JP3996755B2 - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の吸気側または排気側の機関弁の開閉タイミングを運転状態に応じて可変にする内燃機関のバルブタイミング制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のバルブタイミング制御装置は、クランクシャフトからカムシャフトに至る動力伝達経路において、両シャフトの回転位相を操作することにより、機関弁の開閉タイミングを制御するようにしている。即ち、この種の装置は、クランクシャフトにタイミングチェーン等を介して連繋された駆動回転体がカムシャフト側の従動回転体に必要に応じて相対回動できるように組み付けられると共に、これらの回転体の間に両者の組付角を操作すべく組付角操作機構が介装され、この組付角操作機構を適宜駆動制御することによってクランクシャフトとカムシャフトの回転位相を変更するようになっている。
【0003】
組付角操作機構としては、ヘリカルギヤを用いて油圧ピストンの直進作動を両回転体の回動作動に変換するもの等種々のものが開発されているが、近年、軸長を短縮化でき、フリクションロスが少ない等の多く利点を有するリンクを用いたものが案出されている。
【0004】
組付角操作機構にリンクを用いたバルブタイミング制御装置としては、例えば、特開2001−41013号公報に開示されるようなものがある。
【0005】
この装置は、クランクシャフトにタイミングチェーン等を介して連繋されたハウジング(駆動回転体)がカムシャフトの端部に回動可能に組み付けられ、ハウジングの内側端面に形成された複数の径方向ガイドに夫々案内部材(可動案内部)が径方向に沿って摺動自在に係合支持されると共に、径方向外側に突出するレバーが従動軸部材(従動回転体)と共にカムシャフトの端部にボルト結合され、案内部材と従動軸部材側の対応するレバーとが夫々リンクによって枢支連結されている。そして、ハウジングの前記径方向ガイドに対向する位置には、渦巻き状ガイドを有する中間回転体がハウジングと従動軸部材に対して相対回動可能に設けられ、前記案内部材の端部に突設された略円弧状の突条が前記渦巻き状ガイドに案内係合されている。また、この装置は、ゼンマイばねと電磁ブレーキから成る操作力付与手段を備え、同手段のゼンマイばねによって中間回転体に増速側の力(回転を進める方向の力)を付与すると共に、電磁ブレーキによって減速側の力(回転を送らせる方向の力)を付与するようになっている。
【0006】
したがって、この装置の場合、電磁ブレーキがOFF状態のときには、中間回転体がゼンマイばねの付勢力を受けハウジングに対して初期位置に位置されており、渦巻き状ガイドに突条でもって噛合う案内部材は径方向外側に最大に変位し、リンクを引き起こしてハウジングとカムシャフトの組付角を最遅角位置または最進角位置に維持している。そして、この状態から電磁ブレーキがONにされると、中間回転体が減速されてハウジングに対して遅れ側に相対回転する結果、渦巻き状ガイドに噛合う案内部材が径方向内側に変位し、今まで引き起こされていたリンクを次第に倒すようにしてハウジングとカムシャフトの組付角を最進角位置または最遅角位置に変更する。
【0007】
また、このバルブタイミング制御装置は、従動軸部材にストッパピンが突設される一方で、中間回転体に、このストッパピンと当接可能なストッパ溝が形成され、中間回転体が従動軸部材に対して所定角度以上に相対回動したときに、ストッパピンとストッパ溝の端部が当接することにより、従動軸部材に対する中間回転体の回動を規制するようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この従来のバルブタイミング制御装置は、ストッパピンとストッパ溝が当接した状態において、駆動カムのプロフィールとバルブスプリングの付勢力に起因するカムシャフトのトルク変動が従動軸部材に入力されると、ストッパピンとストッパ溝が離反と当接を繰り返すこととなり、このとき振動やガタつき音等の騒音を発生する。
【0009】
そこで本発明は、駆動回転体と従動回転体に対する中間回転体の相対回動を規制するストッパ機構がカムシャフト側のトルク変動を受けてバタつく不具合を無くし、振動や騒音の発生の少ない内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するための手段として、本発明は、内燃機関のクランクシャフトによって回転駆動される駆動回転体と、カムシャフト若しくは同シャフトに結合された別体部材からなり、前記駆動回転体から動力を伝達される従動回転体と、前記駆動回転体と従動回転体に対して相対回転可能に設けられ、前記駆動回転体または従動回転体の回転方向に沿って縮径する溝部を有する中間回転体と、前記溝部に係合案内されて径方向へ変位可能な可動案内部と、一端側が前記従動回転体の回転中心から離間した部位に回転自在に連結され、他端側が前記可動案内部を介して前記中間回転体と前記駆動回転体にそれぞれ連係されたリンクと、前記駆動回転体と従動回転体に対する前記中間回転体の相対回動を規制するストッパ機構と、を備え、前記中間回転体を、前記駆動回転体と従動回転体に対して回動操作することによって、前記可動案内部が前記溝部に係合案内されつつ径方向へ変位することにより前記リンクを介して駆動回転体とカムシャフトとの相対回動位相を変換すると共に、前記ストッパ機構を、前記中間回転体と駆動回転体にそれぞれ設けられ、互いに当接することによって前記両者の相対変位を規制する当接部によって構成したことを特徴としている。
【0011】
この発明の場合、カムシャフト側からトルク変動が入力されると、そのトルク変動による荷重は、リンクと、さらにその先端の可動案内部と溝部の係合部を介して中間回転体に入力されることとなるが、駆動回転体と従動回転体に対する中間回転体の相対回動は中間回転体側と駆動回転体側の当接部相互の接触によって規制されているため、前記のトルク変動によって生じる振動や衝撃はストッパ機構に伝達される前に、リンクの作動部や、可動案内部と渦巻き状ガイドの係合部によって吸収される。
【0012】
前記中間回転体側と駆動回転体側の当接部のうちの、少なくとも一方には弾性体を設けることが望ましい。この場合、ストッパ機構においても振動や衝撃に対する緩衝作用を持たせることができ、振動・騒音の発生をより確実に防止することが可能となる。
【0013】
また、中間回転体側と駆動回転体側の当接部は突状部によって構成することが好ましい。中間回転体は渦巻き状ガイドの渦巻きの設定によって駆動回転体に対する回動角を大きくすることができるため、中間回転体側と駆動回転体側に各一つずつ突状部を設けるだけでストッパ機構を構成することができる。したがって、ストッパ機構を安価に設けることが可能となる。
【0014】
また、中間回転体側と駆動回転体側の突状部のうちの、少なくとも一方は中間回転体または駆動回転体と一体に形成するようにしても良い。この場合、製造が容易になると共に部品点数が削減され、ストッパ機構をさらに安価に設けることが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の一実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。尚、この実施形態は、本発明にかかるバルブタイミング制御装置を内燃機関の吸気側の動力伝達系に適用したものであるが、内燃機関の排気側の動力伝達系に同様に適用することも可能である。
【0016】
このバルブタイミング制御装置は、図1に示すように内燃機関のシリンダヘッド(図示せず)に回転自在に支持されたカムシャフト1と、このカムシャフト1の前端部に必要に応じて相対回動できるように組み付けられ、チェーン(図示せず)を介してクランクシャフト(図示せず)に連係されるタイミングスプロケット2を外周に有する駆動プレート3(本発明における駆動回転体)と、この駆動プレート3とカムシャフト1の前方側(図1中左側)に配置されて、両者3,1の組付角を回動操作する組付角操作機構5と、この組付角操作機構5のさらに前方側に配置されて、同機構5を駆動する操作力付与手段4と、内燃機関の図外のシリンダヘッドとロッカカバーの前面に跨って取り付けられて組付角操作機構5と操作力付与手段4の前面と周域を覆うVTCカバー12と、を備えている。
【0017】
駆動プレート3は、挿通孔6を備えた円板状に形成され、カムシャフト1の前端部に一体に結合されたレバー軸10(本発明における従動回転体)が挿通孔6部分に回転可能に組み付けられている。そして、駆動プレート3の前面(カムシャフト1と逆側の面)には、図2に示すように、対面する平行な側壁を有する3つの径方向溝8が同プレート3の半径方向に沿うように形成されいる。
【0018】
また、レバー軸10は、図1に示すように、カムシャフト1の前端部に突き合わされる基部側外周に大径フランジ部7が形成されると共に、その大径フランジ部7よりも前方側の外面に放射状に突出する三つのレバー9が一体に形成され、軸心部を貫通するボルト13によってカムシャフト1に結合されている。レバー軸10の各レバー9には、リンク14の基端が枢支ピン15Aまたは15Bによって枢支連結され、各リンク14の先端には前記各径方向溝8に摺動自在に係合する円柱状の突出部17が一体に形成されている。
【0019】
各リンク14は、突出部17が対応する径方向溝8に係合した状態において、枢支ピン15Aまたは15Bを介してレバー軸10に連結されているため、リンク14の先端側が外力を受けて径方向溝8に沿って変位すると、駆動プレート3とレバー軸10はリンク14の作用でもって突出部17の変位に応じた方向及び角度だけ相対回動する。
