JP4005829B2 - 高周波モジュール部品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は通信機器のアンテナと、送受信回路との間に配置されるスイッチ回路部を含む高周波モジュール部品に関するものであり、この高周波モジュール部品内のアンテナの後段部分に静電サージ除去回路部を配置した高周波モジュール部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
携帯用電話機に代表される移動通信機器の小型化が進むと同時に電話機の伝送方式の世代交代が急速に進んでいる。これらの移動無線通信機器にはアンテナを受信回路または送信回路に選択的に接続制御を行うスイッチ回路部を有する高周波モジュール部品が多用されている。
【0003】
通常、スイッチ回路部は、図5に示す高周波モジュール部品の一部として、多層配線基板51に形成されていた。多層配線基板51は、誘電体層52が複数積層され、その内部にストリップ線路やインダクタンス素子、平面状に広がったグランド電位となる導体膜を含む内部配線パターン55が形成され、表面には各種電子部品素子54を搭載する配線パターン53が形成されている。また、多層配線基板51の表面には、所定回路を形成する電子部品素子54が搭載されている。そして、多層配線基板51の表面側を被覆すようにシールドケース58が取着されている。さらに、多層配線基板51の端面及び底面には外部のマザーボードと接続する各種端子電極56、57が形成されている。特に、端子電極56はグランド電位の端子電極であり、例えばシールドケース58の脚部59と接続することになる。
【0004】
このようなスイッチ回路部は、例えば図6に示すような回路構成となっている。図6は最も単純なシングルモード(単一の通信システムの送受信制御を行うスイッチ回路部)である。
【0005】
図において、スイッチ回路部は、コンデンサ素子C51〜C57、インダクタンス素子L51〜L56、抵抗R51、スイッチングダイオードD51、D52とから構成され、例えばアンテナと受信回路及び送信回路との間に配置されるものである。即ち、スイッチ回路部は、アンテナに接続するアンテナ端子ANT、受信回路に接続する受信端子RX、送信回路に接続する送信端子TX及び受信と送信動作を切り換える制御信号が供給される制御端子VC51を有している。
【0006】
動作としては、制御端子VC51に、スイッチングダイオードD51、D52をオン状態とするバイアス信号を供給することにより、アンテナ端子ANTと送信端子TXとの間のスイッチングダイオードD51がオン状態(インピーダンスが小さく)となり、送信回路TX(便宜上端子と同一符号を付す)からの送信信号をアンテナ端子ANTに供給することができる。
【0007】
この時、ストリップラインL51の一端はアース電位となり、ショートスタブとして動作する。即ち、ショートスタブの長さを、送信信号の中心的な周波数を考慮して、その1/4波長の長さに設計すれば、送信信号に対してインピーダンスが大きくなり、その結果、送信信号が受信回路RX(便宜上端子と同一符号を付す)に流れることはない。
【0008】
また逆に、制御端子VC51に、スイッチングダイオードD51、D52をオフ状態とするバイアス信号を供給することにより、アンテナ端子ANTと送信端子TXとの間のスイッチングダイオードD51がオフとなり、アンテンナ端子ANTと送信回路TXとの間が遮断される。また、ストリップラインL51は、スイッチングダイオードD52によって接地より切り離され、その結果、単なる伝送路と動作して、アンテナから受信された受信信号は、受信端子RXに流れることになる。
【0009】
ここで、図6のスイッチ回路部中、フィルタF1は、受信信号の帯域を通過させるフィルタであり、それ以外の不要な信号成分、例えば静電サージ成分を除去するフィルタであり、2つのインダクタンス素子L53、L54、コンデンサ素子C53、C54とから構成されている。
【0010】
また、フィルタF2は、送信信号の帯域を通過させるフィルタであり、それ以外の不要な信号成分、例えば、静電サージ成分を除去するフィルタであり、2つのインダクタンス素子L55、L56、コンデンサ素子C55、C56とから構成されている。
【0011】
