JP4007224B2 - ロボット固定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗物に同乗可能なロボット、乗物に設置されこのロボットと通信する装置、及びこれらロボットと装置とで構成されるシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
ユーザからの指示や周囲の環境に応じて自律的に行動を行うペット型ロボットが知られている(例えば、特許文献1参照)。このペット型ロボットは、一般家庭において飼育される犬や猫に似せた形状を有し、ユーザからの指令や周囲の環境などに応じて行動するものである。そして、例えばユーザからの「叩く」や「撫でる」といった物理的な動作や発せられる言葉に対して、例えば「怒り」や「喜び」などの感情を表現し得るようになっており、ユーザがペット型ロボットとコミュニケーションを円滑に行うことができる。このような対話機能を有するペットロボットは、愛玩的な要素を持つため、ユーザは何処にでも持ち運びたいという欲求を持つ。
【0003】
したがって、例えばユーザが車両(例えば自動車)でドライブに行こうと考えた場合、このペット型ロボットも車両に持ち込むことが考えられる。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−25984号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなペット型ロボットが車両内に持ち込まれた場合には、以下のような問題が生じる。
(1)従来のペット型ロボットを車室内に持ち込んだ場合には、単に座席等に置いておくしかなく、車両の挙動(例えば大きく方向転換するような場合)によっては、車室内を転げる等のように不安定な姿勢になり、ユーザとの間で十分に情報伝達機能が発揮できない場合が生ずる。
【0006】
なお、運転者以外の同乗者がペットロボットを抱いておくことも可能ではあるが、同乗者が居ない場合には対応できない。運転者が抱くようなことは安全運転の観点から避けるべきである。
また、シートベルトを用いることも考えられるが、シートベルトは人間用に作られているため、人間とほぼ同じサイズで同様の形状のロボットであれば、上手く固定できるかもしれないが、犬や猫に似せた形状を有する場合には、シートベルトから外れてやはり車室内を転がってしまう可能性が高い。
【0007】
(2)携帯型のロボットの場合、その動作電源にバッテリが使用されるが、作動時間には限界があり、常に動作させるには、バッテリだけでは不充分である。
(3)ロボットの設置位置や乗員の人数・車内騒音レベルによって、ロボットが発する音声を判別できない場合があり、ユーザがロボットから必要な情報を得られない可能性がある。
【0008】
(4)ロボットは情報伝達主体となり得るが、ロボットが持つセンサからの情報では多くの情報を提供するには不充分である。特に、車両は多くの車両情報を取得しているが、車両内にユーザが居る場合には、ロボットから車両情報の提供がなされると好ましい。
【0009】
そこで、本発明はこのような問題に鑑み、ロボットを車両に搭載させる場合に用いて有効なロボット固定装置を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
(1)請求項1に係るロボット固定装置によれば、第一の固定具によって車載装備(例えば座席やアームレスト等)に自ら(つまりロボット固定装置)を固定でき、また、第二の固定具によって固定対象であるロボットを固定できる。これにより、ロボットを車両に固定することができる。また、本発明は、ロボット専用の固定装置であるため、確実に固定でき、座席用のシートベルトでは対応できないような種々の形状のロボットであっても、対応できる。
【0011】
そのため、例えば大きく方向転換したり、急ブレーキを掛けるといった比較的大きな加速度が生じる車両の挙動があっても、ロボットが例えば座席から転げ落ちるといったこともなく、ロボットが有する各種機能を損ねることを防止できる。また、愛玩的要素の強いペット型ロボットの場合には、そのような転げ落ちるという挙動自体がユーザにとって許容しがたい場合もある。そのため、車内に運転者しか居ない場合には、そのような挙動が生じる可能性があるというだけで運転への注意が疎かになる可能性もあり、その結果、運転者自身がロボットを抱きながら運転する、といった安全運転の観点から避けるべき状態を招来する可能性もある。しかし、本発明のようにすれば、ロボットは確実に固定されるため、運転者は安心して運転できる。
【0012】
そして、固定状態検出手段によってロボットを固定したことを検出し、通知手段は、ロボット対話装置又はロボットの少なくとも何れかに対してその旨を通知する。これによって、ロボット対話装置はロボットがロボット固定装置に固定されていることを知ることができるため、例えばロボットが車両に搭載された場合の特別な動作モード(車載モード)があれば、その動作モードに従って動作指示等をすることができる。また、ロボット側においても、車載モードに従った動作を実行することができる。例えば車両に搭載されている場合には実行しない方がよい動作があれば、その動作はしないようにしたり、また車両に搭載はされているが、固定されているため、ある種の動作は実行しても良い、という判断がロボット側あるいはロボット対話装置側でできることとなる。ロボットが車両に対して安定的に固定されているのか否かをロボット自身では把握することは難しいが、ロボット固定装置であれば容易に把握できるため、その検出状態をロボット又はロボット対話装置へ通知することで、ロボットの置かれた状況により適した動作の実現に寄与することができる。
