JP4006774B2 - 空気浄化装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気中の臭気成分及び有害成分を浄化する空気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
活性炭等をカートリッジ内に収容し、空気を該カートリッジに圧送することで、空気を浄化する空気浄化装置が実用化されている。ここで、活性炭等の吸着剤は使い捨て式であるため、吸着剤を高頻度で交換することが必要となり不経済である他、交換時期が遅れると適切に空気を浄化し得なかった。
【0003】
一方、空気浄化装置を自動車に設置する場合、走行車両が多い地区を走行すると、他の車両から排出される多量のNOX 、CO、臭い成分等が自動車の車室内に進入するため、吸着剤の交換頻度が高くなるばかりでなく、空気中の有害成分を十分に除去できないまま、車内に導入していた。
【0004】
本出願人は、空気中の臭気を除去することを目的として、活性炭等の吸着剤と光触媒とからなるフィルタに紫外線を照射し、吸着剤にてNOX 等の臭気成分を吸着させると共に、該吸着剤では吸着が困難な、におい成分、特にたばこ臭の主成分(アルデヒド、アンモニア)を該光触媒にて酸化分解させ、空気中の臭気成分を効率的に除去する自動車用空気浄化装置を、特願平8−93636号にて提案している。
【0005】
ここで、光触媒は、活性炭では吸着し難いNOを、活性炭で吸着し易いNOX へと酸化させる作用を有している。さらに、光触媒に吸着されたNOX を更にHNO3 等の物質に酸化・分解するため、光触媒を担持するこで活性炭にNOX が蓄積される速度を抑える。これに加えて、光触媒は、NOX 以外の臭気成分(アルデヒド、アンモニア等)を酸化分解するため、該有害物が蓄積する速度を押さえれる他、一旦吸着剤に吸着された有害物をも酸化・分解することができる。
【0006】
更に、本出願人は、NOX 、臭気成分の除去の他に、COを酸化除去することを目的として、吸着剤に光触媒を担持させた上記フィルタと、吸着剤にPd等の白金属元素から成るCO酸化触媒を担持させたフィルタとを併用することを、特願平8−153252にて提案している。
さらに、本出願人は、上記フィルタに紫外線のみならず熱を加えることにより、NOの除去性能を2倍以上に向上させる方法を特願平8−312721にて提案している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来提案されている方法では、光触媒を吸着剤に担持、或いは、光触媒と吸着剤とを混成して用いており、吸着剤に適した温度は常温であり、例えば、吸着性能の最も優れる活性炭素繊維は、20〜30゜Cで高い能力を発揮し得る。
【0008】
上記光触媒、CO酸化触媒を高温(例えば100゜C)で用いると、光触媒又はCO酸化触媒で酸化反応を受ける有害成分(NO、COなど)、即ち、排ガス成分は処理できるが、たばこ臭を含むにおい成分は、活性炭素繊維等の吸着剤で吸着できなくなる。そこで、光触媒と吸着剤とからなる浄化装置を用いる場合、上記本出願人が提案した方法では、吸着剤に適した低温(常温、例えば20〜30゜C)にまで下げて、光触媒、CO酸化触媒、活性炭素繊維を収容する空気浄化装置を用いていた。このために、光触媒、CO酸化触媒を十分に活性させ得ず、触媒反応速度が遅い状態で浄化処理を行っていた。
【0009】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、処理空気中の成分に対応して最も適切な浄化処理を行い得る空気浄化装置を提供することにある。
【0010】
また、本発明は、酸化触媒と吸着剤とを用いて空気を浄化する際に、酸化触媒及び吸着剤を効率的に再生し得る空気浄化装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1の空気浄化装置では、光触媒を担持した光触媒フィルタと、
該光触媒フィルタよりも下流に配置され、酸化触媒を担持した酸化触媒フィルタと、
前記酸化触媒フィルタより空気流の下流側に配設された、吸着剤を担持した吸着フィルタと、
前記触媒フィルタより空気流の上流側に配設された、前記触媒フィルタ及び酸化触媒フィルタを加熱する触媒フィルタ加熱手段と、を備えたことを技術的特徴とする。
【0012】
また、上記の目的を達成するため、請求項2の空気浄化装置では請求項1において、前記触媒フィルタより空気流の上流側に配設された排ガスセンサと、を備え、
前記触媒フィルタ加熱手段は、前記排ガスセンサの出力値が所定値以上の場合に前記触媒フィルタを加熱することを技術的特徴とする。
【0013】
上記の目的を達成するため、請求項3の空気浄化装置では請求項1又は請求項2において、前記吸着フィルタを加熱する吸着フィルタ加熱手段と、
前記触媒フィルタ及び前記吸着フィルタを通過した空気を車室内へ吹き出すかエンジンのエアークリーナへ吹き出すかを切り替えるダンパーとを備え、
前記吸着フィルタと前記触媒フィルタを同時に加熱する際に、前記触媒フィルタ及び前記吸着フィルタを通過した空気をエンジンのエアークリーナへ吹き出す向きに前記ダンパーを作動させることを技術的特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施態様について図を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施態様に係る自動車用空気浄化装置10の構成を示し、図2(A)は、該自動車用空気浄化装置10の車両搭載位置を示している。
