JP4002522B2 - 遊技機及び画像表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は複数種類の図柄を立体的に表示可能な変動表示装置を備えた遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の遊技機では、特開平9−103558号公報等で開示されるように、リーチなどが発生した場合に図柄を立体的に表示する変動表示装置を備えたものが知られている。
【0003】
また、特開平10−222139号公報や特開平10−63199号公報等に開示されるように、左目用画像と右目用画像を生成して表示装置に送り、立体的な3次元画像を表示するものが知られている。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−222139号公報
【特許文献2】
特開平10−63199号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例(特開平10−222139号公報、特開平10−63199号公報)においては、3次元画像を表示するため、左目用画像のスプライトデータと右目用画像のスプライトデータをROMなどに記憶しておき、表示の際にこれらの左右のスプライトデータをそれぞれ読み出して、フレームバッファ等に描画し、表示を行う構成となっているため、一つの図柄のデータ量が膨大になりROMなどの記憶手段の大容量化が必要となり、また、スプライトデータの作成に要する労力も増大するため製造コストの増大を招くという問題がある。
【0006】
特に、図柄の立体的な表示位置(飛び出し量)を変更するには、表示位置に応じて異なるスプライトデータが必要となり、例えば、徐々に飛び出し量を変化させる場合では、より大量のスプライトデータが左右それぞれに必要となって、データの作成や記憶手段の容量がさらに大きくなってしまう。一方、スプライトデータの数を減らした場合では、段階的な飛び出し量となってしまい円滑に表示位置を変更できず、また、段階的な飛び出し量の変化は遊技者(観察者)にとって3次元画像への視点を合わせづらいという問題があった。
【0007】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、図柄のデータ量を低減しながらも3次元画像の表示位置をスムーズに変化させることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、左目用画像及び右目用画像を表示領域の水平走査ライン毎に交互に表示することにより画像を立体的に表示する表示装置と、前記表示装置の表示領域に複数の画像を変動表示させて変動表示ゲームを行う表示制御手段と、を備えた遊技機において、
前記表示制御手段は、前記左目用画像と右目用画像の視差を算出する視差算出手段と、原画像データを格納するROMと、画像データを格納するフレームバッファと、前記ROMから読み出した原画像データを予め設定した相対座標内で描画する描画手段と、前記算出した視差に基づいて左目用画像と右目用画像の一定のずれ量を算出し、この算出されたずれ量だけ、前記相対座標内で描画した画像の画素を、水平走査ライン毎に左または右に移動させて、前記表示領域の左目用ラインと右目用ラインとに対応する水平走査ライン毎に左右にずれたライン変形画像を前記フレームバッファ上に生成する出力画像データ生成手段と、このライン変形画像を前記表示装置に出力する出力手段と、を備える。
【0010】
また、第2の発明は、前記第1の発明において、前記描画手段は、前記視差に基づいて原画像データを拡大または縮小する拡縮制御手段を有し、前記出力画像データ生成手段は、前記拡縮制御手段によって拡大または縮小された原画像データから、ライン変形画像を生成する。
【0012】
た、第3の発明は、前記第2の発明において、一つのライン変形画像について、表示サイズの小さい第1の原画像データと、表示サイズの大きい第2の原画像データが予め設定されており、前記拡縮制御手段には、生成されるライン変形画像の大きさを判定し、この判定結果に対応して、拡大または縮小を行う原画像データを、前記第1の原画像データと前記第2の原画像データのいずれかより選択する原画像データ選択手段を備える。
【0015】
【発明の効果】
したがって、第1の発明は、遊技機の表示装置にライン変形画像を出力するだけで、左目用画像と右目用画像が水平走査ライン毎に交互に表示されるため、画像を立体的に視認できる。このライン変形画像は視差が決まれば、視差に応じたずれ量によって、原画像データを水平走査ライン毎に左右にずらすだけで簡単に生成できるので、ひとつの原画像データさえあればよく、表示のために用意する画像データの量を低減しながら、円滑に立体画像を表示でき、また、原画像データの記憶容量を低減することで製造コストの低減を図ることができる。
【0016】
そして、視差に応じた左右の画像のずれ量は一定であるので、歪みのない滑らかな立体画像を得ることができ、ずれ量が一定であるので、演算にかかる負荷を低減できる。
【0017】
また、第2の発明は、視差に応じて大きさが変わるので、奥行き方向の立体画像の変化と立体画像の拡大縮小により、演出効果を高めることが可能となる。
【0020】
また、第3の発明は、原画像データから生成するライン変形画像の表示サイズの大きさに応じて、第1の原画像データと第2の原画像データとを切り換えるので、情報量が不足したり、粗い画像となるのを防いで、視認性に優れた画像を得ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
【0024】
図1は、本発明の一実施形態を示す遊技機(カード球貸ユニットを併設したCR機)全体の構成を示す正面図で、図2は制御系のブロック図である。
【0025】
遊技機(パチンコ遊技機)1の前面枠3は本体枠(外枠)4にヒンジ5を介して開閉回動可能に組み付けられ、遊技盤6は前面枠3の裏面に取り付けられた収納フレーム(図示省略)に収装される。
【0026】
