JP4005868B2 - 車両用収納装置の車両内装部材への固定構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用収納装置の車両内装部材への固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の車両用収納装置1は、図12に示すように、リテーナ2とボックス3を有する。リテーナ2は、クラスターなどの車両内装部材4の裏面に、ビス5にて組付けられる。ボックス3は、リテーナ2を車両内装部材4の裏面に組付けた後、リテーナ2に車両内装部材4の意匠面側から挿入して組付けられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の車両用収納装置1には、つぎの問題点(課題)がある。
▲1▼ リテーナ2を車両内装部材4の裏面に組付けた後に、ボックス3をリテーナ2に車両内装部材4の意匠面側から組付けるため、手間が掛かる。
リテーナ2を車両内装部材4に車両内装部材4の意匠面側からビス5を用いて組み付けると、ビス5を取付けるためのビス取付け部(図示略)が車両内装部材4の意匠面側から見える部位に必要であるため、ボックス3をリテーナ2から取り外したときにビス5の頭が見えてしまい、見栄えが悪い。
▲2▼ リテーナ2を車両内装部材4の裏面に組付けるため、車両用収納装置1を車両内装部材4から取り外す場合、車両内装部材4を車体から取り外さなければならない。そのため、車両用収納装置1を車両内装部材4から取り外すのに手間がかかる。
▲3▼ リテーナ2を車両内装部材4に取付ける時にビスなどの締結品5が必要である。
本発明の第1の目的は、ボックスをリテーナに組み付けた状態で、リテーナを車両内装部材に車両内装部材の意匠面側から組み付けることができる、車両用収納装置の車両内装部材への固定構造を提供することにある。
本発明の第2の目的は、本発明の第1の目的に加えて、車両内装部材を車体から取り外すことなく、リテーナを車両内装部材から取り外すことができる、車両用収納装置の車両内装部材への固定構造を提供することにある。
本発明の第3の目的は、本発明の第1、第2の目的に加えて、ビス等の締結部品を用いずに、リテーナを車両内装部材に組付けることができる、車両用収納装置の車両内装部材への固定構造を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明はつぎの通りである。
(1) リテーナを有する車両用収納装置を車両内装部材に固定する固定構造であって、
前記リテーナを前記車両内装部材の意匠面側から押し込んだときに自動的に固定し、前記リテーナの内側から前記固定を解除可能な構造とし、
前記リテーナに、付加リテーナをビスなしで取付け可能とし、
前記付加リテーナにボックス出し入れプッシュオープン開閉機構用の駆動機構を装備し、
マニュアル式とプッシュオープン式とで、車両内装部材の構造は同じであり、かつ、リテーナの構造も同じである、車両用収納装置の車両内装部材への固定構造。
(2) 前記リテーナと前記車両内装部材の一方に弾性変位可能な爪が設けられ、前記リテーナと前記車両内装部材の他方に前記爪が入り込む穴が設けられており、
前記リテーナを前記車両内装部材の意匠面側から押し込んでいき前記爪が前記穴に入り込んだときに前記リテーナを前記車両内装部材に自動的に固定する構造となっている、(1)記載の車両用収納装置の車両内装部材への固定構造。
(3) 前記穴は前記リテーナの内側に向って開口しており、前記穴を通して前記爪を押すと前記爪が前記穴から外れて固定を解除できる構造となっている、(2)記載の車両用収納装置の車両内装部材への固定構造。
(4) 前記リテーナがマニュアル式のボックスを保持する場合において、前記リテーナには前記ボックスに摺動可能に押し付けられる弾性変位可能な舌片が一体に形成されている、(1)記載の車両用収納装置の車両内装部材への固定構造。
【0005】
上記(1)〜(4)の車両用収納装置の車両内装部材への固定構造では、リテーナを車両内装部材の意匠面側から押し込むだけで、リテーナを車両内装部材に固定することができる。そのため、ボックスをリテーナに組み付けた状態でリテーナを車両内装部材に車両内装部材の意匠面側から組み付けることができる。
また、リテーナの内側から固定を解除可能な構造としたので、リテーナを車両内装部材から取り外す場合、車両内装部材の意匠面側から取り外すことができる。そのため、車両内装部材を車体から取り外すことなく、車両用収納装置を車両内装部材から取り外すことができる。
