JP3995741B2 - ディジタル電子機器とディジタル電子機器システム - Google Patents

ディジタル電子機器とディジタル電子機器システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、制御回路としてクロック信号によって動作するマイクロコンピュータ等のディジタル回路を備えたディジタル電子機器と、複数のディジタル電子機器をネットワークを介して接続したディジタル電子機器システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
制御回路にマイクロコンピユータ等のディジタル回路を使用したパソコンやOA機器,家電製品などのディジタル電子機器製品は、近年ますます増加の一途をたどり、あらゆる場所で使われる様になって来ている。
また、このようなディジタル電子機器がOA機器などだけでなく、医療機器などの人命に係わる機器にも使用されるようになり、その重要度も増している。
【0003】
このようなディジタル電子機器のマイクロコンピュータ(CPU,ROM,RAM等から構成される)等のディジタル回路は、一連の動作のタイミングをとるためにクロック信号によって動作する。そこで、一般に水晶振動子を用いた発振器で、例えば6.55MHz程度の高い周波数のクロック信号(システム・クロック信号とも云う)を発生させている。
【0004】
そのため、この高い周波数のクロック信号によりノイズ(不要輻射)が発生し、それによって無線周波妨害(RFI)や電磁妨害(EMI)を引き起こすことがある。クロック信号の振幅がかなり大きい場合には、このような妨害がクロック信号周波数(基本周波数)で起こることがある。しかし、通常はこのクロック信号の高調波成分によってこのような問題が起こる。
【0005】
したがって、これらの電子機器のクロック信号の高調波成分によるノイズ(不要輻射)を抑えることが極めて重要になる。
そこで、このようなノイズを抑制するために、従来から例えばノイズを放射する部分を遮蔽したり、一層を接地し、プレーンにした多層プリント回路基板を使用するなど、種々の手段が講じられているが充分な効果は上っていない。
【0006】
また、例えば特開昭59−95742号公報あるいは特開昭61−24321号公報などに見られるように、ディジタル電子機器内で発生するクロック信号(システム・クロック信号)を周波数変調,角度変調(位相変調)などで変調をすることによって、上記RFI及びEMIを効果的に低減させることが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
確かに、ディジタル電子機器内で発生するクロック信号を±10数kHz程度の変調信号で変調しても、ディジタル回路は正常に動作し、しかも不要輻射が低減する効果が認められる。
【0008】
しかしながら、従来このようにクロック信号に変調を与えるのは、単にクロック信号の高調波のスペクトラム成分を拡散させて、輻射ノイズの低減を計るためだけのものであった。
クロック信号に変調をかけるにはそれなりの変調回路等の追加が必要になるが、その追加回路のコスト上昇分は決して安いものではなく、ノイズ低減のみを目的とするものに見合うものではなかった。
【0009】
また、ノイズ低減を目的とした場合、変調信号の種類によっては、単にノイズの周波数が変動するだけで、簡易な測定器の場合、規格以上のノイズが発生していても、タイムコンスタントに引っかからずにノイズ規格以下となってしまったり、あるいはノイズレベルが規格内でもタイムコンスタントの長い正規の測定では規格オーバとなるような可能性も持つという欠点があった。
【0010】
この発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、ディジタル電子機器のクロック信号によるノイズ(不要輻射)の発生を低減させると共に、信号ライン間のクロストークの有無あるいは大小の判別などを容易に行なえるようにすることを目的とする。
また、スイッチング電源を備えたディジタル電子機器では、そのスイッチングパルスによるノイズの発生も低減させると共に、スイッヂング電源の故障も容易に検出できるようにすることを目的とする。
【0011】
