JP4000218B2 - 伝送装置及び伝送方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、伝送装置及び伝送方法に係り、特に、障害発生時に方路接続変更により障害発生箇所を迂回するようにした分岐挿入型リング網を形成する伝送装置及び伝送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
まず、方路接続部に関する従来技術について説明する。このような方路接続部は、分岐挿入型リング網を形成する時分割多重伝送装置に適用されている。従来において、実際の方路接続は、一般的な時空間スイッチ機能を用いて実現される。以下に、従来の時空間スイッチの制御方法について述べる。
【0003】
従来、スイッチの制御を行う為には、スイッチングを制御するスイッチングパターンを記憶するレジスタに対し、直接CPUから装置内バスを使用してスイッチングデータを書き込む方式がとられている(「ディジタル交換方式(社団法人電子情報通信学会) 43頁 図3.18(b)等参照。)。尚、方路接続制御においては、方路接続データがスイッチングデータに、方路接続データの記憶機能がスイッチングパターンの記憶機能に対応する。
【0004】
次に、方路接続部をネットワークに適用した例として、セルフヒーリングリングネットワークにおけるリングパス切替について説明する。ここでは、方路接続部は、パス接続部と呼ばれることがある。
【0005】
リングパス切替は、一般に、分岐・挿入及び通過型の方路接続機能を持つ伝送装置をリング状に配置したネットワークにおいて適用される(特開平7−212381等参照。)。運用形態としては、リング上の2つのノード間で分岐及び挿入パスを設定し、通過区間上に配置されたノードでは通過パスを設定することにより、ポイント・トゥ・ポイントの伝送ルートが実現される。リングネットワークでは、リングという性格上、2点を接続するルートとして時計回りと反時計回りの2通りのルートが考えられる。セルフヒーリングリングでは、時計回り又は反時計回りのうち、一方を通常状態のルートとし、障害発生時に用いられる通常とは反対方向のルートを迂回ルートとする。これにより障害発生時にも、障害発生区間を迂回する形で、信号伝送ルートを確保することが出来る。通常ルート又は迂回ルートの選択は、方路接続部に対して、方路接続パターンを変更することにより実現される。
【0006】
一般に、リング型ネットワークの例としては、2-Fiber Bidirectional Line Switched Ring(2−Fiber BLSR)、4-Fiber Bidirectinal Line Switched Ring(4− Fiber BLSR)、Unidirectional Path Switched Ring(UPSR)がある。以下の説明では、一例として、4つのノードA〜Dによりリング網が形成されたネットワークについて説明する。
【0007】
図17に、2−Fiber BLSRのネットワークの説明図を示す。2−Fiber BLSRは、各ノードA〜D間を2本の回線で接続し、一方を現用、他方を予備として用いる方式である。図17(A)に示すように、通常時のパスの設定では、上りと下りは同一の経路を通過する(太線参照)。図17(B)に、このようなネットワークにおいて、例えばノードA−B間の回線10又は11に障害が発生した場合を示す。この場合、障害区分を通過するパスを反対回り方向の予備容量を用いて迂回(リングスイッチ)させる(太線参照)。このときリングスイッチを実行するのは、障害端ノード(本例では、ノードAとB)である。その他のノードは中継処理を実行する。
【0008】
図18及び図19に、4−Fiber BLSRのネットワークの説明図を示す。4−Fiber BLSRは、現用回線と予備回線を設け、各ノード間を4本の回線で接続する(例えば、ノードA−B間は、現用回線20及び21と、予備回線22及び23で接続される)。このネットワークは、通常時は現用回線20及び21等を用いて伝送し、障害発生時などには予備回線22及び23等を用いてトラヒックを救済する方式である。図18に示すように、通常時のパス設定では、上りと下りの伝送信号は、同一の経路を通過する(太線参照)。
【0009】
図19(A)に、このようなネットワークにおいて、例えばノードA−B間の現用回線20にのみ障害が発生した場合を示す。この場合、ノードA及びBのスパンスイッチにより、障害区間を通過するパスを予備回線22及び23を用いて伝送する(太線参照)。また、図19(B)に示すように、ノードA−B間の現用回線と予備回線の両方に障害が発生した場合、障害区間を通過するパスを反対回りの方向の予備回線に迂回(リングスイッチ)させる(太線参照)。このようなスパンスイッチやリングスイッチを実行するのは、障害端ノード(本例では、ノードAとBである。)である。その他のノードでは、伝送信号の中継処理を実行する。
【0010】
図20に、UPSRのネットワークの説明図を示す。図20(A)に示すように通常時のパスの設定では、上りと下りは異なる経路(同一方向経路)を通過する。すなわち、反時計回り方向(Counter Clockwise 、CCW)のパスが現用であり、通常は現用を用いて伝送する(太線参照)。一方、時計回り方向(Clockwise 、CW)のパスは予備である。ここで図20(B)に示すように、現用と予備の両方にパスを設定し、通常時はパス終端ノードにおいてセレクタ31等により現用側(CCW)を選択する。一方、ノードA−B間に障害が発生した場合、パス終端ノードでは予備側(CW)を選択することにより障害から復旧する(太線参照)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
通常、1本の伝送路内には複数のパスが存在している。セルフヒーリング・リングパス切替を実現する為には、障害区間の両端ノードで、通過ルートを設定されている全パスに対しては一斉に迂回ルートの設定を行い、分岐及び挿入パスに対しては障害区間と反対方向への方路接続を行う必要がある。よって、従来においては、セルフヒーリングリングのリングパス切替を実現する為には、瞬間的に大量の方路接続を行う必要があった。そして、セルフヒーリングリングのノード装置に対し、このような従来のスイッチ制御方式の方路接続部を組み合わせると、装置内バスを使用して大量の方路接続を行うことが必要になる。
【0012】
従って、従来の方路接続制御方式を取った場合、次の三つの問題が発生する場合がある。すなわち、
第一に、大量のデータ転送を伴う為、転送処理に時間がかかること、
第二に、従来方式において、データ転送媒体である装置内バスは、一般に方路接続制御のみならず、周期的な装置内監視やその他の制御処理にも使用されている。そのため、瞬間的に大量のデータ転送を伴う方路接続制御を装置内バスを使用して行った場合、こうした他のトラフィックを圧迫する可能性があること、
第三に、従来方式を使用して、方路接続情報の書き換えを行った場合、旧方路接続パターンから新方路接続パターンへの書き換え過渡状態が、転送処理と同様に、長時間に渡ること。
【0013】
本発明は、以上の点に鑑み、次のような目的を達成するものである。すなわち、
第一に、方路接続データの転送速度を短縮すること、
第二に、方路接続制御時における、装置内バスのトラフィックに対する影響を緩和すること、
第三に、旧方路接続パターンから新方路接続パターンへ切替える切替過渡状態を短縮することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上述のような課題を解決する為に、本発明においては、次のような方路接続部の構成を採用した。先ず、方路接続部の内部に、次のような構成を備える。第1に、2パターン以上の方路接続データパターンを記憶することができるパターン記憶レジスタ群を設ける。第2に、現在使用中の方路接続データパターンを記憶しているパターン記憶レジスタ群のパターン識別子を記憶するパターン識別子記憶レジスタを設ける。尚、ここで追加したこれらの機能に対しては、例えば、装置内バス経由で、方路接続部と異なる機能部より、データの書き込みを行うことが可能である。
【0015】
本発明の伝送装置及び伝送方法の動作概略は、次のようになる。先ず、方路接続データパターンを記憶するパターン記憶レジスタ群には、予め方路接続データパターンを複数記憶しておく。伝送装置に対して方路制御要求があった場合には、これらの通常又は予備の方路接続パターンのうち何れかひとつを指定する。方路接続データパターンには、パターンの群毎にパターン識別子を付与しておき、通常又は予備の方路接続データパターンを指定するときには、このパターン識別子のみを指定する。
【0016】
この時の具体的なデータ転送ルートは、例えば、次のようになる。先ず、方路接続の変更の必要性を判断する機能を有する制御部(CPU)から、装置内バスを使用して、現在使用中の方路接続データパターンのパターン識別子を記憶するパターン識別子記憶レジスタに対して、新しい予備の方路接続データパターンのパターン識別子を指定する。これ以降、方路接続は、新しく設定された方路接続データパターンに従って行われる。このような手順を取った場合、CPUと方路接続部の間で装置内バスを介して転送されるデータは、予備パターンを指定するパターン識別子のみである。この為、装置内バスを通常使用するトラフィックを圧迫することなく、方路接続の変更を実現することができる。
【0017】
本発明の第1の解決手段によれば、
方路接続データ記憶レジスタ群に記憶された方路接続データパターンに従い、入力方路と出力方路とを接続するスイッチ部と、
前記スイッチ部を制御するための通常及び予備の方路接続データパターンを記憶するパターン記憶レジスタ群と、
前記パターン記憶レジスタ群に記憶された各々の方路接続データパターンに対応したパターン識別子のうち、いずれかのパターン識別子が設定されたパターン識別子記憶レジスタと、
前記パターン識別子記憶レジスタに設定されたパターン識別子に基づいて、前記パターン記憶レジスタ群から対応する方路接続データパターンを読み出し、この方路接続データパターンを前記スイッチ部内の方路接続データ記憶レジスタ群に設定する方路接続データ制御機能部と
を備えた伝送装置を提供する。
【0018】
また、本発明の第2の解決手段によれば、
方路接続データ記憶機能に記憶された方路接続データパターンに従い、入力方路と出力方路とを接続するスイッチ機能と、
前記スイッチ機能を制御するための通常及び予備の方路接続データパターンを記憶するパターン記憶機能と、