また、付加リテーナはリテーナに取り付けられる。そのため、付加リテーナを設けた場合でも、リテーナを車両内装部材に取り付けることができ、車両内装部材を車体から取り外すことなくリテーナを車両内装部材から取り外すことができる。
また、マニュアル式とプッシュオープン式とで車両内装部材の構造は同じであり、かつ、リテーナの構造も同じであるため、マニュアル式とプッシュオープン式とで同じ部品を使用できる。
上記(2)の車両用収納装置の車両内装部材の固定構造では、リテーナを車両内装部材の意匠面側から押し込んでいき爪が穴に入り込んだときにリテーナを車両内装部材に自動的に固定する構造となっているので、リテーナを車両内装部材の意匠面側から押し込むだけでリテーナを車両内装部材に固定することができる。
また、リテーナを車両内装部材に固定するのにビス等の締結部品は不要である。
上記(3)の車両用収納装置の車両内装部材への固定構造では、穴はリテーナの内側に向って開口しており、穴を通して爪を押すと爪が穴から外れて固定を解除できる構造となっているので、リテーナを車両内装部材から取り外すときに、車両内装部材を車体から取り外すことなく、リテーナを車両内装部材の意匠面側から取り外すことができる。
上記(4)の車両用収納装置の車両内装部材への固定構造では、ボックスに摺動可能に押し付けられる弾性変位可能な舌片がリテーナに一体に形成されているので、マニュアル式のボックスをリテーナに出し入れするときに、バネ等の別部品を設けなくても、適度な操作フィーリングを得ることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1〜図8は、本発明実施例1の車両用収納装置の車両内装部材への固定構造を示しており、図9〜図11は、本発明実施例2の車両用収納装置の車両内装部材への固定構造を示している。ただし、図3、図8は、本発明実施例2の車両用収納装置の車両内装部材への固定構造にも適用可能である。
本発明実施例1と本発明実施例2にわたって共通する部分には、本発明実施例1と本発明実施例2にわたって同じ符号を付してある。
まず、本発明実施例1と本発明実施例2にわたって共通する部分を、たとえば図1〜図6、図8を参照して、説明する。
本発明実施例の、車両用収納装置の車両内装部材への固定構造は、図1に示すように、リテーナ10とボックス20を有する車両用収納装置30を車両内装部材40に固定する固定構造である。
【0007】
車両内装部材40は、図示略の車体に固定して取り付けられる。車両内装部材40は、たとえば、インスツルメントパネル、クラスター、コンソールパネル等である。以下、本発明実施例および図示例では、車両内装部材40がクラスターである場合を例にとって説明する。
車両内装部材40は、樹脂製である。車両内装部材40は、車室内の意匠の一部を形成する意匠面41と、開口部42と、開口部42の縁から車両前方向に延びるリテーナ保持部43を、有する。
開口部42には、リテーナ10(後述の付加リテーナ70が組付けられたリテーナ10を含む)が意匠面41側から挿入される。
リテーナ保持部43は、図2に示すように、リテーナ10を上下、左右方向に固定する固定面43aを有する。固定面43aは、図2に示すように、上下方向の固定面と左右方向の固定面とからなっていてもよく、図8に示すようにテーパ面からなっていてもよい。
【0008】
リテーナ10は、樹脂製である。リテーナ10は、図1に示すように、車両内装部材40の開口部42に車両内装部材40の意匠面側から挿入される。リテーナ10は、車両後方向に向って開口するリテーナ開口部11と、リテーナ開口部11と反対側の奥壁12と、リテーナ開口部11と奥壁12との間で車両前後方向に延び車両左右方向に互いに対向する側壁13、14と、側壁13、14の上端で両側壁13、14を連結し車両左右方向に延びる上壁15とを、有する。
【0009】
両側壁13、14のリテーナ内側面には、レール部13a、14aが一体に設けられている。レール部13a、14aは、車両前後方向に延びている。レール部13a、14aは、ボックス30を車両前後方向に摺動可能に保持する。
両側壁13、14には、車両左右方向に弾性変位可能な舌片13b、14bが一体に設けられている。舌片13b、14bは、リテーナ10がボックス20のうちマニュアル式のボックス22を保持する場合に、マニュアル式のボックス22に摺動可能に押し付けられる。舌片13b、14bは、リテーナ10がボックス20のうちプッシュオープン式のボックス21を保持する場合、プッシュオープン式のボックス21に接触していてもよく接触していなくてもよい。なお、図示例では、マニュアル式のボックスとプッシュオープン式のボックスを区別するため、マニュアル式のボックスをボックス22とし、プッシュオープン式のボックスをボックス21としている。