さらに、複数のディジタル電子機器をネットワーク(インタフエース)を介して接続したディジタル電子機器システムにおいては、さらに音楽などの情報や各種の制御情報を、マイクロコンピユータによる複雑な処理を経ずに伝送できるようにして、クロック信号の変調信号を各種の情報信号として活用することにより、マルチメディアの情報化機器に見合う低コストのディジタル電子機器システムを実現することも目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記の目的を達成するため、クロック信号発生手段と、該クロック信号発生手段によって発生されるクロック信号を変調するクロック信号変調手段と、該クロック信号変調手段によって変調されたクロック信号によって動作するマイクロコンピュータとを備え、そのマイクロコンピュータのデータバス又はアドレスバスの信号を監視するための外部端子を設けたディジタル電子機器を提供する。
【0013】
このディジタル電子機器は、上記外部端子に変調クロック信号の復調手段を備えた簡易検出器を接続して、変調音の有無を監視することにより、ディジタル電子機器の故障を容易に検出することができる。
また、故障だけでなく、データバス又はアドレスバスの信号ライン(パターン配線)間のクロストークレベルを検出することもできる。
【0014】
さらに、クロック信号発生手段と、該クロック信号発生手段によって発生されるクロック信号を変調するクロック信号変調手段と、該クロック信号変調手段によって変調されたクロック信号によって動作するディジタル回路と、上記変調されたクロック信号を監視するための外部端子と、上記ディジタル回路に直流電圧を供給するスイッチング電源装置と、該スイッチング電源装置のスイッチングパルスを変調するスイッチングパルス変調手段と、該スイッチングパルス変調手段によって変調されたスイッチングパルスを監視するための外部端子とを設けたディジタル電子機器も提供する。
この場合は、クロック信号とスイッチングパルスの両方からのノイズ発生を低減することができる。
【0015】
また、その変調されたクロック信号を監視するための外部端子と、変調されたスイッチングパルスを監視するための外部端子とを設けているのでディジタル回路側及びスイッチング電源装置側の故障を検出することができる。
さらに、上記クロック信号変調手段の変調信号と、上記スイッチングパルス変調手段の変調信号とを異なる変調信号にすることによって、ノイズ発生原因がいずれの側にあるかを特定することもできる。
【0017】
この発明はまた、上述のような第1のディジタル電子機器をネットワークを介して第2のディジタル電子機器と接続するディジタル電子機器システムも提供する。
そのディジタル電子機器システムは、上記第1のディジタル電子機器に、クロック信号を音楽又は音声の信号によって変調し、その変調したクロック信号で前記ディジタル回路を動作させるクロック信号変調手段と、該クロック信号変調手段によって変調されたクロック信号を上記ネットワークを介して上記第2のディジタル電子機器へ送信する手段とを設け、上記第2のディジタル電子機器に、上記変調されたクロック信号を上記ネットワークを介して受信する受信手段と、その受信によって受信したクロック信号を復調して上記音楽又は音声の信号を復元する復調手段と、その復調手段によって復元された音楽又は音声の信号を音響に変換するスピーカとを設けたものである。
【0018】
第1のディジタル電子機器に第2のディジタル電子機器が複数台接続されている場合、第1のディジタル電子機器のクロック信号変調手段が、クロック信号をその複数の第2のディジタル電子機器への一斉連絡用の信号によって変調し、その変調したクロック信号で上記ディジタル回路を動作させるようにすると共に、その変調されたクロック信号を上記ネットワークを介して上記第2のディジタル電子機器へ送信する手段とを設けるとよい。
【0019】
あるいは、上記第1のディジタル電子機器に、上記クロック信号をディジタル電子機器を制御する制御信号によって変調し、その変調したクロック信号で上記ディジタル回路を動作させるクロック信号変調手段と、その変調されたクロック信号を上記ネットワークを介して前記第2のディジタル電子機器へ送信する手段とを設け、
上記第2のディジタル電子機器に、上記変調されたクロック信号を上記ネットワークを介して受信する受信手段と、その受信手段によって受信したクロック信号を復調して上記制御信号を復元する復調手段とを設け、その復調手段によって復元される変調信号である制御信号によって該第2の電子機器を制御するようにすることもできる。
