JP4002370B2 - 車両用重量検知装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のシート上に存在する人や物の重量を精度よく検知することができる車両用重量検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両のシート上に存在する人や物体の重量を検出する車両用重量検知装置が知られており、エアバックの展開制御やエアコンの温度制御等に用いられている。
【0003】
従来の車両用重量検知装置は、シートレール付近に歪みセンサを設け、重量によって変化する歪みを抵抗の変化として検出し、シート上の重量を検出するようにしている。
【0004】
このようにして検出されたシート上の検出重量は、例えばエアコン制御装置では、検出重量に基づいて、風量、温度、風向き等を可変に制御するために用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の重量検知装置にあっては、歪みセンサにかかるストレス荷重やセンサ自身の経時劣化によって、検出重量にずれが生じるといった問題があった。
【0006】
この結果、この検出重量のずれにより、例えば上述したエアコン制御では、助手席に乗員が存在していないにも拘わらず、乗員が存在していると誤判断し、助手席にも送風してしまい、真夏等の急速冷房を行いたい場合等に、乗員の存在しない空間を不必要に冷却し、その分冷却を行いたい運転席への冷却性能を低下させていた。このため、歪みセンサの検出重量にずれが生じた場合には、最適なエアコン制御ができないことがあった。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的としては、定期的に重量検知装置の調整を行うことで、検知重量のずれの極めて少ない車両用重量検知装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、上記課題を解決するため、車両のシートレール上に形成され、シート上の重量を検知する重量センサを有し、イグニッションキーがオン操作されることでバッテリから電力が供給されて動作する車両用重量検知装置において、乗車時又は降車時を検出するドアロック状態検出部と、乗車時又は降車時が検出された場合に、前記重量センサにより検出された検知重量値と当該検知重量値を補正するためのオフセット調整値との差が所定範囲内にあるかを判断する空席判断部と、前記空席判断部により差が所定範囲内にあると判断された場合に、前記オフセット調整値を更新するオフセット調整値演算部と、バッテリからの電力供給を制御する電源制御部と、を備え、前記電源制御部は、前記ドアロック状態検出部により乗車時又は降車時が検出された時点でイグニッションキーがオフ操作されている場合には、電力供給を一時的に回復して前記オフセット調整値演算部によるオフセット調整値の更新を行い得るようにすることを要旨とする。
【0009】
請求項2記載の発明は、上記課題を解決するため、前記オフセット調整値演算部は、乗車時に前記空席判断部により差が前記所定範囲外であると判断された場合には、降車時に前記オフセット調整値を更新することを要旨とする。
【0012】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明によれば、乗車時又は降車時が検出され、且つ、重量センサにより検出された検知重量値と検知重量値を補正するためのオフセット調整値との差が所定範囲内にある場合にオフセット調整値の更新を行い得るようにしたことで、乗車時又は降車時のみオフセット調整値を更新させることができ、検知重量のずれを極めて少なくすることができる。また乗車時又は降車時の検知重量値を用いるので、最新の検知重量を利用して検知精度の向上に寄与することができる。
【0015】
また、請求項2記載の本発明によれば、乗車時に空席判断部により差が所定範囲外であると判断された場合には、降車時にオフセット調整値を更新することで、乗車時の更新に代わって、降車時に更新を行うことができ、更新できずにいる場合を低減することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0017】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る車両用重量検知装置のシステム構成を示す図である。なお、本実施の形態では、車両用重量検知装置をエアバック制御装置1に適用したものとして説明する。
【0018】
図1に示すように、エアバッグ制御装置1は、車両用重量検知装置3により例えば助手席の乗員の重量をシートレールに設けた重量センサ11で検出して、この検出結果から助手席のエアバックの展開を許可・禁止する。そして、助手席のエアバックの展開を許可されている場合に、Gセンサ7からの加速度信号が所定値以上になったときに、エアバッグ展開判断部5が車両の衝突と判断してエアバッグモジュール9を展開するものである。
