JP4001955B2 - ディジタル信号の伝送方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、リモートコントローラで電子機器を制御する際に、リモートコントローラと電子機器との間でデータ通信を行なうのに用いて好適なディジタル信号の伝送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、有線のリモートコマンダを用いて電子機器を制御する際に、リモートコマンダと電子機器との間でシリアルでデータが伝送される。このように、電子機器の間でシリアルでデータを伝送する場合に、従来、データとクロックとを伝送し、クロックに同期させながらデータを取り込むようにしている。
【0003】
即ち、図17において、電子機器101から電子機器102にデータを伝送する場合に、電子機器101と電子機器102との間に、データを伝送するためのデータ線103と、クロックを伝送するためのクロック線104とが設けられる。データ線103により電子機器101から電子機器102にデータが送られ、クロック線104により電子機器101から電子機器102にクロックが送られる。
【0004】
電子機器102には、レジスタ105が設けられる。データ線103により電子機器101から送られてきたデータは、電子機器102のレジスタ105のデータ入力端子に供給され、クロック線104により電子機器101から送られてきたクロックは、電子機器102のレジスタ105のクロック入力端子に供給される。電子機器102のレジスタ105で、クロック線104を介して送られてきたクロックに基づくタイミングで、データ線103を介して送られてきたデータが取り込まれる。
【0005】
例えば、電子機器101から電子機器102に、データ線103を介して、図18Aに示すようにデータが送られ、クロック線104を介して、図18Bに示すようにクロックが送られているする。このデータを受信する電子機器102のレジスタ105では、図18B示すクロックが受信され、このクロックの立ち上がりで、図18Aに示すデータが取り込まれる。
【0006】
このように、従来では、電子機器間でデータをシリアルで伝送する場合に、データ線とクロック線とを設け、データとクロックとを送っている。これは、データを伝送する場合、単純にデータをシリアルで転送すると、「1」のデータや「0」のデータが長く続く場合に、正しいタイミングでデータが取り込めなくなるからである。上述のように、電子機器101と電子機器102との間に、データ線103とクロック線104とを設け、データとクロックとを伝送するようにすれば、「1」のデータや「0」のデータが長く続く場合でも、正確にデータを転送することができる。
【0007】
ところが、このようにデータとクロックとを伝送するようにすると、電子機器101と電子機器102との間を、データ線103とクロック線104との少なくとも2つの線で結ばなければならないという問題がある。そこで、図19に示すように、電子機器111と電子機器112との間をデータ線113でのみ接続し、PLLでクロックを再生することが行なわれている。
【0008】
即ち、図19において、電子機器111と電子機器112との間に、データ線113が設けられる。電子機器112には、レジスタ114と、PLL115とが設けられる。電子機器111から電子機器112に、データ線113を介して、データが伝送される。このデータは、レジスタ114のデータ入力端子に供給されると共に、PLL115に供給される。PLL115で、データ線113を介して送られてきたデータから、クロックが再生される。このクロックがレジスタ114のクロック入力端子に供給される。電子機器112のレジスタ114で、PLL115で再生されたクロックに基づくタイミングで、データ線113を介して送られてきたデータが取り込まれる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このように、受信側の電子機器112にPLL115を設け、PLL115でクロックを再生するようにすると、クロック線を配設する必要がなくなる。しかしながら、このように、PLLでクロックを再生するようにすると、受信側にPLLを設ける必要があり、ハードウェアが増大する。また、このようにPLLでクロックを再生するようにしても、「1」のデータや「0」のデータが非常に長く続く場合には、PLLのクロックが本来のクロックから外れてしまい、誤ったデータが取り込まれる可能性がある。
【0010】
