JP3413349B2 - 送受信装置 - Google Patents

送受信装置

Info

Publication number
JP3413349B2
JP3413349B2 JP21401397A JP21401397A JP3413349B2 JP 3413349 B2 JP3413349 B2 JP 3413349B2 JP 21401397 A JP21401397 A JP 21401397A JP 21401397 A JP21401397 A JP 21401397A JP 3413349 B2 JP3413349 B2 JP 3413349B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
signal
transmission
reception
phase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP21401397A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1141153A (ja
Inventor
明彦 谷屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nagano Japan Radio Co Ltd
Original Assignee
Nagano Japan Radio Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nagano Japan Radio Co Ltd filed Critical Nagano Japan Radio Co Ltd
Priority to JP21401397A priority Critical patent/JP3413349B2/ja
Publication of JPH1141153A publication Critical patent/JPH1141153A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3413349B2 publication Critical patent/JP3413349B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Near-Field Transmission Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、送受信装置に関
し、詳しくは、受信装置によって振幅変調された自己の
送信信号である高周波信号を位相同期検波することによ
り、その受信装置からの受信データを受信可能に構成さ
れた送受信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の送受信装置として、出願人は、
図6に示す非接触ICカードリーダシステム100(以
下、「システム100」ともいう)を既に開発してい
る。このシステム100は、ICカード2を挿入可能に
構成されると共に、挿入されたICカード2に対して、
ICカード用電力としての高周波信号を非接触で伝送す
る電力伝送装置101を備えて構成されている。電力伝
送装置101は、情報読取りおよび情報書込みのための
制御信号に基づいて搬送波信号を位相変調した高周波信
号をICカード2に送信することにより、ICカード2
内の電子回路部72にICカード用電力を供給すると共
に電子回路部72内に配設されている図外の内部メモリ
に対しアクセスすることができるように構成されてい
る。
【0003】具体的な動作について、図5,6を参照し
て説明すると、電力伝送装置101では、インターフェ
ース11部内のCPU21が、例えば読取データとし
て、図5(a)に示す送信データSDを位相変調部12
に出力すると、位相変調部12は、同図(b)に示す
9.8304MHzのクロック信号CLを2分周するこ
とにより生成した4.9152MHzの搬送波信号CR
(同図(c)参照)を送信データSD(同図(a)参
照)に基づいて位相変調する。この場合、位相変調部1
2は、同図(d),(e)にそれぞれ示すように、搬送
波信号CRを位相変調することにより、位相が互いに直
交する高周波信号RF1,RF2を生成する。具体的に
は、位相変調部12は、送信データSDがロウレベル信
号(以下、「L信号」ともいう)のときには、搬送波信
号CRに対して0゜位相変調した高周波信号RF1を高
周波増幅回路31に出力すると共に、搬送波信号CRに
対して−90゜位相変調した高周波信号RF2を高周波
増幅回路32に出力する。一方、送信データSDがハイ
レベル信号(以下、「H信号」ともいう)のときには、
位相変調部12は、搬送波信号CRに対して+90゜位
相変調した高周波信号RF1を高周波増幅回路31に出
力すると共に、搬送波信号CRに対して−180゜位相
変調した高周波信号RF2を高周波増幅回路32に出力
する。
【0004】次いで、両高周波増幅回路31,32は、
高周波信号RF1および高周波信号RF2を増幅した高
周波信号RF11,RF12をアンテナ整合回路33,
34にそれぞれ出力する。この場合、定電流供給回路3
5が定電流を供給することにより両高周波増幅回路3
1,32を作動させている。アンテナ整合回路33,3
4は、中心周波数が搬送波信号CRの基本周波数と同一