遊技盤6の表面には、変動表示装置(表示装置、表示部)8、大入賞口を備えた変動入賞装置10、一般入賞口11〜15、始動口16、普通図柄始動ゲート27A、27B、普通図柄表示器7、普通変動入賞装置9(補助入賞手段)等が配設された遊技領域が形成される。前面枠3には、遊技盤6の前面を覆うカバーガラス18が取り付けられている。
【0027】
変動表示装置8は、表示領域に、例えば、左、中、右の三つの表示図柄(識別情報または特別図柄)が表示される。これらの表示図柄には、例えば「0」〜「9」までの各数字と、「A」〜「E」のアルファベット文字等が割り当てられている。
【0028】
変動表示装置8は、始動口16へ遊技球の入賞があると、前述した数字、文字で構成される表示図柄が順に表示される。始動口16への入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の特別図柄乱数カウンタ値が当たり値であるとき)には、大当たり状態となり、三つの表示図柄が揃った状態(大当たり図柄)で停止する。このとき、変動入賞装置10の大入賞口が所定の時間(例えば30秒)だけ大きく開き、多くの遊技球を獲得することができる。
【0029】
この始動口16への遊技球の入賞は、特別図柄始動センサ52(図2参照)で検知される。この遊技球の通過タイミング(具体的には、入賞検出時点での遊技制御装置100(図2参照)内に備えられた特別図柄乱数カウンタの値)は、特別図柄入賞記憶として、遊技制御装置100内の所定の記憶領域(特別図柄乱数記憶領域)に、最大で連続した所定回分を限度に記憶される。この特別図柄入賞記憶の記憶数は、変動表示装置8の下側に設けられた複数のLEDからなる特別図柄記憶状態表示器17に表示される。遊技制御装置100は、特別図柄入賞記憶に基づいて、変動表示装置8にて変動表示ゲームを行う。
【0030】
普通図柄表示器7は、普通図柄始動ゲート27A、27Bへ遊技球の入賞があると、普通図柄(例えば一つの数字からなる図柄)の変動表示を始める。普通図柄始動ゲート27A、27Bへの入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の普通図柄乱数カウンタ値が当たり値であるとき)には、普通図柄に関する当たり状態となり、普通図柄が当たり図柄(当たり番号)で停止する。このとき、始動口16の手前に設けられた普通変動入賞装置9が所定の時間(例えば0.5秒)だけ大きく開き、遊技球の始動口16への入賞可能性が高められる。
【0031】
この普通図柄始動ゲートへの遊技球の通過は、普通図柄始動センサ52(図2参照)で検知される。この遊技球の通過タイミング(具体的には、遊技制御装置100内に備えられた普通図柄乱数カウンタの通過検出時点での値)は、普通図柄入賞記憶として、遊技制御装置100内の所定の記憶領域(普通図柄乱数記憶領域)に、所定回数(例えば、最大で連続した4回分)を限度に記憶される。この普通図柄入賞記憶の記憶数は、普通図柄表示器7の左右に設けられた複数のLEDからなる普通図柄記憶状態表示器19に表示される。遊技制御装置100は、普通図柄入賞記憶に基づいて、普通図柄に関する当たりの抽選を行う。なお、普通図柄記憶状態表示器19の記憶数は任意の値に設定される。
【0032】
前面枠3の下部の開閉パネル20には球を打球発射装置に供給する上皿21が、固定パネル22には下皿23及び打球発射装置の操作部24等が配設される。
【0033】
カバーガラス18の上部の前面枠3には、点灯により球の排出の異常等の状態を報知する第1報知ランプ31、第2報知ランプ32(図2参照)が設けられている。
【0034】
カード球貸ユニット用の操作パネル26には、カードの残高を表示するカード残高表示部(図示省略)と、球貸しを指令する球貸しスイッチ28と、カードの返却を指令するカード返却スイッチ30等が設けられている。
【0035】
カード球貸ユニット2には、前面のカード挿入部25に挿入されたカード(プリペイドカード等)のデータの読込、書込等を行うカードリーダライタと球貸制御装置が内蔵され、カード球貸ユニット用の操作パネル26は遊技機1の上皿21の外面に形成される。
【0036】
図2は、遊技制御装置100を中心とする制御系を示すブロック構成図である。
【0037】
遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置であり、遊技制御を司るCPU、遊技制御のための不変の情報を記憶しているROM、遊技制御時にワークエリアとして利用されるRAMを内蔵した遊技用マイクロコンピュータ101、入力インターフェース102、出力インターフェース103、発振器104等から構成される。
【0038】
遊技用マイクロコンピュータ101は、入力インターフェース102を介しての各種検出装置(特別図柄始動センサ14、一般入賞口センサ17A〜17N、カウントセンサ15、継続センサ16S、普通図柄始動センサ21)からの検出信号を受けて、大当たり抽選等、種々の処理を行う。そして、出力インターフェース103を介して、各種制御装置(表示制御装置150、排出制御装置200、装飾制御装置250、音制御装置300)、大入賞口ソレノイド36、普通電動役物ソレノイド90、普通図柄表示器7等に指令信号を送信して、遊技を統括的に制御する。
【0039】
排出制御装置200は、遊技制御装置100からの賞球指令信号またはカード球貸ユニット2からの貸球要求に基づいて、払出ユニットの動作を制御し、賞球または貸球の排出を行わせる。
【0040】
装飾制御装置250は、遊技制御装置100からの装飾指令信号に基づいて、装飾用ランプ、LED等の装飾発光装置を制御すると共に、特別図柄記憶表示器(特図保留LED)18、普通図柄記憶表示器19の表示を制御する。
【0041】
音制御装置300は、スピーカからの効果音出力を制御する。なお、遊技制御装置100から、各種従属制御装置(表示制御装置150、排出制御装置200、装飾制御装置250、音制御装置300)への通信は、遊技制御装置100から従属制御装置に向かう単方向通信のみが許容されるようになっている。これにより、遊技制御装置100に従属制御装置側から不正な信号が入力されることを防止することができる。
【0042】
