JP3996076B2 - シャッター装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば住宅における内部建具に用いられるシャッター装置に関する。
【0002】
【背景の技術】
従来のシャッター装置としては、例えば複数のスラットを並列させて連結してなるシャッターと、シャッターを両側から支持する一対の支持部材とを備えたシャッター装置であって、前記支持部材には、シャッター側に開口する溝部が形成されており、スラットの両端部が支持部材の溝部に移動可能に嵌ることによって支持されているものが開示されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
【非特許文献1】
社団法人日本建築学会著,「構造用教材」,技報堂出版,1994年4月18日,p.103
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来のシャッター装置においては、スラットの両端部が支持部材の溝部に嵌ることによって支持されているので、スラットを安定的に支持するために溝部をある程度深く形成する必要があるので、支持部材が比較的厚く形成されてしまい、材料費がかさむという問題があった。
【0005】
そこで、本発明の課題は、支持部材を薄く形成できるシャッター装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、例えば図2及び図3に示すように、複数のスラット1aを並列させて連結してなるシャッター1と、シャッター1を両側から支持する一対の支持部材2とを備えたシャッター装置であって、支持部材2は、シャッター1側に突出し、かつ、シャッター1の移動方向に沿って設けられるレール部21を有しており、スラット1aの両端部には、支持部材2側に開口する溝部11がそれぞれ形成されており、シャッター1は、スラット1aの両端部の溝部11がレール部21に移動可能に嵌ることによって支持されており、
前記スラット1aの前面は、支持部材2の前面と面一になっていることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、支持部材2にレール部21を設け、スラット1aの両端部に溝部11を設けたので、支持部材2に溝部11を設ける必要がなく、その分、支持部材2を薄く形成できる。
【0007】
た、支持部材2の前面及びシャッター1の前面が面一になっているので、外観を損なう虞がある支持部材2の前面とシャッター1の前面との段差が生じないことになり、これにより、外観上の見栄えを良くすることが可能となる。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、例えば図3に示すように、複数のスラット1aを並列させて連結してなるシャッター1と、シャッター1を両側から支持する一対の支持部材2とを備えたシャッター装置であって、支持部材2は、シャッター1側に突出し、かつ、シャッター1の移動方向に沿って設けられるレール部21を有しており、スラット1aの両端部には、支持部材2側に開口する溝部11がそれぞれ形成されており、シャッター1は、スラット1aの両端部の溝部11がレール部21に移動可能に嵌ることによって支持されており、
スラット1aは、支持部材2側に向けて突出する突出壁12を有しており、この突出壁12は、支持部材2の前面を、支持部材2の幅方向において覆っていることを特徴としている。
請求項に記載の発明によれば、シャッター1の両端部の突出壁12が支持部材2の前面を覆っているので、外観を損なう虞がある支持部材2の前面が露出しないことになり、これにより、外観上の見栄えを良くすることが可能となる。
【0009】
さらにまた、請求項に記載の発明は、例えば図2及び図3に示すように、請求項1または2に記載のシャッター装置において、支持部材2に、ガイド部材3をレール部21と平行にかつシャッター1と近接又は当接して設けたことを特徴としている。
請求項に記載の発明によれば、シャッター1の前後方向における振れ量をガイド部材3によって小さくできるので、シャッター1を上げ下げして開閉するに際しての軽快さや狂いの生じにくさを十分に担保することが可能となる。
【0010】
また、請求項に記載の発明は、例えば図2及び図3に示すように、請求項に記載のシャッター装置において、ガイド部材3に、シャッター1に接する毛状の突起物31を設けたことを特徴としている。
請求項に記載の発明によれば、移動中のシャッター1に毛状の突起物31が接することになり、これにより、シャッター1を上げ下げして開閉するに際しての衝撃や騒音を吸収することが可能となり、加えて、シャッター1を取り付ける開口部の気密性を確保することが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0012】
