JP3998873B2 - ジヒドロキシアミノ化合物の製造方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、ジヒドロキシアミノ化合物の製造方法に関し、より詳細には、製造工程の中の反応工程において、反応原料の仕込順序を特定し、副生する不純物を低減したジヒドロキシアミノ化合物の製造方法、並びに前記原料の仕込方法に加えて精製工程で製品ジヒドロキシアミノ化合物を留出させて高沸点不純物を分離する工程(製品化工程)において、色相の悪化によるジヒドロキシアミノ化合物の収率低下を防止する改良されたジヒドロキシアミノ化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ジヒドロキシアミノ化合物は、工業的に重要な化合物である。例えば、1−アミノ−2,3−プロパンジオール等は、近年需要の伸びているX線造影剤の有用な原料化合物として注目を浴びている。ジヒドロキシアミノ化合物の製造方法はよく知られており、その中で、例えば、1−アミノ−2,3−プロパンジオールを製造する方法には、下記反応式(1)に示すグリシドールとアンモニアを反応させる方法がある。
【0003】
【化4】
【0004】
このようなエポキシ化合物とアミノ化合物からジヒドロキシアミノ化合物を製造する方法は、例えばL.Knorr等(Der.deutsch.chem.Ges.Vol.32.750.1899)、K.Baum等(J.Org.Chem.Vol.27.2331.1962)により研究され、また特開昭56−161355号公報、特開昭56−161356号公報、特開昭56−161357号公報、特開平3−41056号公報、特開平3−41057号公報、特開平3−63251号公報、特開平3−86851号公報等に開示されている。この反応機構は、エポキシ化合物のエポキシ環の電子不足の炭素原子へアミノ化合物が求核攻撃し、開環付加反応を起こすものと考えられる。副反応として、例えば下記反応式(2)に示すグリシドールと1−アミノ−2,3−プロパンジオールが反応したビス(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミン等の高沸点の不純物が生成する。従って、上記公知公報等に記載の方法では、ジヒドロキシアミノ化合物の収率を向上させるため、大過剰のアミノ化合物を使用している。
【0005】
【化5】
【0006】
前記特開昭56−16135号公報、特開昭56−16136号公報、特開昭56−16137号公報、特開平3−41056号公報、特開平3−41057号公報には得られるジヒドロキシアミノ化合物の色相についての記載は全くなされていない。特開平3−86851号公報にのみ、色相に関する記載がなされている。この公報記載の方法では、精製を行う減圧蒸留工程の蒸発装置内の缶底温度および滞留時間を1時間以内と制限することにより、製品としてジヒドロキシアミノ化合物の色相改善を提言しているが、これらの方法では精製条件が制約されており、十分な収率を得ることが困難である。
これらの状況により、反応粗液から未反応アミノ化合物や低沸点成分を除去した脱低沸点粗液から着色のないジヒドロキシアミノ化合物を収率よく製造する方法の開発が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、着色を防止してジヒドロキシアミノ化合物を収率よく製造する方法を提供することにある。通常、着色の目安としては、APHAで50以下の値が重要である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を達成するために鋭意検討した結果、エポキシ化合物とアミノ化合物からジヒドロキシアミノ化合物を製造するに際して、原料の仕込順序を特定することにより、不純物の生成を低減し、着色が防止されたジヒドロキシアミノ化合物を収率よく得ることが出来ることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち、下記式(2)で表されるエポキシ化合物と下記式(3)で表されるアミノ化合物