JP3998429B2 - 給紙装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、積載された用紙を一枚づつ供給する、例えば複写機等に使用する給紙装置に関し、積載状態の用紙を収容する用紙収容部を複数持ち、一つの用紙収容部の用紙切れに対処し、他の用紙収容部からの用紙移し替え・給紙動作を行うための機構、及びその動作を制御する手段を備えた給紙装置、該給紙装置を装備した画像形成装置(複写機、プリンタ、等)に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、給紙装置として、積載状態の用紙を収容する用紙収容部を複数持ち、給紙が進行して一つの用紙収容部が用紙切れに達したとき、他の用紙収容部からの用紙移し替え、給紙の再開、という一連の動作を行うための手段を備えた装置が知られている。
かかる従来の給紙装置では、用紙移し替え時、用紙収容部間で積載状態のまま用紙を移送して用紙束を移し替え、移し替えされた用紙を収容後、通常行っている給紙動作を行う、即ち給紙部へ用紙束を移送し(通常、上昇させる。この移送を以下では「給紙移送」という)、給紙位置に達したところで給紙搬送手段により一枚づつ、例えば、印刷部に供給する。
この動作を実行するための手段として採用されている従来法によると、用紙収容部間で行う移送と、給紙部を備えた用紙収容部で行う給紙移送は別の駆動源(モータ)を用いている。例えば、用紙収容部間の移送用モータとしてはDCブラシモータが使用され、給紙移送モータとしてはDCブラシレスモータやステッピングモータが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように用紙収容部間で行う移送と給紙移送にそれぞれ別のモータを用い、しかも、用紙移し替え時間、給紙移送時間を短縮するには、高速・高トルクモータが必要となることから、この点が装置のコストアップの要因となっている。しかしながら、これまで、単一駆動源で動作させるといった発想に基づいて構成された装置がなく、未解決のままである。
この課題に対して、単一駆動源で動作させるという発想に基づき検討されている先行例がある。これは、単一駆動源の回転力を、第1用紙収容部に積載された用紙を給紙移送する動力として伝達する伝達機構と、用紙収容部間の用紙移送を行うための移送フェンスに動力を伝達する伝達機構とを設けるとともに、用紙収容部間の用紙移送を行う移送フェンスの移送速度を、移送元の第2用紙収容部の残量検知量に応じて可変する制御を行うことにより、用紙移し替え時間の短縮化を図るものである。
【0004】
しかしながら、上記検討策では用紙収容部間の移送時間は短縮できるが、給紙移送、即ち給紙動作位置へ用紙を移送するために積載する板の上昇、下降動作による行われる移送、については考慮されておらず、この部分での短縮化が図られていないという問題があった。
本発明は、積載状態の用紙を収容する用紙収容部を複数持ち、一つの用紙収容部の用紙切れに対し、他の用紙収容部からの用紙移し替え・給紙動作を行うための機構を備えた給紙装置における上述の従来技術及び先行例の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、単一駆動源によりかかる一連の用紙移し替え・給紙動作を行うようにし、かつ、給紙移送の搬送時間を含め用紙移し替え・給紙に要する時間の短縮化を図り、高性能な給紙装置及び該給紙装置を備えた画像形成装置(複写機、プリンタ、等)を提供することにある。
また、上記した目的を遂行するために新たに採用する手段によるコストアップを最小限に抑えるようにした上記給紙装置及び該給紙装置を備えた画像形成装置(複写機、プリンタ、等)を提供することをさらなる目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、積載状態の用紙を収容する第1用紙収容部と、第1用紙収容部に収容されている用紙を給紙搬送する手段と、第1用紙収容部に並置し、積載状態の用紙を収容する第2用紙収容部と、第2用紙収容部に収容した用紙を第1用紙収容部へ移送する第1用紙移送手段と、第1用紙収容部に収容した用紙を初期位置から給紙搬送の動作位置へ移送する第2用紙移送手段と、前記給紙搬送手段、第1用紙移送手段及び第2用紙移送手段を駆動する駆動手段と、前記駆動手段を制御する駆動制御手段とを有する給紙装置であって、前記駆動手段は、共通の駆動源から給紙搬送手段、第1用紙移送手段及び第2用紙移送手段のそれぞれにクラッチを介して動力を伝達する手段を備え、前記駆動制御手段により前記各クラッチのオン/オフ動作を制御するようにしたことを特徴とする給紙装置である。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載された給紙装置において、前記第2用紙収容部に用紙の残量を検知するセンサを設け、前記駆動制御手段は、前記センサの検知量に応じて負荷時の駆動源の出力速度を制御するようにしたことを特徴とするものである。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載された給紙装置において、前記駆動制御手段は、第2用紙移送手段を、第2用紙収容部から移送された用紙を直ちに移送するとき以外の負荷状態で駆動するときに、駆動源を最大負荷に対応して定めた所定の出力速度に制御するようにしたことを特徴とするものである。
