JP4005287B2 - 分岐ブレーカ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、分電盤や配電盤等に設けられる分岐ブレーカに関する。
【0002】
【従来の技術】
分岐ブレーカは、接地側電源座と非接地側電源座とを備え、非接地側電源座は、分電盤等の箱体内で分岐バーを介して、主幹ブレーカ出力側の主幹バーと電気的接続される。具体的には図4に示す如く、分岐ブレーカ20に設けた非接地側電源座21に、分岐バーとしての銅バー22の一端をアップ端子23で狭持固定し、銅バー22の他端を主幹バー24にネジ止め固定する構造がよく用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記分岐ブレーカ20では、別途銅バー22を用意すると共に、銅バー22に非接地側電源座21と主幹バー24との双方へのネジ止め用の加工が必要となるため、コストアップに繋がる。又、取付作業においても、銅バー22を非接地側電源座21と主幹バー24との双方へ夫々ネジ止めする作業が必要となるため、作業に時間がかかる上、ネジが緩むおそれも多くなって信頼性に欠ける。
【0004】
そこで、請求項1に記載の発明は、主幹バーへの取付時の作業性や取付後の信頼性に優れた分岐ブレーカを、コストの少ない合理的な構成で提供することを目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ハウジング内に設けた非接地側電源座を、主幹バーへ取付可能な長さで前記ハウジングから突出させると共に、その先端に前記主幹バーへの取付部を形成し、更に前記非接地側電源座の基端を前記ハウジング内で軸着して、前記先端側を上下に揺動可能としてなる分岐ブレーカとしたものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1の目的に加えて、非接地側電源座の取付をより簡単に行うために、ハウジングに、非接地側電源座を主幹バーへの取付姿勢へ付勢する付勢手段を設けたものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1において、1は分岐ブレーカで、ハウジング2の端部に接地側電源座3と、その下段に位置する非接地側電源座4とを備える。非接地側電源座4は、基端側の軸支部5がピン6によって軸着されることで上下方向へ揺動自在となる板体で、先端側はハウジング2の前方(図1の左側)に突出しているが、突出長さは、分電盤内での分岐ブレーカ1の取付位置で主幹バー11にネジ止め可能な長さとなって、先端に取付部としてネジ止め用の透孔7を穿設している。
一方、図2にも示すように、ハウジング2における非接地側電源座4の上方には、バネ受け座8が下向きに形成され、そのバネ受け座8と非接地側電源座4との間に付勢手段としてのコイルバネ9が介在されて、コイルバネ9の付勢により、非接地側電源座4を、ハウジング2内のストッパ10に当接する下限位置(実線で示す)へ付勢している。この下限位置は、そのまま分電盤内における非接地側電源座4の主幹バー11への取付姿勢となるものである。
【0007】
以上の如く構成された分岐ブレーカ1は、非接地側電源座4がハウジング2の前方へ長く突出するため、分岐ブレーカ1を分電盤等に取り付ける際は、分岐ブレーカ1を分電盤の箱体内での取付位置へセットすれば、そのまま前方へ伸びる非接地側電源座4を主幹バー11へネジ止めできる。
このように、上記形態の分岐ブレーカ1によれば、非接地側電源座4を、主幹バー11へ取付可能な長さでハウジング2から突出させると共に、その先端に主幹バー11への取付部となる透孔7を形成したことで、非接地側電源座4を従来別個に用いられていた分岐バーとして共用可能となって部品点数が省略され、ネジ止めに係る加工や作業が従来の半分になる。よって、主幹バー11への取付及び取り外し時の作業性が向上すると共に、取付後の信頼性が高くなり、製造コストも低減される。
【0008】
又、上記形態では、非接地側電源座4を上下に揺動可能としているから、例えば図3の如く、主幹バー11における非接地側電源座4の差込スペースに壁12があって、分電盤内での箱体13の内面と壁12との間隔が狭くなっている場合にも、同図(A)のように非接地側電源座4の先端を主幹バー11の差込スペースに差し込みながら分岐ブレーカ1を斜めにして、同図(B)のように所定位置へセットできるため、狭いスペースでも取付作業を簡単に行うことができる。これは分岐ブレーカ1の取り外しの際も同様である。
更に、コイルバネ9によって非接地側電源座4を主幹バー11への取付姿勢となる下限位置へ付勢しているから、図3のように非接地側電源座4が斜めになっても、分岐ブレーカ1を分電盤内の所定位置へセットすれば自動的に下限位置へ復帰し、そのまま非接地側電源座4を主幹バー11へ取付可能となる。よって、非接地側電源座4の取付作業がより簡単になる。
【0009】
尚、上記形態では、付勢手段として、圧縮方向で弾性が働くコイルバネ9を採用して、非接地側電源座4を下限位置へ圧縮付勢しているが、引張方向で弾性が働くコイルバネで引張付勢したり、コイルバネ以外に板バネやゴム等の他の弾性体を利用したりしても良い。又、分岐ブレーカの取付に支障がなければこのような付勢手段はなくすこともできる。
【0010】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、ハウジング内に設けた非接地側電源座を、主幹バーへ取付可能な長さで前記ハウジングから突出させると共に、その先端に前記主幹バーへの取付部を形成し、更に前記非接地側電源座の基端を前記ハウジング内で軸着して、前記先端側を上下に揺動可能としたことで、非接地側電源座を従来の分岐バーとして共用可能となって部品点数が省略され、取付に係る加工や作業が従来の半分になる。よって、主幹バーへの取付及び取り外し時の作業性が向上すると共に、取付後の信頼性が高くなり、製造コストも低減される。特に、非接地側電源座を揺動可能としたことで、狭いスペースでも分岐ブレーカの取り付け及び取り外し作業を簡単に行うことができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、ハウジングに、非接地側電源座を主幹バーへの取付姿勢へ付勢する付勢手段を設けたことで、非接地側電源座の取付作業がより簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】分岐ブレーカの側面説明図である。
【図2】非接地側電源座の拡大図である。
【図3】(A)分岐ブレーカの取付状態を示す説明図である。
(B)分岐ブレーカの取付状態を示す説明図である。
【図4】従来の分岐ブレーカ及び分岐バーを示す説明図である。
【符号の説明】
1・・分岐ブレーカ、2・・ハウジング、4・・非接地側電源座、9・・コイルバネ、11・・主幹バー。

Claims (2)

  1. ハウジング内に設けた非接地側電源座を、主幹バーへ取付可能な長さで前記ハウジングから突出させると共に、その先端に前記主幹バーへの取付部を形成し、更に前記非接地側電源座の基端を前記ハウジング内で軸着して、前記先端側を上下に揺動可能としてなる分岐ブレーカ。
  2. ハウジングに、非接地側電源座を主幹バーへの取付姿勢へ付勢する付勢手段を設けた請求項1に記載の分岐ブレーカ。
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