表示制御装置150は、2次元または3次元画像の表示制御を行うもので、CPU(中央演算手段)151、VDC(Video Display Controlerまたは描画演算手段)156、プログラム等を格納したROM152、ワークエリアやフレームバッファを格納するRAM153、インターフェース154、画像データ(図柄データ、背景画データ、動画データ、テクスチャデータ等)を格納したフォントROM157、RAM153等への書込読み出しを制御するDMAC(Direct Memory Access Controler)155、同期信号(基準クロック)やストローブ信号等を発生させるための発振器158等から構成される。なお、発振器158は、水晶振動子やオッシレータなどで構成される。
【0043】
CPU151は、ROM152に格納したプログラムを実行し、遊技制御装置100からの信号に基づいて所定の変動表示ゲームを変動表示装置8に出力するもので、2次元の画像情報(図柄表示情報、背景画面情報、動画画面情報等)を作成したり、3Dの画像情報(スプライトデータやポリゴンデータ等で構成される図柄表示情報、背景画面情報、動画オブジェクト画面情報等)の作成等を行い、これらの演算結果をフレームバッファとしてのRAM153の所定の領域に格納する。
【0044】
VDC156は、RAM153に格納した画像情報を所定のタイミング(垂直同期信号V_Sync、水平同期H_Sync)でLCD側(変動表示装置8)へ送信する。
【0045】
なお、フォント(キャラクタ)ROM157には、変動表示ゲームに用いる識別情報などの各図柄、背景、キャラクタ等のスプライトデータまたはポリゴンデータ、テクスチャデータ等のオブジェクトが格納されている。
【0046】
VDC156が行う描画処理は、2次元と3次元の点描画、線描画、スプライト描画、トライアングル描画、ポリゴン描画を行い、さらに、テクスチャマッピング、アルファブレンディング、シェーディング処理、陰面消去(Zバッファ処理など)を行って、γ補正回路159を介して画像信号を変動表示装置8に出力する。
【0047】
ここで、フレームバッファは、2次元画像のフレームバッファと3次元画像のフレームバッファをそれぞれRAM153の所定の記憶領域などに設定しておき、VDC156は、2次元画像を2次元画像に重ね合わせて(オーバーレイ)出力することも可能である。
【0048】
VDC156には、クロック信号を供給する発振器158が接続されている。発振器158が生成するクロック信号は、VDC156の動作周期を規定している。VDC156は、このクロック信号を分周して垂直同期信号(V_SYNC)と、水平同期信号(H_SYNC)を生成し、変動表示装置8へ出力する。
【0049】
VDC156からの画像信号は、γ補正回路159に入力された後に変動表示装置8へ出力される。このγ補正回路159では、変動表示装置8の信号電圧に対する照度の非線形特性を補正して、変動表示装置の表示照度を調整する。
【0050】
さらに、CPU151は、変動表示の状態(例えば、通常の変動表示ゲームか、大当たり中の表示か等)や遊技の状態に基づいて、変動表示装置8の発光量(輝度)を制御するため、デューティ制御信号DTY_CTRを発振器158のクロック信号に基づいて生成し、変動表示装置8へ出力する。
【0051】
ところで、VDC156から出力される画像信号は、フォントROM157から読み出した画像(原画像データ)の形状とは異なり、図13のように、縦方向の画素ライン毎に、所定画素数分だけ左または右にシフトした特殊な画像(以下、ライン変形画像と称する)のデータとして、変動表示装置8側へ出力されるようになっている。これは、微細位相差板802に貼り付けられた1/2波長板821の間隔毎に対応しているので、ライン変形画像を構成する画素に設定された左右のずれによって、遊技者(観察者)は視差のある画像を視認し、その結果、立体的な画像として認識することができる。
【0052】
変動表示装置8内には液晶ドライバ(LCD DRV)181、バックライトドライバ(BL DRV)182が設けられている。液晶ドライバ(LCD DRV)181は、VDC156から送られてきたV_SYNC信号、H_SYNC信号及びRGB信号に基づいて、液晶表示パネルの電極に順次電圧をかけて、液晶表示パネル804に立体視用の合成画像を表示する。
【0053】
バックライトドライバ182は、CPU151から出力されたDTY_CTR信号に基づいて発光素子(バックライト)810に加わる電圧のデューティー比を変化させて、液晶表示パネル804の明るさを変化させる。
【0054】
図3は、VDC156のブロック図を示す。
【0055】
VDC156は、CPU151と通信を行うインターフェース1501、発振器158からのクロックCLKに基づいて垂直同期信号V_SYNCや水平同期信号H_SYNCなどの各種タイミング信号を生成するタイミング制御部1502、キャラクタデータや線、面などの表示制御を行うパターン面制御部1502、スプライトの表示制御を行うスプライト面制御部1503、フォントROM157等からのデータの読込を制御するROM制御部1505、フレームバッファなどとしてのRAM153にデータの読み書きを行うRAM制御部1506、描画された画像データをRGB信号に変換するD/A変換器1507等がVDC156の内部のデータバス1510に接続されている。
【0056】
そして、スプライト面制御部1503及びパターン面制御部1502とRAM制御部1506の間には、表示領域の走査ライン毎に描画を制御するライン制御部1504が設けられ、スプライト面制御部1503またはパターン面制御部1502から所定のコマンドを受けたときには、後述するように、描画データを1ラインずつ設定された値に応じて表示領域の水平方向にずらしてライン変形画像の描画を行い、RAM制御部1506を介してフレームバッファに書き込む。
【0057】
