JP4000265B2 - 画像形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は画像形成方法、及び該方法により形成されたカラーフィルターに関する。より詳細には、反射・透過両用液晶表示デバイスに好適に用いられる画像形成方法、及び該方法により形成されたカラーフィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】
カラーフィルターはブラウン管表示用カラーフェイスプレート、複写用光電変換素子プレート、単管式カラーテレビカメラ用フィルター、液晶を用いたフラットパネルディスプレー、カラー固体撮素子等に用いられている。通常用いられるカラーフィルターは、青色、緑色及び赤色の三原色が規則的に配列して構成されるが、必要に応じて四色あるいはそれ以上の色相からなるものもある。
【0003】
近年、液晶表示装置(LCD)においては、携帯電話に代表される携帯端末として、反射型液晶表示装置が開発されているが、室内および暗所においての表示品位の低下が問題視されており、その改善策として、反射‐透過兼用液晶表示装置が考案されている。
【0004】
前記反射‐透過兼用液晶表示装置の構成としては、例えば、図2に示される態様がある。この態様においては、光透過性基板10Bには、反射層12(反射板と称する場合がある)が所定の間隔をおいて配置されており、光透過性基板10Aには、所定の間隔をおいて透明層16が配置され、画素14が各々の透明層16の一部を覆設するように形成されている。光透過性基板10Aと光透過性基板10Bとは対向して設けられており、その間に液晶層18が設けられている。
透過表示の場合は、バックライト20からの透過光aによって表示がされ、反射表示の場合は、光透過性基板10Aを透過した外光bが反射層12で反射された反射光cによって表示される。
【0005】
この場合、透過部と反射部のカラーフィルターの光が通過する部分の厚みは同じとなり、反射表示に十分な明るさを実現した場合には、透過部の色純度が不十分であった。また、その逆の透過部の色純度を十分とした場合は、反射部が暗くなる不都合を有していた。このような問題を解決するために透過部と反射部のカラーフィルターの厚みあるいは色相を変え、表示品位を向上させる試みがなされているが、工程が複雑で、コストアップとなっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
反射部が部分欠失画素部により形成される、反射‐透過兼用液晶表示装置の画像形成方法において、画素部と透明部との境界が平坦な画像の形成方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。即ち、本発明は、
<1> 基体上に、全面画素部と部分欠失画素部からなる、画素パターンを形成する工程Aと、前記形成された全面画素部と部分欠失画素部の上に、さらに、該全面画素部及び該部分欠失画素部との厚みの差が0.4μm以上5μm以下である透明感光性樹脂層を設ける工程Bと、前記透明感光性樹脂層を前記基体の前記透明感光性樹脂層が設けられた面とは反対の面(以下、「裏面」と称することがある。)より露光する工程Cと、前記露光後の透明感光性樹脂層を現像する工程Dを有し、前記部分欠失画素部の空隙にのみ透明感光性樹脂を充填し、透明部を形成する画像形成方法であって、前記裏面より露光する工程Cにおける、露光波長域である350〜430nmでの画素部の吸光度(A1)と透明部を形成する透明感光性樹脂層の吸光度(A2)の差(A1−A2)が、−0.5〜+0.5の範囲にあることを特徴とする画像形成方法である。
【0008】
<2> 前記現像する工程D後の画素部と透明部との段差が、0.5μm以下である、前記<1>に記載の画像形成方法である。
【0009】
<3> 前記透明感光性樹脂層を設ける工程Bとして、仮支持体上に少なくとも該感光性樹脂層を有する転写シートを用いる、前記<1>又は<2>に記載の画像形成方法である。
【0010】
