JP3997799B2 - スルホン酸無水物の製造方法 - Google Patents

スルホン酸無水物の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はスルホン酸無水物の製造方法に関する。詳しくは、カルボン酸無水物の存在下でスルホン酸からスルホン酸無水物を効率よく製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に行われているスルホン酸無水物の製造方法としては、対応するスルホン酸をジシクロヘキシルカルボジイミド(以下、DCCと略す)や塩化チオニル、五酸化二燐等で脱水する方法が良く知られている。しかしながら、これらの公知の方法では、高価なDCCや塩化チオニル、五酸化二燐等を、基質であるスルホン酸に対していずれも相当量使用する必要があり、さらに収率の問題や、反応時や脱水剤再生時の操作が難しいなどの問題もあって、必ずしも経済的で容易な方法とは言えず、これらに代わる効率的な合成手法が期待されてきた。
【0003】
効率的なスルホン酸無水物合成法に関し、上記の他にも様々な試薬を用いての検討が行なわれてきた。例えば、パラトルエンスルホン酸とジフェニル水銀およびトリブチルホスフィンをベンゼン中で混合・加熱し、水銀やトリブチルホスフィンオキサイドとともにパラトルエンスルホン酸無水物を得る方法(T. Mukaiyama, I. Kuwajima, Z. Suzuki, J. Org. Chem., 28, 2024 (1963)) やメトキシアセチレンとパラトルエンスルホン酸とを塩化メチレン中において反応させ、酢酸メチルとともにパラトルエンスルホン酸無水物を得る方法(G, Eglinton, E. R. H. Jones, B. L. Shaw, M. C.Whiting, J. Chem. Soc., 1860 (1954))、またパラトルエンスルホン酸をコハク酸ジクロライドと反応させ、パラトルエン無水物をコハク酸無水物、塩化水素とともに得る方法(M. H. Karger, Y. Mazur, J. Org. Chem., 36, 528 (1971))等が提案されている。
【0004】
しかしながら、これらのパラトルエンスルホン酸無水物合成法も、いずれも試薬が高価なことや収率の不十分さ等の理由から工業的な製造方法としては必ずしも満足し得るものではない。
またベンゼンスルホン酸無水物については、ベンゼンスルホン酸銀をアセチルクロライド中で加熱還流して濾過後100℃−0.1mmHgにて蒸留することにより合成する方法(W. Flavell, N. C. Ross, J.Chem. Soc., 5474 (1964))が、さらにメタンスルホン酸無水物についてはメタンスルホン酸とアセチルクロライドとを混合して加熱還流し、過剰のアセチルクロライドを蒸留により取り除くことでメタンスルホン酸無水物を得る方法(M. H. Karger, Y. Mazur, J.Org. Chem., 36, 528 (1971))等が提案されているが、これらもすべて経済的な問題等を克服できてはいない。
【0005】
また、パラトルエンスルホン酸と無水酢酸とから合成可能である混合酸無水物のアセチルパラトルエンスルホネートが、微量のジメチルエーテル存在下で比較的容易に(30℃ 12h)分解し、ほぼ完全にパラトルエンスルホン酸無水物と無水酢酸に不均化したという報告と、同様にメタンスルホン酸と無水酢酸からも合成可能であるアセチルメタンスルホネートをアセチルクロライドとメタンスルホン酸から合成する過程において、還流時間を短縮してそのまま120℃−10-3mmHgで蒸留することによりメタンスルホン酸無水物を収率約50%で得ることに成功したという報告(ともにM. H. Karger, Y. Mazur, J. Org. Chem., 36, 528 (1971))はあるが、いずれも非常に長時間の反応時間や高温・高真空での蒸留過程を要している等の問題点を抱えている他、反応時における酢酸の影響ないしはその除去の必要性について全く言及しておらず、反応の全行程にわたる理解の不足と反応の最適化の未実施のために、上記微量のジメチルエーテル存在したにおけるアセチルパラトルエンスルホネートがほぼ完全に不均化したという非定量的な記載以外においてはいずれも収率が低い。
【0006】
