JP2006168023A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】いかなる印字条件においても記録ヘッドへの安定したインクのリフィルを確保しながら、インク循環時にヘッド液室内の泡がヘッド液室外に完全に排出される、いかなる場合でも印字濃度の低下も泡による不吐も発生しない、印字品位の高いインクジェット記録装置の提供。
【解決手段】共通液室に導通する、第1のインク流入口、第2のインク流入口、第3のインク流出入口を備え、サブタンク3と第1のインク流入口を連結する流路を遮断する開閉弁6dを設け、印字モードではサブタンク3から第1のインク流入口または第1のインク流入口に加えてインク流出入口を通じてインクが記録ヘッド1に供給され、インク循環モードでは、開閉弁6dを閉じてサブタンク3から第2のインク流入口を通じて記録ヘッド1に供給され、インク流出入口を通じて記録ヘッドから流出するインクをサブタンク3に回収するインクジェット記録装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、プリンター、FAX、複写機などの画像形成装置に利用されるインク供給・回復機構を有するインクジェット記録装置及び該装置に用いられるインク供給方式に関し、より具体的にはフルラインタイプの記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置及び該装置に関し、さらに用いられるインク循環方式にも適用できるものである。
インクジェット記録装置は、記録ヘッドからインクを吐出し被記録媒体に付着させて印字等の画像記録を行うものであり、記録ヘッドのコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で記録することができ、ランニングコストが安く、ノンインパクト方式であるため騒音が少なく、しかも、多色のインクを使用してカラー画像を記録するのが容易であるなどの利点を有している。中でも、記録媒体の幅方向に多数の吐出ノズルを配列したラインタイプの記録ヘッドを使用したフルライン型のインクジェット記録装置は、記録の一層の高速化が可能である。
ただし、インク滴の吐出に伴って発生する泡が記録ヘッド内部の液室内のインク中に溶け込めずにヘッド液室内に溜まっていくと、サブタンクから吐出ノズルへのインク供給の妨げとなって不吐の原因となる恐れがある。また、加圧回復時にこの泡がダンパーとなって、加圧による圧力が吐出ノズルに十分伝わらずに吐出ノズルの回復が不十分になる恐れがある。従って、この泡をヘッド液室外に排出するための機構として、インクタンクと記録ヘッドとの間でインクを循環させる、いわゆるインク循環方式が採用されることが多い。
そのようなインク循環方式を採用したインク供給装置の一例の概略構成を図7に示す。
同図において、インク流路中には一時的にインクを保有するサブタンク3が配置され、該サブタンク3には大気と連通するための開閉弁6bが設けられ、印字待機時には開閉弁6bを開いてサブタンク3の内圧を大気圧にすることで、記録ヘッド1内の共通液室1aは、サブタンク3と記録ヘッド1との水頭差によって、吐出ノズル1bのメニスカスを保持するのに適切な負圧に保たれる。
印字が開始されると、吐出ノズル1bからの吐出によって減ったインクの分だけ、サブタンク3からインク流路5c、インク流出入口1e、およびフィルタ1fを経て、共通液室1a内にインクがリフィルされる。
また、インク循環時には、メインポンプ4によってサブタンク3からインク流路5bを経て記録ヘッド1のインク流入口1cへインクが供給され、フィルタ1dおよび1fを透過して、記録ヘッドのインク流出入口1eからインク流路5cを経てサブタンク3にインクが回収される。サブタンク3内のエアバッファ3dは、循環流の脈動等の流量変動を吸収し、記録ヘッド1の吐出ノズル1bからの泡の引込みを防止するために設けられ、開閉弁6bは閉じた状態でインク循環は行われる。なお、フィルタ1dおよび1fは、ヘッド液室内へのゴミの侵入を防止するために設けられる。
このようなインク循環を行なうインク供給装置によれば、送液ポンプは1台のみで済むため、2台以上のポンプを使ったインク循環系のように、複数のポンプの同期を取る必要がなく、コストも抑えることができ、またポンプに吸引されるインク流量とポンプから送出されるインク流量が常に一致するため、記録ヘッドのノズルから廃インクがほとんど排
出されず、インクを節約することができる(特許文献1,特許文献2)。
特開平08―244250号公報 特開平11―179932号公報
