JP4000773B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットヘッドから吐出された廃インクを回収してフィルタを通して再利用するインク循環系を備えたインクジェット記録装置に関し、特に、フィルタの目詰まりを防止可能なインクジェット記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録装置は、インクタンクからインクジェットヘッドにインクを供給し、インクジェットヘッドの各インクノズルからインク液滴を記録媒体上に吐出することにより印字を行なうものである。インクノズルの径は小さいので、インク特性が劣化したり、インクノズル内に気泡が混入すると、インクノズルの目詰りや、ドット抜け印字等の弊害が発生する。
【0003】
そこで、従来においては、印字開始前や印字休止期間中に、ポンプを用いてインクジェットヘッド内のインクおよび気泡を強制的に外部に吸い出すヘッドクリーニング動作や、インクノズルからインク液滴を無駄打ちするインクノズル再生動作を行なっている。
【0004】
ここで、このようなクリーニング動作や再生動作を行なうと、実際の印字に寄与しない大量のインクが無駄に消費されるので、インクタンクの寿命が短くなってしまう。かかる弊害を回避するために、例えば、特開平10−211718号公報には、インクジェットヘッドから吐出されたインク液滴を一旦、回復おけに集め回復ポンプで吸引してフィルタを通してろ過した後に、サブタンクに戻すインク循環系が開示されている。なお、サブタンクには、そこに常に一定の液面以上となるようにインクタンクからインクが供給されており、インクジェットヘッドに対するインク供給圧が一定に保持される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、インクを、インクタンクからサブタンクを経由してインクジェットヘッドに供給し、インクジェットヘッドで吐出された廃インクを回収してフィルタを通してろ過した後にサブタンクに回収して再使用に供するようにしたインク循環システムを採用する場合には、次のような問題点がある。インクが長期にわたって使用された場合や、埃などの多い環境でインクジェット記録装置を使用した場合には、フィルタに目詰まりが発生する。この結果、フィルタ手前側の廃インク通路の圧力が高まり、インク漏れ等の問題が発生する。かかる弊害を回避するためには、フィルタ交換を頻繁に行なう必要があるのでわずらわしく、またメンテナンス費用が割高になってしまう。
【0006】
ここで、フィルタ交換頻度を少なくするためには、能力の高いポンプを用いてインクを循環させることも考えられる。しかし、これでは、目詰まり状態のフィルタを通る廃インクの圧力が更に高まることになり、インク漏れ等の被害がさらにおおきくなってしまうので、現実的でない。
【0007】
本発明の課題は、この点に鑑みて、フィルタの目詰まりを回避可能なインク循環系を備えたインクジェット記録装置を提案することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は、インクタンクと、インクジェットヘッドと、前記インクタンクから供給されるインクを所定の供給圧力で前記インクジェットヘッドに供給するサブタンクと、前記インクジェットヘッドから吐出された廃インクから塵等を除去するフィルタとを有し、このフィルタを通った後の廃インクを前記サブタンクに戻すように構成されたインクジェット記録装置において、前記フィルタに前記廃インクを導く廃インク通路に配置したインク回収部と、このインク回収部に回収された廃インクを前記フィルタを通すことなく回収する廃インクタンクとを有していることを特徴としている。
【0009】
本発明によれば、インク回収部に回収された廃インクを廃インクタンクに回収する際に、インク回収部に連通しているフィルタに捕捉されている塵等が廃インクと共に廃インクタンクに回収される。よって、この回収動作を例えば定期的に行なえば、フィルタの目詰まりを防止できる。
【0010】
本発明の典型的な構成では、前記インク回収部に回収された廃インクを前記廃インクタンクに排出するための排出ポンプを有し、この排出ポンプによって回収動作を行なえばよい。
【0011】
また、前記インクタンクから前記サブタンクに供給されるインクが使用限界を越えたことを検出する検出手段と、この検出手段の検出結果に応じて前記排出ポンプを駆動制御する制御回路とを有した構成を採用すれば、インクが使用限界を越えた時点で回収動作を行なうことができる。
【0012】
次に、前記サブタンク内に前記インク回収部を区画形成することもできる。この場合、これらインク貯溜部とインク回収部を前記フィルタを介して連通させておけばよい。
【0013】