さらに、本ロボット固定装置によれば、第二の固定具を、ロボットを複数の体勢で固定可能に構成し、固定状態検出手段を、ロボットが複数の体勢の何れで固定されたかも検出可能に構成する。そして、通知手段を、固定状態検出手段によって検出されたロボットの体勢をロボット対話装置又はロボットの少なくとも何れかに通知するよう構成してある。
このように通知手段がロボットの体勢をロボット対話装置又はロボットの少なくとも何れかに通知できるようにすれば、例えば通知を受けたロボット対話装置では、ロボットが現在固定されている体勢に応じた指示をすることができる。また、通知を受けたロボットは、自身がどのような体勢で固定されているかに応じて自らの動作を制御できる。例えば、現在の体勢では物理的に不可能又は実行しない方がよいロボットの動作は実行しないようにする、といった適切な対処が可能である。つまり、ロボット対話装置からはそのような動作指示は出さないようにし、またロボット自身はそのような動作を行わないようにする。
【0013】
(2)また、請求項2に示すように、第一の固定具を、車両が有する複数の車載装備に対して着脱可能に固定可能に構成し、さらに、第一の固定具によって複数の車載装備の内の何れに固定されたかを区別して検出する固定位置検出手段を備え、通知手段が、固定位置検出手段によって検出した固定位置をロボット対話装置又はロボットの少なくとも何れかに対して通知するよう構成してもよい。
【0014】
このようにすれば、ロボット対話装置又はロボットに対してロボットが車載装備の何れに固定されているかを区別して通知できる。結果として、車両のどの位置に固定されているか、つまりロボットの存在位置も通知できることとなる。ロボットの存在位置によってロボット対話装置が出す動作指示やロボット自身が行う動作内容が異なるのであれば、このような存在位置に関する情報は重要である。この存在位置の検出手法は他にも考えられるが、例えばレーダーセンサによって検出したり画像認識によって検出したりする方法は複雑な処理及び専用装置が別途必要になる。それに対してロボット固定装置の固定位置によって間接的にロボットの存在位置を把握する本手法であれば、簡単な構成で実現できる。
【0017】
)このようなロボット固定装置においては、請求項に示すように、第一の固定具及び第二の固定具がロック機構を有する着脱部を有するようにすることが考えられる。このロック機構を有していれば、一般にはユーザしかそのロック機構を解除することができず、車両に固定したロボット固定装置にロボットを固定したまま放置しても、ロボットが容易に盗難に遭うということを回避できる。なお、第一の固定具についてもロック機構を持たせたのは、たとえ第二の固定具にロック機構があり、ロボットをロボット固定装置から取り外すことが容易でなくても、ロボット固定装置自体を持ち去られてしまうと意味がないからである。
【0018】
)また、請求項に示すように、第二の固定具によって固定されたロボットを覆うように設けられた保護カバーを備えるようにしてもよい。このような保護カバーがあれば、例えば子供のいたずら等による物理的破損や汚れ付着等を防ぐことができる。なお、ロボットの取り出しの便宜及び保護カバーが存在しても内部のロボットが視認可能な方がユーザにとって好ましいため、請求項に示すように、保護カバーは開閉可能且つ透明であるとよい。なお、透明は、無色透明に限らず有色透明であってもよい。
【0019】
)この種のロボットは内蔵バッテリを有していることが多いが、そのような内蔵バッテリのみを電源としたのではロボットの動作時間に限界がある。そこで、請求項に示すように、第二の固定具によって固定されたロボットに対して車載バッテリからの電源供給を行う電源供給部を備えていれば、ロボットの動作をより安定的に継続させることができる。
【0020】
)また、この種のロボットは発声機能を持ち、ユーザとの間で対話ができるようにされていることも多いが、このような対話型のロボットが車両に搭載される場合には、周囲騒音によってロボットから発せられた音声をユーザに十分に聞き取れない状況も想定される。そこで、請求項に示すように、音声入力手段によって入力したロボットからの音声を拡大するようにし、その音声拡大量を音声入力手段によって入力した暗騒音に基づいて制御することが考えられる。このようにすれば、ロボットからの音声の聞き取り易さを向上できる。
【0021】
また、この場合、請求項に示すように、車両乗員と位置関係を判断する判断手段を備え、その判断手段によって判断した車両乗員との位置関係も加味して音声拡大量を制御することが考えられる。このようにすれば、ユーザによってより適切な音量での発声がなされることとなる。なお、車両乗員との位置関係の判断に際しては、例えば少なくとも運転者との位置関係を考慮することが考えられる。そして運転者の位置は運転席によって規定されるため、ロボット固定装置が固定される位置が分かれば両者の位置関係は判断できる。そして、ロボット固定装置が車両が有する複数の車載装備に対して着脱可能である場合には、請求項2において説明した固定位置検出手段を備えていれば、その検出した固定位置に基づけばよい。
【0022】
また、請求項に示すように、拡声手段が複数の音声出力部(スピーカー等)を有している場合には、車両乗員との位置関係に基づいて、車両乗員側への音声伝達機能が最も大きな音声出力部については、少なくとも音声拡大量を制御するとよい。例えば助手席あるいは運転席横のアームレスト部分にロボット固定装置が固定されている場合、ロボット固定装置は運転者の横に存在することとなる。そして音声出力部が装置の左右に付いている場合であれば、運転者側の音声出力部からの音声が拡声されていればよい。
【0023】