さらに、当該文献中における後者の反応についてはアセチルメタンスルホネートのメタンスルホン酸無水物と無水酢酸への不均化がメタンスルホン酸という酸によって触媒された反応としてのみ捉え、混合酸無水物とスルホン酸との1:1対応の反応については何も述べられていないし、蒸留時に高温に晒すことによって生ずる発色性不純物の軽減化についても何ら言及されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述の問題点を克服し、スルホン酸無水物類を容易に経済的に高収率で、さらには不純物少なく製造する方法を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らはスルホン酸無水物の合成法について鋭意検討した結果、高価な脱水剤や反応試剤を使用しなくても、スルホン酸と安価なカルボン酸無水物とを混合して、副生ないし残留するカルボン酸およびカルボン酸無水物を系外に除きながら反応を行うことで、従来よりも容易にかつ経済的にスルホン酸無水物が得られることを見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明の要旨は、スルホン酸からスルホン酸無水物を合成する方法において、スルホン酸とカルボン酸無水物とを混合し、副生するカルボン酸を系外に除きながら反応を行うことを特徴とするスルホン酸無水物の製造方法に存する。
【0009】
本発明の好適な態様としては、上記スルホン酸無水物の製造方法において、該スルホン酸が芳香族スルホン酸又は脂肪族スルホン酸から選ばれ、例えば置換基を有し得るベンゼンスルホン酸またはアルキルスルホン酸であり、特にパラトルエンスルホン酸、ヨードベンゼンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸もしくはトリフルオロメタンスルホン酸であること、カルボン酸無水物が脂肪族カルボン酸無水物または芳香族カルボン酸無水物、特に無水酢酸や無水プロピオン酸等に代表される比較的低沸点で安価なカルボン酸無水物であること、さらに好ましくは無水酢酸であることを挙げることができる。
【0010】
又、その他本発明の好適な態様としては、上記スルホン酸無水物の製造方法において、カルボン酸無水物がスルホン酸に対して0.1〜50当量の範囲で使用されることと、反応温度が0℃から250℃の間であることが挙げられる。
さらに、反応物種、反応中間体種、生成物種、ないしはこれらの混合物の少なくともいずれかの融点が操作温度以下であることが望まれる。即ち通常はこれらいずれかの融点が250℃以下であることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細について説明する。
(スルホン酸)
本発明の合成反応で使用される原料のスルホン酸には何ら制限されることなく公知のスルホン酸が適用される。スルホン酸として具体的には、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、m−キシレン−4−スルホン酸、パラオクチルベンゼンスルホン酸、パラドデシルベンゼンスルホン酸、2,4−ジメチルベンゼンスルホン酸、2,5−ジメチルベンゼンスルホン酸、メシチレンスルホン酸等のアルキルベンゼンスルホン酸類、ビフェニルスルホン酸、また1−ナフタレンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、ジイソプロピルナフタレンスルホン酸、ジイソブチルナフタレンスルホン酸等のアルキルナフタレンスルホン酸類、またメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ヘキサンスルホン酸、オクタンスルホン酸等のアルキルスルホン酸類、さらにはメシチレンジスルホン酸やベンゼン−m−ジスルホン酸等の多価スルホン酸類等が挙げられる。またこれらのスルホン酸類はその炭素上にCl、Br、Fなどのハロゲンやアシル基、アルコキシ基等の置換基を含有していても良い。なかでもメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、メシチレンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10のアルキルないしアリールスルホン酸が好ましく適用され、特にパラトルエンスルホン酸、ヨードベンゼンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸が好適である。
【0012】
(カルボン酸無水物)
