JP4007600B2 - 画像処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理装置に関し、詳細には、CPUを備えていないスキャナが接続可能であり、当該スキャナからのデータの転送を適切に行う画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開2002−223341号公報
デジタル複写装置は、一般的に、図8に示すように、デジタル複写装置100の本体筐体101内に、スキャナ110とプリンタ130が収納されており、スキャナ110とプリンタ130とは、機能的に別れているが、1つの筐体101内に収納されていることから、物理的に比較的近くに配設されている。
【0003】
スキャナ110は、CCD(Charge Coupled Device )111を搭載するセンサボード112、画像処理ボード113は、モータ114、センサ115及びランプ116等を備えており、画像処理ボード113は、アナログ処理IC117、CPU(Central Processing Unit )118、A/D変換器119、画像処理部120及びI/O121等を備えている。
【0004】
プリンタ130は、CPU131を搭載するメイン制御部132、書込制御部133、I/O制御部134、モータ135及びセンサ136等を備えている。
【0005】
スキャナ110は、ランプ116から原稿に照射した読取光の反射光を図示しないミラー及びレンズ等の走査光学系でセンサボード112上のCCD111に集光させて、CCD111で光電変換し、CCD111で制御信号に基づいて入射光を光電変換して、画像処理ボード113のアナログ処理IC117に出力する。
【0006】
アナログ処理IC117は、CCD111から入力されるアナログデータ信号を信号成形してA/D変換器119に出力し、A/D変換器119は、アナログ処理IC117から入力されるアナログデータ信号をデジタル変換して、画像処理部121に出力する。
【0007】
画像処理部121は、デジタル変換された画像データに必要な画像処理を施し、デジタル複写装置100がカラー複写装置であると、当該画像データをYMCKの色信号に変換して、画像データバスを介して所定のタイミング信号とともにプリンタ130の書込制御部133に転送する。
【0008】
画像処理ボード113上のCPU118は、プリンタ130のメイン制御部132のCPU131とシリアル通信を行って、デジタル複写装置100としてのシーケンス制御を実行し、モータ114の制御、ランプ116のオン/オフ制御、センサ115の検知等のスキャナ制御及び画像処理部121の制御を行う。
【0009】
プリンタ130は、例えば、電子写真方式のカラープリンタであり、スキャナ110の画像処理部121から入力されるYMCKの画像データに基づいて画像形成を行う。プリンタ130は、画像データが白黒画像である場合は、Kの一回のみ画像形成処理を行い、カラー画像の場合には、YMCKの合計4回の画像形成処理を行って、1回のプリントアウトを完了する。
【0010】
このように、従来のデジタル複写装置100は、スキャナ110とプリンタ130とが、機能的に別れているが、1つの筐体101内に収納されていることから、物理的に比較的近くに配設されている。
【0011】
そして、近年においては、開発効率の向上及び汎用性からプリンタにスキャナを拡張する形態で、複写装置の機能を実現する画像処理装置が出現しており、この場合、プリンタとスキャナとは、従来のデジタル複写装置100とは異なって、物理的に離れた状態で配設される。
【0012】
このように物理的に離れてプリンタとスキャナが配置されると、制御が複雑で、膨大な画像データを処理する画像処理ボードは、プリンタの近くに配置されることが望ましい。
【0013】
しかしながら、プリンタ等の画像処理装置にスキャナを接続して機能を拡張する場合、コスト削減などを目的として、スキャナにCPUを搭載せず、プリンタ等の画像処理装置のCPUで一括管理する方法が考えられる。この場合、CPUの搭載されたプリンタ等の画像処理装置のシステム制御ボードとスキャナとは別基板で構成されるため、システム制御ボードとスキャナは通信を行う必要がある。このとき、ノイズの影響等によりビット化けが発生する可能性がある。
【0014】