ここで、サブタンクにはインク循環系に侵入した気泡の排出やインクジェットヘッドに供給されるインク供給圧を安定化させるために大気に開口した通気口が設けられている。この場合、前記インク貯溜部を、前記インクタンクおよび前記インクジェットヘッドに連通したインク供給室と、通気口が形成された大気開口室とを備えた構成とし、前記インク供給室と前記大気開放室の間を、前記フィルタよりも目の細かな第2のフィルタを介して連通させ、前記大気開口室と前記インク回収部の間は前記フィルタを介して連通させることが望ましい。
【0014】
この構成を採用すれば、インク回収部に回収された廃インクに含まれている気泡が、インク供給側であるインク貯溜部の側に侵入してしまうことを、当該第2のフィルタによって阻止できる。
【0015】
また、この場合、前記インク供給室の天井面を前記大気開口室に向けて上方に傾斜させ、当該天井面の上端が位置する前記インク供給室と前記大気開放室の仕切部分に前記第2のフィルタを配置することが望ましい。
【0016】
この構成を採用すれば、インクの初期充填時等においてインクタンクからサブタンク内に侵入した気泡が傾斜した天井面に沿って、速やかに大気開口室の側に移動させて、当該大気開口室の通気口から外部に排出させえることができる。
【0017】
次に、前記インクタンクとしてカートリッジ式インクタンクを採用することができる。
【0018】
この場合、前記カートリッジ式インクタンクとして、前記廃インクタンクを備えた構成のものを採用することができる。
【0019】
一方、本発明において、前記検出手段を、前記インクタンク交換後の経過時間に基づき、前記インクタンクのインクが使用限界を超えたか否かを検出する構成のものとすることができる。
【0020】
また、前記検出手段を、前記インクタンク交換後に前記廃インクタンクに回収される廃インク回収量に基づき、前記インクタンクのインクが使用限界を超えたか否かを検出する構成のものとすることができる。
【0021】
さらに、前記検出手段を、インク特性の変化に基づき、前記インクタンクのインクが使用限界を超えたか否かを検出する構成のものとすることができる。
【0022】
この場合、前記インク特性の変化には、インク濃度あるいはインク粘度の変化が含まれる。
【0023】
次に、本発明の典型的な構成は、上記の排出ポンプに加えて、前記インクジェットヘッドから吐出された廃インクを前記インク回収部に回収するための回収ポンプと、前記インクタンクから前記サブタンクにインクを供給する供給ポンプと、前記サブタンク内のインク液面を検出する液面センサとを有している。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、本発明を適用したインクジェット記録装置の実施例を説明する。
【0025】
図1は本例のインクジェット記録装置の主要部分を示す概略構成図である。本例のインクジェット記録装置1は静電駆動式のインクジェットヘッド2を備えている。このインクジェットヘッド2には、インクカートリッジ装着部3に着脱可能に装着されたインクカートリッジ4に形成されているインクタンク4aからインクが供給される。すなわち、インクカートリッジ装着部3に装着されたインクカートリッジ4内のインクタンク4aのインク供給口4bに接続されたインク供給路5を介して、インク供給ポンプ6(P1)によって、インクがサブタンク7に供給される。サブタンク7に貯溜されたインクは、その底面に連通しているインク供給路8を介して、インクジェットヘッド2に供給される。
【0026】
インクジェットヘッド2は複数個のインクノズルを備え、これらのノズルのクリーニング動作および再生動作時には、インクジェットヘッド2を印字範囲外の位置に配置されているヘッドキャップ9に対峙した位置まで移動させ、インク液滴を当該ヘッドキャップ9に保持されている廃インク吸収体9aに向けて吐出させるように構成されている。また、ノズルのクリーニング動作としてはヘッドキャップ9をインクヘッドヘッド2のノズル面2aに被せて、各インクノズルからインクを強制的に吸引する吸引動作もあり、この場合に吸引されたインク液滴もインク吸収体9aに吸収される。このようなノズルのクリーニングおよび再生動作は公知であるので、これ以上の説明は省略する。
【0027】
ヘッドキャップ9の廃インク吸収体9aに吸収された廃インクは、廃インクポンプ10(P2)が接続されている廃インク通路であるインク回収路11を介して、インク回収部12に回収される。
【0028】
ここで、本例のインク回収部12はサブタンク7の内部に形成されている。すなわち、サブタンク7の内部は、インクタンク4から供給されるインクを貯溜するインク貯溜部13と、インク回収部12に区画されている。これらの間は、フィルタ14を介してインクの流通が可能となっている。従って、このインク回収部12に回収された廃インクはフィルタ14を介してろ過された後に、インク貯溜部13に戻ると、再利用可能である。
【0029】
