JP4005661B2 - ポリアミノ酸系吸水性樹脂粉末およびその製法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
【0002】
【発明の属する技術分野】
本発明は、優れた吸水力を有し、しかも著しく生分解性、生体適合性に優れた新規なポリアミノ酸系吸水性樹脂粉末およびその製造方法に関するものである。
【0003】
【従来の技術】
近年、高度に水を吸収し保持する、いわゆる吸水性樹脂が開発され、紙おむつ等の衛生材料や種々の用途の吸水剤として利用されている。このような吸水性樹脂としては現在、半合成あるいは合成のものが多く開発され実用に供されているが、最近の社会の環境保全に対する風潮から、あるいは、医薬の担持など生体吸収性材料への応用面から、一部では生分解性の吸水性樹脂に対する要望気運が高まってきている。
【0004】
これまでに提案されている生分解性の吸水性樹脂として、例えば、半合成や半天然の吸水性樹脂としては、(架橋)でんぷん誘導体、(架橋)カルボキシメチルセルロース、架橋ヒアルロン酸塩、架橋アルギン酸塩等が知られている。(たとえば、特開昭56−5137号、特開昭60−58443号、特開昭49−128987号、特開昭50−85689号、特開昭54−163981号、特公昭55−500785号、特開昭56−28755号、特開昭57−137301号、特開昭58−1701号、特開昭60−94401号、特開昭61−89364号、特開平4−161431号、特開平5−49925号、特開平5−123573号等)。
【0005】
しかしながら、これらの内、非架橋のものについては生分解性という観点からはある程度評価できるものの吸水力が不十分であり、また、架橋されたものは吸水力は非架橋のものに比して向上するものの生分解性が低下し、そのためにその適用範囲については限られているのが現状である。一方、架橋ポリアクリル酸塩(特開昭62―54751号等)に代表される合成の吸水性樹脂の場合、その吸水力は前記半合成の吸水性樹脂よりはるかに優れるものの、生分解性については全く認められておらず、更にこれらの欠点を補うものとして天然物への親水性モノマーのグラフト重合(特開昭56―76419号等)も提案されているが、その効果が十分でないのが現状である。従って、吸水力、生分解性ともに優れた合成の吸水性樹脂の出現が嘱望されている。
【0006】
そこで、吸水能力にも優れ且つ生分解性を有する吸水性樹脂として、ポリアスパラギン酸架橋体に代表されるポリアミノ酸架橋体が注目されている。ポリアスパラギン酸は天然物にも拘らず耐熱性を示す上、工業的にもアスパラギン酸やポリアスパラギン酸を安価且つ大量に製造できるため生分解性の吸水性樹脂として注目されている。工業的なポリアスパラギン酸の製造方法は、アスパラギン酸を熱縮合させ、次いで、得られた無水ポリアスパラギン酸をさらに鹸化する方法である。
【0007】
現在、吸水性樹脂として用いられるポリアスパラギン酸架橋体は、かかるポリアスパラギン酸を架橋して水不溶性で且つ水膨潤性の重合体に変性したものであるが、アスパラギン酸製造工程での架橋の時期によって3種類の方法(アミノ酸モノマー重合時の架橋,重合後の無水ポリ酸性アミノ酸の架橋,鹸化後の水溶性ポリアミノ酸の架橋)が提案されている。
【0008】