そこで、本出願人は、先に、CCD及びランプ制御ユニットを有するスキャナ装置と、該スキャナ装置を制御するCPUを有する制御装置とが別ユニットで構成され、同期シリアル通信にてユニット間の通信を行うスキャナ制御システムであって、チェックサムビットとアクノリッジビットを用いてデータ転送時の伝達エラーを防止するスキャナ制御システムを提案している(特許文献1参照)。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報記載の従来技術にあっては、CCD及びランプ制御ユニットを有するスキャナ装置と当該スキャナ装置を制御するCPUを有する制御装置との間のデータ転送時の伝達エラーをチェックサムビットとアクノリッジビットを用いて防止しようとしているが、エラー発生時の処理については、不十分であり、改良の必要があった。
【0016】
本発明は、CPU等の制御手段をスキャナには設けずに画像処理装置にのみ設けて、安価に機能を拡張するとともに、ノイズ等の影響によるスキャナとの通信エラーをスキャナ側で検知して、画像処理装置側に通知し、かつ、適切にエラー処理を行うことを目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、入力されるデータに基づいて用紙に画像を形成するとともに、原稿の画像を走査して当該原稿の画像を読み取ったデータを生成するスキャナが接続可能であり、当該スキャナを制御手段で制御する画像処理装置であって、前記スキャナは、前記制御手段と通信して前記読み取った原稿のデータを転送する通信制御手段を備え、当該通信制御手段は、前記データの転送を行う転送クロックのクロック周期をカウントする機能と、当該カウント値を所定の規定値と比較して、転送クロックのエラーを検知する機能と、転送クロックのエラーを検知したとき前記スキャナ側の通信制御手段をリセットする機能とを有していることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載された画像処理装置において、前記通信制御手段は、転送クロックの個数をカウントするカウンタを備え、前記カウンタのカウント値が0以外の時に、転送クロックの「H」の期間をカウントとすることで、エラーの認識を行うことを特徴とする。
上記構成によれば、入力されるデータに基づいて用紙に画像を形成するとともに、原稿の画像を走査して当該原稿の画像を読み取ったデータを生成するスキャナが接続可能であり、当該スキャナを制御手段で制御するに際して、スキャナを、制御手段と通信して読み取った原稿のデータを転送する通信制御手段を備えているので、CPU等の制御手段をスキャナには設けずに画像処理装置にのみ設けて、安価に機能を拡張することができる。
また、通信制御手段が、データの転送を行う転送クロックのクロック周期をカウントし、当該カウント値を所定の規定値と比較して、データ転送時の転送エラーを検知するので、通信中か否かに関わらず、転送クロックがノイズの影響で多くなったり、少なくなってしまった場合を適切に検知することができ、転送クロックのエラーと検知したとき前記スキャナ側の通信制御手段をリセットすることができ、適切にエラー処理を行うことができる。
請求項3の発明は、請求項1に記載された画像処理装置において、前記通信制御手段は、前記制御手段との通信時にデータとアドレスのチェックサムをコマンド毎に付加して送信して、受信したデータとアドレスからチェックサムを算出し、前記制御手段から返信されてきたチェックサムと比較して、データ転送時の転送エラーを検知することを特徴とする。
上記構成によれば、通信制御手段が、制御手段との通信時にデータとアドレスのチェックサムをコマンド毎に付加して送信して、受信したデータとアドレスからチェックサムを算出し、制御手段から返信されてきたチェックサムと比較して、データ転送時の転送エラーを検知するので、安価に機能を拡張することができるとともに、ノイズ等の影響によるスキャナとの通信エラーをスキャナ側で適切に検知して、画像処理装置側に通知することができ、かつ、適切にエラー処理を行うことができる。
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載された画像処理装置において、前記通信制御手段は、前記転送エラーを検知すると、エラーを検知した旨を前記制御手段に通知することを特徴とする。