また、このインク回収部12には廃インク排出路15が接続されており、このインク排出路15の他端はインクカートリッジ4内に形成された廃インク部(廃インクタンク)16に接続されている。廃インク排出路15に接続した排出ポンプ17を駆動することにより、インク回収部12に回収された廃インクをフィルタ14を通さずに直接に廃インク部16に排出可能となっている。
【0030】
ここで、上記のサブタンク7におけるインク貯溜部13の天井面には電磁弁19が取り付けられた通気口18が形成されている。また、インク貯溜部13に溜まっているインクの液面レベルが、レベルL1、およびそれよりも高いレベルL2以上であるか否かを検出する2個の液面センサ21、22が取り付けられている。このサブタンク7の液面レベルは常にレベルL2以上に保持され、液面レベルがL1を以下になると、インク無しであるとの検出を行なうようになっている。本例では、当該液面レベルL1はフィルタ14とほぼ同一の高さ位置に設定されている。
【0031】
また、サブタンク7とインクジェットヘッド2の間のインク供給路8には、ここを流れるインクが使用限界であるか否かを検出するための検出器23が取付けられている。本例の検出器23はインク特性を検出するインク特性検出器である。このインク特性検出器23としては、インク濃度センサおよびインク粘度センサを用いることができる。
【0032】
インク濃度センサとしては、例えば、図2(a)に示すような透過型の光学式センサ23Aを用いることができる。この場合には、インク供給路8の一部を透明な通路部分24としておき、ここに透過型の光学式センサ23Aを取付け、ここを流れるインクに対して光を透過させ、その透過光量に基づきインク濃度を検出することができる。
【0033】
インク粘度センサとしては、例えば図2(b)に示す差圧センサ23Bを用いることができる。この差圧センサ23Bは、インク供給路8に細管部分8aを形成しておき、定量ポンプ25によって当該細管部分8aを介して一定流量でインクを流すようにし、細管両端の圧力差(P1−P2)に基づきインク粘度を検出するものである。インク粘度が高くなる程、圧力差が大きくなるので、ある圧力差を超えたらインクの使用限界であると判断できる。
【0034】
次に、上記構成のインクジェット記録装置1は、各部分を駆動制御するための制御回路30を備え、当該制御回路はマイクロコンピュータを中心に構成されている。この制御回路30におけるインク循環系に関連する機能には、通気口を開閉するための電磁弁19を開閉する弁駆動機能、ポンプ6、10、17を駆動制御するポンプ制御機能、検出器23に基づきインクが使用限界を越えたか否かを判別するための判別機能等が含まれている。
【0035】
図3のフローチャートを参照して、制御回路30によって実現される本例のインクジェット記録装置1のインク供給・排出動作を説明する。まず、印字の待機状態では、ステップST2から「YES」の流れに沿って制御が進み、サブタンク7に設けた通気口18を電磁弁19によって閉じ、インク貯溜部13に溜まっているインクの水分蒸発を防止する(ステップST1、2、3)。待機状態以外では、電磁弁19を駆動して通気口18を開き、サブタンク7のインク貯溜部13へのインク補充、およびインク貯溜部13からのインク吸引の際に生ずるインク圧力変動がインクジェットヘッド2におけるインク吐出特性に悪影響を及ぼさないようにする(ステップST4、8)。
【0036】
印字状態では、ステップST9から「YES」の流れに沿って制御が進み、サブタンク7のインク貯溜部13の液面レベルがL2以上であることを液面センサ22の出力に基づき確認した後に、印字動作が行われる。印字中においては、液面レベルがL1とL2の間に位置するように、インク供給ポンプ6を駆動制御する(ステップST10、11、12)。
【0037】
前述したインクジェットヘッド2のクリーニング状態では、インクジェットヘッド2のノズル面2aにヘッドキャップ9を被せて、インク回収ポンプ10を駆動する(ステップST13、14)。ポンプ10によって、ヘッドキャップ9に回収された廃インクはインク回収路11を経由してサブタンク7のインク回収部12に回収される。このインク回収部12に回収されたインクは、フィルタ14を介して塵等がろ過された後に、サブタンク7のインク貯溜部13に戻り、再利用に供される。また、このようにしてサブタンク7のインク貯溜部13に戻ったインクに含まれている気泡は、開いた状態にある通気口18から外部に排出される。なお、インクジェットヘッド2の各インクノズルからインク液滴を空打ちする回復動作時(フラッシング時)には、インクジェットヘッド2のノズル面2aにキャップ9を被せることなく、クリーニング時と同様な動作が行われる。
【0038】
