JP4005186B2 - 自走式クレーンのサスペンション機構 - Google Patents

自走式クレーンのサスペンション機構 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自走式クレーンのサスペンション機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自走式クレーンは、走行車体であるキャリアと、このキャリア上に搭載されたクレーン装置とから主に構成される。キャリアは車軸の上側に懸架装置等の構成要素を介して箱型の車体フレームを配置することにより構成され、この車体フレーム上に伸縮ブームを含むクレーン装置や運転室を備えた旋回体などの上部構造体が搭載されている。
【0003】
このような自走式クレーンのサスペンション機構の一例が、図3に示されている。図示のように、車軸と車体との間には路面からの衝撃を吸収する懸架装置としての例えばリーフスプリング1が介装されている。すなわち、車輪の車軸3が懸架スプリングとしてのリーフスプリング1を介して車体フレーム2に懸架されている。また、車体フレーム2と車軸3との間にはオイルダンパとしての油圧シリンダ5が介装されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、自走式クレーンでは、車体のローリングを抑制するために、例えばトーションバー等のバネを用いたスタビライザが使用される。普通の乗用車と異なり、自走式クレーンに適用されるスタビライザは、大型の車体のローリングを抑制する(ロール剛性を高める)ために、その捩じり剛性が格段に強固である必要がある。
【0005】
しかし、スタビライザの捩じり剛性を高めると、スタビライザの重量の増大はもとより、スタビライザの高い捩じり剛性によってサスペンション(リーフスプリング等)の動きが妨げられ、乗り心地が悪くなる等の不具合を招く。また、スタビライザの高い捩じり剛性によって、左右一方側の車輪の挙動が他方側にも及び、これによって車体のローリングが助長される虞れもある。
【0006】
また、乗り心地を良くするために、リーフスプリング等のサスペンションのバネ定数を下げると、不整地での走行時やコーナリング時に車体のローリングが激しくなる。したがって、自走式クレーンのように車高が高い車では、走行時の転倒が懸念される。また、高い位置に設置されたキャブでのロール角は比較的大きくなるため、オペレータに不安感を感じさせる。
【0007】
一方、自走式クレーンにあっては、例えば工事現場内で車体固定用のアウトリガを張り出さずにクレーンにより荷を吊り上げたまま走行するいわゆる現場内吊り荷走行を行なうことがある。このような吊り荷走行時においては、クレーン等を操作して吊り荷を移動させたり、走行中に加減速したりすると、車軸と車体との間に介装されたサスペンションを介してクレーン等が大きく揺れ、車体の安定性が悪くなるという問題がある。そのため、従来では、サスペンションをロック可能なサスペンションロック機構を設け、吊り荷走行時にサスペンションをロックすることで、吊り荷走行時の車体の安定性を確保することが試みられている。このようなサスペンションのロックは、例えばオイルダンパとしての油圧シリンダのロッドを収縮動作させてサスペンションの動作を規制することによりなされる。
【0008】
しかし、荷吊り走行から通常の走行に切り換える際には、油圧シリンダのロッドを略中立位置まで伸長させてサスペンション機能を回復させるために、中立位置検出装置等を用いて、油圧シリンダを含む油圧回路内で油の移動を規制する必要がある。特に、ハイドロニューマチックサスペンションでは、サスペンションシリンダに取付けられたレベルセンサからの信号を車両側のコンピュータで受け、これによりサスペンションシリンダ制御用のソレノイドバルブの動作を制御して、車体のレベル出しを行なっている。したがって、システム的に高価なものとなり、また、電気的なトラブルが発生する虞れもある。
【0009】