から下記式(1)で表されるジヒドロキシアミノ化合物を製造するに際して、回分式反応器にアミノ化合物(3)を供給した後、エポキシ化合物(2)を逐次添加し、得られたジヒドロキシアミノ化合物を含む反応粗液の未反応アミノ化合物及び低沸点成分を除去して脱低沸点粗液とし、該脱低沸点粗液から蒸溜によりジヒドロキシアミノ化合物と高沸点不純物とを分離精製する工程において、缶出液のジヒドロキシアミノ化合物濃度が20重量%以上になるように高沸点不純物を低濃縮状態で缶出させ、次いで、蒸発器を用いてこの缶出液に含有されたジヒドロキシアミノ化合物を蒸発させて回収することを特徴とするジヒドロキシアミノ化合物の製造方法を提供する。更に、前記発明において、アミノ化合物(3)がアンモニア、エポキシ化合物(2)がグリシドールまたはエピクロロヒドリンであり、ジヒドロキシアミノ化合物(1)が1−アミノ−2,3−プロパンジオールであるジヒドロキシアミノ化合物(1)の製造方法及び、アミノ化合物(3)がモノメチルアミン、エポキシ化合物(2)がグリシドール又はエピクロロヒドリンであり、ジヒドロキシアミノ化合物(1)が1−モノメチルアミノ−2,3−プロパンジオールであるジヒドロキシアミノ化合物(1)の製造方法を提供する。
【0010】
【化6】
【化7】
【化8】
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のジヒドロキシアミノ化合物の製造方法は、反応原料である前記式(3)で表わされるアミノ化合物を回分式反応器に仕込み、これにもう一つの原料である前記式(2)で表わされるエポキシ化合物を逐次添加することからなる。
本発明のジヒドロキシアミノ化合物の製造方法に使用できる原料は、式(2)で表わされるエポキシ化合物であり、式中R1、R2、R3、R4、R5は、各々水素原子またはアルキル基、アルケニル基もしくはアルコキシ基のいずれかの置換基である。各置換基の炭素数は、1〜10であることが好ましく、特に1〜8の範囲である。R6は水酸基あるいはハロゲン基のいずれかの置換基である。
【0012】
具体的には、グリシドール、1,2−エポキシ−3−ブタノール、2,3−エポキシ−1−ブタノール、1,2−エポキシ−3−ペンタノール、1,2−エポキシ−3−ヘキサノール、1,2−エポキシ−3−ヘプタノール、3,4−エポキシ−2−ペンタノール、3,4−エポキシ−4−メチル−2−ペンタノール、1,2−エポキシ−3−デカノール等のR1、R2、R3、R4、R5が各々水素原子またはアルキル基である化合物、4,5−エポキシ−3−ヒドロキシ−1−ペンテン、5,6−エポキシ−4−ヒドロキシ−2−ヘプテン、5,6−エポキシ−4−ヒドロキシ−6−メチル−2−ヘプテン、5,6−エポキシ−4−ヒドロキシ−6−メチル−2−デケン等のR1、R2、R3、R4、R5のいずれかがアルケニル基を含む化合物、4−メトキシ−1,2−エポキシ−3−ヒドロキシブタン、4−エトキシ−1,2−エポキシ−3−ヒドロキシブタン、6−エトキシ−3,4−エポキシ−5−ヒドロキシペンタン等のR1、R2、R3、R4、R5のいずれかがアルコキシ基を含む化合物、あるいはエピクロロヒドリン等のR8がハロゲンを含む化合物が例示できる。
【0013】
なお、エピクロロヒドリンを使用する場合は、下記反応式(3)のようにエピクロロヒドリンのエポキシ基が水で開環し3−クロロ−1,2−プロパンジオールになり脱HCLを行い環化することによりグリシドールとなる。これにアミノ化合物が付加することによりジヒドロキシアミノ化合物が生成する。したがって、3−クロロ−1,2−プロパンジオールはエピクロロヒドリンの加水分解により生成し環化するので、基本的にはグリシドールと同じルートで反応が進行すると考えれる。
【0014】
【化9】
【0015】