図4は、変動表示装置8の光学系の構成を示す説明図で、光源801は、発光素子810、偏光フィルタ(偏光手段)811、フレネルレンズ812によって構成されている。発光素子810には白色発光ダイオード(LED)等の点光源を用いたり、冷陰極管等の線光源を水平に配置して構成されている。偏光フィルタ811は、右側領域811aと左側領域811bとで透過する光の偏光が異なる(例えば、右側領域811aと左側領域811bとで透過する光の偏光を90度ずらす)ように設定されている。
【0058】
発光素子810から放射された光は、偏光フィルタ811によって一定の偏光の光のみが透過される。すなわち、発光素子810から放射された光のうち、偏光フィルタ811の左側領域811bを通過した光と、右側領域811aを通過した光とが異なる偏光の光としてフレネルレンズ812に照射される。後述するように、偏光フィルタ811の左側領域811bを通過した光は観察者の右目に到達し、右側領域811aを通過した光は観察者の左目に到達するようになっている。
【0059】
なお、発光素子と偏光フィルタを用いなくても、異なる偏光の光を異なる位置から照射するように構成すればよく、例えば、異なる偏光の光を発生する発光素子を二つ設けて、異なる偏光の光を異なる位置からフレネルレンズ812に照射するように構成してもよい。
【0060】
偏光フィルタ811を透過した光はフレネルレンズ812に照射される。フレネルレンズ812は凸レンズであり、フレネルレンズ812では発光素子810から拡散するように放射された光の光路を略平行に屈折し、微細位相差板802を透過して、液晶表示パネル804に照射する。
【0061】
このとき、微細位相差板802を透過して照射される光は、上下方向に広がることがないように出射され、液晶表示パネル804に照射される。すなわち、微細位相差板802の特定の領域を透過した光が、液晶表示パネル804の特定の表示単位の部分を透過するようになっている。
【0062】
また、液晶表示パネル804に照射される光のうち、偏光フィルタ811の右側領域811aを通過した光と左側領域811bを通過した光とは、異なる角度でフレネルレンズ812に入射し、フレネルレンズ812で屈折して左右異なる経路で液晶表示パネル804から放射される。
【0063】
液晶表示パネル804は、2枚の透明板(例えば、ガラス板)の間に所定の角度(例えば、90度)ねじれて配向された液晶が配置されており、例えば、TFT型の液晶表示パネルを構成している。液晶表示パネルに入射した光は、液晶に電圧が加わっていない状態では、入射光の偏光が90度ずらして出射される。一方、液晶に電圧が加わっている状態では、液晶のねじれが解けるので、入射光はそのままの偏光で出射される。
【0064】
液晶表示パネル804の光源1側には、微細位相差板802及び偏光板803(第1偏光板)が配置されており、遊技者(観察者)側には、偏光板805(第2偏光板)が配置されている。
【0065】
微細位相差板802は、透過する光の位相を変える領域が、微細な間隔で繰り返して配置されている。具体的には、光透過性の基材822に、微細な幅の1/2波長板821が設けられた領域802aと、1/2波長板821の幅と同一の微細な間隔で、1/2波長板821が設けられていない領域802bとが微細な間隔で繰り返して設けられている。すなわち、設けられた1/2波長板によって透過する光の位相を変える領域802aと、1/2波長板821が設けられていないために透過する光の位相を変えない領域802bとが微細な間隔で繰り返して設けられている。この1/2波長板821は、透過する光の位相を変化させる位相差板として機能している。
【0066】
1/2波長板821は、その光学軸を偏光フィルタ811の右側領域811aを透過する光の偏光軸と45度傾けて配置して、右側領域811aを透過した光の偏光軸を90度回転させて出射する。すなわち、右側領域811aを透過した光の偏光を90度回転させて、左側領域811bを透過する光の偏光と等しくする。
【0067】
この微細位相差板802の偏光特性の繰り返しは、液晶表示パネル804の表示単位と略同一のピッチとして、表示単位毎(すなわち、表示単位の横方向の水平ライン毎)に透過する光の偏光が異なるようにする。よって、液晶表示パネル804の表示単位の水平ライン(走査線)毎に対応する微細位相差板802の偏光特性が異なるようになって、水平ライン毎に出射する光の方向が異なる。
【0068】
あるいは、微細位相差板802の偏光特性の繰り返しは、液晶表示パネル804の表示単位のピッチの整数倍のピッチとして、微細位相差板802の偏光特性が複数の表示単位毎(すなわち、複数の表示単位の水平ライン毎)に変わるようにして、複数の表示単位毎に透過する光の偏光が異なるように設定してもよい。この場合において、液晶表示パネル804の表示単位の水平ライン(走査線)の複数本毎に微細位相差板の偏光特定が異なって、水平ラインの複数本毎に出射する光の方向が異なるようになる。
【0069】
このように、微細位相差板802の偏光特性の繰り返し毎に異なる光を液晶表示パネル804の表示素子(水平ライン)に照射する必要があるため、微細位相差板802を透過して液晶表示パネル804に照射される光は、上下方向の拡散を抑制したものである必要がある。
【0070】
すなわち、微細位相差板802の光の位相を変化させる領域802aは、偏光フィルタ811の右側領域811aを透過した光を、左側領域811bを透過した光の偏光と等しい傾きの光に変えて透過する。また、微細位相差板802の光の位相を変化させない領域802bは、偏光フィルタ811の左側領域811bを透過した光をそのまま透過する。そして微細位相差板802を出射した光は、左側領域811bを透過した光と同じ偏光を有して、液晶表示パネル804の光源側に設けられた偏光板803に入射する。
【0071】
偏光板803は、偏光フィルタ811の左側領域811bを透過した光と同一の偏光の光を透過する偏光特性を有する。すなわち、偏光フィルタ811の左側領域811bを透過した光は、微細位相差板802の光の位相を変化させない領域802bを透過してそのまま偏光板803を透過し、偏光フィルタ811の右側領域811aを透過した光は、微細位相差板802の光の位相を変化させる領域802aを透過する際に偏光軸を90度回転させられて偏光板803を透過する。したがって、微細位相差板802と偏光板803とを組み合わせることにより、偏光フィルタ811の左側領域811bを透過した偏光の光を透過する領域と、この偏光と90度ずれた偏光の光を透過する領域とを、縦方向に繰り返して設けた第1偏光板を構成することができる。また、偏光板805は第2偏光板として機能し、偏光板803と90度異なる偏光の光を透過する偏光特性を有する。