<4> 前記<1>ないし<3>のいずれかに記載の画像形成方法により形成されたカラーフィルターである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の画像形成方法は、基体上に形成された全面画素部と部分欠失画素部でなる画素部の上に、さらに、該全面画素部及び該部分欠失画素部との厚みの差が0.4μm以上5μm以下である透明感光性樹脂層を設け、露光、現像することにより、部分欠失画素部の空隙にのみ透明部を形成する画像形成方法であって、裏面より露光する露光波長域(350〜430nm)の画素部の吸光度(A1)と透明部を形成する感光性樹脂層の吸光度(A2)の差(A1−A2)が、−0.5〜+0.5の範囲にあることを特徴とする。
【0012】
本発明において、全面画素部とは光完全透過型フォトマスクにより露光、現像された画素部をいい、部分欠失画素部とは網点状、スリット状、その他の光部分遮光型のフォトマスクにより露光、現像された画素部をいう。部分欠失画素部の表面形状は網点状、スリット等、いずれの形状でもよいが、該部分欠失画素部の容積は全面画素部の容積の2分の1程度が好ましい。
以下、本発明について詳述する。
【0013】
[画素部の形成]
<光透過性基板>
本発明において用いられる基体としては、透明で光学的等方性があり十分な耐熱性を有する光透過性基板が好ましく、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、酢酸セルロース、ポリアリレート、ソーダガラス、ホウ珪酸ガラス、石英等が挙げられる。該光透過性基板の表面は必要に応じて下塗り処理されてもよい。さらにグロー放電、コロナ放電、紫外線(UV)照射等の処理を施しても良い。
【0014】
光透過性基板は、板状、シート状あるいはフィルム状等の形態で使用することができる。基板の厚さは、用途及び材質にあわせて適宜に設定できるが、一般には0.01〜10mmが好ましい。例えば、ガラス基板のときは、厚みが0.3〜3mmの範囲が好ましい。
【0015】
なお、反射・透過両用LCDパネルにおける反射表示の場合は、入射した外光を反射するための反射層を形成した光透過性基板が設けられ、前記反射層としては、Al、Mo等が好適に用いられる。また、反射層の厚さとしては、100〜10000Å程度が好ましい。反射層の形成方法は特に限定されないが、例えば、蒸着スパッタ法により形成することができる。
【0016】
<感光性樹脂層>
本発明の感光性樹脂組成物としては公知の、例えば特開平3−282404号公報に記載されている感光性樹脂がすべて使用できる。具体的にはネガ型ジアゾ樹脂とバインダーからなる感光性樹脂層、光重合性モノマーと光重合開始剤とバインダーを含む光重合性樹脂、アジド化合物とバインダーとからなる感光性樹脂組成物、桂皮酸型感光性樹脂組成物等が挙げられる。その中でも特に好ましいのは光重合性樹脂である。
【0017】
また、本発明の感光性樹脂組成物としてはアルカリ水溶液により現像可能なものと、有機溶剤により現像可能なものが知られているが、公害防止、労働安全性の確保の観点からアルカリ水溶液現像可能なものが好ましい。
【0018】
感光性樹脂組成物層にはさらにカラーフィルターの構成色である赤色、緑色、青色の顔料を添加するが、これらの好ましい具体例としては、カーミン6B(C.I.12490)、フタロシアニングリーン(C.I.74260)、フタロシアニンブルー(C.I.74160)等をあげることが出来る。着色された感光性樹脂組成物中の顔料の含有量は、1〜30質量%であることが好ましい。より好ましくは5〜20質量%である。着色された感光性樹脂組成物中には紫外線吸収剤を含む場合があり、この場合は固形分の1〜15%程度添加する。
【0019】
感光性樹脂組成物層の膜厚は、最終的にカラーフィルター上に形成する膜厚により決定され、画素内の膜厚段差、ボストベーク等の熱処理工程での膜厚減少等、各着色層の色の濃さおよび現像適性を考慮すると、各着色層の膜厚は0.1〜5μmが好ましく、より好ましくは0.3〜4μmである。
【0020】
