JP4009440B2 - 複合射出成形用金型 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一次成形品の一部に二次成形品あるいはそれ以上の成形品を段階的に形成する所謂射出成形用金型(以下この金型を「複合射出成形用金型」と称する)であって、更に詳しくは、一次成形品成形用キャビティ及び二次並びに三次成形品成形用キャビティが多点ゲートを採用し、この多点ゲートから各キャビティ内に樹脂を充填する構成の複合射出成形用金型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の射出工程を二回行うことで、複雑な形状の成形品を得る、または、異材、多色の成形品を得る所謂多色射出成形においては、一方のゲートから溶融樹脂をキャビティ内に充填し、冷却固化(一次成形)させた後に、少なくともキャビティの一部を移動し、一次成形品の一部に二次成形用の空間、つまり二次キャビティを形成させた後、この形成された空間へ溶融樹脂を充填して、冷却固化(二次成形)させた後に、成形品を取りだす方法が用いられて来た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ピンゲートに代表される3枚金型構造を利用した成形においては、一次成形後、および二次成形後それぞれの工程において、スプルー取り出し工程が必要であり、このスプルー取り出しは二回行うため、この取り出し工程分成形サイクルタイムが長くなると云う問題があった。
【0004】
また、ダイレクトサイドゲートに代表される2枚金型構造を利用した成形においては、一次成形におけるランナーが存在するために、二次成形用ランナーは一次成形用ランナーを回避する必要があり、レイアウトおよび二次成形用のゲート位置に制約が発生し、必ずしも最適な位置にゲートやランナーを設定することは出来なかった。このため、フローバランスが悪い状態で、一次、二次も含めて溶融樹脂をキャビティ内に充填することとなり、ヒケ、バリ等の成形不良が多発する要因となっていた。
本発明は斯る点に鑑みて提案されるものであって、その目的は、複数ゲート及びランナーをバランスよくレイアウトしてフローバランスをとり、ヒケやバリ等の成形不良が発生しない複合射出成形用金型を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明においては、a.四角形状の周縁を有する一次成形品13の周縁に沿って四角形状の二次成形品14を一体に形成するための複合射出成形用金型において、
b.前記金型の分割面に、前記一次成形品を成形するための一次成形品成形用キャビティ2aを形成すると共に、この一次成形品成形用キャビティ2aにおいて、その対角線上の周縁の2ヶ所に一次ゲート7a、7bを設けたこと、
c.前記一次成形品成形用キャビティ2aと対面する金型の分割面であって、前記一次成形品13の周縁成形部と対向する面に、コアバック方式の入子10を組み込んだ二次成形品成形用キャビティ2bを形成すると共に、この二次成形品成形用キャビティ2bにおいて、その対角線上であって、前記一次成形品成形用キャビティ2aに設けた一次ゲート7a、7b間の対角線と交差する対角線の対角位置の2ヶ所に二次ゲート8a、8bを設けたこと、
d.前記一次成形品成形用キャビティ2a及び二次成形品成形用キャビティ2bの四角形の対向する二辺の外側であって、二辺とそれぞれ平行で、かつ等距離離し、更に前記一次ゲート7aの外側に一次ランナー3aを、二次ゲート8aの外側に一次ランナー3aと平行に二次ランナー4aを設けたこと
e.前記一次ランナー3aの基部に一次射出ユニット9aの接続口を設け、この一次ランナー3aの先端を一次ゲート7aに接続し、前二次ランナー4aの基部に二次射出ユニット9bの接続口を設け、この二次ランナー4aの先端を二次ゲート8aに接続したこと、
f.前記一次成形品成形用キャビティ2aの一次ゲート7b及び二次成形品成形用キャビティ2bの二次ゲート8bと前記一次射出ユニット9a及び二次射出ユニット9b間であって、前記一次ランナー3aと二次ランナー4a間を複合ランナー5で連通させたこと、
