JP3998947B2 - 粘性材料の塗布最適化方法 - Google Patents

粘性材料の塗布最適化方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回路基板上に粘性材料を塗布する粘性材料の塗布最適化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、回路基板上に電子部品を実装するに際し、部品を回路基板に仮固定するための接着剤や、ソルダーペーストや導電ペーストなどの粘性材料を、回路基板の所定位置に、粘性材料塗布装置によって自動的に吐出塗布することが行われている。
【0003】
粘性材料塗布装置は、接着剤塗布ヘッドユニットと、接着剤が塗布される回路基板を載置しこの回路基板をY方向へ移動させるYテーブルと、X方向に接着剤塗布ヘッドユニットを移動させるXロボット部とを有する。接着剤塗布ヘッドユニットは、接着剤の押し出しを行い接着剤の塗布を行う塗布機構部分を複数組設けている。各塗布機構部分は、接着剤を収納し例えばネジ吐出機構により接着剤をノズルより排出するシリンジと、ノズル先端に排出された接着剤を回路基板上へ塗布するためにシリンジを昇降させる昇降機構とを備える。粘性材料塗布装置は、塗布を開始すると、接着剤をノズル先端から所定量だけ吐出する。次いで、シリンジを下降させ、ノズル先端に吐出された接着剤を回路基板へ塗布する。
【0004】
近年、自動機の発達により、この種の粘性材料塗布装置においては、自動的に塗布順序を並び替えて生産時間を短縮することが可能になり、粘性材料塗布の高速化とにより一層の安定化が要求されるようになってきている。
【0005】
以下に粘性材料塗布の高速化を図った従来の塗布最適化方法について説明する。図19は、従来の塗布最適化方法に於ける生産プログラム(NCプログラム)の並べ替えの流れを示したフローチャートである。生産プログラムは、数種類のノズルで所定の位置に吐出を行う複数ブロックで構成されている。
【0006】
この従来の塗布最適化方法において、S41では、最適化を行うための移動距離の範囲を設定する。S42では、最適化を行う吐出ノズルを選択する。S43では、所定の範囲で移動距離が最短のブロックを求める。S44では、求められたブロック順に生産プログラムの並べ替えを行う。S45では、選択されたノズルで生産するブロックの並べ替えが全て終了したか判断する。S46では、生産プログラムの全ブロックの最適化処理が済んだか判断する。
【0007】
上記の手順によって行われる塗布最適化方法をより具体的な例で説明する。
図20は回路基板上の複数の塗布箇所をN1〜N12のブロック番号で示すとともに、そのX座標、Y座標、ノズル番号、ノズル回転角度を示した生産プログラム(A)の説明図である。図20に示したN1〜N12は、塗布最適化を行う前の順序となっている。N1〜N12の吐出ノズルの移動状況は、図21に示す通りとなる。
【0008】
この従来例における塗布最適化は、2種類のノズルでそれぞれ6点ずつ任意の位置に吐出する生産プログラムを用い、座標(0、0)から50mmずつの範囲で、1番目の吐出ノズルの後、2番目の吐出ノズルの順に最適化を行うものとする。
【0009】
まず、1番目の吐出ノズルで座標(0、0)から50mmの範囲で最も近い位置に吐出するブロックN2を全12ブロックより求め、この求めたブロックN2を図22に示すブロックM1として生成し直す。第2点目のブロックの検出は、50mm範囲毎に、残り11ブロックより求めたブロックN2から最短位置のブロックN7を求め、図22に示すブロックM2として生成する。第3点目以降も同様に、1番目の吐出ノズルにおいて各々が近い順のブロックN11、N6、N5、N1を検出し(Xの距離が小さい方が先の順となる)、図22に示すブロックM3、M4、M5、M6の順に並べる。
【0010】
次に、2番目の吐出ノズルも1番目の吐出ノズルと同様に、近い順にブロックN4、N9、N10、N8、N12、N3を検出し、図22に示すブロックM7、M8、M9、M10、M11、M12の順に並べ替え、ブロックM1〜M12の生産プログラム(B)を生成する。M1〜M12の吐出ノズルの移動状況は、図23に示す通りとなる。
これにより、吐出ノズルの移動量の小さい順で塗布が実行され、一つの回路基板に対する吐出ノズルの移動重複動作が減少し、その結果、総動作量が小さくなり、粘性材料塗布の高速化が可能になった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、粘性材料塗布装置によって粘性材料が塗布される回路基板は、一般的に全ての電子部品が同じ角度では実装されない。例えば、電子部品には、他の電子部品に対して90度や45度の角度で回転して実装されるものもある。このような電子部品に対する接着剤の塗布には、回路基板のランドに、位置決め手段等の付設部材が干渉しないように、吐出ノズルヘッドを回転させて塗布を行っていた。