また、「1」のデータや「0」のデータが非常に長く続く場合にも、PLLのクロックが本来のクロックから外れないように、一定周期毎に同期用のパターンをデータに挿入することが考えられる。ところが、このような同期用のパターンをデータに挿入して伝送すると、信号パターンを挿入するために通信速度が低下する。また、同期用のパターンを挿入するようにすると、データが存在しない期間にも、同期用のパターンが送られることになる。
【0011】
従って、この発明の目的は、電子機器間でシリアルでデータを伝送する場合に、クロック線を設ける必要がないと共に、ハードウェアが増大せず、データの伝送誤りが生じないディジタル信号の伝送方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明は、第1の符号は、第1の極性のデータ部と同期部とからなり、
第2の符号は、第2の極性のデータ部と同期部とからなり、
データ部が第1および第2の極性以外にハイインピーダンス期間に設定可能とされ、
データ送信時に、第1の符号と第2の符号とを切り換えてデータを送信し、データ受信時に、ハイインピーダンス期間が設定され、ハイインピーダンス期間に入力されるデータを受信してハイインピーダンス期間でない期間で同期部を出力し、
符号によるデータ送信の開始を示す同期信号は、符号のデータ部よりも長い期間の一方の極性の第1の同期信号同期部と、符号の同期部よりも長い期間の他方の極性の第2の同期信号同期部とからなる開始符号からなる2値化されたディジタル信号の伝送方法である。
【0016】
電子機器間でデータをシリアル伝送する場合に、データ部と同期部とからなる符号にエンコードしているので、別のラインでクロックを伝送しなくても、誤りなくデータを伝送できる。また、データ部に同期部を付加するだけでエンコードできると共に、例えば、データの立ち上がる直前のローレベルの期間を計測するだけでデコードできるので、エンコーダ及びデコーダが複雑化せず、ハードウェアが増大しない。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。この発明は、有線のリモートコマンダでMDプレーヤを制御する場合のように、2つの電子機器間でデータをシリアル伝送するのに用いられる。
【0018】
図1において、電子機器1と電子機器2とは、データ線3を介して接続される。電子機器1は、例えば、リモートコマンダ、電子機器2は、例えば、このリモートコマンダで制御されるMDプレーヤである。
【0019】
電子機器1にはエンコーダ4が設けられており、電子機器2には、デコーダ5が設けられている。電子機器1のデータは、エンコーダ4で、データ部と同期部とからなる符号にエンコードされる。エンコーダ4の出力は、データ線3を介して、電子機器2のデコーダ5で受信される。デコーダ5で、データ部と同期部とからなる符号から、データがデコードされる。
【0020】
このように、この発明では、電子機器1と電子機器2との間でデータを送る場合に、データがデータ部と同期部とからなる符号にエンコードされる。このようにデータ部と同期部とからなる符号にエンコードしてデータを伝送すると、別の信号線でクロックを送る必要がなく、また、PLLを用いてクロックを再生させる必要もない。このデータ部と同期部とからなる符号について更に詳述する。
【0021】
図2A及び図2Bは、この発明において伝送時に用いられる符号「0」及び符号「1」を示すものである。図2Aに示すように、符号「0」は、所定時間T1 だけローレベルに保持された後、所定時間T2 だけハイレベルになる。図2Bに示すように、符号「1」は、所定時間T3 だけハイレベルに保持された後、所定時間T4 だけローレベルとなり、そして、所定時間T5 だけハイレベルとなる。
【0022】
ここで、符号「0」で前半のローレベルの期間T1 は、符号「1」のハイレベルの期間T3 と符号「1」のローレベルの期間T4 とを合わせた期間と等しく、符号「0」で後半のハイレベルの期間T2 と、符号「1」の後半のハイレベルの期間T5 とは等しい。また、符号「0」のローレベルの期間T1 は、符号「1」のローレベルの期間T4 より十分に長い。即ち、
T1 =T3 +T4
T2 =T5
T1 >T4
の関係にある。
【0023】
図2Aに示すように、符号「0」の最小通信単位時間Tunit0 は、
Tunit0 =T1 +T2
であり、図2Bに示すように、符号「1」の最小通信単位時間Tunit1 は、
Tunit1 =T3 +T4 +T5
である。そして、符号「0」の最小通信単位時間Tunit0 と、符号「1」の最小通信単位時間Tunit1 とは等しく、
Tunit0 =Tunit1
の関係にある。
【0024】
このような符号は、データ部に同期部を付加して伝送するとうい考えに基づいて形成されている。
【0025】
即ち、データ部は、「0」がローレベル、「1」がハイレベルの信号である。そして、同期部は、図3に示すように、期間t11のローレベルの期間と、期間t12のハイレベルの期間とからなる信号である。