【0072】
デフューザ806は、第1偏光板805の前面側(観察者側)に取り付けられており、液晶表示パネルを透過した光を上下方向に拡散する拡散手段として機能する。具体的には、縦方向にかまぼこ状の凹凸が繰り返し設けられたレンチキュラーレンズを用い液晶表示パネルを透過した光を、上下に拡散する。
【0073】
なお、レンチキュラーレンズに代わって縦方向により強い拡散指光性を持つマット状拡散面を設けたものであってもよい。液晶表示パネル804を透過するまで上下方向の拡散を抑制したことにより視野角が狭くなっていることを改善することができる。
【0074】
図5は、本発明の実施の形態の画像表示装置の微細位相差板802を示す正面図である。
【0075】
微細位相差板802は、1/2波長板が設けられており、透過する光の偏光を変える領域が、所定の間隔毎に微細な間隔で繰り返し連続して配置されている。この繰り返し連続して配置される領域に入射する光の偏光は、各々偏光フィルタ811の右側領域811a、左側領域811bで異なり、透過する光の偏光を変える領域では、入射光の偏光軸を90度回転させて出射する。この微細位相差板802の偏光特性の繰り返しは、液晶表示パネル804の表示単位と略同ピッチとしてある。
【0076】
すなわち、偏光フィルタ811の右側領域811aを透過して、微細位相板で偏光軸を90度回転させられた光と、偏光フィルタ811の左側領域811bを透過して、微細位相板802をそのまま透過した光の偏光軸が等しくなり、これらの光が第2偏光板を透過する。微細位相差板802の、透過する光の偏光を変える領域と、透過する光の偏光を変えない領域とは、液晶表示パネル804の表示単位の水平ライン毎に繰り返し連続して配置されているので、微細位相差板802と第2偏光板803とを透過した光は、水平ライン毎に異なる方向へ向かう同一の偏光の光となる。
【0077】
なお、前述したように、微細位相差板802の偏光特性の繰り返しは、液晶表示パネル804の表示単位のピッチの整数倍のピッチとして、微細位相差板802の偏光特性が複数の表示単位毎に変わるようにして、複数の表示単位毎に透過する光の偏光が異なるようにしてもよい。
【0078】
図6は、変動表示装置8の光学系を示す平面図である。
【0079】
発光素子810から放射された光は偏光フィルタ811を透過して放射状に広がっている。光源から放射された光のうち偏光フィルタ811の右側領域811aを透過した光は、フレネルレンズ812に到達し、フレネルレンズ812で光の進行方向を変えられて、微細位相差板802、液晶表示パネル804、偏光板805に到達し、これらを略垂直(やや左側から右側)に透過して左目に至る。
【0080】
一方、光源から放射された光のうち偏光フィルタ811の左側領域811bを透過した光は、フレネルレンズ812に到達し、フレネルレンズ812で光の進行方向を変えられて、微細位相差板802、液晶表示パネル804、偏光板805に到達し、これらを略垂直(やや右側から左側)に透過して右目に至る。
【0081】
このように、発光素子810から放射され偏光フィルタ811と透過した光を光学手段としてのフレネルレンズ812によって、液晶表示パネル804に略垂直に照射し、発光素子810、偏光フィルタ811及びフレネルレンズ812によって、偏光面が異なる光を略垂直に、かつ、異なる経路で液晶表示パネル804に照射する光源1を構成し、液晶表示パネル804を透過した光を異なる経路で放出して、右目又は左目に到達させる。すなわち、液晶表示パネル804の走査線ピッチと、微細位相差板2の偏光特性の繰り返しピッチとを等しくして、液晶表示パネル804の走査線ピッチ毎に異なる方向から到来した光が照射され、異なる方向に光を出射する。
【0082】
図7は、変動表示装置8の表示面8Aから遊技者側の奥行き方向(図中Z軸方向)へ2次元の図柄850を表示する一例を示す斜視図で、表示面8Aから遊技者側へ向けた図中Z1の位置に図柄850が飛び出すように立体画像(虚像)を表示した場合で、図柄850の表示面上の中心は表示面8Aのほぼ中央(X1、Y1)の位置である。ここで、図柄850は所定の半径の円形で構成した場合を示し、中心の位置は(X1、Y1、Z1)とし、この図柄850の表示面8Aへの投影画像を850’とする。なお、図中X軸は表示面8Aの水平方向で、Y軸は上下方向、Z軸は奥行き方向を示す。また、図柄850は、フォントROM157に格納された2次元のスプライトデータで、相対的な座標(水平座標及び垂直座標)が予め定義されており、Z軸位置と大きさに応じて表示空間上の座標(X−Y−Z座標)に変換したものである。
【0083】
このように図柄850を3次元画像として表示する場合、図8、図9にも示すように、右目で観察する右目用画像850Rと、左目で観察する左目用画像850Lが表示面8Aに実際に表示されており、これら画像850R、850Lは遊技者が観察する3次元画像850の水平方向位置X1に対して、それぞれ所定量dxだけずれて表示される。
【0084】
すなわち、左目用画像850Lは、図9において、3次元画像850の水平方向位置X1から図中右側にdxだけずれた位置に中心が配置され、右目用画像850Rは、3次元画像850の水平方向位置X1から図中左側に−dxだけずれた位置に中心が配置され、表示面8Aに実際に表示される左右の画像850L、Rの中心の位置は、3次元画像850のZ軸位置に応じた2dxだけずれて表示される。
【0085】
したがって、図9において、左目用画像850Lと右目用画像850Rの中心のX軸方向のずれ量(右目と左目の視差)2dxを変化させることによって、3次元画像850のZ軸方向位置を制御することができる。例えば、図中実線の位置に表示されている3次元画像850を表示面8A側(奥側)へ移動するには、ずれ量(座標パラメータ)2dxを減少させればよく、逆に遊技者側へ移動(突出方向)するにはずれ量2dxを増大させればよいのである。