本発明のジヒドロキシアミノ化合物の製造方法で使用するもう一方の反応原料は、式(3)で表わされるアミノ化合物であり、式中R6、R7は、各々水素原子またはアルキル基、アルケニル基もしくはアルコキシ基のいずれかの置換基である。各置換基の炭素数は、1〜10であることが好ましく、特には1〜8の範囲である。具体的には、アンモニア、モノメチルアミン、モノエチルアミン、モノ−n−プロピルアミン、モノイソプロピルアミン、モノブチルアミン、等の1級アミン化合物、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、N−エチルメチルアミン、N−ブチルエチルアミン等の2級アミノ化合物、N−エチル−2−メチルアリルアミン等のアルケニル基を含むアミノ化合物、モノメトキシアミン、メチルエトキシアミン、エチルブトキシアミン、ジメトキシアミン、ジブトキシアミン等のアルコキシ基を含むアミノ化合物が挙げられる。例えば、アミノ化合物としてアンモニアをエポキシ化合物としてグリシドールを使用して合成した場合、ジヒドロキシアミノ化合物として、前記の1−アミノ−2,3−プロパンジオールが得られる。
【0016】
本発明においては、アミノ化合物を回分式反応器に仕込み、次いでエポキシ化合物を逐次添加することが必要である。反応時には、上記エポキシ化合物と上記アミノ化合物のモル比は、エポキシ化合物1モルに対し、アミノ化合物を好ましくは2〜100モル、さらに好ましくは3〜50モル使用する。2モル未満の場合は、ジヒドロキシアミノ化合物の収率が低くなり好ましくない。また、100モルを超えると、反応粗液の量ばかり増え空時収率が低下し、アミノ化合物の添加量の割にジヒドロキシアミノ化合物の収率が向上せず好ましくない。
【0017】
好ましい例としては、例えば、アミン化合物としてアンモニア水溶液、エポキシ化合物としてグリシドールを使用した場合、アンモニア水溶液をモル比でグリシドールの15モル倍回分式反応器に仕込んでおくと、生成する1−アミノ−2,3−プロパンジオールは反応粗液中に3〜10重量%程度になり、低沸点成分として未反応のアンモニア及び水等が存在し、高沸点成分としてビス(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミン等が生成する。
【0018】
反応粗液から、過剰のアミン化合物や低沸点成分を除去した脱低沸点粗液に含有されるジヒドロキシアミノ化合物の量は、好ましくは5〜99重量%、さらに好ましくは10〜70重量%である。この範囲であれば、ジヒドロキシアミノ化合物の分解を防止しながら、着色成分等を除去できる。例えば、ジヒドロキシアミノ化合物が1−アミノ−2,3−プロパンジオールの場合は、脱低沸点粗液中に含まれる1−アミノ−2,3−プロパンジオール濃度が30〜99重量%であることが好ましく、脱低沸点粗液中には他にビス(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミン等の高沸点成分や少量の低沸点成分等が含まれる。なお、脱低沸点粗液中に含まれるジヒドロキシアミノ化合物の濃度が上記範囲より低濃度である場合には、予め蒸留等により濃縮し、以後の工程に用いることができる。
【0019】
本発明者らは、ジヒドロキシアミノ化合物を製品化する工程における着色のメカニズムを検討した結果、例えば、1−アミノ−2,3−プロパンジオールの製造方法においては、製品化工程で脱低沸点粗液を蒸留し、留出分のジヒドロキシアミノ化合物と缶出分の高沸点成分とを分離精製する蒸留器内にビス(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミン等の高沸点成分が存在することにより、蒸留塔本体あるいはそのリボイラー内で製品1−アミノ−2,3−プロパンジオールや高沸点成分のビス(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミン等が分解することにより低沸点着色成分が発生し、製品1−アミノ−2,3−プロパンジオールが着色することが判った。
【0020】
本発明では、脱低沸点粗液から蒸留によりジヒドロキシアミノ化合物と高沸点不純物とを分離精製し、製品としてジヒドロキシアミノ化合物を得るまでの工程を製品化工程と云う。以下、ジヒドロキシアミノ化合物が1−アミノ−2,3−プロパンジオールの場合を例にとって説明する。
