JP4003023B2 - バッテリーチェック機能付きカメラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はバッテリーチェック機能付きカメラに係り、特にデジタルカメラ等におけるストロボ装置と、それ以外のカメラ機能部とにそれぞれ単一のバッテリーから電源を供給するバッテリーチェック機能付きカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
単一のバッテリーからカメラ機能部への電源供給と、ストロボ装置での充電とが同時に行われると、電圧降下が大きくなり、カメラの中央処理装置(CPU)への電圧がCPUの動作を保証できる電圧以下に低下し、CPUが暴走するおそれがある。
【0003】
そこで、特願平3−154574号公報に記載のバッテリーチェック機能付きカメラは、バッテリーからカメラ機能部への電源供給中にはストロボ充電を停止し、一方、ストロボ充電中にはカメラ機能部への電源供給を停止するようにしている。そして、電圧降下が大きくなるストロボ充電中には、バッテリーチェックも禁止するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特願平3−154574号公報に記載のバッテリーチェック機能付きカメラは、ストロボ充電中にバッテリーチェックを禁止しているため、ストロボ充電中にバッテリー電圧がCPUの動作保証電圧を下回るおそれがあり、この場合には充電制御を含む全システムを監視するCPUがハングアップするという問題がある。
【0005】
尚、ストロボ充電中もバッテリーチェックを行うと、ストロボ充電中は電圧降下が大きくなるため、バッテリーの容量が残っているにもかかわらず、バッテリーの容量がないと判断し、バッテリーを有効に使用することができないという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、カメラ機能部への電源供給中だけでなくストロボ充電中もバッテリーチェックを行い、かつバッテリーの容量を有効に使用することができるバッテリーチェック機能付きカメラを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本願請求項1に係る発明は、ストロボ装置と該ストロボ装置以外のカメラ機能部とにそれぞれ電源を供給する単一のバッテリーと、前記カメラ機能部への電源供給中には前記ストロボ装置での充電を停止し、前記ストロボ装置での充電中には前記カメラ機能部への電源供給を停止する手段と、前記カメラ機能部への電源供給中には前記バッテリーの電圧が第1の監視電圧を下回ったか否かを監視し、前記ストロボ装置での充電中には前記バッテリーの電圧が前記第1の監視電圧と異なる第2の監視電圧を下回ったか否かを監視する電圧監視手段とを備え、前記電源供給中及び前記ストロボ装置での充電中において有効にバッテリーの容量を使用可能にすることを特徴としている。
【0007】
本願請求項1に係る発明は、カメラ機能部への電源供給中のバッテリーチェックとストロボ充電中のバッテリーチェックとでは、バッテリーチェックの基準となる監視電圧を異ならせている。
即ち、ストロボ充電中は、カメラ機能部への電源供給中よりもバッテリーの電圧降下が大きくなるため、本願請求項2に示すように前記第2の監視電圧は、前記第1の監視電圧よりも低くしている。
【0008】
また、前記カメラ機能部は、本願請求項3に示すように被写体を示す画像信号を電気的に取り込む撮像手段及び画像を表示する液晶モニタを含んでおり、ストロボ充電中には前記撮像手段や液晶モニタ等への電源供給を停止し、急速充電を可能にしている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係るバッテリーチェック機能付きカメラの好ましい実施の形態について詳説する。
図1は本発明に係るバッテリーチェック機能付きカメラの実施の形態を示す要部ブロック図であり、特にデジタルカメラに関して示している。
【0010】
同図において、バッテリー10は、例えば4本の単三乾電池が直列に接続されたものである。このバッテリー10からの電源は、DC/DCコンバータ12に供給され、ここで所要の電圧に変換されたのちスイッチSW1を介して撮像回路14、再生回路16、液晶モニタ18等のカメラ機能部に供給され、また、スイッチSW2を介してストロボ装置20に供給され、ストロボ装置20内のメインコンデンサを充電するために使用される。
【0011】
また、バッテリー10からの電源は、DC/DCコンバータ22に供給され、ここで中央処理装置(CPU)24を動作させるための所要の電圧(例えば、3.3 V)に変換されたのちCPU24に供給される。尚、DC/DCコンバータ22とCPU24との間にはバックアップ用のスーパーキャパシタ26及びリセット回路28が設けられており、リセット回路28はスーパーキャパシタ26の容量がなくなり、所定の電圧E0になるとCPU24をリセットさせる。
【0012】
CPU24は、消費電流がバッテリー10の能力を越えないようにストロボ装置20のメインコンデンサへの充電と、カメラ機能部への電源の供給とが同時に行われないようにスイッチSW1及びSW2を切り換え制御している。尚、このCPU24の動作の詳細については後述する。
電圧監視回路30は、バッテリー10の電圧が監視電圧E1を下回ったかどうかを監視し、電圧監視回路32は、バッテリー10の電圧が監視電圧E2を下回ったかどうかを監視しており、電圧監視回路30及び32はその監視結果をCPU24に出力する。
【0013】
ここで、ストロボ装置20に供給される電流I2は、短時間でストロボ充電を行わせるためにカメラ機能部に供給される電流I1よりも大きい(I1<I2)。従って、ストロボ充電時の方がバッテリー10の電圧降下が大きいため、上記監視電圧E2は監視電圧E1よりも小さい値に設定されている。