【0008】
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載された給紙装置において、前記駆動制御手段は、第2用紙移送手段を無負荷状態で駆動するときに、駆動源を最大の出力速度に制御するようにしたことを特徴とするものである。
【0009】
請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載された給紙装置において、前記駆動制御手段は、第2用紙移送手段に動力を伝達する手段に設けたクラッチをオンにするタイミングを、給紙搬送手段に動力を伝達する手段に設けたクラッチのオフ中に行うようにしたことを特徴とするものである。
【0010】
請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載された給紙装置において、前記駆動手段は、第2用紙移送手段の負荷状態における駆動、第1用紙移送手段を初期位置に戻すための無負荷状態における駆動、給紙搬送手段の駆動、の各駆動時の駆動源における駆動方向を一致させ、同時駆動を可能にしたことを特徴するものである。
【0011】
請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載された給紙装置において、初期位置から給紙搬送の動作位置への第2用紙移送手段の駆動量を第1用紙収容部に収容されている用紙の残量として検出する手段を備えたことを特徴するものである。
【0012】
請求項8の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載された給紙装置において、初期位置から給紙搬送の動作位置への第2用紙移送手段の駆動量を正常動作時の最大駆動量によりチェックすることにより、異常検知を行う手段を備えたことを特徴するものである。
【0013】
請求項9の発明は、請求項1乃至8のいずれかに記載された給紙装置を備えたことを特徴とする画像形成装置である。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の給紙装置を添付する図面とともに示す以下の実施例に基づき説明する。なお、以下に示す実施例装置は、複写機等の画像形成装置における構成要素としても適用し得るものである。
本発明の給紙装置に係わる一実施例を示す図1、図2を参照して、装置の構成と動作の概要を説明する。
図1は、給紙装置全体の概略図(同図(a)は正面図、(b)は、一部の平面図)で、ここでは、画像形成装置に給紙する例を示しており、画像形成装置16の下部に給紙装置17を設置した状態を示している。
給紙装置17は、小サイズ用紙によるデッドスペースをなくすために小サイズ用紙を横方向に並列して収納できるように、トレイ11内部に第1用紙収容部Aと第2用紙収容部Bを設けている(図1(b)参照)。トレイ11は給紙装置17から抜き差し可能な構成で、使用者が用紙をセットするときにはトレイ11を引き出して用紙束10A,10Bのセットを行う。第1用紙収容部A上には給紙手段(ピックアップコロ14、給紙コロ15、分離コロ13、搬送ローラ21)を設けており、底板9に積載されている用紙束10Aの最上面から画像形成装置16に用紙を給紙する。
給紙手段の上部には、上限検知センサ20を設け、このセンサでピックアップコロ14の位置を検知し、常に給紙高さを保つように制御する。
用紙束10Aの上面近くにペーパーエンドセンサ22を設け、このセンサで底板9に積載された用紙の有無を検知する。
トレイ11の下部に下限検知センサ23を設け、このセンサにより底板9が下限位置にあることを検知する。
第1用紙収容部Aの用紙切れが起きると、第2用紙収容部Bに積載された用紙束10Bを移し替えする。移し替え時に積載された用紙束10Bをそのまま一括して移送し、第1用紙収容部Aへ押し込むために、移送フェンス12を用いる。この時、移送フェンス12の初期停止位置をホームポジションセンサ26で検知し、移送フェンス12の押し込み停止位置を押し込みセンサ24で検知する。
また、第2用紙収納部Bに積載された用紙10Bの有無をペーパーエンドセンサ25で検知し、用紙積載量を残量検知センサ(1)18,(2)19で検知する。残量検知センサ(1)18,(2)19は、その検出信号の組み合わせで、数段階(本例は3段階)で用紙残量の検知が可能となるように、センサ数を定めるようにする。
【0015】
図2を参照して、この給紙装置の用紙供給に係わる一連の動作の概要を説明する。図2は動作状態の遷移を示し、同図中の(a)→(e)の順に動作が進行する。
図2(a)の状態にある第1用紙収容部Aに積載された用紙束10Aが給紙により消費されていき、図2(b)の用紙束10Aがなくなった状態になると、ペーパエンドセンサ22が用紙切れを検知して、底板9が下限位置まで下降し、図2(c)に示す底板9が下限に位置(初期位置)する状態となる。
ここで、下限センサ23が下限を検知すると、第2用紙収容部Bに積載された用紙束10Bの第1用紙収容部Aへの移送を始める。用紙束10Bは移送フェンス12により積載状態のまま図2(c)に示すC方向へ動かされ、図2(d)の状態を経て、第1用紙収容部Aに押し込まれる。