図2(A)に示すように、自動車用空気浄化装置10は、車両の車室後方のトランク上に収容され、排気管18がエンジン70のエアークリーナ72へ延在している。該自動車用空気浄化装置10は、車室内の空気を取り入れるための吸気管12と、車室内へ浄化済みの空気を吹き出すための吹出し管16とが設けられている。
【0016】
図1に示すように、自動車用空気浄化装置10は、吸気管12から取り入れた空気を圧送するためのターボファン42と、該ターボファン42を駆動する直流モータ40と、該直流モータ40を停止及び動作させるモータコントローラ44と、NO等の排ガス成分を吸着・酸化する光触媒フィルタ30と、空気中のCOをCO2 に酸化する酸化触媒フィルタ32と、臭気成分を吸着する吸着フィルタ34と、該光触媒フィルタ30に紫外線を照射するための紫外線ランプ58と、紫外線ランプ58を点灯させる回路50と、該光触媒フィルタ30及び酸化触媒フィルタ32を加熱するためのハロゲンランプ57と、吸着フィルタ34を加熱するための電熱線46と、光触媒フィルタ30の温度を測定するための温度センサ56と、該空気浄化装置10に取り入れられた空気中のNO等の排ガス濃度を測定する上流排ガスセンサ62と、臭いの濃度を測定する上流臭いセンサ64と、上記フィルタにて処理された後のNO等の排ガス濃度を測定する下流排ガスセンサ66と、臭いの濃度を測定する下流臭いセンサ68と、ダンパー22と、紫外線ランプ58及び直流モータ40を制御する制御装置54とから成る。このダンパー22は、空気を車内に吹き出すための吹出し管16と排気をエンジン側に送る排気管18とを切り換える。
【0017】
吸着フィルタ34は、活性炭素繊維をプリーツ状に折り畳んで形成されている。即ち、面積の大きな活性炭素繊維を折り畳むことで、空気の通過速度を下げ、圧損を低減している。この活性炭素繊維としては、例えば、東邦レーヨン社が提供するアクリル繊維を原料としたファインガード(登録商標)を用いることができる。このファインガードとして、比表面積500〜1200m 2/g、平均細孔直径20〜40Å、繊維直径7〜15μm、繊維引張強度20〜50Kg/mm 2、N含有量2〜10% 、外表面積0.2〜0.7m 2/g、ベンゼン平均吸着20〜50% の特性を有するものが提供されており、ここでは、該ファインガードをフェルト状にしたFE−200を用いている。この活性炭素繊維は、NOX を吸着する他、SOX 、煙草の臭い等の臭い成分を強力に吸着する。また、この吸着フィルタ34は、NOX 等を吸着して性能が低下すると、内蔵されている電熱線46にて加熱され、後述するように被吸着物質を脱離することにより再生される。
【0018】
本実施態様の吸着フィルタ34は、光触媒フィルタ30、酸化触媒フィルタ32の下流側に配設することにより、光触媒フィルタ30及び酸化触媒フィルタ32をハロゲンランプ57により加熱して用いている浄化時においても、該吸着フィルタ34は加熱されることなく、これら触媒によって酸化された物質を良好に吸着除去することができる。
この吸着フィルタ34は、浄化を続けると被吸着物質の蓄積により除去性能が低下する。このため、第1実施態様では、電熱線46にて加熱することにより、吸着フィルタ34を再生する。
【0019】
酸化触媒フィルタ32は、活性炭素繊維、アルミナ等の担持体にCOをCO2 に酸化させるPd等の貴金属触媒を担持させてなる。
【0020】
本実施態様においては、酸化触媒フィルタ32は、光触媒フィルタ30に密着あるいは一体化して配置させることによって、光触媒フィルタ30をハロゲンランプ57で加熱する際、該酸化触媒フィルタ32は同時に加熱される。そのため、車外から他車の排ガス成分が高濃度に車内に侵入してきた場合でも、ハロゲンランプ57の加熱により、光触媒フィルタ30でNOX を効率的に除去し、酸化触媒フィルタ32でCOを効率的に除去することができ、排ガスの主要な成分を除去することができる。
【0021】
光触媒フィルタ30は、金属製のフィルタに、臭気成分を吸着させるための活性炭と、活性炭では吸着し難いアルデヒド類、アンモニア等を酸化・分解する光触媒と、から成る吸着剤が担持されている。即ち、光触媒は該活性炭に担持されている。フィルタは、ステンレス薄板をプリーツ状に畳んだ部材を積層して用いる。ここでは、ステンレス薄板から成るフィルタを使用しているが、ステンレスの代わりに銅、アルミニウム等の薄板をプリーツ状に畳んだフィルタを用いることも可能であり、また、ステンレス、銅、アルミニウム等の薄板をハニカム状に組み合わせたフィルタを用いることもできる。また、光触媒に活性炭を混練したものをハニカム形状に形成したものを光触媒フィルタ30としても良い。吸着剤を担持するフィルタとして、プリーツ状或いはハニカム状に薄板を畳んだフィルタを用いることで、圧力損失を低減するとともに、吸着剤の表面積を増大させ、また、紫外線を効率良く照射し得るようにしている。
【0022】