次に、検出器23によってインクが使用限界を越えたことが検出された場合には、動作状態がインク排出状態とされ、制御はステップST15から「YES」の流れに沿って進み、排出ポンプ17を駆動する。排出ポンプ17を駆動すると、サブタンク7内のインク、すなわち、インク回収部12に回収された廃インクおよび、インク貯溜部13に溜まっているインクの双方が排出管15を通って、インクカートリッジ4の廃インクタンク16に回収される。
【0039】
ここで、このインク排出状態においては、フィルタ14における廃インク流入側の部分、すなわち、インク回収部12に溜まっている塵等が廃インクと共に廃インクタンク16に排出される。同時に、インク貯溜部13に溜まっていたインクは、フィルタ14を通って廃インクタンク16に排出されるので、当該インクの流れによってフィルタ14が逆洗浄され、当該フィルタ14に詰っていた塵等が洗い流されて排出される。この結果、フィルタ14の目詰まりが解消される。
【0040】
また、インクジェットヘッド2内のインク、インク回収路11内のインクも排出する場合には、ポンプ17と共にポンプ10も同時に駆動すればよい。
【0041】
一方、インクカートリッジ4が交換されて新たなものが装着された後に、インク循環系にインクを充填するために行われる初期充填時には、制御は、ステップST1から「YES」の流れに沿って進み、インクジェットヘッド2にヘッドキャップ9を被せた状態で、インク供給ポンプ6を駆動して、サブタンク7のインク貯溜部13の中に、液面レベルがL2となるまでインクを補給する。しかる後に、インク回収ポンプ10を所定時間駆動して、インクジェットヘッド2とサブタンク7のインク回収部12を連通しているインク回収路11にインクを充填する。なお、この充填によりインク貯溜部13の液面レベルがL2を下回った場合には、再度、インク供給ポンプ6を駆動して、インクカートリッジ4からインクをサブタンク内に補充する(ステップST4、5、6、7、17、18)。
【0042】
以上説明したように、本例のインクジェット記録装置1では、インクジェットヘッド2から回収された廃インクに含まれている塵等の異物は、フィルタ14の手前に配置されているインク回収部12に一旦、集められる。ここに集められた異物は、サブタンク7のインク貯溜部13に溜まっているインクが使用限界を越えたことが検出されたときに、当該インク貯溜部13からインクを排出する際に、排出されるインクによって外部に排出される。同時に、フィルタ14に捕捉されている塵などの異物場もフィルタ14から洗い流されて外部に排出される。
【0043】
従って、本例によれば、フィルタ14に大量の異物が溜り、フィルタに目詰まりが発生し、これに起因してフィルタ手前側のインク回収路の圧力が異常に高まり、インク漏れなどの弊害が発生するという事態を未然に回避できる。
【0044】
(サブタンクの別の例)
次に、図4にはサブタンク7の異なる構成例を示してある。以下の説明では、上記のサブタンク7における各部分に対応する部分には同一符号を付し、それらの説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0045】
まず、図4(a)に示すサブタンク7Aは、上記のインク貯溜部13に対応する部分が二分されて、インク供給室13Aと、大気開口室13Bが形成されている。大気開放室13Bの天井面には、通気口18が開いている。また、インク供給室13Aと大気開放室13Bを仕切っている仕切部分は、フィルタ14よりも目の細かな第2のフィルタ41が配置され、この第2のフィルタ41を介して、双方の部分の間をインクが流通可能となっている。
【0046】
このように構成したサブタンク7Aにおいては、インク回収部12に回収されたインクは、フィルタ14を介して、まず大気開放室13Bに流れ込み、次に、目の細かなフィルタ41を通ってインク供給室13Aに流れ込む。従って、インクに含まれている気泡は大気開放室13Bとインク供給室13Aを仕切っている目の細かなフィルタ41によってインク供給室13Aに侵入することが阻止される。
【0047】
次に、図4(b)に示すサブタンク7Bは、基本的にはサブタンク7Aと同様な構造となっているが、インク供給室13Aの天井面42が、当該インク供給室13Aと大気開放室13Bを仕切っている目の細かなフィルタ41に向けて上方に傾斜した傾斜面とされている。また、通気口18はこの傾斜した天井面42よりも高い位置とされている。
【0048】
この構成のサブタンク7Bにおいては、インクの初期充填時等において、サブタンク内に存在している空気が、傾斜した天井面42に沿って円滑に移動して、通気口18から外部に排出される。
【0049】
(インクの使用限界を検出するための別の方法)
次に、インクの使用限界を検出するための方法としては、上記のようにインク供給路8にインク特性を検出する検出器23を取付け、この検出器23の検出結果に基づき制御回路30でインクの使用限界を判別する代わりに、次の方法を採用することもできる。