)また、請求項10に示すように、車両内に設けられたLANと接続可能に構成し、その車内LANを介してロボット対話装置と通信可能にすることも考えられる。ロボット対話装置が車載装備として存在する場合には、ロボットとそのロボット対話装置との間だけで専用線または無線を介して通信可能に構成することも可能であるが、現状として一般的な自動車には車内LANが存在し、種々の制御装置が相互にデータ通信可能に構成されている。したがって、ロボット対話装置もこのような車内LANに接続し、またロボット固定装置もこの車内LANに接続できるようにしておけば、既存の車内LANを介して両者の通信が実現できる。そして、車内LANに接続されている他の制御装置からのデータも加味したロボットの動作も実現できる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明が適用された実施例について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施例に何ら限定されることなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
【0025】
図1は、実施例のロボット固定装置1の概略構成を示す説明図である。本実施例のロボット固定装置1は、通信機能を有し、四肢や頭部等の動作や発声等を行うことのできる「ロボット」としてのペット型ロボット50を車両に固定するための装置であって、椅子部3と、「保護カバー」としての保護カバー部5、ペット型ロボット50を固定するための「第二の固定具」としての装着ベルト7と、車載装備の一例としてのアームレスト70に対してロボット固定装置1(具体的には椅子部3)を固定するための「第一の固定具」としての取付ベルト9を備えている。
【0026】
椅子部3は、断面略L字形状で座面部と背もたれ部を有しており、図1(a)に示すようなペット型ロボット50が座面部にしゃがみ込んだような状態であっても、あるいは図1(b)に示すようなペット型ロボット50が背もたれにもたれかかったような状態でも利用することができる。
【0027】
ところで、本実施例のペット型ロボット50は、犬型の外形をしており、頭部50a、胴体部50b、前脚部50c、後脚部50d、尻尾部50e等を備えている。図1(a)に示すペット型ロボット50は犬でいうところのいわゆる「ふせ」の状態になっている。一方、図1(b)は人間が足を伸ばして座ったような状態になっている。実際の犬であればこのような体勢は取りにくいかもしれないが、ロボットであるため、このような擬人的な体勢も取れるようになっている。なお、ペット型ロボット50の外形は、本実施例の犬型に限定されるものではなく、犬や猫等のその他の動物、魚、仮想的な動物、漫画、アニメ等のキャラクターや、人のような形等のあらゆる物を擬態化させたものを含む。
【0028】
また、保護カバー部5は、例えば透明のプラスチック等で形成されており、ヒ椅子部3の上端に設けられたヒンジ部5aを支点として開閉可能である。なお、透明は、無色透明に限らず有色透明であってもよい。この保護カバー部5は、ペット型ロボット50が図1(a)又は図1(b)の何れの体勢であっても、ペット型ロボット50に接触せずに閉じることができる形状にされている。
【0029】
装着ベルト7は、椅子部3に座らせたペット型ロボット50の身体の一部を巻くようにして着脱可能に装着するものであり、例えば車両用のシートベルトのような構成を採用することができる。つまり、ベルトの一端にバックルを設け、椅子部3に設けられた対のバックルと着脱自在の構成(これらバックル部分が着脱部に相当する。)にする。なお、このバックル部分にはロック機構7aが設けられており、ロック状態にした場合には、例えばユーザが所有する専用の鍵でのみそのロック状態が解除できるようにされている。
【0030】
また、本実施例の装着ベルト7は、ペット型ロボット50が図1(a)又は図1(b)の何れの体勢であってもその身体の一部に巻き付けて、ペット型ロボット50が簡単には移動しないようにすることができるようになっている。具体的には、例えば車両用のシートベルトのようなプリテンショナー機構を持たせることが考えられる。このようにすれば、図1(a)のようにペット型ロボット50の胴体部50bを巻き付けている場合と、図1(b)のようにペット型ロボット50の後脚部50dを巻き付けている場合とで必要なベルト長さが異なっても、ペット型ロボット50を椅子部3にしっかりと固定させることができる。
【0031】
一方、取付ベルト9は、例えばアームレスト70を巻くようにして取り付けるものであり、上記装着ベルト7の場合と同様、例えば車両用のシートベルトのような構成を採用することができる。そして、この場合もベルトの一端にバックルが設けられ、椅子部3に設けられた対のバックルと着脱自在に構成されている。そして、このバックル部分には上記装着ベルト7の場合と同様、ロック機構9aが設けられており、ロック状態にした場合には、例えばユーザが所有する専用の鍵でのみそのロック状態が解除できるようにされている。また、この取付ベルト9も上記装着ベルト7と同様に、例えばプリテンショナー機構を持たせることによって、巻き付ける対象の大きさが異なってもしっかりとその対象の取り付けることができるようになっている。例えば、車両の運転席と助手席の間にあるアームレスト70と後部座席に設けられたアームレスト70の周囲長が異なることも考えられるが、何れのアームレスト70に対してもしっかりと取り付けることができる。なお、このようなプリテンショナー機構ではなく、ベルト部分の途中でその長さを調整できる機構があり、ユーザが手作業でその長さを調節できるようになっていてもよい。
【0032】