このようなインダクタンス素子L51〜L56は、図5に示す多層配線基板51の表面に形成されたインダクタンス導体膜(ストリップライン導体膜)やチップインダクタンス素子、または、多層配線基板51の内部に形成されたインダクタンス導体膜(ストリップライン導体膜)によって形成される。また、コンデンサ素子C51〜C56、抵抗R51、スイッチングダイオードD51、52は、多層配線基板51上に配置されたチップコンデンサ素子、チップ抵抗器、PINスイッチングダイオードなどで構成される。また、多層配線基板51の端子電極56、57は、図6のアンテナ端子ANT、受信端子RX、送信端子TXなどであり、その他の端子電極56はアース端子であり、このアース端子56にシールドケース58が接合している。
【0012】
尚、高周波スイッチ部品の小型化、高機能化のため、この多層配線基板51に、スイッチ回路部以外の回路部、受信回路部またはその一部、送信回路部またはその一部を形成してもよい。この場合、端子電極57の機能は各回路部の組み合わせによって異なることになる。
【0013】
また、スイッチ回路部には、サージ対策としてアンテナと接続するアンテナ端子ANTとスイッチ回路部との間に静電サージ除去回路部を配置していた。この静電サージ除去回路部は、コンデンサ素子、インダクタンス素子からなり、例えばT型接続されて構成されている。そして、従来の静電サージ除去回路部はアンテナを人体で触れた場合に発生する300〜500MHz程度の静電サージを除去するものである。これよりスイッチ回路部を破壊することを防止するための回路である。
【0014】
さらに、近年、受信回路における周波数選択性を向上させるために、受信回路の前段に、図6のフィルタF1の回路構成に代えて、周波数選択性の高いSAWフィルタなどのSAW素子を用いる場合が多い、このSAW素子は、一般に圧電基板上に所定間隔の櫛歯電極を形成しており、しかも、この櫛歯電極は、選択すべき周波数に応じて非常に狭い最短間隔となっている。そのため、特に、サージ対策として静電サージ除去回路部の存在が重要となる。
【0015】
この静電サージ除去回路部を介在させないと、SAW素子に過度のサージ電圧が印加し、櫛歯電極を破壊してしまう。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、本発明者は、多層配線基板上に搭載する静電サージ除去回路部を構成するインダクタンス素子、コンデンサ素子と、スイッチ回路部を構成するスイッチングダイオード、ストリップ線路、インダクタンス素子、コイル、抵抗、コンデンサ素子との実装位置関係によって、また、静電サージ除去回路部のカットオフ周波数によって、静電サージを充分に除去することができないことを知見した。
【0017】
SAW素子は、例えばGSM通信システスやDCS通信システムなどの高周波の受信信号に対応するため、1μm以下の最短間隔の櫛歯電極を使用せざるを得なく、従来のスイッチ回路部ではスイッチングダイオードD51、D52が破壊しない程度のサージ電圧でカットするフィルタ特性で構成すればよかった。
【0018】
しかし、スイッチ回路部にSAW素子を用いた場合には、静電サージ除去回路部によるサージ電圧を低下させる必要がある。なお、静電サージによる破壊は特にSAW素子で顕著に発生するが、半導体として動作するスイッチングダイオードにおいても、静電サージによる誤動作についても対応が必要であった。
【0019】
この対策としては静電サージ除去回路部で構成されるフィルタのカットオフ周波数を高く設定すればよいが、その場合、例えばGSM通信システムの通信帯域(約900MHz程度)の損失が大きくなり、安定した送受信に悪影響を与えてしまうという問題があった。
【0020】
本発明は、上述の問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的は、静電サージ除去回路の静電サージ除去を向上させるとともに、さらに、送受信帯域での信号の損失を極小化できるスイッチ回路部を具備した高周波モジュール部品を提供するものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明は、多層配線基板の端面に、グランド電位の端子電極及びアンテナに接続するアンテナ端子電極が形成され、前記多層配線基板の表面に、前記アンテナから受信された受信信号を受信回路に、送信回路の送信信号を