上記のインク供給装置では、濃度100%全面印字のようにインクを大量に消費する印字を行なう場合においても、ヘッド内圧の極度の低下を防ぎつつ共通液室1aへの安定したインクのリフィルを実現するために、必要十分な面積のフィルタをフィルタ1fに用いている。しかしながら、フィルタ1fの大面積化によってレジスタンスが低下するのに伴い、フィルタの泡の透過性も低下してしまうため、インク循環時にヘッド液室外に排出されない泡がフィルタ1f下部に大量に残留してしまうという問題があった。そこで、泡の透過性を上げるためにフィルタ1fの面積を小さくすると、今度は印字時において、増大したフィルタ1fのレジスタンスによってヘッド内圧が極度に低下してしまい、吐出ノズルから吐出されるインク滴の容量が規定値よりも減って印字濃度が低下する恐れがあった。
本発明は、上述の技術課題を解決するために想起されたものであり、本発明の目的は、いかなる印字条件においても記録ヘッドへの安定したインクのリフィルを確保しながら、インク循環時にヘッド液室内の泡がヘッド液室外に完全に排出される、いかなる場合でも印字濃度の低下も泡による不吐も発生しない、印字品位の高いインクジェット記録装置を提供することである。
上記の目的を達成するための本発明のインクジェット記録装置は、インクを複数のノズルから吐出して記録媒体に付着させて画像を形成するインクジェット記録ヘッドと、前記記録ヘッドに供給するインクを一時的に貯蔵するサブタンクと、
前記サブタンク内のインクを前記記録ヘッドへ供給するためのインク供給手段と、を有するインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドは前記複数のノズルに供給するインクを貯蔵する共通液室と、該共通液室に第1のフィルタを介して導通する第1のインク流入口、および第2のフィルタを介して導通する第2のインク流入口、および第3のフィルタを介して導通するインク流出入口と、を備えるとともに、前記サブタンクと前記第1のインク流入口とを連結するインク流路を遮断するための開閉弁を設け、前記記録媒体への印字を行なう印字動作モードでは、前記サブタンクから前記第1のインク流入口または該第1のインク流入口に加えて前記インク流出入口を通じて前記記録ヘッドにインクが供給され、インク循環動作モードでは、前記開閉弁を閉じて、前記サブタンクに貯蔵したインクが前記インク供給手段によって前記第2のインク流入口を通じてヘッドに供給され、前記インク流出入口を通じて前記記録ヘッドから流出するインクを再び前記サブタンクに回収することを特徴とする。
さらには、前記第1のフィルタのろ過部材の下面が前記共通液室の上面の一部を形成し、前記インク循環モードにおける前記共通液室のインク流路中に前記第1のフィルタのろ過部材が配置されることを特徴とする。
さらには、1つのろ過部材で、前記第1、第2、第3のフィルタのろ過部材を構成することを特徴とする。
上述のインクジェット記録装置によれば、印字時におけるインクのリフィルには第1のフィルタであるところの低いレジスタンスのフィルタに、インク循環時におけるヘッド液室内の泡の透過には第3のフィルタであるところの高いレジスタンスのフィルタに、記録
ヘッドとサブタンク間のフィルタを切換えることによって、記録ヘッドへの安定したインクのリフィルと、ヘッド液室内の完全な泡抜きとを両立させることができる。
さらに、インク循環時に、第1のフィルタであるところのリフィルフィルタの下面をインクが流れる構成とすることで、リフィルフィルタの下面に泡が滞留するのを防止することができる。
さらに、全フィルタのろ過部材を一枚構成とすることで、ろ過部材の貼付け工程が簡略化され、記録ヘッドのコストを下げることができる。
請求項1記載の発明によれば、印字時におけるインクのリフィルには第1のフィルタであるところの低いレジスタンスのフィルタに、インク循環時におけるヘッド液室内の泡の透過には第3のフィルタであるところの高いレジスタンスのフィルタに、記録ヘッドとサブタンク間のフィルタを切換えることによって、記録ヘッドへの安定したインクのリフィルと、ヘッド液室内の完全な泡抜きとを両立させることができる。
さらに、請求項2記載の発明によれば、インク循環時に、第1のフィルタであるところのリフィルフィルタの下面をインクが流れる構成とすることで、リフィルフィルタの下面に泡が滞留するのを防止することができる。
また、請求項3記載の発明によれば、全フィルタのろ過部材を一枚構成とすることで、ろ過部材の貼付け工程が簡略化され、記録ヘッドのコストを下げることができる。
以下本発明を実施するための最良の形態を、実施例により詳しく説明する。
図1は発明の第1実施例のインクジェット記録装置のインク供給経路を説明するための説明図である。本実施例は主に、記録ヘッド1と、メインタンク2と、サブタンク3と、メインポンプ4とにより構成されたインク供給装置である。