本発明の好ましい実施の形態として、基板上に感光性樹脂組成物層を設ける方法として、塗布方式、印刷法、転写法等が挙げられる。特に好ましいのはその工程の簡便性から転写法が好ましい。そのカラーフィルター用転写材料について説明する。カラーフィルター用転写材料は、着色された感光性樹脂組成物層を仮支持体上に設けた画像形成材である。本発明で用いる着色した感光性樹脂組成物層のための仮支持体としては、可撓性を有し、加圧もしくは加圧及び加熱下においても著しい変形、収縮もしくは伸びを生じないことが必要である。そのような支持体の例としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、トリ酢酸セルローズフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルムを挙げることができる。2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが特に好ましい。
【0021】
該仮支持体の上には、着色した感光性樹脂組成物層を直接、もしくは紫外線透過性を有し酸素透過性が低い中間層を介して設けることが望ましい。さらに、転写時の気泡混入を避ける目的で、熱可塑性樹脂層を設けるのが好ましい。その場合は、仮支持体、熱可塑性樹脂層、中間層、感光性樹脂組成物層の順に積層するのが好ましい。これらの層は、層を構成する公知の素材を適当な溶剤に溶解し、塗布・乾燥することにより作製することができる。この際、既に形成されている層の上に重層塗布する場合には、下の層を侵さない溶剤であることが必要であるが、これらの溶剤も適宜選択することが可能である。
【0022】
<画素部のカラーフィルターの形成>
透明基板上に着色感光性樹脂組成物層を設ける。透明基板にはあらかじめパターニングされた反射板を有することが多い。約1mmの厚みのガラス基板や厚さ約100μmのポリエーテルスルホンフイルムの上に、仮支持体に形成された感光性樹脂組成物層を加圧加温下で貼り合わせる。貼り合わせには、従来公知のラミネーター、真空ラミネーターが使用でき、より生産性を高めるためには、オートカットラミネーターの使用も可能である。その後仮支持体を剥がした後で、光完全透過部と網点状、スリット状、その他の光部分遮光部でなる1画素パターンを複数有するフォトマスクを介して露光し、現像する。また、仮支持体を剥がす前に露光し、その後仮支持体を剥がして現像することも可能であるが、高解像度を得るためには、露光前に剥がすのが好ましい。
【0023】
現像は公知の方法で、溶剤もしくは水性の現像液、特にアルカリ水溶液に浸漬するか、スプレーからの現像液噴射を与えること、さらにブラシでのこすり、または超音波を照射しつつ処理することで行われる。さらに硬化反応を進めるために現像後、紫外線照射および熱処理工程を実施してもよい。
以上の工程を複数繰り返し、基板上にカラーフィルターを形成する。
【0024】
[透明部の形成]
<感光性樹脂層>
本発明の感光性樹脂組成物としては画素部の感光性樹脂と同様に公知の、例えば特開平3−282404号公報に記載されている感光性樹脂がすべて使用できる。具体的にはネガ型ジアゾ樹脂とバインダーからなる感光性樹脂層、光重合性モノマーと光重合開始剤とバインダーを含む光重合性樹脂、アジド化合物とバインダーとからなる感光性樹脂組成物、桂皮酸型感光性樹脂組成物等が挙げられる。その中でも特に好ましいのは光重合性樹脂である。さらに光消色性着色剤を添加してもよい。光消色性着色剤としては、トリフェニルメタン系色素が好ましい。
【0025】
本発明の感光性樹脂組成物は、裏面から露光する露光波長域(350〜430nm)において、同一膜厚で比較した場合、予め基板上に形成された画素部の吸光度(A1)と透明部を形成する透明感光性樹脂層の吸光度(A2)との差(Al−A2)が−0.5〜+0.5であることを特徴とする。画素部の吸光度(A1)と透明部を形成する透明感光性樹脂層の吸光度(A2)との差(Al−A2)が、−0.5〜+0.5の範囲にあることにより、平坦な画像を形成することができる。特に好ましくは、該差(Al−A2)の値が−0.2〜+0.2である。
【0026】
本発明において、吸光度とは裏面露光で照射される光の波長での、単位膜厚あたりの吸光度をいう。
【0027】
前記画素の吸光度(A1)と感光性樹脂層のその吸光度(A2)との差(Al−A2)を−0.5〜+0.5の範囲とするには、感光性樹脂層へ紫外線吸収剤を添加することにより調整できる。紫外線吸収剤の添加量としては、0.1〜20質量%が好ましく、特に1〜15質量%が好ましい。
【0028】