前記アンテナに夫々選択的に供給制御するスイッチ回路部を構成する複数の第1電子部品素子と、前記アンテナと前記スイッチ回路部との間に直列配置された第1及び第2のコンデンサ素子、並びに一端が前記グランド電位の端子電極に接続され、他端が前記第1及び第2のコンデンサ素子に接続されたインダクタンス素子からなる複数の第2電子部品素子とを搭載してなる高周波モジュール部品において、前記インダクタンス素子の他端から前記グランド電位の端子電極までの最短間隔をD1とし、前記複数の第1電子部品素子のいずれかから前記第2電子部品素子のいずれかまでの最短間隔をD2としたとき、D1<D2を満足することを特徴とする高周波モジュール部品である。
【0022】
前記複数の第2電子部品素子は、カットオフ周波数が600〜800MHzのハイパスフィルタを構成している。
【0023】
そして、前記最短間隔D1が0.15〜0.2mmの範囲であり、前記最短間隔D2が0.25mm以上の値である。
【作用】
本発明では、静電サージ除去回路部Sを構成する第2電子部品素子(インダクタンス素子及びコンデンサ素子)とグランド端子電極までの最短間隔D1を、第2電子部品素子とスイッチ回路部を構成する第1電子部品素子(インダクタンス素子、コンデンサ素子、抵抗素子、スイッチングダイオード素子)までの最短間隔D2より短くしたため、アンテナ端子から入ったサージ信号は静電サージ除去回路部Sのフィルタ機能によって、また、静電サージ除去回路部Sを構成する第2電子部品素子からグランド電位への空中放電によって、スイッチ回路部を構成する第1電子部品素子へ影響(ダメージ)を減少できる。特に、静電サージ除去回路部Sのフィルタをカットオフ周波数が600〜800MHzとするハイパスフィルタとし、一般の静電サージ除去回路部のフィルタよりもカットオフ周波数を高く設定することにより、サージ電圧を低くしている。これにより、スイッチングダイオードの誤動作、特にSAW素子の櫛状電極の破壊を軽減でき、スイッチングダイオード、SAW素子の安定した動作の維持が達成できる。
【0024】
しかも、必要な周波数帯域、例えば、GSM通信システムの送受信号の損失を低減できる。
【0025】
また、第2電子部品素子の最短間隔D1を0.15〜0.2mmの範囲として、第1電子部品素子の最短間隔D2を0.25mm以上の値とした。このため、アンテナから入ったサージ信号を、静電サージ除去回路部Sのハイパスフィルタ機能と、特に、第2電子部品素子からグランド電位への空中放電の効果により、第1電子部品素子へのダメージ、特に、SAW素子のダメージを減少させることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の高周波モジュール部品について基づいて説明する。
尚、本発明の高周波モジュール部品は、高周波モジュール部品自体の構造は、図5に示す構造と実質的に同一である。即ち、高周波モジュール部品50は、多層配線基板51に形成されていた。多層回路基板は、誘電体層52が複数積層され、その内部にストリップ線路やインダクタンス素子、平面状に広がったアース電極となる導体を含む内部配線層55が形成され、表面に各種電子部品素子54を搭載する配線パターン53が形成されている。そして、多層配線基板51の表面にはスイッチ回路部や静電サージ除去回路を構成する電子部品素子54が搭載されている。そして、多層配線基板51の表面には、各種電子部品素子54を被覆するようにシールドケース58が取着されている。また、多層配線基板51の端面及び底面には外部のマザーボードと接続する各種端子電極56、57が形成されている。この端子電極56はグランド電位の端子電極であり、例えばシールドケース58の脚部59と接続する。
【0027】
この多層配線基板51には、スイッチ回路部SW、静電サージ除去回路部Sを少なくとも有しており、さらに、受信回路の全部または一部や、送信回路の全部または一部が配置されている。従って、端子電極56、57のうち、特に、端子電極57は、搭載される回路部によって、夫々の機能が相違し、例えば、電源電圧、受信端子、送信端子、送受信を切り換える制御端子であり、さらに、受信回路や送信回路に信号を供給する端子、これらの制御を行うための端子である。
【0028】
図1は、静電サージ除去回路部Sを用いた単一通信システムに対応したスイッチ回路部SWの回路図である。