前記パターン記憶機能に記憶された各々の方路接続データパターンに対応したパターン識別子のうち、いずれかのパターン識別子が設定されたパターン識別子記憶機能と、
前記パターン識別子記憶機能に設定されたパターン識別子に基づいて、前記パターン記憶機能から対応する方路接続データパターンを読み出し、この方路接続データパターンを前記スイッチ機能内の方路接続データ記憶機能に設定する方路接続データ制御機能と
を備え、
前記パターン識別子記憶機能に対して、パターン識別子の書き換えを行うことにより、入力方路と出力方路の接続変更を行うようにした伝送方法を提供する。
【0019】
【発明の実施の形態】
(1)方路接続部
図1には、本発明に係わる方路接続部の構成図を示す。本実施の形態の方路接続部101は、方路接続を実際に行うスイッチ部(スイッチ機能)102、パターン記憶レジスタ群(パターン記憶機能)103、方路接続データ制御機能部104、パターン識別子記憶レジスタ(パターン識別子記憶機能)105、方路接続部101内部のローカルバス106を備えている。また、方路接続部101は、外部の制御部(CPU)108、主信号インタフェース部109及び装置内クロック処理部110と、装置内バス107により接続されている。装置内バス107には、例えば、パターン記憶レジスタ群103及びパターン識別子記憶レジスタが接続されている。
【0020】
次に、本発明の実施の形態における詳細な方路接続部の構成及び動作について述べる。この実施の形態では、スイッチ部102は、スイッチ入力121〜130の10本の入力を有し、スイッチ出力131〜140の10本の出力を有している。さらにスイッチ部102は、方路接続データの記憶機能を実現する方路接続データ記憶レジスタ群171〜180を含む。尚、時分割多重装置の方路接続部101は、前段に直並列変換機能191及び192を、後段に並直列変換機能193及び194を有している。二本の時分割多重データ195及び196は、直並列変換機能191及び192により、各々スイッチ入力121〜124及び125〜128に展開される。また、スイッチ出力131〜134及び135〜138は、並直列変換機能193及び194により、二本の時分割多重データ197及び198へ時分割多重される。スイッチ入力121〜130は、各々論理的又は物理的な入力側スイッチ接点151〜160を持ち、スイッチ出力131〜140は、各々論理的又は物理的な出力側スイッチ接点161〜170を持っている。出力側スイッチ接点161〜170は、入力側スイッチ接点151〜160へ任意に接続することが可能で、出力側スイッチ接点161〜170と入力側スイッチ接点151〜160を接続することで、論理的又は物理的な10本の方路181〜190を構成する。
【0021】
出力側スイッチ接点161〜170は、各々方路接続データ記憶レジスタ群171〜180に書き込まれているデータに従って、方路接続を行う。ここで、方路接続データ記憶レジスタ群171〜180で記憶している方路接続データを、ひとまとまりの方路接続データパターンとして扱い、予め予測され得る方路接続データパターンをパターン記憶レジスタ群103に複数パターン登録しておく。本実施の形態では、パターン記憶レジスタ群103は、一例として、ひとつの通常の方路接続データパターン111と、4つの予備の方路接続データパターン112〜115を記憶することを可能としている。パターン記憶レジスタ群103に登録されている方路接続データパターンには、各々固有のパターン識別子が付与されており、本実施の形態では、方路接続データパターン111〜115に対応するパターン識別子を、単に、それぞれパターン識別子”111”〜”115”としている。
【0022】
パターン識別子記憶機能レジスタ105では、予めパターン記憶レジスタ群103に登録されている方路接続データパターン111〜115のうち、現在運用している方路接続パターンのパターン識別子を記憶している。方路接続データ制御機能部104は、先ず、パターン識別子記憶レジスタ105から、運用中の方路接続データパターンのパターン識別子を読み出し、このパターン識別子により運用として指定されている方路接続データパターンをパターン記憶レジスタ群103より読み出す。次に、方路接続データ制御機能部104は、読み出した方路接続データパターンを対応する方路接続データ記憶レジスタ群171〜180へ設定する。尚、識別子記憶レジスタ105に記憶されたパターン識別子に基づいて、パターン記憶レジスタ群103を介せずに、装置内パス107から直接に方路接続データ記憶レジスタ群171〜180に転送するようにしても良い。
【0023】
方路接続部101の外部及び内部において、方路接続パターンデータの転送ルートの構成は、以下の様になっている。まず、方路接続部101は、外部インタフェースとして、装置内バス107に接続される。方路接続部101において、主に装置内バス107とのインタフェースを使用するのは、パターン識別子記憶レジスタ105及びパターン記憶レジスタ群103である。装置内バス107は、装置全般の各機能部、即ち方路接続部101の外部の各機能にも接続されており、本実施の形態ではCPU108、主信号インタフェース部109、装置内クロック処理部110等に接続されている。
【0024】
次に、方路接続部101の内部インタフェースとしては、各機能はローカルバス106に接続される。ローカルバス106には、パターン記憶レジスタ群103、方路接続データ制御機能部104、パターン識別子記憶レジスタ105及び方路接続データ記憶レジスタ群171〜180を接続する。ローカルバス106は、装置内バス107とは完全に独立したバスであり、独立した制御が可能である。また、このローカルバス106は、方路接続部101内部の方路接続データの転送及びその制御データの転送のみに使用されるよう構成することができる。本実施の形態では、ローカルバス106のデータ転送制御は、方路接続データ制御機能部104が行う。
【0025】
つぎに、方路接続パターンデータの転送機能の分担及び動作は、以下の様になっている。
【0026】
装置内バス107は、例えば、初期立ち上げにおける設定時に使用される。即ち、方路接続データパターンをパターン記憶レジスタ群103へ設定するときに使用されたり、また、方路接続を変更する要求が発生した場合においてパターン識別子をパターン識別子記憶レジスタ105へ設定するとき等に使用される。なお、方路接続部101の外部に設置されたCPU108等の伝送装置内の監視制御機能が、各動作の制御を行う。一方、ローカルバス106は、例えば、方路接続データ制御機能部104のパターン識別子記憶レジスタ105からのパターン識別子の読出時に使用されたり、また、パターン記憶レジスタ群103から方路接続データ記憶レジスタ群171〜180への方路接続データの転送時等に使用される。なお、ローカルバス106のデータ転送制御は、方路接続データ制御機能部104が行う。
【0027】
実際に、方路接続パターンの変更要求が発生した場合には、伝送装置は、最初に、伝送された制御チャネル・制御情報等に基づき、CPU108により障害発生及び障害位置・状況等の障害情報を把握する。CPU108は、障害情報に従い装置内パス107を使用して障害回避のために適当なパターン識別子を選択して、パターン識別子記憶レジスタ105の内容を書き換える。二番目に、方路接続データ制御機能部104が、ローカルバス106を使用して、パターン識別子記憶レジスタ105からパターン識別子の読み出しを行う。三番目に、方路接続データ制御機能部104は、ローカルバス106を使用して、パターン識別子に従ってパターン記憶レジスタ群103から方路接続データ記憶レジスタ群171〜180への方路接続データの転送を行う。このようにして、方路接続部101は、方路接続データの転送を装置内バス107から切り離し、装置内バス107上は方路接続データを圧縮したデータであるパターン識別子の転送のみを行うようにして、方路接続変更時におけるトラフィックの圧縮を行う。
【0028】
なお、パターン識別子記憶レジスタ105には、例えば、同期ディジタル・ハイアラーキ(Synchronous digital hierarchy,SDH)信号のフレーム信号受信タイミングと同期したタイミング、又は、SDH信号のフレームと同一周期の装置内フレーム信号受信タイミングで、周期的又は障害発生のような方路変更の必要時等に、適宜使用すべき方路接続データパターンに対応したパターン識別子を書き込むことができる。
【0029】
(2)2−Fiber BLSRのリング網
つぎに、リングパス切替制御に関する伝送方法について説明する。ここでは、一例として、セルフヒーリングリングのリングパス切替への適用例を示したものである。尚、以下の説明では、上述の方路接続部101は、リング網におけるパス接続部として機能する。
【0030】
まず、図2及び図3に、一般的なセルフヒーリングリングにおけるリングパス切替の説明図を示す。ここでは、一例として最も簡単なリング網である2−Fiber BLSRのリング構成を示して説明する。
【0031】
図2(A)に示されるように、リング網200は、一例として、3つの伝送装置201〜203を備える。ここでは、時計回りに伝送装置201、202及び203の順に配置し、時計回りの方向へのデータ伝送を行うルート1本と、反計回りの方向へのデータ伝送を行うルート1本の計2本のルートでネットワークを構成している。時計回りのルート上には、伝送装置201を起点に伝送装置201及び202間に伝送路211、伝送装置202及び203間に伝送路212、伝送装置203及び201間に伝送路213を、それぞれ配置する。反時計回りのルート上には、伝送装置201を起点に伝送装置201及び203間に伝送路223、伝送装置203及び202間に伝送路222、伝送装置202及び201間に伝送路221を、それぞれ配置する。伝送装置201〜203には、各々リング網外部へのデータの分岐・挿入伝送路を配置する。伝送装置201には、挿入伝送路231及び分岐伝送路241を配置する。伝送装置202には、挿入伝送路232及び分岐伝送路242を配置する。伝送装置203には、挿入伝送路233及び分岐伝送路243を配置する。
【0032】