感光性樹脂組成物層の膜厚は、最終的にカラーフイルター上に形成する膜厚により決定されるが、画素内の膜厚段差、ポストベーク等の熱処理工程での膜厚減少、および現像適性等を考慮すると、膜厚は予め基板上に形成された画素の厚みより0.4μm以上厚く、5μm以下が好ましい。予め基板上に形成された画素の厚みより0.4μm以上厚いと、予め基板上に形成された画素と非画素部(空隙部)との段差に起因する感光層の変形の影響が生じない。
【0029】
<転写材料>
本発明の好ましい実施の形態として、基板上に感光性樹脂組成物を設ける方法として、塗布方式、印刷法、転写法等が挙げられる。特に好ましいのはその工程の簡便性から転写法が好ましい。以下転写材料について説明する。
【0030】
(仮支持体)
転写材料は、感光性樹脂組成物層を仮支持体上に設けた画像形成材である。本発明で用いる着色した感光性樹脂組成物層のための仮支持体としては、可撓性を有し、加圧もしくは加圧及び加熱下においても著しい変形、収縮もしくは伸びを生じないことが必要である。そのような支持体の例としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、トリ酢酸セルローズフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルムを挙げることができる。2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが特に好ましい。
【0031】
該仮支持体の上には、着色した感光性樹脂組成物層を直接、もしくは紫外線透過性を有し酸素透過性が低い中間層を介して設けることが望ましい。さらに、転写時の気泡混入を避ける目的で、熱可塑性樹脂層を設けるのが好ましい。その場合は、仮支持体、熱可塑性樹脂層、中間層、感光性樹脂組成物層の順に積層するのが好ましい。これらの層は、層を構成する素材を適当な溶剤に溶解し、塗布・乾燥することにより作製することができる。この際、既に形成されている層の上に重層塗布する場合には、下の層を侵さない溶剤であることが必要であるが、これらの溶剤は適宜選択することが可能である。
【0032】
(中間層)
中間層は、着色した感光性樹脂組成物層を透明基板に密着した後で、仮支持体を剥離し、パターン露光するに際し、着色した感光性樹脂組成物層中での光硬化反応を阻害する空気中からの酸素の拡散を防止するためと、3つの層を積層する場合に熱可塑博樹脂層と感光性樹脂組成物層が混じり合わないようにするためのバリアー層として設けられる。そのため、着色した感光性樹脂組成物層からは機械的に剥離できないようにし、かつ酸素の遮断能が高いことが好ましい。
【0033】
このような中間層はポリマーの溶液を仮支持体上に直接、または熱可塑性樹脂層を介して塗布することにより形成される。中間層に用いる好適なポリマーとして、特公昭46−32714号及び特公昭56−40824号の各公報に記載されているポリビニルエーテル/無水マレイン酸重合体、カルボキシアルキルセルロースの水溶性塩、水溶性セルロースエーテル類、カルボキシアルキル澱粉の水溶性塩、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、各種のポリアクリルアミド類、各種の水溶性ポリアミド、ポリアクリル酸の水溶性塩、ゼラチン、エチレンオキサイド重合体、各種の澱粉及びその類似物からなる群の水溶性塩、スチレン/マレイン酸の共重合体、及びマレイネート樹脂、さらにこれらの2種以上の組合せがあげられる。特に好ましいのは、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンの組合せであり、ポリビニルアルコールは鹸化率が80%以上であるものが好ましい。
【0034】
ポリビニルピロリドン等のポリマーの含有量は中間層固形分の1質量%〜75質量%が好ましく、より好ましくは1質量%〜60質量%、さらに好ましくは10質量%〜50質量%である。1質量%%〜60質量%の範囲では感光性樹脂層との十分な密着が得られ、且つ酸素遮断能が低下することもない。中間層の厚みは非常に薄く、約0.1〜5μm、特に0.2〜2.0μmが好ましい。中間層の厚みが0.1〜5μmの範囲では、中間層における酸素の透過性が高すぎることもなく、現像時または中間層除去時に時間が掛かり過ぎることもない。
【0035】
(熱可塑性樹脂)