【0029】
図1において、スイッチ回路部SWは、受信端子を介して受信回路RXに接続されており、送信端子を介して送信回路TXに接続されている。また、スイッチ回路部SWは、アンテナ端子ANTを介してアンテナに接続されている。
【0030】
このスイッチ回路部SWは、アンテナ端子ANTに接続された静電サージ除去回路部Sが配置されている。この静電サージ除去回路部Sは、例えば、1つのインダクタンス素子L101、2つのコンデンサ素子C101、C102から構成され、インダクタンス素子L101の一端がグランド電位に接続されており、さらに、その他端は、2つコンデンサ素子C101、C102が接続されて、全体として、T型のLCフィルタを構成している。
【0031】
ここで、静電サージ除去回路部Sを構成する1つのインダクタンス素子L101、2つのコンデンサ素子C101、C102を総称して、第2電子部品素子2と規定する。
【0032】
また、スイッチ回路部SWは、コンデンサ素子C1〜C5、インダクタンス素子L1、L2、スイッチングダイオードD1、D2、抵抗R1、SAW素子SFとから構成されている。尚、これら、コンデンサ素子C1〜C3、インダクタンス素子L1、L2、スイッチングダイオードD1、D2、抵抗R1、SAW素子SFを総称して第1電子部品素子1と規定する。
【0033】
具体的には、アンテナ端子ANTは、静電サージ除去回路部Sを介して、スイッチ回路部SWを介して受信回路RX及び送信回路TXに接続する。
【0034】
例えば、静電サージ除去回路部Sから受信回路RXとの間には、インダクタンス素子L1、コンデンサ素子C1、C2から成るπ型フィルタが配置され、さらに、SAW素子SFが配置されている。
【0035】
尚、コンデンサ素子C2とSAW素子SFの接続点と接地電位との間には、スイッチングダイオードD1、コンデンサ素子C3が配置され、さらに、スイッチングダイオードD1のアノード側には、抵抗R1を介して制御端子VCが配置されている。
【0036】
また、静電サージ除去回路部Sから送信回路TXとの間には、スイッチングダイオードD2が配置されている。
【0037】
尚、スイッチングダイオードD2の送信端子側と接地電位との間には、スイッチングダイオードD1のバイアス信号を接地とし、高周波信号に対して高インピーダンスとするインダクタンス素子L2を配置している。
ここで、π型フィルタ(インダクタンス素子L1、コンデンサ素子C1、C2)は、スイッチングダイオードD1のオフ状態で、オフ容量成分と合成されて、受信信号の帯域を通過させるフィルタ特性となる。なお、この特性の決定は、各部品の回路定数によって設定される。また、スイッチングダイオードD1のオン状態で、オンインダクタンス成分と合成されて、送信信号及び受信信号の帯域を通過させないフィルタ特性となる。
【0038】
このような構成により、例えば制御電圧端子VCにスイッチングダイオードD1及びスイッチングダイオードD2をオンとするバイアス信号を供給すると、このバイアス信号は、スイッチングダイオードD1、インダクタンス素子L1、スイッチングダイオードD2、インダクタンス素子L2を介して接地に流れる。
【0039】
例えば、送信動作においては、スイッチングダイオードD1、D2がともにオン状態となるバイアス信号を供給する。これにより、静電サージ除去回路部Sと送信回路TXとが互いに接続されることになる。同時に、π型フィルタにおいては、スイッチングダイオードD1のオンインダクタンス成分と合成され、送信信号の周波数帯域を阻止する働きを行う。
【0040】
その結果、送信信号は、コンデンサ素子C5、スイッチングダイオードD2、静電サージ除去回路部Sを介してアンテナ端子ANTに導出される。そして、送信信号は、π型フィルタ部分で遮断され、受信回路RXに流れることが一切ない。
【0041】
図2は、本発明の高周波モジュール部品に用いられる静電サージ除去回路部Sを有するスイッチ回路部の回路図である。
【0042】
この例は、3つの通信システムをそれぞれ選択的に切り換えるスイッチ回路部SWであり、例えば、送受信端子としては、GSM通信用の送信端子TXGSM、GSM通信用の受信端子RXGSM、GSM通信時の送信動作と受信動作を切り換える制御端子VC1、DCS通信時及びPCS通信時に共用して用いる送信端子TXDCS/PCS、DCS通信用の受信端子RXDCS、PCS通信時の受信端子RXPCS、DCS通信時及びPCS通信時の送信動作と受信動作と切り換える制御端子VC2、DCS通信時の受信動作とPCS通信時の受信動作とを切り換える制御端子VC3とを有している。
