JP4003823B2 - リヤサイドマーカランプ機能兼用の自動車用ランプ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハウジングの先端開口部にアウタレンズを備えて自動車後部の両側部に設けられると共に、正面に向けてハウジングに取付けられたバルブの照射光の一部をリヤサイドマーカ光としてアウタレンズを通して側方へ出射させるようになったリヤサイドマーカランプ機能兼用の自動車用ランプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のランプとして特開平9−207656号公報により、回り込み部のアウタレンズに設けられたリフレックスリフレクタ(RR)レンズの一部に透光部を形成することによりテール&ストップランプ用バルブの側方への照射光を側方へ出射させることによりサイドマーカランプ機能を兼用させたリヤコンビネーションランプが周知となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
これにより、回り込み部のサイドマーカ用バルブを廃止でき、その薄型化及び省部品化が実現されるが、回り込み部にRRレンズを設けることを前提にしており、またサイドマーカ光の照射方向を配慮する点で意匠に制約が加わり、さらにバルブの側方への照射光を利用するために輝度の点でも改良の余地が残される。
【0004】
本発明は、このような点に鑑みて、アウタレンズの形状及び意匠の自由度を大きくでき、また十分な輝度のサイドマーカ光を照射させ得るリヤサイドマーカランプ機能兼用の自動車用ランプを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、この目的を達成するために、バルブ正面に配置されるリフレックスリフレクタレンズの存在に着眼したもので、請求項1により、ハウジングの先端開口部にアウタレンズを備えて自動車後部の両側部に設けられると共に、正面に向けてハウジングに取付けられたバルブの照射光の一部をリヤサイドマーカ光としてアウタレンズを通して側方へ出射させるようになったリヤサイドマーカランプ機能兼用の自動車用ランプにおいて、バルブ及びその正面のアウタレンズ部分間に配置されたリヤリフレックスリフレクタの背面に、バルブからの入射光を側方のアウタレンズ部分に向けてリヤサイドマーカ光として反射する複数段のプリズムステップを設けたことを特徴とする。
【0006】
リヤリフレックスリフレクタは、外部光を再帰反射すると共に、その背面の複数段のプリズムステップがバルブの正面への出射光の一部をリヤサイドマーカ光として側方へアウタレンズを通して出射させる。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1及び図2を基に本発明の実施の形態によるリヤコンビネーシランプを説明する。このリヤコンビネーションランプ9は、サイドアウタパネル2に形成されたハウジングパネル2aに設けられ、後方を向いた曲線状の正面部9aから連続曲線状に側方へ曲がり、さらにバルブ位置よりも前方へ延びる回り込み部9bを備えている。このうち上側のリヤコンビネーションランプ部分は、図1に示すように、リヤサイドマーカランプ機能兼用のテール&ストップランプ10を構成している。下側のリヤコンビネーションランプ部分は、サイドターンシグナル用バルブ21を内蔵してサイドターンシグナルランプ20を構成している。
【0008】
即ち、テール&ストップランプ10の高さ方向の途中で上下に仕切られたハウジング12は、表面がリフレクタとなる倣物面形状のハウジング本体12aと、側方でこのハウジング本体よりも曲線状に前方へ延びるハウジング回り込み部12bと、ハウジング本体12aの内側部を延長して折り返されたハウジング内側部12cとを備えている。ハウジング12の先端開口部には、ハウジング本体12aに対面し、かつ側方へ向けて徐々に前方へ曲がるアウタレンズ正面部11aと、ハウジング回り込み部12bに沿って細隙を置いて側方で曲線状に前方へ延びるアウタレンズ回り込み部11bとを備えて、赤色に着色され、かつ所定の配向特性を呈する拡散ステップを施されたアウタレンズ11が取付けられている。
【0009】
ハウジング本体12aの背面部の中心開口部に取付けられたソケット13には、正面を向いて後方へ光照射を行うテール兼ストップランプ用バルブ15が取付けられている。ハウジング本体12aの先端開口部には、アウタレンズ正面部11aに隙間を置き、かつフレネルカットされたインナレンズ16が取付けられている。このインナレンズのバルブ15に対面した方形状の凹部16aには、正面を向いて外部光を再帰反射する平面状のRRレンズ19が接合されている。凹部16aの表面の平面領域には、入射光を水平方向で僅かに拡散させつつ側方へ反射させる複数段のリヤサイドマーカ用プリズムステップ18が形成されている。