【0026】
符号「0」は、ロレベルのデータ部に、図3に示したような同期部SYを付加したものとなる。即ち、図4Aに示すように、符号「0」の場合には、データ部DA0は、所定時間T21のローレベルである。このデータ部DA0に、図4Bに示すように、所定時間T11のローレベルの期間と所定時間T12のハイレベルの期間とからなる同期部SYが付加されると、図4Cに示すように、符号「0」の符号が形成される。ここで、
T21+T11=T1
T12=T2
とすると、図2Aに示した符号「0」の符号の形式と等しくなる。
【0027】
符号「1」は、ハイレベルのデータ部に、図3に示したような同期部SYを付加したものとなる。即ち、図5Aに示すように、符号「1」の場合には、データ部DA1は、所定時間T31のハイレベルである。このデータ部DA1に、図5Bに示すように、所定時間T11のローレベルの期間と所定時間T12のハイレベルの期間とからなる同期部SYが付加されると、図5Cに示すように、符号「1」の符号が形成される。ここで、
T31=T3
T11=T4
T12=T5
とすると、図2Bに示した符号「1」の符号の形式と等しくなる。
【0028】
このように、符号「0」がローレベル、符号「1」がハイレベルとなるデータ部DA0及びDA1に、所定時間のローレベルと所定時間のハイレベルとからなる同期部SYを付加することで、図2A及び図2Bに示したような符号が形成される。
【0029】
図6は、このような符号を発生するエンコーダの構成を示すものである。図6において、31はシフトレジスタである。シフトレジスタ31には、入力端子32から伝送用のデータが供給される。シフトレジスタ31は、タイマ制御回路40からのシフトクロックによりシフトされる。シフトレジスタ31の出力がスイッチ回路34の端子34Aに供給される。
【0030】
スイッチ回路34の端子34Bには、ローレベル信号発生回路35からのローレベルの信号が供給される。スイッチ回路34の端子34Cには、ハイレベル信号発生回路36からのハイレベルの信号が供給される。スイッチ回路34は、タイマ制御回路40により制御される。スイッチ回路34から、出力端子41が導出される。
【0031】
タイマ制御回路40に対して、データ部タイマ37、ローレベル期間タイマ38、ハイレベル期間タイマ39が設けられる。データ部タイマ37は、データ部の期間(図4及び図5における期間T21及びT31)を計測する。ローレベル期間タイマ38は、同期部のローレベルの期間(図4及び図5における期間T11)を計測する。ハイレベル期間タイマ39は、同期部のハイレベルの期間(図4及び図5における期間T12)を計測する。
【0032】
タイマ制御回路40は、図7にフローチャートで示すような処理を行なって、スイッチ回路34を切り換える。これにより、出力端子41からは、上述のようにエンコードされた信号が出力される。
【0033】
即ち、図7に示すように、先ず、スイッチ回路34は端子34A側に設定される(ステップST1)。そして、データ部タイマ37がセットされる(ステップST2)。
【0034】
スイッチ回路34が端子34A側に設定されると、シフトレジスタ31からのデータが出力端子41から出力される。
【0035】
データ部タイマ37の出力から、データ部の出力期間が経過したかどうかが判断される(ステップST3)。データ部の出力期間が経過したら、データ部タイマ37がクリアされ(ステップST4)、スイッチ回路34が端子34B側に設定される(ステップST5)。そして、ローレベル期間タイマ38がセットされる(ステップST6)。
【0036】
スイッチ回路34が端子34B側に設定されると、ローレベル信号発生回路35からのローレベルの信号が出力端子41から出力される。
【0037】
ローレベル期間タイマ38の出力から、同期部のローベルの出力期間が経過したかどうかが判断される(ステップST7)。同期部のローレベルの出力期間が経過したら、ローレベル期間タイマ38がクリアされ(ステップST8)、スイッチ回路34が端子34C側に設定される(ステップST9)。そして、ハイレベル期間タイマ39がセットされる(ステップST10)。
【0038】
スイッチ回路34が端子34C側に設定されると、ハイレベル信号発生回路36からのハイレベルの信号が出力端子41から出力される。
【0039】
ハイレベル期間タイマ39の出力から、同期部のハイベルの出力期間が経過したかどうかが判断される(ステップST11)。同期部のハイレベルの出力期間が経過したら、ハイレベル期間タイマ39がクリアされる(ステップST12)。そして、シフトクロックが1つ送られてから(ステップST13)、ステップST1にリターンされる。
【0040】