【0043】
ここで、例えば、GSM通信システムの送受周波数帯は、900MHz帯域であり、PCS、DCS通信システムの送受信帯域は、1.8GHz帯域である。
【0044】
このため、周波数帯域に低い側のGSM通信用のスイッチ回路部SWは、アンテナ端子ANTから、しきい値が900MHzから1.8GHzの間の値に設定したローパスフィルタLPF、静電サージ除去回路部Sを介して配置されている。このスイッチ回路部SWの構成は、図1に示すように、スイッチングダイオードD301、D401、インダクタンス素子L31、L401、コンデンサ素子C41、C42、C401、SAW素子SF401、抵抗R401とから構成されている。
また、周波数帯域の高い側のPCS/DCS通信用のスイッチ回路部SWは、アンテナ端子ANTから、しきい値が900MHzから1.8GHzの間の値に設定したハイパスフィルタHPFを介して配置されている。
【0045】
このスイッチ回路部SWの構成は、3つのスイッチングダイオードD501、D601、D701、5つのインダクタンス素子L31、L401、コンデンサ素子C41、C42、C401、SAW素子SF401、抵抗R401とから構成されている。
【0046】
動作的には、例えば、GSM通信システムの送受信の切り換えは、基本的に図1と同一である。こので、GSM通信システムの送受信信号は、例えば、1.8GHz帯のような高い周波数帯域を通させないローパスフィルタLPF及び少なくとも600〜800MHzをカットオフ周波数とするハイパスフィルタ機能の静電サージ除去回路部Sを通過することになる。
【0047】
また、例えば、DCS/PCS通信システムの送受信の切り換えにおいて、DCS/PCS通信システムの送信時には、制御端子VC2にスイッチングダイオードD501、D601をオンとするバイアス信号を供給し、制御端子VC3にスイッチングダイオードD701をオフとするバイアス信号(例えば、バイアスを印加しないまたは負の電圧を与える)を供給する。これによって、スイッチングダイオードD501、D601はそれぞれオンとなり、スイッチングダイオードD701はオフとなる。ここで、コンデンサ素子C61、インダクタンス素子L61、コンデンサ素子C62と、スイッチングダイオードD601(オンインダクタタンス成分が発生)、コンデンサ素子C63は、DCS/PCS通信システムの送信信号の帯域を遮断するフィルタとして作用する。
【0048】
従って、DCS/PCS通信システムの送信信号は、上述のコンデンサ素子C61、インダクタンス素子L61、コンデンサ素子C62と、スイッチングダイオードD601(オンインダクタンス成分が発生)、コンデンサ素子C63のフィルタによって、受信端子RXDCSに導出されることがなく、また、オフ状態のスイッチングダイオードD701によって受信端子RXPCSに導出されることがない。
【0049】
また、PCS通信システムの受信時には、制御端子VC2にスイッチングダイオードD501をオフとするバイアス信号(例えば、バイアスを印加しないまたは負の電圧を与える)を印加し、同時に、制御端子VC3にスイッチングダイオードD701をオンとするバイアス信号を供給する。尚、スイッチングダイオードD701に供給されたバイアス信号は、スイッチングダイオードD601にも印加され、オン状態となる。ここで、コンデンサ素子C61、インダクタンス素子L61(オンインダクタンス成分が発生)、コンデンサ素子C62と、スイッチングダイオードD601、コンデンサ素子C63は、DCS通信システムの受信信号の帯域を遮断するフィルタとして作用する。即ち、コンデンサ素子C61、インダクタンス素子L61、コンデンサ素子C62と、スイッチングダイオードD601、コンデンサ素子C63は、両通信システムの送信信号に対して、また、DCS通信システムの受信信号に対して遮断するフィルタとなるように各素子の回路定数を設定する必要がある。
【0050】