g.前記複合ランナー5を一次分岐ランナー3bにより分岐してこの一次分岐ランナー3bの先端を前記一次ゲート7bに接続し、前記複合ランナー5を二次分岐ランナー4bにより分岐してこの二次分岐ランナー4bの先端を前記二次ゲート8bにそれぞれ接続したこと、
h.前記複合ランナー5の中間の底部に深溝部5aを形成し、この深溝部5aを経由する複合ランナー5の開閉と、前記一次分岐ランナー3b及び二次分岐ランナー4bの開閉を同時に行う複合ランナー制御手段を設けたこと、
i.前記複合ランナー制御手段6は、二次分岐ランナー4b及び二次ランナー4a側に流動する樹脂の流れを閉塞し、前記複合ランナー5の深溝部5aを開通させて一次樹脂を一次射出ユニット9aから一次ランナー3a及び一次分岐ランナー3b及び一次ゲート7a及び7bを経由して一次成形品成形用キャビティ2a内に充填して一次成形品13を成形し、二次成形品14を成形する際は、二次成形品成形用キャビティ2b内の入子10を後退させて二次成形品成形用キャビティ2bを開放し、併せて複合ランナー制御手段6により一次ランナー3a及び一次分岐ランナー3b側に流動する樹脂の流れを閉塞し、複合ランナーの深溝部5a内に残留して固化している一次樹脂の上層部を経由するようにして複合ランナー5を開通し、二次射出ユニット9bから二次ランナー4a及び二次分岐ランナー4b及び二次ゲート8a及び8bを経由して二次成形品成形用キャビティ2b内に二次樹脂を充填して一次成形品13の周縁に二次成形品14を一体に成形する制御を行うように構成されていること
j.を特徴とするものである。
【0006】
更に、請求項2に記載の発明においては、請求項1に記載の複合射出成形用金型において、前記複合ランナー制御手段は、深溝部5aに対向する金型側に前進及び後退自在に組み込まれていて、その前進及び後退により複合ランナー5及び一次分岐ランナー3b及び二次分岐ランナー4bの開閉を行う突起であって、この突起は、駆動装置によりその前進及び後退が制御されるように構成されていること、を特徴とするものである。
0007
【作用】
先ず、一次成形品の成形に際しては、ランナー交差部制御手段を駆動してランナー交差部に形成された深溝の最深部のみを開通させ、二次ランナー及び二次分岐ランナーを閉塞する。この結果、一次成形用射出ユニットから供給された溶融樹脂は、一次ランナーから一次ゲート及び深溝最深部→一次分岐ランナー→一次ゲートを経由して一次成形品成形用キャビティ内と流動し、一次成形品成形用キャビティ内に充填され、保圧→冷却を経て一次成形品が成形される。
0008
次に、二次成形品を成形する場合には、金型の一方が入れ換わり、一次成形品の一部とこの入れ換わった金型との間に二次成形品成形用キャビティが形成される。または、一方の金型の一部が移動して二次成形品成形用キャビティが形成される。さらに、複合ランナ制御手段が作動して深溝において最深部の上に二次ランナー開通空間を形成する。このとき、深溝の最深部と一次ランナー及び一次分岐ランナー内には冷却固化した樹脂がそのまま残留していて一次ランナー及び深溝の最深部は塞がれている。
0009
二次成形用射出ユニットから二次ランナーに樹脂が充填されるとこの樹脂は二次ランナーから二次ゲート及び深溝→二次分岐ランナー→二次ゲートを経由して二次成形品成形用キャビティ内に充填され、保圧→冷却を経て二次成形品が一次成形品の一部に一体に成形される。又は、一次成形品が2個の場合には、この2個の一次成形品を結合するように二次成形品が形成される。
0010
【実施例1】
本発明の実施例1として、2シリンダー成形機を使用し、ダイレクトサイドゲートによる2枚金型であり、コアバック機構による二色成形金型を使用した場合の例を以下に説明する。
図1は、可動側金型1aの正面図である。なお、図1においては、説明を簡素化するために、固定側金型の図を省略した。
0011
この可動側金型1aの分割面には、一次成形品成形用キャビティ2aと、一次ランナー3および、二次ランナー4平行に形成されている。また、一次ランナー3aと二次ランナー4aは、一次成形用射出ユニット接続口9aと二次成形用射出ユニット接続口9bとキャビティ2a間において、複合ランナー5により接続されていて、この複合ランナー部分には深溝が形成されており、この深溝は、一次ランナー3および、二次ランナー4の部分の溝深に比較して、約2倍の深さに加工されている。