何れにしても、本実施例の装着ベルト7及び取付ベルト9は、一旦バックル部分を接続してロック機構7a,9aによってロック状態にした場合には、そのロック状態を解除しない限り、そのベルト長さを変更することができないようにされている。したがって、装着ベルト7で装着したペット型ロボット50はそのままでは椅子部3から引き離すことはできず、また、取付ベルト9によってアームレスト70に取り付けたロボット固定装置1は、そのままではアームレスト70から取り外すことはできない。これにより、ロック機構7a,9aによってロック状態にした場合には、ペット型ロボット50がロボット固定装置1から外されて持ち去られたり、あるいはロボット固定装置1自体がアームレスト70から取り外されて持ち去られたりすることを防止できる。
【0033】
また、図1及び図2に示すように、ロボット固定装置1は、上述した構成要素以外にも、「固定状態検出手段」としての第1装着センサ11、第2装着センサ12、制御部13、「通知手段」としてのロボット通信部14及び車両通信部15、「拡声手段」としての拡声器16、「音声入力手段」としてのマイクロフォン17、スイッチ群18、電源回路19、「電源供給部」としての充電回路20を備えている。なお、図2は、ロボット固定装置1の電気的構成を示すブロック図である。また、制御部13は、「通知手段」、「音声拡大制御手段」及び「判断手段」にも相当する。
【0034】
第1装着センサ11は、装着ベルト7が装着、つまりバックル部分が接続されたことを検出するものであり、第2装着センサ12は、取付ベルト9が装着、つまりバックル部分が接続されたことを検出するものである。ここで、第1装着センサ11は、単に装着ベルト7が装着されたことを検出するのではなく、どのような長さで装着されたかも検出できるように構成されている。上述のようにプリテンショナー機構を採用していればバックルが設けられた側と反対側は巻き取り機構があるため、その巻き取り量によって逆に、ベルトがどのような長さで装着されているかは容易に判別できる。これによって、ペット型ロボット50が図1(a)のような体勢で装着されているのか、あるいは図1(b)のような体勢で装着されているのかも区別できる。
【0035】
制御部13は、ロボット固定装置1各部の制御を司るものであり、CPU,ROM,RAM等を備える周知のマイコンによって構成されている。
ロボット通信部14は、ペット型ロボット50と通信するためのものである。両者の通信は有線でも無線でもよい。無線の場合には、例えば赤外線を用いてもよいし、電波を用いても良い。なお、赤外線を用いる場合には、例えば椅子部3の座面に赤外線送受信部を設けると共に、ペット型ロボット50の四肢の内の前脚側及び後脚側の何れにも赤外線送受信部を設けておき、図1(a),(b)の何れの状態でペット型ロボット50が椅子部3に置かれたとしても、赤外線を用いた送受信ができるようにしておくとよい。
【0036】
また、車両通信部15は、車内LAN(詳しくは後述するボデー系LAN32)と通信するためのものである。本実施例ではLAN用ハーネスは準備されており、それをロボット固定装置1の椅子部3に設けられたコネクタ(図示せず)に接続することでペット型ロボット50をLANの一部に加えることができるようになっている。
【0037】
マイクロフォン17は、ペット型ロボット50が発する音声を入力するためのものであり、本実施例では、図1(a)に示すような「ふせ」の体勢になって椅子部3に置かれた場合のペット型ロボット50の頭部50a付近に設置されている。
【0038】
拡声器16は、図1に示す「音声出力部」としてのスピーカー16a及びアンプ16bを備えており、マイクロフォン17を介して入力したペット型ロボット50からの音声をアンプ16bによって拡大してスピーカー16aから出力することができるようになっている。なお、この音声拡大量を制御するのは制御部13である。具体的には、マイクロフォン17を介して入力した車室内の暗騒音状態に応じてスピーカー16aから出力すべき音量を決定し、その音量となるようアンプ16bを制御する。また、例えばマイクロフォン17を介して入力した暗騒音の逆位相の音声信号を混ぜることによって聞き取り易さを向上させるようにしてもよい。
【0039】
スイッチ群18は種々のスイッチを備えているが、その中に、設置位置設定スイッチがある。この設置位置設定スイッチは、ロボット固定装置1が固定された位置に応じてユーザが操作するためのスイッチであり、例えば上述のように、運転席と助手席の間にあるアームレスト70と後部座席に設けられたアームレスト70の何れかに固定することを前提にするのであれば、それら2つの固定位置の何れであるかを設定可能に構成されている。もちろん、アームレスト以外の例えば座席自体にも固定できる構成を採用するのであれば、その固定可能な位置を区別可能なスイッチを準備すればよい。この設置位置設定スイッチは、ロボット固定装置1を固定した後、ユーザがその固定位置に応じてスイッチを操作する。すると、そのスイッチの状態を制御部13が判断し、それによって制御部13は、ロボット固定装置1が車内のどの位置に固定されたかを知ることができる。
【0040】
電源回路19は、車載バッテリ60と接続され、ロボット固定装置1各部への電源を供給する。また、充電回路20は、車載バッテリ60と接続され、ペット型ロボット50へ電源を供給し、ペット型ロボット50に内蔵されたバッテリ58(図3参照)を充電できるように構成されている。なお、椅子部3の座面にはこの充電回路20の電極端子(図示せず)が露出しており、ペット型ロボット50側の電極端子(図示せず)と当接させて導通可能になっている。ペット型ロボット50の電極端子は四肢の内の前脚側及び後脚側の何れにも設けられており、図1(a),(b)の何れの状態でペット型ロボット50が椅子部3に置かれたとしても、この充電回路20の電極端子とペット型ロボット50側の電極端子とが当接し、充電可能に構成されている。