熱可塑性樹脂層を構成する樹脂は、実質的な軟化点が80℃以下であることが好ましい。軟化点が80℃以下のアルカリ可溶性の熱可塑性樹脂としては、エチレンとアクリル酸エステルの共重合体の鹸化物、スチレンと(メタ)アクリル酸エステル共重合体の鹸化物、ビニルトルエンと(メタ)アクリル酸エステル共重合体の鹸化物、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ブチルと酢酸ビニル等の(メタ)アクリル酸エステル共重合体の鹸化物等から少なくとも1つ選ばれることが好ましいが、さら「プラスチック性能便覧」(日本プラスチック工業連盟、全日本プラスチック成形工業連合会編著、工業調査会発行、1968年10月25日発行)に記載の軟化点が約80℃以下の有機高分子のうち、アルカリ水溶液に可溶なものも使用することが出来る。また軟化点が80℃を超える有機高分子物質においても、その有機高分子物質中に該高分子物質と相溶性のある各種の可塑剤を添加して、実質的な軟化点を80℃以下に下げることが可能である。
【0036】
また、これらの有機高分子物質中に仮支持体との接着力を調節するために、実質的な軟化点が80℃を超えない範囲で各種のポリマーや過冷却物質、密着改良剤あるいは界面活性剤、離型剤等を加えることが可能である。好ましい可塑剤の具体例としては、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ジオクチルフタレート、ジペプチルフタレート、ジブチルフタレート、トリクレジルフォスフェート、クレジルジフェニルフォスフェート、ビフェニルジフェニルフォスフェー卜を挙げることができる。熱可塑性樹脂層の厚みは6μm以上が好ましい。この理由としては熱可塑性樹脂層の厚みが6μm未満であるとlμm以上の下地の凹凸を完全に吸収することが出来ず、転写時に下地との間に気泡を生じやすくなるためである。また上限については、現像性、製造適性から100μm以下が好ましく、更には50μm以下がより好ましい。
【0037】
<転写シートの基体への転写>
本発明において,感光性転写シートの基体への転写は、感光性転写シートのカバーフィルムを剥離し、前記によりあらかじめ形成されたカラーフィルターの面に、着色層面が接するように、ラミネーターを用い、加圧、加熱して貼り合わせ、仮支持体と熱可塑性樹脂層との界面で剥離し、基体上に転写する。この場合密着性、転写性の観点から圧力、温度に留意する必要がある。
【0038】
<露光と現像>
転写後の露光は、感光性樹脂層の裏面より、350〜430nmの波長光の照射により行なうことが好ましく、350〜400nmの波長光がより好ましい。光源としては、例えば、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、Hg−Xeランプ等が利用できる。前記露光の後、現像処理を行なって、熱可塑性樹脂層、中間層及び不要部(未硬化部分)の感光性樹脂層を除去する。
【0039】
現像液には無機系と有機系の現像液があり、ガラス基板上にカラーフィルターを形成する場合には、どちらの現像液も使用できる。しかしながら、COA即ち、TFTアクティブマトリックス基板上にカラーフィルターを形成する場合には、無機アルカリ現像液中のNaやKイオンがコンタミ(汚染)の原因になるので、有機アルカリ現像液を使用することが好ましい。
【0040】
前記アルカリ水溶液としては、アルカリ性物質の希薄水溶液が好ましく、更に水混和性のある有機溶剤を少量添加したものも好適に使用することができる。アルカリ水溶液中のアルカリ性物質の濃度としては、0.01〜30質量%が好ましく、更にpHとしては、8〜14が好ましい。
【0041】
前記有機アルカリ現像液としては、pKa=7〜13の有機化合物を0.05〜5mole/Lの濃度含む現像液が好ましいが、更に水と混和性を有す有機溶剤を少量添加しても良い。現像液のpHは8〜13が好ましい。水と混和性を有する有機溶剤は、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノn−ブチルエーテル、ベンジルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、乳酸エチル、乳酸メチル、ε−カプロラクタム、N−メチルピロリドン等がある。該有機溶剤の濃度は0.1質量%〜30質量%であるのが好ましい。