両側壁13、14の下端部には、図2、図4〜図6に示すように、リテーナ10がプッシュオープン式のボックス21を保持する場合に付加リテーナ70が取り付けられる、付加リテーナ取付け部13c、14cが一体に設けられている。
【0010】
図1に示すように、車両内装部材40とリテーナ10の一方には、爪50が設けられており、車両内装部材40とリテーナ10の他方には、穴60が設けられている(図示例では、爪50が車両内装部材40に設けられ、穴60がリテーナ10に設けられる場合を示している)。以下、本発明実施例では、爪50が車両内装部材40に設けられ、穴60がリテーナ10に設けられる場合を例にとって説明する。
爪50は、図3に示すように、車両内装部材40のリテーナ保持部43のうち、開口部42の車両左右方向の縁から車両前方に延びるリテーナ保持部に、一体に形成される。爪50は、車両左右方向に弾性変位可能である。爪50は、リテーナ10を車両内装部材40の意匠面41側から車両前方向に車両内装部材40に押し込んでいったとき、穴60に入り込む。爪50が穴60に入り込んだとき、リテーナ10は車両内装部材40に車両前後方向に固定される。
穴60は、リテーナ10の両側壁13、14に設けられる。穴60は、リテーナ10の両側壁13、14を車両左右方向に貫通している。穴60がリテーナ10の両側壁13、14を貫通しているので、穴60に爪50が入り込んでいるとき(リテーナ10が車両内装部材40に固定されているとき)、リテーナ10の内側から、図示略の細い棒状のような物で穴60を通して穴60に入り込んでいる爪50を穴60の外に押し出すことができる。穴60から爪50を穴60の外に押し出したとき、リテーナ10の車両内装部材40への車両前後方向の固定が解除される。そのため、穴60から爪50を押し出したとき、リテーナ10を車両内装部材40から車両後方向に取り外すことができる。
【0011】
ボックス20は、たとえば、灰皿ボックス、小物入れボックス、カップホルダ等である(本発明図示例では、ボックス20が灰皿ボックスである場合を示している)。
ボックス20は、▲1▼ボックス20をリテーナ10内に収納したときに自動的にロックをかけボックス20が収納位置にあるときにボックス20をロックし、ボックス20を収納位置より車両前方に位置する押し込み位置に押し込むことによってロックを外しバネの付勢力でリテーナ10から車両後方に(車室内に)突出する、プッシュオープン式のボックス21であるか、または、▲2▼リテーナ20に手動で出し入れするマニュアル式のボックス22である。
ボックス20は、リテーナ10に着脱可能に保持される。ボックス20は、図2に示すように、リテーナ10のレール部13a、14aに車両前後方向に摺動可能に保持される。ボックス20は、リテーナ10に車両後方から(車両内装部材40の意匠面側から)挿入される。
ボックス20には、図1に示すように、ドア20aが設けられている。ドア20aは、ボックス20に一体に形成されていてもよく、ボックス20と別体に形成されてボックス20に固定して取付けられていてもよい。ドア20aの意匠面20bは、ボックス20がリテーナ10に収納されているとき、車両内装部材40の意匠面41と面一またはほぼ面一になっている。
【0012】
つぎに、本発明実施例1と本発明実施例2にわたって共通する部分の作用を説明する。
本発明実施例では、リテーナ10を車両内装部材40の意匠面41側から車両前方向に押し込むだけで、爪50が穴60に入り込み、リテーナ10を車両内装部材40に固定することができる。また、ボックス20は、リテーナ10に車両内装部材40の意匠面側から挿入される。
したがって、ボックス20をリテーナ10に組み付けた状態でリテーナ10を車両内装部材40に車両内装部材40の意匠面41側から組み付けることができる。
【0013】
リテーナ10の内側から、細い棒状のような物(図示略)を穴60に通して穴60に入り込んでいる爪50を穴60から押し出すことができるので、リテーナ内側から(車両内装部材40の意匠面側から)、リテーナ10と車両内装部材40との固定を解除できる。そのため、車両内装部材40を図示略の車体から取り外すことなく、リテーナ10を車両内装部材40から車両後方に取り外すことができる。
【0014】
リテーナ10は、爪50が穴60に入り込むことで、車両内装部材40に固定されるので、リテーナ10を車両内装部材40に固定するのにビス等の締結部品は不要である。
マニュアル式とプッシュオープン式とで、車両内装部材40の構造は同じであり、かつ、リテーナ10の構造も同じであるため、マニュアル式とプッシュオープン式とで同じ部品(車両内装部材40とリテーナ10)を使用できる。
【0015】