しかしながら、ノズルヘッドを回転させると、接着剤に変形が生じたり、動作時間のかかる問題が生じる。例えば、吐出ノズルヘッドを90度の回転角度で回転するのに要する時間は、吐出ノズルヘッドをXY方向に45mm移動させる時間に相当する。通常は、吐出ノズルヘッドのXY方向の移動開始と同時に、吐出ノズルヘッドの回転も開始する。この場合、吐出ノズルヘッドがXY方向に長距離移動するときには、吐出ノズルヘッドのXY方向の移動中に回転が完了するが、XY方向の移動が短距離である場合には、XY方向の移動完了後においても、回転動作が完了しないことがあり、このような場合には移動先で回転の完了を待つことになる。
このように、回路基板上に複数の箇所へ、吐出ノズルヘッドを回転させながら移動させる場合には、上記した従来の塗布最適化方法のように、最短距離の塗布箇所に順次移動させる動作では十分な高速化や、安定した粘性材料形状の形成が達成できない場合があった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、ノズルを回転させても高速で安定した粘性材料の塗布が実現できる粘性材料の塗布最適化方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明に係る請求項1記載の粘性材料の塗布最適化方法は、異なる回転角度に回転自在な粘性材料吐出ノズルを用いて、回路基板上の複数の箇所に、任意の前記回転角度で粘性材料を順次吐出塗布するに際し、一つの前記回路基板に対する前記吐出ノズルの移動及び回転の総動作量を小さくするように前記複数の箇所への塗布順序を最適に設定する粘性材料の塗布最適化方法であって、前記複数の箇所を、同一回転角度ごとの角度別塗布グループに分ける生産プログラム処理と、それぞれの該角度別塗布グループの中の複数の箇所を、前記吐出ノズルの移動量の小さい順に並び替える生産プログラム処理とを実行した後、全ての前記複数の箇所に対する塗布を、前記移動量の小さい順で、前記角度別塗布グループごとに実行することを特徴とする。
【0013】
この粘性材料の塗布最適化方法では、回路基板上の複数の箇所に、任意の回転角度で粘性材料を順次吐出塗布するに際し、複数の箇所を、同一回転角度ごとの角度別塗布グループに分ける。また、それぞれの角度別塗布グループの中の複数の箇所を、吐出ノズルの移動量の小さい順に並び替える。そして、このように並び替えた生産プログラムに基づき、全ての複数の箇所に対する塗布を、移動量の小さい順で、かつ角度別塗布グループごとに実行する。つまり、同一の吐出ノズルで、かつ同じ回転角度で、移動距離が短い順に塗布を行う。これにより、一つの回路基板に対する吐出ノズルの移動及び回転の重複動作が減少し、その結果、総動作量が小さくなり、高速で安定した粘性材料の吐出動作が可能になる。
【0014】
請求項2記載の粘性材料の塗布最適化方法は、生産プログラムに基づいて、回転自在な吐出ノズルから粘性材料を回路基板上に吐出させる粘性材料の塗布最適化方法であって、前記生産プログラム中の、所定の回転角度の範囲で吐出動作を行うブロックを選択的に実行することで、前記所定の回転角度毎に吐出動作を行うことを特徴とする。
【0015】
この粘性材料の塗布最適化方法では、生産プログラム中の、所定の回転角度の範囲で吐出動作を行うブロックを選択的に実行することで、生産プログラムの並べ替えを行うことなく所定の回転角度毎に吐出動作が行われる。従って、同一吐出ノズルに対する交換動作が一回のみとなり、複数種類の吐出ノズルを用いる場合において、同一吐出ノズルに対して複数回の交換動作を行うことにより発生する重複交換動作の無駄が排除できる。
【0020】
請求項3記載の粘性材料の塗布最適化方法は、請求項1または請求項2のいずれかに記載の粘性材料の塗布最適化方法であって、吐出ノズルの回転角度が切り替わるごとに、前記粘性材料を吐出させる所定回数の試し打ち動作を行うことを特徴とする。
【0021】
この粘性材料の塗布最適化方法では、吐出ノズルの回転角度が切り替わるごとに、粘性材料を吐出させる試し打ち動作を行う。即ち、次の回転角度で試し打ちを実行した後に塗布を行う。これにより、回転角度の切り替えによって生じる吐出ノズル先端における粘性材料の変形が是正でき、吐出量、吐出形状の安定した粘性材料による塗布が可能になる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る粘性材料の塗布最適化方法の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の塗布最適化方法に使用する粘性材料塗布装置の概略構成を示した斜視図、図2は図1に示した回路基板搬送機構部の拡大斜視図、図3は図1に示した粘性材料塗布ヘッドユニットの拡大斜視図、図4は図3に示した吐出ノズルヘッドの拡大断面図、図5は吐出ノズル先端の側面視を(a)、下面視を(b)で示した説明図、図6は2つの吐出口を有する吐出ノズル先端の側面視を(a)、下面視を(b)で示した説明図、図7は粘性材料の一箇所の塗布パターンを(a)、二箇所の塗布パターンを(b)、90度回転させた二箇所の塗布パターンを(c)、四箇所の塗布パターンを(d)で示した説明図、図8は回路基板上の部品実装位置と、粘性材料塗布位置との関係を表した平面図である。
【0023】