用紙束10Bの第1用紙収容部Aへの押し込みが完了すると、給紙移送に入り、図2(e)のように底板9が上昇して用紙束10Bが給紙位置まで上昇し、給紙位置に用紙束10Bが位置すると給紙可能状態となる。
この給紙移送動作と同時に、移送フェンス12がD方向に初期位置まで戻り動作をする。用紙移送後の戻り動作は、ホームポジションセンサ26がONするまで、移送フェンス12を戻して初期位置に停止させる。
第1用紙収容部Aに積載された用紙束10Aが無くなってから、第2用紙収容部Aにあった用紙束10Bが給紙位置に移動されるまでの時間が「用紙移し替え時間」となり、用紙移し替え時間中は、画像形成装置16が一時的に停止状態となる。
【0016】
ここで、図2の動作の制御を含むこの給紙装置全体の動作を制御する制御システムについて、その概要を示す。
図21は、この制御システムのブロック図である。
図21に示すように、制御部30は、マイクロコンピュータよりなり、本装置全体、即ち、ここでは画像形成装置16への給紙を行うので、画像形成装置16側の画像処理制御部40を含め、用紙の供給に係わる動作を実行するための給紙装置17の動作に係わる各部を、その制御下においている。
制御部30は、図1,2にその配置と役割を示した各種のセンサ18〜20,22〜26の検知信号等を入力とし、搭載した動作プログラムに従って必要な指令をドライバIC35,37等に出力し、ステッピングモータ(STM)1を制御し、同時に後記する駆動系に設けた各種クラッチ6〜8のON/OFFを制御することにより、用紙の供給に係わる動作の実行を可能とする。
【0017】
次いで、上記した用紙の用紙収容部A−B間の移送、給紙移送及び給紙搬送を行う駆動系について、図5を参照して、その概要を説明する。
用紙の移送・給紙の駆動源としてのモータは、ブラシレスモータ、ステッピングモータ、ブラシモータなどを使用することが可能であるが、この実施例では、ステッピングモータとし、図5においてSTM1として示す。本発明では、単一のSTM1により、用紙収容部A→B間の用紙10Bの移送、用紙収容部Aにおける用紙10Aの給紙移送及び画像形成装置16への給紙搬送のための動力を付与する。
STMlからの駆動力は、ベルト2cによってギア2aに伝達され、ギア2aからギア4a下流の駆動伝達機構(駆動伝達機構Bとする)に分かれる。
ギア2aからは、さらにギア2b→3aと伝達され、ギア3aからベルト5gでギア5a下流の駆動伝達機構(駆動伝達機構Cとする)に分かれる。
ギア3aからの駆動はギア3b→ベルト3eに伝達され、ギア3a下流の駆動伝達機構(駆動伝達機構Aとする)に分かれる。
【0018】
駆動伝達機構Aは、ギア3a,3b,3c,3d、ベルト3eからなり、第1用紙収容部Aに積載された用紙束10Aから用紙を一枚づつ画像形成装置16へ給紙搬送するための駆動列を構成する。
より詳しくいうと、駆動伝達機構Aは、給紙クラッチ6を備えており、給紙クラッチ6をONにすると、ピックアップコロ14、給紙コロ15、分離コロ13に駆動力が伝達され、これらの機構の動作により用紙束10A最上部の用紙が給紙される。搬送ローラ21は、ギア3aとベルト3eで連結されているので、STM1からの駆動力が直接伝達される。
駆動伝達機構Bは、ギア4a,4b,4c、ベルト4d,4e、ギア4f、ベルト4gからなり、移送フェンス12を動作させるための駆動列を構成する。また、駆動伝達機構Bは、移送クラッチ7を備えており、移送クラッチ7をONにすると、ギア4cからの駆動がギア4fに伝わり、トレイ11内に設けたベルト4gが回転してベルト4gに固定された移送フェンス12が左右に移動することになる。
駆動伝達機構Cはギア5a,5b,5c,5d,5e,5f、ベルト5gからなり、給紙移送のために底板9を上昇、下降させるための駆動列を構成する。また、駆動伝達機構Cは、上昇クラッチ8を備えており、上昇クラッチ8をONにすると、ギア5bからの駆動がギア5c,5d,5e,5f,5hに伝わり、トレイ11内に設けたベルト5iが回転して、ベルト5iに固定されている底板9を移動させることになる。上昇クラッチ8は、伝達駆動機構Cの上流に配置して、上昇クラッチ下流でギア比を落とし込むことでトルクを得ている。また、ギア比を高くとることで、上昇クラッチ8をOFFにしたときでも、底板9位置を保持することが出来る。
【0019】
次に、上記の駆動機構A〜Cにより用紙収容部A−B間の移送及び給紙移送を行う場合の動作例を示す。
図5に示す装置の状態は、ユーザによって各用紙収容部A,Bに用紙を補給した状態で、駆動系はすべて停止状態にある。
ユーザによる用紙補給後に、引き出していたトレイ11を戻し、給紙装置17内にセットされると、図6に示すように、STMlをCCW(逆)回転方向に回し、駆動力を駆動伝達機構A,B,Cそれぞれに伝達し得るようにする。
このときには、給紙移送動作を行う必要があるので、上昇クラッチ8をON状態とし、移送クラッチ7と給紙クラッチ6をOFF状態とする。
このように設定すると、図6の矢印に示すように、駆動伝達機構Cの各伝達機構が動作し、底板9が上昇を開始する。
上昇により所定位置に用紙の上端が達し、給紙移送が完了すると、次いで給紙動作を開始させる。給紙動作では、図7に示すように、上昇動作と同様にSTMlをCCW(逆)回転方向に回し、駆動力を駆動伝達機構A,B,Cそれぞれに伝達し得るようにする。