【0020】
また、各リンク14の先端部にはリンク本体部から突出部17にかけて軸方向に貫通する貫通孔18が形成され、この貫通孔18の突出部17側の端部には別体の板状の封止部材16が圧入固定されている。そして、貫通孔18には、後述する渦巻き溝24に係合される球19と、その球19の背部を支持する略円柱状のリテーナ20が収容されると共に、リテーナ20と封止部材16の間に介装されて球19を前方側に付勢するコイルばね21が収容されている。尚、この実施形態の場合、可動案内部はリンク14の先端の突出部17と球19によって構成されている。
【0021】
一方、レバー軸10のレバー9の突設位置よりも前方側には、略円板状の中間回転体23が回転可能に支持されている。この中間回転体23の後部側の面には断面半円状の渦巻き溝24(本発明における溝部)が形成され、この渦巻き溝24に、前述の各リンク14の球19が転動自在に係合されている。渦巻き溝24の渦巻きは、図2及び図5,図6に示すように駆動プレート3の回転方向Rに沿って次第に縮径するように形成されている。したがって、各リンク14の球19が渦巻き溝24に係合した状態で中間回転体23が駆動プレート3に対して遅れ方向に相対回転すると、リンク14の先端部は渦巻き溝24の渦巻き形状に沿って半径方向内側に移動し、逆に、中間回転体23が進み方向に相対回転すると、半径方向外側に移動する。
【0022】
この実施形態の組付角操作機構5は、以上説明した駆動プレート3の径方向溝8、突出部17、球19、リンク14、レバー9、中間回転体23の渦巻き溝24等によって構成されている。この組付角操作機構5は、操作力付与手段4から中間回転体23にカムシャフト1に対する相対的な回動操作力が入力されると、その操作力が渦巻き溝24と球19の係合部を通してリンク14の先端を径方向に変位させ、このときリンク14とレバー9の作用でもって駆動プレート3とカムシャフト1に相対的な回動力を伝達する。
【0023】
一方、操作力付与手段4は、一対の電磁ブレーキ26,27と遊星歯車機構28を備え、電磁ブレーキ26,27の作動の切換えによって中間回転体23に対して減速方向の力と増速方向の力を適宜選択的に付与できるようになっている。
【0024】
遊星歯車機構28は、図1と図3,図4に示すように、中間回転体23の内周縁部に軸方向前方に突出するように一体形成されたサンギヤ29と、このサンギヤ29の外周側に回転可能に配置されたアウタギヤ30と、レバー軸10の先端部に圧入固定された円板状のキャリアプレート31と、このキャリアプレート31に回転自在に支持されると共にサンギヤ29とアウタギヤ30に噛合された複数のプラネタリギヤ32とによって構成されている。尚、中間回転体23は、サンギヤ29の内周面に断面略L字状のブッシュ33が圧入固定され、そのブッシュ33を介してレバー軸10の先端側外周面に回転自在に支持されている。
【0025】
したがって、この遊星歯車機構28は、今アウタギヤ30がフリー回転状態となっており、プラネタリギヤ32が自転せずにキャリアプレート31と共に公転したとすると、このときアウタギヤ30とサンギヤ29はキャリアプレート31(レバー軸10)と同速度で一体回転するが、この状態からアウタギヤ30のみに制動力が付与されると、アウタギヤ30がキャリアプレート31に対して遅れ方向に相対回転することによってプラネタリギヤ32が自転し、このプラネタリギヤ32の自転がサンギヤ29を増速させて、中間回転体23を駆動プレート3に対して増速側に相対回転させる。
【0026】
また、各電磁ブレーキ26,27は全体が略円環状に形成されており、一方の電磁ブレーキ26は他方の電磁ブレーキ27の径方向内側に配置されている。そして、外側に配置される第1電磁ブレーキ26と内側に配置される第2電磁ブレーキ27は共にほぼ同様の構成とされているが、第1電磁ブレーキ26は中間回転体23の外周縁部に一体に取り付けられた第1制動フランジ34の前端面に対峙し、第2電磁ブレーキ27は前記アウタギヤ30の前端部に延設された第2制動フランジ35の前端面に対峙している。
【0027】
また、両電磁ブレーキ26,27はVTCカバー12の内面に固定設置され、対峙する制動フランジ34,35に磁気的吸引力を作用させることにより、各制動フランジ34,35に制動力を付与する。
【0028】
ところで、中間回転体23は第1電磁ブレーキ26と第2電磁ブレーキ27による制動力の付与により、レバー軸10に対して正逆いずれかの方向(増速方向または減速方向)に相対回動することとなるが、この相対回動は中間回転体23と駆動プレート3の間に設けられたストッパ機構40によって所定角度範囲に規制されるようになっている。
【0029】