図2(B)は、通常時における伝送装置201を起点とした、伝送装置201と伝送装置202間、伝送装置201と伝送装置203間のパスのルートの例を示したものである。本例では、伝送装置201及び202間のデータ転送は、直接これらを接続する伝送路211及び221を使用し、伝送装置201及び203間のデータ転送は、直接これらを接続する伝送路213及び223を使用して、双方向のパスを設定している。伝送装置201から伝送装置202へのデータの転送は、伝送装置201の挿入伝送路231から、時計回り方向のデータ転送を行う伝送路211を経由して、伝送装置202の分岐伝送路242へ方路接続をして行う。一方、伝送装置202から伝送装置201へのデータの転送は、伝送装置202の挿入伝送路232から、反時計回り方向のデータ転送を行う伝送路221を経由して、伝送装置201の分岐伝送路241へ方路接続をして行う。また、伝送装置201から伝送装置203へのデータの転送は、伝送装置201の挿入伝送路231から、反時計回り方向のデータ転送を行う伝送路223を経由して、伝送装置203の分岐伝送路243へ方路接続をして行う。一方、伝送装置203から伝送装置201へのデータの転送は、伝送装置203の挿入伝送路233から、時計回り方向のデータ転送を行う伝送路213を経由して、伝送装置201の分岐伝送路241へ方路接続をして行う。この様な方路接続により、伝送装置201及び202間、伝送装置201及び203間、伝送装置202及び203間の全ての装置間で、データの授受を行う。この方路接続においては、通常時、伝送装置202及び伝送装置203では、分岐・挿入パスのみ存在し、経由パスは存在しない。また、通常時には、伝送路212及び222を通るデータは存在しない。
【0033】
図3(A)は、伝送装置201及び202間の伝送路211又は221に障害が発生した場合の伝送装置201及び202間のパスのルートの例を示したものである。この例では、障害伝送路である伝送路211及び221を、この伝送路区間の両端の伝送装置のパス設定により、迂回する形で、双方向のパスを設定している。尚、障害伝送路区間の両端の伝送装置で行われる迂回の方法は、通常時、障害区間へ送出するパスを障害区間の手前で折り返す方法を取っている。伝送装置201から伝送装置202へのデータの転送については、伝送装置201の挿入伝送路231から、反時計回りのルート設定を行い、伝送路223、伝送装置203及び伝送路222を経由して、伝送装置202の分岐伝送路242へ方路接続を行うことにより、実現する。伝送装置202から伝送装置201へのデータの転送については、伝送装置202の挿入伝送路232から、時計回りのルート設定を行い、伝送路212、伝送装置203及び伝送路213を経由して、伝送装置201の分岐伝送路241へ方路接続を行うことにより、実現する。尚、通常時、障害区間と関係無い方路接続を行っている伝送装置201及び203間の方路接続は、変更しない。
【0034】
また、伝送装置202と伝送装置203間のデータ転送は、次の様にして行われる。このとき伝送装置203での分岐・挿入パスの変更は行わない。伝送装置202から伝送装置203へのデータは、先ず伝送装置202で障害伝送路区間と反対側の伝送路212へ送出される。このデータを受けた伝送装置203では、このデータを分岐せず、そのまま伝送装置201へ転送するパス設定を行う。伝送装置201では、このデータを伝送路213より受け、入力側と同一方向の伝送路223へ折り返し送出するパス設定を行う。尚、この時の送出先のパスとしては、通常時、伝送装置202から伝送装置203へデータの転送を行っているパスをそのまま使用する。これにより、伝送装置202から伝送装置203方向のデータ転送を実現する。
【0035】
一方、伝送装置203から伝送装置202へのデータは、先ず伝送装置203で通常時と同様、伝送路213へ送出される。このデータを受けた伝送装置201では、このデータを伝送路213より受け、入力側と同一方向の伝送路223へ折り返し送出するパス設定を行う。伝送装置203は、このデータをそのまま伝送装置202へ転送するパス設定を行う。即ち、伝送路223からの受信パスと、伝送路222への送信パスを接続する。これにより、伝送装置203から伝送装置202方向のデータ転送を実現する。
【0036】
各伝送装置毎の動作で言うと、伝送装置201では、伝送装置203と自身の間でやりとりするパスの変更は行わない。伝送装置202へのデータ送信及び伝送装置202からのデータ受信は、単純に、障害区間の反対側に新たに設定し直したパスへ挿入及び分岐する。伝送装置203から伝送装置202へのデータは、伝送路213中の通常と同一のパスを受信し、障害区間の手前で折り返す形で、元来た側の伝送路である伝送路223中の新しいパスへ送信するパス設定を行う。伝送装置202から伝送装置203へのデータは、伝送路213中の新たなパスより受信し、これを障害区間を折り返す形で、元来た側の伝送路である伝送路223中の通常と同一のパスへ送信するパス設定を行う。
【0037】
伝送装置202では、通常使用する側の伝送路が障害で使用出来ない為、分岐挿入とも単純に装置の反対側で行うように方路接続の変更を行う。伝送装置203では、分岐及び挿入については通常時からの変更を行わない。しかし、新たに伝送装置202から伝送装置201へのデータ転送の為の通過パス、伝送装置202から自身へのデータ転送の為の通過パス、伝送装置201から伝送装置202へのデータ転送の為の通過パス、及び、自身から伝送装置202へのデータ転送の為伝送装置201より折り返ってきたデータの通過パス、という4つの通過パスを新規に追加する。
【0038】
図3(B)は、伝送装置201及び203間の伝送路213又は223に障害が発生した場合の、伝送装置201及び203間のパスのルートの例を示したものである。この例では、障害伝送路である伝送路213及び223を、この伝送路区間の両端装置のパス設定により迂回する形で、双方向のパスを設定している。尚、障害伝送路区間の両端の装置で行われる迂回の方法は、通常時、障害区間へ送出するパスを障害区間の手前で折り返す方法を取る。伝送装置201から伝送装置203へのデータの転送については、伝送装置201の挿入伝送路231から、時計回りのルート設定を行い、伝送路211、伝送装置202及び伝送路212を経由して、伝送装置203の分岐伝送路243へ方路接続を行うことにより実現する。伝送装置203から伝送装置201へのデータの転送については、伝送装置203の挿入伝送路233から、反時計回りのルート設定を行い、伝送路222、伝送装置202及び伝送路221を経由して、伝送装置201の分岐伝送路241へ方路接続を行うことにより、実現する。尚、通常時、障害区間と関係無い方路接続を行っている伝送装置201及び202間の方路接続は、変更しない。
【0039】
また、伝送装置202と伝送装置203間のデータ転送は、次の様にして行われる。この際、伝送装置202での分岐及び挿入パスの変更は行わない。伝送装置203から伝送装置202へのデータは、先ず伝送装置203で障害伝送路区間と反対側の伝送路222へ送出される。このデータを受けた伝送装置202では、このデータを分岐せず、そのまま伝送装置201へ転送するパス設定を行う。伝送装置201では、このデータを伝送路221より受け、入力側と同一方向の伝送路211へ折り返し送出するパス設定を行う。尚、この時の送出先のパスとしては、通常時、伝送装置203から伝送装置202へデータの転送を行っているパスをそのまま使用する。これにより、伝送装置203から伝送装置202への方向のデータ転送を実現する。
【0040】
一方、伝送装置202から伝送装置203へのデータは、先ず伝送装置202で通常時と同様、伝送路221へ送出される。伝送装置201では、このデータを伝送路221より受け、入力側と同一方向の伝送路211へ折り返し送出するパス設定を行う。伝送装置202は、このデータをそのまま伝送装置203へ転送するパス設定を行う。即ち、伝送路211からの受信パスと、伝送路212への送信パスを接続する。これにより、伝送装置203から伝送装置202方向のデータ転送を実現する。
【0041】
各伝送装置毎の動作で言うと、伝送装置201では、伝送装置202と自身の間でやりとりするパスの変更は行わない。伝送装置203へのデータ送信及び伝送装置203からのデータ受信は、単純に、障害区間の反対側に新たに設定し直したパスへ挿入及び分岐する。伝送装置202から伝送装置203へのデータは、伝送路221中の通常と同一のパスで受信し、障害区間の手前で折り返す形で、元来た側の伝送路である伝送路211中の新しいパスへ送信するパス設定を行う。伝送装置203から伝送装置202へのデータは、伝送路222中の新たなパスより受信し、これを障害区間を折り返す形で、元来た側の伝送路である211中の通常と同一のパスへ送信するパス設定を行う。
【0042】
伝送装置202では、分岐及び挿入については通常時からの変更を行わない。しかし、新たに伝送装置203から伝送装置201へのデータ転送の為の通過パス、伝送装置203から自身へのデータ転送の為の通過パス、伝送装置201から伝送装置203へのデータ転送の為の通過パス、及び、自身から伝送装置203へのデータ転送の為伝送装置201より折り返ってきたデータの通過パス、という4つの通過パスを新規に追加する。伝送装置203では、通常使用する側の伝送路が障害で使用出来ない為、分岐・挿入とも単純に装置の反対側で行うように、方路接続の変更を行う。
【0043】
以上のように、リング網における方路接続機能を利用したプロテクションの方式であるリングパス切替では、その障害の発生形態に応じて、方路接続データをパターン化して用意することが可能である。装置数がn個で構成されるリング網の場合、1装置当たりで用意すべき方路接続パターンは、例えば2−FiberBLSR方式のリング切替を使用するネットワークでは、装置区間数と同数である少なくともn通り用意しておけば良い。このn通りは、通常時に使用する標準パターン1通りと、区間障害に影響するパターンとして全区間数nから1区間差引いた(n−1)通りの和から求められた値である。この実施の形態では、伝送装置数が3個から構成されるリング網であるので、双方向のパスが必ず同一ルートを通るという条件下では、合計3つの方路接続パターンを用意しておけばよい。
【0044】
つぎに、図4に、リング網を構成する方路接続部の詳細構成図を示す。ここでは、一例として、図2(A)に示した伝送装置201について説明する。伝送装置201は、信号の送受信を行うインタフェース部を少なくとも3つ備えている。機能的には、インタフェース部は2種類に分類できる。1種類目のインターフェース部は、リング網上の隣接伝送装置との信号の送受信を担当する。リング網を構成する伝送装置では、隣接伝送装置は両端に1装置ずつ、計2装置ある。従って、リング網を構成する為のインタフェース部は、1装置あたり、少なくとも2個以上である。慣例的に、リング上の2つのインタフェース部は、各々ウエスト(West)側インタフェース部301及びイースト(East)側インタフェース部302と呼ばれている。2種類目のインターフェース部は、リング網外部との隣接装置との信号の送受信を担当する。リング網外部の隣接装置は、少なくとも1個以上である。従って、リング網外部とのインタフェース部は、1装置あたり、少なくとも1以上である。慣例的に、リング網外部とのインタフェース部は、トリビュタリ(Tributary)インタフェース部303と呼ばれている。これらの少なくとも3以上のインタフェース部の間に、受信データの行き先を決めるための方路接続部304が設けられる。