【0020】
このように、各種の情報や制御信号をクロック信号を利用して他のディジタル電子機器へマイクロコンピュータの性能を落さずに伝達することが可能になる。
また、変調信号をネットワークのグループごとに設定することで複雑なネットワークのグループ分けも可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は、この発明によるディジタル電子機器の基礎となる構成を示すブロック図である。但し、この発明に直接係る部分のみを示している。
このディジタル電子機器1は、クロック信号発生手段であるクロック信号発生器10と、それによって発生されるクロック信号によって動作するディジタル回路11を制御回路として備えたOA機器,家電機器,産業機器,医療機器等のディジタル電子機器である。
【0022】
このディジタル電子機器1はさらに、変調信号入力端子12と、クロック信号発生器10によって発生されるクロック信号を、変調信号入力端子12から入力する変調信号によって変調するクロック信号変調手段である変調器13と、その変調器によって変調されたクロック信号によって動作するディジタル回路11から、その変調されたクロック信号を監視するための外部端子としての変調クロック出力端子14とを設けている。
【0023】
クロック信号発生器10は水晶振動子あるいはセラミック振動子を用いた発振器で、規定の周波数(例えば6.55MHz)の極めて安定した周波数のパルス列信号をクロック(システム・クロック)信号ckとして出力する。
変調器13は、そのクロック信号ckを、変調信号入力端子12から入力する数KHzの変調信号によって変調して、変調クロック信号mckをディジタル回路に与える。その変調方式としては、周波数変調,位相変調(角度変調),振幅変調,パルス幅変調等種々の方式を採用することができる。
【0024】
ディジタル回路11は、CPU,ROM,RAM等からなるマイクロコンピュータを用いている場合が多いが、それに限らず、A/D変換回路,D/A変換回路,カウンタ回路,ディジタル比較器,メモリの書込/読出回路など、クロック信号で動作する回路であればよい。
【0025】
上述のように、数MHzのクロック信号を数KHzの変調信号で変調する程度のごく軽い変調度で変調したクロック信号でディジタル回路を動作させても、全く問題なく正常に動作する。しかも、クロック信号の高調波のスペクトラム成分を拡散させて、輻射ノイズの低減を計ることができる。
【0026】
また、変調クロック出力端子14に、復調回路を有する簡易検出器2を接続して、出力される変調クロック信号を復調してその復元される変調信号を監視することにより、例えば変調音の有無によってディジタル回路の故障を容易に検出することができる。変調器13の変調方式が周波数変調の場合、この簡易検出器2としてFMラジオを利用することができる。
【0027】
このような故障検出を目的とする場合は、変調信号は可聴音のシングルトーンでよいが、変調信号として音声や音楽の信号を使用し、それによって変調したクロック信号を変調クロック出力端子14から他の電子機器へ伝送し、それを受け取った電子機器側で復調して、その変調信号による音声や音楽を聞けるようにすることもできる。あるいは、変調信号としてリモコン信号や各種制御信号を使用し、それによって変調したクロック信号を変調クロック出力端子14から他の電子機器へ伝送し、その電子機器をリモート制御するようなこともできる。
【0028】
図2は、この発明によるディジタル電子機器の第1の実施形態を示すブロック図である。やはり、この発明に直接係る部分のみを示している。
このディジタル電子機器3は、ディジタル回路としてマイクロコンピュータ(以下「マイコン」と略称する)21を備えている。また、クロック信号発生手段として、電圧制御型発振器(VCO)22を、変調手段として加算器23を設け、さらに分周器24,位相比較器(P.D)25,及びローパスフィルタ(L.F)26とによって位相ロックループ(PLL)回路20を構成している。
【0029】
変調信号発生器27によって発生される一定周波数の変調信号、あるいは温度センサ30又は湿度センサ31等の機器の動作状態を検出する各種信号を切換回路28によって選択的に切り換え、リミッタ回路29によって上限値及び/又は下限値を規制して加算器23に入力させ、ローパスフィルタ26からの位相誤差信号と加算して、VCO22によって発生するクロック信号を変調させる。