すなわち、ポリアミノ酸架橋体を得るための、(1)重合時の架橋としては、架橋剤存在下にアミノ酸の重縮合を行う方法であり、架橋無水ポリ酸性アミノ酸を得た後鹸化する方法であり、複数のアミノ酸を加熱することで重合と同時に架橋する方法(特開平8−504219号,特開平6−506244号)が知られている。また、(2)重合後の無水ポリ酸性アミノ酸の架橋としては、アスパラギン酸などの酸性アミノ酸を熱縮合して得られる無水ポリ酸性アミノ酸を多価アミン系架橋剤によって部分架橋した後、これを更に加水分解する方法(特開平7−224163号,特開平7−309943号)が知られている。さらに、(3)鹸化後のポリアミノ酸の架橋としては、加水分解後の水溶性ポリアミノ酸を多価アミン系架橋剤によって架橋する方法(特開平8−59820号)も知られている。この様に、従来知られた(1)〜(3)のポリアミノ酸架橋体の製造方法では、ポリアミノ酸系吸水性樹脂の架橋には、架橋剤としての高い反応性から多価アミンが多用されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記課題を解決するものである。従って、本発明は、吸水力に優れると共に、生分解性および生体適合性に優れた吸水性樹脂粉末を提供することを目的とする。
【0010】
すなわち、従来知られているポリアミノ酸架橋体の製造方法では、(1)重合時の単量体の架橋では架橋剤の存在によって分子量が上がり難くかったり、架橋構造に由来してその後の工程での不純物の除去が困難であったり、架橋剤とアミノ酸の縮合性が異なるため架橋が不均一であったりして、結果的に、物性的に好ましくない。(2)の無水ポリ酸性アミノ酸の架橋では分子量は重合時に架橋剤を用いないことより分子量は上げ易いものの、架橋剤として多価アミンを使用するため着色の問題や、その後必須の鹸化工程での架橋点の分解などの問題があった。また、(3)鹸化後のポリアミノ酸の架橋は、主鎖の基本分子量を一番上げやすいものの、多価アミンによる着色の問題に加え、開環反応する(2)の無水ポリアミノ酸と異なり、鹸化後のポリアミノ酸のカルボキシル基は脱水アミド化の反応性が低いため、多価アミンとの縮合が起こり難く、よって、鹸化後のポリアミノ酸の架橋は困難であり、厳しい架橋条件のため主鎖の劣化なども伴っていた。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ポリアミノ酸を特定架橋剤の特定濃度条件下で架橋することにより得られるポリアミノ酸架橋体を吸水性樹脂として用いる場合、主鎖の分子量を上げやすく且つ主鎖や架橋点の劣化もないなど、上記問題点をことごとく解決できることを見いだし本発明に到達した。
【0015】
また、請求項1に関する本発明は、水溶性ポリアミノ酸(塩)を、固形分濃度が2〜40重量%の範囲の水溶液中で架橋させ、かつ、水溶性ポリアミノ酸(塩)の固形分濃度変化が±30重量%の範囲の一定固形分で、ポリグリジシル化合物およびエピハロヒドリン変性アミノ化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の架橋剤でゲル化するまで架橋したのち、さらに乾燥することを特徴とするポリアミノ酸系吸水性樹脂粉末の製造方法に関するものである。
【0017】
また、請求項2に関する本発明は、上記問題を解決するために、ポリアミノ酸が重量平均分子量1000〜1000万の部分中和ポリアスパラギン酸塩である請求項1に記載の製造方法に関するものである。
【0018】
また、請求項3に関する本発明は、上記問題を解決するために、乾燥後さらに粉砕してJIS−標準篩で規定された平均粒径50〜850μmの粉末に調整する請求項1または2に記載の製造方法に関するものである。
さらに、請求項4に関する発明は、上記問題を解決するために、ポリアミノ酸の固形分100重量部に対する前記架橋剤の量が0.1〜50重量部である請求項1〜3のいずれか一つに記載の製造方法に関するものである。
また、請求項5に関する発明は、上記問題を解決するために、前記吸水性樹脂の水可溶分が50重量%以下であり、前記ポリアミノ酸と前記架橋剤との架橋が30〜300℃の加熱で行なわれる請求項1〜4のいずれか一つに記載の製造方法に関するものである。