脱低沸点粗液を蒸留により製品としてのジヒドロキシアミノ化合物と高沸点不純物とに分離精製するために蒸発部(蒸発缶)と蒸留塔とからなる蒸留装置を使用する場合には、蒸発部(蒸発缶)内の温度は60〜200℃であること、特には70〜190℃であることが好ましい。蒸発部内の温度が60℃より低い場合には、反応粗液の粘度が高く、蒸留操作が困難となる場合があるからである。一方、200℃を超える場合は製品留分が熱劣化を生じて着色し易く、また、高温の加熱源が必要となることから好ましくない。蒸発部内の圧力は0.1〜50Torrであり、特には0.5〜40Torrであることが好ましい。圧力が0.1Torr未満の場合には超真空を維持するために高価な設備が必要となりあまり実用的ではない。一方50Torrを超える場合には、圧力が高いため蒸発部内の温度が上昇し、ジヒドロキシアミノ化合物が熱劣化し易く、分解による着色が促進されるからである。本発明において、製品ジヒドロキシアミノ化合物を留出させて高沸点不純物を分離するために使用できる蒸留装置は特に制約はなく、一般的には、蒸発部と蒸留塔とからなる装置が使用できる。この蒸留により排出される缶出液中のジヒドロキシアミノ化合物の濃度は20重量%以上、好ましくは40重量%以上になるような操作条件にすることが必要である。
【0021】
脱低沸点粗液の蒸留により排出される缶出液は、蒸発器を用いて1−アミノ−2,3−プロパンジオールを含む蒸気として留出される。この蒸気の凝縮液は、反応粗液あるいは反応粗液から未反応アミノ化合物や低沸点成分を除去した脱低沸点粗液へ再循環することにより1−アミノ−2,3−プロパンジオールのロスを低減させることが可能となる。再循環先としては、好ましくは反応粗液から未反応アミノ化合物や低沸点成分を除去した脱低沸点粗液が好ましい。これは、蒸発器で留出される1−アミノ−2,3−プロパンジオールは、水に対する溶解性はあるが、粘度が高いため瞬時に溶解するわけではなく、水が多量に含まれる反応粗液に循環すると1−アミノ−2,3−プロパンジオールが反応粗液に溶解せずに2層になり易くなるためである。
また、蒸気凝縮液に含まれるビス(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミンの量は極めてわずかであり、製品塔への蓄積もほとんど認められない。この蒸発器により不純物の分離を効率よく行えることから、製品化工程での缶出液の1−アミノ−2,3−プロパンジオールの低濃度の濃縮を行っていることも含めて、製品着色の防止および収率の改善を行えるようになる。
本発明の製造方法によって得られたジヒドロキシアミノ化合物は、色相が着色度に換算しAPHAの値で50以下であること、より好ましくは45以下、特には40以下であることが望ましい。これは、工業的に使用する際に次工程での収率を良くする点で利点がある。
【0022】
製品化工程の蒸発器から排出される缶出液の低濃縮状態の高沸点成分を濃縮させる場合、例えば精留塔を付備する蒸留装置を用いてジヒドロキシアミノ化合物の回収を行うと回収液が着色し、あるいは回収率が低下し、実用に耐え得るものではなかった。一方、回収を蒸発器、好ましくは精留部を付備しない蒸発器を用いて濃縮を行うことにより製品の着色および収率を大幅に改善し、同時に高沸点成分を高濃度に濃縮させることが可能であることが判った。
【0023】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
攪拌器およびジャケット付き5リットルのガラス製セパラブル反応器に、28重量%アンモニア水溶液2200g仕込み、これにグリシドール182gを6時間かけて仕込3時間熟成を行った。反応温度は15℃にコントロールした。こうして得られた反応粗液中の1−アミノ−2,3−プロパンジオール濃度は6.5重量%であった。
【0024】