本発明において用いられるカルボン酸無水物は、特に限定されるものではなく、具体的には無水酢酸、無水プロピオン酸、無水ブチル酸、無水イソブチル酸、シクロヘキシル酢酸無水物等の直鎖状の脂肪族カルボン酸無水物のほか、無水マレイン酸、無水コハク酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物等の分子内脱水により環状となった脂肪族カルボン酸無水物、その他無水フタル酸、無水安息香酸等の各種芳香族カルボン酸無水物等が挙げられる。またこれらのカルボン酸無水物類はすべて、その分子内の炭素上の水素原子がハロゲン原子やアシル基、アルコキシ基等によって置換されていても良い。
これらのカルボン酸無水物を本発明に適用する場合、カルボン酸無水物に由来するカルボン酸やカルボン酸無水物自身を反応過程で系外に除くことが出来るようスルホン酸や目的のスルホン酸無水物との組み合わせを考慮して適宜選択することが肝要である。
なかでもカルボン酸無水物自身と、そのカルボン酸無水物が加水分解して生成するカルボン酸との沸点が300℃以下のものが好ましく適用され、特に無水酢酸が好適である。
【0013】
本発明におけるカルボン酸無水物の使用量は、特に制限されるものではないが、一般的には、スルホン酸に対して約0.1〜50当量使用される。高収率・高純度のスルホン酸無水物を合成する場合には、1〜25当量、好ましくは1〜10当量の範囲で使用される。また、収率よりもむしろ、微量不純物の生成を懸念し、低温の操作によって選択性良く反応を進行させたい場合には、0.1〜3当量、好ましくは0.25〜1.5当量、更に好ましくは0.25〜1当量の範囲で用いられる。この範囲を超えて少な過ぎると十分なスルホン酸無水物収量が得られず、他方、過多に過ぎると反応器内のホールド量が多くなって経済的効果が減少する。さらに、低温の操作によって選択性良く反応を進行させたい場合には、過多に過ぎると仕込みのスルホン酸のほとんどが反応初期に容易にスルホン酸とカルボン酸との混合酸無水物になり、スルホン酸無水物へと変換する際に高温を要し、従って不純物の生成量が多くなってしまう。
【0014】
(溶媒または添加物)
本発明のスルホン酸無水物合成反応においては、経済的観点からも反応剤としての機能を持つ当該カルボン酸無水物以外には特に反応溶媒や添加物なるものを使用しない方が好ましいが、添加物ないしは溶媒として使用することができるものに、例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ドデカン等の脂肪族炭化水素化合物、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、モノクロロベンゼン、メトキシベンゼン等の芳香族炭化水素化合物、アセトニトリル、プロパンニトリル、カプロニトリル、アジポニトリル、ベンゾニトリル、トルニトリル等のニトリル化合物、フタル酸ジメチル、フタル酸ジブチル、マロン酸ジメチル、コハク酸ジメチル、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル化合物、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジグライム、テトラヒドロフラン等のエーテル化合物、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化アルキル化合物、ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等のアミド化合物等を挙げることが出来る。なかでも、テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトニトリル等の二トリル類、ハロゲン化アルキル類等が反応上好ましい。また、これらは単独でも混合しても使用することが出来る。
【0015】
(反応条件)
本発明の製造方法において、スルホン酸からスルホン酸無水物が生成する反応は下記式(1)の通りである。なお、この例では原料のスルホン酸としてパラトルエンスルホン酸、カルボン酸無水物として無水酢酸を用いており、目的のスルホン酸無水物はパラトルエンスルホン酸無水物である。
【0016】
【化1】
Figure 0003997799
【0017】
まず、パラトルエンスルホン酸(A)と無水酢酸(B)が反応して中間生成物として混合酸無水物(C)が生成する。このとき、無水酢酸に由来する酢酸(D)が副生物として生成する。混合酸無水物は、不均化反応(後段−1)及び/又は更にパラトルエンスルホン酸(A)と反応(後段−2)することにより、パラトルエンスルホン酸無水物(E)を生成する。そして、この一連の反応のトータルとしては、2分子のパラトルエンスルホン酸(A)と1分子の無水酢酸(B)から、1分子のパラトルエンスルホン酸無水物(E)と2分子の酢酸(D)が生成することとなる。
【0018】