具体的には、監視電圧E1は、カメラ機能部の動作を保証できる最低限のバッテリー電圧(例えば、3.7 V)とする。このバッテリー電圧を下回ると、DC/DCコンバータ12からは所要の電圧の電源をカメラ機能部に供給することができなくなる。また、監視電圧E2は、CPU24の動作を保証できる最低限のバッテリー電圧(例えば、2V)とする。このバッテリー電圧を下回ると、DC/DCコンバータ22からは所要の電圧(3.3 V)をCPU24に供給することができなくなる。
【0014】
このデジタルカメラは、図示しないモードダイヤルによって撮影モード、再生モード等を選択できるようになっており、CPU24は、撮影モード時には撮像回路14のスイッチ14Aを閉じて撮像回路14への電源の供給を可能にし、再生モード時には再生回路16のスイッチ16Aを閉じて再生回路16への電源の供給を可能にする。尚、液晶モニタ18のスイッチ18Aは、撮影モード時に図示しない表示キーの操作に基づいて開閉され、再生モード時には自動的に閉じられる。
【0015】
次に、CPU24の動作について説明する。
CPU24は、ストロボ装置20のメインコンデンサへの充電と、ストロボ装置20以外のカメラ機能部への電源の供給とが同時に行われないようにスイッチSW1及びSW2を切り換え制御し、また、ストロボ充電中とカメラ機能部への電源の供給時とでは異なるバッテリーチェックを行っている。
【0016】
いま、撮影モード状態でパワースイッチがONされると、又はパワースイッチがONされている状態で再生モードから撮影モードに切り換えられると、まずスイッチSW1をOFFにするとともにスイッチSW2をONにし、ストロボ装置20のメインコンデンサの充電を行わせる。
メインコンデンサの充電が終了すると、撮影準備が完了し、スイッチSW1をONにするとともにスイッチSW2をOFFにし、カメラ機能部への電源の供給を可能にする。ここで、表示キーを押して液晶モニタ18を使用した撮影を行う場合には、撮像回路14を介して取り込んだ被写体を示す画像信号を液晶モニタ18に出力し、液晶モニタ18にスルー動画(撮影前の動画)を表示させる。
【0017】
そして、シャッタボタンを押すと、撮像回路14を介して取り込んだ画像信号をメモリカードや内部メモリ(図示せず)に記録する。
尚、液晶モニタ18を使用している場合には、上記記録動作中に液晶モニタ18に撮影した静止画が表示される。また、ストロボ装置20は、低輝度時又は図示しない強制発光ボタンがONされた時に、CPU24からのシャッタボタンに同期した発光制御信号に基づいてストロボ発光する。
【0018】
上記のようにして撮影が終了すると、CPU24は再び撮影準備動作を行わせる。即ち、スイッチSW1をOFFにするとともにスイッチSW2をONにし、ストロボ装置20のメインコンデンサの充電を行わせる。一方、CPU24は、電圧監視回路30及び32からバッテリー電圧の監視結果が加えられており、スイッチSW2をOFFにするとともにスイッチSW1をONにした時(ストロボ装置20以外のカメラ機能部に電源が供給される時)には、電圧監視回路30からバッテリー電圧が監視電圧E1を下回ったことを示す信号が加えられると、スイッチSW1をOFFにしてカメラ機能部への電源の供給を停止し、また、スイッチSW2をONにするとともにスイッチSW1をOFFにした時(ストロボ装置20の充電中)には、電圧監視回路32からバッテリー電圧が監視電圧E2を下回ったことを示す信号が加えられると、スイッチSW2をOFFにしてストロボ充電を停止する。尚、上記電源の供給を停止する場合には、バッテリーの容量がなくなったことを表示パネル等で警告することが好ましい。また、モードダイヤルによって再生モードが選択された場合には、上記撮影モードと同様なバッテリーチェックを行う。
【0019】
尚、この実施の形態では、バッテリーとして単三乾電池を用いた場合について説明したが、バッテリーの種類はこれに限らず、充電可能な二次電池でもよい。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係るバッテリーチェック機能付きカメラによれば、カメラ機能部への電源供給とストロボ充電とを同時に行わないようにし、かつカメラ機能部への電源供給中だけでなくストロボ充電中もバッテリーチェックを行うようにしたため、ストロボ充電中にバッテリー電圧の低下によってCPUがハングアップすることがなく、またカメラ機能部への電源供給中とストロボ充電中とでバッテリーチェックの基準となる監視電圧を異ならせるようにしたため、バッテリーの容量を有効に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係るバッテリーチェック機能付きカメラの実施の形態を示す要部ブロック図である。
【符号の説明】
10…バッテリー
12、22…DC/DCコンバータ
14…撮像回路
16…再生回路
18…液晶モニタ
20…ストロボ装置
24…中央処理装置(CPU)
30、32…電圧監視回路
SW1、SW2…スイッチ
Claims (3)
- ストロボ装置と該ストロボ装置以外のカメラ機能部とにそれぞれ電源を供給する単一のバッテリーと、
前記カメラ機能部への電源供給中には前記ストロボ装置での充電を停止し、前記ストロボ装置での充電中には前記カメラ機能部への電源供給を停止する手段と、
前記カメラ機能部への電源供給中には前記バッテリーの電圧が第1の監視電圧を下回ったか否かを監視し、前記ストロボ装置での充電中には前記バッテリーの電圧が前記第1の監視電圧と異なる第2の監視電圧を下回ったか否かを監視する電圧監視手段と、を備え、
前記電源供給中及び前記ストロボ装置での充電中において有効にバッテリーの容量を使用可能にすることを特徴とするバッテリーチェック機能付きカメラ。 - 前記第2の監視電圧は、前記第1の監視電圧よりも低いことを特徴とする請求項1のバッテリーチェック機能付きカメラ。
- 前記カメラ機能部は、被写体を示す画像信号を電気的に取り込む撮像手段及び画像を表示する液晶モニタを含む請求項1又は2のバッテリーチェック機能付きカメラ。
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