【0086】
また、表示面8Aから遊技者側へ3次元画像850を飛び出させるには、図8、図9で示したように左目用画像850Lに正のずれ量(図中右側)+dxを与え、右目用画像850Rには負のずれ量(図中左側)を与えたが、表示面8Aの反対側(液晶表示パネル804の奥側)に3次元画像850を表示させるには、左目用画像850Lに負のずれ量(図中左側)−dxを与え、右目用画像850Rには正のずれ量(図中右側)+dxを与えればよい。
【0087】
したがって、左目用画像850Lに正のずれ量+dx、右目用画像850Rに負のずれ量−dxを与えることで、所定の観察位置Z0にいる遊技者の視点と表示面8Aとの間で、任意の奥行き方向位置Z1で図柄850の表示位置(再生位置)を変更することができるのである。なお、表示面8Aの前面側(遊技者側)から観察位置までの距離Z0を視距離とする。
【0088】
また、左目用画像850Lに負のずれ量−dx、右目用画像850Rに正のずれ量+dxを与えることで、所定の観察位置Z0にいる遊技者の視点とは反対側の表示面8Aの奥側で、任意の奥行き方向位置で図柄850の表示位置(再生位置)を変更することができる。
【0089】
なお、上記図8、図9では、説明を簡易にするため左目用画像850Lと右目用画像850Rが重なるように図示したが、実際には後述するように、液晶表示パネル804の水平方向ラインの上下方向位置に応じて左目用画像を表示するラインと右目用画像を表示するラインが予め設定されており、左目用画像850Lと右目用画像850Rは交互に表示され、左右の画像が同一水平方向ライン上で重なることはない。
【0090】
図10は、表示制御装置150のCPU151で行われる表示制御の一例を示すフローチャートを示し、所定の時間間隔で繰り返し実行されるものである。
【0091】
まず、ステップS1では、遊技制御装置100から送られてきた指令信号(コマンド)に基づいて、表示を行う制御パターン(シーン)を選択しROM152から読み込む。なお、制御パターンは、例えばシーケンスデータとしてROM152に予め格納されており、各シーケンスデータにはオブジェクト(図柄、背景など)、座標、大きさ(表示サイズまたは拡大率)、3次元または2次元画像の設定などが時間の経過などに対応して予め設定されている。
【0092】
次に、ステップS2では、選択された制御パターンに基づいてオブジェクトを決定し、このオブジェクトのデータ(スプライトデータ、キャラクタデータ)をフォントROM157から読み込む。
【0093】
ステップS3では、読み込んだオブジェクトが3次元画像か2次元画像の何れであるかを選択したシーケンスデータより判定し、3次元画像として表示する場合にはステップS4の処理に進む一方、2次元画像の場合にはステップS10へ進む。
【0094】
2次元画像のステップS10では、シーケンスデータに設定されている表示位置(表示面8A上のX−Y座標の基準となる位置)、大きさ(表示サイズまたは拡大率)となるようにVDC156へ指令するとともに、2次元画像であることから視差2dx=0であることを指令する。
【0095】
3次元画像の場合は、ステップS4で選択したオブジェクトの結像位置となる変動表示装置8の表示面8AからのZ軸位置(奥行き)を求める。描画するオブジェクトが2次元画像のスプライトデータであれば、シーケンスデータに基づくZ軸位置を結像位置として設定し、例えば、図8で示した3次元画像850のように、表示面8Aと平行に配置する。
【0096】
そして、ステップS5では、この仮想的に配置した3次元画像850を、Z軸に沿って表示面8Aに投影した2次元画像850’を演算により求める。
【0097】
次に、ステップS6では、上記ステップS4で設定したZ軸位置に基づいて、予め設定したテーブルによって2次元画像850’の水平方向(X軸方向)のずれ量(視差)を求める。
【0098】
このテーブルは、図11に示すように、表示面8Aからの距離(Z軸位置)に対応する左目用画像と右目用画像のずれ量(上記2dx)を示し、Z軸位置が正の符号は表示面8Aから遊技者側へ3次元画像が飛び出す場合を示し、このときのずれ量を正の符号とし、Z軸位置が負の符号は表示面8Aから遊技機裏面側へ3次元画像が引き込む場合を示し、このときのずれ量を負の符号としてものであり、結像位置がZ軸の正方向に移動すると、ずれ量は正方向に増大し、結像位置がZ軸の負方向へ移動すると、ずれ量は負方向に減少する。
【0099】
そして、ステップS7では、上記演算した値とシーケンスデータに基づいたオブジェクトのパターンデータ(スプライトデータやキャラクタデータなど)をVDC156に指令する。
【0100】
すなわち、3次元画像の場合は、ずれ量2dxと、上記ステップS5で求めた表示面8A上の投影画像850’の位置(基準位置)、シーケンスデータなどに基づく拡大率を指令し、2次元画像の場合は、ずれ量2dx=0を固定として、上記ステップS10で求めた表示位置、シーケンスデータなどに基づく拡大率を指令する。
【0101】
そして、ステップS8では、1フレームの画像データの生成を全て終了したか否かを判定し、終了していなければステップS2へ戻って、シーケンスデータを読み込んで次のオブジェクトを描画し、全てのオブジェクトの描画が完了していれば処理を終了する。
【0102】
図12は、表示制御装置150のVDC156で行われる制御の一例を示すフローチャートを示し、所定の時間間隔で繰り返し実行されるものである。なお、VDC156では、ハードウェアによって実行されるものである。
【0103】
まず、ステップS11では、CPU151から指令を読み込んで解析を行い、指令によって指定されたパターンデータ(スプライトデータやキャラクタデータなど)、座標、拡大率、ずれ量2dxを決定し、描画するオブジェクトがスプライトデータやキャラクタデータまたはポリゴンデータであれば、ROM制御部1505を介してフォントROM157からパターンデータを読み込んでおく。
【0104】