粘性材料塗布装置の全体構成を示す図1において、1は電子回路基板を所定の状態に保持できるように構成された保持テーブルであり、Y軸ロボット2に取付けられ、基板を保持して前後方向(Y軸方向)に移動可能である。3は水平面内でY軸ロボット2の移動方向と直交する方向(X軸方向)に移動可能に配置されたX軸ロボットであり、粘性流体塗布装置のヘッド部4を保持し、これをX軸方向に移動させる。ヘッド部4には、XY面に垂直な上下方向(Z軸方向)にそれぞれ移動可能な複数本のディスペンサを備えている。5は保持テーブル1への基板の搬入を行うローダー部、6は搬出を行うアンローダー部である。
【0024】
図2に示すように、保持テーブル1の左右には、ローダー部5とアンローダー部6が配設されている。ローダー部5は一対のレール8を有し、それぞれのレール8に基板を搬送するベルト8aが設けられている。アンローダー部6は一対のレール9を有し、それぞれのレール9に基板を搬送するベルト9aが設けられている。8b、9bはそれぞれベルト8a、9aを駆動するモータである。
【0025】
ローダー部5の先端に設けられたセンサ7が基板を検出すると、モータ8bが回転してベルト8aが送られ、基板を保持テーブル1に搬送する。保持テーブル1にも一対のレール10が配設されると共に同様のベルト11が設けられており、モータ13の作動によってベルト11が回転して基板はさらに搬送され、ストッパ12に当たって止まり、ストッパ12下のセンサが基板を検出後、ある一定時間後にモータ13が停止するように構成されている。
【0026】
その後、基板を固定するため、サポートプレート14がその下のシリンダ(図示せず)の動作によって上昇し、サポートプレート14上にある複数のサポートピン15によって基板を下方から支持する。サポートピン15は容易に任意の位置に配置できるようにサポートプレート14にある複数の穴に差し込んで配置されている。上方からは、アッパーレール16が下降して基板の端部を押さえ、基板が所定の状態で保持される。
【0027】
図3に示すように、ヘッド部4は、先端に吐出ノズル34を有し接着剤を吐出ノズル34から吐出させる3組の吐出ユニット29a,29b,29cと、それぞれの吐出ユニット29a,29b,29cに対して吐出ノズル34を含む部分をノズルの軸方向に沿って待機位置と塗布位置との間でそれぞれ移動させる1つのノズル移動装置23と、それぞれの吐出ユニット29a,29b,29cに対して吐出ノズル34を軸回り方向に回転させる1つの接着剤塗布部材用回転装置24とを備え、制御装置53によりそれぞれが制御される。なお、本実施形態における吐出ノズルの軸方向とは、回路基板42の厚み方向に平行な方向であり、垂直方向である。
【0028】
吐出ユニット29には、例えば大形部品用、小型部品用、微小部品用の3種の吐出ノズル34が設けられている。ノズルの形状及び寸法は互いに異なっており、装着する部品の形状に応じてノズル移動装置23により適宜切り替えて使用される。
ノズル移動装置23は、駆動部25と、移動させる吐出ユニットを選択する選択部26とを備える。
駆動部25は、モータ71の出力軸に連結されるボールネジ72と、これに係合するボールネジ用ナット73とを有し、ボールネジ用ナット73に一端部分が支持されたアーム75を、ボールネジ72の軸方向に沿って待機位置と塗布位置との間で移動自在にしている。また、アーム75には、各吐出ユニット29a,29b,29cに備わる移動用部材76に係合するカムフォロワ77,77,77が備えられ、それぞれの移動用部材76を、対応する各カムフォロワ77側へ押圧するように付勢するスプリング78,78,78が設けられている。
【0029】
選択部26は、選択されなかった吐出ユニットの構成部分を待機位置に配置させる装置であり、待機位置に対応する位置にてフレーム部材79に固定される。このように構成されるノズル移動装置23により、制御装置53で選択された吐出ユニット29のユニット本体31をアーム75と同様に待機位置と塗布位置との間で移動させることができる。
【0030】
接着剤塗布部材用回転装置24は、上述のように各吐出ユニット29a,29b,29cにおける構成部分を軸回り方向に回転させる装置であり、図示しないモータの出力軸に取り付けられ、この出力軸の軸回り方向に回転するプーリ80と、プーリ80の回転を各吐出ユニット29a,29b,29cのユニット本体31に備わるプーリ44に伝達するタイミングベルト45とを備える。
【0031】
上述したように、ヘッド部4は、制御装置53から選択されていない吐出ユニット29に対しては、吐出ユニット29を塗布を行わない上方位置まで上昇させるように構成され、制御装置53から吐出ユニット29の選択指令が出力されると、対応する吐出ユニット29は、待機位置よりも多少下げられた高さに位置される。この状態で、モータ71が駆動されると、対応する吐出ユニット29が上下動作するようになっている。
【0032】
また、図4に示すように、吐出ユニット29は、ユニット本体31をボールベアリング32を介して支持部33に回転自在に支持している。ユニット本体31は、上下方向に長い中空部を有したケーシング35と、このケーシング35の中空部に回転自在に収容される吐出ネジ36と、ケーシング35の側部から中空部に連通する粘性材料供給管37と、吐出ネジ36を回転させる駆動軸38とから主要部が構成される。
