JP4009255B2 - サーメット粉末ならびに耐ビルドアップ性および耐酸化性に優れた炉内ロール - Google Patents

サーメット粉末ならびに耐ビルドアップ性および耐酸化性に優れた炉内ロール Download PDF

Info

Publication number
JP4009255B2
JP4009255B2 JP2004012971A JP2004012971A JP4009255B2 JP 4009255 B2 JP4009255 B2 JP 4009255B2 JP 2004012971 A JP2004012971 A JP 2004012971A JP 2004012971 A JP2004012971 A JP 2004012971A JP 4009255 B2 JP4009255 B2 JP 4009255B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
powder
cermet
furnace
roll
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2004012971A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005206863A (ja
Inventor
悟 緑川
彰一 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP2004012971A priority Critical patent/JP4009255B2/ja
Publication of JP2005206863A publication Critical patent/JP2005206863A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4009255B2 publication Critical patent/JP4009255B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Description

本発明は、鋼板の連続焼鈍炉等の熱処理炉において、被処理材の炉内搬送に使用される炉内ロールに適用して好適なサーメット粉末ならびに該サーメット粉末を表面に溶射した耐ビルドアップ性および耐酸化性に優れた炉内ロールに関するものである。
鋼帯の連続焼鈍ラインでは、走行する鋼帯を炉内で支持するために多くの耐熱ロールが使用されている。しかしながら、長期間の連続使用により、これらの炉内ロールの表面には、鋼帯表面に濃化したMnやSi等の酸化物等が凝着して、いわゆるビルドアップが形成される。
図1に、炉内ロール1の表面に形成されたビルドアップ2を示すが、このビルドアップ2は、鋼帯3の通過部に沿って円周方向に並列に形成される。
かかるビルドアップが発生すると、鋼帯表面疵等の品質不良が発生し、甚だしい場合には操業を中止して通板材でロール表面の清浄化を図ったり、またさらに甚だしい場合には炉を開放して、ロール表面の研削手入れあるいはロール交換を行う必要が生じる。
そこで、従来から、上記したようなビルドアップの発生を防止するために、ロール表面に溶射による保護皮膜を形成する技術が種々提案されている。
たとえば、特許文献1には、5〜20mass%Cr2O3-Al2O3 と95〜80mass%CoNiCrAlYからなるサーメット溶射材料をロール表面に溶射する技術が提案されている。
特許文献2には、51〜95 vol%Al2O3 とMCrAlY(Mは、Fe,NiまたはCo)からなるサーメット溶射材料をロール表面に溶射する技術が提案されている。
特許文献3には、30〜80mass%ZrSiO4とMCrAlY(Mは、Fe,NiまたはCo)からなるサーメット溶射皮膜の表面に、酸化クロムを被覆する技術が提案されている。
特許文献4には、 Al2O3−MgOを最上層とする Al2O3−MgOと結合金属との多層被膜を形成する技術が提案されている。
特許文献5には、5〜50 vol%ホウ化物とMCrAlY(Mは、Fe,NiまたはCo)のメカニカルアロイ複合粉末をロール表面に溶射する技術が提案されている。
特許文献6には、CrB2,ZrB2,WB、TiB2等のホウ化物の少なくとも1種を1〜60体積%(実質は25体積%以上)含むと共に、 Cr3C2,TaC,WC,ZrC,TiC,NbC等の炭化物の少なくとも1種を5〜50体積%(実質的に15体積%以上)含み、残部が実質的にメタル(MCrAlY)からなるサーメット皮膜が提案されている。