本発明は前記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、良好な乗り心地を確保しつつ同時に車体のローリングを抑制でき、しかも、安価かつ簡単な構成でサスペンション機能を変化させることができる自走式クレーンのサスペンション機構を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の自走式クレーンのサスペンション機構は、互いに前後に位置する各車軸の左右両側にそれぞれ配置され、車軸と車体フレームとの間に介装される懸架スプリングと、各懸架スプリングに対応して設けられたオイルダンパとして機能する油圧シリンダと、前後の各車軸の右側に配置された前後の油圧シリンダ同士を接続する第1の油圧回路と、前後の各車軸の左側に配置された前後の油圧シリンダ同士を接続する第2の油圧回路と、を備え、前記第1および第2の油圧回路はそれぞれ、前後に位置する油圧シリンダのヘッド側チャンバ同士を接続する第1の油圧管路と、前後に位置する油圧シリンダのロッド側チャンバ同士を接続する第2の油圧管路と、前側の油圧シリンダのヘッド側チャンバとロッド側チャンバとを接続する第1の接続管路と、後側の油圧シリンダのヘッド側チャンバとロッド側チャンバとを接続する第2の接続管路と、前記第1の油圧管路に接続されたアキュムレータと、を具備し、更に前記第1の接続管路、前記第2の接続管路、前記アキュムレータと前記第1の油圧管路との接続をそれぞれ遮断可能な管路遮断手段と、前記第2の油圧管路に圧油を導入する第1の圧油導入手段と、前記第1の圧油導入手段を通じて第2の油圧管路に導入された圧油を、前記管路遮断手段による管路の遮断状態とは無関係に、前記アキュムレータに導入する第2の圧油導入手段と、を具備したことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の一実施形態について説明する。
本実施形態のサスペンション機構は、例えばクレーン操縦室と走行用運転室とを兼用する1つのキャブを備えたホイールクレーン(ラフテレーンクレーン)に設けられ、図3に示すように、車軸3と車体フレーム2との間に介装された懸架スプリングとしてのリーフスプリング1と、オイルダンパとしても機能し得るサスペンションシリンダ5とを有している。この場合、リーフスプリング1は、車体フレーム2の前部および後部(図では、車体フレーム2の前部または後部の一方のみが示されている)の左右両側下部にそれぞれ取付けられ、前後の車軸3(図では、前車軸3aまたは後車軸3bの一方のみが示されている)の左右両側がリーフスプリング1に取付けられている。また、車軸3と車体フレーム2との間にサスペンションシリンダ5が設けられている。すなわち、リーフスプリング1とサスペンションシリンダ5とを介して車輪の車軸3が車体フレーム2に懸架された構成となっている。
【0012】
図1および図2は、本実施形態のサスペンション機構の油圧回路を示している。図中5aは前車軸3aの右側にそのロッド部分が取付けられたサスペンションシリンダ、5bは後車軸3bの右側にそのロッド部分が取付けられたサスペンションシリンダ、5cは前車軸3aの左側にそのロッド部分が取付けられたサスペンションシリンダ、5dは後車軸3bの左側にそのロッド部分が取付けられたサスペンションシリンダをそれぞれ示している。図示のように、車軸3a,3bの左右ではそれぞれ、前後のサスペンションシリンダ5a,5b(5c,5d)同士が油圧管路を介して接続されており、これによって、左右独立した油圧回路A,Bが構成されている。なお、油圧回路A,Bはその構成が実質的に同一であるため、以下、車軸3a,3bの右側に取付けられた前後のサスペンションシリンダ5a,5b同士を接続する油圧回路Aのみについて説明する。
【0013】
図1および図2に示すように、油圧回路Aのサスペンションシリンダ5a,5bは、そのヘッド側チャンバ同士が第1の油圧管路10を介して互いに接続され、また、そのロッド側チャンバ同士が第2の油圧管路12を介して互いに接続されている。この場合、各シリンダ5a,5bのロッド側チャンバと接続する第2の油圧管路12の両端部にはそれぞれ、ロッド側チャンバに向けて開のチェックバルブ39が介装されている。
【0014】
各シリンダ5a,5bのロッド側チャンバとヘッド側チャンバとを接続するために、第1の油圧管路10と第2の油圧管路12は、シリンダ5a,5bとの接続部位近傍で、接続管路14,16により互いに接続されている。この場合、接続管路14,16は、チェックバルブ39よりもロッド側チャンバに近い部位で、第2の油圧管路12と接続している。また、各接続管路14,16の第1の油圧管路10側の端部には、油圧管路10側に向けて開のチェックバルブ17,19が介装され、各接続管路14,16の第2の油圧管路12側の端部には、油圧管路12側に向けて開のチェックバルブ18,20が介装されている。これらのチェックバルブ17,18,19,20は、パイロット圧管路31を介してパイロット圧が作用する作動シリンダ35によって、強制的に押し開かれるようになっている(逆方向への流れが許容される)。この場合、パイロット圧管路31への圧油の導入はソレノイドバルブ30を介して行なわれる。このソレノイドバルブ30は、キャブからの操作信号(P.T.O.)によって切換え動作され、その第1の切換位置イで、ポンプP2から第2の圧油供給管路70とパイロット圧導入管路72とを介して供給される圧油を、作動シリンダ35のヘッド側チャンバに接続されたパイロット圧管路31に導入する。この場合、作動シリンダ35のロッドが伸長され、このロッドによってチェックバルブ17,18,19,20が強制的に押し開かれる。 また、ソレノイドバルブ30は、その第2の切換位置ロで、タンクTに通じる戻し管路50とパイロット圧管路31とを接続する。 なお、作動シリンダ35のロッド側チャンバは圧油導出管路32を介して戻し管路50に接続されている。