【0033】
ユニット本体31は、鉛直方向の中心軸回りに、支持部33に対して任意な角度で回転自在となる。ユニット本体31は、ユニット本体31の外周に嵌着したプーリ44にベルト45が掛けられ、このベルト45を介して後述するモータ49からの駆動力が伝達されて回転される。これにより、回路基板のランドに、位置決め手段等の付設部材(後述のストッパ等)が干渉しないようになっている。また、粘性材料供給管37から供給された接着剤は、駆動軸38の駆動により、吐出ネジ36が回転することで、接着剤をケーシング空間の下方へ移動させて、下端のノズル39から吐出するようになっている。
【0034】
この吐出ユニット29は、吐出ネジ36を含む吐出ユニット本体部分に対して、先端ノズル部(吐出ノズル34)を、ボールベアリング32を介して独立させることで、ユニット本体31のみが回転するようになっている。一方、吐出ネジ36は、吐出ユニット本体に回転自在に支持固定されている。従って、この吐出ユニット29では、ユニット本体31と吐出ネジ36とが独立して回転するため、ユニット本体31のみが回転すると、ユニット本体31に対して吐出ネジ36が相対回転することになる。
【0035】
図5に示すように、吐出ノズル34の下端にはノズル39と平行に下向きに突出したストッパ41が設けられている。ストッパ41は、ノズル39の先端より距離sだけ若干長く突出している。これにより、回路基板にストッパ41を当接させた状態で、ノズル39と回路基板とには粘性材料吐出のための僅かな間隙が形成されるようになっている。
【0036】
吐出ノズル34は、図5に示した一組のノズル39とストッパ41とを備えるものの他、図6に示すように、複数(図示の例では二組)のノズル開口39aとストッパ41とを備えるものもある。これらの吐出ノズル34を用いることで、図7に示すように、一箇所の粘性材料40の塗布、同時二箇所の粘性材料の塗布、二箇所を90度回転させた塗布、多数箇所の同時塗布が可能となっている。これにより、図8に示すように、異なる向きで回路基板42に実装される電子部品43に対応した位置で、同時に複数箇所の粘性材料塗布を可能にしている。
【0037】
上記した図示しない制御部は、一般的な情報処理機能の他に、制御条件記録用のメモリ、設定入力を制御条件に変換するための制御条件作成手段(プログラム)、記憶されている制御条件とモータ22に結合されたエンコーダからの回転位置・回転速度・回転加速度信号とから制御信号を発生する手段を備えている。制御部は、上昇、下降速度、加速度、回転角度の組合せを、例えば高速、中速、低速など、数種類設定しておき、上昇、下降速度、加速度、回転角度などの動作パターンをその中から選択できるように構成されている。また、選択されたパターンはメモリに記憶するように構成されている。
【0038】
次に、このように構成された粘性材料塗布装置を用いた粘性材料の塗布最適化方法を説明する。
まず、本実施の形態による塗布最適化方法の手順の流れを図9を参照して説明する。図9において、S1では、最適化を行うため移動距離と回転角度の範囲を設定する。S2では、生産プログラムで設定されている吐出ノズル34から最適化を行う吐出ノズル34を選択し、生産プログラムより選択された吐出ノズル34のブロックを求める。
【0039】
S3では、所定範囲の回転角度が設定されているブロックをS2で求められたブロックより求める。S4では、最適化の設定範囲内で移動距離が最短のブロックをS3で求められたブロックより求める。S5では、求められたブロックの順に生産プログラムの並べ替えを行う。S6では、所定範囲の回転角度が設定されているブロックの並べ替えが終了したか判断する。S7では、選択されたノズルのブロックの並べ替えが全て終了したか判断する。S8では、生産プログラムの全ブロックの最適化処理が終了したか判断する。
【0040】
次に、この塗布最適化方法の具体例を図19、図9、図10、図11を参照しながら説明する。
図9は第一の実施の形態の手順を表すフローチャート、図10は第一の実施の形態によりブロックを並べ替えた生産プログラムの説明図、図11は第一の実施の形態における吐出ノズルヘッドの移動状況を表す説明図である。
塗布最適化は、2種類の吐出ノズル34でそれぞれ6点ずつ任意の位置に粘性材料を吐出する図19に示した生産プログラム(A)を用い、1番目の吐出ノズルの後、2番目の吐出ノズルの順に、回転角度が0°と90°のグループに分けながら移動距離が最短になるように最適化を行う。
【0041】
まず、1番目の吐出ノズル34において、回転角度が0°で設定されており、開始点(0,0)に最も近い図19に示すブロックN2を全12ブロックより求め、このブロックN2を図10に示すブロックV1として生産プログラム(C)を生成する。第2点目のブロックの検出は、残り11ブロックの中より回転角度が0°でブロックV1に最も近いブロックN6を求め、ブロックV2として生産プログラム(C)を生成する。
【0042】
第3点目以降も同様に1番目の吐出ノズル34で回転角度が0°で移動距離が近いブロックを求め、求めた順に並べ替える。1番目の吐出ノズル34で回転角度が0°で生産するブロックの並べ替えが終了したら、1番目の吐出ノズル34で回転角度が90°の設定がされているブロックの並び替えを行う。