なお、ここでは、シャッター装置を住宅内に設けられた収納所に取り付ける場合について説明するが、これに限られるものではない。すなわち、本発明は、例えば引戸、開戸、折戸の使用が事実上困難な階段下等のデッドスペースに取り付ける場合でも、適用が可能である。
【0013】
図1は本発明の実施の形態1に係るシャッター装置の全体構成を示す斜視図、図2は同シャッター装置の部分構成を示す断面図である。
【0014】
この実施の形態1において、シャッター装置は、狭いスペースを有効に利用することを目的として、住宅における内部建具として住宅内に設けられた収納所に取り付けられたものとして構成されている(図1参照)。
【0015】
この実施の形態1において、このシャッター装置は、図1に示すように、シャッター1と、支持部材2と、ガイド部材3とを備えたものとして構成されている。
【0016】
以下、これらの各構成要素についてさらに詳細に説明する。
【0017】
(1)シャッター1
シャッター1は、図1に示すように、複数のスラット1aを並列させて連結してなるものとして構成されている。
【0018】
具体的には、図2に示すように、スラット1aの両端部には、支持部材2側に開口する溝部11がそれぞれ形成されているものとして構成されている。
【0019】
すなわち、このようなスラット1aによれば、支持部材2にシャッター1側に突出するレール部21を設けることにより、スラット1aの両端部の溝部11を支持部材2のレール部21に移動可能に嵌めることが可能となっている。
【0020】
ここで、同図に示すように、スラット1aの前面は、支持部材2の前面と面一になっている。
これにより、外観を損なう虞がある支持部材2の前面とシャッター1の前面との段差が生じないことになっている。
【0021】
そして、その結果、外観上の見栄えを良くすることが可能となっている。
【0022】
(2)支持部材2
支持部材2は、図2に示すように、シャッター1を両側から支持する役割を果たすものとして構成されている。
【0023】
具体的には、同図に示すように、この支持部材2は、シャッター1側に突出し、かつ、シャッター1の移動方向に沿って設けられるレール部21を有しているものとして構成されている。
【0024】
すなわち、このような支持部材2によれば、スラット1aの両端部に支持部材2側に開口する溝部11を設けることにより、支持部材2のレール部21にスラット1aの両端部の溝部11を移動可能に嵌めることが可能となっている。
【0025】
ここで、同図に示すように、支持部材2の前面は、スラット1aの前面と面一になっている。
これにより、外観を損なう虞がある支持部材2の前面とシャッター1の前面との段差が生じないことになっている。
【0026】
そして、その結果、外観上の見栄えを良くすることが可能となっている。
【0027】
(3)ガイド部材3
ガイド部材3は、図2に示すように、支持部材2に、レール部21と平行にかつシャッター1と近接又は当接して設けたものとして構成されている。
【0028】
すなわち、このようなガイド部材3によれば、シャッター1の前後方向における振れ量を相当に小さくすることが可能となっており、これにより、シャッター1を上げ下げして開閉するに際しての軽快さや狂いの生じにくさが十分に担保されることになっている。
【0029】
ここで、同図に示すように、ガイド部材3に、シャッター1に接する毛状の突起物たるモヘア31が設けられている。
【0030】
これにより、移動中のシャッター1にモヘヤ31が接することになっており、その結果、シャッター1を上げ下げして開閉するに際しての衝撃や騒音が十分に吸収されることになっている。加えて、シャッター1を取り付ける開口部の気密性もが確保されることになっている。
【0031】
上記したように、この実施の形態1において、シャッター装置は、シャッター1が、スラット1aの両端部の溝部11がレール部21に移動可能に嵌ることによって支持されているものとして構成されている。
【0032】
換言すれば、このようなシャッター装置は、支持部材2にレール部21が設けられており、スラット1aの両端部に溝部11が設けられているものとして構成されている。
【0033】
よって、これによれば、支持部材2に溝部11を設ける必要がなく、その分、支持部材2を薄く形成することが可能となっており、これにより、材料の軽量化をも十分に図ることが可能となっている。
【0034】
なお、この実施の形態1のように、シャッター装置を住宅における内部建具に用いる場合には、狭いスペースを可及的に有効利用しようとする観点から、シャッター1の移動軌道がほぼ直角に曲がるようにすること、つまり、シャッター1の移動軌道がより小さい曲率半径で曲がるようにすることが好ましい(図1参照)。
【0035】