それによって、機器内の温湿度の状態をセンスして故障状況を診断すると同時に、クロック信号の高調波のスペクトラム成分を拡散させて、輻射ノイズの低減を計ることができる。
【0030】
マイコン21はこの変調されたクロック信号mckによっても正常に動作する。そして、この変調されたクロック信号mckを監視するための外部端子として、直接クロック信号ラインに接続した第1の外部端子32と、マイコン21のデータバス21aあるいは破線で示すようにアドレスバス21bに接続した第2の外部端子33を設けている。
【0031】
したがって、図1に示した例と同様に、この外部端子32又は33にFMラジオ等による簡易検出器2を接続して、その変調クロック信号mckを復調して、変調音の有無あるいは変化などを監視することによって、故障を検出したり、ディジタル電子機器3の動作状態を判断したりすることができる。
【0032】
例えば、マイコン21のCPUの暴走時にはアドレスライン等が止まるので、外部端子33に簡易検出器2を接続してアドレスバス21bの変調クロック信号を監視することにより、CPUの暴走検出を行なうこともできる。
このディジタル電子機器からの不要輻射を測定するにはスペクトラム・アナライザ(スペアナ)4を使用するが、その復調出力端子を利用して変調音を監視することもできる。
【0033】
また、変調信号はその目的に応じて、変調信号発生器27によって発生される一定周波数の変調信号、あるいはこのディジタル電子機器3の動作状態を検出する温度センサ30,湿度センサ31,あるいは図示しない他のセンサの検出信号を切換回路28によって選択的に切り換えて使用することができる。
【0034】
電子写真複写機(PPC)やプリンタ等のOA機器では、故障時に顧客に与える不便を少なくするために、故障とその原因を早急に知ることが非常に重要であり、最近ではパソコンネットワークなどを利用した遠隔診断システムなどがクローズアップされているが、この発明をそのようなシステムに適用することによって迅速に対応できる故障診断システムを構築することが可能になる。
【0035】
なお、これらの実施形態において、故障診断を実施するだけであれば、変調クロック出力端子32,33は必ずしも必要ではなく、装置内部を開放して、チェックしたいディジタル回路11のクロックラインに簡易検出器2の検出プローブ等を直接当接させて、可聴音信号で変調されたクロック信号を抽出し、それを復調して変調音の有無や変化をチェックすればよい。
【0036】
図3は、この発明によるディジタル電子機器の第2の実施形態を示すブロック図であり、図2と同じ部分には同一の符号を付しそれらの説明は省略する。
この実施形態のディジタル電子機器3′において、図2に示したディジタル電子機器3と異なる点は、図3におけるリミッタ回路29を外して深い変調がかかるようにした点と、変調信号は変調信号発生器27によって発生される一定周波数(可聴音)の変調信号のみとし、外部端子はマイコン21のデータバス21aあるいは破線で示すようにアドレスバス21bに接続した外部端子33のみとした点だけである。
【0037】
ディジタル電子機器は、近年処理速度のスピードアップのため、ますますクロック周波数の高周波化が進んでいるが、基板のパターン設計ではクロック信号が高周波化されるほど信号ライン間相互のクロストークによる干渉が問題となり、設計時点でこのようなクロストーク発生の箇所を検出して予防することが重要な課題になっている。
【0038】
そのため、この実施形態では図2における変調信号のリミッタ回路29を外して、変調度のレベルを自由に設定でき、深い変調がかけられるようにしている。それにより、簡易検出器2による変調クロック信号mckの監視によって、マイコン21のデータバス21aあるいはアドレスバス21bのパターン配線のクロストークの有無又はクロストークレベルを判別することができる。
【0039】
この場合も、外部端子33は必ずしも必要ではない。特に設計段階で信号線パターン間のクロストークの有無や大小を判別するような場合には、クロック信号を可聴音信号で変調し、復調器を備えた検出器のピックアップコイルやプローブを、直接各信号線パターンに順次接触あるいは接近させたり、EMスキャンを行なうなどによって、変調クロック信号を抽出して復調し、変調音の有無や大小を判別することにより、クロストークの有無あるいは大小等を判別することができる。