給紙動作中は、給紙クラッチ6を用紙の給紙タイミングに合わせて間欠的にON/OFF動作させる。ON動作時には図7の矢印に示すように、駆動伝達機構Aの各伝達機構が動作し、給紙動作をし、次々と用紙を画像形成装置16に送り込む。また、給紙動作中に、用紙10Aを給紙することによって用紙が少なくなると、ピックアップコロ14に連動している上限センサ22が用紙減り(給紙位置から外れたこと)を検知するので、センサの検知信号により上昇クラッチ8をONさせる。ONさせると、図7の矢印に示すように、駆動伝達機構Cの各伝達機構が動作し、底板9を上昇させて、給紙位置を一定に保つ。なお、この給紙動作中には、移送クラッチ7をOFF状態に保ち、用紙10Bの移送を禁止する。
上記のように、駆動伝達機構Aによる給紙動作と、駆動伝達機構Cによる底板9の上昇動作を行うとき、STMlの回転方向が同一であるから、同時に動作させる、即ち給紙中に底板9を上昇させるような動作が出来る。
【0020】
上記の給紙動作により、第1用紙収納部Aの用紙10Aが供給され、すべて消費されると、給紙動作を停止し(給紙クラッチ6をOFFし)、空になった底板9に第1用紙収納部Bからの用紙の移し替えを行うための動作に移行する。この動作は、底板9を下降させるための動作で、図8に示すように、STM1をCW回転させ、上昇クラッチ8をON状態とする。ON状態にすると、図8の矢印に示すように、駆動伝達機構Cの各伝達機構が動作し、底板9が下降する。なお、この動作中にも、移送クラッチ7のOFF状態を保ち、用紙10Bの移送を禁止する。
底板9が下降し、下限位置に達すると、下限センサ23をONし、下降動作が完了すると、次いで用紙10Bの移し替えを行うための移送動作を開始させる。用紙10Bの移送動作では、図9に示すように、STMlをCW回転させ、移送クラッチ7をON状態とする。ON状態とすると、図9の矢印に示すように、駆動伝達機構Bの各伝達機構が動作し、移送フェンス12を第1用紙収納部Aに向けて移動させ、第2用紙収納部Bに積載され用紙束10Bを移送する。
【0021】
移送フェンス12が移動し、押し込み限界位置に達すると、押し込みセンサ24をONし、移送動作が完了すると、次いで、移し替えた用紙10Bの給紙移送動作、及び移送フェンス12の戻し動作を開始させる。これらの動作では、図10に示すように、STMlをCCW回転させ、上昇クラッチ8をON状態とし、移送クラッチ7もON状態とする。
これらのクラッチをいずれもON状態とすると、図10の矢印に示すように、駆動伝達機構B及び駆動伝達機構Cの各伝達機構が動作し、移送フェンス12の戻り動作と底板9の上昇動作を、同時に行う。STMl回転方向が同じなので、このような動作が可能となる。
移送フェンス12が初期位置に達すると、ホームポジションセンサ26を0Nし、戻り動作を完了し、他方、底板9が上昇し、上限位置に達すると、上限検知センサ20をONし、給紙移送動作を完了すると、図11に示すように、給紙動作が可能な状態となる。
ここに、図10に示すように、移送フェンス12の戻り動作と底板9の上昇動作を同時に行うようにすると、STMlのトルクによっては、同時動作による負荷アップによってトルク不足も考えられる。このような時は、底板9の上昇動作完了後に、移送フェンス12の戻り動作を実施してもよい。なお、移送フェンス12の戻り動作完了後に、底板9の上昇動作を実施してもよいが、「用紙移し替え時間」短縮の目的から外れてしまうので、適正な動作といえない。
また、底板9の上昇動作完了後に移送フェンス12の戻り動作を行う場合は上昇動作完了時点で給紙動作が再開されるが、給紙動作におけるSTMlの回転方向と移送フェンス12の戻り動作における回転方向が同じなので、給紙動作中においても移送戻り動作は可能となり、時間の短縮効果を損なうことはない。
上記のように、駆動機構A〜Cにより用紙収容部A−B間の移送及び給紙移送を行う場合に、駆動源のCCW逆方向の回転力を第1用紙収容部に積載された用紙を給紙移送する回転力と移送フェンス戻り動作と底板を上昇する回転力とし、CW正方向の回転力を移送フェンス用紙移送動作する回転力に設定することにより、適正な動作が可能になる。
【0022】
本発明においては、単一駆動源であるSTM1により一連の用紙移し替え・給紙動作を行うようにし、かつ、STM1への負荷を考慮しながら、給紙移送の搬送時間を含め用紙移し替え・給紙に要する時間を可能な限り短縮化し、装置としての最適なパフォーマンスを得ようとするものである。このために、負荷の一部をなす用紙の積載量(移送する用紙の残量)により負荷の変動を見積もり、その負荷に応じた動作をSTM1に行わせ、或いはSTM1の負荷を調整する制御を行う。
次に、本実施例装置におけるかかる制御動作に関する説明を行う。
以下に示す給紙装置の制御動作は、装置の制御部30が搭載した動作プログラムにより、実施することが可能である。
【0023】
先ず、移送する用紙を積載する第2用紙収容部Bの用紙残量により制御動作を変更する例を示す。
図14は、用紙残量により制御動作を変更する場合の実施例のフローを示す。この実施例では、残量により用紙移し替えの用紙移送及び給紙移送における速度を変更し、STM1の負荷に無理が掛からない最大速度で動作を行うようにする。
図3は、用紙束10Bの残量が少ない場合の用紙供給に係わる一連の動作状態の遷移を示し、図4は、用紙束10Bの残量が多い場合の一連の動作状態の遷移を示す。