もし、仕込みの無水酢酸(B)がパラトルエンスルホン酸(A)量に比べて比較的少なければ、中間体生成後に系中に余分なパラトルエンスルホン酸(A)が残ることとなる。従って中間体である混合酸無水物(C)は、更にもう一分子のパラトルエンスルホン酸(A)と反応することにより、パラトルエンスルホン酸無水物(E)と酢酸(D)を生成する(後段−2)。逆にもし仕込みの無水酢酸(B)が十分に多ければ仕込みのパラトルエンスルホン酸(A)のほぼすべてが25℃での混合後まもなく中間体(C)となってしまう。その場合には中間体(C)を不均化させて目的生成物であるパラトルエンスルホン酸無水物(E)を得ることとなる(後段−1)。仕込みの無水酢酸(B)の量が多い場合には非常に高収率・高純度でパラトルエンスルホン酸無水物(E)が得られるが、通常85℃〜120℃の高温と減圧とが必要になるために高温故の不純物が生成し、通常生成物は黒色を呈する。しかしながら、仕込みの無水酢酸(B)量を抑えることにより、例えば60℃といった低温であっても減圧にすることによって副生する酢酸(D)を系外に取り除きながら後段−2の反応を進行させて収率は低いながらも発色性の不純物の生成を抑制しながら目的生成物であるパラトルエンスルホン酸無水物(E)を合成することができる。
【0019】
また、パラトルエンスルホン酸(A)そのものには、中間体であるアセチルパラトルエンスルホネート(C)の不均化反応(後段−1)に対する触媒活性があり、パラトルエンスルホン酸(A)の存在下では、60℃という低温下であっても無水酢酸(B)を系外に取り除きながら後段−1の反応をも十分に進行させることができる。斯くて、仕込みの無水酢酸量を抑えて比較的低温で反応を遂行させることにより、後段−1および−2の双方の反応の併発によって不純物が少なく色の薄いパラトルエンスルホン酸無水物(E)を得ることができる。
【0020】
本発明において、高収率でスルホン酸無水物を合成できる理由、また、低温での製造方法がスルホン酸無水物中の不純物を軽減させる上で優れた効果を発揮する理由はいずれも必ずしも明確ではないが、以下のように推定している。
まず、前段の反応も後段の反応(1および2)もいずれもそれぞれ平衡反応と考えられる。そこで、反応系中で副生する酢酸(D)(ないしは無水酢酸(B))を減圧で系中から取り除き、またこの場合には目的物であるパラトルエンスルホン酸無水物(E)を晶析によって系中から取り除くことによって反応をより一層進行させることが可能となる。
【0021】
また、高温反応における発色性不純物については、中間体である混合酸無水物(C)が高温に晒されるとパラトルエンスルホン酸(A)とケテンに分解するので、その際に出来る微量のケテン重合物由来の物質等と思われる。そこで、反応の平衡特性を駆使して極力低温にて反応することによって、不純物の生成を抑えて色の薄いパラトルエンスルホン酸無水物(E)を得ることが出来る。
【0022】
本発明の製造方法において、副生物のカルボン酸を除く方法は特に限定されないが、具体的には、1)減圧下に留去する方法、2)当該反応に対して不活性ないしはなんら悪影響を及ぼさないガスを流通させ、同伴留去する方法、3)晶析する方法等が挙げられる。
これらの除去方法は単独で用いても組み合わせて用いても良い。また、カルボン酸と共に、残留ないしは後段で生成するカルボン酸無水物又は目的物であるスルホン酸無水物を必要に応じて除去することも好ましい。
反応後の系中のカルボン酸濃度は一定値以下にすることが好ましく、具体的には反応生成物中における重量百分率として10%、さらに好ましくは5%以下が好ましい。
【0023】
カルボン酸やカルボン酸無水物を減圧下に留去する場合の圧力としては、大気圧より低ければ良いが、好ましくは0.01Pa〜99000Paであり、更に好ましくは0.05Pa〜50000Paである。減圧下に留去することによって、カルボン酸を除く場合、反応物であるスルホン酸や中間体である混合酸無水物、また出来れば目的のスルホン酸無水物よりも除くべきカルボン酸の沸点が低い必要があるので、これら単独のまた混合物の沸点を勘案して基質のカルボン酸無水物を選定する。
【0024】
カルボン酸を当該反応に対して不活性ないしはなんら悪影響を及ぼさないガスを流通させ、同伴留去する場合に用いられる不活性なガスとしては、例えば、アルゴン、ヘリウム、ネオン、窒素、メタン、エタン、プロパン、あるいはこれらの混合ガスを挙げることができる。
ガスに同伴留去する場合、反応物であるスルホン酸や中間体である混合酸無水物、また出来れば目的のスルホン酸無水物よりも除くべきカルボン酸の揮発性が高い必要があるので、これら単独のまた混合物の揮発性を勘案して基質のカルボン酸無水物を選定する。
【0025】
