JP4008100B2 - 外上顆炎クラスプ - Google Patents

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Description

【0001】
この発明は、ばねストリップを含み、無限に調節可能な維持用ストラップによって引締められ得る装具を有する外上顆炎クラスプに関する。
【0002】
このような外上顆炎クラスプはDE W 26 35 426 C2に開示されており、この外上顆炎クラスプは、概ね半円形のばねを有する装具を含み、かつその一方端に圧力プレートを有し、それは、タッチ−アンド−クローズ・ファスナーを設けられる維持用ストラップによって装具が締めつけられると前腕を押圧するが、装具がクッションまたはパッドを全く有さないためその過程においてこの領域に特別な圧力をかけないようになっている。
【0003】
DE 9115993 U1には、別の外上顆炎クラスプが開示されている。このクラスプは、維持用ストラップによって端部がともに引かれ得る弓状の装具を含んでおり、この装具は、前腕の関連領域のまわりに引締められる。この装具の内側に設けられるパッドは、この例においては、それが適用されてそれによるその治療効果を展開するよう意図される前腕部を押圧する。
【0004】
最後に、DE 9316368 U1を参照して、これには、2つの取外し可能な圧力クッションが内側に適合されるストリップ状の帯具を本質的に含む外上顆炎クラスプが開示されている。この帯具は維持用ストラップによって締められ得、クッションは所望の点に押付けられて上顆に圧力をかけて、それに対し治療を行なうように影響を与え得る。
【0005】
この発明の目的は、右腕または左腕のいずれに適用されるにかかわらず治療上特に好ましい態様において、調整可能な態様で上顆に圧力を導入することが可能である外上顆炎クラスプを作ることである。
【0006】
この発明に従うと、これは、クラスプの内側の装具の一方端に、上顆に圧力をかける働きをするパッドが配されるという事実によってもたらされるものであり、このパッドは、装具の締めつけ方向に対して横断する長手方向と、一方端における広げられた部分とを有する、細長い概ね矩形のクッションとして構成され、さらにこのパッドは、クラスプが右腕または左腕のいずれに適用されるにかかわらず、広げられた部分が上腕方向を指すような態様で、パッドの長手方向に直交する中央軸を介してクラスプに回転可能なように固定される。
【0007】
装具の一方端に配され、細長い三角形のクッションの形式を有するパッドは、特に強力な作用を有し、前腕における解剖学上の関係を考慮し、肘から遠ざかる方向におけるより狭い圧力面に比して、前腕の外側において肘方向に治療上所望のより幅広い圧力面を作り出す構造であることが証明されている。パッドの回転性により、ここでは、特に装具の内側を見た場合にパッドの一方端にある広げられた側が装具の右手または左手側のいずれかにあるような態様で、パッドが各例において装具の長手方向を横断するように調整され得る。外上顆炎クラスプは、このように、右前腕または左前腕において万能に、かつ高い治療効果を伴って用いられ得る。
【0008】
この外上顆炎クラスプから生ずる圧力効果を特にパッドの領域に集中させるため、その装具の構成は、便宜上、クラスプが適用され維持用ストラップが締められると蝶番のように曲がってパッドを腕に押付けるばねストリップの弱められた部分を介して、パッドを支持する装具の端部を装具の遠方領域に連結するような態様でなされる。ばねストリップの弱められた部分は、後者に対し、ある蝶番効果を、その弱い点において与え、その結果、維持用ストラップを締めても装具全体を引締めはしないが、その蝶番効果のため、パッドを支持する装具の端部は特に前腕方向に引かれ、それによって、この領域における圧力効果を増大させる。
【0009】
維持用ストラップは、便宜上、弾性バンドを介して装具に固定される偏向要素を介して、装具に、その弱められた部分の領域の所で蝶番式に取付けられる。弾性バンドは、伸張すると、それによって生じた緊張をパッドの領域に偏向要素を介して導入する。この偏向要素および弾性バンドのこの構成の結果、外上顆炎クラスプによりかけられる圧力の特に好ましい導入がもたらされる。
【0010】
外上顆炎クラスプが適用された場合にそれによって生ずる緊張を目に見えるものにするため、弾性バンドは、便宜上、装具上に設けられるポケットにおいて案内され、さらに、目に見えるようになることにより、弾性バンドが伸張するにつれてその緊張を示すマークを設けられる。
【0011】
さらに、装具に含まれるばねストリップの上述の弱められた部分は、パッドを支持する装具の端部が装具の遠方領域に対して捩じれ得るよう利用され得る。パッドを有する装具の領域が捩じれることは、前腕の解剖学的構造のため、特に望ましい。
【0012】
パッドを形成するクッションの治療上の効果を強力にするため、後者はその3つの角の各々に隆起部を有利に設けられ、それはその領域に特に集中された圧力をかける。このように圧力をかけることは、この隆起部に凹凸を有する表面を設けることによってさらに強力なものとされる。