上記構成によれば、通信制御手段が、転送エラーを検知すると、エラーを検知した旨を制御手段に通知するので、画像処理装置の制御手段でエラーを適切に認識して、画像処理を適切に行うことができるとともに、データの転送を適切に行うことができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0032】
図1〜図7は、本発明の画像処理装置の一実施の形態を示す図であり、図1は、本発明の画像処理装置の一実施の形態を適用したデジタル複写装置1の概略ブロック構成図である。
【0033】
図1において、デジタル複写装置1は、プリンタ10とスキャナ20を備え、プリンタ10には、画像処理ボード40が設けられている。デジタル複写装置1は、画像処理ボード40を備えているプリンタ10に、スキャナ20が拡張接続されることで、構築されている。
【0034】
プリンタ10は、CPU(Central Processing Unit )11を搭載するコントローラ12、I/F13、CPU14を搭載するエンジン制御部15、モータ16、センサ17、書込制御部18及びI/F19等を備えており、I/F19を介して画像処理ボード40に接続されている。
【0035】
画像処理ボード40は、CPU(制御手段)41、画像処理部42及びLVDS(Low Voltage Differential Signaling)43等を搭載しており、プリンタ10側に設けられている。
【0036】
スキャナ20は、センサボード21、拡張PSU(Power Supply Unit)22、モータ23、インバータ24、ランプ25及びセンサ26等を備えており、センサーボード21には、CCD(Charge Coupled Device )31、アナログ処理IC32、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)33及びLVDS34等を搭載している。
【0037】
スキャナ20は、例えば、図2に示すように、フラットベッド形式のスキャナであり、本体筐体51の上部に、コンタクトガラス52及び読取光学系等による各種の歪みを補正するためのシェーディングデータを提供する白基準板53が配設されている。コンタクトガラス52上には、読取対象の原稿Gがセットされ、コンタクトガラス52の下方の本体筐体51内には、副走査方向(図2の矢印A方向)に移動可能に、第1キャリッジ54と第2キャリッジ55が配設され、さらに、結像レンズ56及び上記CCD31等を搭載するセンサーボード20等が配設されている。
【0038】
第1キャリッジ54は、コンタクトガラス52上に載置される原稿Gに光を照射するランプ57と第1ミラー58を搭載しており、第2キャリッジ55は、第2ミラー59及び第3ミラー60を搭載している。第1キャリッジ54と第2キャリッジ55は、モータ23により副走査方向に移動され、コンタクトガラス52上の原稿Gを読み取る際には、第1キャリッジ54と第2キャリッジ55との速度比が、2:1になるように移動される。
【0039】
スキャナ20は、原稿Gの読み取り前に、第1キャリッジ54と第2キャリッジ55を白基準板53の読取位置に移動し、当該白基準板53にランプ57から光を照射して、白基準板53からの反射光を第1ミラー58、第2ミラー59、第3ミラー60で順次反射して結像レンズ56に入射させ、結像レンズ56でCCD31に縮小結像させて、CCD31が入射光を光電変換することで、シェーディング補正データを取得する。
【0040】
その後、スキャナ20は、第1キャリッジ54と第2キャリッジ55をホームポジション位置に移動させて、当該ホームポジション位置から、コンタクトガラス52上に載置されている原稿Gにランプ57から光を照射しつつ、上述のように、第1キャリッジ54と第2キャリッジ55を2:1の速度比で副走査方向に移動させて、原稿Gで反射される反射光を、第1ミラー58、第2ミラー59、第3ミラー60で順次反射して結像レンズ56に入射させ、結像レンズ56でCCD31に縮小結像させて、CCD31が入射光を光電変換することで、原稿Gの画像を読み取る。
【0041】
スキャナ20は、原稿Gの読み取りを終了すると、第1キャリッジ54及び第2キャリッジ55を、読取開始位置であるホームポジション位置まで戻し、次の原稿Gの読み取りに備えるというリターン動作を行う。