【0041】
なお、本実施例では車載バッテリ60に接続された電源線は準備されており、それをロボット固定装置1の椅子部3に設けられた電源コネクタ(図示せず)に接続できるようになっている。そして、本実施例の場合には、アクセサリスイッチがオンとなった場合に車載バッテリ60からの電源供給がなされるよう構成されている。
【0042】
ここまででロボット固定装置1の構成について説明したので、次に、ペット型ロボット50やロボット対話装置40及びそれらが接続される車内LANの構成について説明する。
まず、ペット型ペット型ロボット50の電気的構成を図3のブロック図を用いて説明する。
【0043】
図3に示すように、ペット型ロボット50は、肢体部51、制御部52、通信部53、カメラ54、スピーカー55、マイクロフォン56、センサ群57、バッテリ58及び充電回路59を備えている。
肢体部51は、上述した頭部50a、胴体部50b、前脚部50c、後脚部50d、尻尾部50eから構成され、各部は、制御部52からの指令に基づき、それぞれに組み込まれたアクチュエータによって動作可能に構成されている。通信部53は、ロボット固定装置1と双方向に通信を行うことができる。通信は、有線で行われても無線で行われてもどちらでもよい。
【0044】
カメラ54は、頭部50aに設置され、ペット型ロボット50の周辺を撮影してその撮影画像を電気信号として出力できるようになっている。スピーカー55は、制御部52によって入力された電気信号に基づいて、音声や操作音や警告音等を出力するためのものである。マイクロフォン56は、運転者の発した音声を捕らえて電気信号に変えて制御部52に出力することができる。センサ群57は、肢体部51の各部に取り付けられたタッチセンサや角度センサ、胴体部50bに取り付けられた加速度センサ、頭部に取り付けられた匂いセンサ等のセンサである。これらは、人に撫でられたことや、抱きかかえられたことや、人がつけている香水や体臭を感じ取り、それらのセンサ情報を電気信号として出力することができる。
【0045】
制御部52は、通信部53、カメラ54、マイクロフォン56及びセンサ群57から入力した電気信号に基づき、制御部52内部に記憶されたプログラムに基づいて演算処理を行い、肢体部51、通信部53及びスピーカー55に電気信号を出力する。
【0046】
図4は、ロボット固定装置1及びロボット対話装置40の車両との接続関係を説明するための説明図である。
図4に示すように、ロボット固定装置1は制御系LAN31に接続され、ロボット対話装置40は、制御系LAN31とボデー系LAN32に接続され、それぞれのLANから車両の様々な情報を取得したり、逆にロボット固定装置1やロボット対話装置40からLANへの送出が可能なようになっている。
【0047】
制御系LAN31には、エンジンECU21、AT−ECU22、VSC−ECU23、ステアリングECU24及びACC−ECU25が少なくとも接続されている。エンジンECU21は、エンジンをコントロールする制御部であり、エンジンの様々な動作状況(例えばスロットル開度や、エンジン回転数等)を示す情報を制御系LAN31に送出する。また、AT−ECU22は、AT(Automatic Transmission)をコントロールする制御部であり、ATの様々な動作状況(例えばシフトポジションや、軸トルク値等)を示す情報を制御系LAN31に送出する。また、VSC−ECU23は、VSC(Vehicle Stability Control)システムを制御するための制御部であり、車両の姿勢状態(車両の速度及び加速度、各方向のモーメント状態、車輪スリップ状態等)を示す情報を制御系LAN31に送出する。また、ステアリングECU24は、運転者の操舵に対する操舵補助力をコントロールする制御部であり、操舵角の情報を制御系LAN31に送出する。ACC−ECU25は、ACC(Adaptive Cruise Control)システムをコントロールする制御部であり、車両前方の状態(先行車の有無や相対速度、道路脇までの距離等)を示す情報を制御系LAN31上に送出する。
【0048】
一方、ボデー系LAN32には、ドアECU26、エアコンECU27及びメーターECU28が少なくとも接続されている。ドアECU26は、ドアやウィンドウの開閉状態を検知する制御部であり、検知した情報をボデー系LAN32に送出する。また、エアコンECU27は、エアコンをコントロールするための制御部であり、エアコンの動作状況、操作スイッチ状況、内気温や外気温を示す情報をボデー系LAN32に送出する。また、メーターECU28は、インストゥルメントパネル及びその付近の表示部及び操作部を制御するための制御部であり、方向指示器の動作状況や、ライトスイッチの状態や、ワイパースイッチの動作状況等を示す情報をボデー系LAN32に送出する。
【0049】
次に、ロボット対話装置40の構成を図5のブロック図を用いて説明する。
図5に示すように、ロボット対話装置40は、画像表示部41、制御部42、通信部43、操作部45、スピーカー46及びマイクロフォン47を備える。
画像表示部41は、液晶パネルや有機ELパネル等を備えた表示部であり、文字や画像を表示することができる。通信部43は、前述した制御系LAN31及びボデー系LAN32と通信を行うことができ、様々な情報をLAN上の機器から取得したり、逆にロボット対話装置40が保持する情報をLAN上に送出することができる。
【0050】