特許文献7には、サーメット粉末全量に対して、MCrAlY中のAlを3〜8mass%、Crを16〜25mass%、Yを 0.1〜1mass%含有し、残部はCoおよび/またはNiからなり、かつセラミック粉末として、サーメット粉末全量に対して、ホウ化物を1〜5mass%および/または炭化物を5〜10mass%含有させた溶射被覆用サーメット粉末が提案されている。なお、上記中、MCrAlYとは、通常、Fe,Ni,Coの少なくともいずれか1種を基として、Cr,Al,Yを適量添加した耐熱合金を指す。
特開平2−270955号公報 特開昭63−199857号公報 特開昭63−47379号公報 特開昭60−56058号公報 特開平3−226552号公報 特開平7−11420号公報 特再平1−34866号公報(WO01−034866)
上記した特許文献1〜6に開示の技術では、一般的な普通鋼の熱処理に際しては、ビルドアップ軽減効果が少なからず認められ、また、高強度鋼材(いわゆるハイテン鋼:冷延鋼板では通常 340 MPa以上、熱延鋼板では通常 440 MPa以上の引張強度を有するものを指す)の処理量が少なければ問題となることはなかった。
しかしながら、近年のハイテン鋼の増加に伴い、これらの技術ではビルドアップに対して有効であるとは言えなくなってきた。
この点、特許文献7に開示の技術は、特許文献1〜6の技術を踏まえて、ハイテン鋼を多量に熱処理する場合にも対応できるように開発されたもので、この技術により、確かに耐ビルドアップ性は改善されたものの、使用に伴いロール表面の酸化に起因した肌あれや微小剥離(チッピング)が発生することが判明した。そして、ロール寿命が、従来の一般的な普通鋼のみ処理する場合に比べ、短いことも判明した。特に、含有しているホウ化物系セラミックが、長期間の使用に伴い、酸化していく傾向にあることが認められた。
本発明は、上記の問題を有利に解決するもので、ハイテン鋼を多量に熱処理する場合であっても、優れた耐ビルドアップ性および耐酸化性を呈するサーメット粉末を、そのサーメット粉末を表面に溶射した炉内ロールと共に提案することを目的とする。
さて、発明者らは、ハイテン鋼の熱処理においても十分な耐ビルドアップ性を有し、酸化による肌あれや微小剥離を長期間にわたって生じ難い十分な耐酸化性を得るべく、鋭意検討を重ねた結果、従来一般的に用いられてきたMCrAlY中のAlを低減すると共に、セラミック中の炭化物として Cr3C2の代わりにCr23C6を使用することにより、所期した目的が有利に達成される、との知見を得た。
本発明は、上記の知見に立脚するものである。
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
1.セラミック粉末および耐熱合金粉末の混合粉からなるサーメット粉末であって、該セラミック粉末として、サーメット粉末全量に対して、Cr23C6を10〜20mass%およびY2O3を10〜20mass%、かつ両者の合計:30mass%以下を含有し、一方該耐熱合金粉末は、サーメット粉末全量に対して、Alを4〜6mass%、Crを12〜16mass%およびYを1mass%以下含有し、残部はCoおよび/またはNiからなることを特徴とするサーメット粉末。
2.上記1に記載のサーメット粉末を用いて、熱処理炉の炉内ロールの表面に、皮膜厚:70〜120 μm の溶射層を形成したことを特徴とする、耐ビルドアップ性および耐酸化性に優れた炉内ロール。
本発明によれば、特にハイテン鋼の熱処理において、耐ビルドアップ性に優れ、かつ耐酸化性に優れた炉内ロールを提供することが可能となり、連続焼鈍炉等の熱処理炉を有する製造ラインにおけるロール手入れやロール替えに伴う時間ロスを短縮できる結果、ラインの停止時間の短縮(稼働時間の拡大)およびロール手入れ等に要する費用の低減を図ることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
さて、本発明のサーメット粉末は、セラミック粉末と耐熱合金粉末(MCrAlY)の混合粉からなる。ここに、MCrAlYとは、前述したとおり、Fe,Ni,Coの少なくともいずれか1種類を基として、Cr,Al,Yを適量添加した耐熱合金を指す。
まず、本発明に従うセラミック粉末について説明する。
本発明では、セラミック粉末中の炭化物として、従来使用されてきた Cr3C2の代わりにCr23C6を使用するところに最大の特長がある。
このことは、従来、耐ビルドアップ性の点では問題ありとされながらも、耐酸化性改善の点から、保護皮膜中に比較的多量の含有を余儀なくされていたAlやCrを低減しても、炭化物として Cr3C2ではなくCr23C6を用いれば、耐酸化性が低下することがないため、耐酸化性の低下を招くことなしに耐ビルドアップ性の向上が図れることが、本発明者らの研究により判明したことに基づいている。
この理由は、以下のように考えられる。
すなわち、 Cr3C2は 800℃以上の高温で変態してCr23C6になるが、その際、体積変化により皮膜に引張応力が発生して破断し、皮膜がロール表面から剥離してしまう箇所が部分的に生じてくる結果、耐酸化性が低下する。この点、炭化物として最初からCr23C6を使用しておけば、上記のような高温変態に基づく体積変化は生じないので、耐酸化性が低下することはない。