【0042】
再び、図1において、センサ26としては、コンタクトガラス52上の原稿サイズを検知する原稿検知センサ、キャリッジ54、55のホームポジション(基準位置)を検出するホームポジションセンサ、原稿Gをコンタクトガラス52上に押圧する図示しない圧板の開閉状態を検出する圧板開閉センサ等である。
【0043】
センサボード21上のASIC(通信制御手段)33は、CCD31のタイミング信号を生成して、CCD31を駆動する機能、アナログ処理IC32を含むCCD出力信号処理ブロックを制御する機能、スキャナモータ23の駆動パターン発生機能、ランプ25のオン/オフ制御機能及び各種センサ26からのセンサ信号の読取機能等を有している。
このASIC33は、画像処理ボード40上のCPU41から同期シリアル通信でコマンド設定されることで機能し、また、従来ではスキャナモータ駆動パルスをCPUの割り込み処理で生成していたのに対して、駆動テ−ブルをASIC33の内部メモリに記憶して、駆動パルスを生成することで、CPU41の負荷低減を図っている。
スキャナ20は、CCD31の光電変換したアナログの画像データがアナログ処理IC32に入力し、アナログ処理IC32は、入力されるアナログの画像データを信号整形処理を行うとともに、内蔵するA/D変換器でアナログの画像データをデジタル変換して、ASIC33に出力する。
【0044】
ASIC33は、入力される画像データをLVDS34に渡して、LVDS34が画像処理ボード40のLVDS43にLVDS伝送で転送し、画像処理ボード40の画像処理部42が必要な一連の画像処理を行って、YMCKの色信号に変換した後、プリンタ10に渡す。
【0045】
そして、画像処理ボード40は、プリンタ10側に設けられており、画像処理ボード40とプリンタ10とはI/F19で接続されている。
【0046】
そして、画像処理ボード40とスキャナ20とは、図示しないI/Fケーブルで接続されており、画像データを、LVDS34とLVDS43を用いたLVDS伝送で転送していて、ASIC33からLVDS34のトランスミッタに転送する。すなわち、LVDS34のトランスミッタからは、1クロック当たり7bitのデータを順次高速伝送し、画像処理ボード40のLVDS43のレシーバで再びパラレル−シリアル変換して、画像処理部42に転送する。
【0047】
プリンタ10は、電子写真方式のプリンタであり、図示しないが、レーザ光源としてのLD(半導体レーザ)アレイ、コリメートレンズ、アパーチャ、シリンドリカルレンズ、ポリゴンミラー、Fθレンズ、面倒れ補正用レンズ、反射ミラー、感光体ドラム、同期ミラー及び同期検知センサ等の書込光学系及び必要な現像・定着ユニット等を備えている。
【0048】
プリンタ10は、画像処理ボード40からのYMCKの色信号に変換されたデータが送られてくると、コントローラ12がエンジン制御部15を介して書込制御部18に転送し、書込制御部18が、ポリゴンミラーの回転によって得られる同期検知信号を基準とした各種タイミング制御信号及び同期クロックによりタイミング制御を行って、最終的なLD点灯データを生成する。
【0049】
書込制御部18のLD変調部(図示略)は、LD点灯データに従ってLD変調を行い、感光体上に静電潜像を形成する。
【0050】
また、エンジン制御部15は、モータ16の制御、ランプのオン/オフ制御、センサ17の検知等のスキャナ制御等の制御を行う。
【0051】
次に、本実施の形態の作用を説明する。本実施の形態のデジタル複写装置1は、画像処理ボード40を備えているプリンタ10に、スキャナ20が拡張接続されることで、構築されており、スキャナ20には、CPUを設けずに、プリンタ10側のCPU41でスキャナ20を制御している。
【0052】
すなわち、デジタル複写装置1は、画像処理ボード40が、プリンタ10側に設けられており、画像処理ボード40とプリンタ10とはI/F19で接続されている。そして、デジタル複写装置1は、画像処理ボード40に図示しないI/Fケーブルでスキャナ20が接続されることで、プリンタ10にスキャナ20が拡張接続されて、デジタル複写装置1として拡張されている。
【0053】