【0019】
ここで、車両用重量検知装置3の構成を説明する。
【0020】
車両用重量検知装置3は、バッテリと直接接続されており、また、バッテリとイグニッション・スイッチIGN_SWを介しても接続されている。さらに、車両用重量検知装置3には、重量センサ(1〜4)11a〜11dが接続されており、また、ドアに設けられ、ドアロック状態を検出するためのドアロック状態検出部15が接続されている。
【0021】
重量センサ(1〜4)11a〜11dは、シートとシートレールの間に設けられた歪みゲージからなり、歪みゲージに加わる重量の変化による歪みを抵抗の変化として検出する素子であり、それぞれの検出信号を重量演算部23に出力する。
【0022】
電源状態検出部17は、IGN_SWの一端に接続され、IGN_SWがON状態にあるかOFF状態にあるかを判断する。
【0023】
電源制御部19は、ドアロック状態検出部15により検出されるドアロック状態及びドアアンロック状態の変移に応じて乗車時や降車時を検出した場合に、電源状態検出部17によりIGN_SWがOFF状態にあるときには、制御信号を電源部21に出力して電源部21に接続される各部に電源を供給させる。
【0024】
ここで、図2を参照して、重量センサ11a〜11dの構成および重量演算部23の検出動作について説明する。なお、重量センサの使用例として歪みゲージを用いて説明する。
【0025】
図2(a)に示すように、シート31は、シートバックフレーム33とシートクッションフレーム35を有し、シートクッションフレーム35の4箇所の下部には、それぞれ第1連結部37,第2連結部39の間に歪みゲージ41a〜41dが設けられている。そして、第2連結部39の下部はシートレール43の一部に前後方向(図2(a)左右方向)に摺動自在に設けられており、シートレール43の他部はボルト45、クロスメンバ47を介してフロアパネル49に固定されている。
【0026】
図2(b)に示すように、シート31上に乗員や物等が乗ったときに加わる荷重がシートクッションフレーム35を伝わって、第1連結部37と第2連結部39へと、垂直方向の荷重が加わる。この垂直方向の荷重によって変化する歪みを抵抗の変化として検出している。
【0027】
図2(a)に示すように、歪みゲージは、4つの支点により荷重を分散して検出するように取り付けてある(図2(a)には2つのみを図示)。
【0028】
図1に戻って、空席判断部55は、オフセット調整値の更新を行える状態であるか確認するために、今回得られた重量値Wから前回更新したオフセット調整値W1を引いた値が許容範囲α内にあるか比較し、今回値と前回のオフセット調整値の差が許容範囲α内にある場合には、シート上に何もない空席状態と判断する。
【0029】
オフセット調整値演算部57は、今回決定されるオフセット調整値Woを演算して求め、EEPROM59に記憶されているオフセット調整値W1をWoに更新する。EEPROM59は、前回記憶された空席状態でのオフセット調整値W1を記憶する。なお、上述したオフセット調整値は、シート上に何も乗っていない状態の重量値を0kgとする調整値を表すこととする。
【0030】
次に、図3に示すフローチャートを参照して、重量演算部23による荷重の検出動作を説明する。
【0031】
エアバッグ制御装置1に接続されているIGN_SWがON操作されると、バッテリからIGN_SWを介して電源部21に電源が供給され、さらに、電源部21から重量演算部23に電源が供給され、図3に示す制御動作を開始する。
【0032】
まず、荷重がシート上にかかると、てこの原理によりシートクッションフレーム35から第1連結部37を介して荷重が分散されて歪みゲージ41a〜41dに)に加わり歪みが生じる。この結果、それぞれの歪みゲージ41a〜41dに生じた歪みにより抵抗値が変化する。
【0033】
そこで、ステップS10では、重量演算部23は、重量センサ(1)を構成する歪みゲージ41aで検出した抵抗値を例えば200μsecのサンプリングレートで取り込み、重量aに変換しておく。同様に、ステップS20〜S40でも、それぞれの歪みゲージ41b〜41dで検出した抵抗値をサンプリングして取り込み、重量b〜dに変換しておく。
【0034】
そして、ステップS50では、4つの重量a〜dを加算してシートを含む重量を算出し、さらに、重量演算部23はこの重量からEEPROM59に記憶されている前回のオフセット調整値を読み出して減算し、シート上の重量Wを演算して乗員検知判断部51に出力する。
【0035】
そして、ステップS60では、乗員検知判断部51は求められた重量Wとしきい値Aとを比較し、
【数1】
重量W > しきい値A
となるかを判断する。
【0036】
ここで、シート上の重量Wがしきい値Aよりも大きい場合には、ステップS70に進み、検出された重量Wが重いので、シート上には大人が存在すると判断してエアバッグ展開モードを許可に設定し、許可フラグをエアバッグ展開判断部5に出力する。