【0013】
パッドを支持する装具の端部に、パッドの捩じれの作用として、パッドが右腕または左腕への適用のために設定されるかどうかを示す覗き窓を設けることも有利に可能である。
【0014】
この発明の例示的実施例を図面に示す。
図1は、ばねストリップを中に含む装具2を含む外上顆炎クラスプ1を示す。このばねストリップ3は、装具2に、以下にさらに記載される態様で結合される。この装具2は維持用ストラップ4に合併されるが、この維持用ストラップ4は装具2よりも幅が狭く、図1に従って閉じた状態で示されて表わされる状態では、偏向要素4を介して、延ばされた輪の形式でループにされ、その端部6が維持用ストラップ4の始まりの部分の上にくる状態で当てられ、そこでそれはタッチ−アンド−クローズ・ファスナー7によって維持用ストラップ4上において適所に保持される。装具2はその内側に織物支持部8(斜交平行線部)を設けられ、それによって外上顆炎クラスプの装着を容易にする。
【0015】
偏向要素5は、以下にさらに示される理由から複数の横断シーム10を設けられる弾性バンド9を介して、装具2に固定される。偏向要素から逸らされた側において、弾性バンド9は装具2上に設けられるポケット内を延び、そのポケット内でそれは装具2に固定される。装具2は、維持用ストリップ4に合併し、タッチ−アンド−クローズ・ファスナー7の毛の部分をそのいが要素で形成する織物材料からなるカバーで、装具2に含まれるばねストリップ3を覆う。
【0016】
さらに、図1は、クッション12として設計される、破線で描かれたパッドを示しており、これは、閉じて描かれている状態の外上顆炎クラスプ1の装具2の内側に配されており、したがって、図1では見えないものとして表現されている。このクッションについては、図4を参照して、さらに以下により詳細に説明する。
【0017】
図2は、図1に表わされる外上顆炎クラスプ1を、軸方向図において、特に、図4の線A−Aに沿った断面において示す。図2から、端部6が維持用ストラップ4によってどのように適所に保持されるかは明らかであり、それは、偏向要素5の周囲でループをなされ、その端部6でもって維持用ストラップ4の関連部で支持され、そこでそれは図1に示されるタッチ−アンド−クローズ・ファスナー7の作用によって適所に保持される。装具2にはばねストリップ3が挟み込まれ、これは、装具2の最も大きな部分にわたって延び、後者に所望の柔軟な堅さを与える。
【0018】
さらに、図2は、ポケット11内における弾性バンド9を介しての偏向要素5の固定を示しており、弾性バンド9はポケット11から短い距離にわたって突出している。図2に示される力の平行四辺形に従うと、維持用ストラップ4の折返された端部6によって偏向要素にかけられる緊張の影響は矢印13で示される力を生じさせ、これは、クッション12と対向する前腕部に作用する。この例においては所望される治療上の効果を達成するため、示される外上顆炎クラスプ1は、上顆に対して、治療を行なう医師が所望する位置にクッション12が配されるような態様で、前腕に適用される。
【0019】
図3は、図1および図2に示される外上顆炎クラスプ1を、延ばされた展開位置において示す。特に、偏向要素5は、外側から見える状態での平面図において示す。ばねストリップ3は破線で描き込まれており、ここでは弱められた部分14を呈しており、それによって、ばねストリップ3はその端部領域に比して実質的に減じられる。ばねストリップ3のこの弱められた部分14のため、前者は、ばねストリップ3に、ある蝶番効果を、その弱められた部分14の領域において与え、その結果、維持用ストラップ4がきつく装着されると、装具2の、パッド12を支持する部分が、そうでない場合には円形である装具2であるものに対して内方向に曲げられ、したがって、この点にある前腕部に対し、図2に示される矢印13の方向で、特定の圧力をかけることができる。さらには、この弱められた部分14によって、装具2は、クッション12を支持するその部分とともに、装具2のより遠い領域に対して捩じれることが可能となり、したがって、前腕の形状に無理なく適合し得る。
【0020】
維持用ストラップ4の端部6の折返しによって生じる、偏向要素5に対する緊張の影響で、維持用ストラップ4を保持する弾性バンド9が、その弾性のため、維持用ストラップ4によってかけられる緊張に従ってポケット11から引出され、その場合、より多いまたは少ない数の横断シーム10(図1参照)が見え、その数は従って関連の引張力、および後者を介して、前腕にかけられる圧力を読上げるのに用いられ得る。もちろん、横断シーム10の代わりに、さまざまな色のストリップを用いることも可能である。
【0021】