具体的には、デジタル複写装置1は、コントローラ37を中心として、各モジュールがボードtoボードのI/F13でバス接続されており、画像処理ボード40との切り口にもI/F19が用意されている。そして、デジタル複写装置1は、画像処理ボード40とスキャナ20が物理的に離れた位置に置かれており、画像処理ボード40とスキャナ20の間を、膨大な画像データを、確実かつ高速に転送する必要がある。
【0054】
そこで、デジタル複写装置1は、伝送方式として、LVDS34とLVDS43を用いたLVDS方式を使用している。すなわち、スキャナ20と画像処理ボード40とのLVDS34とLVDS43の間をI/Fケーブルで接続して、画像データをASIC22からLVDS34のトランスミッタに転送し、トランスミッタから1クロック当たり7bitのデータを順次高速伝送して、画像処理ボード40のLVDS43のレシーバで再びパラレル−シリアル変換して、画像処理部42に送る。
【0055】
すなわち、デジタル複写装置1は、スキャナ20のCCD31で読み取った原稿のアナログの画像データを、アナログ処理IC32で信号整形処理を行うとともに、デジタル変換して、ASIC33に渡し、ASIC33が、入力される画像データをLVDS34に渡して、LVDS34が画像処理ボード40のLVDS43にLVDS伝送で転送し、画像処理ボード40の画像処理部42が必要な一連の画像処理を行って、YMCKの色信号に変換した後、プリンタ10に渡す。
【0056】
このASIC33は、画像処理ボード40上のCPU41から同期シリアル通信でコマンド設定されることで機能し、また、従来ではスキャナモータ駆動パルスをCPUの割り込み処理で生成していたのに対して、駆動テ−ブルをASIC33の内部メモリに記憶して、駆動パルスを生成することで、CPU41の負荷低減を図っている。
この画像処理ボード40上のCPU41とセンサボード21上のASIC33との間は、図3に示すように、I/F50を介して、シリアル通信線として、シリアルクロックSCLK、TXD(送信データ)、RXD(受信データ)の3本から構成され、また、ASIC33のハードリセット信号ResetもCPU41から制御できるようになっている。
【0057】
この画像処理ボード40上のCPU41とセンサボード21上のASIC33とのシリアル通信は、CPU41からの送信と受信を、図4(a)と図4(b)に示すように、CPU41からASIC33に対して、リードかライトかを示すビットR/−W(1=リード/0=ライト)とアドレス15bitをシリアル転送し、ASIC33へのデータライトの場合には、アドレスA14〜A0に続いて、データ16bit(D15〜D09とSUM値(チェックサム)4bit(SUM3〜SUM0)の計36bitを、図5に示すようにシリアル転送する。また、ASIC33からのデータリードの場合には、図4(b)に示すように、アドレス転送後、シリアル化されたデータ16bitとSUM値(チェックサム)4bitが、RXDラインにより送られてくる。
【0058】
アドレス/データは、SCLKの立ち上がりエッジでサンプリングされ、非転送時のシリアルクロックSCLKと送信データTXDは、High固定となる。
【0059】
そして、送信時には、CPU41が、送信時のSUM値(チェックサム)として、アドレス16ビットを4分割(4ビットずつ)したものとデータ16ビットを4分割したものを、4ビットずつ全て足し算した合計の下4ビットを転送する。
【0060】
このとき、ASIC33は、同様に、アドレスとデータ32ビットからSUM値を算出し、CPU41から受信したSUM値と比較して、同じであれば、送信36ビットの後にACKビットを送出する。
【0061】
CPU41は、ASIC33からACKビットを受信すると、通信が正常に終了したものと判断し、逆に、ACKビットを検出できなかったときには、送信エラーとして処理する。
【0062】
一方、受信時には、ASIC33が、受信時のSUM値を、CPU41から送信されるアドレス16ビットと、そのアドレスのデータ16ビットを上述のように足し算して算出し、受信時のSUM値として送信する。
【0063】
CPU41は、送出したアドレス16ビットと受信したデータ16ビットを4ビットずつ足し算し、ASIC33から受信したSUM値と比較して、同じであれば、ACKを送出する。逆に、CPU41は、SUM値が違っているときには、ACKを送出せずに、受信エラーとして処理する。
【0064】