さらに、請求項6に関する発明は、前記吸水性樹脂の形状が粉末であり、前記乾燥が室温〜200℃で行なわれる請求項1〜5のいずれか一つに記載の製造方法に関するものである。
【0019】
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
【0020】
本発明に主鎖として用いられるポリアミノ酸とは、アミノ酸を縮合後、さらに鹸化して得られたポリアミノ酸であり、カルボキシル基を側鎖に有する酸性ポリアミノ酸が好ましく用いられ、重合体は架橋構造や分岐構造を有していてもよいが、重合体の60重量%以上、好ましくは90重量%以上、さらに好ましくは100重量%が実質水溶性を示すことが好ましい。なお、酸性ポリアミノ酸とは分子中におけるカルボキシル基とアミノ基の数の割合において、カルボキシル基の数がアミノ基の数よりも多いポリアミノ酸として定義されるものである。
【0021】
本発明における有用な酸性ポリアミノ酸としては、例えば、ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、アスパラギン酸とグルタミン酸との共重合体、これら酸性アミノ酸と他のアミノ酸との共重合体およびこれら酸性ポリアミノ酸のアルカリ金属塩、アンモニウム塩等から選ばれる少なくとも1種が挙げられ、合成品,天然品,半合成品の何れでもよいし、それらの製造方法や、D体,L体の区別については特に制限されないが、より好ましい酸性ポリアミノ酸は、ポリアスパラギン酸である。
【0022】
本発明に用いられるポリアミノ酸の重合は、アミノ酸を無溶媒で重縮合してもよいし、溶媒や酸触媒存在下で重縮合してもよい。重縮合に用いられる溶媒としては、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒、オクタノールなどのアルコール系溶媒、ジメチルホルムアミドなどのアミド系溶媒なども用いられるが、特に、燐酸、ポリリン酸、メタ燐酸、縮合燐酸、無水燐酸などの燐酸系溶媒が好ましく用いられる。これら溶媒の使用量としては、アミノ酸100重量部当たり好ましくは10〜1000重量部、より好ましくは20〜200重量部用いられる。
【0023】
重縮合の反応温度および時間としては好ましくは100〜300℃、より好ましくは150〜250℃、さらに好ましくは180〜230℃の範囲で1〜24時間加熱される。重縮合後の無水酸性ポリアミノ酸は鹸化し、必要に応じて洗浄やイオン交換することで、酸性ポリアミノ酸ないしその塩が得られる。
【0024】
こうして得られた酸性ポリアミノ酸の分子量としては、重量平均分子量で1000〜1000万の範囲が好ましく、より好ましくは1万〜500万の範囲、さらに好ましくは10万〜100万の範囲である。酸性ポリアミノ酸の分子量がこの範囲よりも低すぎる場合には、架橋後に得られた吸水性樹脂の吸水力が不足する場合があり、また、この範囲よりも高すぎる場合には分子量アップに伴う効果が見られなかったり、粘度が高すぎて均一な架橋が起こり難かったり、生分解性が不十分となる場合がある。なお、分子量は重合条件の調製(温度,時間,溶媒,触媒など)や、ジシクロカルボジイミド(DCC)などを用いての重合後の重合体同士の再縮合によって、適宜、目的とする分子量に調製すればよい。
【0025】
また、上記酸性ポリアミノ酸以外に塩基性ポリアミノ酸を用いてもよく、塩基性ポリアミノ酸とは分子中におけるカルボキシル基とアミノ基の数の割合において、アミノ基の数がカルボキシル基の数よりも多いポリアミノ酸として定義されるものである。従って本発明における有用な塩基性ポリアミノ酸としては、例えば、ポリリジン、ポリアルギニン、リジンとアルギニンとの共重合体、塩基性アミノ酸と他のアミノ酸との共重合体等を挙げることができ、これら塩基性ポリアミノ酸は無機酸塩、有機酸塩等の塩の状態でも使用可能である。好ましい塩基性ポリアミノ酸の分子量は1000〜10万程度のものである。