【0040】
図4は、この発明によるディジタル電子機器の第3の実施形態を示すブロック図であり、図1及び図2と同じ部分には同一の符号を付し、それらの説明は省略する。
【0041】
図4に示すディジタル電子機器5は、この種の電子機器に必ず必要とされるスイッチング電源装置40を備えている。このスイッチング電源装置40は、交流電源(商用電源)41からの交流をダイオードブリッジ42によって整流し、平滑コンデンサ43によって平滑して、トランスの一次コイルL1とスイッチング・トランジスタ45との直列回路に直流を印加する。
【0042】
そして、スイッチング・トランジスタ45のオン・オフによってトランス44の一次コイルL1の電流が断続されることにより、二次コイルL2に発生する電圧をダイオードDによって整流し、平滑コンデンサCによって平滑して、所要の直流電圧Vccをマイコン21の電源端子に供給する。
【0043】
さらに、オペアンプ45によってこの直流電圧Vccと基準電源46によって発生される基準電圧Vrとの差をとって、比較器47によって鋸歯状波電圧発生器48によって発生される鋸歯状波電圧と比較して、パルス幅変調された矩形波パルスをスイッチング・トランジスタ45のゲートに印加して、それをオン・オフさせ、出力する直流電圧Vccを一定に保つようにしている。
【0044】
そして、このスイッチング電源装置40の比較器47と鋸歯状波電圧発生器48との間に加算器49を設け、変調信号発生器50によって発生する変調信号(変調信号発生器27によって発生される変調信号とは異なる)をその加算器49によって、鋸歯状波電圧発生器48によって発生される鋸歯状波電圧に加算することにより、比較器47から出力するスイッチングパルスを変調する。
この変調されたスイッチングパルスを監視するために、トランス44の一次コイルL1とスイッチング・トランジスタ45との接続点に接続した外部端子51を設けている。
【0045】
この実施形態によれば、前述の各実施形態と同様な作用効果に加えて、クロック信号とスイッチングパルスの両方からのノイズ発生を低減することができる。さらに、外部端子51に簡易検出器を接続して変調されたスイッチングパルスを監視することにより、スイッチング電源装置の故障を検出することができる。
【0046】
また、外部にノイズが放出された場合に、スペクトラム・アナライザ等によって変調音を確認することにより、その変調音の違いによりノイズ発生源がクロック信号側にあるか、スイッチング電源装置40側にあるかを即座に特定でき、ノイズ対策時間の短縮を計ることができる。これは、ノイズ対策が量産間際に行われる製品化計画においては非常に重要なことである。
【0047】
図5は、この発明によるディジタル電子機器システムの一実施形態を示すシステムブロック図であり、図1及び図2と同じ部分には同一符号を付している。
このディジタル電子機器システムは、クロック信号発生器10と、そのクロック信号(この場合は変調されたクロック信号mck)によって動作するディジタル回路であるマイコン21とを備えた第1のディジタル電子機器6を、インタフェースとしてのネットワーク7を介して、複数の第2のディジタル電子機器8,8,…と接続している。
【0048】
第1のディジタル電子機器6には、図1に示したディジタル電子機器1と同様に、クロック信号発生器10によって発生されるクロック信号ckを、変調信号入力端子12から入力する変調信号によって変調するクロック信号変調手段である変調器13と、それによって変調されたクロック信号mckによって動作するディジタル回路であるマイコン21と、変調されたクロック信号mckをネットワーク7を介して第2のディジタル電子機器8へ送信する手段である送信回路35とを設けている。
【0049】
一方、第2のディジタル電子機器8には、制御回路としてのマイコン60と、上記変調されたクロック信号をネットワークを介して受信する手段である受信回路61と、その受信したクロック信号を復調して変調信号を復元する復調手段である復調器62と、その復元された変調信号を音響に変換して放音するスピーカ63とを備えている。
【0050】
