次に、スライド板32a,32bを離間させ、掛止め板34a,34bを下降並びに離間動させて先端縁を封止代1a,1bの間に割り込ますと共に、封止代1a,1bをヘッドレストカバー1の開放口として拡開保持する。
【0014】
その成形型3に組み付けたヘッドレストカバー1に対し、まず、図2で示すようにクッション層を形成する発泡樹脂と同材質で粉粒状を呈する発泡固材Pをヘッドレストカバー1の内底面に敷込み装填する。この発泡固材Pとしては、クッション層をウレタン樹脂で形成する場合、同材質のウレタン樹脂で形成されたウレタン固材を用いるとよい。また、一般成形で出る発泡樹脂による成形廃材を粉粒状に粉砕したものを発泡固材として用いるとよい。
【0015】
その発泡固材Pは、樹脂注入ノズルから充填される発泡樹脂の原液がヘッドレストカバー1の内底面に直接接触しない厚み並びに面積範囲に敷込み装填する。この装填作業は、作業員がヘッドレストカバー1を成形型の内部に組み付ける際に共に行い、また、ヘッドレストカバー1を成形型の内部に組み付けた後にエアーパイプ等でヘッドレストカバー1の内部に送り込むようにできる。
【0016】
その発泡固材Pをヘッドレストカバー1の内部に装填してから、図3で示すように樹脂注入ノズル4のノズル先端をヘッドレストカバー1の開放口から内部に差し込んで発泡樹脂C’を発泡固材Pの上に送り込む。この発泡樹脂C’の充填に伴っては、発泡樹脂の原液が発泡固材Pでヘッドレストカバー1の内底面に直接接触しないため、発泡樹脂C’がヘッドレストカバー1の内底面に含浸するのを防げる。
【0017】
その発泡樹脂C’をヘッドレストカバー1の内部に所定量充填した後、樹脂注入ノズル4並びに掛止め板34a,34bを成形型3から上方に退却させると共に、スライド板32a,32bを近接動させて成形型4を型締めし、ヘッドレストカバー1の内部に充填した発泡樹脂C’を樹脂発泡させる。この発泡樹脂C’の樹脂発泡により、発泡固材Pは攪拌分散すると共に、発泡樹脂C’と混合成形されることから、通常と同様のクッション層をヘッドレストカバー1と一体に形成できる。
【0018】
このようにして得られるヘッドレストでは、ファブリック等の表皮単材によるヘッドレストカバー1を用いても、樹脂注入ノズル4からヘッドレストカバー1の内部に充填する発泡樹脂C’を発泡固材Pで受けてヘッドレストカバー1の内底面に直接接触しないことにより、ヘッドレストカバー1の内底面に含浸するのを防げるから、ファブリック等の表皮単材による感触,風合いを保って良好な成形ヘッドレストとして低コストに製造できる。
【0019】
上述した実施の形態は、自動車シート用で二本足タイプのヘッドレストを製造する場合に基づいて説明したが、センターピラーによる一本足タイプのヘッドレストを製造する場合にも適用できる。
【0020】
【発明の効果】
以上の如く、本発明の請求項1に係る表皮材一体発泡成形ヘッドレストの製造方法に依れば、発泡樹脂と同材質で粉粒状を呈する発泡固材を表皮材の内底面に敷込み装填し、その発泡固材の上から発泡樹脂を樹脂注入ノズルで表皮材の内部に注込み充填し、この発泡樹脂の樹脂発泡により、発泡固材を攪拌分散させてクッション層を表皮材と一体に形成するため、表皮単材から中空な立体形の袋状に形成した表皮材を用いても、樹脂注入ノズルから表皮材の内部に充填する発泡樹脂が表皮材の内底面に過剰に含浸するのを防げ、表皮単材による感触,風合いの良好な表皮材一体発泡成形ヘッドレストとして低コストに製造できる。
【0021】
本発明の請求項2に係る表皮材一体発泡成形ヘッドレストの製造方法に依れば、発泡樹脂による成形廃材を粉粒状に粉砕し、それを表皮材の内底面に敷込み装填する発泡固材として用いることから、商品性に優れて低コストな表皮材一体発泡成形ヘッドレストとして製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る表皮材一体発泡成形ヘッドレストの製造方法を適用する成形型を主に示す斜視図である。
【図2】図1の成形型による発泡固材の装填工程を示す説明図である。
【図3】図1の成形型による発泡樹脂の充填工程を示す説明図である。
【図4】一般例に係る自動車シート用のヘッドレストを示す断面図である。
【図5】従来例に係る自動車シート用ヘッドレストの製造方法における発泡樹脂の充填工程を示す説明図である。
【符号の説明】
1 表皮材
3 成形型
4 樹脂注入ノズル
C’ 発泡樹脂
P 発泡固材
Claims (2)
- 表皮単材から中空な立体形の袋状に形成した表皮材を用い、その表皮材を成形型の型内に組み付けて発泡樹脂を樹脂注入ノズルで表皮材の開放口から内部に充填し、この発泡樹脂からクッション層を表皮材と一体に形成する表皮材一体発泡成形ヘッドレストの製造方法において、発泡樹脂と同材質で粉粒状を呈する発泡固材を表皮材の内底面に敷込み装填し、その発泡固材の上から発泡樹脂を樹脂注入ノズルで表皮材の内部に注込み充填し、この後の発泡樹脂の樹脂発泡により発泡固材を攪拌分散させてクッション層を表皮材と一体に形成するようにしたことを特徴とする表皮材一体発泡成形ヘッドレストの製造方法。
- 発泡樹脂による成形廃材を粉粒状に粉砕し、それを表皮材の内底面に敷込み装填する発泡固材として用いるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の表皮材一体発泡成形ヘッドレストの製造方法。
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