カルボン酸を晶析して取り除く場合には、反応の中途で晶析のために温度を下げたり、貧溶媒を加える等の方法がある。晶析により系外に除く場合、反応物であるスルホン酸や中間体である混合酸無水物、また出来れば目的のスルホン酸無水物よりも除くべきカルボン酸の融点が低い必要があるので、これら単独のまた混合物の融点を勘案して基質のカルボン酸無水物を選定する。また、貧溶媒を用いる場合には、用いる溶媒に対して、反応物であるスルホン酸や中間体である混合酸無水物、また出来れば目的のスルホン酸無水物よりも除くべきカルボン酸の溶解度が低くなるように基質のカルボン酸無水物を選定する。
【0026】
なお、本発明において、「副生するカルボン酸を除きながら反応を行う」とは、反応中途のいずれかの時点でカルボン酸を除く操作を加えることを意味しており、反応中連続的にカルボン酸を除く操作を加えるのみならず、断続的にカルボン酸を除く操作を行っても良い。
【0027】
本発明の製造方法の好ましい一実施態様としては、反応途上で中間生成物として得られる混合酸無水物を単離することなく目的のスルホン酸無水物を得るものである。カルボン酸やカルボン酸無水物を系外に除くことにより、混合酸無水物は最終的には消費されるので、単離しないほうが、操作上簡便となり、また、本反応の場合、単離しなくとも良い収率・高い選択性が達成可能である。
【0028】
本発明の製造方法の別の好ましい一実施態様としては、実質的に無溶媒で反応を行うものである。実質的に無溶媒とは、反応系中に、反応に何ら悪影響を及ぼさず、且つ基質の濃度を実質的に下げない範囲で、不活性なガスや固体を存在させることを妨げるものではなく、具体的には反応混合物中の基質と反応生成物以外の溶媒物質が重量百分率で10%以下、好ましくは5%以下であることを意味する。
溶媒を用いないことにより基質濃度を高くすることが出来、反応速度が速くなる他、反応後の処理が簡便となる。また、本反応の場合、溶媒を用いなくとも良い収率と選択性が達成可能である。
【0029】
本発明方法を実施する条件としては特に規定されないが、反応温度は通常0℃から250℃、好ましくは10℃から130℃、更に好ましくは15℃から120℃の範囲で実施される。反応圧力も特に制限されるものでなく、減圧〜加圧条件下で実施される。好ましくは減圧〜常圧下で実施される。さらに好ましくは、50000Pa以下の減圧下で実施される。また、上記反応圧力に関わらず、不活性ガス等を流通しながら反応を行うのも好ましい。さらに、反応時間については、昇温過程・減圧過程も含めて通常5分〜30時間であり、好ましくは10分〜15時間である。
【0030】
本発明ではスルホン酸とカルボン酸無水物のいずれを先に反応器に投入しても反応は進行する。また、いずれかを先に所定の温度に加熱し、次いで他方を添加するという順序であっても反応は進行する。さらに、加熱・減圧・ガス流通を組み合わせて反応を行う場合においては、それぞれどのような組み合わせ方を選択しても反応は進行するし、どれを先に行っても、また二者ないし三者を同時に開始しても反応を進行させることが出来る。
【0031】
本発明の反応を実施する反応形式は特に規定されるものではなく、回分反応、連続流通反応のいずれでも実施することができる。反応器の形式についても特に制約はなく、1槽あるいは2槽以上の連続した攪拌槽からなる反応器や、チューブラー型反応器等、一般的な反応器を使用することができる。本発明では酸を用いるため、反応器材質は耐腐食性材質のものを用いるのが好ましく、例えばステンレス鋼、ハステロイ、モネル、インコネル、チタン、チタン合金、ジルコニウム、ジルコニウム合金、ニッケル、ニッケル合金、タンタル、又はフッ素樹脂、各種ガラスを内側にコーテイングした材料などが例示できる。
反応で使用されるスルホン酸、カルボン酸無水物、反応溶媒は予め充分な水分除去を施した後に反応に供するほうが好ましい。
【0032】
本発明の反応形式につき、以下、回文反応の例を挙げて述べる。
スルホン酸とカルボン酸無水物を必要に応じ溶媒とともに反応器に供給し、所定の温度、所定の圧力にて所望の時間反応させ、生成したスルホン酸無水物、カルボン酸および未反応スルホン酸とカルボン酸無水物を含む反応混合物を取り出す。当該反応生成物は反応条件を好適に選定することにより相当高純度なスルホン酸無水物として回収することが出来、更なる精製は必要としない。ただし、必要に応じて蒸留・晶析・洗浄・抽出等を行って精製することも可能である。
【0033】
【実施例】