【0026】
本発明の製造方法においては、これらポリアミノ酸を水溶液として、以下に述べる特定条件および特定架橋剤で架橋することを特徴とする。
【0027】
即ち、本発明では、これらのポリアミノ酸は水溶性として且つ実質固形分を保ったまま、特定の架橋剤によって架橋されることを特徴とする。なお、架橋反応時の水溶液濃度は2〜40重量%の範囲が好ましく、実質固形分一定とは架橋反応を固形分の濃度変化が±30重量%以下の範囲になるように、および/または、(好ましくは、および)固形分の濃度が2〜40重量%の範囲内になるように行うことを言う。
【0028】
これらポリアミノ酸、好ましくは酸性ポリアミノ酸、より好ましくは、重合体中のカルボキシル基が中和された塩型であることが吸水能や架橋効率から好ましく、さらに好ましくは部分中和型である。即ち、その中和率としては30〜100モル%、さらには50〜99モル%の部分中和である。
【0029】
本発明では、ポリアミノ酸を主鎖として、且つ、ポリグリジシル化合物およびエピハロヒドリン変性アミノ化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の特定の架橋剤を用いることを特徴とする。 従来、(3)鹸化後のポリアミノ酸の架橋としては、加水分解性後の水溶性ポリアミノ酸を多価アミン系架橋剤によって加熱架橋する方法(特開平8−59820号)が知られている。かかる手法(3)では、ポリアミノ酸を得た後に最後の工程に架橋を行うため、(1)重合時の架橋や、(2)重合後の無水ポリ酸性アミノ酸の架橋に比べて、主鎖の分子量を上げやすいという利点はある。しかしながら、該多価アミンで架橋する従来法(3)は、主鎖の官能基であるカルボキシル基と架橋剤である多価アミンとの脱水アミド化を必須とするため、高温で実質水不存在下で反応を必要とし、厳しい反応状のため、着色や主鎖の劣化、さらには、水不存在での加熱によって、主鎖の不必要な絡まりや不均一な架橋が起こってしまい、結果的に、満足のいく高物性の吸水性樹脂が得られなかった。
【0030】
それに対して、(3)鹸化後のポリアミノ酸の架橋において、さらに、特定濃度条件で特定架橋剤で架橋する本発明の方法では、着色や低い反応性の従来の多価アミンに比べて、比較的マイルドな条件下、均一な架橋がなされ、しかも溶液ととして架橋するため主鎖の劣化や不均一な絡まりもなく、結果的に、高物性(高吸水倍率,低水可溶分,高生分解性,低あるいは無着色)のポリアミノ酸吸水性樹脂となる架橋体が得られるので好ましい。さらに、(1)や(2)の方法に比べて、ポリアミノ酸を水溶性として架橋を行う本発明の方法では、種々の形に水溶性を成形した後架橋できるため、基材に担持したり、任意の形状のポリアミノ酸系吸水性樹脂が得られるので好ましい。
【0031】
本発明に用いる架橋剤としては、ポリグリジシル化合物およびエピハロヒドリン変性アミノ化合物からなる群より選ばれた特定の架橋剤である。具体的には、ポリグリシジル化合物として、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレンジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリシド−ル、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のエポキシ化合物が例示され、また、エピハロヒドリン変性アミノ化合物としては、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ポリアミドポリアミンポリエチレンイミン等の多価アミン化合物とハロエポキシ化合物との縮合物(アジチジウム塩)が例示される。なお、エピハロヒドリンとしては、エピクロロヒドリン、エピブロムヒドリン、α−メチルエピクロロヒドリン等のハロエポキシ化合物から選ばれた1種以上が好ましい。