上述のような制御により、ローレベル又はハイレベルのデータ部に、所定時間ローレベルで所定時間ハイレベルの同期部が付加されたことになり、出力端子41からは、上述のようにエンコードされた信号が出力されることになる。
【0041】
次に、このような符号の復号処理について説明する。このような符号は、例えば、ローレベルからハイレベルの変化点の直前にあるローレベルの期間が、符号「1」での後半部のローレベルの期間より長いかどうかにより復号できる。
【0042】
即ち、図8に示すように、上述のように符号化された符号が入力されたとする。この符号は、「0」、「1」、「1」、「0」…である。
【0043】
このような符号が入力された場合、復号時には、ローレベルからハイレベルの変化点t11、t12、t13、t14…が検出される。そして、このローレベルからハイレベルの変化点t11、t12、t13、t14…の直前のローレベルの長さが判断され、これにより、「0」か「1」かに復号される。
【0044】
時点t11では、その直前のローレベルの長さL11が符号「1」での後半部のローレベルの期間より長いので、「0」に復号される。時点t12では、その直前のローレベルの長さL12が符号「1」での後半部のローレベルの期間より短いので、「1」に復号される。時点t13では、その直前のローレベルの長さL13が符号「1」での後半部のローレベルの期間より短いので、「1」に復号される。時点t14では、その直前のローレベルの長さL14が符号「1」での後半部のローレベルの期間より長いので、「0」に復号される。
【0045】
図9は、このように、ローレベルからハイレベルの変化点の直前にあるローレベルの期間が符号「1」での後半部のローレベルの期間より長いかどうかにより復号を行なうデコーダの一例である。
【0046】
図9において、入力端子51に受信データが供給される。この受信データは、立ち下がりエッジ検出回路52に供給されると共に、立ち上がりエッジ検出回路53に供給される。立ち上がりエッジ検出回路52の出力及び立ち下がりエッジ検出回路53の出力がローレベル期間計測タイマ54に供給される。ローレベル期間計測タイマ54は、立ち下がりエッジ検出回路52の出力で計測を開始し、立ち上がりエッジ計測回路53の出力で計測を終了する。
【0047】
ローレベル期間計測タイマ54の出力がコンパレータ55及び56に供給される。コンパレータ55には、符号「1」計測時間発生回路57の出力が供給される。コンパレータ56には、符号「0」計測時間発生回路58の出力が供給される。
【0048】
符号「1」計測時間発生回路57は、符号「1」の場合のローレベルからハイレベルの変化点の直前のローレベルの期間に対応する時間(図2Bにおける期間T4 )に設定される。符号「0」計測時間発生回路58には、符号「0」の場合のローレベルからハイレベルの変化点の直前のローレベルの期間に対応する時間(図2Aにおける期間T1 )に設定される。
【0049】
コンパレータ55及び56の出力が判断回路59に供給される。判断回路59により、コンパレータ55及び56の出力から、受信データの符号が判定される。
【0050】
即ち、ローレベル期間計測タイマ54により、ローレベルからハイレベルの変化点の直前にあるローレベルの期間が計測される。コンパレータ55により、ローレベルからハイレベルの変化点の直前にあるローレベルの期間が、符号「1」の場合のローレベルからハイレベルの変化点の直前のローレベルの期間と一致するかどうかが検出される。コンパレータ56により、ローレベルからハイレベルの変化点の直前にあるローレベルの期間が、符号「0」の場合のローレベルからハイレベルの変化点の直前のローレベルの期間と一致するかどうかが判断される。このコンパレータ55及び56の検出出力が判断回路59に供給される。
【0051】
判断回路59は、コンパレータ55の出力から、ローレベルからハイレベルの変化点の直前にあるローレベルの期間が符号「1」の場合のローレベルからハイレベルの変化点の直前のローレベルの期間と一致すると判断した場合には、「1」に復号する。また、コンパレータ56の出力から、ローレベルからハイレベルの変化点の直前にあるローレベルの期間が符号「0」の場合のローレベルからハイレベルの変化点の直前のローレベルの期間と一致すると判断した場合には、「0」に復号する。
【0052】
図10は、デコーダの他の例を示すものである。前述の例では、ローレベルからハイレベルの変化点の直前にあるローレベルの期間が符号「1」での後半部のローレベルの期間より長いかどうかにより復号を行なっていたが、この例では、受信データのローレベルの信号時間が短いか長いかを抵抗とコンデンサとからなる積分回路に記憶させることで、復号を行なうものである。
【0053】