【0037】
一方、シート上の重量Wがしきい値Aよりも小さい場合には、ステップS80に進み、検出された重量Wが軽いので、シート上には子供、幼児、チャイルドシート、小柄な女性が存在すると判断してエアバッグ展開モードを禁止に設定し、禁止フラグをエアバッグ展開判断部5に出力する。
【0038】
この結果、エアバッグ展開判断部5は、乗員検知判断部51から許可フラグが出力されている場合に、Gセンサ7からの加速度信号が所定値以上になったときには、車両の衝突と判断してエアバッグモジュール9を展開し、助手席の同乗者を保護する。
【0039】
一方、乗員検知判断部51から禁止フラグが出力されている場合に、Gセンサ7からの加速度信号が所定値以上になったときには、エアバッグモジュール9の展開を禁止する。
【0040】
次に、図4に示すフローチャートを参照して、第1の実施の形態に係わる車両用重量検知装置3の動作を説明する。
【0041】
まず、ステップS110では、ドアロック状態検出部15から出力信号を読み取り、ドアアンロック状態からドアロック状態に移行したかを判断する。
【0042】
ここで、ドアアンロック状態からドアロック状態になったことから、空車状態になったと判断して、このロック状態の変化をトリガとして、以下の手順に従う。
【0043】
次に、ステップS113では、電源状態監視部17によってIGN_SWの状態を検出し、IGN_SWがON状態の場合には、ステップS120に進み、IGN_SWがOFF状態の場合には、ステップS115に進む。
【0044】
ステップS113でIGN_SWがOFF状態であった場合には、ステップS115では、電源制御部19によって電源部21から電源を車両用重量検知装置3の各判断部や演算部等に供給する。
【0045】
これは、IGN_SWがオン状態の場合には、バッテリからの電力が電源部21へと供給され、この電力が各判断部や演算部に供給されるが、IGN_SWがOFF状態の場合には、バッテリからの電力が電源部21へと供給されなくなってしまい、各判断部へ電力が供給されなくなってしまう。従って、ドアロック状態がアンロック状態からロック状態となった場合に、IGN_SWがオフ状態になったときには、バッテリと直接接続されて、電力が供給されている電源制御部19を介して、電源部21へと電力を供給して、各判断部へと電源を供給するようにしている。
【0046】
そして、ステップS120では、重量演算部23は重量センサ11a〜11dからのセンサ出力値に基づいて、4つの重量a〜dを加算してシートを含む重量値Wを演算する。
【0047】
ここで、ステップS130では、シートの上に荷重(人や物)がなく、オフセット調整値の更新を行える空席状態であるか確認するために、今回得られた重量値Wから前回更新したオフセット調整値W1を引いた値が、許容範囲α内にあるか比較する。
【0048】
【数2】
|W−W1|<α
そして、ステップS140では、今回値と前回のオフセット調整値の差が許容範囲α内にある場合には、シート上に何もない空席状態と判断し、EEPROM59に記憶しているデータWoに今回の重量値Wを記憶し、オフセット調整値の更新を行う。
【0049】
一方、ステップS150では、今回値と前回のオフセット調整値の差が許容範囲α内にない場合には、オフセット調整値の更新を行えない荷物がある状態と判断し、オフセット調整値の更新を行わない。この結果、EEPROM59に記憶しているデータWoは上述した前回のオフセット調整値W1のままである。
【0050】
ステップS160では、オフセット調整値の更新モードが終了した場合、余分な電力消費を回避するために、電源状態検出部17からの検出信号に基づいて、IGN_SWがON状態にあるかを判断する。
【0051】
ここで、IGN_SWがON状態ではなくOFF状態にある場合には、ステップS170に進み、電源制御部19をOFF制御して車両用重量検知装置3内の各部に供給されていたバッテリからの電力供給を停止させ、処理を終了する。
【0052】
このように、空車状態にあると判断された場合に、検知重量を補正するようにしているので、検知重量のずれを極めて少なくすることができる。
【0053】
また、空車状態にあると判断した場合であって、検知重量が所定範囲内にあると判断したときにのみ、検知重量を補正させるようにしているので、シート上が空席状態になったことを確実に検出してこの場合にのみ検知重量を補正させることができ、検知重量のずれを極めて少なくすることができる。
【0054】
また、現在の重量値と前回のオフセット調整値との差が許容範囲内にある場合には、オフセット調整値を更新して調整し、この調整後に、IGNキーがOFF操作されている場合には、車両用重量検知装置3内の各部に供給していた電源をOFF制御するので、余分な電力消費を抑えることができる。
【0055】