【0010】
このように構成されたリヤコンビネーションランプ9の動作は次の通りである。バルブ15の点灯により、RRレンズ19の領域を除いて、テールランプ又はテールランプとして赤色の光照射が行われる。RRレンズ19へ外部から入射した光は、その方向へ反射される。バルブ15からRRレンズ19の背面へ向けて入射する照射光は、リヤサイドマーカランプを構成するプリズムステップ18で斜め前方の側方へリヤサイドマーカ光として反射される。即ち、バルブ15の正面中心部の光照射が、水平方向での照射方向を僅かに拡散制御されて反射され、アウタレンズ回り込み部11bに隣り合う斜め前方へわん曲したアウタレンズ正面部11aの側部領域を通して十分な輝度で照射される。
【0011】
尚、前述の実施の形態に代えて、リヤサイドマーカランプ用プリズムステップはソケットもしくはその周辺のハウジング部分に取付けられたキャップに形成して、その表面にRRレンズを重ねることもできる。また、キャップにプリズムステップ及びRRを一体に形成することもできる。さらに、本発明は、RRレンズがアウタレンズの正面部に直接接合されている場合、或いは回り込み部を備えないランプ、単独のランプにも適用可能である。
【0012】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、サイドマーカ光が、リヤリフレックスリフレクタの背後を利用して、アウタレンズ側部の形状もしくは意匠に左右されることなく照射され得るようになる。バルブの正面照射光を利用するために輝度の点でも有利となる。請求項2又は請求項3又は請求項4の発明により、プリズムステップはアウタレンズ又はバルブのキャップ又はインナレンズに構成できる。請求項5の発明により、回り込み部の形状もしくは意匠の自由度を大きくしてリヤコンビネーションランプにサイドマーカランプ機能を兼用させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による自動車のリヤサイドマーカランプ機能兼用のリヤコンビネーションランプの断面図である。
【図2】同リヤコンビネーションランプの斜視図である。
【符号の説明】
9 リヤコンビネーションランプ
10 テール&ストップランプ
11 アウタレンズ
11a アウタレンズ正面部
11b アウタレンズ回り込み部
12a ハウジング本体
12b ハウジング回り込み部
15 バルブ
16 インナレンズ
18 リヤサイドマーカ用プリズムステップ
19 RRレンズ

Claims (5)

  1. ハウジングの先端開口部にアウタレンズを備えて自動車後部の両側部に設けられると共に、正面に向けてハウジングに取付けられたバルブの照射光の一部をリヤサイドマーカ光としてアウタレンズを通して側方へ出射させるようになったリヤサイドマーカランプ機能兼用の自動車用ランプにおいて、
    バルブ及びその正面のアウタレンズ部分間に配置されたリヤリフレックスリフレクタの背面に、前記バルブからの入射光を側方の前記アウタレンズ部分に向けてリヤサイドマーカ光として反射する複数段のプリズムステップを設けたことを特徴とするリヤサイドマーカランプ機能兼用の自動車用ランプ。
  2. 背面にプリズムステップが設けられたリヤリフレックスリフレクタが、アウタレンズに設けられたことを特徴とする請求項1記載のリヤサイドマーカランプ機能兼用の自動車用ランプ。
  3. 背面にプリズムステップが設けられたリヤリフレックスリフレクタが、バルブのキャップに設けられたことを特徴とする請求項1記載のリヤサイドマーカランプ機能兼用の自動車用ランプ。
  4. インナレンズに、リヤリフレックスリフレクタを表面に設けたプリズムステップが形成されたことを特徴とする請求項1記載のリヤサイドマーカランプ機能兼用の自動車用ランプ。
  5. 正面から曲面状に側方へ曲がり、さらにバルブよりも前方へ延びる回り込み部を備えると共に、バルブ及びその正面のアウタレンズ部分間の途中位置に配置されたインナレンズにプリズムステップが形成され、このプリズムステップの表面にリヤリフレックスリフレクタが設けられたリヤコンビネーションランプ部分であることを特徴とする請求項1記載のリヤサイドマーカランプ機能兼用の自動車用ランプ。
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