本実施態様の光触媒フィルタ30では、上述したようにNOX 等の排ガス成分を吸着させるための活性炭と、活性炭では吸着し難いタバコのにおいの主成分であるアルデヒド類、アンモニア等を光触媒反応により酸化・分解し、最終的には水、二酸化炭素、硝酸にする光触媒とを用いている。この光触媒フィルタ30は、ハロゲンランプ57から5cm程度離して配置してあり、紫外線ランプ58から紫外線を照射すると同時にハロゲンランプ57によって加熱することにより、活性が高まり、加熱しない場合によりもはやくNOを酸化してNO2 とすることができるとともに、加熱しない場合に生じるNOの光触媒表面への蓄積による劣化を防ぐことができる。また、光触媒フィルタ30の再生時には、吸着時よりも相対的に高温まで加熱することによって、被吸着物質を脱離させる。
【0023】
光触媒は、実際に車両の内外に存在している種々の有機物(臭気成分)を酸化・分解するため、当該有機物が吸着剤に蓄積する速度を抑えれる他、一旦吸着剤に吸着された有機物をも酸化・分解することができる。従って、光触媒フィルタ30は、長期に渡って交換することなく安定して使用することができる。
【0024】
光触媒にてNOX 等の酸化・分解を行いながらでも、NOX 等を吸着し続けると光触媒フィルタ30の除去性能が低下する。このため、第1実施態様の自動車用空気浄化装置10では、送風を停止、或いは、間欠的に送風を行うことにより、ハロゲンランプ57からのハロゲン光によって光触媒フィルタ30の表面温度を高め、吸着された物質を脱離することで再生させ、また、光触媒の反応速度を速めることにより、NOX 或いは他の難分解性ガスの光触媒による酸化・分解を更に促進させ、光触媒フィルタ30に吸着されたNOX 等の臭気成分を脱離せしめている。同時に、吸着フィルタ34を電熱線46にて加熱し、該吸着剤フィルタ34からもNOX を脱離するとともに、該吸着フィルタに光触媒フィルタから脱離した再生中のNOX が吸着されないようにする。この脱離動作の際には、ダンパー22を開き、活性炭から分離したNOX 、HNO3 等をエンジン70のエアークリーナ72に圧送し、該エンジン70の燃焼室にて燃焼、或いは、三元触媒74にて窒素に還元して無害化してから車外に放出する。
【0025】
引き続き、本発明の第1実施態様に係る自動車用空気浄化装置10の動作について図3及び図4のフローチャートを参照して説明する。
該自動車用空気浄化装置10の制御装置54は、起動スイッチ(図示せず)が運転者によってオンされると(S12がYes)、紫外線ランプ58を点灯させ、紫外線を光触媒フィルタ30へ放射し、光触媒フィルタ30の活性を高める(S14)。そして、下流排ガスセンサ66により、光触媒フィルタ30の能力が低下していないかを、検出したNOX 濃度を所定の値X2と比較することにより判断する(S16)。ここで、光触媒フィルタ30の能力が低下していないときには(S16がNo)、ステップ32の処理を経て、下流臭いセンサ68により、吸着フィルタ34の能力が低下していないかを、検出した臭い濃度を所定の値Y2と比較することにより判断する(S34)。ここで、吸着フィルタ34の能力も低下していないときには(S34がNo)、ステップ36の処理を経て、車内の空気の浄化動作を開始する。
【0026】
先ず、車内へ浄化済みの空気を送出する吹出し管16を開放する側にダンパー22を動作させる(S38)。本実施態様では、空気中に排気ガス成分が多いか、或いは、煙草等の臭い成分が多いかにより浄化の方法を異ならしめている。このため先ず、上流排気ガスセンサ62にて測定された排気ガス(NOX )が、予め設定された濃度X1よりも大きいかを判断する(図4に示すS72)。ここで、排気ガス(NOX )が、予め設定された濃度X1よりも大きいときには(S72がYes)、ハロゲンランプ(加熱用ランプ)57に相対的に弱い出力を与え(S75)、光触媒フィルタ30及び酸化触媒フィルタ32を80°C程度まで加熱し、両フィルタの酸化活性を高めることで、効率的に排ガス成分を酸化・分解せしめる。そして、直流モータ40を連続回転させ(S80)、光触媒フィルタ30及び酸化触媒フィルタ32側へ空気の圧送を開始する。これにより、車内から取り入れた空気を圧送し光触媒フィルタ30を通過させ、上述したように光触媒によりNOをNOX に酸化すると共に、該光触媒に担持した活性炭及び下流側のハロゲンランプ57によっては加熱されない位置に配置された吸着フィルタ34にNOX を吸着させ、更に、酸化触媒フィルタ32にて、空気中のCOを無害なCO2 に酸化させてから車内に導入する。この浄化動作を起動スイッチがオフされるまで続ける(S82がYes)。
【0027】
他方、上記上流排気ガスセンサ62にて測定された排気ガス(NOX )が、予め設定された濃度X1よりも小さいときには(S72がNo)、加熱により光触媒フィルタ30、酸化触媒フィルタ32の活性を高める効果は小さいので、ハロゲンランプ(加熱用ランプ)57を消灯する(S74)。そして、上流臭いセンサ64にて測定された臭いが、予め設定された濃度Y1よりも大きいかを判断する(S76)。ここで、煙草等の臭いが、予め設定された濃度Y1よりも大きいときには(S76がYes)、直流モータ40を連続回転させ大量の空気を処理させる(S80)、他方、予め設定された濃度Y1よりも小さいときには(S76がNo)、直流モータ40を間欠的に回転させることで電力消費を抑える(S78)。そして、起動スイッチがオフされると(S82がYes)、上記モータを停止すると共にランプを消灯し(S84)、処理を終了する。
【0028】