図14のフローでは、残量検知センサ(1)18の検知信号のON/OFFをチェックし(S141)、残量検知センサ(2)19のON/OFFをチェックし(S142)、その結果により3段階の残量のいずれであるかを知り、残量に応じて用紙移し替えの用紙移送速度及び給紙移送速度(上昇速度)を選択し(S143〜S145)、選択した速度の設定をする(S146)。3段階の速度は、移送速度1(高速)・移送速度2(中速)・移送速度3(低速)で、上昇速度1(高速)・上昇速度2(中速)・上昇速度3(低速)である。
【0024】
用紙残量が少ない図3の場合、残量検知センサ(2)19がOFFであり、負荷が小さく、STM1は高速回転が可能であるから、移送速度1と上昇速度1を設定する(S145)。この設定により、移送動作と上昇動作の時間が短縮できる。なお、図3中に矢印の長さでその速度が示されるように、負荷が小さいときには、底板9の上昇速度は、下降速度に相当する速度で動作させる、即ちSTM1のCW/CCWの設定を変えるだけで底板9の下降(図3(a)、図8参照)と上昇(図3(c)、図10参照)を行うことができる。
用紙残量が多い図4の場合、残量検知センサ(2)19、残量検知センサ(1)18のいずれもONであり、負荷が大きく、用紙10Bの移動時、STM1は低速回転を必要とするから、移送速度3と上昇速度3を設定する(S143)。この設定により、安定した移送動作により上昇動作を最適の時間で行う。なお、図4中に矢印の長さでその速度が示されるように、負荷が大きいときには、底板9の上昇速度は、下降速度より低速で動作させる、即ちSTM1のCW/CCWの設定と、速度の設定の両方を変え、底板9の下降(図4(a)、図8参照)と上昇(図4(c)、図10参照)を行うようにする。
【0025】
次に、底板9の上昇による給紙移送に係わる実施例を説明する。
底板9の上昇動作が行われるタイミングとしては、「電源投入時」「トレイ挿入時」「移し替えの用紙移送完了後の上昇時」の3つの状況がある。
「移し替えの用紙移送完了後の上昇」に関しては、上記した図14のフローに示すように、底板9に積載されている用紙残量を上昇前に第2用紙収容部Bの残量検知センサ18,19により見積もることにより、適正な上昇速度に切り替えることが可能だが、「電源投入時」或いは「トレイ挿入時」に関しては、第1用紙収容部Aには残量検知センサがなく、上昇動作前に底板9に積載されている用紙量の検知ができない。
したがって、この場合には、最大積載量を考慮したトルクを出力するために上昇速度3(低速)を常に設定するようにして、異常の発生を防止する。
図12は、電源投入時のフローを示す。ここでは、初期設定値を上昇速度3(低速)として設定し、上昇動作に関係するカウンタを初期化するために、そのリセットを行う(S121)。なお、「トレイ挿入時」等、「移し替えの用紙移送完了後の上昇時」以外に、底板9の上昇動作が行われる場合には、図12と同様のフローを実行する。
【0026】
次に、底板9の下降動作に係わる実施例を説明する。
底板9が下降動作するときは、常に底板9上に用紙束が積載されていない状態である。従って、STM1への負荷がもっとも少ない状態であるから、下降時は、常に高速回転による動作とする。
図17は、下降動作時のフローを示す。ここでは、先ず、制御モードとして、STM1に高速、CW方向の回転を設定し、上昇クラッチ8をONに設定し(S171)、動作を開始する(図8、参照)。下限検知センサ23のONをチェックし(S172)、OFFの間、STM1のステップ数をカウンタにより加算して(S175)、加算値が所定値に達したかをチェックして(S176)、所定値に達する前に下降動作が終了した場合には、異常終了であるから動作を停止し、異常処理を行う(S177)。
他方、下限検知センサ23をONすると、STM1を停止すると同時に、上昇クラッチ8をOFFし、下降動作を終了させた(S173)後、第2用紙収容部Bの用紙Bを移送する動作の開始指示を行う(S174)。
【0027】
次に、給紙中における底板9の上昇動作に係わる実施例を説明する。
この上昇動作は、給紙中に減っていく用紙により用紙面の位置が変化するので、適正な位置を保つための動作である(図7,参照)。給紙クラッチ6のON/OFFに関係なく、上限検知センサ20の検知信号によって上昇クラッチ8をON/OFFさせて、底板9を上昇させる制御である。
場合によっては給紙クラッチ8と上昇クラッチ8が同時にONすることもある。STM1のトルクに余裕があるときは、給紙クラッチ8と上昇クラッチ8が同時にONしても問題はない。
図15は、給紙中における底板9の上昇動作のフローを示す。ここでは、給紙クラッチ8と上昇クラッチ8が同時にONしてもよい例であり、上限検知センサ20のOFFをチェックし(S151)、OFFの間、上昇クラッチ8をONにして(S152)、底板9上昇させ、STM1が動作するたびに、その駆動パルスを加算計測する(S153)。上昇させることにより、上限検知センサ20がOFFからON状態になったときに、上昇クラッチ8をOFFし、上昇を止める(S154)。給紙により用紙が減り、用紙がなくなるとペーパエンド検知センサ22がONになるので、このセンサのONをチェックし(S155)、ON時に、給紙動作を停止し、底板9の下降動作の処理を開始するとともに、カウンタ値を初期化するためにカウンタのリセットを行う(S156)。