【0045】
各インタフェース部は、送信側インタフェースと受信側インタフェースを有する。本例では、ウエスト側インタフェース部301は、送信側インタフェース(WS)311と受信側インタフェース(WR)321を有する。イースト側インタフェース部302は、送信側インタフェース(ES)312と受信側インタフェース(ER)322を有する。トリビュタリ側インタフェース部303は、送信側インタフェース(TS)313と受信側インタフェース(TR)323を有する。
【0046】
リング網を構成する伝送装置では、パスを次の3種類に分類することができる。1種類目は、リング上のインタフェースから受信した信号をもう一方のリング上のインタフェースへ送信するスルー(Through)パス。2種類目は、リング上のインタフェースから受信した信号をトリビュタリインタフェースへ送信するドロップ(Drop)パス。3種類目は、トリビュタリインタフェースから受信した信号をリング上のインタフェースへ送信するアッド(Add)パスである。アッドパスとドロップパスは、それぞれリング網内へのデータの流入パスと流出パスである。本例は、最も簡単なモデルの説明として、リング網上の各インタフェースは、スルーパスとアッド/ドロップパスを収容可能としており、且つ、リング切替を考えた場合の通常パスと予備パスの両方を収容可能であるとする。
【0047】
これらの収容可能なパスに対して、各インタフェースで、以降の説明の為の名前を付ける。ES312が収容可能なパスのうち、通常運用(ワーキング、Working)時使用するWR321からのスルーパスをEST(W)331と呼ぶ。ES312が収容可能なパスのうち、通常運用時使用するTR323からのアッドパスをESA(W)332と呼ぶ。通常状態において、伝送装置201には伝送装置202から伝送装置203へデータを転送する為のスルーパスが存在する。これを伝送路211又は221で障害が発生した場合に、使用不能伝送路である伝送路211及び222の手前で折り返すパスが必要となる。ES312が収容可能なパスのうち、障害発生(プロテクション、Protection)時、WS311に代わって収容するER322からのスルーパスをEST(P)333と呼ぶ。 ES312が収容可能なパスのうち、障害発生時、WS311に代わって収容するTR323からのアッドパスをESA(P)334と呼ぶ。WS311が収容可能なパスのうち、通常運用時使用するER322からのスルーパスをWST(W)335と呼ぶ。
【0048】
また、WS311が収容可能なパスのうち、通常運用時使用するTR323からのアッドパスをWSA(W)336と呼ぶ。通常状態において、伝送装置201では伝送装置203から伝送装置202へデータを転送する為のスルーパスを伝送路213又は223で障害が発生した場合に、使用不能伝送路である213及び223の手前で折り返すパスが必要となる。WS311が収容可能なパスのうち、障害発生時、ES312に代わって収容するWR321からのスルーパスをWST(P)337と呼ぶ。 WS311が収容可能なパスのうち、障害発生時、ES312に代わって収容するTR323からのアッドパスをWSA(P)338と呼ぶ。TS313が収容可能なパスのうち、WR321からのドロップパスをTSD<W>339と呼ぶ。 TS313が収容可能なパスのうち、ER322からのドロップパスをTSD<E>340と呼ぶ。以上10本のパス331〜340は、伝送装置からの出力パスである。
【0049】
ER322が収容可能なパスのうち、通常運用時使用するWS311へのスルーパスをERT(W)341と呼ぶ。ER322が収容可能なパスのうち、通常運用時使用するTS313へのドロップパスをERD(W)342と呼ぶ。通常状態において、伝送装置201では伝送装置203から伝送装置202へデータを転送しているスルーパスを伝送路211又は221で障害が発生した場合に、使用不能伝送路である211及び221の手前で折り返すパスが必要となる。ER322が収容可能なパスのうち、障害発生時、WR321に代わって収容するES312へのスルーパスをERT(P)343と呼ぶ。 ER322が収容可能なパスのうち、障害発生時、WR321に代わって収容するTS323へのドロップパスをERD(P)344と呼ぶ。WR321が収容可能なパスのうち、通常運用時使用するES312へのスルーパスをWRT(W)345と呼ぶ。
【0050】
WR321が収容可能なパスのうち、通常運用時使用するTS323へのドロップパスをWRD(W)346と呼ぶ。通常状態において、伝送装置201では伝送装置202から伝送装置203へデータを転送する為のスルーパスを伝送路213又は223で障害が発生した場合に、使用不能伝送路である213及び223の手前で折り返すパスが必要となる。WR321が収容可能なパスのうち、障害発生時、ER322に代わって収容するWS311へのスルーパスをWRT(P)347と呼ぶ。 WR321が収容可能なパスのうち、障害発生時、ER322に代わって収容するTS313へのドロップパスをWRD(P)348と呼ぶ。TR323が収容可能なパスのうち、WS311へのアッドパスをTRA<W>349と呼ぶ。 TR323が収容可能なパスのうち、ES312へのアッドパスをTRA<E>350と呼ぶ。以上10本のパス341〜350は、装置への入力パスである。
【0051】
従って、本例のモデルでは、方路接続部304は10本の入力341〜350を持ち、10本の出力331〜340へ方路接続を行う10×10スイッチ機能を持つ。以上が、リング網を構成する伝送装置の構成の説明である。
【0052】
つぎに、図5〜7を参照して、2−Fiber BLSR方式のセルフヒーリングリングにおけるリングパス切替を実現するスイッチの動作を説明する。
【0053】
図5は、通常運用時における方路接続を示したリングパス切替えの説明図である。この場合、全てのインタフェースを使用可能であり、全てワーキング側のパスを使用している。従って、方路接続パターンは次の様になる。スルーパスは、次の2つである。即ちWRT(W)345からEST(W)331への接続及びERT(W)341からWST(W)335への接続である。ドロップパスは、次の2つである。即ち、WRD(W)346からTSD<W>339への接続、及び、ERD(W)342からTSD<E>340への接続である。アッドパスは、次の2つである。即ち、TRA<W>349からWSA(W)336への接続、及び、TRA<E>350からESA(W)332への接続である。このように、伝送装置201は以上の6通りの方路接続を行う。
【0054】
図6は、ウエスト側障害発生時における方路接続を示したリングパス切替えの説明図である。この場合、ウエスト側インタフェース部301は使用不能で、ウエスト側ワーキングパスの代わりに、イースト側プロテクションパスを使用する。従って、方路接続パターンは次の様になる。スルーパスは、次の2つである。即ちERT(P)343からEST(W)331への接続、及び、ERT(W)341からEST(P)333への接続である。ドロップパスは、次の2つである。即ち、ERD(P)344からTSD<W>339への接続、及び、ERD(W)342からTSD<E>340への接続である。アッドパスは、次の2つである。即ちTRA<W>349からESA(P)334への接続、及び、TRA<E>350からESA(W)332への接続である。このように、伝送装置201は、以上の6通りの方路接続を行う。
【0055】
図7は、イースト側障害発生時における方路接続を示したリングパス切替えの説明図である。この場合、イースト側インタフェース部302は使用不能で、イースト側ワーキングパスの代わりに、ウエスト側プロテクションパスを使用する。従って、方路接続パターンは次の様になる。スルーパスは、次の2つである。即ち、WRT(W)345からWST(P)337への接続、及び、WRT(P)347からWST(W)335への接続である。ドロップパスは、次の2つである。即ち、WRD(W)346からTSD<W>339への接続、及び、WRD(P)348からTSD<E>340への接続である。アッドパスは、次の2つである。即ち、TRA<W>349からWSA(W)336への接続、及び、TRA<E>350からWSA(P)338への接続である。このように伝送装置201は以上の6通りの方路接続を行う。
【0056】
以上の様に、本発明においては、通常運用時、障害区間の種別毎に、パターン化した方路接続を行うことにより、セルフヒーリングリングにおけるリングパス切替を実現する。
【0057】
図8及び9は、リングパス切替を実現する為に準備すべき、方路接続データパターンの一覧の説明図を示したものである。図8は、図5〜7において示した各運用形態における方路接続の一覧の説明図である。
【0058】
この中で、図5において示した通常運用時の方路接続パターンに対し、パターン識別子”111”を、図6において示した通常運用時の方路接続パターンに対し、パターン識別子”112”を、図7において示した通常運用時の方路接続パターンに対し、パターン識別子”113”をそれぞれ付与している。
【0059】
図9は、パターン記憶レジスタ群103に記憶されたデータの説明図を示す。この図は、図8において示した方路接続一覧を、図1で示した方路接続部101のメモリであるパターン記憶レジスタ群103上へ、データとして展開した例を示したものである。
【0060】
この例では、パターン記憶レジスタ群103の、方路接続データパターン111として通常運用時の方路接続パターンを、方路接続データパターン112としてウエスト側障害発生時の方路接続パターンを、方路接続データパターン113としてイースト側障害発生時の方路接続パターンをそれぞれ設定している。本実施の形態では、一例として、各パターン記憶レジスタ群103の記憶領域の先頭からのアドレス位置で、出力側パスの位置を表現し、そこに書き込まれた内容で、入力側パスの位置を表現する方式を取っている。