インクの入った可撓性のインク袋から成るメインタンク2のインク供給口には、インク供給針2aが突き刺されて、メインポンプ4の正転によってメインタンク2からメインタンクの開閉弁6a、インク流路5aを通じ、流量計7を介してサブタンク3へインク供給可能になっている。メインタンク2のインク供給口は、インク供給針2aが突き刺されて接続される構成であるため、インク供給針を抜き差しする時にインクが漏れないように、不図示のゴム等の弾性材が設けられている。
ここで、サブタンク3は、大気とサブタンク内部とを連通させるための大気連通口を開閉するための開閉弁6bと、サブタンク内のインクが満タンになったことを検知する満タン検知センサ3aと、空になったことを検知する空検知センサ3bと、を備えている。開閉弁6bの一方には、サブタンク内部に塵が侵入するのを防止するためのエアフィルタ3cが設けられている。
サブタンク内には、インクが満タンになった場合でも所定容量のエアバッファ3dが残るように、満タン検知センサ3aを設ける位置が定められている。空検知センサ3bと満タン検知センサ3aは、例えばLEDと光学プリズムとフォトセンサとで構成される光学検知式のタイプのものが考えられる。
記録ヘッド1は、ヘッド内への塵の侵入を防止するためのフィルタ1d,1f,1hを介して、それぞれインク流路5b,5c,5dと繋がっている。これらのうち、インク流路5c,5dを通じて、サブタンク3内のインクは記録ヘッド1内のインクとのインク交換が可能になっており、インク流路5c,5dにそれぞれ設けられた開閉弁6c,6dによって、そのインク交換を遮断することもできる。サブタンク3から記録ヘッド1へのインクのリフィルは、主として、面積が大きくレジスタンスの小さいフィルタ1fを介して行なわれ、記録ヘッド1内の泡をサブタンク3に回収する際には、開閉弁6cを閉じてインク流路5cを遮断し、レジスタンスが高く泡抜け性の良いフィルタ1hのみを介して行なわれる。
一方、サブタンク3内のインクは、メインポンプ4を逆転することによって、インク流路5aから分岐したインク流路5bを通じ、フィルタ1dを介して、記録ヘッド1への供給が可能となっている。
この場合、インク流路5b中に設けられた開閉弁6eは開放され、メインタンクの開閉弁6aは閉じられる。開閉弁6a,6b,6c,6d,6eは、ソレノイドのプランジャーにシール機能をもたすことにより弁機能を備えたソレノイド開閉弁などが考えられる。
本実施例では、開閉弁6aは、ソレノイド電源がオンのとき開放し、オフのとき閉じる構成に、開閉弁6b,6c,6d,6eは、ソレノイド電源がオンのとき閉じ、オフのとき開放する構成にそれぞれなっている。また、メインポンプ4には、駆動源(モータ)を正逆転させることにより双方向にポンピングが可能なチューブポンプ、シリンダーポンプなどが最適である。
後述の加圧回復動作や循環動作で記録ヘッド1のノズル1bから排出されたインクは、キャップ8で一旦受けた後、サブポンプ9によって廃インク回収タンク10に回収される。
次に、本発明の第1実施例のインクジェット記録装置の各種インク供給動作について、図2および図3のフローチャートを用いて説明する。
(1)サブタンク3へのインク充填動作
サブタンク3にインクを充填する場合、図2に示すように、まずサブタンク3のインク容量をチェックする。
すなわち、満タン検知センサ3aにより満タンであることが検知されれば(ステップS1)、空検知センサ3bの状態をチェックし(ステップS2)、空であることが検知されれば、満タン検知センサ3aと空検知センサ3bのどちらか一方または両方が誤検知していると考えられるため、使用者にセンサが異常であることを知らせて(ステップS3)インクジェット記録装置を停止する。
一方、ステップS1でサブタンク3が満タンでないことが検知されれば、以下の手順でメインタンク2からサブタンク3へのインク充填を行う。
まず、開閉弁6eを閉じて開閉弁6aを開けることでメインタンク2とサブタンク3の間の流路を開放する(ステップS4)。
このとき開閉弁6c,6dを閉じてインク流路5c,5dをそれぞれ遮断するかどうかは、モードによって選択可能(SW=ON/OFF)とする。
次にメインポンプ4の流量を設定し、メインポンプ4を駆動開始する(ステップS5)。サブタンク3が満タンになったら、メインポンプ4を停止して流量設定をデフォルト値に戻す(ステップS7)。
ここですぐに開閉弁6eを開けると、インク供給針2aの圧損により流路5aの圧力が大気圧まで回復していない場合、流路5bを通じて記録ヘッド1のノズル1bより泡を記録ヘッド内に引込む恐れがあるため、流路5aの圧力が大気圧まで回復するまで待機してから(ステップS8)開閉弁6a,6e,6c,6dをデフォルト状態に戻して(ステップS9)サブタンク3へのインク充填動作を完了する。