【0028】
図16は、給紙中における底板9の上昇動作のフローの他の実施例を示す。この例では、給紙クラッチ6のON/OFF状態をチェックして、給紙クラッチOFF状態のときのみに上昇クラッチ8をできるようにしたものである。給紙中は間欠的に給紙クラッチON/OFFしているので、OFFタイミングを利用して底板9を上昇させることが出来る。給紙クラッチ8と上昇クラッチ8が同時にONすることがないのでSTM1への負荷が低減出来る。
フローとしては、給紙クラッチ6のOFF状態をチェックし(S161)、ON状態では上昇動作を行わない。
給紙クラッチ6のOFF時に動作を可能にし、先ず、上限検知センサ20のOFFをチェックし(S162)、OFFの間、上昇クラッチ8をONにして(S163)、底板9上昇させ、STM1が動作するたびに、その駆動パルスを加算計測する(S164)。上昇させることにより、上限検知センサ20がOFFからON状態になったときに、上昇クラッチ8をOFFし、上昇を止める(S165)。給紙により用紙が減り、用紙がなくなるとペーパエンド検知センサ22がONになるので、このセンサのONをチェックし(S166)、ON時に、給紙動作を停止し、底板9の下降動作の処理を開始するとともに、カウンタ値を初期化するためにカウンタのリセットを行う(S167)。
【0029】
次に、用紙移し替えの用紙移送、及び移し替え移送完了後に同時に動作が可能な底板9の上昇動作と移送フェンス12の戻し動作に係わる実施例を説明する。移送完了後に行う底板9の上昇動作と移送フェンス12の戻し動作は、STM1の回転方向を同じにしているので、同時に動作が可能である(図10、参照)。従って、用紙の移し替え移送完了後に、これらの処理開始を同時に起動する。この動作により、無駄な時間がなく再給紙可能な状態に移行することを可能にする。
図18は、用紙移し替えの用紙移送動作のフローの実施例を示す。
ここでは、先ず、用紙移し替え動作を行わせるために、STM1に上述の負荷条件(用紙残量)に従う所定速度、CW方向の回転を設定し、移送クラッチ7をONに設定し(S181)、動作を開始する(図9、参照)。押し込み検知センサ24のONをチェックし(S182)、押し込み検知センサ24がONになると、STM1を停止すると同時に、移送クラッチ7をOFFし、移送動作を終了させた(S183)後、移送フェンス12の戻し動作の開始指示、及び移し替えられた用紙Bをを載せた底板9の上昇動作の開始指示を行う(S184)。
【0030】
図19は、移送フェンス12の戻し動作のフローの実施例を示す。
ここでは、先ず、移送フェンス12の戻し動作を行わせるために、STM1に上述の負荷条件(用紙残量)に従う所定速度(底板9の上昇動作に対応)、CCW方向の回転を設定し、かつ移送クラッチ7をONに設定し(S191)、動作を開始する(図10、参照)。移送フェンス12が戻ることにより検知する、ホームポジション検知センサ26のONをチェックし(S192)、押し込み検知センサ26がONになると、移送クラッチ7をOFFし、移送フェンス12の戻し動作を終了させた(S193)後、底板9の上昇動作が動作中であるか否かをチェックする(S194)。動作中であれば、戻し動作を終了させる。上昇動作が停止していれば、底板9の上昇動作が終了しているので、STM1の駆動を必要としないので、モータをOFFし(S195)、フローを終了させる。
【0031】
次に、給紙動作時に第1用紙収容部Aにおける用紙残量を検出する動作に係わる実施例を説明する。
本発明では、給紙動作時に底板9の上昇動作をSTM1で駆動する(図7、参照)ので、底板9の移動距離をSTM1に加えるパルスによって換算できる。
底板9の移動距離(下限からの距離)は、用紙の残量に反比例するので、用紙の残量を用紙を載せた底板9の移動距離を上昇中の駆動パルスの加算(累積)値を算出することで、底板9上に積載されている用紙束の残量が検知できる。
図13は、給紙動作時に第1用紙収容部Aにおける用紙残量を算出するフローの実施例を示す。ここでは、カウント数のチェックを2000、1000カウントの2箇所で行うことで3段階の残量検知を行っているがチェック数を多くすることでさらに細かい残量検知が可能となる。
フローとしては、先ず、カウント加算値が2000を越えているか否かをチェックし(S131)、越えていれば、残量10%を報知する(S135)。越えていなければ、さらにカウント加算値が1000を越えているか否かをチェックする(S132)。ここで、1000を越えていれば、残量50%を報知し(S134)、1000を越えていなければ、残量100%を報知する(S133)。
【0032】
次に、底板9の上昇動作の異常を検出する動作に係わる実施例を説明する。
本発明では、底板9の上昇・下降動作をSTM1の駆動により行うので、下限検知センサ23からの底板9の移動距離をSTMlに加えるパルス数のカウント値によって換算できる。従って、下限検知センサ23による検知位置から上限検知センサ20がONするまでのカウント値の最大値は、正常に動作する場合、定められた値になるので、底板9の上昇動作時に駆動パルスのカウント値をチェックすることにより、正常/異常の判断を行うことができる。