【0061】
各データの位置と、出力側パスの対応は次の通りである。即ち、先頭位置のアドレス1110、1120、1130、1140及び1150が、出力パスEST(W)331へ接続する入力側パスのデータを書き込む位置である。先頭から2番目の位置のアドレス1111、1121、1131、1141及び1151が、出力側パスESA(W)332へ接続する入力側パスのデータを書き込む位置である。先頭から3番目の位置のアドレス1112、1122、1132、1142及び1152が、出力側パスEST(P)333へ接続する入力側パスのデータを書き込む位置である。先頭から4番目の位置のアドレス1113、1123、1133、1143及び1153が、出力側パスESA(P)334へ接続する入力側パスのデータを書き込む位置である。先頭から5番目の位置のアドレス1114、1124、1134、1144及び1154が、出力側パスWST(W)335へ接続する入力側パスのデータを書き込む位置である。先頭から6番目の位置のアドレス1115、1125、1135、1145及び1155が、出力側パスWSA(W)336へ接続する入力側パスのデータを書き込む位置である。先頭から7番目の位置のアドレス1116、1126、1136、1146及び1156が、出力側パスWST(P)337へ接続する入力側パスのデータを書き込む位置である。先頭から8番目の位置のアドレス1117、1127、1137、1147及び1157が、出力側パスWSA(P)338へ接続する入力側パスのデータを書き込む位置である。先頭から9番目の位置のアドレス1118、1128、1138、1148及び1158が、出力側パスTSD<W>339へ接続する入力側パスのデータを書き込む位置である。そして先頭から10番目の位置のアドレス1119、1129、1139、1149及び1159が、出力側パスTSD<E>340へ接続する入力側パスのデータを書き込む位置である。以上の様にパターン記憶レジスタ群103には、各アドレスに接続すべき入力側パスを識別するデータが書き込まれている。
【0062】
通常運用時は、パターン識別子記憶レジスタ105へパターン識別子”111”を設定し、ウエスト側障害発生時には、パターン識別子”112”を設定し、またイースト側障害発生時には、パターン識別子”113”を設定する。これにより、それぞれの場合について、アドレス1110〜1119、アドレス1120〜1129、また、アドレス1130〜1139のデータが、各々方路接続データ記憶レジスタ群171〜180へ設定される。この様にして、このような方路接続部を、2Fiber BLSRのセルフヒーリングリング網200における伝送装置201へ適用する。
【0063】
つぎに、図10及び図11に、各々伝送装置202及び伝送装置203におけるパターン記憶レジスタ群103のデータの説明図を示す。これらの図は、方路接続一覧を、図1で示した方路接続部101のメモリであるパターン記憶レジスタ群103上へ、データとして展開した例を示したものである。尚、ここでは、便宜的に接続元、接続先のパスに次の様な名前を付与している。
【0064】
先ず、伝送装置202のパス名の説明を行う。伝送装置202のウエスト側は、伝送路212及び222に接続されており、ウエスト側の直近の装置は伝送装置203である。イースト側は、伝送路211及び221に接続されており、イースト側直近の装置は伝送装置201である。通常運用(ワーキング)時、伝送装置202は、使用しない伝送路212及び222の片端の装置であるので、イースト側のみを使用する。伝送路211からのドロップパスのうち、伝送装置201からのパスをERD<12>(W)と呼ぶ。伝送路211からのドロップパスのうち、伝送装置203からのパスをERD<32>(W)と呼ぶ。伝送路221へのアッドパスのうち、伝送装置201へのパスをESA<21>(W)と呼ぶ。伝送路221へのアッドパスのうち、伝送装置203へのパスをESA<23>(W)と呼ぶ。
【0065】
伝送路213又は伝送路223に障害が発生した場合、伝送装置202では伝送装置201から伝送装置203へデータを転送する為のスルーパスが新規に設定される。このうち、自身が一旦通常のパスを使用して伝送装置201へ送り、伝送装置201で折り返って来たものを伝送装置203側へスルーさせるパスの受信側をERT<23>(P)と呼ぶ。また、この中で、伝送装置201で挿入されたパスの受信側をERT<13>(P)と呼ぶ。また、同様に、伝送装置203から伝送装置201へデータを転送する為のスルーパスが新規に設定される。このうち、伝送装置203から自身へデータを転送してきたパスをそのまま伝送装置201へスルーするパスの送信側をEST<32>(P)と呼ぶ。また、この中で、伝送装置201で分岐されるパスの送信側をEST<31>(P)と呼ぶ。
【0066】
次に、伝送装置202のウエスト側のパスの説明を行う。尚、伝送装置202のウエスト側パスは、障害発生時における予備パスとしてのみ使用される。伝送路211又は221区間で障害が発生した場合には、このうち、アッド及びドロップパスのみを使用する。伝送路222からのドロップパスのうち、伝送装置201からのパスをWRD<12>(P)と呼び、伝送装置203からのパスをWRD<32>(P)と呼ぶ。伝送路212へのアッドパスのうち、伝送装置201へのパスをWSA<21>(P)と呼び、伝送装置203へのパスをWSA<23>(P)と呼ぶ。
【0067】
伝送路213又は伝送路223に障害が発生した場合、伝送装置202では伝送装置203から伝送装置201へデータを転送する為のスルーパスが新規に設定される。このうち、自身が一旦通常のパスを使用して伝送装置201へ送り、伝送装置201で折り返って来たものを伝送装置203側へスルーさせるパスの送信側をWST<23>(P)と呼ぶ。また、この中で、伝送装置201で挿入されたパスの送信側をWST<13>(P)と呼ぶ。また、同様に、伝送装置203から伝送装置201へデータを転送する為のスルーパスが新規に設定される。このうち、伝送装置203から自身へデータを転送してきたパスをそのまま伝送装置201へスルーするパスの受信側をWRT<32>(P)と呼ぶ。また、この中で、伝送装置201で分岐されるパスの受信側をWRT<31>(P)と呼ぶ。伝送装置202のトリビュタリ側の入力伝送路232の中で、装置201へのアッドパスをTRA<201>と呼ぶ。伝送装置202のトリビュタリ側の入力伝送路232の中で、装置203へのアッドパスをTRA<203>と呼ぶ。伝送装置202のトリビュタリ側の出力伝送路242の中で、装置201からのドロップパスをTSD<201>と呼ぶ。伝送装置202のトリビュタリ側の出力伝送路242の中で、装置203からのドロップパスをTSD<203>と呼ぶ。
【0068】
次に、伝送装置203のパス名の説明を行う。伝送装置203のウエスト側は、伝送路213及び223に接続されており、ウエスト側の直近の装置は、伝送装置201である。イースト側は、伝送路212及び222に接続されており、イースト側直近の装置は、伝送装置202である。通常運用(ワーキング)時、伝送装置203は、使用しない伝送路212及び222の片端の装置であるので、ウエスト側のみを使用する。伝送路223からのドロップパスのうち、伝送装置201からのパスをWRD<13>(W)と呼ぶ。伝送路223からのドロップパスのうち、伝送装置202からのパスをWRD<23>(W)と呼ぶ。伝送路213へのアッドパスのうち、伝送装置201へのパスをWSA<31>(W)と呼ぶ。伝送路213へのアッドパスのうち、伝送装置202へのパスをESA<32>(W)と呼ぶ。
【0069】
伝送路211又は伝送路221に障害が発生した場合、伝送装置203では伝送装置201から伝送装置202へデータを転送する為のスルーパスが新規に設定される。このうち、自身が一旦通常のパスを使用して伝送装置201へ送り、伝送装置201で折り返って来たものを伝送装置202側へスルーさせるパスの受信側をWRT<32>(P)と呼ぶ。また、この中で、伝送装置201で挿入されたパスの受信側をWRT<12>(P)と呼ぶ。また、同様に、伝送装置202から伝送装置201へデータを転送する為のスルーパスが新規に設定される。このうち、伝送装置202から自身へデータを転送してきたパスをそのまま伝送装置201へスルーするパスの送信側をWST<23>(P)と呼ぶ。また、この中で、伝送装置201で分岐されるパスの送信側をWST<21>(P)と呼ぶ。
【0070】
次に、伝送装置203のイースト側のパスの説明を行う。尚、伝送装置203のイースト側パスは、障害発生時における予備パスとしてのみ使用される。伝送路213及び223区間で障害が発生した場合には、このうち、アッド及びドロップパスのみを使用する。伝送路212からのドロップパスのうち、伝送装置201からのパスをERD<13>(P)と呼び、伝送装置202からのパスをERD<23>(P)と呼ぶ。伝送路222へのアッドパスのうち、伝送装置201へのパスをESA<31>(P)と呼び、伝送装置202へのパスをESA<32>(P)と呼ぶ。
【0071】
伝送路211又は伝送路221に障害が発生した場合、伝送装置203では伝送装置202から伝送装置201へデータを転送する為のスルーパスが新規に設定される。このうち、自身が一旦通常のパスを使用して伝送装置201へ送り、伝送装置201で折り返って来たものを伝送装置202側へスルーさせるパスの送信側をEST<32>(P)と呼ぶ。また、この中で、伝送装置201で挿入されたパスの送信側をEST<12>(P)と呼ぶ。また、同様に、伝送装置202から伝送装置201へデータを転送する為のスルーパスが新規に設定される。このうち、伝送装置202から自身へデータを転送してきたパスをそのまま伝送装置201へスルーするパスの受信側をERT<23>(P)と呼ぶ。また、この中で、伝送装置201で分岐されるパスの受信側をERT<21>(P)と呼ぶ。伝送装置203のトリビュタリ側の入力伝送路233の中で、装置201へのアッドパスをTRA<201>と呼ぶ。伝送装置203のトリビュタリ側の入力伝送路233の中で、装置202へのアッドパスをTRA<202>と呼ぶ。伝送装置203のトリビュタリ側の出力伝送路243の中で、装置201からのドロップパスをTSD<201>と呼ぶ。伝送装置203のトリビュタリ側の出力伝送路243の中で、装置202からのドロップパスをTSD<202>と呼ぶ。
【0072】