【0015】
第1の油圧管路10の途中には、接続管路40を介して、アキュムレータ23が接続されている。接続管路40の第1の油圧管路10側の端部には、油圧管路10側に向けて開のチェックバルブ38が介装され、接続管路40のアキュムレータ23側の端部には、アキュムレータ23側に向けて開のチェックバルブ37が介装されている。これらのチェックバルブ37,38は、パイロット圧管路31を介してパイロット圧が作用する作動シリンダ35によって、強制的に押し開かれるようになっている(逆方向への流れが許容される)。なお、作動シリンダ35のロッド側チャンバは、圧油導出管路32を介して、戻し管路50に接続されている。
【0016】
また、アキュムレータ23は、圧油チャージ管路22を介して、第2の油圧管路12に接続されている。この場合、圧油チャージ管路22には、アキュムレータ23側に向けて開のチェックバルブ24が介装されている。
【0017】
また、第1の油圧管路10は、バイパス管路41を介して、戻し管路50に接続されている。バイパス管路41には、第1の油圧管路10側に向けて開のパイロットチェックバルブ25が介装されている。このパイロットチェックバルブ25は、第2の油圧管路12が所定の圧力になると、戻し管路50側に開かれるようになっている。
【0018】
なお、各油圧回路A,Bの第2の油圧管路12は圧油導入管路53に接続されており、圧油導入管路53の途中には圧油充填弁としてのチャージ弁62が介装されている。このチャージ弁62は、予め圧油が封入されているシリンダ5a〜5dを含む各油圧回路A,B内に必要に応じてポンプP1からの圧油を圧油導入管路53を通じて供給する。この場合、圧油導入管路53は、パイロット圧作動の方向制御弁63を介して、ポンプP1の吐出側に接続された第1の圧油供給管路71に接続される。方向制御弁63へのパイロット圧の導入は、ソレノイドバルブ64を通じて行なわれる。このソレノイドバルブ64は、キャブからの操作信号(P.T.O.)によって切換え動作され、その切換位置ハで、ポンプP2から第2の圧油供給管路70とパイロット圧導入管路80とを介して供給される圧油を、方向制御弁63に導入する。方向制御弁63は、このパイロット圧を受けて切換位置ニに切り換わり、第1の圧油供給管路71を圧油導入管路53に接続する。
【0019】
次に、上記構成のサスペンション機構の動作について説明する。
まず、通常の走行時には、ソレノイドバルブ30が第1の切換位置イに切換えられており、作動シリンダ35を介してチェックバルブ17,18,19,20,37,38が強制的に開かれた状態にある。したがって、各シリンダ5a〜5dのロッド側チャンバとヘッド側チャンバとが接続管路14,16を介して連通されるとともに、アキュムレータ23と第1の油圧管路10とが接続管路40を介して連通される。
【0020】
このように、各シリンダ5a〜5dのロッド側チャンバとヘッド側チャンバとが連通され且つアキュムレータ23が各シリンダ5a,5b(5c,5d)の両チャンバに連通された状態では、リーフスプリング1によるサスペンション機能とシリンダ5a,5cによるダンパ機能とを良好に得ることができる。特に、これらの機能は、車軸3a,3bの左右でそれぞれ前後のサスペンションシリンダ5a,5b(5c,5d)同士が接続された左右独立の回路構成によって、優れた作用効果を奏する。
【0021】
すなわち、前後いずれかのシリンダ5a,5b(5c,5d)のロッドが収縮した場合、例えば前側の車輪が路面の突起に乗り上げて前側のシリンダ5a,5cのロッドが収縮した場合には、シリンダ5a,5cのヘッド側チャンバの圧油が、接続管路16を介してロッド側チャンバに流れるとともに、第1の油圧管路10を介して後側のシリンダ5b,5dのヘッド側チャンバにも流れる(所定の設定圧を有するアキュムレータ23側には流れない)ため、ダンパ機能に加え、後側のシリンダ5b,5dのロッドの伸長により車体のピッチングも抑制される。
【0022】