ここで、浄化処理によって光触媒フィルタ30の能力が低下すると、上記図3に示すステップ16の光触媒フィルタ30による処理済みNOX 濃度が所定の値X2よりも大きいかの判断がYesとなり、ステップ18へ移行し、光触媒フィルタ30からの被吸着物の脱離動作を開始する。ここで先ず、ハロゲンランプ(加熱用ランプ)57に相対的に高い出力を与え(S18)、光触媒フィルタ30及び酸化触媒フィルタ32を100°C程度まで加熱し、両フィルタの酸化活性を高めることで、効率的に吸着された排ガス成分を脱離せしめる。そして、脱離した排気をエンジン70側へ送るように、エンジン70のエアークリーナ72側に通じる排気管18を開放する側にダンパー22を開く(S20)。次に、吸着フィルタ34に内蔵してある電熱線を通電して該吸着フィルタ34を加熱し(S22)、該吸着フィルタ34に吸着されたNOX 等を脱離すると共に、上流に配置されている該光触媒フィルタ30側から脱離された再生中のNOX 等の成分を吸着しないようにする。次に、温度センサ56によって、光触媒フィルタ30の表面温度が所定値(例えば100°C)以上かを判断する(S24)。ここでは、直流モータ40により空気の圧送を行っており、光触媒フィルタ30が冷却されているため、該ステップ24の判断がNoとなり、ステップ26へ進み、該直流モータ40を停止する(S28)。
【0029】
送風量の減少により、光触媒フィルタ30の表面温度が100°Cまで上昇し、吸着された物質は脱離され、また、光触媒の活性が高まる。この光触媒によって、活性炭に吸着されていたNOX 等が酸化・分解されて脱離される。ここで、光触媒フィルタ30の温度が100°Cまで上昇することにより、所定温度以上かのステップ24の判断がNoとなり、直流モータ40を回転することで(S26)、光触媒フィルタ30の温度を100°C以下にする。即ち、このステップ24、26、28の処理によって、直流モータ40を間欠動作させ、光触媒フィルタ30を100°Cに保ち、被吸着物の脱離を続ける。光触媒フィルタ30及び吸着フィルタ34から分離したNOX 、HNO3 等は、上述したようにエンジン70のエアークリーナ72に圧送され、該エンジン70の燃焼室にて燃焼、或いは、三元触媒74にて窒素に還元して無害化されてから車外に放出される。
【0030】
そして、脱離が完了して、光触媒フィルタ30の吸着力が回復すると(S16がYes)、ステップ32の処理へ移行し、ハロゲンランプ(加熱用ランプ)57を相対的に低い出力に切り換えた後(S32)、下流臭いセンサ68により、吸着フィルタ34の吸着能力が低下していないかを判断する(S34)。ここで、吸着フィルタ34の能力が低下すると(S34がYes)、ハロゲンランプ(加熱用ランプ)57を相対的に低い出力に切り換えた状態で、上述した光触媒フィルタ30の再生時と同様にして、吸着フィルタ34の再生を行う。そして、吸着フィルタ34の再生が完了すると(S34がNo)、吸着フィルタ34の電熱線46への通電を停止した後(S36)、上記空気の浄化処理を再開する。
【0031】
引き続き、参考例1に係る空気浄化装置について、図5を参照して説明する。
図5は、参考例1に係る空気浄化装置110の構成を示している。図1を参照して上述した構成においては、光触媒フィルタ30及び酸化触媒フィルタ32をハロゲンランプ57にて加熱し、吸着フィルタ34を電熱線46にて加熱した。これに対して、図5に示す参考例1では、光触媒フィルタ30及び酸化触媒フィルタ32を電熱線46にて加熱し、吸着フィルタ34を白熱灯55にて加熱する構成を採用している。
【0032】
図6は、参考例1の改変例に係る空気浄化装置210の構成を示している。図1を参照して上述した構成においては、光触媒フィルタ30と酸化触媒フィルタ32とを別々のフィルタとして構成したが、この参考例1の改変例では、1枚の触媒フィルタ35の紫外線ランプ58A側の面に光触媒を担持させ、また、裏面側にCO酸化貴金属を担持させてある。更に、図6に示す参考例1の改変例では、光触媒フィルタ30及び酸化触媒フィルタ32を一対の紫外線ランプ58A、58Bにて加熱し、吸着フィルタ34を白熱灯55にて加熱する構成を採用している。即ち、この紫外線ランプ58A、58Bは、光触媒フィルタ30にて酸化・吸着を行わしめる際には、一方の紫外線ランプ58Aのみが点灯して該光触媒フィルタ30を紫外線にて活性化させ、光触媒フィルタ30の再生時には、紫外線ランプ58A及び紫外線ランプ58Bを点灯することで、光触媒フィルタ30を加熱し得るように構成されている。なお、参考例1の改変例として、触媒フィルタ35の両面に光触媒及びCO酸化触媒を担持させることも好適であり、更に、光触媒及び活性炭粉末を混練したものをハニカム形状に構成し、これに白金等のCO酸化貴金属を担持させたものを用いることも可能である。
【0033】
引き続き、本発明の第2実施態様について、図2(B)、図7乃至図9を参照して説明する。図7は、第2実施態様に係る自動車用空気浄化装置310の構成を示している。図2(B)は、該自動車用空気浄化装置310の車両搭載位置を示している。図2(B)に示すように、空気浄化装置310は、トランクルーム202内に配設され、排気管18が車外に延在し、空気を取り入れる吸気管12及び浄化した空気を放出する吹き出し管16が車内に導出されている。排気管18の開口部18aは、リヤガラス206後方の高い負圧が発生する位置に配設されている。