ステップS12では、予め設定した相対座標内で、指定された大きさとなるように描画を行う。スプライトデータであれば、図3のスプライト面制御部1503で指定された大きさとなるように読み込んだスプライトデータを拡大縮小して描画を行い、キャラクタデータまたはポリゴンデータや線、面であればパターン面制御部1502で指定の大きさとなるように描画を行う。
【0105】
次に、ずれ量2dxが0であるか否かにより、2次元画像であるか3次元画像であるかを判定し、ずれ量2dx=0であれば2次元画像と判定して、ステップS16に進み、相対座標内で描画した画像データをスクリーン座標(表示領域に対応した座標)に変換し、RAM制御部1506を介してフレームバッファ(RAM153)に書き込む。
【0106】
一方、ずれ量2dxが0でない場合には3次元画像と判定して、ステップS14、S15に進み、ライン制御部1504では、図13で示すように、相対座標で描画した画像データをずれ量2dxに応じて、左目用ラインの画像データをずれ量+dxでシフトする一方、右目用ラインの画像データをずれ量−dxでシフトする。
【0107】
そして、ステップS16において、相対座標内で水平方向へシフトした左目用ラインと右目用ラインの画像データを、スクリーン座標に変換し、RAM制御部1506を介してフレームバッファ(RAM153)に書き込む。
【0108】
上記ステップS11〜S16を繰り返すことで画像の描画を行い、VDC156は、フレームバッファへ書き込んだスクリーン座標に対応する画像データを、垂直同期信号V_SYNCに同期してRAM制御部1506からD/A変換器を介して変動表示装置8へ送信する。
【0109】
このVDC156で行われるずれ量2dxに応じた描画処理は、例えば、図7〜図9で示したように、円形の3次元画像850をZ軸上のZ1で結像させる場合、上記ステップS12により、図7、図9の2次元画像(Z軸投影画像)850’が相対座標内で演算される。
【0110】
ここで、図9のX軸は、図中右方向が正で、左方向が負とすると、左目用画像850L(左目用ラインの画像データ)は、上記ずれ量2dxの1/2で図中右側へずらした座標に設定し、右目用画像850R(右目用ラインの画像データ)は上記ずれ量2dxの1/2で図中左側へずらした相対座標に設定する。したがって、左目用画像850Lの中心の座標は、
(X1+dx、Y1)
となり、右目用画像850Rの中心の座標は、
(X1−dx、Y1)
となる。
【0111】
こうして、ライン制御部1504では、図7に示したZ軸投影画像850’としての画像データをずれ量2dxの1/2でそれぞれX軸方向へ平行移動したものが、左右の眼に入射する画像850L、850Rとしてそれぞれ演算し、図14で示すように左目用ラインと右目用ラインの2つの画像データが得られる。
【0112】
次に、RAM制御部1506は、ライン制御部1504で演算された左目用ラインと右目用ラインの画像データ(850L、850R)を、図14で示すように、RAM153に予め設定された表示領域に対応するフレームバッファ153Aのうち、スクリーン座標に対応するアドレスに書き込む。
【0113】
フレームバッファ153Aは、液晶表示パネル804の表示面8AのY軸方向に対応して列(水平ライン)L1〜Lmが設定され、各列L1〜Lmの行方向アドレス0〜xxxには、X軸方向の座標に対応した画素が設定されている。
【0114】
そして、左目用ラインの画像データ850Lは、例えば、偶数列に書き込まれ、右目用ラインの画像データ850Rは、奇数列に書き込まれる。
【0115】
こうして、シーケンスデータなどから3次元画像の結像位置が決定されると、Z軸位置に対応するずれ量2dxに応じて左右に平行移動した2次元画像を左目用画像850Lと右目用画像850Rとしてフレームバッファ153Aに格納される。
【0116】
これにより、一つの画像データ(スプライトデータやポリゴンデータ)から3次元画像(立体画像)を結像させるZ軸位置に応じたずれ量(視差)2dxから、VDC156のライン制御部1504において左目用ラインと右目用ラインの画像データが生成されるため、CPU151の処理負荷を低減するとともに、左目用と右目用の画像データをそれぞれ用意する必要がなくなって、データ量の削減を図り製造コストを下げることができる。
【0117】
図15は、3次元画像の表示の一例を示し、スプライトデータで構成される3つの図柄「5」、「6」、「7」をX軸方向で互いに重なるように配置すると共に、Z軸位置が段階的に異なるように表示した場合で、「7」はZ軸位置がZ3に設定され、「6」はZ軸位置がZ4に設定され、「5」はZ軸位置がZ5に設定され、各図柄は等間隔ΔZでZ軸方向に並ぶ。
【0118】
この場合、実際に表示される3次元画像は、X軸方向(表示面8A)の水平方向で互いに重なるが、Z軸方向では間隔ΔZで隣り合うことになる。
【0119】
このため、3つの図柄、「5」、「6」、「7」は、一定の間隔ΔZで奥行き方向で重なり合うため、各図柄の奥行き方向の差を容易に視認することができ、遊技機における変動表示ゲームの図柄表示で多様な演出を行うことが可能となる。
【0120】
また、遊技者に最も近い画像を、最も優先度の高い画像としても良く、例えば、変動表示ゲームにおいてリーチ状態となった後には、変動する図柄が最も遊技者側となるようにZ軸方向での表示位置を変更することで、遊技者の注目度に応じた表示を行うことができる。すなわち、優先度の高い画像の視差を大きくすることで、違和感のない画像を得ることが可能となる。
【0121】
図16は、スプライトデータの切り換えの一例を示し、表示サイズの大きさに応じてスプライトデータを切り換える場合を示す。
【0122】
単一のスプライトデータを拡大縮小する場合、縮小側では線のつぶれ等で認識しづらくなる一方、拡大側では線間の拡大などで荒い画像となってしまい、味気ない画像となってしまう。
【0123】
そこで、図16に示すように、同一の図柄で、表示サイズの小さいスプライトデータ860Sと、表示サイズの大きいスプライトデータ860Lを予めフォントROM157に格納しておき、表示サイズに応じてどちらのスプライトデータを使用するかを決定する。
【0124】