また、不整地での走行時やコーナリング時に前後両方のシリンダ5a,5b(5c,5d)のロッドが同時に収縮した場合には、ヘッド側チャンバとロッド側チャンバとの容積差分に相当する油が、逃げ場を失い、接続管路40を介してアキュムレータ23へと充填される。したがって、アキュムレータ23による吸収作用(緩衝作用)によりダンパ機能が安定して維持されるとともに、アキュムレータ23による蓄圧作用によりシリンダ5a,5b(5c,5d)のロッドの収縮が抑制され、車体のローリングが抑制される。すなわち、スタビライザと同様の機能が得られる。
【0023】
なお、このようなスタビライザ的機能は、チャージ弁62を介してポンプP1からの圧油をアキュムレータ23および油圧回路A,B内に充填することにより、変化可能である。この場合、チャージ弁62から圧油導入管路53を通じて油圧管路12内に流れ込んだ圧油は、シリンダ5a〜5dの各チャンバに導入される(ヘッド側チャンバには接続管路14,16を介して圧油が流れ込む)とともに、圧油チャージ管路22を介してアキュムレータ23に充填される。また、スタビライザ的機能は、アキュムレータ23のガス圧または容積を変更することによっても、変化可能である。
【0024】
また、荷吊り走行時において、シリンダ5a〜5dのロッドを収縮動作させてサスペンション機能を規制する場合には、キャブからの操作信号(P.T.O.)によって、ソレノイドバルブ30が第2の切換位置ロに切り換えられるとともに、ソレノイドバルブ64が切換位置ハに切り換えられる。したがって、圧油の流れがチェックバルブ17,18,19,20,37,38によって一方向に規制された状態で、ポンプP1からの圧油がチャージ弁62を介して油圧管路12およびアキュムレータ23内に充填される。この場合、チャージ弁62から圧油導入管路53を通じて油圧管路12内に流れ込んだ圧油は、圧油チャージ管路22を介してアキュムレータ23に充填されるとともに、シリンダ5a〜5dのロッド側チャンバに導入されてロッドを収縮させる。そして、ロッドは所定の収縮位置でロックされる。したがって、サスペンション機能がロックされ、荷吊り走行時の車体の安定性が確保される。
【0025】
また、荷吊り走行から通常の走行に切り換える際には、キャブからの操作信号(P.T.O.)によって、ソレノイドバルブ30が第1の切換位置イに切り換えられるとともに、ソレノイドバルブ64が切換位置ホに切り換えられる。したがって、チェックバルブ17,18,19,20,37,38が強制的に押し開けられる(両方向での流通が可能となる)とともに、方向制御弁63が中立位置ヘに戻される。このようにチェックバルブ17,18,19,20,37,38が強制的に押し開けられると、荷吊り走行時にアキュムレータ23に蓄積されていた圧油が接続管路40と第1の油圧管路10とを介してシリンダ5a〜5dのヘッド側チャンバに流れ込み、ロッドを伸長させる。この場合、リーフスプリング1の弾性的な復元力も手伝って、ロッドが略中立位置まで伸長してサスペンション機能が回復される。特に、本実施形態では、ロッドの略中立位置への位置決めがリーフスプリング1の弾性的な復元力によって決定される。無論、ロッドの略中立位置への位置決めがアキュムレータ23からヘッド側チャンバに流れ込む圧油によってなされるように、予めアキュムレータ23への充填圧を設定するようにしても良い。
【0026】
以上説明したように、本実施形態のサスペンション機構では、車軸3a,3bの左右でそれぞれ前後のサスペンションシリンダ5a,5b(5c,5d)同士が油圧管路10,12を介して接続され、各シリンダ5a,5b(5c,5d)のロッド側チャンバとヘッド側チャンバとが互いに接続されるとともに、アキュムレータ23が各シリンダ5a,5b(5c,5d)の両チャンバに接続されている。したがって、リーフスプリング1によるサスペンション機能とシリンダ5a,5cによるダンパ機能とを良好に得ることができるのは無論のこと、前後両方のシリンダ5a,5b(5c,5d)のロッドが同時に収縮した場合には、アキュムレータ23による吸収作用(緩衝作用)によりダンパ機能が安定して維持されるとともに、アキュムレータ23による蓄圧作用によりシリンダ5a,5b(5c,5d)のロッドの収縮が抑制され、車体のローリングが抑制される。すなわち、良好な乗り心地を確保しつつ同時に車体のローリングを抑制できる。そのため、スタビライザを別個に設ける必要がなくなり、その分だけ重量を軽減できるとともに、スタビライザの高い捩じり剛性によってサスペンションの動きが妨げられたり乗り心地が悪くなる等の従来の不具合を解消することができる。また、乗り心地をさらに良くするためにリーフスプリング1のバネ定数を下げても、不整地での走行時やコーナリング時には十分なロール剛性を得ることができる。すなわち、サスペンション機能を損なうことなくスタビライザ的効果を発揮できる。