【0034】
図1を参照して上述した第1実施態様では、直流モータ40を間欠作動させたが、この第2実施態様では、モータコントローラ54によって速度制御され必要量の空気を圧送し得るように構成されている。また、第1実施態様では、ハロゲンランプ57からハロゲン光を光触媒フィルタ30及び酸化触媒フィルタ32へ照射していたが、第2実施態様では、出力を10Wと100Wとにランプ制御器51によって切り換え得る白熱灯55を用いている。なお、第1実施態様と同様な部材については、同一の参照符号を用いると共に説明を省略する。
【0035】
図7に示すように、空気浄化装置310は、車内に空気を吹き出す吹き出し管16と、排気を車外へ排出するための排気管18と、吹き出し管16と排気管18とを切り換える第1ダンパー21と、空気を車内から取り入れるための吸気管12と、該吸気管を開閉する第2ダンパー22とを備える。この自動車用空気浄化装置310は、制御装置54により制御される。
【0036】
NOX 等を吸着し続けると吸着フィルタ34及び光触媒フィルタ30は吸着性能が低下する。このため、第2実施態様の空気浄化装置310では、再生時に白熱灯55からの光を強くすることにより光触媒フィルタ30の表面温度を上げ、光触媒の活性を高めることにより、光触媒による酸化・分解を更に促進させ、光触媒フィルタ30の光触媒及び活性炭及び吸着フィルタ34に吸着されたNOX 等の臭気成分を脱離せしめている。この脱離動作の際には、第2ダンパー22により吸気管12を、また、第1ダンパー21により吹き出し管16を閉じることにより、空気浄化装置310を気密状態にし、負圧の加わっている排気管18を介して車外に空気を排出して減圧することにより、光触媒フィルタ30の活性炭及び吸着フィルタ34からNOX 、HNO3 の分離を促進する。
【0037】
引き続き、本発明の第2実施態様に係る空気浄化装置310の動作について図8及び図9のフローチャートを参照して説明する。まず、制御装置54は、運転席側の計器パネルに設けられた図示しない起動スイッチが操作されたかを判断する(S112)。ここで、該起動スイッチが操作された際には(S112がYes)、まず、紫外線ランプ58を点灯した後(S114)、光触媒フィルタ30の再生が必要か(S116)、あるいは、吸着フィルタ34の再生が必要かを判断する(S118)。即ち、第1実施態様と同様に下流排ガスセンサ66、下流臭いセンサ68からの出力により、光触媒フィルタ30、吸着フィルタ34の吸着性能が低下して再生が必要か判断する。ここでは、再生の必要がなく、空気の浄化を開始できる場合についてまず説明を行う(S116がNo、S118がNo)。
【0038】
空気の浄化を行う際には、第1ダンパー21を操作して排気管18を閉じ、吹き出し管16を開く(S162)。そして、第2ダンパー22を操作して、吸気管12を開く(S164)。その後、モータ40を高速で回転させる(図9に示すS172)。第2実施態様では、空気中に排気ガス成分が多いか、或いは、臭い成分が多いかにより浄化の方法を異ならしめている。このため、まず、上流排気ガスセンサ62にて測定された排気ガス(NOX )が、予め設定された濃度X1よりも大きいかを判断する(S174)。ここで、排気ガス(NOX )が、予め設定された濃度X1よりも大きいときには(S174がYes)、更に、上流臭いセンサ64にて測定された臭いが、予め設定された濃度Y1よりも大きいかを判断する(S176)。ここで、煙草等の臭いが、予め設定された濃度Y1よりも小さいときには(S178がNo)、ステップ182へ移行し、白熱灯(加熱用ランプ)55に相対的に低い出力を与え(S182)、光触媒フィルタ30及び酸化触媒フィルタ32を80°C程度まで加熱し、両フィルタの酸化活性を高めることで、効率的に排ガス成分を酸化・分解せしめる。これにより、車内から取り入れた空気を圧送し光触媒フィルタ30を通過させ、上述したように光触媒によりNOをNOX に酸化すると共に、該光触媒担持した活性炭及び下流側の吸着フィルタ34にNOX を吸着させ、更に、酸化触媒フィルタ32にて、空気中のCOを無害なCO2 に酸化させてから車内に導入する。この浄化動作を起動スイッチがオフされるまで続ける(S184がYes)。
【0039】
他方、上記上流排気ガスセンサ62にて測定された排気ガス(NOX )が、予め設定された濃度X1よりも小さいときには(S174がNo)、加熱により光触媒フィルタ30、酸化触媒フィルタ32の活性を高める効果は小さいので、白熱灯(加熱用ランプ)55を消灯する(S180)。
【0040】
なお、上記ステップ176における臭いの濃度が予め設定された値Y1よりも大きいかの判断がYesのとき、即ち、排ガス成分多いと共に臭いの成分も多いときには、ステップ178へ移行し、臭いの濃度と排気ガスの濃度とが、設定された値X1、Y1に対して相対的にいずれが大きいかを判断する。ここで、排ガス分の方が大きいときには(S178がYes)、ステップ182へ進み、上述したように主として排ガスを酸化するための処理を行う。他方、臭い分の方が大きいときには(S178がNo)、ステップ180へ移行し、上述したように主として臭いを吸着するための処理を開始する。
【0041】