ASIC33は、受信データのアドレスとデータのSUM値が受信データのSUM値が異なるときには、この受信データを破棄して、ACK信号を送信しない。
【0065】
CPU41は、ACK信号が検知できなかった場合には、送信エラーとして処理するが、この制御内容によって再送信するか、ASIC33をリセットするかを判断し、例えば、初期設定等は再送信を行い、モータスタート信号等のタイミング系のコマンドに関しては、リセットを行う。
【0066】
また、CPU41は、受信時に受信したSUM値が異なっている場合は、受信エラーとして処理して、この制御内容により再度受信制御を行うか、ASIC33をリセットするか判断する。
【0067】
すなわち、CPU41は、シリアル転送通信処理を図6のように行う。まず、CPU41は、送信か受信かを判別して(ステップS101)、送信であると、SUM値を計算して(ステップS102)、アドレス、データ及びSUM値を送信する(ステップS103)。
【0068】
CPU41は、送信を行うと、ACKビットを検知したかチェックし(ステップS104)、ACKビットを検出すると通信が正常に終了したと判断して、通信制御処理を終了する。
【0069】
ステップS104で、ACKビットを受信しないときには、CPU41は、送信エラーが発生したと判断して、送信エラー処理を行って、通信制御処理を終了する(ステップS105)。
【0070】
ステップS101で、受信のときには、CPU41は、アドレスをASIC33に送信する(ステップS106)。
【0071】
ASIC33は、CPU41からの送信アドレスを受信すると、受信時のSUM値を、当該アドレス16ビットと、そのアドレスのデータ16ビットを足し算して算出し、受信時のSUM値として送信する。
【0072】
CPU41は、送出したアドレス16ビットと受信したデータ16ビットを4ビットずつ足し算し、ASIC33から送信されてくるSUM値と比較して、受信したSUM値が合っているかチェックする(ステップS108)。
【0073】
CPU41は、ステップS108で、SUM値が合っているときには、ACKを送出して、通信制御処理を終了し(ステップS109)、逆に、SUM値が違っているときには、ACKを送出せずに、受信エラーとして、送信エラー処理を行って、通信制御処理を終了する(ステップS110)。
【0074】
このようにして、CPU41と制御対象のユニットであるASIC33が別ユニットであっても、通信異常時に、正しくリカバリーすることができる。
【0075】
このように、本実施の形態のデジタル複写装置1は、入力されるデータに基づいて用紙に画像を形成するとともに、原稿Gの画像を走査して当該原稿Gの画像を読み取ったデータを生成するスキャナ20が接続可能であり、スキャナ20をCPU41で制御するに際して、スキャナ20を、CPU41と通信して読み取った原稿のデータを転送するASIC33を備え、当該ASIC33を、当該データの転送の際の転送エラーを検知するエラー検知機能と、当該転送エラーが発生したときに当該エラーの発生をプリンタ10側に通知するエラー通知機能と、当該エラーを処理するエラー処理機能とを有したものとしている。
【0076】
したがって、CPU等の制御手段をスキャナ20には設けずにプリンタ10側にのみ設けて、安価に機能を拡張することができるとともに、ノイズ等の影響によるスキャナ20との通信エラーをスキャナ20側で検知して、プリンタ10側に通知することができ、かつ、適切にエラー処理を行うことができる。
【0077】
また、本実施の形態のデジタル複写装置1は、ASIC33が、CPU41との通信時にデータとアドレスのチェックサム(SUM値)をコマンド毎に付加して送信して、受信したデータとアドレスからチェックサム(SUM値)を算出し、CPU41から返信されてきたチェックサム(SUM値)と比較して、データ転送時の転送エラーを検知している。
【0078】
したがって、安価に機能を拡張することができるとともに、ノイズ等の影響によるスキャナとの通信エラーをスキャナ側で適切に検知して、プリンタ10側に通知することができ、かつ、適切にエラー処理を行うことができる。
【0079】
さらに、本実施の形態のデジタル複写装置1は、ASIC33が、転送エラーを検知すると、エラーを検知した旨をCPU41に通知している。
【0080】