また、アルカリ水溶液には、公知の種々の界面活性剤を添加することもできる。界面活性剤の濃度としては、0.01〜10質量%が好ましい。
【0042】
前記現像は、公知の方法により行え、溶剤若しくは水性の現像液、特にアルカリ水溶液等を用いて、例えば、(a)露光後の基板自体を現像浴中に浸漬する、(b)露光後の基板にスプレー等により噴霧する等して、更に必要に応じて、溶解性を高める目的で、回転ブラシや湿潤スポンジ等で擦ったり、超音波を照射しながら行うことができる。
【0043】
露光後の感光性樹脂層の溶解性部分を除去するには、現像液中で回転ブラシで擦るか湿潤スポンジで擦る等の方法を組み合わせることができる。現像液の液温度は20℃〜40℃が好ましい。該現像処理の後に蒸留水、イオン交換水、超純水等による水洗工程を入れることが好ましい。
【0044】
現像処理した後、更に200〜260℃下でベークするのが好ましい。べーク処理することにより、画素部と透明部の段差をより少なくすることができる。
【0045】
本発明の画像形成方法により形成されたカラーフィルターの構成例を図1に示す。透過部はバックライト20からの透過光aは液晶層18を通過し全面画素部の画素14Aを通過する。一方反射部は外光bが反射層12により反射光cとして、部分欠失画素部14Bを通過する。本発明において画素部14と透明部16の段差17が極めて小さくなり、液晶ドメインの発生を防止することができる。
【0046】
【実施例】
以下に実施例を示し本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない
【0047】
<実施例1>
(カラーフィルターの形成)
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体に下記の処方H1からなる塗布液を塗布、乾燥させ、乾燥膜厚が20μmの熱可塑性樹脂層を設けた。
【0048】
Figure 0004000265
【0049】
次に上記熱可塑性樹脂層上に下記処方Blから成る塗布液を塗布、乾燥させ、乾燥膜厚が1.6μm厚の中間層を設けた。
【0050】
中間層処方Bl:
・ポリビニルアルコール(クラレ(株)製PVA205、鹸化率=80%)・・・130質量部
・ポリビニルピロリドン(GAFコーポレーション社製PVP、K−90)・・・ 60質量部
・弗素系界面活性剤(旭硝子(株)社製サーフロンS−131)・・・10質量部
・蒸留水 ・・・3350質量部
【0051】
上記熱可塑性樹脂層及び中間層を有する4枚の仮支持体の上に、それぞれ下記表1の処方を有する、赤色(R層用)、緑色(G層用)及び青色(B層用)の3種の感光性溶液を塗布、乾燥させ、膜厚2.0μmの3種の着色感光性樹脂層を形成した。
【0052】
【表1】
Figure 0004000265
【0053】
さらに上記感光性樹脂層の上にポリプロピレン(厚さ12μm)のカバーフィルムを圧着し、赤色(R)、青色(B)、および緑色(G)感光性転写材料を作製した。
【0054】
前記の感光性転写材料を用いて、以下の方法でカラーフィルターを作製した。0.7mmのガラス基板上に転写法により1画素内に15μmのスリット状非画素部を有するカラーフィルタパターンを赤、青、緑色で形成した。240℃、50分後のそれらの厚みは1.6μmであった。
【0055】
(透明感光性転写材料の作製)
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体に下記の処方H1からなる塗布液を塗布、乾燥させ、乾燥膜厚が20μmの熱可塑性樹脂層を設けた。
【0056】
Figure 0004000265
【0057】
次に上記熱可塑性樹脂層上に下記処方B1から成る塗布液を塗布、乾燥させ、乾燥膜厚が1.6μm厚の中間層を設けた。
【0058】
Figure 0004000265
【0059】
上記熱可塑性樹脂層及び中間層を有する仮支持体の上に、下記表2の処方Aの感光性溶液を塗布、乾燥させ、膜厚2.lμmの感光性樹脂層を形成した。
【0060】
【表2】
Figure 0004000265
【0061】
さらに上記感光性樹脂層の上にポリプロピレン(厚さ12μm)の被覆シートを圧着し、感光性転写材料を作成した。