ストッパ機構40は、中間回転体23の後面の外周縁部に設けられた第1の突状部41(当接部)と、駆動プレート3の前面の外周縁部に設けられた第2の突状部42(当接部)によって構成され、これらの突状部41,42の側面が相互に当接することによって両回転体23,3の相対回動を規制するようになっている。第1の突状部41は中間回転体23の後面に一体形成された突起によって構成され、第2の突状部42は駆動プレート3の前面に一体形成された突起43と、この突起43の周囲に嵌合された略長方形状のゴム弾性体44(弾性体)によって構成されている。
【0030】
ゴム弾性体44は、駆動プレート3の前面一般部にビス45止めされた階段状に屈曲した係止プレート46によって抜け止めされ、その状態において、長方形の短辺に相当する二つの側面が駆動回転体3のほぼ円周方向に指向するようになっている。この二つの側面は中間回転体23の第1の突状部41が当接する部分であり、係止プレート46の幅よりもはみ出た位置に配置されている。尚、駆動回転体3の突起43は断面方形状に形成され、嵌合されたゴム弾性体44が回り止めされるようになっている。
【0031】
以下、この実施形態の作用を説明する。
【0032】
機関始動時及びアイドル運転時には、第1電磁ブレーキ26の通電がオフにされる一方で、第2電磁ブレーキ27の通電がオンにされ、第2制動フランジ35側にのみ制動力が付与される。これにより、遊星歯車機構28のアウタギヤ30に制動力が作用する結果、駆動プレート3の回転に伴なって中間回転体23が増速側に回転させられ、各リンク14の先端側が図2に示すように径方向外側端に維持されることとなる。したがって、各リンク14にレバー9を介して枢支連結されたレバー軸10(カムシャフト1)は、駆動プレート3に対して最遅角側の組付角に維持される。この結果、クランクシャフトとカムシャフト1の回転位相が最遅角側に制御され、機関回転の安定化と燃費の向上が図られる。
【0033】
また、この状態から機関が通常運転に移行すると、第1電磁ブレーキ26がオンにされる一方で、第2電磁ブレーキ27がオフにされ、第1制動フランジ34側にのみ制動力が付与される。これにより、アウタギヤ30がフリー回転状態になる一方で、中間回転体23に制動力が作用し、中間回転体23が駆動プレート3に対して減速側に相対回転する。この結果、各リンク14の先端部の球19が図5,図6に順次示すように渦巻き溝24によって渦巻きの中心方向に誘導されると共に、突出部17が径方向溝8内で回転しつつ同溝8に沿って径方向内側に変位し、その変位に伴うリンク14の倒れ込みによって駆動プレート3とレバー軸10の組付角が最進角側に変更される。したがって、これにより機関の高出力化が図られる。
【0034】
このバルブタイミング制御装置は、駆動プレート3とレバー軸10の組付角が以上のようにして回動操作されるが、組付角が最遅角側または最進角側にあるときには、図2及び図6に示すように中間回転体23側の第1の突状部41と駆動回転体3側の第2の突状部42が互いに当接することにより、駆動プレート3とレバー軸10の設定角度以上の相対回動が規制される。
【0035】
また、カムシャフト1には、機関の運転中に駆動カムのプロフィールとバルブスプリングの付勢力に起因するトルク変動が入力されるが、この装置の場合、第1の突状部41と第2の突条部42が中間回転体23と駆動プレート3の相対回動を直接規制する構造となっているため、両突状部41,42が相互に当接した状態で前記のトルク変動が入力されても、突状部41,42相互の当接面にはカムシャフト1のトルク変動に伴なうバタつきは生じない。即ち、カムシャフト1と中間回転体23の間は、リンク14の作動部や、球19と渦巻き溝24の係合部等を介して回転方向の力が伝達されるようになっているため、カムシャフト1からレバー軸10に入力されたトルク変動は、リンク14の作動部や、球19と渦巻き溝24の係合部等において摺動摩擦等による減衰力を受けることとなる。このため、突状部41,42相互の当接面にはカムシャフト1のトルク変動による影響がほとんど現れない。
【0036】
さらに、この実施形態の場合、駆動プレート3側の突状部42は駆動プレート3の突起43にゴム弾性体44を嵌合した構成となっているため、突状部41,42間に僅かな振動や衝撃が入力されたとしても、ゴム弾性体の弾性作用でもってその振動や衝撃を確実に吸収することができる。
【0037】
したがって、この装置においては、これらのことからストッパ機構40においてのバタつきを防止することができるため、運転中における振動・騒音を確実に低減することができる。
【0038】