一次ゲート7aと7bはキャビティ2aにおいて対角位置に形成され、二次ゲート8aと8bは、前記一次ゲート7a、7bを結ぶ対角線と交差する対角位置に形成され、一次ランナー3aの先端は一次ゲート7aに接続され、二次ランナー4aの先端は二次ゲート8aに接続されている。また、一次ゲート7bは、一次分岐ランナー3bを経由して複合ランナー5に接続され、二次ゲート8bは二次分岐ランナー4bを経由して複合ランナー5に接続されている。
一方、固定側金型1bには、図2に示すように、複合ランナ制御手段としての突起6が存在し、この突起6は例えば油圧シリンダー(図示せず)により上下動(前進、後退)自在に制御されて前記深溝を最深部から段階的に開放して一次分岐ランナー3b及び二次分岐ランナー4bから一次ゲート7b及び二次ゲート8bに至る樹脂の流動を切り換えることができる構造となっている。
0012
この金型を用いて一次成形品の一部に二次成形品を一体に形成する複合成形を行う場合には、初めに、可動側金型1aと、一部に突起6を持つ固定側金型1Bを重ね合わせ、金型を閉じる。一次成形用射出ユニット9aより、一次成形用溶融樹脂を一次ランナー3aへ充填し、一次ゲート7a及び一次ゲート7bを経て、一次成形品成形用キャビティ2aへ樹脂を充填する。その時、溶融樹脂は、一次ランナー3a、一次分岐ランナー3b→一次ゲート7a、7bを経由して一次成形品成形用キャビティ2a内に充填されるが、固定側金型の突起6が深溝において二次ランナー4a及び二次分岐ランナー4bに流動する樹脂を閉鎖しているため、二次ゲート8a、8b側には流動しない。
0013
図2は、図1のA−A部断面の様子を示すもので、複合ランナーが交差する深溝aは開放されているため、一次射出ユニット9aから、一次ランナー3a、一次分岐ランナー3b、一次ゲート7a、7b、一次成形品成形用キャビティ2aまでは、流路が連通し一次成形用射出ユニット9から注入された溶融樹脂は2点のゲート7a、7bから一次成形品成形用キャビティ2a内へ流動することができる。
0014
一方、図3に図1のB−B部断面の様子を示す。複合ランナー5の深溝の一部に、固定側金型1bに存在する突起6の先端6aが入り込んでおり、二次分岐ランナー4bの一部を封鎖しているため、一次成形用射出ユニット9aから注入された溶融樹脂は二次ランナー4a、二次分岐ランナー4b、及び二次ゲート8a、8b側に流動することは無い。
一次成形品成形用キャビティ2a内の溶融樹脂を十分に冷却固化させることにより、一次成形を完了する。この時、一次ランナー3a、一次分岐ランナー3b及び深溝内においても残留した樹脂が固化して残っている。
次に、固定側金型1Bの突起6の先端6aを図4において矢印で示すように固定側金型1bの分割面まで後退させて複合ランナーを開通する。この時、複合ランナー5の深溝には一次成形時に流動した残留樹脂が塊11となって残っている。また、突起6の後退に併せて一次成形品成形用キャビティ2aの一部と接するコアバック入れ駒10を後退させる。
0015
以上の状態を説明する図として、図1のC−C断面図を図4に示す。深溝の一部には、一次成形樹脂が固化した樹脂塊11が残留しているが、突起6が後退したため、二次分岐ランナー4bが開通状態となる。この結果、二次成形用射出ユニット9bから、二次ランナー4a、二次分岐ランナー4b、二次ゲート8a、8b、二次成形品成形用キャビティ2bまで連続した流路空間が形成されるため、二次成形用溶融樹脂は、二次成形品成形用キャビティ2b内へ流動し、充填される。
0016
このようにして得られた一次成形品の一部に二次成形品を一体に形成した複合成形品を図5に、図5においてD−D部の複合成形品における断面図を図6に示す。この実施例においては、一次成形品13にポリプロピレン、二次成形品14にオレフィン系エラストマーを使用することで、一次ランナー残留固化樹脂塊11と二次ランナー残留固化樹脂塊12は、深溝の部分において互いに融着し、一体化されていると同時に、成形品部分においても一次成形品13の開口部輪郭に二次成形品14が十分に溶着され、異材一体の複合成形品を得ることができた。