つぎに、本発明各実施例に特有な部分を説明する。
本発明実施例1は、図1〜図8に示すように、プッシュオープン式のボックス21を有する場合を示している。リテーナ10には、付加リテーナ70が取り付けられる。付加リテーナ70とボックス21の底壁裏面20cには、駆動装置80が設けられる。
付加リテーナ70は、樹脂製である。付加リテーナ70は、図1に示すように、車両後方向に向って開口する開口部71と、開口部71と反対側の奥壁72と、開口部71と奥壁72との間で車両前後方向に延び車両左右方向に互いに対向する側壁73、74と、側壁73、74の下端で両側壁73、74を連結し車両左右方向に延びる底壁75とを、有する。
側壁73、74の上端部には、取付け部76、77が一体に形成されている。取付け部76は付加リテーナ13cに着脱可能に取り付けられ、取付け部77は付加リテーナ14cに着脱可能に取り付けられる。付加リテーナ70は、図2、図4〜図6に示すように、取付け部76、77をリテーナ10の付加リテーナ取付け部13c、14cに取り付けることで(係合させることで)、リテーナ10に取り付けられる。付加リテーナ70は、取付け部76、77をリテーナ10の付加リテーナ取付け部13c、14cから外すことで(係合を解除させることで)、リテーナ10から取り外すことができる。付加リテーナ70をリテーナ10に取り付けるのに、ビス等の締結部品は不要である。
【0016】
駆動装置80は、図1、図7に示すように、付加リテーナ70の底壁75と、ボックス21の底壁裏面20cとに、設けられる。
駆動装置80は、ボックス21を常時リテーナ10から車両後方に(車室内側に)突出する方向に付勢するバネ81と、ボックス21の出し入れ動に高級感を与えるギヤ付のダンパ82と、ロックピン83を備えたロック部84と、ダンパ82のギヤと噛み合うラック(ギヤでも可)85と、ロックピン83が係脱するハートカム86と、からなる。ただし、駆動装置80は、上記構成に限定されるものではない。
バネ81と、ダンパ82と、ロックピン83を備えたロック部84とは、付加リテーナ70の底壁75に配置される。ラック85とハートカム86は、ボックス21の底壁裏面21aに一体に形成される。
【0017】
本発明実施例1では、付加リテーナ70はリテーナ10に取り付けられるので、付加リテーナ70の有無によらずリテーナ10を車両内装部材40に取り付けることができる。そのため、付加リテーナ70がリテーナ10に取り付けられた場合でも、リテーナ10を車両内装部材40の意匠面側から車両内装部材40に固定することができ、車両内装部材40を車体から取り外すことなくリテーナ10を車両内装部材40から取り外すことができる。
【0018】
本発明実施例2は、図9〜図11に示すように、マニュアル式のボックス22を有する場合を示している。ボックス22のドア20aに把手部22aが設けられる。把手部22aは、ボックス22をリテーナ10に手動で出し入れするときに手を引っかけるために設けられる。
ボックス22の側壁は、ボックス22をリテーナ10に出し入れするとき、舌片13b、14bに摺動する。ボックス22が舌片13b、14bに摺動するので、ボックス22をリテーナ10に出し入れするとき、バネ等の別部品を設けることなく、良好な操作フィーリングを得ることができる。
【0019】
本発明実施例2では、ボックス22をリテーナ10に出し入れするとき、ボックス22の側壁が舌片13b、14bに摺動するので、ボックス22をリテーナ10に出し入れするときに、バネ等の別部品を設けなくても、適度な操作フィーリングを得ることができる。なお、先に説明した実施形態では、マニュアル式のボックスとプッシュオープン式のボックスとをそれぞれ用意したが、マニュアル式のボックスに駆動装置を取付けられるようにして、ボックスを共通化することも可能である。
【0020】
【発明の効果】
請求項1〜請求項4記載の車両用収納装置の車両内装部材への固定構造によれば、リテーナを車両内装部材の意匠面側から押し込むだけで、リテーナを車両内装部材に固定することができる。そのため、ボックスをリテーナに組み付けた状態でリテーナを車両内装部材に車両内装部材の意匠面側から組み付けることができる。
また、リテーナの内側から固定を解除可能な構造としたので、リテーナを車両内装部材から取り外す場合、車両内装部材の意匠面側から取り外すことができる。そのため、車両内装部材を車体から取り外すことなく、車両用収納装置を車両内装部材から取り外すことができる。
また、付加リテーナはリテーナに取り付けられる。そのため、付加リテーナを設けた場合でも、リテーナを車両内装部材に取り付けることができ、車両内装部材を車体から取り外すことなくリテーナを車両内装部材から取り外すことができる。