したがって、第1のディジタル電子機器6の変調信号入力端子12から、音楽又は音声の信号を入力すれば、変調器13がクロック信号ckをその音楽又は音声の信号によって変調し、送信回路35がその変調されたクロック信号mckをネットワーク7を介して第2のディジタル電子機器8へ送信できる。
【0051】
第2のディジタル電子機器8では、受信回路61がそれを受信し、復調器62がその変調信号である音楽又は音声の信号を復元し、スピーカ63によって放音させることができる。スピーカ63に代えてイヤホーンを用いてもよいし、復調器62とスピーカ63との間に増幅器を設けてもよい。
このようにして、マイコン21,60による複雑な制御を行なわずに、音楽や音声あるいはその他の情報をクロック信号を利用して他のディジタル電子機器へ伝送することができる。
【0052】
複数の第2のディジタル電子機器8のいずれかを指定する識別情報も加えて、特定の第2のディジタル電子機器8のみに情報を伝送することも可能であるし、変調信号をネットワーク7に接続されている全ての第2のディジタル電子機器8への一斉連絡用の信号とすることもできる。
【0053】
図6は、図5のディジタル電子機器システムを一部変更した実施形態を示し、図5と同じ部分には同一の符号を付し、それらの説明は省略する。
この図6に示す第1のディジタル電子機器6′は、変調器13がクロック信号ckを、制御信号発生回路36によって発生される各種制御信号によって変調して、その変調されたクロック信号mckをマイコン21へ送ると共に、送信回路35によってインタフェースとしてのネットワーク7を介して複数の第2のディジタル電子機器8′へ送信する。
【0054】
その第2のディジタル電子機器8′は、それぞれ受信回路61によってその変調されたクロック信号を受信し、復調器62によって復調した変調信号である制御信号をマイコン60あるいは図示しない制御回路に入力させて、ディジタル電子機器8′の動作を制御する。
それによって、ネットワーク7に接続された特定の第2のディジタル電子機器8′、あるいは複数もしくは全ての第2のディジタル電子機器数の8′をリモート制御することが可能になる。
【0055】
これらの各実施形態においても、マイコン等のディジタル回路の動作に支障をきたさない範囲でクロック信号を変調することにより、ノイズ(不要輻射)の発生を低減してRFIやEMIを抑制できることは云うまでもない。
【0056】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明によるディジタル電子機器は、クロック信号によるノイズ(不要輻射)の発生を低減させると共に、故障の検出や信号ライン間のクロストークの検出を容易にすることができる。
また、スイッチング電源を備えたディジタル電子機器では、そのスイッチングパルスによるノイズの発生も低減させると共に、スイッヂング電源の故障も容易に検出できる。
【0058】
複数のディジタル電子機器をネットワークを介して接続したディジタル電子機器システムにこの発明を適用すれば、音楽などの情報や各種の制御信号を、マイクロコンピユータによる複雑な処理を経ずに他のディジタル電子機器に伝送することができ、マルチメディアの情報化機器に見合う低コストのディジタル電子機器システムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の基礎となるディジタル電子機器の基本的な実施形態を示すブロック図である。
【図2】 この発明によるディジタル電子機器の第1の実施形態を示すブロック図である。
【図3】 この発明によるディジタル電子機器の第2の実施形態を示すブロック図である。
【図4】 この発明によるディジタル電子機器の第3の実施形態を示すブロック図である。
【図5】 この発明によるディジタル電子機器システムの一実施形態を示すシステムブロック図である。
【図6】 図5のディジタル電子機器システムを一部変更した実施形態を示すシステムブロック図である。
【符号の説明】
1,3,3′,5,6,,6′,8,8′:ディジタル電子機器
2:簡易検出器 4:スペクトラム・アナライザ
7:ネットワーク(インタフェース)
10:クロック信号発生器
11:ディジタル回路
12:変調信号入力端子
13:変調器(クロック信号変調手段)
14:変調クロック出力端子(外部端子)
20:位相ロックループ回路(PLL)
21,60:マイクロコンピュータ(マイコン)
22:電圧制御型発振器(VCO)
27:変調信号発生器 28:切換回路