ここに、Cr23C6炭化物の添加量が、サーメット粉末全量に対して10mass%に満たないと上記の耐酸化性改善効果に乏しく、一方20mass%を超えると皮膜がポーラスになり易いため、剥離し易くなる。よって、Cr23C6の添加量はサーメット粉末全量に対して10〜20mass%の範囲に限定した。
また、Y2O3は、Alの外方への拡散の抑制を図る上で有用な元素であるが、含有量がサーメット粉末全量に対して10mass%に満たないと上記の効果に乏しく、一方20mass%を超えると、やはり皮膜がポーラスになり易いため、Y2O3の添加量はサーメット粉末全量に対して10〜20mass%の範囲に限定した。
なお、これら高融点のセラミックの量が多すぎると、未溶融のセラミック粉末が残り、皮膜形成が困難になるため、Cr23C6とY2O3は合計で30mass%以下に制限する必要がある。
また、セラミックとしては、上記したCr23C6とY2O3の他、少量(1.0 mass%以下)であれば、 Al2O3やCr2O3 などの混入を許容することができる。
次に、本発明に従う耐熱合金粉末(MCrAlY)について説明する。
従来、MCrAlY中のAlは、表面の保護皮膜中に5〜12mass%程度含有させることが、耐ビルドアップ性および耐酸化性の向上に必要であると考えられていた。
しかしながら、ハイテン鋼の熱処理の場合には、保護皮膜中の酸化Alと鋼帯表面に濃化したMnとが反応して強固なビルドアップ(スピネル型Mn2AlO3)を形成し、成長することが判明した。
そこで、発明者らは、上記の問題を解決すべく鋭意研究を行った。
その結果、ハイテン鋼を対象とする場合には、Alはできるだけ低減することが好ましく、4〜6mass%が適正量であることが判明した。すなわち、Alは、皮膜成分のうちMnと最も反応し易い元素であり、保護皮膜中のAl量が6mass%を超えると、このAlが均一に分散していない場合にはMnとの反応が顕在化し、一方4mass%を下廻ると長期間の使用における耐酸化性が不十分となり、皮膜の肌あれやチッピングの原因となる。従って、保護皮膜中のAl量すなわちサーメット粉末全量に対するAl量は4〜6mass%の範囲に限定する必要がある。
次に、MCrAlY中のCrは、Alの次にMnと反応し易い元素であるので、やはり多量に含まれると耐ビルドアップ性に悪影響を及ぼす。従って、この観点からはできるだけ低減することが望ましい。しかし、一方でCrは、耐酸化性の面では極めて有用な元素であり、Cr量を低減すると耐酸化性の低下が懸念される。
ここで、前述のしたとおり、発明者らの研究により、耐酸化性については、従来、セラミック中の炭化物として使用されてきた Cr3C2に代えて、Cr23C6を使用することによって、十分に補い得ることが判明した。
そこで、この点を踏まえて、Cr含有量について検討した結果、12〜16mass%が適正であることが判明した。すなわち、保護皮膜中のCr量が16mass%を超えると耐ビルドアップ性が低下し、一方12mass%を下回ると炭化物としてCr23C6を添加しても耐酸化性が低下する。従って、保護皮膜中のCr量すなわちサーメット粉末全量に対するCr量は12〜16mass%の範囲に限定した。
次に、Yは、セラミックと耐熱合金の結合性を向上させ、保護皮膜を強固にする作用を有する有用元素である。しかしながら、1mass%を超えて添加すると、逆に皮膜剥離強度の低下を招くので、保護皮膜中のY量すなわちサーメット粉末全量に対するY量は1mass%以下とした。なお、Y量の下限については特に規定しないが、好ましくは 0.1 mass %以上であり、より好ましい範囲は 0.5〜1.0 mass%である。
また、耐熱合金の残部は、耐熱性および耐酸化性を確保するためにCoまたはNiあるいはこれらの合金とする。この他、不可避的な不純物が混入する場合も、本発明の範囲内に入るものとする。
なお、溶射皮膜の密着性の観点からは、残部はCoまたはCo−Ni合金とするのが多少有利である。
次に、上記のサーメット粉末を用いた溶射方法について説明する。
上記のセラミック粉末と耐熱合金粉末を混合し、粒径が10〜100 μm 程度の混合粉末とする。
ついで、耐熱鋳鋼等を素材とする炉内ロールの表面に溶射するわけであるが、溶射方法および溶射条件については特に制限はなく、従来公知の方法および条件で行えば良い。
例えば、溶射方法としては、爆発式溶射法(D-GUN法) 、高速ガス燃焼溶射法(D-JET法)およびガスプラズマ溶射法等が有利に適合する。
また、溶射皮膜厚が70μm より薄いと充分な耐久寿命が得られず、一方 120μm より厚いと熱疲労による剥離を生じ易くなるので、溶射皮膜厚は70〜120 μm とすることが好適である。