【0050】
第1の方法は、インクカートリッジ4の交換後の経過時間に基づき、インクタンクのインクが使用限界を超えたか否かを検出する方法である。このためには、インクタンク4が交換されたことを検出するためのセンサと、インクタンク交換効果後の経過時間をカウントするタイマとを備え、これらの出力およびカウント値に基づき判別を行なえばよい。
【0051】
第2の方法は、インクカートリッジ4の交換後に廃インクタンク16に回収される廃インク回収量、あるいはインクカートリッジの交換後のインク循環量に基づきインクカートリッジ内のインクが使用限界を超えたか否かを検出する方法である。ここで、インク循環量とは、インク回収路11を経てサブタンク7に還流したインク量であり、従って、インク回収ポンプ10の吐出側のインク回収路11の部分配置した流量計によって測定可能である。この代わりに、インク回収ポンプ10の駆動時間に基づきインク循環量を算出するようにしてもよい。
【0052】
勿論、インクカートリッジ交換後の経過時間と、インク循環量の双方に基づき、インク使用限界を検出することも可能であり、このようにすれば、より正確にインクの使用限界を検出可能である。
【0053】
(その他の実施の形態)
なお、上記の例は、インクタンクとしてインクカートリッジを備えているが、インクカートリッジの代わりに、固定式のインクタンクを備え、そこに、インクを補充する形式のインクジェット記録装置に対しても本発明を同様に適用可能なことは勿論である。
【0054】
また、上記の例では、サブタンク内にインク回収部を区画形成しているが、図5に示すように、インク回収部12はサブタンク7の外部に配置し、サブタンク7とインク回収部12の間をフィルタ14を介して連通した構成とすることも可能である。
【0055】
さらに、上記の例ではインクカートリッジ内に廃インクタンクが区画形成されているが、廃棄インクタンクを別構成とすることも勿論可能である。
【0056】
次に、上記の例では、各ポンプ6、10、17として、インクジェット記録装置において公知のチューブポンプ等のにような逆流防止機能が備わっているものを前提として説明してきた。逆流防止機能が備わっていない形式のポンプを採用する場合には、例えば、図6に示すように、インクの通路部分に逆止弁を配置すればよい。
【0057】
図6において、V1は、サブタンク7のインクをインクカートリッジ4に逆流させないための逆止弁であり、設置位置としては、インクカートリッジ交換時のインク漏れを少なくできるように、インク供給口4aの直近が望ましい。また、V2は、サブタンク7のインクをヘッドキャップ9に逆流させないようにするための逆止弁であり、設置位置としては、ヘッドキャップ開放時にインク漏れを無くすために、ヘッドキャップ9の直近が望ましい。さらに、V3は、サブタンク7のインクをインクカートリッジ4に流下させないようにするための制御バルブである。この制御バルブV3では、ポンプ17が駆動して当該制御バルブV3の手前の圧力が高い場合にはインクが流れるが、サブタンク7とインクカートリッジ4の水頭値に相当する低い圧力差ではインクが流れないように設定されている。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、インクタンクからサブタンクを経由してインクジェットヘッドにインクを供給し、インクジェットヘッドからの廃インクをフィルタを通してサブタンクに回収して再利用可能なインク循環系を備えたインクジェット記録装置において、フィルタの手前にインク回収部を配置し、フィルタを経由せずに直接にインク回収部に回収された廃インクを廃インクタンクに回収できるようにしている。
【0059】
従って、本発明においては、ポンプ等を用いて、インク回収部に回収された廃インクを外部に排出すると、それに伴って、フィルタ手前側の廃インク通路部分に溜まっている塵等の異物も一緒に外部に排出できる。また、サブタンク内のインクもフィルタを逆流してインク回収部を経由して外部に排出されるので、フィルタに捕捉されている塵などの異物も洗い流される。
【0060】
よって、本発明によれば、廃インクを再利用するためにインク回収経路に配置されているフィルタに目詰まりが起こり、廃インク回収経路の内圧が高まってインク漏れ等が発生するという弊害を未然に防止できる。また、フィルタの交換頻度も少なくて済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット記録装置のインク循環系を中心に示す概略構成図である。
【図2】図1の検出器の例を示す説明図である。
【図3】図1のインクジェット記録装置におけるインク供給・排出動作を示す概略フローチャートである。
【図4】図1のサブタンクの別の例を示す説明図である。
【図5】図1のサブタンクとインク回収部の別の構成例を示す説明図である。