伝送装置202においては、通常運用時には、パターン識別子記憶レジスタ105へパターン識別子111を設定し、伝送路211又は221障害発生時には、パターン識別子112を、伝送路213又は223障害発生時には、パターン識別子113を設定する。これにより、それぞれの場合について、アドレス1110〜1119、アドレス1120〜1229、アドレス1130〜1139のデータが、各々方路接続データ記憶レジスタ群171〜180へ設定される。この様にして、このような方路接続部を、2−Fiber BLSRのセルフヒーリングリング網200上の伝送装置202へ適用する。
【0073】
尚、伝送装置202の出力方路には、予備パターン記憶レジスタのアドレスととして、次の様な割り振りを行っている。ESA<23>(W)へ接続する入力側パスを記憶するアドレスは、アドレス1110、1120及び1130である。ESA<21>(W)へ接続する入力側パスを記憶するアドレスは、アドレス1111、1121及び1131である。EST<31>(P)へ接続する入力側パスを記憶するアドレスは、アドレス1112、1122及び1132である。EST<32>(P)へ接続する入力側パスを記憶するアドレスは、アドレス1113、1123及び1133である。WSA<23>(P)へ接続する入力側パスを記憶するアドレスは、アドレス1114、1124及び1134である。WSA<21>(P)へ接続する入力側パスを記憶するアドレスは、アドレス1115、1125及び1135である。WST<13>(P)へ接続する入力側パスを記憶するアドレスは、アドレス1116、1126及び1136である。 WST<23>(P)へ接続する入力側パスを記憶するアドレスは、アドレス1117、1127及び1137である。TSD<203>へ接続する入力側パスを記憶するアドレスは、アドレス1118、1128及び1138である。TSD<201>へ接続する入力側パスを記憶するアドレスは、アドレス1119、1129及び1139である。
【0074】
伝送装置203においても、各障害に対応した方路接続パターンの選択は同様である。この様にして、上述のような方路接続部を、2−Fiber BLSRのセルフヒーリングリング網200上の伝送装置203へ適用する。尚、本実施の形態の伝送装置203の出力方路には、予備パターン記憶レジスタのアドレスとして、次の様な割り振りを行っている。すなわち、ESA<32>(P)へ接続する入力側パスを記憶するアドレスは、アドレス1110、1120及び1130である。ESA<31>(P)へ接続する入力側パスを記憶するアドレスは、アドレス1111、1121及び1131である。EST<12>(P)へ接続する入力側パスを記憶するアドレスは、アドレス1112、1122及び1132である。EST<32>(P)へ接続する入力側パスを記憶するアドレスは、アドレス1113、1123及び1133である。WSA<32>(W)へ接続する入力側パスを記憶するアドレスは、アドレス1114、1124及び1134である。WSA<31>(W)へ接続する入力側パスを記憶するアドレスは、アドレス1115、1125及び1135である。WST<21>(P)へ接続する入力側パスを記憶するアドレスは、アドレス1116、1126及び1136である。 WST<23>(P)へ接続する入力側パスを記憶するアドレスは、アドレス1117、1127及び1137である。TSD<201>へ接続する入力側パスを記憶するアドレスは、アドレス1118、1128及び1138である。 TSD<202>へ接続する入力側パスを記憶するアドレスは、アドレス1119、1129及び1139である。
【0075】
(3)4−Fiber BLSR及びUPSRのリング網
この他、同様にして各伝送装置間の伝送路に冗長構成を持つ4−Fiber BLSRセルフヒーリングリング網、UPSR網への適用も可能である。
【0076】
4−Fiber BLSRの場合には、障害の形態として、伝送路区間の現用系単一障害の発生の場合と、現用及び予備の両系障害の発生の場合とで、各々障害区間の迂回経路が異なる。以下に、4−Fiber BLSRの場合における概略を説明する。
【0077】
先ず、伝送路区間の単一系障害時には、現用から予備伝送路への1+1切替を行う。これにより、伝送路区間の単一系障害時には、障害発生区間の両端装置に閉じたパスの設定変更のみで、リング網全体のトラフィックの救済が可能である。一方、伝送路区間の両系障害時には、2−Fiber BLSRの場合と同様の考え方で、リング切替を行う。この場合は、リング内の全装置で、パスの設定変更を行う必要がある。従って、予め用意しておくべき予備の方路接続パターンの数は、リング網を構成する伝送装置数がn個の場合、少なくとも4n−(2×2)通り必要となる。
【0078】
以下に、このパターン数の内訳を説明する。先ず、リング切替を基準に考えると、パターン数は、単純にリング網を構成する伝送装置数分のパス設定パターン数であるn通りだけあればよい。しかし、この方式では伝送装置両端で各々0系及び1系を独立に選択可能である為、スルーパス1本あたりに対して、(1)ウエスト側0系選択且つイースト側0系選択、(2)ウエスト側1系選択且つイースト側0系選択、(3)ウエスト側0系選択且つイースト側1系選択、及び、(4)ウエスト側1系選択且つイースト側1系選択、の合計4つのパターンが必要となる。従って、リングパス切替のパス設定パターンは、各々4通りの1+1切替に対応したバリエーションを持つことになり、4n通りとなる。
【0079】
また、伝送装置の直近の伝送路に障害が発生した場合を考えると、この場合は、伝送装置の両側の伝送路間の組み合わせを考える必要が無い。つまり、(1)0系選択及び(2)1系選択の合計2通りのバリエーションしか持たない。即ち、伝送装置の直近の伝送路障害が発生した場合に、1+1切替により発生するバリエーションは、その他の障害発生時に比べて、2通り分少なくて良い。また、装置の直近の伝送路は、ウエスト側とイースト側の2つが存在する。従って、リングパス切替に対応したパス設定パターン毎の1+1切替によるバリエーションを考慮した数4nより、装置の直近の伝送路障害時のバリエーションの余分2(0系/1系)×2(ウエスト/イースト)を引いた数分、即ち(4n−2×2)通りのパス設定パターンを最低限用意しておけば良いことになる。
【0080】
図12及び13に、4−Fiber BLSRのリングパス切替えの説明図を示す。図12(A)に示されるように、このリング網は、4つの伝送装置A,B,C,Dで構成される4−Fiber BLSRリング網の例である。4−Fiber BLSRの場合と、2−Fiber BLSRの場合との違いは、各伝送装置間を上り下りの2本の線路が、更に0系1系の冗長構成を取っている点である。図12(B)は、通常時の伝送装置Dから伝送装置Cへのデータの流れを表わしている。この例では、通常状態では、全ての伝送路区間で、0系伝送路を選択している。尚、本例では、通常時においては、伝送装置C〜D間の伝送路を使用しないものとしている。
【0081】
図13(A)は、伝送装置A〜Bの0系にのみ障害が発生した場合における、伝送装置Dから伝送装置Cへのデータの流れを表わしている。この場合、0系に障害が発生している伝送装置A〜B間のみ、1系を選択し、他の伝送路区間では、通常時と全く同様のデータ転送を行っている。また、この時、リングパスの切替は行われていない。図13(B)は、伝送装置B〜C間で両系障害が発生した場合における、伝送装置Dから伝送装置Cへのデータの流れを表わしている。この場合、伝送装置DからAを経由してBへ到るパスは、通常時と同様であるが、障害区間の片端にあたる伝送装置Bで、元来た方向へ折り返す、リング切替が行われている。この伝送装置Bで折り返されたパスが、更に伝送装置A、伝送装置Dを経由し、伝送装置Cに到達する。
【0082】
図14及び図15に、4−Fiber BLSRリング網の方路接続データパターンの一覧の説明図を示す。この場合の方路接続データパターンは、図14と図15とでひと組であり、一例として、4−Fiber BLSRリング網上の伝送装置Aにおける方路接続データパターンを記憶するレジスタ群へ設定されるデータの一覧を示したものである。また、図16に、4−Fiber BLSRリング網の方路接続データパターンの出力パス記号及び入力パス記号の説明図を示す。
【0083】
図14及び15は、図8に示した2−Fiber BLSRの場合のデータ一覧に対応している。これらの図には、出力側パスに対応して接続される入力側パスが表される。図14に示されるように、通常時の接続パターンとしては、ウェスト側とイースト側それぞれ0系又は1系を選択した組み合わせの4通りがある。伝送装置A−B間の障害時のパターンとしては、ウェスト側を選択しないため、イースト側のみの0系又は1系を選択した組み合わせの2通りとなる。
【0084】
また、図15に示されるように、伝送装置D−A間の障害時のパターンとしては、同様に、ウェスト側のみの0系又は1系を選択した組み合わせの2通りとなる。伝送装置B−C間の障害時のパターンとしては、伝送装置Aは、ウェスト側とイースト側についてそれぞれ0系又は1系を選択した組み合わせの4通りとなる。
【0085】
また、UPSRリング網においては、送信機能としては、予め現用及び予備の双方向に対して、データを複製して挿入する為、ドロップ側(受信側)伝送装置の動作にUPSRリング網の特徴が有る。具体的には、受信側伝送装置のセレクタ等の選択回路により、平常時においては送信側伝送路と反対方向の伝送路からの入力をドロップする。一方、現用伝送路の障害発生時には、送信側伝送路と同一方向からの入力をドロップする。
【0086】
例えば、4つの伝送装置A,B,C,Dで構成されるUPSRリング網の場合、伝送装置Aにおける方路接続データパターンを考えると、次のようになる。まず、伝送装置A−B間の障害、伝送装置B−C間の障害、伝送装置C−D間の障害及び 伝送装置D−A間の障害の4通りがある。そして、伝送装置Aでは、これらの各障害に対応して、各伝送装置B〜Cとの通信に対して時計回り方向又は反時計回り方向のいずれかの伝送路を用いるかを表したパターンが必要である。よって、このような4通りの障害に対して、4通りの方路接続データパターンを用意すればよいことになる。すなわちUPSRリング網の場合には、少なくとも、平常時に使用する方路接続情報群と、障害発生時に使用する方路接続情報群の区間数分の方路接続情報を予め記憶しておくようにすればよい。
【0087】
【発明の効果】
本発明によると、以上のように、次のような顕著な効果を奏する。すなわち、
第一に、方路接続データの転送速度を短縮することができること、
第二に、方路接続制御時における、装置内バスのトラフィックに対する影響を緩和することができること、