【0032】
また、エピハロヒドリン変性アミノ化合物としては、ポリエチレンイミンやポリアミドポリアミンなどの多価アミンのエピハロヒドリン変性物が好ましく、多価アミンとして分子量3000以上が好ましい。例えば、該架橋剤として、ポリアミドポリアミンのエピハロヒドリン変性物としては、商品名ハイモロックSC−50(共立有機工業製),カイメン557H(ディック・ハーキュレス製),エピノックスP−130(ディック・ハーキュレス製),スミレックレジン650(住友化学工業製)など市販品をそのまま使用してもよいし、別途合成してもよい。
【0033】
また、本発明において、上記架橋剤は実質一定固形分の水溶液で穏和に架橋反応するため、膨潤状態の網目として保持され、架橋時の主鎖の劣化や絡まりもなく、均一な架橋(網目)を形成しいているものと考えられる。従って、本発明で得られたポリアミノ酸系の吸水性樹脂は、酵素等により比較的容易に架橋点が解裂し、優れた吸水力と生分解性といった二律背反し両立できなかった特性を著しく高めることができたものだと推定される。
【0034】
本発明において、ポリアミノ酸の固形分100重量部に対する架橋剤(ポリグリジシル化合物および/またはエピハロヒドリン変性アミノ化合物)の量としては、架橋剤の種類や目的とする架橋密度によって適宜決定されるが、好ましくは0.1〜50重量部の範囲、より好ましくは2〜30重量部、特に好ましくは1〜20重量部の範囲である。架橋剤の量が0.1重量部未満では、得られたポリアミノ酸系吸水性樹脂に水可溶分の増加やゲル強度の低下などが見られ易く、また、50重量部を越えると吸水力が低下しすぎる場合があるため好ましくない。
【0035】
本発明にかかるポリアミノ酸系吸水性樹脂の製造方法は、上記特定架橋剤を用いて、さらに水溶液中で水溶性ポリアミノ酸の水溶液を架橋させて架橋体、即ちポリアミノ酸系吸水性樹脂を製造する際に、架橋反応を固形分の濃度変化が±30重量%以下の範囲になるように、および/または、(好ましくは、および)固形分の濃度が2〜40重量%の範囲内になるように行うことを特徴とする。濃度変化は±20重量%(更には10)重量%以下、および/または、(好ましくは、および)濃度は10〜30重量%の範囲にあることがより好ましい。なお、反応中の架橋の有無は、反応容器中のポリアミノ酸水溶液のゲル化や粘度上昇で容易に確することができ、これら現象が確認されるまで、本発明の固形分範囲に保てばよい。
【0036】
具体的な方法としては、架橋反応中に溶媒が蒸発しないように容器(ポリプロピレン製カップなど)に蓋をして架橋を行う方法が挙げられるが、この様な密封状態で架橋しなくても、加圧下加熱したり、冷却管を付けて加熱したり、雰囲気を高湿度に保ち蒸発を抑えながら加熱するなど、固形分濃度について上記条件を満たす方法であれば特に限定されない。架橋の温度と時間は、架橋反応が完結する時間と温度であれば特に制限されず、その手法も特に限定されない。
【0037】
従来は、水溶性ポリアクリル酸の後架橋方法として、水溶性高分子の溶液に架橋剤を加えて乾燥しながら同時に架橋する方法、あるいは、乾燥したの後に架橋剤を含む粉体で架橋を行う方法は知られている。かかる従来方法では、架橋反応中の固形分の濃度変化が大きかったり、また、固形分の濃度が高い状態、或いは実質固相状態で架橋を行うこととなる。
【0038】