操作部45は、運転者がロボット対話装置40に指示を入力するためのものであり、運転者の指示はメカニカルボタンによって入力できるようになっていてもよいし、リモートコントローラで入力できるようになっていてもよいし、前述した画像表示部41の表面に設置されたタッチセンサによって入力できるようになっていてもよい。スピーカー46は、制御部42によって入力された電気信号に基づいて、音声や操作音や警告音等を出力するためのものである。マイクロフォン47は、運転者の発した音声を捕らえて電気信号に変えて制御部42に出力することができる。
【0051】
制御部42は、通信部43、操作部45及びマイクロフォン47から入力した電気信号に基づき、制御部42内部に記憶されたプログラムに基づいて演算処理を行い、画像表示部41、スピーカー46、車両通信部43及びロボット通信部44に電気信号を出力する。なお、これらのうち、画像表示部41、操作部45、スピーカー46及びマイクロフォン47は、運転者の近傍に配置され、運転者が運転中であっても認識及び操作可能なように設置されている。
【0052】
このような構成であるため、ペット型ロボット50を固定したロボット固定装置1が車内LANに接続されると、運転者は、ロボット対話装置40、車内LAN(具体的にはボデー系LAN32)及びロボット固定装置1を介してペット型ロボット50と対話を行うことができる。
【0053】
以上説明した構成を備える本実施例のロボット固定装置1によれば、次のような効果が発揮される。
(a)取付ベルト9によってロボット固定装置1をアームレスト70に固定でき、また、装着ベルト7によってペット型ロボット50を固定できるため、結果としてペット型ロボット50を車両に固定することができる。そのため、例えば大きく方向転換したり、急ブレーキを掛けるといった比較的大きな加速度が生じる車両の挙動があっても、ペット型ロボット50が転げ落ちるといったこともなく、ペット型ロボット50が有する各種機能を損ねることを防止できる。そして、ペット型ロボット50は愛玩的要素が強く、ユーザにとっては大事なパートナーであるため、転げ落ちるという挙動自体がユーザにとって許容しがたい。そのため、車内に運転者しか居ない場合には、そのような挙動が生じる可能性があるというだけで運転への注意が疎かになる可能性もあり、その結果、運転者自身がペット型ロボット50を抱きながら運転する、といった安全運転の観点から避けるべき状態を招来する可能性もある。しかし、本実施例のロボット固定装置1は、ペット型ロボット50を確実に固定できるため、運転者は安心して運転できる。
【0054】
そして、装着ベルト7によってペット型ロボット50を固定した場合には、第1の装着センサ11を介して制御部13がその旨を把握でき、ロボット通信部14を介してペット型ロボット50へその旨を通知でき、また車両通信部15を介してロボット対話装置40へもその旨を通知できる。これによって、ロボット対話装置40はペット型ロボット50がロボット固定装置1に固定されていることを知ることができるため、例えばペット型ロボット50が車両に搭載された場合の特別な動作モード(車載モード)があれば、その動作モードに従って動作指示や情報伝達等をすることができる。また、ペット型ロボット50は自分自身がペット型ロボット50に固定されていることを知り、車載モードに従った動作を実行することができる。例えば車両に搭載されている場合には実行しない方がよい動作があれば、その動作はしないようにしたり、また車両に搭載はされているが、固定されているため、ある種の動作は実行しても良い、という判断がペット型ロボット50側あるいはロボット対話装置40側でできることとなる。
【0055】
(b)また、第1の装着センサ11は、ペット型ロボット50が図1(a)のような体勢で装着されているのか、あるいは図1(b)のような体勢で装着されているのかも区別して検出できるため、制御部13はペット型ロボット50の体勢についても、ペット型ロボット50又はロボット対話装置40の少なくとも何れか一方へ通知できる。この通知を受けたロボット対話装置40では、ペット型ロボット50が現在固定されている体勢に応じた指示をすることができる。また、通知を受けたペット型ロボット50は、自身がどのような体勢で固定されているかに応じて自らの動作を制御できる。例えば、図1(a)の体勢では尻尾部50eを左右に振ることはできるが、図1(b)の体勢では尻尾部50は椅子部3に押しつけられており(なお、図1(b)では尻尾部50eが隠れているため図示していない)、その体勢では尻尾部50を振ることは物理的に不可能である。したがって、この場合には、ロボット対話装置40からはそのような尻尾部50eを振らせるような動作指示は出さないようにし、またペット型ロボット50は、通常は尻尾部50eを振るような場面であっても、振らないよう自ら制御する。
【0056】
(c)スイッチ群18の設置位置設定スイッチの設定状態に基づき、ロボット固定装置1が車内のどの位置に固定されたかを制御部13は判断できるため、その旨(つまり、どの位置に固定されたか)をロボット対話装置40やペット型ロボット50に通知できる。ペット型ロボット50によってロボット対話装置40が出す動作指示やペット型ロボット50自身が行う動作内容が異なるのであれば、このような存在位置に関する情報は重要である。例えば、ユーザ(例えば運転者)の方を向くという動作の場合、運転席と助手席の間にあるアームレスト70に固定されたロボット固定装置1にペット型ロボット50が固定されている場合と、後部座席に設けられたアームレスト70に固定されたロボット固定装置1にペット型ロボット50が固定されている場合とでは、ペット型ロボット50にとって向く方向が異なる。したがって、このような存在位置に応じて常にユーザの方を向くという頭部50aの動きが実現できる。愛玩的要素の強いペット型ロボット50にとっては、このような動作は重要なことである。