第三に、旧方路接続パターンから新方路接続パターンへ切替える切替過渡状態を短縮することができることである。
【0088】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる方路接続部の構成図。
【図2】一般的なセルフヒーリングリングにおけるリングパス切替の説明図(1)。
【図3】一般的なセルフヒーリングリングにおけるリングパス切替の説明図(2)。
【図4】リング網を構成する方路接続部の詳細構成図。
【図5】通常運用時における方路接続を示したリングパス切替えの説明図。
【図6】ウエスト側障害発生時における方路接続を示したリングパス切替えの説明図。
【図7】イースト側障害発生時における方路接続を示したリングパス切替えの説明図。
【図8】方路接続データパターンの一覧の説明図(1)。
【図9】方路接続データパターンの一覧の説明図(2)。
【図10】伝送装置202におけるパターン記憶レジスタ群103のデータの説明図。
【図11】伝送装置203におけるパターン記憶レジスタ群103のデータの説明図。
【図12】4−Fiber BLSRのリングパス切替えの説明図(1)。
【図13】4−Fiber BLSRのリングパス切替えの説明図(2)。
【図14】4−Fiber BLSRリング網の方路接続データパターンの一覧の説明図(1)。
【図15】4−Fiber BLSRリング網の方路接続データパターンの一覧の説明図(2)。
【図16】4−Fiber BLSRリング網の方路接続データパターンの出力パス記号及び入力パス記号の説明図。
【図17】2−Fiber BLSRのネットワークの説明図。
【図18】4−Fiber BLSRのネットワークの説明図(1)。
【図19】4−Fiber BLSRのネットワークの説明図(2)。
【図20】UPSRのネットワークの説明図。
【符号の説明】
101 方路接続部
102 スイッチ部
103 パターン記憶レジスタ群
104 方路接続データ制御機能部
105 パターン識別子記憶レジスタ
106 ローカルバス
107 装置内バス
108 CPU
109 主信号インタフェース部
110 装置内クロック処理部
111 通常の方路接続データパターン
112〜115 予備の方路接続データパターン
121〜130 スイッチ入力
131〜140 スイッチ出力
151〜160 入力側スイッチ接点
161〜170 出力側スイッチ接点
171〜180 方路接続データ記憶レジスタ群
181〜190 方路
191、192 直並列変換機能
193、194 並直列変換機能
195〜198 時分割多重データ
200 リング網
201〜203 伝送装置
211〜213、221〜223 伝送路
231〜233 挿入伝送路
241〜243 分岐伝送路
301 ウエスト側インタフェース部
302 イースト側インタフェース部
303 トリビュタリインタフェース部
304 方路接続部
311〜313 送信側インタフェース
321〜323 受信側インタフェース
331〜340 送信側パス
341〜350 受信側パス
1110〜1159 アドレス
1401〜1404 折り返しパス

Claims (7)

  1. 方路接続データ記憶レジスタ群に記憶された方路接続データパターンに従い、入力方路と出力方路とを接続するスイッチ部と、
    前記スイッチ部を制御するための通常及び予備の方路接続データパターンを記憶するパターン記憶レジスタ群と、
    前記パターン記憶レジスタ群に記憶された各々の方路接続データパターンに対応したパターン識別子のうち、いずれかのパターン識別子が設定されたパターン識別子記憶レジスタと、
    前記パターン識別子記憶レジスタに設定されたパターン識別子に基づいて、前記パターン記憶レジスタ群から対応する方路接続データパターンを読み出し、この方路接続データパターンを前記スイッチ部内の方路接続データ記憶レジスタ群に設定する方路接続データ制御機能部と
    前記パターン記憶レジスタ群と前記パターン識別子記憶レジスタと前記方路接続データ制御機能部とに接続されたローカルバスと、
    パターン識別子を前記パターン識別子記憶レジスタに設定する制御部と、
    前記ローカルバスと独立したバスであり、かつ、独立して制御可能であり、前記制御部及び前記パターン識別子記憶レジスタ及び前記パターン記憶レジスタ群に接続され、方路接続データパターンを前記パターン記憶レジスタ群へ設定するときに、及び、パターン識別子を前記パターン識別子記憶レジスタへ設定するときに使用される装置内バスと
    を備え、
    前記制御部は、障害発生及び障害情報を把握して障害情報に従い障害回避のためのパターン識別子を選択し、前記装置内バスを使用して、前記パターン識別子記憶レジスタのパターン識別子を書き換え、
    前記方路接続データ制御機能部は、前記ローカルバスを使用して、前記パターン識別子記憶レジスタからパターン識別子を読み出し、
    前記方路接続データ制御機能部は、前記ローカルバスを使用して、パターン識別子に対応する方路接続データパターンを、前記パターン記憶レジスタ群から前記スイッチ部の方路接続データ記憶レジスタ群へ転送して、該方路接続データパターンを前記スイッチ部内の方路接続データ記憶レジスタ群に設定する伝送装置。
  2. 2−Fiber BLSRのリング網を構成する分岐挿入型の伝送装置において、
    方路接続データ記憶レジスタ群に記憶された方路接続データパターンに従い、入力方路と出力方路とを接続するスイッチ部と、
    前記スイッチ部を制御するための方路接続データパターンとして、平常時において使用する通常の方路接続データパターンと、障害時において使用する、障害区間を通過する情報を平常時と反対方向の伝送路内で且つ平常時において使用していないパスに伝送し、障害区間を迂回するための予備の方路接続データパターンを少なくともリング網の伝送路区間数分記憶するパターン記憶レジスタ群と、
    前記パターン記憶レジスタ群に記憶された各々の現用及び予備の方路接続データパターンに対応したパターン識別子のうちいずれかのパターン識別子が設定されるものであって、リング網の障害が発生した場合、障害発生区間の特定後に、前記パターン記憶レジスタ群に記憶された予備の方路接続データパターンの中から障害区間を迂回する予備の方路接続データパターンに対応するパターン識別子が選択され設定されるパターン識別子記憶レジスタと、
    前記パターン識別子記憶レジスタに設定されたパターン識別子に基づいて、前記パターン記憶レジスタ群から対応する予備の方路接続データパターンを読み出し、この予備の方路接続データパターンを前記スイッチ部内の方路接続データ記憶レジスタ群に設定することにより障害発生区間を迂回するパス接続に切替えるための方路接続データ制御機能部と
    前記パターン記憶レジスタ群と前記パターン識別子記憶レジスタと前記方路接続データ制御機能部とに接続されたローカルバスと、
    パターン識別子を前記パターン識別子記憶レジスタに設定する制御部と、
    前記ローカルバスと独立したバスであり、かつ、独立して制御可能であり、前記制御部及び前記パターン識別子記憶レジスタ及び前記パターン記憶レジスタ群に接続され、方路接続データパターンを前記パターン記憶レジスタ群へ設定するときに、及び、パターン識別子を前記パターン識別子記憶レジスタへ設定するときに使用される装置内バスと
    を備え、
    前記制御部は、障害発生及び障害情報を把握して障害情報に従い障害回避のためのパターン識別子を選択し、前記装置内バスを使用して、前記パターン識別子記憶レジスタのパターン識別子を書き換え、
    前記方路接続データ制御機能部は、前記ローカルバスを使用して、前記パターン識別子記憶レジスタからパターン識別子を読み出し、
    前記方路接続データ制御機能部は、前記ローカルバスを使用して、パターン識別子に対応する方路接続データパターンを、前記パターン記憶レジスタ群から前記スイッチ部の方路接続データ記憶レジスタ群へ転送して、該方路接続データパターンを前記スイッチ部内の方路接続データ記憶レジスタ群に設定する2−Fiber BLSRのリング網を構成する分岐挿入型の伝送装置。
  3. 4−Fiber BLSRのリング網を構成する分岐挿入型の伝送装置において、
    方路接続データ記憶レジスタ群に記憶された方路接続データパターンに従い、入力方路と出力方路とを接続するスイッチ部と、
    前記スイッチ部を制御するための方路接続データパターンとして、平常時に使用する通常の方路接続データパターンを備え、また、単一現用伝送路障害時において使用する、障害伝送路区間を通過する情報の経路を現用伝送路と並送する予備伝送路へ切替える為の予備の方路接続データパターンと、現用及び予備の両系伝送路障害時において使用する、障害区間を通過する情報を平常時と反対方向の予備伝送路に伝送して障害区間を迂回する為の予備の方路接続データパターンとを、少なくともリング網の伝送路区間数の4倍−2×2個分記憶するパターン記憶レジスタ群と、
    前記パターン記憶レジスタ群に記憶された各々の現用及び予備の方路接続データパターンに対応したパターン識別子のうちいずれかのパターン識別子が設定されるものであって、リング網の障害が発生した場合、障害発生区間の特定後に、前記パターン記憶レジスタ群に記憶された予備の方路接続データパターンの中から障害区間を迂回する予備の方路接続データパターンに対応するパターン識別子が選択され設定されるパターン識別子記憶レジスタと、
    前記パターン識別子記憶レジスタに設定されたパターン識別子に基づいて、前記パターン記憶レジスタ群から対応する予備の方路接続データパターンを読み出し、この予備の方路接続データパターンを前記スイッチ部内の方路接続データ記憶レジスタ群に設定することにより障害発生区間を迂回するパス接続に切替えるための方路接続データ制御機能部と
    前記パターン記憶レジスタ群と前記パターン識別子記憶レジスタと前記方路接続データ制御機能部とに接続されたローカルバスと、
    パターン識別子を前記パターン識別子記憶レジスタに設定する制御部と、
    前記ローカルバスと独立したバスであり、かつ、独立して制御可能であり、前記制御部及び前記パターン識別子記憶レジスタ及び前記パターン記憶レジスタ群に接続され、方路接続データパターンを前記パターン記憶レジスタ群へ設定するときに、及び、パターン識別子を前記パターン識別子記憶レジスタへ設定するときに使用される装置内バスと
    を備え、