クッション12を支持する装具2の端部を図4において、特に内側から見た図において示しており、したがって、クッション12を直接見ることができる。クッション12は、広げられた部分15が一方側にある三角形に似た輪郭を有しており、三角形の形状によって特定化されるその長手方向の範囲で、装具2の長手方向を横断するように配される。クッション12は、リベット16により形成される軸17を介して装具2上に回転可能に保持され、このリベット16によって、クッション12は、確実に、その回転能力を維持しながら装具2にきつく支持される。装具2に面する側において、クッション12は「R」および「L」という2つのマークを有し、これらによって、それらが右腕または左腕のいずれに属するかが示される。これらのマークは装具2にある窓18(図1参照)を通して見ることができ、その結果、外上顆炎クラスプの使用者は、クッション12の回転に依って、そのクラスプが右腕または左腕のいずれに対して設定されるものかをすぐに認識する。図1において、破線で描かれる円19でさらに示されるのは、それぞれ設定される位置においてクッション12が保持される結合点である。
【0022】
図4に示されるクッションの構造から、このクッションは、各例において、概ね三角形の形状により形成されるその角のところに、関連の点に増大された圧力をかけることによる特定の治療効果をもたらすような隆起部20、21および22を設けられてもよいことがわかる。さらには、この3つの隆起部20、21および22は、凹凸を付けられた表面のように、特定の治療効果を同様に達成するノブ24を設けられる。しかしながら、このクッションは、リベット16の周囲に形成される連続した単純な反りも設けられ得ることも指摘されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】装具を締める維持用ストラップを伴う外上顆炎クラスプの斜視図である。
【図2】図1に従う外上顆炎クラスプの、図4の線A−Aに沿った軸方向断面図である。
【図3】開いた位置にある、延ばされた展開状態における外上顆炎クラスプを示す図である。
【図4】外上顆炎クラスプのパッドの領域の内部の図である。
【符号の説明】
1 クラスプ
2 装具
3 ばねストリップ
4 維持用ストラップ
5 偏向要素
6 端部
7 タッチ−アンド−クローズ・ファスナー
8 織物支持部
9 弾性バンド
10 横断シーム
11 ポケット
12 クッション
13 矢印
14 弱められた部分
15 広げられた部分
16 リベット
17 軸
18 窓
19 円
20 隆起部
21 隆起部
22 隆起部
24 ノブ

Claims (8)

  1. ばねストリップ(3)を含み、無限に調節可能な維持用ストラップ(4)によって締められ得る装具(2)を有する外上顆炎クラスプ(1)であって、前記クラスプ(1)の内側上における前記装具(2)の一方端には上顆に圧力をかけるよう働くパッド(12)が配され、前記パッド(12)は、前記装具(2)の締めつけ方向に対して横断する長手方向と、一方端における広げられた部分(15)とを有する、細長い概ね矩形のクッションとして構成され、前記パッド(12)は、右腕または左腕への適用にかかわらず、前記広げられた部分(15)が上腕方向を指すような態様で、前記パッドの長手方向に直交する中央軸(17)を介して前記クラスプ(1)に回転可能なように固定される、外上顆炎クラスプ。
  2. 前記パッド(12)を支持する前記装具(2)の端部は、前記クラスプ(1)が適用され前記維持用ストラップ(4)が締められると蝶番のように曲がって前記パッド(12)を腕に押付けるばねストリップ(3)の弱められた部分(14)を介して、前記装具の遠方領域に連結される、請求項1に記載のクラスプ。
  3. 前記弱められた部分(14)の領域において、前記維持用ストラップ(4)は、前記装具(2)に弾性バンド(9)を介して固定される偏向要素(5)を介して前記装具(2)に蝶番式に取付けられ、前記弾性バンド(9)が延びるにつれて、前記弾性バンド(9)はそのようにして生じた緊張(13)を前記パッド(12)の領域に前記偏向要素(5)を介して導入する、請求項2に記載のクラスプ。
  4. 前記弾性バンド(9)は前記装具(2)上に設けられるポケット(11)において案内され、前記弾性バンド(9)は、目に見えるようになることによって、前記弾性バンド(9)が延びるにつれて前記弾性バンド(9)の緊張を示すマーク(10)を設けられる、請求項3に記載のクラスプ。
  5. 前記弱められた部分(14)は、前記パッド(12)を支持する端部が、前記装具(2)の遠方領域に対して捩じられることを可能にする、請求項2ないし4の1つに記載のクラスプ。
  6. 前記パッド(12)はその3つの角の各々に隆起部(20、21、22)を有する、請求項1ないし5の1つに記載のクラスプ。
  7. 前記隆起部(20、21、22)は凹凸を設けられた表面(24)を設けられる、請求項6に記載のクラスプ。
  8. 前記パッド(12)を支持する前記装具(2)の端部には、前記パッド(12)上のマーク(R,L)をその捩じれの作用として見えるようにする覗き窓(18)が設けられる、請求項1ないし7の1つに記載のクラスプ。
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