ここで、光触媒フィルタ30のNOX の吸着性能が劣化し、下流排ガスセンサ66にて比較的高い濃度のNOX が検出されると(図8に示すS116がYes)、或いは、吸着フィルタ34の吸着性能が劣化し、下流臭いセンサ68にて比較的高い濃度の臭いが検出されると(S118がYes)、ステップ120へ移行し、再生動作を開始する。ここでは先ず、該ステップ120にて、車速が第1設定値(例えば40km)を越えているかを判断する。そして、車速が第1設定値を越えている場合には(S120がYes)、所定時間以上継続して(例えば10秒)越えているかを判断する(S124)。即ち、再生動作に必要な負圧が継続して発生しているかを判断する。ここで、車速が継続して設定値を越えていない場合には(S120がNo、又は、S124がNo)、ステップ162へ移行して、フィルタの再生を行うことなく上述した空気の浄化を継続する。
【0042】
他方、車速が継続して設定値を越えている場合には(S120がYes、S124がYes)、制御装置54は、第2ダンパー22を操作して吸気管12を閉じて(S126)、第1ダンパー21を操作して、排気管18を開くと共に吹き出し管16を閉じる(S128)。即ち、該吸気管12及び吹き出し管16から空気が流入しないようにして、該空気浄化装置310内部に高い負圧を発生させる。そして、白熱灯55から相対的に強い光(100W)を光触媒フィルタ30に照射して、該光触媒フィルタ30を加熱する(S138)。なお、この際に、温度センサ56にて該光触媒フィルタ30の表面温度を測定し、所定値(例えば100°C)を越える場合には、照射する光の強度を低下させることにより、表面温度を当該所定値に保つ。更に、吸着フィルタ34に内蔵された電熱線を通電して、吸着フィルタ34を加熱する(S140)。
【0043】
第2実施態様では、減圧下で加熱することにより、光触媒フィルタ30及び吸着フィルタ34からNOX 等の被吸着物質を脱離して、排気管18を介して車外に排出する。この際に、車速が第3設定値(第1設定値よりも低い値、例えば30km)よりも高いかを判断し(S148)、第3設定値よりも高く、走行速度に応じて発生している負圧のみで空気浄化装置310内部を十分に減圧し得る場合には(S148がYes)、ターボファン42を停止することによりエネルギーを節減する(S150)。他方、車速が第3設定値より高くないときには(S148がNo)、低速走行にて発生している低い負圧に加えて、ターボファン42を回転することで、空気浄化装置310内部を必要な気圧まで減圧する。
【0044】
その後、再生時間として設定された時間について再生を行ったかを判断し(S152)、再生の終了によりステップ160へ移行し、空気の浄化を再開する。他方、再生が終了するまでは(S152がNo)、車速が第2設定値(第1設定値よりも低い、例えば35km)よりも低いかを判断する(S156)。ここで、車速が第2設定値以上であるときは(S156がNo)、ステップ140に戻り再生処理を続ける。他方、車速が第2設定値よりも低いときには(S156がYes)、更に、この第2設定値よりも低い状態が所定時間(例えば30秒)、続くかを判断する(S158)。ここで、低い状態が所定時間続かない限り(S158がNo)、ステップ140に戻り再生処理を続ける。他方、低い状態が所定時間続くときには、ステップ160へ移行し、再生動作を中断して空気の浄化を再開する。ここで、再生動作を中断して空気の浄化を再開しても、当該浄化処理中にステップ116、または、ステップ118の再生動作が必要かの判断がYesとなり、車速が継続して第1設定値を越えた際には(S120、S124がYes)、再生動作を再開する(S128〜S158)。
【0045】
この第2実施態様の空気浄化装置310は、車両に発生する負圧を用いて光触媒フィルタ30及び吸着フィルタ34の再生を行うため、再生時の除去率を高めることができる。この際に、吸気管12と吹き出し管16とを閉じるため、空気浄化装置310内を低い気圧まで減圧することが可能となり除去率を高めることができる。特に、この減圧を車両に発生する負圧を用いて行うため、モータ等を用いて減圧するのに対して、エネルギー消費がないという利点がある。なお、第2実施態様では、排気を車外へ直接排出したが、負圧の発生しているトランクルームに排気管を延在することで、該トランクルームを介して排気を車外へ放出することも可能である。
【0046】
上記第1、第2実施態様によれば、光触媒フィルタと吸着フィルタとの劣化を別個に判断して、それぞれに最適なように再生を行うため、フィルタを効率的に再生することができる。
【0047】
引き続き、参考例2について図10及び図11を参照して説明する。図10は、参考例2に係る空気浄化装置410の構成を示している。上述した第1、第2実施態様では、本発明の空気浄化方法を自動車用空気浄化装置に適用したが、この参考例2では、本発明の空気浄化方法を室内に配設される空気浄化装置に適用している。参考例2の構成では、光触媒フィルタ30、吸着フィルタ34等と共に、制御装置54、ランプ制御回路50が、筐体302内に一体に組み込まれている。また、この参考例2においては、再生時に脱離したガスを室外へ排気する排気管を室外まで延在している。
【0048】
ここで、参考例2に係る空気浄化装置410の動作について図11のフローチャートを参照して説明する。