以上の説明で明確であるように、四角形の製品を成形する金型において、一次ランナー3a、一次分岐ランナー3bのレイアウトの制約を受けずに、二次ランナー4a、二次分岐ランナー4bと二次ゲート8a、8bのレイアウトが可能であり、二次成形品の微細な形状末端まで樹脂を均一に充填することができる。
0017
【比較例1】
次に、実施例1の比較例1を以下に説明する。
この比較例1は、図7に示すように、一次成形用に、一次ランナー23a、23b、一次ゲート27a、27bを設けた場合、二次成形用のゲートを、一次ランナー23a、23b、一次ゲート27a、27bおよび一次成形品成形キャビティ22aで囲まれる部分に設定することは、一次と二次ランナーが途中で交差するためにできない。すなわち、二次成形用ランナー24aとゲート28aのために、二次成形用ゲート28aの位置に制限が発生し、本比較例1においては、二次成形用ゲート28aは一次ランナー23a、23b、一次ゲート27a、27bを回避する必要があるため、1箇所のみの設定となった。これに伴い、二次成形のフローバランスが悪くなり、二次成形品の一部に、バリおよびヒケが見受けられた。
0018
【実施例2】
次に、本発明の実施例2として、2シリンダー成形機を使用し、ダイレクトサイドゲートによる2枚金型であり、固定側金型一部のスライド機構による複合射出成形用金型を使用した場合の例を以下に説明する。尚、説明図のうち、正面図および図11の鳥瞰図においては、説明を簡素化するために固定側キャビティの表示を省略している。
0019
図8に、金型の構造を示す。固定側金型31bには、固定側一次成形コアブロック32cと固定側二次成形コアブロック32dが存在し、両キャビティを包括する大きなスライド31cが存在する。
この金型を用いて行う成形は、図9に示すように、スライド31cは、油圧シリンダーにより上下に移動可能であり、一次成形においては、固定側一次成形コアブロック32cと可動側キャビティブロック32aが重なり、二次成形においては、固定側二次成形コアブロック32dと可動側キャビティブロック32aが重なる構造となっている。
0020
図10に可動側金型31aの正面図、図11に、可動側金型31aの鳥瞰図を示す。可動側金型31aは、可動側キャビティブロック32aと、一次ランナー33a、一次分岐ランナー33bおよび、二次ランナー34a、二次分岐ランナー34bを持つ。また、一次ランナー33aと二次ランナー34aを結ぶ複合ランナー35には、深溝35が存在し、一次ランナー33a、一次分岐ランナー33bおよび二次ランナー34a、二次分岐ランナー34bと比較して、この重なる部分において溝の深さが深くなるように加工がなされている。
0021
一方、固定側金型31bには、実施例1と同様にシリンダー(図示せず)で駆動する突起36が存在し、一次成形においては、突起36が、複合ランナ35の一部をふさぐが、二次成形時には、突起36が後退して複合ランナ35の一部をふさがない構造となっている。
0022
この金型を用いて成形を行うには、初めに、固定側一次成形コアブロック32cと可動側キャビティブロック32aが重なるように金型を閉じて一次成形品成形用キャビティ60を形成する。一次成形用射出ユニット39aより、一次成形用溶融樹脂を一次ランナー33aへ注入し、一次ゲート37a及び一次ゲート37bを経て、一次成形品成形用キャビティ60へ充填する。その時、溶融樹脂は、一次ランナー33a、一次分岐ランナー33bを流動するが、固定側金型31bの突起36が存在するために、二次ランナー34a及び二次分岐ランナー34bへは流動しない。
0023
図12に、図10のA−A部断面の様子を示した。複合ランナ35の溝の一部に、固定側金型31b側から突起36が入り込んでいるが、一次射出ユニット39aから、一次ランナー33a、一次分岐ランナー33b、一次ゲート37a、37b、一次成形品成形用キャビティ60までは、流路が連通しているため、一次成形用溶融樹脂を一次成形品成形用キャビティ60へ充填することができる。
0024