本発明を実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限りこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の例において、スルホン酸無水物の収率(%)は仕込みスルホン酸(参考例1および2にあっては仕込み混合酸無水物)に対する生成スルホン酸無水物のモル比の百分率の2倍で表した。
【0034】
[実施例1](無水酢酸の量を抑え、60℃という低温で実施した反応例)
乾燥機で乾燥した50mlの二つ口フラスコを乾燥窒素で置換後、パラトルエンスルホン酸4.02g(23.32mmol)と無水酢酸1.19g(11.66mmol)を仕込んで25℃で20分攪拌した。その後オイルバスにて60℃まで加温して20分攪拌し、ついで60℃のまま500Pa以下に減圧してその状態で60分攪拌した(圧力の平均は100Pa程度であった)。
その後、25℃に冷却しつつ乾燥窒素にて復圧した。
得られた反応生成物は黄色のペースト状であった。ついで、これを窒素下にてCDCl3に溶解させ1H−NMRで分析した。
【0035】
その結果、得られた粗パラトルエンスルホン酸無水物の収率は56.4%、生成物中におけるパラトルエンスルホン酸無水物の重量百分率(純度)は53.7%であった。
含有されていた主な不純物は、パラトルエンスルホン酸、アセチルパラトルエンスルホネート、酢酸であり、各々重量百分率では、38.3%、4.2%、3.8%であった。また、得られた粗パラトエルエンスルホン酸無水物は薄黄色を呈していた。
【0036】
次に、該粗パラトルエンスルホン酸無水物に乾燥窒素雰囲気下にて無水酢酸を3.6g(35.0mmol)加えて25℃にて20分間攪拌し、その後乾燥空気雰囲気下にて減圧濾過を行って、濾残に上から6.0g(58.3mmol)の無水酢酸を振りかけてリンス洗浄を行った。得られたケーキは25℃下、約150Paにて2時間半減圧乾燥した。
最終的に得られた精製パラトルエンスルホン酸無水物(白色)を窒素下にてCDCl3に溶解させ1H−NMRで分析した。
その結果、パラトルエンスルホン酸無水物の収率は当初に仕込んだパラトルエンスルホン酸から換算して47.8%であり、パラトルエンスルホン酸無水物の重量百分率(純度)は99.9%であった。また、このときスルホン酸骨格含有不純物としては、アセチルパラトルエンスルホネートが0.1%含有されていて、その他の不純物としては酢酸および無水酢酸がそれぞれ極微量含まれていた。
【0037】
[実施例2]
乾燥機で乾燥した50mlのナス型フラスコを乾燥窒素で置換後、パラトルエンスルホン酸3.76g(21.83mmol)と無水酢酸2.67g(26.20mmol)を仕込んで25℃で20分攪拌した。その後60℃まで加温して20分攪拌し、ついで60℃のまま200Paまで減圧してその状態で20分攪拌。さらに95℃まで昇温して1.5時間攪拌を行った。
25℃に冷却・復圧したのち、反応物に窒素下にて1.79g(17.49mmol)の無水酢酸を再添加し、25℃で20分攪拌した。その後60℃まで加温して20分攪拌し、ついで60℃のまま250Paまで減圧してその状態で20分攪拌。さらに95℃まで昇温して1.5時間攪拌し、25℃に冷却して乾燥窒素にて復圧した。
得られた反応生成物を窒素下にてCDCl3に溶解させ1H−NMRで分析した。
その結果、パラトルエンスルホン酸無水物の収率は96.8%、生成物中におけるパラトルエンスルホン酸無水物の重量百分率(純度)は96.7%であった。
含有されていた主な不純物は、パラトルエンスルホン酸とアセチルパラトルエンスルホネートであり、各々重量百分率は、3.2%、0.1%であった。その他、酢酸が極微量含まれていた。
また、生成物は微量の発色性不純物によって、黒褐色を呈していた。
【0038】
[実施例3]
乾燥機で乾燥した50mlのナス型フラスコを乾燥窒素で置換後、パラトルエンスルホン酸3.75g(21.77mmol)と無水酢酸2.45g(24.01mmol)を仕込んで25℃で25分攪拌した。その後70℃まで加温して1時間攪拌し、ついで70℃のまま150Paまで減圧してその状態で1時間攪拌。さらに95℃まで昇温して1.5時間攪拌。
25℃に冷却して乾燥窒素にて復圧。
得られた反応生成物を窒素下にてCDCl3に溶解させ1H−NMRで分析した。
その結果、パラトルエンスルホン酸無水物の収率は85.3%、生成物中におけるパラトルエンスルホン酸無水物の重量百分率(純度)は83.5%であった。
含有されていた主な不純物は、パラトルエンスルホン酸と酢酸であり、各々重量百分率では16.3%、0.1%であった。
また、生成物は微量の発色性不純物によって、黒褐色を呈していた。
【0039】
[実施例4]