ところが、ポリマー鎖の広がりはポリマー濃度に大きく依存するため、ポリマー濃度が大きく変化したり/過度に高くなると、ポリマー同士の絡まりが多く存在したり、ポリマー鎖の収縮が起こる。その様な状態で架橋を行うと、ポリマー鎖の絡まりや収縮が架橋によって固定されるためと推定されるが、従来用いられてきた水溶性ポリアクリル酸の後架橋法をポリアミノ酸の架橋に適用しても、ポリアミノ酸が全く/殆ど架橋できなかったり、また、たとえ架橋したとしても低吸収倍率を示すなど、本発明が目的とする水膨潤性で且つ水不溶性のポリアミノ酸架橋体、即ち、ポリアミノ酸系吸水性樹脂が得られないことが見いだされた。なお、本発明において、水膨潤性とは実施例で定義される吸水倍率が5(g/g)以上を指し、同じく水不溶性とは同水可溶分50重量%以下のポリアミノ酸系吸水性樹脂を指す。
【0039】
本発明において加熱温度は、ポリアミノ酸と架橋剤の間に3次元網目構造を形成するように架橋結合を生成できるのであれば温度は任意に選択可能であるが、好ましい温度範囲は30〜300℃の範囲であり、得られる吸水剤の吸水特性を加味すれば、好ましくは40〜100℃、更に好ましくは50〜90℃の温度範囲である。加熱温度が30℃以下では、加熱に非常な長時間を必要とする場合もあり、また300℃を越える場合では、主鎖の切断や、得られる吸水性樹脂の着色が激しくなるので不適当である。加熱時間は、加熱温度により異なるが、通常30〜300℃では1分〜1000分、より好ましくは5分〜500分である。なお、反応中の架橋反応の有無は、用いられるポリアミノ酸水溶液のゲル化や実質不動化によって容易に確認できる。
【0040】
また、本発明では架橋時に、ポリアミノ酸の水溶液を入れる反応容器の形状や内壁の模様を種々工夫したり、反応時に繊維基材を共存ないし担持させたりすることで、任意の形のポリアミノ酸系吸水性樹脂や吸水性複合体を得ることも可能であり更に好ましい。用いられる容器の形状としては、球状,円柱状,立方体など種々あり、用いられ繊維基材としては、合成繊維,半合成繊維,天然繊維から得られた各種紙,織布,不織布,スポンジなどが挙げられ、その形状としてシート状,紐状,糸状の繊維基材が用いられる。
【0041】
この様にして得られる本発明のポリアミノ酸系吸水性樹脂は、上記特定濃度範囲でゲル化したものであり、そのまま架橋体の吸水性樹脂として用いてもよいが、架橋反応後のゲルをさらに乾燥することが好ましい。乾燥方法には、親水性有機溶媒での脱水,疎水性有機溶媒中での共沸脱水,通風(熱風)乾燥,赤外線乾燥,マイクロ波乾燥,凍結乾燥などの公知の手段が用いられ、その温度は劣化や着色を避けるため250℃以下、好ましくは室温〜200℃で行われるべきである。
【0042】
また、乾燥後はそのままの形状で吸水性樹脂や吸水性樹脂複合体として用いてもよいし、また、必要に応じて粉末状に粉砕したり、別途、加工したり、成形してもよい。粉末とする場合、粉砕後の粒度としては、平均粒径10〜2000μm,好ましくは50〜850μm,さらに好ましくは100〜600μmに調整される。
【0043】
以上の様にして得られる本発明のポリアミノ酸系吸水性樹脂粉末は、生理食塩水の吸水倍率が少なくとも5g/g、更に好ましくは10g/g以上、また更に好ましくは20g/g以上を有し著しく吸水力に優れるのみならず、水可溶分性(水溶性部分)も50重量%以下、好ましくは20重量%以下を示す上、加圧下においても吸収した液体を保持できるものである。しかもその生分解率が10重量%以上と、例えば、使い捨て紙おむつの吸水性樹脂として使用した場合にも環境への汚染の心配が少なく、生体に対して安全なものである。
【0044】