一方、図13に図10のB−B部断面の様子を示した。複合ランナ35の溝の一部に、突起36が入り込んでおり、二次分岐ランナー34bの一部を封鎖しているため、一次成形用溶融樹脂が二次ランナー34a、二次分岐ランナー34b、二次ゲート38a、38bへ充填されることは無い。
樹脂を充填した後、溶融樹脂を十分に冷却固化させた後、金型を開き、一次成形を完了する。
0025
次に、固定側金型のスライド31cを移動し、固定側二次成形コアブロック32dと可動側キャビティブロック32aが重なるように金型を閉じ、二次成形品成形用キャビティ61を形成する。
以上の状態を説明する図として、図10のC−C断面図を図14に示す。
0026
二次成形品成形用キャビティ61には、一次成形成形品41が存在する。また、複合ランナ35の深溝部35aには、一次成形樹脂が固化した樹脂塊40が残留している。
二次成形においては、二次ランナー34a、二次分岐ランナー34bに突起36が存在しないため、二次射出ユニット39bから、二次ランナー34a、二次分岐ランナー34b、二次ゲート38a、38b、二次成形品成形用キャビティ61まで、連続した流路が形成され、二次成形用溶融樹脂を、二次成形品成形用キャビティ61へ充填することができる。
0027
その後、溶融樹脂を十分に冷却固化させた後、金型を開き、二次成形を完了する。
二次成形完了後に、成形品を取り出した状態を、図15に示す。一次ランナー部の樹脂塊40と二次ランナー内の樹脂塊42は、互いに融着し、一体化されていると同時に、一次成形品41と二次成形品43も互いに融着し、一体化されている。
以上の説明で明確であるように、一次ランナーの制約を受けずに、二次ゲート及び二次ランナーの設定(レイアウト)が可能であり、二次成形品部分にバリやヒケの無い良い複合成形品を得ることが出来た。
0028
【比較例2】
次に、実施例1と同じ成形品の成形法において、本発明を使用しない比較例2を、以下に説明する。
図16に示すように、一次成形用に、一次ランナー51、一次ゲート50a、50bを設けた場合、二次成形用のゲートを、一次ランナー51、一次ゲート50a、50bおよび可動側キャビティブロック32aで囲まれる部分に設定することができない。すなわち、二次成形用ランナーとゲートのために、二次成形用ゲート位置に制限が発生し、本比較例においては、二次成形用ゲート53は1箇所のみの設定となった。これに伴い、二次成形のフローバランスが悪くなり、二次成形品の一部に、バリおよびヒケが見受けられた。
0029
【発明の効果】
本発明は以上のように、複合射出成形用金型において、一次、二次成形品成形用キャビティのゲートに至るランナーを金型の分割面に形成し、更にこのランナーを複合ランナーで連通し、この複合ランナーに深溝部を形成し、この深溝の深さを突起等の制御手段で制御することにより、一次と二次成形品の成形において、一次から二次ランナーへ流路を切り換えて開通させることができる
この結果、ゲート及びランナーのレイアウトにおいて、すべてをバランス良く設計することが可能となり、ヒケやバリのない、良質の複合成形品を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1における可動側金型の正面図
【図2】 図1におけるA−A部断面図
【図3】 図1におけるB−B部断面図
【図4】 図1におけるC−C部断面図
【図5】 実施例1により得られた成形品の説明図
【図6】 図5におけるD−D部の成形品における断面図
【図7】 比較例1における可動側金型の正面図
【図8】 実施例2における金型の説明図
【図9】 実施例2における金型のスライドの説明図
【図10】 実施例2における可動側金型の正面図
【図11】 可動側金型の鳥瞰図
【図12】 図10におけるA−A部断面図
【図13】 図10におけるB−B部断面図
【図14】 図10におけるC−C部断面図
【図15】 実施例2により得られた成形品の説明図
【図16】 比較例2における可動側金型の正面図
【符号の説明】
2a、60 一次成形品成形用キャビティ
2b、61 二次成形品成形用キャビティ
3a33 一次ランナー
3b、33b 一次分岐ランナー
4a34 二次ランナー