表1に示す成分割合になる、Cr23C6およびY2O3の添加量を種々に変化させたセラミック粉末と耐熱合金粉末を、ミキシング法により混合して、粒径が50〜100 μm のサーメット粉末を作製した。なお、耐熱合金成分の含有量およびCr23C6,Y2O3の含有量はいずれも、サーメット粉末全量に対する割合である。
上記のサーメット粉末をそれぞれ、25mm×25mm×10mmの寸法の SUS基材の表面に、爆発式溶射法(D-GUN 法)によって溶射し、100 μm 厚の溶射皮膜を形成した。ついで、溶射皮膜の表面を研削仕上げした。
かくして得られた溶射皮膜付き鋼板を2枚用意し、図2に示すように、溶射面を内側にして、その間にハイテン鋼(Mn:1.2 mass%,Si:0.05mass%,Al:0.04mass%を含有)を挟み込んで、一つのテストピースとした。
図中、番号4が SUS基材、5が溶射皮膜、6がハイテン鋼である。
このようにして準備したテストピースを、 900℃で、3体積%H2−97体積%N2雰囲気の実験炉に 180時間保持する焼結テストを実施した。実験炉での焼結テスト実施後、テストピースを取り出し、ハイテン鋼を取り外し、EDX(エネルギー分散型X線分析機)により溶射面の表面定量を行うと共に、SEM(走査型電子顕微鏡)によりハイテン鋼を取り外した部分の溶射皮膜の断面の写真撮影を行った。
また、同時に、50mm×50mm×10mmの寸法の SUS基材の表面に、爆発式溶射法(D-GUN 法)で100 μm 厚の溶射皮膜を形成後、表面を研削仕上げした試験片をそれぞれ用意し、実験炉内で1000℃, 30秒間の加熱後、取り出して、水冷を行う耐剥離性のテストを実施した。
上記の実験により、耐ビルドアップ性、耐酸化性および耐剥離性について調べた結果を、表1に併記する。
ビルドアップの発生は、EDXにより測定されたMn量で評価した。大別すると、表1中「大」は、Mn量が30mass%以上、「中」はMn量が15mass%以上30mass%未満、「小」はMn量が5mass%以上15mass%未満、そして「極小」はMn量が5mass%未満の場合である。
また、耐酸化性は、SEMで測定した表面の酸化スケールの厚みで評価するものとし、表1中「大」はスケール平均厚みが20μm 以上、「中」はスケール平均厚みが10μm 以上20μm 未満、「小」はスケール平均厚みが5μm 以上10μm 未満、そして「極小」はスケール平均厚みが5μm 未満の場合である。
さらに、耐剥離性は、上記の耐剥離性のテストにおける加熱・冷却を1サイクルとして、皮膜剥離に至るまでの回数で評価した。
Figure 0004009255
同表に示したとおり、本発明に従うサーメット粉末を使用した場合はいずれも、ビルドアップの発生は軽微であり、また酸化スケール量も少なく、さらに剥離に至るまでの回数も40回以上と、従来より大幅に改善されていることが分かる。これにより、本発明のサーメット粉末を使用することにより、耐ビルドアップ性と共に耐酸化性に優れた溶射皮膜が得られることが確認できた。
次に、本発明に従うサーメット粉末(サーメット粉末全量に対して、Al:5mass%、Cr:16mass%およびY:0.8 mass%を含有し、残部はCoの耐熱合金粉末材料に、Cr23C6を15mass%、Y2O3を15mass%混合したサーメット粉末)を、連続焼鈍ラインの炉内ロール( 800mmφ×2000mmL)の表面に、D-GUN 法を用いて溶射(皮膜厚:100 μm)して、本発明の炉内ロールを試作し、実機で評価した。
また、比較のため、従来のサーメット粉末(サーメット粉末全量に対して、Al:6mass%、Cr:25mass%およびY:0.8 mass%を含有し、残部はCoの耐熱合金粉末に、ホウ化物であるZrB2を3mass%、Y2O3を14mass%混合したサーメット粉末)を、本発明例と同様に、D-GUN 法を用いて炉内ロール( 800mmφ×2000mmL)の表面に溶射(皮膜厚:100 μm)し、従来の炉内ロールとした。
ライン速度(鋼帯搬送速度):Max 500 mpm 、炉温:Max 950 ℃、炉内雰囲気:3体積%H2−97体積%N2の連続焼鈍ラインに、上記した本発明の炉内ロールと従来の炉内ロールを適用した。このラインは、ハイテン鋼処理を10万km/月以上行ういわゆるシートCAL である。
その結果、従来ロールでは、30ヶ月経過した時点から微小剥離が徐々に見られるようになり、42ケ月後にロール交換を余儀なくされたのに対し、本発明のロールを使用した場合には、48ヶ月経過後もビルドアップは全く発生せず、しかも被膜酸化に起因すると見られる微小剥離も認められなかった。
ビルドアップが発生した炉内ロールの正面図である。 実施例1で用いたテストピースの断面図である。
符号の説明
1 炉内ロール
2 ビルドアップ
3 鋼帯
4 SUS 基材
5 溶射皮膜
6 ハイテン鋼