【0057】
(d)ロック機構7a,9aによって、ユーザが持つ鍵等でないと、ペット型ロボット50をロボット固定装置1から取り外すこと、及びロボット固定装置1をアームレスト70から取り外すことが一般にはできなくなるため、盗難防止の点も好ましい。
【0058】
(e)保護カバー部5があるため、例えば子供のいたずら等による物理的破損や汚れ付着等を防ぐことができる。
(f)ペット型ロボット50はバッテリ58を内蔵しているが、そのような内蔵バッテリ58のみを電源としたのではロボットの動作時間に限界がある。本実施例のロボット固定装置1はペット型ロボット50に対して車載バッテリ60からの電源供給を行うことができるため、ペット型ロボット50の動作をより安定的に継続させることができる。また、本実施例の場合には、図1(a),(b)の何れの状態でペット型ロボット50が椅子部3に置かれたとしても、ロボット固定装置1の充電回路20の電極端子とペット型ロボット50側の電極端子とが当接し、充電可能であるため、便利である。
【0059】
なお、ロボット固定装置1に電源線、ペット型ロボット50に電源コネクタを準備しておき、それらを接続して電源供給しても良い。但し、本実施例のようにペット型ロボット50をロボット固定装置1に固定する作業をするだけで自動的に電源供給も可能になるのであれば、非常に便利である。
【0060】
(g)マイクロフォン17を介して入力したペット型ロボット50からの音声を、暗騒音に基づいて適切な音量に調整した上でスピーカー16aから発声させるため、ペット型ロボット50からの音声の聞き取り易さを向上できる。また、ロボット固定装置1の車内での固定位置によってスピーカー16aと車両乗員と位置関係が変わってくる。つまり、運転者しか居ないとして、運転席と助手席の間のアームレスト70にロボット固定装置1が固定されている場合よりも、後部座席のアームレスト70にロボット固定装置1が固定されている場合の方が相対的に音声拡大量を大きくする必要がある。
【0061】
制御部13は、このような位置関係も加味して音声拡大量を制御することができるため、ユーザによってより適切な音量での発声がなされる。
なお、スピーカー16aを椅子部3の左右に備えた場合には、運転者側のスピーカー16aからの音量について上述した適切な拡大量にて制御すればよい。
【0062】
(h)ロボット固定装置1は車内LANと接続可能であるため、車内LANを介してロボット対話装置40や他のECUと通信できる。そのため、ペット型ロボット50は、そのようなECUからのデータも加味してより適切な動作を実現できることとなる。また、ロボット対話装置40側も例えばペット型ロボット50に動作指示や情報を伝達する場合に、他のECUから得た情報も加味した適切な動作指示や情報を伝えることができる。
【0063】
[その他]
(1)上記実施例においては、ロボット固定装置1の取付場所としてアームレスト70を例示した。そして、座席自体でもよいことは説明したが、さらに場合によってはダッシュボードの上やその他の車載装備であってもよい。
【0064】
(2)また、上記実施例ではペット型ロボット50をロボット固定装置1に固定するため、及びロボット固定装置1をアームレスト70に固定するために、共にベルトを用いたが、当然ながら他の構成による固定であってもよい。例えば固定金具によって固定しても良いし、凹部と凸部とを組み付けることで構造的に固定するようにしてもよい。また、磁石によって固定するようにしてもよい。但し、上述した盗難防止を実現するのであれば、何らかのロック機構を設ける必要がある。
【0065】
また、ペット型ロボット50の形状に応じてその固定具も変えてもよい。上述例では犬型のペット型ロボット50であったため、装着ベルト7によって椅子部3の座面に巻き付けるようにして固定させたが、例えば椅子部3の背もたれ部に巻き付けるようにして固定させた方がよい形状であればそのようにすればよい。それ以外にも複数箇所で固定するようにしてもよい。
【0066】
(3)上記実施例では、ロボット固定装置1と車内LANとを接続するためにLAN用ハーネスにて接続したが、例えば無線LAN等を用いて無線接続してもよい。
(4)上記実施例では、スイッチ群18の設置位置設定スイッチの設定状態に基づき、ロボット固定装置1が車内のどの位置に固定されたかを制御部13が判断するようにしたが、このようなマニュアル操作用のスイッチではなく、ロボット固定装置1を固定するとその固定位置を自動的に検出するようなスイッチを採用しても良い。その場合には、固定位置に特有の形状から機械的にオンするスイッチや、光スイッチ等を設けることが考えられる。但し、この場合には、そのような特有の形状を車両装備(例えばアームレスト等)側にも設ける必要がある。
【0067】
さらに、このようなスイッチではなく、例えばレーダーセンサによって位置を検出したり画像認識によって位置を検出したりすることもできる。しかし、このような位置検出方法は複雑な処理及び専用装置が別途必要になる。
このような別態様に比較して、上述のような設置位置設定スイッチであれば、ユーザの作業は必要となるが、非常に簡単な構成で実現できる。
【0068】
(5)上記実施例では椅子部3が断面略L字形状で座面部と背もたれ部を有していたが、例えば座面部だけでもよいし背もたれ部だけでも実現は可能である。そして、このような座面部または背もたれ部に限定されず、ペット型ロボット50を固定するために利用できれば単なる枠のようなものであってもよい。
【0069】