周波数である4.9152MHzに同調されており、高
調波やノイズ成分を除去すると共に、高周波増幅回路3
1,32と、アンテナ部14内に配設された高周波トラ
ンスの一次巻線41,42とをそれぞれ整合する。一
方、ICカード2内は、アンテナ部71を備えており、
高周波信号RF11,RF12は、アンテナ部71内に
配設された高周波トランスの二次巻線81,82を介し
てICカード2内の電子回路部72にそれぞれ入力され
る。
【0005】電子回路部72では、両高周波信号RF1
1,RF12を整流することにより自身で使用する電力
を生成すると共に、高周波信号RF11,RF12を位
相同期検波することにより、送信データSDに復調す
る。次いで、電子回路部72は、送信データSDに従
い、電力伝送装置101に対してアクセスする。この場
合、電子回路部72は、高周波信号RF11,RF12
から、搬送波信号CRの2倍の周波数成分である9.8
304MHzのクロック信号CLを抽出すると共に、ク
ロック信号CLを2分周して自身を制御するための内部
クロック信号を生成する。次いで、電子回路部72は、
内部クロック信号を16分周することにより、同図
(f)に示す307.2KHzの基準サブキャリアRS
CRを生成し、生成した基準サブキャリアRSCRをア
ンサーバック用送信データに基づいて位相変調する。こ
の場合、電子回路部72は、アンサーバック用送信デー
タのデータ変化点において、同図(g)のA点に示すよ
うに、基準サブキャリアRSCRを180゜位相変調す
ることによりサブキャリアSCRを生成する。この後、
電子回路部72は、位相変調したサブキャリアSCRに
基づいて二次巻線81,82の負荷インピーダンスを変
動させる。これにより、高周波信号RF11,RF12
は、同図(h)に示すように、サブキャリアSCRに同
期して振幅変調させられる。
【0006】一方、電力伝送装置101では、高周波信
号RF11,RF12が振幅変調させられたことに起因
して、定電流供給回路35の供給端電圧に電圧変動が生
じる。このため、受信部15内の受信検出回路51が、
振幅復調することにより、同図(i)に示すサブキャリ
アSCRを検出する。ここで、キャリア同期回路52
は、ディジタルPLL(Digital-Phase-Locked-Loop 、
以下、「DPLL」ともいう)で構成されており、入力
された9.8304MHzのクロック信号CLに駆動さ
せられて、同図(j)に示すように、サブキャリアSC
Rに同期した復調用のクロック信号DCLを生成して位
相検出回路53に出力する。位相検出回路53は、クロ
ック信号DCLとサブキャリアSCRとの排他的論理和
によって位相検波することにより、同図(k)に示す受
信データRDをサブキャリアSCRから検出し、検出し
た受信データRDをCPU21に出力する。これによ
り、CPU21は、受信データRDを受信することによ
り、ICカード2内の情報を読み取ったり書き込んだり
することが可能となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この出願人
が開発した電力伝送装置101には、以下の改善点があ
る。すなわち、アンテナ整合回路33,34では、高周
波信号RF11,RF12の搬送波周波数に同調させら
れている。一方、位相変調部12によって搬送波信号C
Rが位相変化させられた際には、搬送波信号CRの高調
波成分や他のノイズ成分が高周波信号RF11,RF1
2に含まれる。このため、受信検出回路51は、高周波
信号RF11,RF12の振幅変動分と、サブキャリア
SCRの振幅成分とを加算して検出する。したがって、
キャリア同期回路52は、検出された振幅変化に自動的
に追従するため、本来位相ロックすべき位相変化点でな
い部位にロックしようと動作する結果、正常な位相のク
ロック信号DCLに対して180゜位相が異なった(つ
まり、位相が反転した)クロック信号DCLを出力する
ことがある。このような事態が生じた場合、位相検波回
路53がサブキャリアSCRを位相検波する際に、H信
号をL信号として検出したり、L信号をH信号として検
出したりすることがある結果、受信エラーが生じる。し
たがって、出願人が開発した電力伝送装置101には、
キャリア同期回路によって生成されるクロック信号DC
Lの位相ずれによる受信エラーの発生を防止すべきとす
る改善点がある。
【0008】なお、キャリア同期回路52内のDPLL
のロックアップタイムをある程度長時間に設定して位相
ずれをなくすことにより、受信エラーを防止することは
可能である。ところが、このように設定した場合には、
調歩同期方式送受信の場合や、サブキャリアSCRの1
データスロットの時間と送信データSDの1データスロ
ットの時間との比が小さい場合には、DPLLがロック
するまでに時間がかかりすぎる結果、位相検波回路53
による位相同期検波が困難になるという問題点が発生す
る。
【0009】本発明は、かかる改善点を解決すべくなさ
れたものであり、受信エラーの発生を防止し得る送受信
装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく請
求項1記載の送受信装置は、送信データに基づいて搬送
波を位相変調することにより高周波信号を生成する変調
部と、高周波信号を増幅する高周波増幅部と、受信装置