ここで、シャッター1の移動軌道をより小さい曲率半径で曲げるに際しては、レール部21の幅が相当な影響を及ぼすことになっている。つまり、レール部21の幅が厚く形成される程、シャッター1の移動軌道をより小さい曲率半径で曲げることが困難となっている。
【0036】
この実施の形態1に係るシャッター装置においては、従来のシャッター装置と異なり、支持部材2にレール部21を設け、スラット1aの両端部に溝部11を設ける構成であることから、レール部21の幅をより薄く形成できることになり、これにより、シャッター1の移動軌道をより小さい曲率半径で曲げることが可能となっている。
【0037】
◎実施の形態2
図3は本発明の実施の形態2に係るシャッター装置の部分構成を示す断面図である。なお、実施の形態1と同様な構成要素については実施の形態1と同様な符号を付してここではその詳細な説明を省略する。
【0038】
同図に示すように、この実施の形態2に係るシャッター装置の基本的構成は実施の形態1と略同様であるが、実施の形態1と異なり、スラット1aが、支持部材2側に向けて突出する突出壁12を有しており、この突出壁12が、支持部材2の前面を、支持部材2の幅方向において覆っている。
【0039】
すなわち、この実施の形態2に係るシャッター装置によれば、実施の形態1と同様な作用・効果が得られることに加え、シャッター1の両端部の突出壁12が支持部材2の前面を覆っているので、外観を損なう虞がある支持部材2の前面が露出しないことになっている。そして、その結果、外観上の見栄えを良くすることが可能となっている。
【0040】
【発明の効果】
本発明に係るシャッター装置によれば、支持部材を薄く形成できることになり、材料の有効活用も図られることになる。
また、スラットの前面を支持部材の前面と面一にするか又は支持部材の前面を覆うことにすれば、外観上の見栄えを良くすることができる。
さらに、支持部材にガイド部材を設ければ、シャッターを上げ下げして開閉するに際しての軽快さや狂いの生じにくさを十分に担保できる。
さらにまた、ガイド部材に毛状の突起物を設ければ、シャッターを上げ下げして開閉するに際しての衝撃や騒音を吸収でき、シャッターを取り付ける開口部の気密性を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るシャッター装置の全体構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係るシャッター装置の部分構成を示す断面図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係るシャッター装置の部分構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 シャッター
1a スラット
2 支持部材
3 ガイド部材
11 溝部
12 突出壁
21 レール部
31 モヘア(毛状の突起物)

Claims (4)

  1. 複数のスラットを並列させて連結してなるシャッターと、前記シャッターを両側から支持する一対の支持部材とを備えたシャッター装置であって、
    前記支持部材は、前記シャッター側に突出し、かつ、シャッターの移動方向に沿って設けられるレール部を有しており、
    前記スラットの両端部には、前記支持部材側に開口する溝部がそれぞれ形成されており、
    前記シャッターは、前記スラットの両端部の溝部がレール部に移動可能に嵌ることによって支持されており、
    前記スラットの前面は、前記支持部材の前面と面一になっていることを特徴とするシャッター装置。
  2. 複数のスラットを並列させて連結してなるシャッターと、前記シャッターを両側から支持する一対の支持部材とを備えたシャッター装置であって、
    前記支持部材は、前記シャッター側に突出し、かつ、シャッターの移動方向に沿って設けられるレール部を有しており、
    前記スラットの両端部には、前記支持部材側に開口する溝部がそれぞれ形成されており、
    前記シャッターは、前記スラットの両端部の溝部がレール部に移動可能に嵌ることによって支持されており、
    前記スラットは、前記支持部材側に向けて突出する突出壁を有しており、この突出壁は、前記支持部材の前面を、支持部材の幅方向において覆っていることを特徴とするシャッター装置。
  3. 前記支持部材に、ガイド部材を前記レール部と平行にかつ前記シャッターと近接又は当接して設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のシャッター装置。
  4. 前記ガイド部材に、前記シャッターに接する毛状の突起物を設けたことを特徴とする請求項3に記載のシャッター装置。
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