従って、アンテナ端子ANT受信され、ハイパスフィルタを通過したPCS通信システムの受信信号は、オフ状態のスイッチングダイオードD501によって、送信端子TXDCS/PCSに導出されることがなく、また、上述のコンデンサ素子C61、インダクタンス素子L61、コンデンサ素子C62と、スイッチングダイオードD601(オンインダクタンス成分が発生)、コンデンサ素子C63のフィルタによって、受信端子RXDCSに導出されることがない。結果として、オン状態のスイッチングダイオードD701を介して受信端子RXPCSに安定して導出される。
【0051】
また、DCS通信システムの受信時には、制御端子VC2及び制御端子VC3に、スイッチングダイオードD501、D601、D701をそれぞれオフとなるバイアス信号(例えば、バイアスを印加しない、または負の電圧を与える)を供給する。ここで、スイッチングダイオードD601がオフ状態であるため、コンデンサ素子C61、インダクタンス素子L61、コンデンサ素子C62と、スイッチングダイオードD601(オフ容量成分が発生)、コンデンサ素子C63は、通過帯域特性が変動し、DCS通信システムの受信信号の帯域を通過させるフィルタとして作用する。
【0052】
従って、アンテナ端子ANT受信され、ハイパスフィルタを通過したDCS通信システムの受信信号は、オフ状態のスイッチングダイオードD501によって、送信端子TXDCS/PCSに導出されることがなく、また、オフ状態のスイッチングダイオードD701によって、受信端子RXPCSに導出されることがない。結果として、DCS通信システムの受信信号は、SAW素子SF601を介して受信端子RXDCSに安定して導出される。
【0053】
ここで、重要なことは、静電サージ除去回路部Sを構成する第2電子部品素子2(図2の回路では、コンデンサ素子C101、C102、インダクタンス素子L101)の多層配線基板51の配置構造である。
【0054】
即ち、多層配線基板51上に搭載した各種電子部品素子54のうち、第2電子部品素子2と多層配線基板51のグランド電位の端子電極56までの最短間隔をD1、第2電子部品素子とスイッチ回路部SWを構成する第1電子部品素子1(スイッチングダイオード、コンデンサ素子、抵抗、インダクタンス素子、SAW素子)までの最短間隔をD2とした時、多層配線基板51上に、第1電子部品素子1、第2電子部品素子2を、D1<D2の関係となるよう実装した。その実装状況を図3で示す。図3において、静電サージ除去回路部Sを構成する第2電子部品素子2のうち、グランド電位の端子電極56に最も近くに配置された部品は、例えばインダクタンス素子L101であり、その最短間隔はD1となっている。
【0055】
また静電サージ除去回路部Sを構成する第2電子部品素子2のうち、スイッチ回路部SWを構成する第1電子部品素子1に最も近接する部品は、例えば、コンデンサ素子C101であり、第1電子部品素子1は、図1の回路図ではスイッチングダイオードD2、図2の回路図ではスイッチングダイオードD301である。そして、夫々の最短間隔D1、D2の関係は、D1<D2の関係となっている。
これにより、アンテナ端子ANTから入った静電サージ信号は静電サージ除去回路部Sのハイパスフィルタ機能によって除去され、さらに、静電サージ除去回路部Sを構成する第2電子部品素子2のインダクタンス素子L101から直ぐにグランド電位の端子電極56に空中放電される。このため、第2電子部品素子2からスイッチ回路部SWを構成する第1電子部品素子1に与えるダメージを減少することができる。
【0056】
本発明者らが、種々実験した結果では、第2電子部品素子1からグランド電位の端子電極56までの最短間隔D1を0.15〜0.2mmとし、第2電子部品素子2から第1電子部品素子1までの最短間隔D2を0.25mm以上とすることにより、特に、アンテナ端子ANTから入った静電サージ信号を、静電サージ除去回路部Sのハイパスフィルタ機能と、第2電子品素子2からグランド電位への空中放電の効果により、第1電子部品素子1へのダメージを減少させることができることを確認した。
【0057】
また、静電サージ除去回路部Sのコンデンサ素子C101、C102、インダクタンス素子L101でハイパスフィルタを構成し、回路定数を制御して、このパイパスフィルタのカットオフ周波数を600〜800MHzとすることが重要である。
【0058】