【0027】
また、本実施形態のサスペンション機構では、車軸3a,3bの左右でそれぞれ前後のサスペンションシリンダ5a,5b(5c,5d)同士が油圧管路10,12を介して接続され、左右独立した回路構成となっているため、左右一方側の車輪の挙動が他方側にも及んで車体のローリングが助長されるといったことがない。
【0028】
また、本実施形態のサスペンション機構では、シリンダ5a〜5dのヘッド側チャンバとロッド側チャンバとの接続を遮断し且つアキュムレータ23側からの圧油の逃げを規制した状態で、ポンプP1からの圧油をチャージ弁62を介してアキュムレータ23およびシリンダ5a〜5dのロッド側チャンバに充填できるようになっている。したがって、例えば荷吊り走行時においては、シリンダ5a〜5dのロッドを収縮動作させて、サスペンション機能をロックさせることができる。しかも、荷吊り走行から通常の走行に切り換える際には、シリンダ5a〜5dのヘッド側チャンバとロッド側チャンバとの連通およびアキュムレータ23と各シリンダ5a,5b(5c,5d)の両チャンバとの連通を回復させることにより、サスペンションロック時(荷吊り走行時)にアキュムレータ23に蓄積されていた圧油をシリンダ5a〜5dのヘッド側チャンバに送り込んでロッドを略中立位置まで伸長させ、これにより、サスペンション機能を回復させることができる。特に、本実施形態では、ロッドの略中立位置への位置決めがリーフスプリング1の弾性的な復元力によって決定されるようになっているため、サスペンション機能の回復が容易になされる。すなわち、電気的な制御ではなく、機械的または油圧的な制御によりサスペンション機能の回復を行なうため、従来のように中立位置検出装置等を用いたレベル出し操作が不要となり、安価で且つ電気的なトラブルの発生を防止することができる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のサスペンション機構によれば、良好な乗り心地を確保しつつ同時に車体のローリングを抑制でき、しかも、安価かつ簡単な構成でサスペンション機能を変化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るサスペンション機構の油圧回路図である。
【図2】図1の油圧回路の要部の拡大図である。
【図3】従来のサスペンション機構の概念図である。
【符号の説明】
1…リーフスプリング(懸架スプリング)
5a〜5b…油圧シリンダ
10…第1の油圧管路
12…第2の油圧管路
14…接続管路(第2の接続管路)
16…接続管路(第1の接続管路)
17,18,19,20,37,38…チェックバルブ(管路遮断手段)
22…圧油チャージ管路(第2の圧油導入手段)
23…アキュムレータ
53…圧油導入管路(第1の圧油導入手段)
A…油圧回路(第1の油圧回路)
B…油圧回路(第2の油圧回路)

Claims (1)

  1. 互いに前後に位置する各車軸の左右両側にそれぞれ配置され、車軸と車体フレームとの間に介装される懸架スプリングと、
    各懸架スプリングに対応して設けられたオイルダンパとして機能する油圧シリンダと、
    前後の各車軸の右側に配置された前後の油圧シリンダ同士を接続する第1の油圧回路と、
    前後の各車軸の左側に配置された前後の油圧シリンダ同士を接続する第2の油圧回路と、
    備え、
    前記第1および第2の油圧回路はそれぞれ、
    前後に位置する油圧シリンダのヘッド側チャンバ同士を接続する第1の油圧管路と、
    前後に位置する油圧シリンダのロッド側チャンバ同士を接続する第2の油圧管路と、
    前側の油圧シリンダのヘッド側チャンバとロッド側チャンバとを接続する第1の接続管路と、
    後側の油圧シリンダのヘッド側チャンバとロッド側チャンバとを接続する第2の接続管路と、
    前記第1の油圧管路に接続されたアキュムレータと、
    を具備し、更に
    前記第1の接続管路、前記第2の接続管路、前記アキュムレータと前記第1の油圧管路との接続をそれぞれ遮断可能な管路遮断手段と、
    前記第2の油圧管路に圧油を導入する第1の圧油導入手段と、
    前記第1の圧油導入手段を通じて第2の油圧管路に導入された圧油を、前記管路遮断手段による管路の遮断状態とは無関係に、前記アキュムレータに導入する第2の圧油導入手段と、
    を具備したことを特徴とする自走式クレーンのサスペンション機構。
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