該空気浄化装置310の制御装置54は、起動スイッチ(図示せず)がオンされると(S312がYes)、紫外線ランプ58を点灯させ、紫外線を光触媒フィルタ30へ放射して光触媒の活性を高め(S314)、直流モータ40を回転させ(S316)、光触媒フィルタ30側へ空気の圧送を開始する。そして、吸着フィルタ34の吸着性能が劣化したかを、下流臭いセンサ68からの出力に基づき判断する(S318)。ここで、高濃度の臭いが検出された際には(S318がYes)、図10に示すフィルタ交換ランプ69を点灯する(S320)。
【0049】
次に、ステップ322において、上流排気ガスセンサ62にて測定された排気ガス(NOX )が、予め設定された濃度X1よりも大きいかを判断する(S322)。ここで、排気ガス(NOX )が、予め設定された濃度X1よりも大きいときには(S322がYes)、電熱線46に通電することにより、触媒フィルタ30及び酸化触媒フィルタ32を80°C程度まで加熱し、両フィルタの酸化活性を高め、効率的に排ガス成分を酸化・分解せしめる。この浄化動作を起動スイッチがオフされるまで続ける(S328がYes)。
【0050】
他方、上記上流排気ガスセンサ62にて測定された排気ガス(NOX )が、予め設定された濃度X1よりも小さいときには(S322がNo)、電熱線46への通電を停止する(S326)。
【0051】
引き続き、参考例2の改変例に係る空気浄化装置の動作について、図12のフローチャートを参照して説明する。図11を参照して上述した実施態様では、臭いの濃度を臭いセンサ62、68にて検出して自動的に吸着フィルタ等の再生を行ったが、この改変例では、モード設定スイッチが設けられており、このスイッチに設定されたモード(ヘビーモード、ライトモード、ペットモード、通常モード)に従い光触媒フィルタ32及び吸着フィルタ34の再生を行う。
【0052】
ここで、ヘビーモードは、頻繁に喫煙する場合に設定し、ライトモードは、頻度は低いものの喫煙する場合に設定し、ペットモードは、ペットが居る部屋で設定する。そして、通常モードは、喫煙も無く、ペットも居ない部屋で設定する。
【0053】
この改変例の動作について、図12のフローチャートを参照して説明する。
ます、上記モード設定スイッチに、ヘビーモードが設定されているかを判断する(S352)。ここでヘビーモードが設定されている場合には(S352がYes)、ヘビーモードフラグを設定する(S354)。同様に、ライトモードが設定されているかを判断し(S356)、ライトモードが設定されている場合には、ライトモードフラグを設定する(S358)。また、ペットモードが設定されている場合には(S360がYes)、ペットモードフラグを設定し(S354)。通常モードが設定されている場合には(S364)、通常モードフラグを設定する(S368)。
【0054】
引き続き、光触媒の再生時間かを判断する(S370)。ここで、ヘビーモードフラグの設定されている場合には、2日に一度再生を行う(S372がYes)。そして、該ヘビーモードフラグの設定されている場合には、20分間、光触媒フィルタ32を加熱して再生を行う(S374)。
【0055】
他方、ライトモードフラグの設定されている場合には、3日に一度再生を行う(S272がYes)。そして、該ライトモードフラグの設定されている場合には、20分間、光触媒フィルタ32を加熱して再生する(S374)。また、ペットモードフラグの設定されている場合には、4日に一度再生を行う(S272がYes)。この場合には、10分間、光触媒フィルタ32を加熱して再生する(S374)。通常モードフラグの設定されている場合には、6日に一度再生を行う(S272がYes)。この際には10分間、光触媒フィルタ32を加熱して再生する(S374)。
【0056】
引き続き、吸着剤の再生時間かを判断する(S380)。ここで、ヘビーモードフラグの設定されている場合には、1日に一度再生を行う(S382がYes)。そして、該ヘビーモードフラグの設定されている場合には、20分間、吸着フィルタ34を加熱して再生を行う(S384)。
【0057】
他方、ライトモードフラグの設定されている場合には、2日に一度再生を行う(S272がYes)。そして、該ライトモードフラグの設定されている場合には、20分間、吸着フィルタ34を加熱して再生する(S384)。また、ペットモードフラグの設定されている場合には、2日に一度再生を行う(S272がYes)。この場合には、10分間、吸着フィルタ34を加熱して再生する(S384)。通常モードフラグの設定されている場合には、4日に一度再生を行う(S272がYes)。この際には10分間、吸着フィルタ34を加熱して再生する(S384)。
【0058】
なお、この参考例2において、吸着フィルタ34を再生して脱離したガスを室外へ排出して用いたが、吸着フィルタ34は、光触媒フィルタ30の加熱時も、また、吸着フィルタ34の劣化時も、加熱することなく交換して用いることにより、排気管を省くことも可能である。
【0059】
なお、上述した第1、第2実施態様においては、白熱灯55又はハロゲンランプ57、電熱線46にて光触媒フィルタ30及び吸着フィルタ34を加熱したが、加熱は種々の方法で行い得る。例えば、フィルタ30にエンジンの冷却水を循環して加熱し、更には、マグネトロン等を用いてマイクロ波を照射することで加熱することも可能である。また、上記実施態様では、空気の浄化時にランプにて、光触媒フィルタ30を80°C程度まで加熱したが、外気温度に応じて光の照射量、或いは、送風量を調整することで、光触媒の効率が最も高い温度となるよう一定に調整することも好適である。