(6)上記実施例では、ペット型ロボット50とロボット対話装置40とがロボット固定装置1及びLANを介して通信するよう構成したが、この構成に加えて、ペット型ロボット50とロボット対話装置40との間で例えば無線によって直接通信できるような構成を採用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のロボット固定装置1の概略構成を示す説明図である。
【図2】ロボット固定装置1の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】ペット型ロボット50の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】ロボット固定装置1及びロボット対話装置40の車両との接続関係を説明するための説明図である。
【図5】ロボット対話装置40の電気的構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…ロボット固定装置、3…椅子部、5…保護カバー部、5a…ヒンジ部、7…装着ベルト、7a…ロック機構、9…取付ベルト、9a…ロック機構、11…第1装着センサ、12…第2装着センサ、13…制御部、14…ロボット通信部、15…車両通信部、16…拡声器、16a…スピーカー、16b…アンプ、17…マイクロフォン、18…スイッチ群、19…電源回路、20…充電回路、40…ロボット対話装置、50…ペット型ロボット、50a…頭部、50b…胴体部、50c…前脚部、50d…後脚部、50e…尻尾部、52…制御部、53…通信部、58…バッテリ、59…充電回路、60…車載バッテリ、70…アームレスト。

Claims (10)

  1. 通信機能を有するロボットを車両に固定するための装置であって、
    車載装備に対して固定するための第一の固定具と、
    前記ロボットを着脱可能に固定するための第二の固定具と、
    当該第二の固定具によって前記ロボットを固定したことを検出する固定状態検出手段と、
    当該固定状態検出手段によって前記ロボットを固定したことを検出した場合、その旨を、車両に搭載され前記ロボットと通信によって対話が可能なロボット対話装置又は前記ロボットの少なくとも何れかに対して通知可能な通知手段と、
    を備え
    前記第二の固定具は、前記ロボットを複数の体勢で固定可能であり、
    前記固定状態検出手段は、前記ロボットが前記複数の体勢の何れで固定されたかも検出可能であり、
    前記通知手段は、前記固定状態検出手段によって検出された前記ロボットの体勢を前記ロボット対話装置又は前記ロボットの少なくとも何れかに通知する
    ロボット固定装置。
  2. 請求項1に記載のロボット固定装置において、
    前記第一の固定具は、車両が有する複数の車載装備に対して着脱可能に固定可能であり、
    さらに、前記第一の固定具によって前記複数の車載装備の内の何れに固定されたかを区別して検出する固定位置検出手段を備え、
    前記通知手段は、前記固定位置検出手段によって検出した固定位置を前記ロボット対話装置又は前記ロボットの少なくとも何れかに対して通知する
    ロボット固定装置。
  3. 請求項1又は2に記載のロボット固定装置において、
    前記第一の固定具及び第二の固定具は、ロック機構を有する着脱部を有している
    ロボット固定装置。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載のロボット固定装置において、
    さらに、前記第二の固定具によって固定された前記ロボットを覆うように設けられた保護カバーを備える
    ロボット固定装置。
  5. 請求項に記載のロボット固定装置において、
    前記保護カバーは、開閉可能且つ透明である
    ロボット固定装置。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載のロボット固定装置において、
    さらに、
    前記第二の固定具によって固定された前記ロボットに対して車載バッテリからの電源供給を行う電源供給部を備える
    ロボット固定装置。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載のロボット固定装置において、
    さらに、
    前記第二の固定具によって固定された前記ロボットが発する音声を入力可能な音声入力手段と、
    当該音声入力手段によって入力した前記ロボットからの音声を拡大する拡声手段と、
    前記音声入力手段によって入力した暗騒音に基づいて前記拡声手段による音声拡大量を制御する音声拡大制御手段と、
    を備えるロボット固定装置。
  8. 請求項に記載のロボット固定装置において、
    さらに、
    車両乗員と位置関係を判断する判断手段を備え、
    前記音声拡大制御手段は、前記判断手段によって判断した車両乗員との位置関係も加味して前記拡声手段による音声拡大量を制御する
    ロボット固定装置。
  9. 請求項8に記載のロボット固定装置において、
    前記拡声手段は、複数の音声出力部を有しており、
    前記音声拡大制御手段は、前記判断手段によって判断した車両乗員との位置関係に基づいて、当該車両乗員側への音声伝達機能が最も大きな前記音声出力部については、少なくとも音声拡大量を制御する
    ロボット固定装置。
  10. 請求項1〜9の何れかに記載のロボット固定装置において、
    車両内に設けられたLANと接続可能に構成されており、当該車内LANを介して前記ロボット対話装置と通信可能である
    ロボット固定装置。
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