なお、本実施の形態では、降車時かどうかを検出するのにドアアンロック状態からドアロック状態になったかを判断していたが、本発明はこのような場合にのみ限定することなく、例えばIGNキーがON位置からOFF位置になったかを判断しても同様に降車時を検出することができる。
【0056】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る車両用重量検知装置のシステム構成は、図1に示すシステム構成と同様である。
【0057】
次に、図5に示すフローチャートを参照して、第2の実施の形態に係わる車両用重量検知装置3の動作を説明する。なお、図5に示す制御フローチャートは、図4に示す制御フローチャートと同様の基本的手順を有しており、同一の手順には同一の符号を付している。
【0058】
第1の実施の形態が降車時にオフセット調整値の更新を行うものであったのに対して、この第2の実施の形態は乗車時にオフセット調整値の更新を行うようにしたものである。
【0059】
ステップS210では、ドアロック状態検出部15から出力信号を読み取り、ドアロック状態からドアアンロック状態に移行したかを検出する。
【0060】
ここで、ドアロック状態からドアアンロック状態になったことから空車状態になったと判断して、ステップS113以降の手順に従う。
【0061】
ステップS113〜S170については、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0062】
この結果、本発明の第2の実施の形態に関する効果としては、第1の実施の形態に関する効果に加えて、乗車時にもオフセット調整値を更新して調整することができる。
【0063】
また、本実施の形態においては、乗車時にオフセット調整を行うので、より実際に車両用重量検知装置を用いるときにより近いタイミングでオフセット調整を行うので、第1の実施の形態に比較して、より正確なオフセット調整ができる。
【0064】
(第3の実施の形態)
図6は、本発明の第3の実施の形態に係わる車両用重量検知装置75のシステム構成を示す図である。なお、第3の実施の形態は、図1に示す第1の実施の形態に対応する車両用重量検知装置3と同様の基本的構成を有しており、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略することとする。
【0065】
本実施の形態の特徴は、ドアに設けられたスイッチの状態によりドアの開閉状態を検出するドア開閉状態検出部77と、車輪に設けられた車速センサからのパルス信号により車速状態を検出する車速状態検出部79を空席判断部55に接続したことにある。
【0066】
次に、図5に示すフローチャートを参照して、第3の実施の形態に係わる車両用重量検知装置75の動作を説明する。
【0067】
車両が走行中は、車両に加わる振動によりオフセット調整値の更新にふさわしくない。そこで、車両が停車状態にあり、かつ、ドア開状態にある場合には空車状態になるのでこの時点をトリガとして下記手順に従って、オフセット調整値の更新を実行する。
【0068】
まず、ステップS310では、車速状態検出部79からパルス信号を読み取り、車速が0となる停車状態かを判断する。
【0069】
そして、車両が停車状態にある場合には、ステップS320に進み、ドア開閉状態検出部77から出力信号を読み取り、ドアが開状態にあるかを判断する。
【0070】
ここで、電源状態検出部17からの検出信号に基づいて、IGN_SWがON状態にあるかを判断する。IGN_SWがON状態ではない場合には、ステップS340に進み、バッテリから電力が電源部21に供給されるようにする。
【0071】
そして、ステップS350では、重量演算部23は重量センサ11a〜11dからのセンサ出力値に基づいて、上述したステップS120に示すように重量値(W)を演算する。
【0072】
そして、ステップS360では、重量センサにより得られた現在の重量値WからEEPROM59に記憶されている補正値W1を減算して補正された重量値WW1を求める。
【0073】
【数3】
W−W1=WW1
そして、ステップS370では、補正された重量値WW1と所定のしきい値β1とを比較する。なお、所定のしきい値β1は、重量変化において乗車していると判断するためのしきい値である。そして、WW1>β1となるまでステップS350に戻り、処理を繰り返す。
【0074】
ここで、WW1>β1の場合には、ステップS380に進み、再度、センサ出力値に基づいて、上述したステップS120に示すように重量値(W)を演算する。
【0075】
そして、ステップS390では、重量センサにより得られた現在の重量値WからEEPROM59に記憶されている補正値W1を減算して補正された重量値WW2を求める。
【0076】
【数4】
W−W1=WW2
そして、ステップS400では、補正された重量値WW2と所定のしきい値β2とを比較する。なお、所定のしきい値β2は、重量変化において乗車していないと判断するためのしきい値である。そして、WW2>β2となるまで、ステップS380に戻り、処理を繰り返す。