29:リミッタ回路 30:温度センサ
31:湿度センサ 32,33,51:外部端子
35:送信回路 36:制御信号発生回路
40:スイッチング電源装置
48:鋸歯状波電圧発生器 50:変調信号発生器
61:受信回路 62:復調器

Claims (6)

  1. クロック信号発生手段と、該クロック信号発生手段によって発生されるクロック信号を変調するクロック信号変調手段と、該クロック信号変調手段によって変調されたクロック信号によって動作するマイクロコンピュータとを備え、該マイクロコンピュータのデータバス又はアドレスバスの信号を監視するための外部端子を設けたことを特徴とするディジタル電子機器。
  2. クロック信号発生手段と、該クロック信号発生手段によって発生されるクロック信号を変調するクロック信号変調手段と、該クロック信号発生手段によって変調されたクロック信号によって動作するディジタル回路と、前記変調されたクロック信号を監視するための外部端子と、前記ディジタル回路に直流電圧を供給するスイッチング電源装置と、該スイッチング電源装置のスイッチングパルスを変調するスイッチングパルス変調手段と、該スイッチングパルス変調手段によって変調されたスイッチングパルスを監視するための外部端子とを設けたことを特徴とするディジタル電子機器。
  3. 前記クロック信号変調手段の変調信号と、前記スイッチングパルス変調手段の変調信号とは異なる変調信号である請求項2記載のディジタル電子機器。
  4. クロック信号発生手段と、該クロック信号発生手段によって発生されるクロック信号によって動作するディジタル回路とを備えた第1のディジタル電子機器をネットワークを介して第2のディジタル電子機器と接続するディジタル電子機器システムであって、
    前記第1のディジタル電子機器に、前記クロック信号を音楽又は音声の信号によって変調し、その変調したクロック信号で前記ディジタル回路を動作させるクロック信号変調手段と、該クロック信号変調手段によって変調されたクロック信号を前記ネットワークを介して前記第2のディジタル電子機器へ送信する手段とを設け、
    前記第2のディジタル電子機器に、前記変調されたクロック信号を前記ネットワークを介して受信する受信手段と、該受信手段によって受信したクロック信号を復調して前記音楽又は音声の信号を復元する復調手段と、該復調手段によって復元された音楽又は音声の信号を音響に変換するスピーカとを設けた
    ことを特徴とするディジタル電子機器システム。
  5. クロック信号発生手段と、該クロック信号発生手段によって発生されるクロック信号によって動作するディジタル回路とを備えた第1のディジタル電子機器をネットワークを介して複数台の第2のディジタル電子機器と接続するディジタル電子機器システムであって、
    前記第1のディジタル電子機器に、前記クロック信号を前記複数台の第2のディジタル電子機器への一斉連絡用の信号によって変調し、その変調したクロック信号で前記ディジタル回路を動作させるクロック信号変調手段と、該クロック信号変調手段によって変調されたクロック信号を前記ネットワークを介して前記第2のディジタル電子機器へ送信する手段とを設けたことを特徴とするディジタル電子機器システム。
  6. クロック信号発生手段と、該クロック信号発生手段によって発生されるクロック信号によって動作するディジタル回路とを備えた第1のディジタル電子機器をネットワークを介して第2のディジタル電子機器と接続するディジタル電子機器システムであって、
    前記第1のディジタル電子機器に、前記クロック信号をディジタル電子機器を制御する制御信号によって変調し、その変調したクロック信号で前記ディジタル回路を動作させるクロック信号変調手段と、該クロック信号変手段によって変調されたクロック信号を前記ネットワークを介して前記第2のディジタル電子機器へ送信する手段とを設け、
    前記第2のディジタル電子機器に、前記変調されたクロック信号を前記ネットワークを介して受信する受信手段と、該受信手段によって受信したクロック信号を復調して前記制御信号を復元する復調手段とを設け、該復調手段によって復元される変調信号である制御信号によって該第2の電子機器を制御するようにしたことを特徴とするディジタル電子機器システム。
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