この反応粗液をステンレス製流下液膜蒸発装置の上部にデミスターを具備した蒸留装置(蒸留部:40mmφ×1200mmH)を用いて、1600g/Hで仕込み、温度106℃で加熱し、塔頂圧力は760Torrで蒸留を行い、アンモニアと水を留出させ、缶出液をステンレス製流下液膜蒸発装置の上部に規則充填物(住友重機工業(株)製「スルーザーラボパッキング」:比表面積=1700m2/m3)を充填した真空ジャケット式充填塔(50mmφ×110mmH)を具備した蒸留装置に仕込み、蒸発装置の温度152℃、塔頂圧力20Torrで蒸留を行い、更に過剰の水およびアンモニアを除去した。脱低沸点して得られた粗液(脱低沸点粗液)の組成は、1−アミノ−2,3−プロパンジオールが72.0重量%、水分が0.9重量%、その他の成分が27.1重量%であった。
【0025】
次いで、ステンレス製ジャッケットの蒸気加熱部を有する攪拌液膜式蒸発装置に規則充填物(住友重機工業(株)製「スルーザーラボパッキング」:比表面積=1700m2/m3)を充填した真空ジャケット式充填塔(50mmφ×385mmH)を具備した蒸留装置に、先に得られた粗液(脱低沸点粗液)を300g/Hの速度で仕込み、缶出液の1−アミノ−2,3−プロパンジオール濃度を40重量%になるように蒸発装置の温度を一定にし、塔頂圧力2Torr、還流比=1で蒸留した。
缶出液をステンレス製ジャッケットの蒸気加熱部を有する攪拌液膜式蒸発装置に135.5g/Hの速度で仕込み、1−アミノ−2,3−プロパンジオールを90重量%含む留出液を53g/Hで得た。
前記反応粗液から過剰のアンモニアおよび水を除去した脱低沸点粗液:この粗液=300:53の割合で混合し、再度ステンレス製ジャッケットの蒸気加熱部を有する攪拌液膜式蒸発装置の上部にデミスターを具備した蒸留装置(製品塔)に、粗液353g/Hの速度で仕込み、缶出液の1−アミノ−2,3−プロパンジオール濃度を40重量%になるように蒸発装置の温度を一定にし、塔頂圧力2Torr、還流比=1で蒸留した。
こうして得られた留出液の製品のAPHAは40であり、製品化工程でのロス率は3%であった。
【0026】
(参考例1)
実施例1と同様にして脱低沸点処理まで行い、製品化工程では缶出液の1−アミノ−2,3−プロパンジオール濃度を7重量%になるように濃縮した以外は実施例1と同様に操作し、缶出液の再蒸留は実施しなかった。得られた品質については表1に記載する。表中の1APDは、1−アミノ−2,3−プロパンジオールを表す。
【0027】
(参考例2)
実施例1と同様にして脱低沸点処理まで行い、製品化工程では缶出液の1−アミノ−2,3−プロパンジオール濃度を15重量%になるように濃縮した以外は実施例1と同様に操作し、缶出液の再蒸留は実施しなかった。得られた品質については表1に記載した。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】
本発明のジヒドロキシアミノ化合物の製造方法によれば、製品の着色を防止す、ることが出来る。
Claims (3)
- 下記式(2)で表されるエポキシ化合物と下記式(3)で表されるアミノ化合物から下記式(1)で表されるジヒドロキシアミノ化合物を製造するに際して、回分式反応器にアミノ化合物(3)を供給した後、エポキシ化合物(2)を逐次添加し、得られたジヒドロキシ化合物(1)を含む反応粗液の未反応アミノ化合物及び低沸点不純物を除去して脱低沸点粗液とし、該脱低沸点粗液から蒸留によりジヒドロキシアミノ化合物と高沸点不純物とを分離精製する工程において、缶出液のジヒドロキシ化合物濃度が20重量%以上になるように高沸点不純物を低濃縮状態で缶出させ、次いで、蒸発器を用いてこの缶出液に含有されたジヒドロキシアミノ化合物を蒸発させて回収することを特徴とするジヒドロキシアミノ化合物の製造方法。
- アミノ化合物(3)がアンモニア、エポキシ化合物(2)がグリシドール又はエピクロロヒドリンであり、ジヒドロキシアミノ化合物(1)が1−アミノ−2,3−プロパンジオールである請求項1に記載のジヒドロキシアミノ化合物(1)の製造方法。
- アミノ化合物(3)がモノメチルアミン、エポキシ化合物(2)がグリシドール又はエピクロロヒドリンであり、ジヒドロキシアミノ化合物(1)が1−モノメチルアミノ−2,3−プロパンジオールである請求項1に記載のジヒドロキシアミノ化合物(1)の製造方法。
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