    前記制御部は、障害発生及び障害情報を把握して障害情報に従い障害回避のためのパターン識別子を選択し、前記装置内バスを使用して、前記パターン識別子記憶レジスタのパターン識別子を書き換え、
    前記方路接続データ制御機能部は、前記ローカルバスを使用して、前記パターン識別子記憶レジスタからパターン識別子を読み出し、
    前記方路接続データ制御機能部は、前記ローカルバスを使用して、パターン識別子に対応する方路接続データパターンを、前記パターン記憶レジスタ群から前記スイッチ部の方路接続データ記憶レジスタ群へ転送して、該方路接続データパターンを前記スイッチ部内の方路接続データ記憶レジスタ群に設定する4−Fiber BLSRのリング網を構成する分岐挿入型の伝送装置。
  4. UPSRのリング網を構成する分岐挿入型の伝送装置において、
    方路接続データ記憶レジスタ群に記憶された方路接続データパターンに従い、入力方路と出力方路とを接続するスイッチ部と、
    前記スイッチ部を制御するための方路接続データパターンとして、平常時において使用する、送信側伝送路と同一の方向性を有する伝送路からの入力をドロップする通常方路接続データパターンと、現用伝送路の障害発生時に使用する、送信側伝送路と反対の方向性を有する伝送路からの入力をドロップする予備方路接続データパターンを少なくとも区間数分記憶するパターン記憶レジスタ群と、
    前記パターン記憶レジスタ群に記憶された各々の現用及び予備の方路接続データパターンに対応したパターン識別子のうちいずれかのパターン識別子が設定されるものであって、リング網の障害が発生した場合、障害発生区間の特定後に、前記パターン記憶レジスタ群に記憶された予備の方路接続データパターンの中から障害区間を迂回する予備の方路接続データパターンに対応するパターン識別子が選択され設定されるパターン識別子記憶レジスタと、
    前記パターン識別子記憶レジスタに設定されたパターン識別子に基づいて、前記パターン記憶レジスタ群から対応する予備の方路接続データパターンを読み出し、この予備の方路接続データパターンを前記スイッチ部内の方路接続データ記憶レジスタ群に設定することにより障害発生区間を迂回するパス接続に切替えるための方路接続データ制御機能部と
    前記パターン記憶レジスタ群と前記パターン識別子記憶レジスタと前記方路接続データ制御機能部とに接続されたローカルバスと、
    パターン識別子を前記パターン識別子記憶レジスタに設定する制御部と、
    前記ローカルバスと独立したバスであり、かつ、独立して制御可能であり、前記制御部及び前記パターン識別子記憶レジスタ及び前記パターン記憶レジスタ群に接続され、方路接続データパターンを前記パターン記憶レジスタ群へ設定するときに、及び、パターン識別子を前記パターン識別子記憶レジスタへ設定するときに使用される装置内バスと
    を備え、
    前記制御部は、障害発生及び障害情報を把握して障害情報に従い障害回避のためのパターン識別子を選択し、前記装置内バスを使用して、前記パターン識別子記憶レジスタのパターン識別子を書き換え、
    前記方路接続データ制御機能部は、前記ローカルバスを使用して、前記パターン識別子記憶レジスタからパターン識別子を読み出し、
    前記方路接続データ制御機能部は、前記ローカルバスを使用して、パターン識別子に対応する方路接続データパターンを、前記パターン記憶レジスタ群から前記スイッチ部の方路接続データ記憶レジスタ群へ転送して、該方路接続データパターンを前記スイッチ部内の方路接続データ記憶レジスタ群に設定するUPSRのリング網を構成する分岐挿入型の伝送装置。
  5. 方路接続データ記憶レジスタ群に記憶された方路接続データに従い、入力方路と出力方路とを接続するスイッチ部と、
    前記スイッチ部を制御するための方路接続データパターンとして、2−Fiber BLSRのリング網を構成する分岐挿入型の伝送装置として機能するための、平常時において使用する通常の方路接続データパターンと、障害時において使用する、障害区間を通過する情報を平常時と反対方向の伝送路内で且つ平常時において使用していないパスに伝送し、障害区間を迂回するための予備の方路接続データパターンを少なくともリング網の伝送路区間数分記憶する第1のパターン記憶レジスタ群と、
    前記スイッチ部を制御するための方路接続データパターンとして、4−Fiber BLSRのリング網を構成する分岐挿入型の伝送装置として機能するための、平常時に使用する通常の方路接続データパターンを備え、また、単一現用伝送路障害時において使用する、障害伝送路区間を通過する情報の経路を現用伝送路と並送する予備伝送路へ切替える為の予備の方路接続データパターンと、現用及び予備の両系伝送路障害時において使用する、障害区間を通過する情報を平常時と反対方向の予備伝送路に伝送して障害区間を迂回する為の予備の方路接続データパターンとを、少なくともリング網の伝送路区間数の4倍−2×2個分記憶する第2のパターン記憶レジスタ群と、
    前記スイッチ部を制御するための方路接続データパターンとして、UPSRのリング網を構成する分岐挿入型の伝送装置として機能するための、平常時において使用する、送信側伝送路と同一の方向性を有する伝送路からの入力をドロップする通常方路接続データパターンと、現用伝送路の障害発生時に使用する、送信側伝送路と反対の方向性を有する伝送路からの入力をドロップする予備方路接続データパターンを少なくとも区間数分記憶する第3のパターン記憶レジスタ群と、
    前記第1乃至第3のパターン記憶レジスタ群に記憶された各々の現用及び予備の方路接続データパターンに対応したパターン識別子のうちいずれかのパターン識別子が設定されるものであって、リング網の障害が発生した場合、障害発生区間の特定後に、リング網の種類に応じて、前記第1乃至第3のパターン記憶レジスタ群に記憶された予備の方路接続データパターンの中から障害区間を迂回する予備の方路接続データパターンに対応するパターン識別子が選択され設定されるパターン識別子記憶レジスタと、
    前記パターン識別子記憶レジスタに設定されたパターン識別子に基づいて、前記第1乃至第3のパターン記憶レジスタ群から対応する予備の方路接続データパターンを読み出し、この予備の方路接続データパターンを前記スイッチ部内の方路接続データ記憶レジスタ群に設定することにより、2−Fiber BLSR、4−Fiber BLSR及びUPSRのリング網のうち選択されたいずれかのリング網に対応して、障害発生区間を迂回するパス接続に切替えるための方路接続データ制御機能部と
    前記第1乃至第3のパターン記憶レジスタ群と前記パターン識別子記憶レジスタと前記方路接続データ制御機能部とに接続されたローカルバスと、
    パターン識別子を前記パターン識別子記憶レジスタに設定する制御部と、
    前記ローカルバスと独立したバスであり、かつ、独立して制御可能であり、前記制御部及び前記パターン識別子記憶レジスタ及び前記第1乃至第3のパターン記憶レジスタ群に接続され、方路接続データパターンを前記第1乃至第3のパターン記憶レジスタ群へ設定するときに、及び、パターン識別子を前記パターン識別子記憶レジスタへ設定するときに使用される装置内バスと
    を備え、
    前記制御部は、障害発生及び障害情報を把握して障害情報に従い障害回避のためのパターン識別子を選択し、前記装置内バスを使用して、前記パターン識別子記憶レジスタのパターン識別子を書き換え、
    前記方路接続データ制御機能部は、前記ローカルバスを使用して、前記パターン識別子記憶レジスタからパターン識別子を読み出し、
    前記方路接続データ制御機能部は、前記ローカルバスを使用して、パターン識別子に対応する方路接続データパターンを、前記第1乃至第3のパターン記憶レジスタ群のいずれかから前記スイッチ部の方路接続データ記憶レジスタ群へ転送して、該方路接続データパターンを前記スイッチ部内の方路接続データ記憶レジスタ群に設定する伝送装置。
  6. 前記パターン識別子記憶レジスタは、
    同期ディジタル・ハイアラーキ(Synchronous digital hierarchy,SDH)信号のフレーム信号受信タイミングと同期したタイミング、又は、SDH信号のフレームと同一周期の装置内フレーム信号受信タイミングで、周期的又は方路変更の必要時に使用すべき方路接続データパターンに対応したパターン識別子が書き込まれることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の伝送装置。
  7. 方路接続データ記憶機能に記憶された方路接続データパターンに従い、入力方路と出力方路とを接続するスイッチ機能と、
    前記スイッチ機能を制御するための通常及び予備の方路接続データパターンを記憶するパターン記憶機能と、
    前記パターン記憶機能に記憶された各々の方路接続データパターンに対応したパターン識別子のうち、いずれかのパターン識別子が設定されるパターン識別子記憶機能と、
    前記パターン識別子記憶機能に設定されたパターン識別子に基づいて、前記パターン記憶機能から対応する方路接続データパターンを読み出し、この方路接続データパターンを前記スイッチ機能内の方路接続データ記憶機能に設定する方路接続データ制御機能と
    を備え、
    制御部が、障害発生及び障害情報を把握して障害情報に従い障害回避のためのパターン識別子を選択し、
    制御部が、ローカルバスと独立したバスであり、かつ、独立して制御可能であり、前記制御部及び前記パターン識別子記憶レジスタ及び前記パターン記憶レジスタ群に接続され、方路接続データパターンを前記パターン記憶レジスタ群へ設定するときに、及び、パターン識別子を前記パターン識別子記憶レジスタへ設定するときに使用される装置内バスを使用して、前記パターン識別子記憶機能のパターン識別子を書き換え、
    前記方路接続データ制御機能は、前記パターン記憶レジスタ群と前記パターン識別子記憶レジスタと前記方路接続データ制御機能部とに接続されたローカルバスを使用して、前記パターン識別子記憶機能からパターン識別子を読み出し、
    前記方路接続データ制御機能は、前記ローカルバスを使用して、パターン識別子に従って前記パターン記憶機能から前記スイッチ機能の方路接続データ記憶機能へ方路接続データパターンを転送して、方路接続データパターンを前記スイッチ機能内の方路接続データ記憶機能に設定することにより、入力方路と出力方路の接続変更を行うようにした伝送方法。
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