乾燥機で乾燥した50mlのナス型フラスコを乾燥窒素で置換後、パラトルエンスルホン酸3.83g(22.24mmol)と無水酢酸6.70g(65.62mmol)を仕込んで25℃で20分攪拌した。その後70℃まで加温して10分間攪拌し、ついで70℃のまま約150Paまで減圧してその状態で15分間攪拌、さらに95℃まで昇温して1.3時間攪拌した。その後、25℃に冷却して乾燥窒素にて復圧した。
得られた反応生成物を窒素下にてCDCl3に溶解させ1H−NMRで分析した。
その結果、パラトルエンスルホン酸無水物の収率は78.4%、生成物中におけるパラトルエンスルホン酸無水物の重量百分率(純度)は75.4%であった。
含有されていた主な不純物は、パラトルエンスルホン酸とアセチルパラトルエンスルホネート、酢酸であり、各々重量百分率は10.7%、12.9%、1.0%であった。
また、生成物は微量の発色性不純物によって、赤黒色を呈していた。
【0040】
[比較例1](カルボン酸無水物を使用することなく減圧にして反応を行った例)
乾燥機で乾燥した50mlのナス型フラスコを乾燥窒素で置換後、パラトルエンスルホン酸3.75g(21.78mmol)を仕込んで70℃まで加温して15分攪拌し、ついで70℃のままで150Paまで減圧してその状態で15分攪拌、さらに95℃まで昇温して2.5時間攪拌した。次いで、25℃に冷却して乾燥窒素にて復圧した。
得られた反応生成物を窒素下にてCDCl3に溶解させ1H−NMRで分析した。
その結果、パラトルエンスルホン酸無水物の収率は0%であり、パラトルエンスルホン酸がそのまま残留していた。
【0041】
[比較例2](常圧にて、無水酢酸の使用量を抑えた60℃反応を行い、副生する酢酸を系外に取り除くことなく反応を実施した例)
乾燥機で乾燥した50mlの二つ口フラスコを乾燥窒素で置換後、パラトルエンスルホン酸3.94g(22.87mmol)と無水酢酸1.20g(11.73mmol)を仕込んで25℃で20分攪拌した。その後オイルバスにて60℃まで加温して2時間攪拌した。その後、25℃に冷却した。
得られた反応生成物は橙色の溶液状であり、25℃に冷却後しばらくしても溶液状態を保っていた。ついで、これを窒素下にてCDCl3に溶解させ1H−NMRで分析した。
その結果、得られた粗パラトルエンスルホン酸無水物の収率は6.5%、生成物中におけるパラトルエンスルホン酸無水物の重量百分率(純度)は4.7%であった。
含有されていた主な不純物は、パラトルエンスルホン酸、アセチルパラトルエンスルホネート、酢酸、無水酢酸であり、各々重量百分率では、40.7%、38.4%、15.0%、1.2%であった。
【0042】
[比較例3] (パラトルエンスルホン酸に対して過剰量の無水酢酸を使用し、副生する酢酸を系外に取り除くことなく常圧反応を実施した例)
乾燥機で乾燥した50mlのナス型フラスコを乾燥窒素で置換後、パラトルエンスルホン酸0.50g(2.91mmol)と無水酢酸0.90g(8.77mmol)を仕込んで25℃で20分攪拌した。その後60℃まで加温して20分攪拌し、ついで95℃まで昇温して4.5時間攪拌した。その後、25℃に冷却した。
得られた反応生成物を窒素下にてCDCl3に溶解させ1H−NMRで分析した。
その結果、パラトルエンスルホン酸無水物の収率は1.8%であった。また、アセチルパラトルエンスルホネートが仕込んだパラトルエンスルホン酸に対して88.4%の収率で得られた。
各成分の重量百分率は以下の通りである。
パラトルエンスルホン酸無水物:0.8%、パラトルエンスルホン酸:5.4%、アセチルパラトルエンスルホネート:42.3%、無水酢酸:36.9%、酢酸:14.6%
【0043】
[比較例4](パラトルエンスルホン酸に対して過剰量の無水酢酸を使用し、60℃で減圧反応を実施した例)
乾燥機で乾燥した50mlの二つ口フラスコを乾燥窒素で置換後、パラトルエンスルホン酸7.04g(40.86mmol)と無水酢酸16.76g(164.16mmol)を仕込んで25℃で15分攪拌した。その後オイルバスにて60℃まで加温し、ついですぐに60℃のまま約150Pa程度にまで減圧してその状態で65分攪拌した。
その後、25℃に冷却しつつ乾燥窒素にて復圧した。
得られた反応生成物は25℃に冷却すると茶色の結晶(結晶そのものは無色透明で、微量不純物によって色がついていると思われる)となった。ついで、これを窒素下にてCDCl3に溶解させ1H−NMRで分析した。
その結果、得られた粗生成物中にパラトルエンスルホン酸無水物はほとんど含まれておらず、生成物中におけるパラトルエンスルホン酸無水物の重量百分率(純度)は1.9%であった。
ほとんどがアセチルパラトルエンスルホネートであり、この重量百分率は97.1%であった。