表示するサイズ(例えば、縦×横の画素数)が予め設定した値よりも小さいと判定したときには小さいスプライトデータ860Sを読み込んで、拡大縮小を行って所定の表示サイズで描画し、表示するサイズが予め設定した値よりも大きいときには大きいスプライトデータ860Lを読み込んで、拡大縮小を行って所定の表示サイズで描画する。これにより、単一のスプライトデータを拡大することで画像が荒くなるのを防いで、迫力のある画像を提供し、また、単一のスプライトデータを縮小することで認識しづらくなるのを防いで、明瞭な画像を提供することができる。
【0125】
遊技者に有利な特別遊技状態(大当たり)を発生するための画像(図柄)を識別情報として可変表示する遊技機では、通常の状態では小さいスプライトデータに基づいて左目用画像と右目用画像を生成する一方、特別遊技状態などで識別情報を拡大する際には大きなスプライトデータに基づいて左目用画像と右目用画像を生成することにより、拡大される識別情報が粗くなるのを防ぐとともに、縮小される識別情報の視認性が悪化するのを防ぐことができる。
【0126】
なお、図16では、図柄をスプライトデータで構成したが、フォントデータとした場合でも、表示サイズの小さいフォントデータと、大きいフォントデータの2つを用意しておけばよい。
【0127】
図17は、3次元画像の表示の一例を示し、スプライトデータで構成される3つの図柄「5」、「6」、「7」をZ軸位置が段階的に異なるように表示するとともに、遊技者に最も近い図柄「5」を最も大きくなるように拡大する一方、遊技者から最も遠い図柄「7」を最も小さくなるように縮小し、中間に位置する図柄「6」は通常の大きさで表示したもので、図柄「7」はZ軸位置がZ3に設定され、「6」はZ軸位置がZ4に設定され、「5」はZ軸位置がZ5に設定される。
【0128】
この場合、視差(Z軸座標)に応じて大きさが変わるので、奥行き方向の図柄(立体画像)の変化と立体画像の拡大縮小により、よりリアルな表示を行うことが可能となって、演出効果を高めることが可能となる。
【0129】
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の遊技機全体の構成を示す正面図である。
【図2】同じく制御系を示すブロック図である。
【図3】同じくVDCの機能要素を示すブロック図である。
【図4】同じく光学系を説明するための分解斜視図である。
【図5】同じく微細位相差板の正面図である。
【図6】同じく光学系の平面図である。
【図7】図柄を立体的に表示したときの説明図で、表示面の斜視図である。
【図8】同じく図柄を立体的に表示したときの説明図で、表示面から観察者までの平面図である。
【図9】同じく図柄を立体的に表示したときの説明図で、表示面の正面図である。
【図10】表示制御装置のCPUで行われる制御の一例を示すフローチャート。
【図11】奥行き方向の座標と左右画像のずれ量(視差)の関係を示すテーブルである。
【図12】表示制御装置のVDCで行われる描画処理の一例を示すフローチャート。
【図13】左目用画像と右目用画像の概念図である。
【図14】フレームバッファに書き込まれた左目用画像と右目用画像の概念図である。
【図15】同じく、複数の図柄を重なるように立体的に表示した場合の説明図で、表示面から観察者までの平面図である。
【図16】表示サイズの異なるスプライトデータによる拡大、縮小を示す説明図である。
【図17】同じく、複数の図柄を奥行き方向の位置に応じた大きさで立体的に表示した場合の説明図で、表示面から観察者までの平面図である。
【符号の説明】
8 変動表示装置
150 表示制御装置
151 CPU
153 RAM
156 VDC
157 フォントROM
181 LCDドライバ
182 バックライトドライバ
810 発光素子
811 偏光フィルタ
812 フレネルレンズ
802 微細位相差板
803 偏光板
804 液晶表示パネル
805 偏光板
806 デフューザ

Claims (3)

  1. 左目用画像及び右目用画像を表示領域の水平走査ライン毎に交互に表示することにより画像を立体的に表示する表示装置と、
    前記表示装置の表示領域に複数の画像を変動表示させて変動表示ゲームを行う表示制御手段と、
    を備えた遊技機において、
    前記表示制御手段は、
    前記左目用画像と右目用画像の視差を算出する視差算出手段と、
    原画像データを格納するROMと、
    画像データを格納するフレームバッファと、
    前記ROMから読み出した原画像データを予め設定した相対座標内で描画する描画手段と、
    前記算出した視差に基づいて左目用画像と右目用画像の一定のずれ量を算出し、この算出されたずれ量だけ、前記相対座標内で描画した画像の画素を、水平走査ライン毎に左または右に移動させて、前記表示領域の左目用ラインと右目用ラインとに対応する水平走査ライン毎に左右にずれたライン変形画像を前記フレームバッファ上に生成する出力画像データ生成手段と、
    このライン変形画像を前記表示装置に出力する出力手段と、
    を備えたことを特徴とする遊技機。
  2. 前記描画手段は、
    前記視差に基づいて原画像データを拡大または縮小する拡縮制御手段を有し、
    前記出力画像データ生成手段は、前記拡縮制御手段によって拡大または縮小された原画像データから、ライン変形画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 一つのライン変形画像について、表示サイズの小さい第1の原画像データと、表示サイズの大きい第2の原画像データが予め設定されており、
    前記拡縮制御手段には、
    生成されるライン変形画像の大きさを判定し、この判定結果に対応して、拡大または縮小を行う原画像データを、前記第1の原画像データと前記第2の原画像データのいずれかより選択する原画像データ選択手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
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