したがって、デジタル複写装置1のCPU41でエラーを適切に認識して、画像処理を適切に行うことができるとともに、データの転送を適切に行うことができる。
【0081】
なお、本実施の形態では、ASIC33を直接CPU41で制御しているが、CPU41とASIC33との間にI/F制御機能を有したASIC等が介在しても、同様に適用することができる。
【0082】
また、本実施の形態では、シリアル同期信号制御のシリアル通信を行う場合について説明したが、パラレル通信であっても、同様にSUM値を付加して、通信エラーを検知することができる。
【0083】
さらに、上記実施の形態においては、サム(SUM)値及び受信したデータとアドレスから算出したSUM値に基づいて通信エラーを検出しているが、転送クロック(シリアルクロック)のカウント結果に基づいてエラー検知とエラー解除を行ってもよい。
【0084】
この場合、図7に示す各種クロックに基づいて処理を行い、通信制御手段としてのASIC33が、転送クロック(シリアルクロック)SCLKの「H」の期間を基準クロックCLKでカウントして、このASIC33のカウント値を、転送クロックSCLKの「L」でクリアする。
【0085】
そして、通信中以外に、図7に示すノイズが発生すると、転送クロックSCLKが「L」になるため、ASIC33内の通信制御回路は、通信が開始されたと認識して、次の転送クロックSCLKが入力されるのを待つ。
【0086】
ところが、実際には、転送クロックSCLKは、図7に示すように、「H」の状態が続くことになる。
【0087】
そこで、このような状態を回避するために、転送クロックSCLKの「H」の期間をカウントし、そのカウント値が正常なときのクロック周期以上のときには、通信エラーと判断して、クロックカウンタエラーとしてエラーフラグを立てるのと同時に、ASIC33をリセットして、エラー状態から復帰させる。
【0088】
例えば、ASIC33は、図7では、転送クロックSCLKの「H」の期間のカウント値が、「1024」以上になった場合にエラーと判断して、エラー復帰処理を行う。
【0089】
そして、ASIC33は、内部に転送クロックSCLKの個数をカウントするシリアルカウンタを有し、図7において、1コマンドが38転送クロックSCLKとなっており、0〜37までカウントする。そして、この「H」の転送クロックSCLKのカウントは、シリアルカウンタが「0」以外のときに行う。
【0090】
また、通信中に転送クロックSCLKのノイズがのって、転送クロックSCLKとデータの関係がずれてしまった場合には、上述のようにチェックサムエラーとなる。
【0091】
このように制御することで、通信中か否かを問わず、転送クロックSCLKがノイズの影響で多くなったり、少なくなってしまった場合を検知することができるとともに、自動的にシリアル通信制御を正常な状態に復帰することができる。また、ASIC33が、転送クロックSCLKに基づいて転送エラーを検知すると、エラーを検知した旨をCPU41に通知するようにすると、デジタル複写装置1のCPU41でエラーを適切に認識して、画像処理を適切に行うことができるとともに、データの転送を適切に行うことができる。
【0092】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0093】
【発明の効果】
請求項1、2記載の発明の画像処理装置によれば、入力されるデータに基づいて用紙に画像を形成するとともに、原稿の画像を走査して当該原稿の画像を読み取ったデータを生成するスキャナが接続可能であり、当該スキャナを制御手段で制御する画像処理装置であって、前記スキャナは、前記制御手段と通信して前記読み取った原稿のデータを転送する通信制御手段を備え、当該通信制御手段は、前記データの転送を行う転送クロックのクロック周期をカウントする機能と、当該カウント値を所定の規定値と比較して、転送クロックのエラーを検知する機能と、転送クロックのエラーを検知したとき前記スキャナ側の通信制御手段をリセットする機能とを有したものとしているので、CPU等の制御手段をスキャナには設けずに画像処理装置にのみ設けて、安価に機能を拡張することができるとともに、通信中か否かに関わらず、転送クロックがノイズの影響で多くなったり、少なくなってしまった場合を適切に検知することができ、転送クロックのエラーと検知したとき前記スキャナ側の通信制御手段をリセットすることができ、適切にエラー処理を行うことができる。