【0043】
1番目の吐出ノズル34で回転角度90°が設定されているブロックN5、N11を検出し、ブロックV4、ブロックV5として生産プログラム(C)を生成する。1番目の吐出ノズルで回転角度90°が設定されているブロックの並べ替えが終了したら、1番目の吐出ノズルで生産するブロックV1〜V6の並べ替えを全て終了したら、2番目の吐出ノズルも同様に回転角度0°が設定されているブロックN4、N9、N10、N12を検出し、ブロックV7〜V10の順に並べ替え、回転角度90°が設定されているブロックN3、N8を検出し、ブロックV11〜V12の順に並び替える。これにより、ブロックV1〜V12の生産プログラム(C)が生成できる。V1〜V12の吐出ノズル34の移動状況は、図11に示す通りとなる。
【0044】
このように、上記の塗布最適化方法は、複数の箇所を、同一回転角度ごとの角度別塗布グループに分ける生産プログラム処理と、それぞれの角度別塗布グループの中の複数の箇所を、吐出ノズル34の移動量の小さい順に並び替える生産プログラム処理とを実行する。その後、全ての複数の箇所に対する塗布を、移動量の小さい順で、角度別塗布グループごとに実行する。
【0045】
これにより、一つの回路基板に対する吐出ノズル34の移動及び回転の重複動作が減少し、その結果、総動作量が小さくなり、高速で安定した粘性材料の吐出動作が可能になる。
【0046】
次に、本発明に係る塗布最適化方法の第二の実施の形態を説明する。
図12は第二の実施の形態の手順1を表すフローチャート、図13は第二の実施の形態の手順2を表すフローチャートである。
【0047】
図12において、S11では、最適化を行うため移動距離と回転角度の範囲を設定する。S12では、生産プログラム(A)で設定されている吐出ノズル34から、最適化を行う吐出ノズル34を選択し、生産プログラム(A)より選択された吐出ノズル34のブロックを求める。
【0048】
S13では、最適化の設定範囲内で移動距離が最短のブロックをS12で求められたブロックより求める。S14では、求められたブロックの順に生産プログラムの並べ替えを行う。S15では、選択された吐出ノズル34のブロックの並べ替えが全て終了したか判断する。S16では、S14で並び替えられたブロックの集まりより回転移動を考慮した並び替えを行う。S17では、生産プログラムの全ブロックの最適化処理が終了したか判断する。
【0049】
S16の回転移動を考慮した並び替え方法は、図13に示すように、まず、S21で、次のブロックで回転角度が切り替わるブロックを検出する。S22では、現ブロックと同じ回転角度のブロックを検出する。S23では、S22で検出したブロックの回転角度が次に切り替わるブロックを検出する。S24では、S21、S22、S23で検出したブロック間での移動距離より並び替えた時の移動時間を算出する。
【0050】
S25では、並び替え前と、並び替え後での移動時間を比較する。S26では、ブロックの並び替えを実施する。S27では、S14で並び替えられたブロックの集まりに対する回転角度を考慮した並び替えを全て終了したか判断する。
【0051】
次に、この塗布最適化方法の具体例を図19、図14、図15、図16、図22を参照しながら説明する。
図14は第二の実施の形態によりプロックを並べ替えた生産プログラムの説明図、図15は第二の実施の形態における吐出ノズルヘッドの移動状況を表す説明図、図16は第二の実施の形態における並び替えの有無による移動量の違いを説明図する図である。
【0052】
塗布最適化は、2種類の吐出ノズル34でそれぞれ6点ずつ任意の位置に吐出する生産プログラム(A)を用い、座標(0,0)から50mmずつの範囲で、回転角度の移動時間を考慮して、1番目の吐出ノズル34の後、2番目の吐出ノズル34の順に最適化を行うものとする。
【0053】
まず、1番目の吐出ノズルで座標(0,0)から50mmの範囲で最も近い位置に吐出する図19に示したブロックN2を全12ブロックより求め、この求めたブロックN2を図22に示したブロックM1として生産プログラム(B)を生成し直す。第2点目のブロックの検出は、50mm範囲ごとに残り11ブロックより求めたブロックN2から最短の位置に吐出するブロックN7を求め、ブロックM2として生産プログラム(B)を生成し直す。第3点目以降も同様に1番目の吐出ノズル34で吐出するブロックを全て各々が近い順にブロックN11、N6、N5、N1を検出し、ブロックM3、M4、M5、M6の順に並べ替える。
【0054】
次に、図16に示すように回転角度の切り替わるブロックを求めて、並び替えを行わない場合(ケース1;最大移動量=aの最大移動量+bの最大移動量+cの最大移動量)と、回転角度が切り替わる所で並び替えを行う場合(ケース2;最大移動量=dの最大移動量+eの最大移動量+fの最大移動量)の最大移動量を求める。求めた最大移動量からケース1とケース2を比較して、ケース1が小さい場合は、▲1▼、▲2▼〜▲3▼、▲4▼〜▲5▼、▲6▼の順で塗布順序を決定し、並べ替えを行わない。また、ケース2が小さい場合は、▲1▼、▲4▼〜▲5▼、▲2▼〜▲3▼、▲6▼の順で塗布順序を並べ替えを行う。