また、この装置の場合、中間回転体23は、その側面に形成する渦巻き溝24の設定により駆動プレート3に対する相対回動角を360°近くに設定することができるため、中間回転体23側と駆動プレート3側に各一つずつ比較的小さな突状部41,42を形成するだけ、中間回転体23の正逆両方向の回動角を規制することができる。したがって、この装置においては、ストッパ機構40の加工や組付けが容易であることから、ストッパ機構40を安価に設けることができる。特に、この実施形態の装置のように一方の突状部41を中間回転体23に一体に形成するようにした場合には、ストッパ機構40を容易に製作することができるうえに、部品点数を少なくすることができ、これらのことから、より安価にストッパ機構40を設けることができる。
【0039】
尚、本発明の実施形態は以上で説明したものに限るものではなく、例えば、上記の実施形態の場合、第2の突状部42は、駆動プレート3に一体形成された突起43にゴム弾性体44を嵌合し、駆動プレート3にビス止めされた係止プレート46によってそのゴム弾性体44を押さえるようにしたが、図7,図8に示すように、駆動プレート3に結合されるビス50自体に、ゴム弾性体44が嵌合されるボス部50aと、ゴム弾性体44の前面を押さえ込むフランジ部50bを一体に形成するようにしても良い。こうした場合、係止プレートを設けない分、部品点数を削減することができると共に、駆動プレート3の前面に突起を造形しなくて良くなることから、駆動プレート3の製造もより容易となる。
【0040】
【発明の効果】
以上のように本発明は、駆動回転体と従動回転体に対する中間回転体の相対回動を中間回転体側と駆動回転体側の当接部相互の接触によって規制するため、カムシャフト側のトルク変動がストッパ機構に伝達される前にそのトルク変動をリンクの作動部や、可動案内部と溝部の係合部によって吸収し、それによってカムシャフト側のトルク変動によるストッパ機構のバタつきを無くすことができる。したがって、本発明によれば、振動・騒音の発生を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す縦断面図。
【図2】同実施形態を示す図1A−A線に沿う断面図。
【図3】同実施形態を示す分解斜視図。
【図4】同実施形態を示す図1のB−B線に沿う断面図。
【図5】同実施形態の作動状態を示す図2と同様の断面図。
【図6】同実施形態の作動状態を示す図2と同様の断面図。
【図7】他の実施形態を示す要部の拡大断面図。
【図8】同実施形態を示す図7のD−D線に沿う断面図。
【符号の説明】
1…カムシャフト
3…駆動プレート(駆動回転体)
4…操作力付与手段
8…径方向溝(径方向ガイド)
10…レバー軸(従動回転体)
14…リンク
23…中間回転体
24…渦巻き溝(渦巻き状ガイド)
40…ストッパ機構
41…第1の突状部(突状部、当接部)
42…第2の突状部(突状部、当接部)
43…ゴム弾性体(弾性体)

Claims (4)

  1. 内燃機関のクランクシャフトによって回転駆動される駆動回転体と、
    カムシャフト若しくは同シャフトに結合された別体部材からなり、前記駆動回転体から動力を伝達される従動回転体と、
    前記駆動回転体と従動回転体に対して相対回転可能に設けられ、前記駆動回転体または従動回転体の回転方向に沿って縮径する溝部を有する中間回転体と、
    前記溝部に係合案内されて径方向へ変位可能な可動案内部と、
    一端側が前記従動回転体の回転中心から離間した部位に回転自在に連結され、他端側が前記可動案内部を介して前記中間回転体と前記駆動回転体にそれぞれ連係されたリンクと、
    前記駆動回転体と従動回転体に対する前記中間回転体の相対回動を規制するストッパ機構と、を備え、
    前記中間回転体を、前記駆動回転体と従動回転体に対して回動操作することによって、前記可動案内部が前記溝部に係合案内されつつ径方向へ変位することにより前記リンクを介して駆動回転体とカムシャフトとの相対回動位相を変換すると共に、
    前記ストッパ機構を、前記中間回転体と駆動回転体にそれぞれ設けられ、互いに当接することによって前記両者の相対変位を規制する当接部によって構成したことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  2. 中間回転体側と駆動回転体側の当接部のうちの、少なくとも一方に弾性体を設けたことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  3. 中間回転体側と駆動回転体側の当接部を突状部によって構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  4. 中間回転体側と駆動回転体側の突状部のうちの、少なくとも一方を中間回転体または駆動回転体と一体に形成したことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
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