この感光性転写材料を用いて、予め作製したカラーフィルタパターンに感光性転写材料の被覆シー卜を剥離し、感光性樹脂層面をラミネーター(大成ラミネータ(株)製VP―II)を用いて加圧(0.8Pa)、加熱(130℃)して貼り合わせ、続いて仮支持体と熱可塑性樹脂層との界面で剥離し、カラーフィルタ上に感光性樹脂層―中間層―熱可塑性樹脂層を転写した。365nmのカラーフィルターパターンの吸光度(A1)と厚み1.6μmでの感光性樹脂層の同吸光度(A2)との差(Al―A2)は−0.1であった。
【0062】
次にガラス面の裏面から100mj/cm2で露光し、現像液PD2(富士写真フイルム(株)製現像液)で熱可塑性樹脂層及び中間層を除去した。この際、感光性樹脂層は実質的に現像されていなかった。次いで、CDl(富士写真フイルム(株)製現像液)で感光性樹脂層を現像して不要部を除去し、SDl(富士写真フイルム(株)製現像液)にて仕上げ処理し、カラーフイルタパターンのスリット状非画素部のみに感光性樹脂層パターンを形成した。さらに240℃で50分の熱処理を行い、十分に硬化させた。得られたパターンは着色画素部と非画素部の段差は0.5μm未満であり、平坦性が良好で、その後のLCDパネル化を行ったが、液晶ドメインの発生は無かった。
【0063】
<比較例1>
感光性樹脂層として下記の処方B(UV吸収剤未添加)を用いた以外は実施例と同様に行った。365nmのカラーフィルターパターンの吸光度(A1)と厚み1.6μmでの感光性樹脂層の同吸光度(A2)との差(A1−A2)は+2であった。得られたパターンは着色画素部と非画素部の段差は0.5μmを越え、非画素部の方が厚く形成された。その後のLCDパネル化を行ったところ、液晶ドメインが発生した。
【0064】
【表3】
Figure 0004000265
【0065】
【発明の効果】
本発明によれば、一画素中において、反射部に相当する領域の部分欠失画素部と、透過部に相当する領域との段差を極めて小さくすることができ、反射・透過両用LCDに好適に用いられるカラーフィルターの簡易な製造方法、及び該製造方法により製造されたカラーフィルターを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のカラーフィルターの構成例を示す概略図である。
【図2】 反射・透過両用LCDパネルの一例を示す概略図である。
【符号の説明】
10A 光透過性基板
10B 光透過性基板
12 反射層
14 画素部
14A 全面画素部
14B 部分欠失画素部
16 透明部
17 画素部と透明部の段差
18 液晶層
20 バックライト
a 透過光
b 外光
c 反射光
R 画素(R)
G 画素(G)
B 画素(B)

Claims (4)

  1. 基体上に全面画素部と部分欠失画素部からなる画素パターンを形成する工程Aと、
    前記形成された全面画素部と部分欠失画素部の上に、さらに、該全面画素部及び該部分欠失画素部との厚みの差が0.4μm以上5μm以下である透明感光性樹脂層を設ける工程Bと、
    前記透明感光性樹脂層を前記基体の前記透明感光性樹脂層が設けられた面とは反対の面より露光する工程Cと、
    前記露光後の透明感光性樹脂層を現像する工程Dを有し、
    前記部分欠失画素部の空隙にのみ透明感光性樹脂を充填し、透明部を形成する画像形成方法であって、
    前記基体の前記透明感光性樹脂層が設けられた面とは反対の面より露光する工程Cにおける、露光波長域である350〜430nmでの画素部の吸光度(A1)と透明部を形成する透明感光性樹脂層の吸光度(A2)の差(A1−A2)が、−0.5〜+0.5の範囲にあることを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記現像する工程D後の画素部と透明部との段差が、0.5μm以下である、請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記透明感光性樹脂層を設ける工程Bとして、仮支持体上に少なくとも該感光性樹脂層を有する転写シートを用いる、請求項1又は請求項2に記載の画像形成方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像形成方法により形成されたカラーフィルター。
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