従って、本発明のポリアミノ酸系吸水製樹脂粉末は、紙おむつや生理用ナプキン等の衛生材料のみならず、肉や野菜等食品の鮮度保持やドリップ吸収などの食品用途;人工皮膚、外科手術時の体液吸収剤や創傷保護剤などの医療用途;シーリング材、コンクリート養生、ゲル水のう、シールド工法などの土木・建築分野;土壌保水剤、植物栽培用保水剤、種子コーティング剤などの農園芸分野;油水分離剤、廃液吸収剤、結露防止剤、人工雪、防振材、防音材、玩具などの産業分野など、これまで知られている吸水性樹脂の全ての用途に適用可能な他、特に安全性や生体適合性、生分解性に優れることから衛材用途、医療用途、食品用途に特に好適に使用可能である。
【0045】
以上の様にして得られた本発明の改質されたポリミノ酸系吸水性樹脂粉末に対して、酵素、消臭剤、香料、抗菌剤、医薬、無機粉末、発泡剤、顔料、染料、親水性短繊維、可塑剤、バインダー、界面活性剤、肥料、酸化剤、還元剤、水、塩類等の化合物を添加して新たな機能を附加してもよいし、また、更に造粒や成型してもよい。粉末して用いる場合、その表面近傍をさらに架橋処理して、加圧下の吸水倍率などを高めても良い。
【0046】
【発明の効果】
本発明は、優れた吸水力を有し、しかも著しく生分解性、生体適合性に優れた新規なポリアミノ酸系吸水性樹脂粉末およびその製造方法を与える。
【0047】
即ち、ポリアミノ酸系吸水性樹脂粉末の製造方法としては、架橋の時期によって3種類の方法(重合時の単量体の架橋,重合後の無水ポリ酸性アミノ酸の架橋,鹸化後の水溶性ポリアミノ酸の架橋)が提案されているが、鹸化後のポリアミノ酸の架橋は分子量が最も上げやすい上、水溶性ポリアミノ酸の架橋において特定架橋剤および特定濃度で架橋することで、着色もなく不純物も少ない上、主鎖の切断や絡まりもなく、均一な架橋(網目)のポリアミノ酸架橋体が得られ、高物性の吸水性樹脂が得られる。また、ポリアミノ酸を水溶液として架橋するため、任意の形状への成形や他の基材との複合化も可能となった。
【0048】
【実施例】
次に、本発明について実施例を挙げて詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。なお、実施例中、特にことわりのない限り、部は重量部を、%は重量%を表すものとする。
【0049】
なお、本発明における吸水剤の生理食塩水に対する吸水倍率、加圧下保水量および生分解率は以下の方法で測定した。
【0050】
(生理食塩水に対する吸水倍率)
試料0.2gを不織布製のティーバッグ式袋(40mm×150mm)に入れ、0.9%塩化ナトリウム水溶液に60分間浸漬し、余剰の水溶液を水切りした後の重量(1)を測定した。ティーバッグ式袋のみを浸漬した場合の重量(2)を測定し、次式に従って吸水倍率を求めた。
【0051】
吸水倍率(g/g)=((1)−(2))/0.2
(水可溶分)
吸水性樹脂0.5gを1Lのイオン交換水で16時間攪拌した後、濾紙で膨潤ゲルを除去した。こうして得られた濾液300gをロータリーエバポレターで減圧下、蒸発乾固させ、300g中に溶出した水溶性ポリマー、即ち水可溶分の重量(mg)を測定し、溶液1L/吸水性樹脂0.5g当たりに換算することで、水溶性の部分(重量%)、即ち水可溶分を測定した。
【0052】
(着色)
架橋前後でのポリアミノ酸の着色変化を目視で観察した。
【0053】
(製造例−水溶性ポリアスパラギン酸の重合)
500mlフラスコ中でL−アスパラギン酸100gおよび燐酸50gを混合したペーストを窒素雰囲気下、常圧で200℃で4時間加熱し、次いで、重合体を850μm通過物に粉砕しさらに4時間加熱を継続し、最後に4時間、190℃の真空乾燥機で加熱し、重合減少がほぼ恒量に達した時点で重縮合を終了させた。得られた燐酸を含むポリ無水アスパラギン酸の粉末を1Lイオン交換水に分散させ濾過する洗浄操作を5回繰り返し燐酸を除去し、90℃で減圧乾燥した。
【0054】