即ち、図10において、入力端子61からの受信データは、Dフリップフロップ62のクロック入力端子に供給されると共に、抵抗63、コンデンサ64からなる積分回路65に供給される。積分回路65の出力がDフリップフロップ62のデータ入力端子に供給される。
【0054】
Dフリップフロップ62で、受信データの立ち上がりで、積分回路65を介された受信データが取り込まれる。積分回路65では、受信データのローレベルの期間の長短が記憶される。
【0055】
つまり、図11に示すように、ローレベルの期間が長い信号(図11A)が入力されると、積分回路65の出力は、図11Bに示すように、ローレベルまで下がる。このため、図11Cに示すように、データの立ち上がりで積分回路65の出力を取り込むと、取り込まれるデータはローレベルとなる。これに対して、図12に示すように、ローレベルの期間が短い信号(図12A)が入力された場合には、積分回路65の出力は、図12Bに示すように、ローレベルまで下がらない。このため、図12Cに示すように、データの立ち上がりで積分回路65の出力を取り込むと、取り込まれるデータはハイレベルとなる。
【0056】
このように、積分回路65では、データがローレベルからハイレベルに立ち上がる直前のローレベルの期間を記憶していることになり、データがローレベルからハイレベルに立ち上がる直前のローレベルの期間が長ければローレベル、データがローレベルからハイレベルに立ち上がる直前のローレベルの期間が短ければハイレベルがDフリップフロップ62に取り込まれる。
【0057】
なお、上述の例では、符号「0」と符号「1」との2値データのみ伝送するようにしているが、更に、図13に示すように、同期用パターンを送るようにしても良い。図13において、SYNCで示す期間は、同期用のパターンである。この同期用のパターンは、符号「0」でのローレベルの期間より更に長い期間ローレベルとなるように設定される。この同期用のパターンは、データ送信開始を知らせたりするのに利用できる。
【0058】
図14は、マスタ側の電子機器とスレーブ側の電子機器との双方で、データのやり取りを行なえるようにした例である。図14において、71はマスタ側の電子機器、72はスレーブ側の電子機器である。マスタ側の電子機器71には、エンコーダ73が設けられる。エンコーダ73としては、図6に示したような構成のものが用いられる。また、マスタ側の電子機器71には、トライステートバッファ74、データ受信用のDフリップフロップ75が設けられる。スレーブ側の電子機器72には、デコーダ77が設けられる。デコーダ77としては、図9又は図10に示したような構成のものが用いられる。更に、スレーブ側の電子機器72には、データ送信用のシフトレジスタ78、抵抗79が設けられる。マスタ側の電子機器71と、スレーブ側の電子機器72とは、伝送ライン80を介して接続される。
【0059】
このような構成では、マスタ側の電子機器71からスレーブ側の電子機器72にデータを伝送するばかりでなく、スレーブ側の電子機器72からマスタ側の電子機器71にデータを伝送することができる。
【0060】
即ち、マスタ側の電子機器71からスレーブ側の電子機器72にデータを伝送する場合には、マスタ側の電子機器71のエンコーダ73でデータがエンコードされ、このデータがトライステートバッファ74、伝送ライン80を介して、スレーブ側の電子機器72に送られる。そして、スレーブ側の電子機器72のデコーダ77で、このデータがデコードされる。
【0061】
スレーブ側の電子機器72からマスタ側の電子機器71にデータを伝送する場合には、スレーブ側の電子機器72のシフトレジスタ78からデータが出力される。このシフトレジスタ78からのデータは、抵抗79、伝送ライン80を介して、マスタ側の電子機器71に送られる。そして、マスタ側の電子機器71のDフリップフロップ75で、このデータが取り込まれる。
【0062】
このように、スレーブ側の電子機器72からマスタ側の電子機器71にデータを伝送する場合、データ部の期間に対応する期間、トライステートバッファ74がハイインピーダンス状態に設定される。このように、データ部の期間に対応する期間トライステートバッファ74をハイインピーダンス状態に設定すると、スレーブ側の電子機器72にエンコーダを設けなくても、マスタ側の電子機器71のDフリップフロップ75では、エンコードされたデータを取り込むことができる。
【0063】