ここでは、用紙移し替えにより移送した用紙を載せ、下限位置にある底板9が上昇動作をするときに(図8、図10、参照)、加算するカウント加算値が前記所定値として定めた最大カウント加算値を超えることにより装置の異常を検知する。
【0033】
図20は、かかる上昇動作時のフローの一例を示す。ここでは、先ず、底板9の上昇動作を行うために、STM1に上述の負荷条件(用紙残量)に従う所定速度、CCW方向の回転を設定し、かつ上昇クラッチ8をONに設定し(S201)、動作を開始する(図10、参照)。この時、カウンタをリセットする。
上限検知センサ20のONをチェックし(S202)、OFFの間、STM1のステップ数をカウンタにより加算して(S206)、加算値が所定値(最大カウント加算値)に達したかをチェックして(S207)、上限に達する前に加算値が所定値を越えた場合には、異常動作が起きているので動作を停止し、異常処理を行う(S208)。異常処理は、同時にSTM1、上昇クラッチ8をOFFすることで機械を停止させ、画像形成装置16に異常を報知する。
他方、上限検知センサ20をONすると、STM1を停止すると同時に、上昇クラッチ8をOFFし、上昇動作を終了させた(S203)後、上昇動作と同時に起動した移送フェンス12の戻し動作の動作状態を確認し(S204)、動作中であれば、このまま上昇動作を終了させ、戻し動作が終了していれば、STM1をOFFして、上昇動作を終了させる(S205)。
【0034】
【発明の効果】
(1) 請求項1の発明に対応する効果
共通の駆動源から給紙搬送手段、第1用紙移送手段及び第2用紙移送手段のそれぞれにクラッチを介して動力を伝達する手段を備え、前記駆動制御手段により前記各クラッチのオン/オフ動作を制御するようにしたことにより、従来のように、それぞれに独立したモータを用いることなく、簡単な構成で同時駆動を可能とし、動作の高速化ができ、高性能の給紙装置を安価に提供することが可能になる。
(2) 請求項2の発明に対応する効果
上記(1)の効果に加えて、残量検知量に応じてモータの出力速度を切り替える制御を行うので、STM1への負荷を考慮しながら、安定した動作で給紙移送の搬送時間を含め用紙移し替え・給紙に要する時間を短縮でき、装置としての最適なパフォーマンスを得ることを可能にする。
【0035】
(3) 請求項3の発明に対応する効果
上記(1)、(2)の効果に加えて、用紙移し替え後、直ちに給紙移送を行う場合以外の負荷状態で第2用紙移送手段を駆動するときに、駆動源を最大負荷に対応して定めた所定の出力速度に制御するようにしたことにより、電源投入時或いはトレイ挿入時などの用紙残量が不明なときでも、安定した移送動作がが可能になる。
(4) 請求項4の発明に対応する効果
上記(1)〜(3)の効果に加えて、第2用紙移送手段を無負荷状態で駆動するときに、駆動源を最大の出力速度に制御するようにしたことにより、用紙移し替え・給紙に要する時間を短縮することが可能になる。
(5) 請求項5の発明に対応する効果
上記(1)〜(4)の効果に加えて、第2用紙移送手段に動力を伝達する手段に設けたクラッチをオンにするタイミングを、給紙搬送手段に動力を伝達する手段に設けたクラッチのオフ中に行うようにしたことにより、駆動源(STMモータ等)が発生するトルクを低減でき、駆動源を小型化、低価格化できる。
【0036】
(6) 請求項6の発明に対応する効果
上記(1)〜(5)の効果に加えて、給紙手段の動作位置への給紙移送と、用紙収容部間の移送後の移送戻り動作と、給紙動作の同時駆動を可能にしたことにより、一連の動作により行う用紙切り替え時間を短縮でき、再給紙状態にはやく移行できる。
(7) 請求項7の発明に対応する効果
上記(1)〜(6)の効果に加えて、初期位置から給紙搬送の動作位置への第2用紙移送手段の駆動量を第1用紙収容部に収容されている用紙の残量として検出することにより、用紙残量を正しく検知することが可能なる。
(8) 請求項8の発明に対応する効果
上記(1)〜(7)の効果に加えて、初期位置から給紙搬送の動作位置への第2用紙移送手段の駆動量を、正常動作時の最大駆動量によりチェックすることにより、装置の異常をよりはやく確実に検知でき、機械へのダメージを最小限にすることが可能になる。
(9) 請求項9の発明に対応する効果
上記(1)〜(8)の効果を複写機、プリンタ、等の画像形成装置において実現することができ、画像形成装置の性能の向上を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係わる給紙装置全体を概略図にて示す。
【図2】 本発明の実施例に係わる給紙装置の用紙供給に係わる一連の動作状態の遷移を示す。
【図3】 用紙束の残量が少ない場合の用紙供給に係わる一連の動作状態の遷移を示す。
【図4】 用紙束の残量が多い場合の用紙供給に係わる一連の動作状態の遷移を示す。
【図5】 用紙収容部A−B間の移送、給紙移送及び給紙搬送を行う駆動系の実施例を示す。
【図6】 図5に示す駆動系において、給紙移送を行う場合の動作状態を説明する図である。
【図7】 図5に示す駆動系において、給紙搬送と給紙移送を同時に行う場合の動作状態を説明する図である。
【図8】 図5に示す駆動系において、底板の戻し動作を行う場合の動作状態を説明する図である。
【図9】 図5に示す駆動系において、用紙移し替え時の移送を行う場合の動作状態を説明する図である。