(2)加圧回復動作
印刷を繰り返すにつれて、昇温によるノズル1cからの水分の蒸発等によって、記録ヘッド1のノズル1c内部のインクは次第に増粘していき、そのまま放置するとやがてインクが吐出しない不吐現象が発生する。また、ノズル1cからインクに混入した気泡がノズル内に溜まっていっても不吐現象が発生する。この不吐現象を未然に防止するために、図3に示すような手順で加圧回復動作を行って不吐出現象の解消を図る。
まず、前述の動作であるサブタンク3の充填を行なって(ステップS11)加圧回復にあたって十分なインク量をサブタンク内に確保する。
次に、開閉弁6c,6dを閉じて(ステップS12)フィルタ1f,1h側から記録ヘッド1内のインクが流出するのを遮断し、メインポンプ4の送液方向を逆転(流路5b方向)にセットして、メインポンプ4を駆動開始する(ステップS13)。すると、サブタンク3からインク流路5a,5bを通じて、フィルタ1dからインクが記録ヘッド1内に送り込まれ、送り込まれた分のインクは全てノズル1bからキャップ8に排出される。
こうしてT秒間加圧回復を行なった後(ステップS14)、メインポンプ4を停止して送液方向をデフォルト(正転)に戻す(ステップS15)。そして、開閉弁6c,6dを開いて記録ヘッド1内のインクの圧力をサブタンク3との水頭差分の負圧に戻してから(ステップS16)、加圧回復で減った分のインクをサブタンク3に補充して(ステップS18)加圧回復動作を完了する。
(3)印字中の動作
印字中、インク供給系は図4に示すように待機状態となって、サブタンク3が空になったときのみ印字中のインク充填を行なう。まずインクジェット記録装置が印字中であって(ステップS21)空検知センサ3bによりサブタンク3が空であることが検知されれば(ステップS22)、印字しながらサブタンク充填を行なう(ステップS23)。すなわち、図2のサブタンク充填動作のステップS4において、開閉弁6c,6dは開いたままにして、印字に使用したインク分をサブタンク3からインク流路5c,5dを通じてリフィルしながら、メインタンク2からサブタンク3へのインク充填を行なう。
印字が終了すれば、印字で減った分のインクをサブタンク3に補充して(ステップS24)印字モード動作を完了する。
(4)循環動作
印字に伴って発熱する記録ヘッド1を非印字中に冷却する場合や、印字のためのインク滴の吐出に伴って発生する泡で、記録ヘッド1の共通液室1a内のインク中に溶け込めずに溜まっていく泡を記録ヘッド1外に排出する場合に、図5に示すような循環動作を行なう。
まず、エアバッファ3dを所定容量にするため、サブタンク3を満タンまで充填する(ステップS31)。
次に、開閉弁6bを閉じることで循環中のサブタンク3へのエアの流入を遮断し、開閉弁6cを閉じることで記録ヘッド1からリフィル用のフィルタ1fを通じてサブタンク3へとインクが流入するのを遮断する(ステップS32)。
こうすることで、メインポンプ4の吸引によるサブタンク3内の負圧がインク流路5dを経てレジスタンスが高く泡抜け性の良いフィルタ1hのみに伝わるようになる。そして、メインポンプ4の送液方向を逆転(流路5b方向)にセットして、メインポンプ4を駆動開始する(ステップS33)。
すると、メインポンプ4の流量は、フィルタ1dに直接伝わるのに対して、フィルタ1hへは、エアバッファ3dの緩衝作用(エアバッファ3dの膨張)により循環開始当初はそのままの流量が伝わらずに、記録ヘッド1内のインクの収支は流入過多となってノズル1bからインクが排出される。
このときの廃インク量を抑えるためにはエアバッファ3dの容量と循環流量を必要最小限に抑える必要がある。エアバッファ3dの膨張が収まるにつれて、記録ヘッド1から流出するインクもメインポンプ4の流量とほぼ同等になり、ノズル1bを通じて大気と連通状態にあるヘッド液室の内圧は、ノズル1bからのインクの流出に伴って次第に大気圧に漸近していき、ノズル1bから排出されるインクも次第に無くなっていく。
こうしてT秒間のインク循環を行なうが、その間にインクジェット記録装置のホストからの循環命令が取り下げられれば(ステップS36)、メインポンプ4を停止して送液方向をデフォルト(正転)に戻す(ステップS37)。
このとき、サブタンク3内を負圧にしたままだと、ほぼ大気圧となる記録ヘッド1の内圧との圧力差によって記録ヘッド1からインクがサブタンク3に流出してしまい、ノズル1bから泡を記録ヘッド1内部に引込んでしまう恐れがあるため、開閉弁6bを開けてサブタンク3に外気を取り込み、エアバッファ3dの圧力を大気圧まで回復させるとともに、開閉弁6dを閉じてインク流路5dも遮断する(ステップS38)。