つまり、図15Aに示すように、スレーブ側の電子機器72のシフトレジスタ78からハイレベルの信号が出力されたとする。図15Bに示すように、データ部の期間T51では、トライステートバッファ74がハイインピーダンス状態に設定される。このため、データ部の期間T51では、図15Cに示すように、シフトレジスタ78からの信号(ハイレベル)がそのままマスタ側の電子機器71のDフリップフロップ75に入力される。同期部の期間T52では、トライステートバッファ74が駆動される。このため、エンコーダ73からの、所定期間ローレベル、所定期間ハイレベルとなる同期部の信号が、Dフリップフロップ75に入力される。従って、図15Cに示すように、エンコードされた符号「1」がDフリップフロップ75に入力されたことになる。
【0064】
図16Aに示すように、スレーブ側の電子機器72のシフトレジスタ78からローレベルの信号が出力されたとする。図16Bに示すように、データ部の期間T51では、トライステートバッファ74がハイインピーダンス状態に設定される。このため、データ部の期間T51では、図16Cに示すように、シフトレジスタ78からの信号(ローレベル)がそのままマスタ側の電子機器71のDフリップフロップ75に入力される。同期部の期間T52では、トライステートバッファ74が駆動される。このため、エンコーダ73からの、所定期間ローレベル、所定期間ハイレベルとなる同期部の信号が、Dフリップフロップ75に入力される。従って、図16Cに示すように、エンコードされた符号「0」がDフリップフロップ75に入力されたことになる。
【0065】
【発明の効果】
この発明によれば、電子機器間でデータをシリアル伝送する場合に、データ部と同期部とからなる符号にエンコードしているので、別のラインでクロックを伝送しなくても、誤りなくデータを伝送できる。また、この発明によれば、データ部に同期部を付加するだけでエンコードできると共に、例えば、データの立ち上がる直前のローレベルの期間を計測するだけでデコードできるので、エンコーダ及びデコーダが複雑化せず、ハードウェアが増大しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用された電子機器間のデータ伝送の一例の説明に用いるブロック図である。
【図2】この発明が適用された符号の説明に用いる略線図である。
【図3】この発明が適用された符号の説明に用いる略線図である。
【図4】この発明が適用された符号の説明に用いる略線図である。
【図5】この発明が適用された符号の説明に用いる略線図である。
【図6】この発明が適用されたエンコーダの一例のブロック図である。
【図7】この発明が適用されたエンコーダの説明に用いるフローチャートである。
【図8】この発明が適用された符号の説明に用いる略線図である。
【図9】この発明が適用されたデコーダの一例のブロック図である。
【図10】この発明が適用されたデコーダの他の例のブロック図である。
【図11】この発明が適用されたデコーダの説明に用いる波形図である。
【図12】この発明が適用されたデコーダの説明に用いる波形図である。
【図13】この発明が適用された符号の説明に用いる略線図である。
【図14】この発明が適用された電子機器間のデータ伝送の他の例の説明に用いるブロック図である。
【図15】この発明が適用された電子機器間のデータ伝送の他の例の説明に用いるタイミング図である。
【図16】この発明が適用された電子機器間のデータ伝送の他の例の説明に用いるタイミング図である。
【図17】従来の電子機器間のデータ伝送の一例のブロック図である。
【図18】従来の電子機器間のデータ伝送の一例の説明に用いるタイミング図である。
【図19】従来の電子機器間のデータ伝送の他の例のブロック図である。
【符号の説明】
1,2・・・電子機器,4・・・エンコーダ,5・・・デコーダ
Claims (3)
- 第1の符号は、第1の極性のデータ部と同期部とからなり、
第2の符号は、第2の極性のデータ部と上記同期部とからなり、
上記データ部が上記第1および第2の極性以外にハイインピーダンス期間に設定可能とされ、
データ送信時に、上記第1の符号と上記第2の符号とを切り換えてデータを送信し、データ受信時に、上記ハイインピーダンス期間が設定され、上記ハイインピーダンス期間に入力されるデータを受信して上記ハイインピーダンス期間でない期間で上記同期部を出力し、
上記符号によるデータ送信の開始を示す同期信号は、上記符号のデータ部よりも長い期間の一方の極性の第1の同期信号同期部と、上記符号の上記同期部よりも長い期間の他方の極性の第2の同期信号同期部とからなる開始符号からなる2値化されたディジタル信号の伝送方法。 - 上記符号の上記同期部は、上記第1の極性と上記第2の極性とからなり、上記開始符号は、上記第1の極性と上記第2の極性とからなる請求項1記載の2値化されたディジタル信号の伝送方法。
- 上記符号のデータ部の期間は、上記符号の上記同期部の期間よりも長い請求項1記載のディジタル信号の伝送方法。
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