また、マニュアル式とプッシュオープン式とで車両内装部材の構造は同じであり、かつ、リテーナの構造も同じであるため、マニュアル式とプッシュオープン式とで同じ部品を使用できる。
請求項2記載の車両用収納装置の車両内装部材の固定構造によれば、リテーナを車両内装部材の意匠面側から押し込んでいき爪が穴に入り込んだときにリテーナを車両内装部材に自動的に固定する構造となっているので、リテーナを車両内装部材の意匠面側から押し込むだけでリテーナを車両内装部材に固定することができる。
また、リテーナを車両内装部材に固定するのにビス等の締結部品は不要である。
請求項3記載の車両用収納装置の車両内装部材への固定構造によれば、穴はリテーナの内側に向って開口しており、穴を通して爪を押すと爪が穴から外れて固定を解除できる構造となっているので、リテーナを車両内装部材から取り外すときに、車両内装部材を車体から取り外すことなく、リテーナを車両内装部材の意匠面側から取り外すことができる。
請求項4記載の車両用収納装置の車両内装部材への固定構造によれば、リテーナにはボックスに摺動可能に押し付けられる弾性変位可能な舌片が一体に形成されている。そのため、マニュアル式のボックスをリテーナに出し入れするときに、バネ等の別部品を設けなくても、適度な操作フィーリングを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例1の車両用収納装置の車両内装部材への固定構造を示す、分解斜視図である。
【図2】本発明実施例1の車両用収納装置の車両内装部材への固定構造を示す、断面図である。
【図3】本発明実施例1の車両用収納装置の車両内装部材への固定構造の、爪と穴とその近傍を示す断面図である。
【図4】本発明実施例1の車両用収納装置の車両内装部材への固定構造の、リテーナと付加リテーナを底面側からみた分解斜視図である。
【図5】付加リテーナをリテーナ10に組み付ける組付け方法を示す部分斜視図である。
【図6】付加リテーナをリテーナ10に組み付ける組付け方法を示す部分断面図である。
【図7】本発明実施例1の車両用収納装置のボックスを底面側からみた斜視図である。
【図8】本発明実施例1の車両用収納装置の車両内装部材への固定構造の、リテーナを保持する面がテーパ面となった場合を示す部分拡大断面図である。
【図9】本発明実施例2の車両用収納装置の車両内装部材への固定構造を示す、分解斜視図である。
【図10】本発明実施例2の車両用収納装置の車両内装部材への固定構造を示す、断面図である。
【図11】本発明実施例1の車両用収納装置のボックスを底面側からみた斜視図である。
【図12】従来の車両収納装置の車両内装部材への固定構造を示す、分解斜視図である。
【符号の説明】
10 リテーナ
13a、14a レール部
13b、14b 舌片
13c、14c 付加リテーナ取付け部
20 ボックス
30 車両用収納装置
40 車両内装部材
41 車両内装部材の意匠面
42 開口部
43 リテーナ保持部
50 爪
60 穴
70 付加リテーナ
76、77 取付け部
80 駆動装置
Claims (4)
- リテーナを有する車両用収納装置を車両内装部材に固定する固定構造であって、
前記リテーナを前記車両内装部材の意匠面側から押し込んだときに自動的に固定し、前記リテーナの内側から前記固定を解除可能な構造とし、
前記リテーナに、付加リテーナをビスなしで取付け可能とし、
前記付加リテーナにボックス出し入れプッシュオープン開閉機構用の駆動機構を装備し、
マニュアル式とプッシュオープン式とで、車両内装部材の構造は同じであり、かつ、リテーナの構造も同じである、車両用収納装置の車両内装部材への固定構造。 - 前記リテーナと前記車両内装部材の一方に弾性変位可能な爪が設けられ、前記リテーナと前記車両内装部材の他方に前記爪が入り込む穴が設けられており、
前記リテーナを前記車両内装部材の意匠面側から押し込んでいき前記爪が前記穴に入り込んだときに前記リテーナを前記車両内装部材に自動的に固定する構造となっている、請求項1記載の車両用収納装置の車両内装部材への固定構造。 - 前記穴は前記リテーナの内側に向って開口しており、前記穴を通して前記爪を押すと前記爪が前記穴から外れて固定を解除できる構造となっている、請求項2記載の車両用収納装置の車両内装部材への固定構造。
- 前記リテーナがマニュアル式のボックスを保持する場合において、前記リテーナには前記ボックスに摺動可能に押し付けられる弾性変位可能な舌片が一体に形成されている、請求項1記載の車両用収納装置の車両内装部材への固定構造。
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