また、これらの他に含有されていた主な不純物は、パラトルエンスルホン酸と無水酢酸であり、各々重量百分率では0.8%と0.1%であった。
【0044】
[参考例](別途合成した混合酸無水物であるアセチルパラトルエンスルホネートを特に副生する無水酢酸等を系外に取り出すことなく単に加温した例)
【0045】
[参考例1]
乾燥機で乾燥した50mlのナス型フラスコを乾燥窒素で置換後、アセチルパラトルエンスルホネート5.55g(25.89mmol)を仕込んでオイルバスにて150℃まで加温して1時間半攪拌した。
その後、25℃に冷却。得られた物質は粘性の高い黒色の液体であった。
得られたこの反応生成物を窒素下にてCDCl3に溶解させ1H−NMRで分析した。
その結果、パラトルエンスルホン酸無水物の収率は0%であり、パラトルエンスルホン酸骨格を有する物質としてはもっぱらパラトルエンスルホン酸が存していた。また、パラトルエンスルホン酸以外の含有物質としては、酢酸のみが確認された。この酢酸のモル数は得られたパラトルエンスルホン酸のモル数に比して17%と非常に少なく、そのほとんどがガス状のケテンとしてフラスコ外に出たものと思われる。
【0046】
[参考例2]
乾燥機で乾燥した20mlのシュレンクを乾燥窒素で置換後、アセチルパラトルエンスルホネート0.40g(1.86mmol)を仕込んでオイルバスにて90℃まで加温して1時間攪拌した。
その後、25℃に冷却。赤黒色の液体が得られた。
この反応生成物を窒素下にてCDCl3に溶解させ1H−NMRで分析した。
その結果、パラトルエンスルホン酸無水物の収率は19.2%であり、生成物中におけるパラトルエンスルホン酸無水物の重量百分率は、14.2%であった。
【0047】
【発明の効果】
本発明方法によれば、スルホン酸からスルホン酸無水物を容易に経済的に高収率で、さらには不純物少なく製造することが出来るため、工業的に有利な方法である。

Claims (11)

  1. スルホン酸から該スルホン酸無水物を合成する方法において、スルホン酸とカルボン酸無水物とを混合し、副生するカルボン酸を系外に除きながら反応を行うことを特徴とするスルホン酸無水物の製造方法。
  2. 反応途上で該スルホン酸と該カルボン酸とから反応系中で生成する混合酸無水物を単離することなくスルホン酸無水物を合成することを特徴とする請求項1に記載のスルホン酸無水物の製造方法。
  3. カルボン酸無水物と反応系中で副生するカルボン酸が、原料スルホン酸又は該スルホン酸無水物よりも低沸点であることを特徴とする請求項1又は2に記載のスルホン酸無水物の製造方法。
  4. 副生又は残留するカルボン酸およびカルボン酸無水物を減圧下に留去しながら反応を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のスルホン酸無水物の製造方法。
  5. 反応系に当該反応に対して不活性なガスを流通させることにより、副生又は残留するカルボン酸およびカルボン酸無水物を同伴留去しながら反応を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のスルホン酸無水物の製造方法。
  6. 反応途上で、副生するカルボン酸を晶析で系中から除去しながら反応を進行させることを特徴とする請求項1又は2に記載のスルホン酸無水物の製造方法。
  7. カルボン酸無水物をスルホン酸に対して0.1〜50当量使用することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のスルホン酸無水物の製造方法。
  8. 反応温度が0℃から250℃の間であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のスルホン酸無水物の製造方法。
  9. 該スルホン酸と、該カルボン酸無水物とを無溶媒で反応を行うことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のスルホン酸無水物の製造方法。
  10. 該カルボン酸無水物が、無水酢酸であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のスルホン酸無水物の製造方法。
  11. 該スルホン酸が炭素数1〜10のアルキルないしアリールスルホン酸であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のスルホン酸無水物の製造方法。
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