Claims (2)

  1. セラミック粉末および耐熱合金粉末の混合粉からなるサーメット粉末であって、該セラミック粉末として、サーメット粉末全量に対して、Cr23C6を10〜20mass%およびY2O3を10〜20mass%、かつ両者の合計:30mass%以下を含有し、一方該耐熱合金粉末は、サーメット粉末全量に対して、Alを4〜6mass%、Crを12〜16mass%およびYを1mass%以下含有し、残部はCoおよび/またはNiからなることを特徴とするサーメット粉末。
  2. 請求項1に記載のサーメット粉末を用いて、熱処理炉の炉内ロールの表面に、皮膜厚:70〜120 μm の溶射層を形成したことを特徴とする、耐ビルドアップ性および耐酸化性に優れた炉内ロール。
JP2004012971A 2004-01-21 2004-01-21 サーメット粉末ならびに耐ビルドアップ性および耐酸化性に優れた炉内ロール Expired - Lifetime JP4009255B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004012971A JP4009255B2 (ja) 2004-01-21 2004-01-21 サーメット粉末ならびに耐ビルドアップ性および耐酸化性に優れた炉内ロール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004012971A JP4009255B2 (ja) 2004-01-21 2004-01-21 サーメット粉末ならびに耐ビルドアップ性および耐酸化性に優れた炉内ロール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005206863A JP2005206863A (ja) 2005-08-04
JP4009255B2 true JP4009255B2 (ja) 2007-11-14