【図10】 図5に示す駆動系において、給紙移送と移送フェンスの戻し動作を同時に行う場合の動作状態を説明する図である。
【図11】 図5に示す駆動系において、給紙移送動作を完了し、給紙動作が可能な状態になった場合を説明する図である。
【図12】 電源投入時(初期設定時)に行う底板の上昇による給紙移送に係わるフローチャートを示す。
【図13】 給紙動作時に第1用紙収容部Aにおける用紙残量を算出するためのフローチャートを示す。
【図14】 用紙残量により制御動作を変更する動作に係わるフローチャートを示す。
【図15】 給紙中における底板の上昇動作に係わるフローチャートの一例を示す。
【図16】 給紙中における底板の上昇動作に係わるフローチャートの他の例を示す。
【図17】 底板の下降動作に係わるフローチャートを示す。
【図18】 用紙移し替えの移送動作に係わるフローチャートを示す。
【図19】 移送フェンスの戻し動作に係わるフローチャートを示す。
【図20】 底板の上昇動作の異常を検出する動作に係わるフローチャートを示す。
【図21】 給紙装置の動作を制御する制御システムの概要を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…STM(ステップモータ)、 6…給紙クラッチ、
7…移送クラッチ、 8…上昇クラッチ、
9…底板、 10A,10B…用紙、
11…トレイ、 12…移送フェンス、
14…ピックアップコロ、 15…給紙コロ、
16…画像形成装置、 17…給紙装置、
18…残量検知センサ(1)、 19…残量検知センサ(2)、
20…上限検知センサ、 21…搬送ローラ、
22…ペーパーエンドセンサ、 23…下限検知センサ、
24…押し込みセンサ、 25…ペーパーエンドセンサ、
26…ホームポジションセンサ、 30…制御部。

Claims (9)

  1. 積載状態の用紙を収容する第1用紙収容部と、第1用紙収容部に収容されている用紙を給紙搬送する手段と、第1用紙収容部に並置し、積載状態の用紙を収容する第2用紙収容部と、第2用紙収容部に収容した用紙を第1用紙収容部へ移送する第1用紙移送手段と、第1用紙収容部に収容した用紙を初期位置から給紙搬送の動作位置へ移送する第2用紙移送手段と、前記給紙搬送手段、第1用紙移送手段及び第2用紙移送手段を駆動する駆動手段と、前記駆動手段を制御する駆動制御手段とを有する給紙装置であって、前記駆動手段は、共通の駆動源から給紙搬送手段、第1用紙移送手段及び第2用紙移送手段のそれぞれにクラッチを介して動力を伝達する手段を備え、前記駆動制御手段により前記各クラッチのオン/オフ動作を制御するようにしたことを特徴とする給紙装置。
  2. 請求項1に記載された給紙装置において、前記第2用紙収容部に用紙の残量を検知するセンサを設け、前記駆動制御手段は、前記センサの検知量に応じて負荷時の駆動源の出力速度を制御するようにしたことを特徴とする給紙装置。
  3. 請求項1又は2に記載された給紙装置において、前記駆動制御手段は、第2用紙移送手段を、第2用紙収容部から移送された用紙を直ちに移送するとき以外の負荷状態で駆動するときに、駆動源を最大負荷に対応して定めた所定の出力速度に制御するようにしたことを特徴とする給紙装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載された給紙装置において、前記駆動制御手段は、第2用紙移送手段を無負荷状態で駆動するときに、駆動源を最大の出力速度に制御するようにしたことを特徴とする給紙装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載された給紙装置において、前記駆動制御手段は、第2用紙移送手段に動力を伝達する手段に設けたクラッチをオンにするタイミングを、給紙搬送手段に動力を伝達する手段に設けたクラッチのオフ中に行うようにしたことを特徴とする給紙装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載された給紙装置において、前記駆動手段は、第2用紙移送手段の負荷状態における駆動、第1用紙移送手段を初期位置に戻すための無負荷状態における駆動、給紙搬送手段の駆動、の各駆動時の駆動源における駆動方向を一致させ、同時駆動を可能にしたことを特徴する給紙装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載された給紙装置において、初期位置から給紙搬送の動作位置への第2用紙移送手段の駆動量を第1用紙収容部に収容されている用紙の残量として検出する手段を備えたことを特徴する給紙装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載された給紙装置において、初期位置から給紙搬送の動作位置への第2用紙移送手段の駆動量を正常動作時の最大駆動量によりチェックすることにより、異常検知を行う手段を備えたことを特徴する給紙装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載された給紙装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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