これは静電サージ信号において、周波数と静電電圧との関係は、反比例の関係にある。即ち、静電サージ信号の周波数が低いほど、サージ電圧は高くなり、周波数が高くなれば、サージ電圧は低くなる。従って、スイッチ回路部SWの各電子部品素子1のダメージを考慮した場合、カットオフ周波数が高く設定することが望ましい。しかし、逆にカットオフ周波数を高くすると、通信システムに必要な送受信信号帯域に損失を与えることになる。例えば、GSM通信システムにおいては、880MHzから通信に必要な周波数領域となり、例えば、カットオフ周波数を850MHzとして、実際には、880MHzの信号に損失を与えることになる。
【0059】
この両者を考慮した場合、例えば、GSM通信システムにおける損失を0.2dB未満に抑えるため、静電サージ除去回路部Sのカットオフ周波数を800MHz以下とすることが望ましい。
【0060】
同時に、第1電子部品素子1、特に、SAW素子SFの櫛歯電極で発生する静電破壊を考慮すると、サージ電圧を180V以下に抑える必要があり、周波数的には600MHz以上に設定する必要がある。
【0061】
以上の点から、静電サージ除去回路部Sのカットオフ周波数は、600〜800MHz程度に設定することが重要である。
【0062】
図4は、静電サージ除去回路部Sのカットオフ周波数と、サージ電圧との関係(黒塗りの四角マーク及び黒塗りの丸印マーク)及びGSM通信システムの送信信号の損失との関係を示している。
【0063】
図4において、黒塗りの四角マークは第2電子部品素子2とグランド電位の端子電極56との間の最短間隔D1を0.3mmに設定したものであり、黒塗りの丸印マークは第2電子部品素子2とグランド電位との間の最短間隔D1を0.15mmに設定した時のサージ電圧の違いを示している。
【0064】
このように、第2電子部品素子2からグランド電位の端子電極56までの最短間隔D1を0.15mm以上として、第1電子部品素子1のいずれかから第2電子部品素子2のいずれかまでの最短間隔D2を0.25mm以上の値として、D2>D1となっている。図4の結果のように、アンテナ端子ANTから入った静電サージ信号を、静電サージ除去回路部Sのフィルタ機能の効果によって、特に第2電子部品素子2からグランド電位への空中放電の効果を高めることにより、第1電子部品素子1のダメージ、特にSAW素子のダメージを減少させることができた。
【0065】
また、第2電子部品素子2とグランド電位の端子電極56の最短間隔D1が0.2mmを越えると、第2電子部品素子2とグランド電位の端子電極56との間の空中放電が発生しにくくなるため、最短間隔D1を0.2mmを越えない値とすることが重要である。
【0066】
具体的な高周波モジュール部品構造は、以下のとおりである。多層配線基板51は、ガラスセラミック材料からなる誘電体層52を複数積層した基板からなり、各誘電体層52の層間には、配線、ストリップライン、グランド電位の導体膜が配置され、さらに、各誘電体層52を貫通するビアホール導体が形成されている。この配線、ストリップライン、グランド電位を含めて内部配線パターンとなる。また、多層回路基板51の一方主面に、配線、ストリップライン、グランド配線、インダクタンス素子、コンデンサ素子、スイッチングダイオード、抵抗、SAW素子などの各電子部品素子54が搭載されている。尚、内部の配線パターン55及び誘電体層52を利用してコンデンサ素子が形成され、また、基板表面の配線パターンの一部の厚膜抵抗体膜によって、抵抗素子が形成されている。ここで、電子部品素子54は、スイッチ回路部SWを構成する第1電子部品素子1であり、また、静電サージ除去回路部Sを構成する電子部品素子54である。また、第1電子部品素子1のなかで、SAW素子SFについては、他の電子部品素子とは異なる扱いを要する。即ち、SAW素子SFは、埃を嫌うために気密封止が必要となる。多層配線基板51上に搭載されているSAW素子SFは、例えば、リチウムタンタレート単結晶基板などの圧電基板上にバランス出力型インターデジタル電極(櫛歯電極)が形成されており、例えば、多層配線基板51の表面配線パターン53にフリップチップ実装されて、圧電基板を気密封止可能な筐体状ケースで被覆する必要がある。
【0067】
また、高周波モジュール部品として、静電サージ除去回路部Sを有するスイッチ回路部SW以外に、特に受信回路やその一部、送信回路やその一部を一体化する場合には、ICチップが必要となる。この場合、多層配線基板51の表面にキャビティを形成し、このキャビティ内に、SAW素子SFとともに、ICチップを収容して、ボンディングワイヤやフリップチップでキャビティ内に露出した内部配線パターンに接続し、そのキャビティ開口を金属蓋体で気密封止を行ってもよい。