エアバッファ3dの圧力が大気圧に落ち着くまでに十分な時間(数秒間)待った後(ステップS39)、開閉弁6c,6dを開放して(ステップS40)記録ヘッド1内の圧力がサブタンク3との水頭差分の負圧に戻るまで待った後(ステップS41)、循環でノズル1cから排出された分のインクをサブタンク3に補充して(ステップS42)循環動作を完了する。
図6は本発明の第2実施例のインクジェット記録装置のインク供給経路の構成を表した図である。
図1に示した第1実施例のインクジェット記録装置のインク供給経路の構成では、循環時に、共通液室1aに滞留した泡の一部がフィルタ1hを透過する前に、フィルタ1fの下部に入り込んで、そのまま滞留してしまい、それが繰り返されると、大量のエアが排出できずにフィルタ1fの下部に溜まってしまう恐れがあった。
そこで図6に表すように、本実施例では、フィルタ1fの下面が共通液室1aの上面の一部を形成する構造とした。
また、フィルタ1d,1f,1hを同一面となるようにし、一枚のフィルタから成り、パーティションで区切ることにより3つのフィルタに分割する構造とした。記録ヘッド1以外の構成要素の構造は図1に同じである。また、本実施例における各種インク供給動作のシーケンスも、第1実施例の各種インク供給動作を表す図2〜図5に同じであるため説明は割愛する。
上記のようなフィルタ構造とすることで、循環時にインクがフィルタ1fの下面に接して滞留した泡も巻き込みながら、フィルタ1dからフィルタ1hに向けて流れ、フィルタ1fの下面に泡が滞留するのを防止することができる。
また、フィルタ1d,1f,1hを一枚構成とすることで、フィルタの貼付け工程が簡略化され、記録ヘッドのコストを下げることができる。
本発明の一実施例を示すインクジェット記録装置のインク供給経路の説明断面図 フローチャートを示す図 フローチャート示す図 フローチャート示す図 フローチャート示す図 本発明の他の実施例を示すインクジェット記録装置のインク供給経路の説明断面図 本発明のさらに他の実施例を示すインクジェット記録装置のインク供給経路の説明断面図
符号の説明
1 記録ヘッド
2 メインタンク
3 サブタンク
4 メインポンプ
7 流量計
8 キャップ
9 サブキャップ
10 廃インク回収タンク

Claims (4)

  1. インクを複数のノズルから吐出して記録媒体に付着させて画像を形成するインクジェット記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドに供給するインクを一時的に貯蔵するサブタンクと、
    前記サブタンク内のインクを前記記録ヘッドへ供給するためのインク供給手段と、を有するインクジェット記録装置において、
    前記記録ヘッドは前記複数のノズルに供給するインクを貯蔵する共通液室と、該共通液室に第1のフィルタを介して導通する第1のインク流入口、および第2のフィルタを介して導通する第2のインク流入口、および第3のフィルタを介して導通するインク流出入口と、を備えるとともに、前記サブタンクと前記第1のインク流入口とを連結するインク流路を遮断するための開閉弁を設け、前記記録媒体への印字を行なう印字動作モードでは、前記サブタンクから前記第1のインク流入口または該第1のインク流入口に加えて前記インク流出入口を通じて前記記録ヘッドにインクが供給され、インク循環動作モードでは、前記開閉弁を閉じて、前記サブタンクに貯蔵したインクが前記インク供給手段によって前記第2のインク流入口を通じてヘッドに供給され、前記インク流出入口を通じて前記記録ヘッドから流出するインクを再び前記サブタンクに回収することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記第1のフィルタのろ過部材の下面が前記共通液室の上面の一部を形成し、前記インク循環モードにおける前記共通液室のインク流路中に前記第1のフィルタのろ過部材が配置されることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 1つのろ過部材で、前記第1、第2、第3のフィルタのろ過部材を構成することを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記第1のフィルタの面積は前記第2のフィルタの面積、および前記第3のフィルタの面積よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
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