【図6】図1のインク循環系の別の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 インクジェット記録装置
2 インクジェットヘッド
3 インクカートリッジ装着部
4 インクカートリッジ
5 インク供給路
6 インク供給ポンプ
7、7A、7B サブタンク
8 インク供給路
9 ヘッドキャップ
10 インク回収ポンプ
11 インク回収路
12 インク回収部
13 インク貯溜部
13A インク供給室
13B 大気開放室
14 フィルタ
15 インク排出路
16 廃インクタンク
17 排出ポンプ
18 通気口
19 電磁弁
21、22 液面センサ
23、23A、23B 検出器
41 目の細かなフィルタ
42 傾斜した天井面

Claims (13)

  1. インクタンクと、インクジェットヘッドと、前記インクタンクから供給されるインクを所定の供給圧力で前記インクジェットヘッドに供給するサブタンクと、前記インクジェットヘッドから吐出された廃インクから塵等を除去するフィルタとを有し、このフィルタを通った後の廃インクを前記サブタンクに戻すように構成されたインクジェット記録装置において、
    前記フィルタに前記廃インクを導く廃インク通路に配置したインク回収部と、このインク回収部に回収された廃インクを前記フィルタを通すことなく回収する廃インクタンクとを有していることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 請求項1において、
    前記インク回収部に回収された廃インクを前記廃インクタンクに排出するための排出ポンプを有していることを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 請求項2において、
    前記インクタンクから前記サブタンクに供給されるインクが使用限界を越えたことを検出する検出手段と、この検出手段の検出結果に応じて前記排出ポンプを駆動制御する制御回路とを有していることを特徴とするインクジェット記録装置。
  4. 請求項1において、
    前記サブタンクは、前記インクタンクから供給されるインクを貯溜するインク貯溜部と、前記インク回収部とを備えており、これらインク貯溜部とインク回収部は、前記フィルタを介して連通していることを特徴とするインクジェット記録装置。
  5. 請求項4において、
    前記インク貯溜部は、前記インクタンクおよび前記インクジェットヘッドに連通したインク供給室と、通気口が形成された大気開口室とを備えており、
    前記インク供給室と前記大気開放室の間は、前記フィルタよりも目の細かな第2のフィルタを介して連通しており、前記大気開口室と前記インク回収部の間は前記フィルタを介して連通していることを特徴とするインクジェット記録装置。
  6. 請求項5において、
    前記インク供給室の天井面は前記大気開口室に向けて上方に傾斜しており、当該天井面の上端が位置する前記インク供給室と前記大気開放室の仕切部分に前記第2のフィルタが配置されていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  7. 請求項1において、
    前記インクタンクはカートリッジ式インクタンクであることを特徴とするインクジェット記録装置。
  8. 請求項7において、
    前記カートリッジ式インクタンクは、前記廃インクタンクを備えていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  9. 請求項7において、
    前記検出手段は、前記インクタンク交換後の経過時間に基づき、前記インクタンクのインクが使用限界を超えたか否かを検出することを特徴とするインクジェット記録装置。
  10. 請求項7において、
    前記検出手段は、前記インクタンク交換後に前記廃インクタンクに回収される廃インク回収量に基づき、前記インクタンクのインクが使用限界を超えたか否かを検出することを特徴とするインクジェット記録装置。
  11. 請求項1において、
    前記検出手段は、インク特性の変化に基づき、前記インクタンクのインクが使用限界を超えたか否かを検出することを特徴とするインクジェット記録装置。
  12. 請求項11において、
    前記インク特性の変化は、インク濃度あるいはインク粘度の変化であることを特徴とするインクジェット記録装置。
  13. 請求項3において、
    前記インクジェットヘッドから吐出された廃インクを前記インク回収部に回収するための回収ポンプと、前記インクタンクから前記サブタンクにインクを供給する供給ポンプと、前記サブタンク内のインク液面を検出する液面センサとを有していることを特徴とするインクジェット記録装置。
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