側に配設された受信側電力結合部と結合可能に構成され
高周波増幅部によって増幅された増幅高周波信号を受信
側電力結合部に出力する送信側電力結合部と、高周波増
幅部と送信側電力結合部とを整合可能な整合部と、受信
データに基づき受信装置によって振幅変調された増幅高
周波信号から振幅信号を検出する振幅信号検出部と、検
出された振幅信号の基本周波数信号に位相同期する復調
用信号を生成する復調信号生成部と、生成された復調用
信号に基づいて振幅信号を位相検波することにより受信
データを復調する復調部とを備え、送信データおよび受
信データを半二重方式によって送受信する送受信装置に
おいて、変調部による搬送波の位相変化時から所定時間
を経過した時に復調部によって復調された受信データを
予め定めた所定値に確定すると共にその確定時後に復調
される受信データをその確定値との相対的な関係を維持
可能な値に変換するデータ変換部を備えていることを特
徴とする。
【0011】一般的には、半二重方式によって送受信す
る際は、送信終了から受信を開始するまでには、1デー
タスロットに相当する時間よりも長い休止時間が設けら
れている。この送受信装置では、データ変換部は、変調
部によって搬送波が位相変化させられた時から所定時間
を経過した時に復調部によって復調された受信データ
を、予め定めた所定値に確定する。この場合、所定時間
としては、復調信号生成部によって生成される復調用信
号の位相が完全に安定するに必要とされる時間であるこ
とが好ましい。次いで、データ変換部は、その確定時後
の受信データを、確定値との相対的な関係が維持できる
値に変換する。つまり、例えば、受信データが2値デー
タの場合、データ変換部は、値0の受信データを値1に
確定したときには、それ以降の受信データにおける値0
および値1を、値1および値0にそれぞれ変換する。こ
の場合、例えば、確定する値を、送受信の間の休止期間
に用いられる値に設定しておくことにより、復調用信号
の位相が本来の位相とは反転している場合であっても、
受信データを正確に受信することが可能となる。
【0012】請求項2記載の送受信装置は、請求項1記
載の送受信装置において、データ変換部は、各送信時に
おける最後の位相変化時から所定時間の経過後毎に受信
データを所定値に確定することを特徴とする。
【0013】送信データの最後に位相変化が生じた時点
から所定時間を経過すると、復調信号生成部によって生
成される復調信号の位相は安定する。したがって、各送
信時における最後の位相変化時から所定時間の経過後毎
に受信データを確定させることにより、その後に復調さ
れる受信データの相対的な位相関係は正確に維持され
る。この結果、1送信時間内において位相が変化する毎
に確定させる場合と比較して、簡易に制御可能となる。
【0014】請求項3記載の送受信装置は、請求項1ま
たは2記載の送受信装置において、送信データおよび受
信データは調歩同期方式に適合可能なデータ構造によっ
てそれぞれ構成され、データ変換部は、データ構造にお
ける無信号に対応する値に受信データを確定することを
特徴とする。
【0015】請求項1記載の送受信装置は、半二重方式
によるすべての通信に適合可能である。一方、調歩同期
方式による送受信の場合には、送信終了から受信までの
間の休止期間におけるデータの値は予め値1に規定され
ている。したがって、調歩同期方式による送受信に用い
られる限りは、工場出荷時において受信データの確定値
を値1に予め設定しておくことが可能となる結果、確定
値を各送受信装置毎に個別的に設定するという煩雑な作
業を省くことが可能となる。
【0016】請求項4記載の送受信装置は、請求項1か
ら3のいずれかに記載の送受信装置において、送信側電
力結合部および受信側電力結合部は、それぞれ高周波ト
ランスの一次巻線および二次巻線を構成し、高周波信号
の搬送波成分は受信装置側の電力として供給されること
を特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に係る送受信装置を、非接触式のICカードリーダに
適用した実施の形態について説明する。なお、従来のシ
ステム100における構成要素と同一の構成要素および
用いられる各種信号については同一の符号を付して、重
複説明を省略する。
【0018】最初に、非接触式ICカードリーダのシス
テム構成について、図1,2を参照して説明する。
【0019】非接触式ICカードリーダシステムは、図
1に示すように、ICカード2に対して例えば200m
W〜300mWの電力を供給すると共にICカード2に
アクセス可能に構成された電力伝送装置(本発明におけ
る送受信装置に相当する)1を備えて構成されている。
【0020】電力伝送装置1は、同図に示すように、イ
ンターフェース部11、本発明における変調部に相当す
る位相変調部12、電力伝送部13、本発明における送
信側電力結合部に相当するアンテナ部14、受信部15
および制御部16を備えている。
【0021】インターフェース部11は、CPU21を
備えて構成されており、CPU21は、通信ポートを介
して図外の管理装置などとの間で各種制御データやカー
ドデータの送受信を実行する。具体的には、CPU21
は、管理装置が送信した制御データに従い、所定の送信
データSDを制御部16に出力することによりICカー
ド2(図2参照)にアクセスし、ICカード2内の顧客