Family

ID=34899188

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004012971A Expired - Lifetime JP4009255B2 (ja) 2004-01-21 2004-01-21 サーメット粉末ならびに耐ビルドアップ性および耐酸化性に優れた炉内ロール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4009255B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5168823B2 (ja) * 2006-06-21 2013-03-27 新日鐵住金株式会社 搬送ロールおよび連続焼鈍炉用ハースロール
JP5058645B2 (ja) * 2007-03-27 2012-10-24 トーカロ株式会社 溶射用粉末、溶射皮膜及びハースロール
JP4517008B1 (ja) * 2009-12-16 2010-08-04 住友金属工業株式会社 高温材搬送用部材

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005206863A (ja) 2005-08-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4519387B2 (ja) 耐ビルドアップ性に優れた溶射被覆用サーメット粉末と溶射被覆ロール
JP5306227B2 (ja) 連続焼鈍炉用ハースロールおよびその製造方法
JP4517008B1 (ja) 高温材搬送用部材
JP5976535B2 (ja) 熱間圧延設備用ロールの製造方法
JP4009255B2 (ja) サーメット粉末ならびに耐ビルドアップ性および耐酸化性に優れた炉内ロール
JP4332449B2 (ja) 鋼板の連続焼鈍炉用ハースロールに被覆した溶射被膜
WO2010001859A1 (ja) 高温材搬送用部材
JP4229508B2 (ja) 高温ハースローラー
KR101391343B1 (ko) 내Mn빌드업성, 내열충격성, 내마모성이 뛰어난 허스롤, 및 그 용사 재료
JP3160405B2 (ja) 高温鋼材搬送用ロール
JP2008223114A (ja) サーメット粉末、表層にサーメットを有するロール、および、表層にサーメットを有するロールの製造方法
JP4774786B2 (ja) 炉内構造物被覆用溶射被膜およびその形成方法
JPS6087910A (ja) 圧延用ロ−ル
JP4724453B2 (ja) 耐摩耗性に優れた連続鋳造用ロール
JP3448784B2 (ja) 表面に皮膜形成材としての電極と基材とを接触させ、アーク放電により溶着させる放電被覆処理法により形成した耐熱耐焼付性皮膜を有する圧延工程用ロール類
JP4268491B2 (ja) 搬送ロール及び連続焼鈍炉用ハースロール
WO2009150867A1 (ja) 溶射材料及びハースロール
JP2003027204A (ja) 炉内ロール用の溶射粉末および炉内ロール
JPS6331531B2 (ja)
JPH01122611A (ja) 高温鋼材用搬送ロール
JP2626736B2 (ja) 耐ビルドアップ性にすぐれた熱処理炉用ロール
JP2006118026A (ja) 表面被覆用材料および熱処理炉用ロール
JPH04315A (ja) 耐ビルドアップ性,耐剥離性および耐摩耗性に優れる高温用搬送ロール
JPH0533033A (ja) ハースロール
JP2007239026A (ja) 熱処理炉用ロール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060714

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070730

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070821

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070831

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100907

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4009255

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100907

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110907

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110907

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120907

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120907

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130907

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term