【0068】
また、内部配線パターン55は、銀、銀白金、銅などからなり、特に、ストリップラインとなる導体の幅は100〜150μm、厚みは5〜25μmである。さらに、誘電体層52は、その厚みは1層当たり80μmで9層の積層で構成されている。
【0069】
また、多層配線基板51の表面の配線パターン43には、各電子部品素子54が半田を介して、また、ボンディングワイヤやハンダバンプによって電気的に接続するように接合され、その後、これらの各電子部品素子54を被覆するシールドケース58が取着されている。このシールドケース58は、多層配線基板51の端面に形成したグランド電位の端子電極56に、シールドケース58の脚部59でハンダを介して接合されて、シールドケース58全体がグランド電位となる。
【0070】
これにより、高周波モジュール部品は、多層配線基板51の上面側は、シールドケース58が、多層配線基板51の底面側は例えばグランド電位の導体膜が配置されているため、全体としてシールドされた容器に囲われていることになり、外来ノイズ、または、スイッチ回路部SWの特にスイッチングダイオードなどから発生し、外部の回路に影響を与えるノイズを低減している。
【0071】
【発明の効果】
以上のように、アンテナとスイッチの間にハイパスフィルタ機能の静電サージ除去回路を配置している。特に、静電サージ除去回路部を構成する電子部品素子とグランド電位の端子電極との間の最短間隔を適切に設定したため、スイッチ回路部のスイッチングダイオードやSAW素子などが静電サージ信号の影響を受けず、最良の特性を得ることができる。
【0072】
特に、静電サージ除去回路のカットオフ周波数を600〜800MHzとすることで、通信システムの送受信、特に、GSM通信システムなどの通信帯域の特性を劣化させることなく十分な静電サージ対策を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高周波モジュール部品の回路図である。
【図2】本発明の他の高周波モジュール部品の回路図である。
【図3】本発明の高周波モジュール部品の部分平面図である。
【図4】本発明の条件を決めるカットオフ周波数と静電サージ電圧低下及びGSM通信システムの通過帯域ロスの関係を示す特性図である。
【図5】典型的な高周波モジュール部品の分解斜視図である。
【図6】従来の高周波モジュール部品の回路図である。
【符号の説明】
50 高周波モジュール部品
51 多層配線基板
52 誘電体層
53 配線パターン
54 電子部品
56 グランド電位の端子電極
S 静電サージ除去回路部
SW スイッチング回路部
1 第1電子部品素子
2 第2電子部品素子
Claims (3)
- 多層配線基板の端面に、グランド電位の端子電極及びアンテナに接続するアンテナ端子電極が形成され、
前記多層配線基板の表面に、前記アンテナから受信された受信信号を受信回路に、送信回路の送信信号を前記アンテナに夫々選択的に供給制御するスイッチ回路部を構成する複数の第1電子部品素子と、前記アンテナと前記スイッチ回路部との間に直列配置された第1及び第2のコンデンサ素子、並びに一端が前記グランド電位の端子電極に接続され、他端が前記第1及び第2のコンデンサ素子に接続されたインダクタンス素子からなる複数の第2電子部品素子とを搭載してなる高周波モジュール部品において、
前記インダクタンス素子の他端から前記グランド電位の端子電極までの最短間隔をD1とし、前記複数の第1電子部品素子のいずれかから前記第2電子部品素子のいずれかまでの最短間隔をD2としたとき、D1<D2を満足することを特徴とする高周波モジュール部品。 - 前記複数の第2電子部品素子は、カットオフ周波数が600〜800MHzのハイパスフィルタを構成していることを特徴とする請求項1記載の高周波モジュール部品。
- 前記最短間隔D1が0.15〜0.2mmの範囲であり、前記最短間隔D2が0.25mm以上の値であることを特徴とする請求項1記載の高周波モジュール部品。
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