請求項3記載の発明の画像処理装置によれば、通信制御手段が、制御手段との通信時にデータとアドレスのチェックサムをコマンド毎に付加して送信して、受信したデータとアドレスからチェックサムを算出し、制御手段から返信されてきたチェックサムと比較して、データ転送時の転送エラーを検知するので、安価に機能を拡張することができるとともに、ノイズ等の影響によるスキャナとの通信エラーをスキャナ側で適切に検知して、画像処理装置側に通知することができ、かつ、適切にエラー処理を行うことができる。
請求項4記載の発明の画像処理装置によれば、通信制御手段が、転送エラーを検知すると、エラーを検知した旨を制御手段に通知するので、画像処理装置の制御手段でエラーを適切に認識して、画像処理を適切に行うことができるとともに、データの転送を適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像処理装置の一実施の形態を適用したデジタル複写装置の要部ブロック構成図。
【図2】図1のスキャナの正面概略構成図。
【図3】図1の画像処理ボードのCPUとセンサボードのASICとの信号説明図。
【図4】図3のCPUとASICとの間の送信と受信の信号タイミング図。
【図5】図4の信号の構成図。
【図6】図1のデジタル複写装置の画像処理ボードのCPUとセンサボードのASICとの間のシリアル通信制御処理を示すフローチャート。
【図7】図1のデジタル複写装置の画像処理ボードのCPUとセンサボードのASICとの間の転送クロックに基づくシリアル通信制御処理を示すタイミング図。
【図8】従来のデジタル複写装置の要部ブロック構成図。
【符号の説明】
1 デジタル複写装置
10 プリンタ
11 CPU
12 コントローラ
13 I/F
14 CPU
15 エンジン制御部
16 モータ
17 センサ
18 書込制御部
19 I/F
20 スキャナ
21 センサボード
22 拡張PSU
23 モータ
24 インバータ
25 ランプ
26 センサ
31 CCD
32 アナログ処理IC
33 ASIC
34 LVDS
40 画像処理ボード
41 CPU
42 画像処理部
43 LVDS
51 本体筐体
52 コンタクトガラス
53 白基準板
54 第1キャリッジ
55 第2キャリッジ
56 結像レンズ
57 ランプ
58 第1ミラー
59 第2ミラー
60 第3ミラー

Claims (4)

  1. 入力されるデータに基づいて用紙に画像を形成するとともに、原稿の画像を走査して当該原稿の画像を読み取ったデータを生成するスキャナが接続可能であり、当該スキャナを制御手段で制御する画像処理装置であって、前記スキャナは、前記制御手段と通信して前記読み取った原稿のデータを転送する通信制御手段を備え、当該通信制御手段は、前記データの転送を行う転送クロックのクロック周期をカウントする機能と、当該カウント値を所定の規定値と比較して、転送クロックのエラーを検知する機能と、転送クロックのエラーを検知したとき前記スキャナ側の通信制御手段をリセットする機能とを有していることを特徴とする画像処理装置。
  2. 請求項1に記載された画像処理装置において、
    前記通信制御手段は、転送クロックの個数をカウントするカウンタを備え、前記カウンタのカウント値が0以外の時に、転送クロックの「H」の期間をカウントとすることで、エラーの認識を行うことを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項1に記載された画像処理装置において、
    前記通信制御手段は、前記制御手段との通信時にデータとアドレスのチェックサムをコマンド毎に付加して送信して、受信したデータとアドレスからチェックサムを算出し、前記制御手段から返信されてきたチェックサムと比較して、データ転送時の転送エラーを検知することを特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載された画像処理装置において、
    前記通信制御手段は、前記転送エラーを検知すると、エラーを検知した旨を前記制御手段に通知することを特徴とする画像処理装置。
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