【0077】
ここで、WW2<β2の場合には、ステップS410に進む。
【0078】
なお、重量変化として、WW>β1からWW<β2に重量変化が起きた場合には、着座状態から空席状態に変化したことを表している。
【0079】
ここで、例えば、シート上の乗員の重量を50kg、空席時のシートの重量を2kg、EEPROM59に記憶されている補正値W1を1kgとすると、
【数5】
WW=W−W1
WW1=50kg−1kg=49kg>β1
WW2= 2kg−1kg= 1kg<β2
となる。この重量変化からシート上が空席となり乗員が降車したと判断することができる。
【0080】
そして、ステップS410では、ドア開閉状態検出部77から出力信号を読み取り、ドアが閉状態にあるかを判断し、ドアが閉状態になるまでこの処理を繰り返す。
【0081】
そして、ステップS430では、EEPROM59に記憶しているデータWoに重量値Wを記憶し、オフセット調整値の更新を行う。
【0082】
ステップS440では、オフセット調整値の更新モードが終了した場合、余分な電力消費を回避するために、電源状態検出部17からの検出信号に基づいて、IGN_SWがOFF状態にある場合には、電源部21をOFF制御して車両用重量検知装置75内の各部に供給されている電源をOFFさせる。
【0083】
このように、補正された重量値WWの変化から乗員の降車を確実に判断し、降車した場合にのみオフセット調整値を更新して調整することができる。
【0084】
また、バッテリ電源に接続されている電源制御部19から電源部21を介して電源を車両用重量検知装置75内の各部に供給するので、制御プログラムによる演算中にIGNキーがOFF操作された場合にも、制御プログラムが停止することなく演算を継続することができる。
【0085】
この結果、本発明の第3の実施の形態に関する効果としては、空車状態にあると判断された場合に、検知重量を補正することで、検知重量のずれを極めて少なくすることができる。
【0086】
また、空車状態にあると判断した場合であって、検知重量が所定範囲内にあると判断したときにのみ、検知重量を補正させることで、シート上が空席状態になったときにのみ検知重量を補正させることができ、検知重量のずれを極めて少なくすることができる。
【0087】
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態に係る車両用重量検知装置のシステム構成は、図1に示すシステム構成と同様である。
【0088】
本実施の形態の特徴は、乗員が車両に乗車するときにオフセット調整値を更新し、乗車時に更新できないときには、乗員が降車するときにオフセット調整値を更新するように制御することにある。
【0089】
次に、図8に示すフローチャートを参照して、第4の実施の形態に係わる車両用重量検知装置3の動作を説明する。
【0090】
運転者による乗車時の操作として、ステップS510では、ドアロック状態検出部15から出力信号を読み取り、ドアロック状態からドアアンロック状態に移行したかを検出する。ここで、ドアロック状態からドアアンロック状態に移行して空車状態になったことをトリガとして、ステップS513に進む。
【0091】
そして、ステップS513〜S515については、第1の実施の形態で説明したステップS113〜S115と同様であるので、その説明を省略する。
【0092】
ステップS520では、重量演算部23は重量センサ11a〜11dからのセンサ出力値に基づいて、上述したステップS120に示すように重量値(W)を演算する。
【0093】
ここで、ステップS530では、シートの上に荷重(人や物)がなく、オフセット調整値の更新を行える空席状態であるか確認するために、今回得られた重量値Wから前回更新したオフセット調整値W1を引いた値が、許容範囲α内にあるか比較する。
【0094】
【数6】
|W−W1|<α
今回値Wから前回のオフセット調整値W1を引いた値が、許容範囲α内にある場合には、ステップS580に進む。
【0095】
一方、今回値Wから前回のオフセット調整値W1を引いた値が、許容範囲α内にない場合には、運転者による降車時のドア操作として、ステップS540では、ドアロック状態検出部15から出力信号を読み取り、ドアアンロック状態からドアロック状態に移行したかを検出する。そして、ドアアンロック状態からドアロック状態に移行するまでこの処理を繰り返す。
【0096】
そして、ドアアンロック状態からドアロック状態に移行したときには、ステップS543に進む。
【0097】
そして、ステップS543〜S545については、第1の実施の形態で説明したステップS113〜S115と同様であるので、その説明を省略する。
【0098】
ステップS550では、重量演算部23は重量センサ11a〜11dからのセンサ出力値に基づいて、上述したステップS120に示すように重量値(W)を演算する。