【0055】
図22に示す生産プログラム(B)のブロックM1〜M6を用い、0°から90°への最大移動量がXY移動の例えば45(mm)に相当するものとして、本実施の形態の塗布最適化方法を更に説明する。
まず、回転角度が変わるブロックM2、M4、M5を求める。次に、並び替えない場合のケース1について、最大移動量を計算する。ケース1のaの部分として、ブロックM1からM2の最大移動量は、Xが20、Yが20、回転が45となるため、aは45となる。
【0056】
次に、ケース1のbの部分として、ブロックM3からM4の最大移動量は、Xが40、Yが40、回転が45となるため、bは45となる。次にケース1のcの部分として、ブロックM4からM5の最大移動量は、Xが20、Yが0、回転が45となるため、cは45となる。よって、ケース1の最大移動量は、a+b+c=45+45+45=135となる。
【0057】
次に、並び替えを行う場合のケース2について、最大移動量を計算する。ケース2のdの部分として、ブロックM1からM4の最大移動量は、Xが40、Yが20、回転が0となるため、dは40となる。次にケース2のeの部分として、ブロックM4からM2の最大移動量は、Xが20、Yが0、回転が45となるため、eは45となる。次にケース2のfの部分として、ブロックM3からM5の最大移動量は、Xが60、Yが40、回転が0となるため、fは60となる。よって、ケース2の最大移動量は、d+e+f=40+45+60=145となる。
【0058】
従って、ケース1の最大移動量135と、ケース2の最大移動量145を比較すると、並べ替えを行わないケース1の場合の方が小さいため、生産プログラム(B)のブロックM1〜M3は、そのままの並びで生産プログラム(D)のブロックW1〜W3を生成する。
【0059】
次に、回転角度が変わるブロックM4、M5、M6について並べ替え処理を行う。ケース1の最大移動量は、aが45、bが45、cが45で135である。ケース2の最大移動量は、dが60、eが45、fが20で125となる。即ち、ケース2の並び替えを行った場合の方が移動量が小さくなる。
【0060】
従って、生産プログラム(B)のブロックM4〜M6は、ブロックM5、M4、M6の順に並び替え、生産プログラム(D)のブロックW4〜W6を生成する。2番目のノズルも同様に回転角度を考慮して並び替えると、生産プログラム(B)のブロックM7〜M12は、M7〜9、M11、M10、M12の順に並び替えられ、生産プログラム(D)のブロックW7〜W12が生成できる。
【0061】
このように、上記の塗布最適化方法は、複数の箇所を、吐出ノズル34の移動量の小さい順に並び替える生産プログラム処理と、この移動量の小さい順に並び替えた複数の箇所で吐出ノズル34が移動及び回転する総動作量を求める生産プログラム処理と、移動量の小さい順に並び替えた複数の箇所を更に同一回転角度ごとの角度別塗布グループに並び替えた複数の箇所で吐出ノズル34が移動及び回転する総動作量を求める生産プログラム処理とを実行する。そして、同一回転角度ごとの並び替えを行わない場合と、この並び替えを行った場合との総動作量の大小を比較する生産プログラム処理を実行する。その後、全ての複数の箇所に対する塗布を、総動作量の小さい比較結果に基づき、並び替えを行わない順又は並び替えを行った順で実行する。
【0062】
これにより、移動量の小さい順に並び替えた複数の箇所は、同一回転角度ごとの角度別塗布グループに並び替えられない場合と、並び替えられる場合とに分けられる。即ち、塗布順序がより総動作量の小さい順に最適化される。この結果、総動作量が小さくなり、高速で安定した粘性材料の吐出動作が可能になる。
【0063】
次に、本発明に係る塗布最適化方法の第三の実施の形態を説明する。
図17は第三の実施の形態の手順を表すフローチャートである。
本実施の形態による塗布最適化方法は、上記した第一、第二の実施の形態で求めた生産プログラムに基づき、粘性材料を塗布するに際し、粘性材料の変形を是正する試し打ちを実施することに特徴を有する。
【0064】
図17において、S31では、生産プログラムで指定されている吐出ノズル34を選択する。S32では、生産プログラムで指定されている回転角度で試し打ち動作を行う。S33では、生産プログラムで指定されている吐出ノズル34での生産を行う。S34では、生産プログラムの次ブロックで設定されている回転角度が切り替わっているか判断する。S35では、生産プログラムの次ブロックで選択されている吐出ノズル34が切り替わっているか判断する。S36では、生産プログラムの全ブロックの生産が終了したか判断する。
【0065】
次に、この塗布最適化方法の具体例を図14の生産プログラム(D)を参照しながら説明する。
塗布最適化は、上記した第二の実施の形態で求めた生産プログラム(D)を用い、塗布動作を行う過程において、所定範囲の回転角度が切り替わるごとに試し打ち動作を行う。
【0066】