乾燥後、ポリ無水アスパラギン酸粉末30gを溶媒DMF120gに加え、ジシクロヘキシルカルボジアミド1.5gを加え、再縮合反応(分子量アップ)を0〜5℃に氷冷し24時間攪拌した。最後に濾過水洗を5回繰り返し乾燥することで、分子量アップしたポリ無水アスパラギン酸粉末を得た。
【0055】
次いで、ポリ無水アスパラギン酸を当モルの苛性ソーダ水溶液で鹸化して、乾燥することで、ポリアスパラギン酸ナトリウムを得た。このポリアスパラギン酸ナトリウムをイオン交換樹脂を用いて酸型に変換することで、分子量20万のポリアスパラギン酸を得た。
【0056】
(実施例1)
参考例で得られたポリアスパラギン酸を炭酸ソーダで中和して、濃度30重量%で中和率75モル%のポリアスパラギン酸ナトリウムを得た。次いで、100mlのビーカー中、ポリアスパラギン酸ナトリウムの30重量%水溶液10.0gに対して、架橋剤としてエチレングリコールジグリシジルエーテル0.15g(商品名デナコール810,ナガセ化成工業製,対ポリアスパラギン酸固形分で5重量%)を加え密閉し、一定固形分(実測値29重量%)のまま40℃で8時間加熱した所、溶液は全体的にゲル化した。ゲル化した溶液を2〜5mmに細分化し40℃の減圧乾燥機で乾燥した後、粉砕し、JIS−850μm標準篩を通過させることで、ポリアスパラギン酸系吸水性樹脂粉末(1)を得た。
【0057】
(比較例2)
比較例2において、反応温度を200℃とし且つゲル化前に溶媒を揮発させ、固層(実測値,固形分99%以上)で架橋させた。2時間加熱後、比較ポリアスパラギン酸系吸水性樹脂(2)を得た。
【0058】
(比較例3)
実施例1において、反応温度を180℃とし且つ溶媒を同時に揮発させることで、固層(実測値,固形分99%以上)で架橋させた。2時間加熱後、比較ポリアスパラギン酸系吸水性樹脂(3)を得た。
【0059】
(比較例2)
実施例2において、反応温度を200℃とし且つゲル化前に溶媒を揮発させ、固層(実測値,固形分99%以上)で架橋剤させた。2時間加熱後、比較ポリアスパラギン酸系吸水性樹脂粉末(2)を得た。
【0060】
(比較例3)
実施例1において、反応温度を180℃とし且つ溶媒を同時に揮発させることで、固層(実測値,固形分99%以上)で架橋剤させた。2時間加熱後、比較ポリアスパラギン酸系吸水性樹脂粉末(3)を得た。
【0061】
【表1】
Claims (6)
- 重量平均分子量1000〜1000万の部分中和ポリアスパラギン酸(塩)を、固形分濃度が2〜40重量%の範囲の水溶液中で架橋させ、かつ、該中和ポリアスパラギン酸塩の固形分濃度変化が±30重量%の範囲の一定固形分で、ポリグリシジル化合物およびエピハロヒドリン変性アミノ化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の架橋剤でゲル化するまで架橋したのち、さらに乾燥することを特徴とするポリアミノ酸系吸水性樹脂粉末の製造方法。
- 該エピハロヒドリン変性アミノ化合物が多価アミンのエピハロヒドリン変性物である請求項1に記載の製造方法。
- 乾燥後さらに粉砕してJIS−標準篩で規定された平均粒径50〜850μmの粉末に調整する請求項1または2に記載の製造方法。
- 該ポリアスパラギン酸の固形分100重量部に対する前記架橋剤の量が0.1〜50重量部である請求項1〜3のいずれか一つに記載の製造方法。
- 前記吸水性樹脂のイオン交換水に対する16時間での水可溶分が50重量%以下であり、前記ポリアスパラギン酸と前記架橋剤との架橋が30〜300℃の加熱で行なわれる請求項1〜4のいずれか一つに記載の製造方法。
- 前記吸水性樹脂の形状が粉末であり、前記乾燥が室温〜200℃で行なわれる請求項1〜5のいずれか一つに記載の製造方法。
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