【0099】
ここで、ステップS560では、シートの上に荷重(人や物)がなく、オフセット調整値の更新を行える空席状態であるか確認するために、今回得られた重量値Wから前回更新したオフセット調整値W1を引いた値が、許容範囲α内にあるか比較する。
【0100】
【数7】
|W−W1|<α
今回値Wから前回のオフセット調整値W1を引いた値が、許容範囲α内にあ場合には、ステップS580に進む。
【0101】
一方、今回値と前回のオフセット調整値の差が許容範囲α内にない場合には、ステップS570に進み、オフセット調整値の更新を行えない状態であると判断し、オフセット調整値の更新を行わない。この結果、EEPROM59に記憶しているオフセット調整値は上述した重量値W1のままである。
【0102】
一方、ステップS580では、今回値と前回のオフセット調整値の差が許容範囲α内にある場合には、シート上に何もない空席状態と判断し、EEPROM59に記憶しているオフセット調整値に重量値Wを記憶し、オフセット調整値を更新して調整する。
【0103】
そして、ステップS590〜S600については、第1の実施の形態で説明したステップS160〜S170と同様であるので、その説明を省略する。
【0104】
この結果、本発明の第4の実施の形態に関する効果としては、乗車時にオフセット調整値を更新して調整することができ、乗車時にオフセット調整値を更新できない場合には、降車時にオフセット調整値を更新するので、オフセット調整値を調整ができない場合を低減することができ、最新のオフセット調整値を利用できるようになる。
【0105】
なお、上記実施の形態では、車両用重量検知装置をエアバッグ制御装置に適応する場合について説明したが、本発明はこのような場合に限られることなく、車両用重量検知装置をエアコン制御装置等に用いる場合にも同様に、最新のオフセット調整値を利用でき、検知精度の極めて高い車両用重量検知装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る車両用重量検知装置のシステム構成を示す図である。
【図2】重量センサに適応可能な歪みゲージがシート下部に配置されたことを表す側面断面図(a)と、歪みゲージ部分の拡大図(b)である。
【図3】重量演算部23による荷重の検出動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】第1の実施の形態に係わる車両用重量検知装置3の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】第2の実施の形態に係わる車両用重量検知装置3の動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係る車両用重量検知装置75のシステム構成を示す図である。
【図7】第3の実施の形態に係わる車両用重量検知装置75の動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】第4の実施の形態に係わる車両用重量検知装置3の動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 エアバッグ制御装置
3,75 車両用重量検知装置
11 重量センサ
15 ドアロック状態検出部
17 電源状態検出部
19 電源制御部
21 電源部
23 重量演算部
51 乗員検知判断部
55 空席判断部
57 オフセット調整値演算部
59 EEPROM
77 ドア開閉状態検出部
79 車速状態検出部
Claims (2)
- 車両のシートレール上に形成され、シート上の重量を検知する重量センサを有し、イグニッションキーがオン操作されることでバッテリから電力が供給されて動作する車両用重量検知装置において、
乗車時又は降車時を検出するドアロック状態検出部と、
乗車時又は降車時が検出された場合に、前記重量センサにより検出された検知重量値と当該検知重量値を補正するためのオフセット調整値との差が所定範囲内にあるかを判断する空席判断部と、
前記空席判断部により差が所定範囲内にあると判断された場合に、前記オフセット調整値を更新するオフセット調整値演算部と、
バッテリからの電力供給を制御する電源制御部と、を備え、
前記電源制御部は、前記ドアロック状態検出部により乗車時又は降車時が検出された時点でイグニッションキーがオフ操作されている場合には、電力供給を一時的に回復して前記オフセット調整値演算部によるオフセット調整値の更新を行い得るようにする
ことを特徴とする車両用重量検知装置。 - 前記オフセット調整値演算部は、乗車時に前記空席判断部により差が前記所定範囲外であると判断された場合には、降車時に前記オフセット調整値を更新することを特徴とする請求項1記載の車両用重量検知装置。
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