4b、34b 二次分岐ランナー
5、35 複合ランナ
6、36 突起
7a、7b、37a、37b 一次ゲート
8a、8b、38a、38b 二次ゲート
13、41 一次成形品
14、43 二次成形品

Claims (2)

  1. a.四角形状の周縁を有する一次成形品13の周縁に沿って四角形状の二次成形品14を一体に形成するための複合射出成形用金型において、
    b.前記金型の分割面に、前記一次成形品を成形するための一次成形品成形用キャビティ2aを形成すると共に、この一次成形品成形用キャビティ2aにおいて、その対角線上の周縁の2ヶ所に一次ゲート7a、7bを設けたこと、
    c.前記一次成形品成形用キャビティ2aと対面する金型の分割面であって、前記一次成形品13の周縁成形部と対向する面に、コアバック方式の入子10を組み込んだ二次成形品成形用キャビティ2bを形成すると共に、この二次成形品成形用キャビティ2bにおいて、その対角線上であって、前記一次成形品成形用キャビティ2aに設けた一次ゲート7a、7b間の対角線と交差する対角線の対角位置の2ヶ所に二次ゲート8a、8bを設けたこと、
    d.前記一次成形品成形用キャビティ2a及び二次成形品成形用キャビティ2bの四角形の対向する二辺の外側であって、二辺とそれぞれ平行で、かつ等距離離し、更に前記一次ゲート7aの外側に一次ランナー3aを、二次ゲート8aの外側に一次ランナー3aと平行に二次ランナー4aを設けたこと
    e.前記一次ランナー3aの基部に一次射出ユニット9aの接続口を設け、この一次ランナー3aの先端を一次ゲート7aに接続し、前二次ランナー4aの基部に二次射出ユニット9bの接続口を設け、この二次ランナー4aの先端を二次ゲート8aに接続したこと、
    f.前記一次成形品成形用キャビティ2aの一次ゲート7b及び二次成形品成形用キャビティ2bの二次ゲート8bと前記一次射出ユニット9a及び二次射出ユニット9b間であって、前記一次ランナー3aと二次ランナー4a間を複合ランナー5で連通させたこと、
    g.前記複合ランナー5を一次分岐ランナー3bにより分岐してこの一次分岐ランナー3bの先端を前記一次ゲート7bに接続し、前記複合ランナー5を二次分岐ランナー4bにより分岐してこの二次分岐ランナー4bの先端を前記二次ゲート8bにそれぞれ接続したこと、
    h.前記複合ランナー5の中間の底部に深溝部5aを形成し、この深溝部5aを経由する複合ランナー5の開閉と、前記一次分岐ランナー3b及び二次分岐ランナー4bの開閉を同時に行う複合ランナー制御手段を設けたこと、
    i.前記複合ランナー制御手段6は、二次分岐ランナー4b及び二次ランナー4a側に流動する樹脂の流れを閉塞し、前記複合ランナー5の深溝部5aを開通させて一次樹脂を一次射出ユニット9aから一次ランナー3a及び一次分岐ランナー3b及び一次ゲート7a及び7bを経由して一次成形品成形用キャビティ2a内に充填して一次成形品13を成形し、二次成形品14を成形する際は、二次成形品成形用キャビティ2b内の入子10を後退させて二次成形品成形用キャビティ2bを開放し、併せて複合ランナー制御手段6により一次ランナー3a及び一次分岐ランナー3b側に流動する樹脂の流れを閉塞し、複合ランナーの深溝部5a内に残留して固化している一次樹脂の上層部を経由するようにして複合ランナー5を開通し、二次射出ユニット9bから二次ランナー4a及び二次分岐ランナー4b及び二次ゲート8a及び8bを経由して二次成形品成形用キャビティ2b内に二次樹脂を充填して一次成形品13の周縁に二次成形品14を一体に成形する制御を行うように構成されていること
    j.を特徴とする複合射出成形用金型。
  2. 前記複合ランナー制御手段は、深溝部5aに対向する金型側に前進及び後退自在に組み込まれていて、その前進及び後退により複合ランナー5及び一次分岐ランナー3b及び二次分岐ランナー4bの開閉を行う突起であって、この突起は、駆動装置によりその前進及び後退が制御されるように構成されていること、を特徴とする請求項1に記載の複合射出成形用金型。
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