まず、ブロックW1の塗布動作の前に、ブロックW1の回転角度で試し打ち動作を行う。次に、回転角度の範囲が切り替わるブロックW2の塗布動作を行う前に、ブロックW2の回転角度で試し打ち動作を行う。次に、回転角度の範囲が切り替わるブロックW5でも同様に、ブロックW5の塗布動作を行う前に試し打ち動作を行う。2番目の吐出ノズル34が切り替わるブロックW7以降も同様に、回転角度の範囲が切り替わるブロックW7、W11で試し打ち動作を行ってから生産動作を行う。
【0067】
試し打ちによる粘性材料の塗布状態は認識カメラ(図示せず)にて撮像され、認識カメラから出力される撮像情報に基づき上記した制御部は、試し打ちによる塗布の面積を測定することで、予め定めている目標塗布径に対する良否を判断する。このようにして試し打ちによる塗布の塗布径が目標塗布径の許容範囲内に入るまで試し打ち、撮像動作が行われ、試し打ち塗布径が目標塗布径の許容範囲内に入った後、回路基板への粘性材料の塗布を開始する。
【0068】
このように、吐出ノズル34の回転角度が切り替わるごとに、粘性材料の試し打ち動作を行うことで、回転角度の切り替えによって生じる吐出ノズル先端における粘性材料の変形が是正でき、吐出量、吐出形状の安定した粘性材料の塗布が可能になる。
【0069】
次に、本発明に係る塗布最適化方法の第四の実施の形態を説明する。
図18は第四の実施の形態の手順を表すフローチャートである。
本実施の形態による塗布最適化方法は、上記した生産プログラムの並べ替えを行わずに、動作時において所定の回転角度のブロックを選択的に実行することに特徴を有する。
【0070】
図18において、S51で、塗布動作を行うブロックよりノズルの回転角度を求め、優先して塗布動作を行うノズルの回転角度の範囲を決定する。S52では、塗布動作を行う。S53では、選択する生産ブロックの番号を1つ進める。S54では、生産プログラムが最終ブロック又はノズルが切り替ったブロックになったかを判断する。S55では、同種のノズルでの塗布動作が全て終了したか判断する。S56では、生産ブロックが全て終了したかを判断する。S57では、選択されたブロックが既に塗布動作の実施されたブロックかを判断する。S58では、選択されたブロックが優先して塗布動作を行う回転角度の範囲に入っているかを判断する。また、S59では、塗布動作中の同一ノズルが設定されている連続するブロックの先頭ブロックの番号に戻す。S60では、優先して塗布動作を行う回転角度の範囲を他の範囲に変更する。以上の塗布動作の手順は、粘性材料塗布装置の制御部に入力され、指定された生産プログラムに対して、ブロックの並べ替え作業を行うことなく、制御部内部にて生産プログラム自体を変更することなしに実行される。
【0071】
次に、この塗布最適化方法の具体例を図22に示す生産プログラム(B)を参照しながら説明する。まずブロックM1より、優先するノズルの回転角度を求める。ブロックM1の回転角度は0゜であるため、優先する回転角度を0°として決定する(S51)。そして、このブロックM1に対する塗布動作を実行する(S52)。
次に、ブロック番号を1つ進め、ブロックM2を選択する(S53)。選択されたブロックM2が、生産ブロックの最終ブロックでないことを確認して、先のブロックM1のノズルから変化がないかを判断する(S54)。この場合、同じノズルで塗布動作するため、M2が未実施であることを確認して(S57)、優先して塗布動作を行う回転角度0゜かどうかを判断する(S58)。ブロックM2は、回転角度が90°のため生産を行わずに次のブロックへ移行する(S53)。同様にブロックM3,M5も回転角度が90°のためスキップさせ、ブロックM4,M6の塗布動作を先に実行する。
【0072】
ブロックM7は先のノズル番号1からノズル番号が2に変化しているので、生産ブロック番号をM1に戻し(S55,S59)塗布動作を実行していないブロックM2,M3,M5に対して、回転角度の優先角度範囲を変更し(S60)、同様の処理を行うことで、回転角度毎に塗布動作を実行する。
【0073】
次にノズル番号2のブロックM7〜M12に対しても同様の処理で生産動作を実施する。以上の動作を全ての塗布動作が終了するまで行う(S56)。本処理を実施することで、ノズルの回転角度毎にプログラムの並べ替えを実施していない生産プログラムをそのまま用いても、回転角度毎の塗布動作を実行させることができる。また、ノズル毎に並び替えが実施されていない場合にも、同一種類のノズルを優先させる塗布動作と回転角度毎に優先した塗布動作とを同時に実行させることができる。
【0074】
このように、本実施形態の塗布最適化方法によれば、生産プログラムに基づいてノズルに塗布動作を実行させる際に、設定された回転角度と同範囲の回転角度で吐出動作を行うブロックを、生産プログラムから選択的に抽出して実行することで、同範囲の回転角度毎に吐出動作を行わせることができる。これにより、同一吐出ノズルに対する交換動作が一回のみとなり、複数種類の吐出ノズルを用いる場合において、同一吐出ノズルに対して複数回の交換動作を行うことにより発生する重複交換動作の無駄が排除できる。
【0075】
また、生産プログラムの並べ替えを行うことなく、粘性材料の塗布時に回転角度が同範囲となるブロック同士を先に実行するといった塗布手順を用いて処理することで、従来用いていた生産プログラムをそのまま使用することができ、粘性材料の塗布工程を増やすことなく効率的に塗布動作が行えるようになる。