【0060】
なお、第1、第2実施態様では、紫外線ランプとしてブラックライトを用いたが、光触媒を励起し得る限り種々のランプを用いることができる。更に、光触媒としてTiO2 を用いたが、臭気成分を酸化・分解し得る限り種々の材質を用いることができる。例えば、Ti、Cu、Zn、La、Mo、V、Sr、Ba、Ce、Sn、Fe、W、Mg、又はAlの各酸化物、及び、貴金属よりなる群から選択した少なくとも1種類から構成することができる。更に、上記実施態様においては、排気ガス濃度として、NO値を測定したが、この代わりにCO濃度を測定することも可能である。
【0061】
【効果】
請求項1および2の空気浄化装置によれば、本実施態様の吸着フィルタ34は、光触媒フィルタ30、酸化触媒フィルタ32の下流側に配設することにより、光触媒フィルタ30及び酸化触媒フィルタ32をハロゲンランプ57により加熱して用いている浄化時においても、該吸着フィルタ34は加熱されることなく、これら触媒によって酸化された物質を良好に吸着除去することができる。
【0062】
また、光触媒にてNO x 等の酸化・分解を行いながらでも、NO x 等を吸着し続けると光触媒フィルタ30の除去性能が低下する。このため、請求項3の空気浄化装置では、ハロゲンランプ57からのハロゲン光によって光触媒フィルタ30の表面温度を高め、吸着された物質を脱離することで再生させ、また、光触媒の反応速度を速めることにより、NO x 或いは他の難分解性ガスの光触媒による酸化・分解を更に促進させ、光触媒フィルタ30に吸着されたNO x 等の臭気成分を脱離せしめている。同時に、吸着フィルタ34を電熱線46にて加熱し、該吸着剤フィルタ34からもNO x を脱離するとともに、該吸着フィルタに光触媒フィルタから脱離した再生中のNO x が吸着されないようにする。この脱離動作の際には、ダンパー22を開き、活性炭から分離したNO x 、HNO 3 等をエンジン70のエアークリーナ72に圧送し、該エンジン70の燃焼室にて燃焼、或いは、三元触媒74にて窒素に還元して無害化してから車外に放出する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施態様に係る自動車用空気浄化装置の構成図である。
【図2】 図2(A)は、第1実施態様における自動車用空気浄化装置の搭載位置を示す説明図であり、図2(B)は、第2実施態様における自動車用空気浄化装置の搭載位置を示す説明図である。
【図3】 第1実施態様の自動車用空気浄化装置の再生動作を示すフローチャートである。
【図4】 第1実施態様の自動車用空気浄化装置の浄化動作を示すフローチャートである。
【図5】 参考例1に係る自動車用空気浄化装置の構成図である。
【図6】 参考例1の改変例に係る自動車用空気浄化装置の構成図である。
【図7】 本発明の第2実施態様に係る自動車用空気浄化装置の構成図である。
【図8】 第2実施態様の自動車用空気浄化装置の再生動作を示すフローチャートである。
【図9】 第2実施態様の自動車用空気浄化装置の浄化動作を示すフローチャートである。
【図10】 参考例2に係る空気浄化装置の構成図である。
【図11】 参考例2の空気浄化装置の動作を示すフローチャートである。
【図12】 参考例2の改変例に係る空気浄化装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 自動車用空気浄化装置
30 光触媒フィルタ
32 酸化触媒フィルタ
34 吸着フィルタ
42 ターボファン
55 白熱灯
57 ハロゲンランプ
58 紫外線ランプ
70 エンジン
74 三元触媒

Claims (4)

  1. 光触媒を担持した光触媒フィルタと、
    該光触媒フィルタよりも下流に配置され、酸化触媒を担持した酸化触媒フィルタと、
    前記酸化触媒フィルタより空気流の下流側に配設された、吸着剤を担持した吸着フィルタと、
    前記触媒フィルタより空気流の上流側に配設された、前記触媒フィルタ及び酸化触媒フィルタを加熱する触媒フィルタ加熱手段と、を備えたことを特徴とする空気浄化装置。
  2. 前記触媒フィルタより空気流の上流側に配設された排ガスセンサと、を備え、
    前記触媒フィルタ加熱手段は、前記排ガスセンサの出力値が所定値以上の場合に前記触媒フィルタを加熱することを特徴とする請求項1記載の空気浄化装置。
  3. 前記吸着フィルタを加熱する吸着フィルタ加熱手段と、
    前記触媒フィルタ及び前記吸着フィルタを通過した空気を車室内へ吹き出すかエンジンのエアークリーナへ吹き出すかを切り替えるダンパーとを備え、
    前記吸着フィルタと前記触媒フィルタを同時に加熱する際に、前記触媒フィルタ及び前記吸着フィルタを通過した空気をエンジンのエアークリーナへ吹き出す向きに前記ダンパーを作動させることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気浄化装置。
  4. 前記触媒フィルタ加熱手段は、紫外線照射手段を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の空気浄化装置。
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