【0076】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係る粘性材料の塗布最適化方法によれば、回路基板上の複数の箇所に、任意の回転角度で粘性材料を順次吐出塗布するに際し、複数の箇所を、同一回転角度ごとの角度別塗布グループに分け、それぞれの角度別塗布グループの中の複数の箇所を、吐出ノズルの移動量の小さい順に並び替える生産プログラム処理を実行した後、全ての複数の箇所に対する塗布を、移動量の小さい順で、かつ角度別塗布グループごとに実行するので、一つの回路基板に対する吐出ノズルの移動及び回転の総動作量を小さくして、高速で安定した粘性材料の吐出動作を行うことができる。
また、本発明に係る粘性材料の塗布最適化方法によれば、生産プログラム中の、所定の回転角度の範囲で吐出動作を行うブロックを選択的に実行することにより、生産プログラムの並び替えを行うことなく、所定の回転角度毎に吐出動作が行え、同一吐出ノズルに対して複数回の交換動作を行うことにより発生する重複交換動作の無駄が排除できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗布最適化方法に使用する粘性材料塗布装置の概略構成を示した斜視図である。
【図2】図1に示した回路基板搬送機構部の拡大斜視図である。
【図3】図1に示した粘性材料塗布ヘッドユニットの拡大斜視図である。
【図4】図3に示した吐出ノズルヘッドの拡大断面図である。
【図5】吐出ノズル先端の側面視を(a)、下面視を(b)で示した説明図である。
【図6】2つの吐出口を有する吐出ノズル先端の側面視を(a)、下面視を(b)で示した説明図である。
【図7】粘性材料の一箇所の塗布パターンを(a)、二箇所の塗布パターンを(b)、90度回転させた二箇所の塗布パターンを(c)、四箇所の塗布パターンを(d)で示した説明図である。
【図8】回路基板上の部品実装位置と、粘性材料塗布位置との関係を表した平面図である。
【図9】第一の実施の形態の手順を表すフローチャートである。
【図10】第一の実施の形態によりプロックを並べ替えた生産プログラムの説明図である。
【図11】第一の実施の形態における吐出ノズルヘッドの移動状況を表す説明図である。
【図12】第二の実施の形態の手順1を表すフローチャートである。
【図13】第二の実施の形態の手順2を表すフローチャートである。
【図14】第二の実施の形態によりプロックを並べ替えた生産プログラムの説明図である。
【図15】第二の実施の形態における吐出ノズルヘッドの移動状況を表す説明図である。
【図16】第二の実施の形態における並び替えの有無による移動量の違いを説明図する図である。
【図17】第三の実施の形態の塗布最適化方法の手順を表すフローチャートである。
【図18】第四の実施の形態の塗布最適化方法の手順を表すフローチャートである。
【図19】従来の塗布最適化方法の手順を表すフローチャートである。
【図20】回路基板上の複数の塗布箇所をN1〜N12のブロック番号で示すとともに、そのX座標、Y座標、ノズル番号、ノズル回転角度を示した並び替え前の生産プログラムの説明図である。
【図21】並び替え前の生産プログラムにおける吐出ノズルヘッドの移動状況を表す説明図である。
【図22】従来の塗布最適化方法により並び替えた後の生産プログラムの説明図である。
【図23】従来の塗布最適化方法により並び替えた後の生産プログラムにおける吐出ノズルヘッドの移動状況を表す説明図である。
【符号の説明】
34…粘性材料吐出ノズル
40…粘性材料
42…回路基板

Claims (3)

  1. 異なる回転角度に回転自在な粘性材料吐出ノズルを用いて、回路基板上の複数の箇所に、任意の前記回転角度で粘性材料を順次吐出塗布するに際し、一つの前記回路基板に対する前記吐出ノズルの移動及び回転の総動作量を小さくするように前記複数の箇所への塗布順序を最適に設定する粘性材料の塗布最適化方法であって、
    前記複数の箇所を、同一回転角度ごとの角度別塗布グループに分ける生産プログラム処理と、
    それぞれの該角度別塗布グループの中の複数の箇所を、前記吐出ノズルの移動量の小さい順に並び替える生産プログラム処理とを実行した後、
    全ての前記複数の箇所に対する塗布を、前記移動量の小さい順で、前記角度別塗布グループごとに実行することを特徴とする粘性材料の塗布最適化方法。
  2. 生産プログラムに基づいて、回転自在な吐出ノズルから粘性材料を回路基板上に吐出させる粘性材料の塗布最適化方法であって、
    前記生産プログラム中の、所定の回転角度の範囲で吐出動作を行うブロックを選択的に実行することで、前記所定の回転角度毎に吐出動作を行うことを特徴とする粘性材料の塗布最適化方法。
  3. 請求項1または請求項2のいずれかに記載の粘性材料の塗布最適化方法であって、
    吐出ノズルの回転角度が切り替わるごとに、前記粘性材料を吐出させる所定回数の試し打ち動作を行うことを特徴とする粘性材料の塗布最適化方法。
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