情報や残高情報などの読込み制御や、新たな残高情報な
どの書込み制御を実行する。位相変調部12は、入力し
た9.8304MHzのクロック信号CLを2分周する
と共に、分周した搬送波信号CRに対して、制御部16
を介して入力した送信データSDに基づいて位相変調す
ることにより、互いに直交する高周波信号RF1,RF
2を生成する。
【0022】電力伝送部13は、本発明における高周波
増幅部に相当し高周波信号RF1,RF2をそれぞれ増
幅する高周波増幅回路31,32と、本発明における整
合部に相当し高周波増幅回路31,32およびアンテナ
部14間を整合するアンテナ整合回路33,34と、定
電流を高周波増幅回路31,32に供給する定電流供給
回路35とを備えている。アンテナ部14は、ICカー
ド2側に配設された高周波トランスの二次巻線に磁気的
に結合可能な一次巻線41,42を備えて構成されてい
る。この場合、一次巻線41,41は、プリント基板上
に渦巻き状に形成されたプリントパターンによって形成
され、その渦巻き状パターンの中央部には図示しない磁
気コアが配設されている。
【0023】受信部15は、本発明における振幅信号検
出部に相当する受信検出回路51と、本発明における復
調信号生成部に相当するキャリア同期回路52と、本発
明における復調部に相当する位相検波回路53とを備え
ている。
【0024】制御部16は、本発明におけるデータ変換
部に相当し、送信データサンプリング回路61、タイミ
ング制御回路62、後述するサンプリングの際のサンプ
リング信号の基準となるクロック信号CLを発振してタ
イミング制御回路62に出力する発振器63、および受
信データ変換回路64を備えている。ここで、送信デー
タサンプリング回路61は、CPU21から出力され調
歩同期方式のデータ構造によって形成される送信データ
SDを入力すると共に、送信データSDの位相変化点を
検出して位相変化データPDとしてタイミング制御回路
62に出力する。タイミング制御回路62は、位相変化
データPDの入力時を起点として所定時間経過後に、後
述する位相確定制御信号PLS受信データ変換回路64
に出力する。受信データ変換回路64は、位相確定制御
信号PLSを入力した時に位相検波回路53から出力さ
れた受信データRDを値1に確定する。また、受信デー
タ変換回路64は、所定時間毎に、確定した所定値に応
じた値に受信データRDを変換する。
【0025】次に、ICカード2の内部構成について、
図2を参照して説明する。
【0026】同図に示すように、ICカード2は、アン
テナ部71および電子回路部72を備えている。アンテ
ナ部71は、電力伝送装置1におけるアンテナ部14の
一次巻線41,42と磁気的に結合可能な二次巻線8
1,82を備えており、一次巻線41,42と二次巻線
81,82とで高周波トランスを形成する。
【0027】電子回路部72は、受電回路91,92、
定電圧回路93、初期化回路94、位相検波回路95、
クロック生成回路96,データ復調回路97,信号処理
回路98および振幅変調回路99を備えている。ここ
で、受電回路91,92は、ダイオードブリッジによる
整流回路でそれぞれ構成され、アンテナ部71を介して
入力した高周波信号RF11,12を整流することによ
り生成した直流を定電圧回路93に出力すると共に、高
周波信号RF11,RF12を位相検波回路95に出力
する。定電圧回路93は、所定電圧に安定化した直流電
源電力を生成し、ICカード2内の各回路用の電源とし
て出力する。初期化回路94は、所定電圧が入力された
際に、リセット信号RSを出力することにより、信号処
理回路98を初期リセットする。
【0028】位相検波回路95は、入力した高周波信号
RF11,RF12を位相検波することにより受信デー
タRD11に復調してデータ復調回路97に出力すると
共に、高周波信号RF1,RF2をクロック生成回路9
6に出力する。クロック生成回路96は、高周波信号R
F1,RF2の排他的論理和を求めた後2分周すること
により、自身を制御するための4.9152MHzの内
部クロック信号CLIを生成し、生成した内部クロック
信号CLIをデータ復調回路97および信号処理回路9
8に出力する。データ復調回路97は、内部クロック信
号CLIに同期して受信データRD11を読み込みこと
により送信データSDに復調し、復調した送信データS
Dを信号処理回路98に出力する。信号処理回路98
は、CPUを備えて構成されており、送信データSDに
従って所定の処理を実行する。また、信号処理回路98
は、内部クロック信号CLIを16分周することによ
り、307.2KHzの基準サブキャリアRSCRを生
成し、生成した基準サブキャリアRSCRをアンサーバ
ック用送信データに基づいて位相変調すると共に、位相
変調したサブキャリアSCRを振幅変調回路99に出力
する。この場合、信号処理回路98は、アンサーバック
用送信データのデータ変化点において基準サブキャリア
RSCRを180゜位相変調する。振幅変調回路99
は、サブキャリアSCRのH信号およびL信号に同期し
て内部インピーダンスを変動させることにより、受電回
路91,92を介して二次巻線81,82の負荷インピ
ーダンスを変動させる。これにより、高周波信号RF1
1,RF12は、図5(h)に示すように、サブキャリ
アSCRに同期して振幅変調される。
【0029】次に、非接触式ICカードリーダにおける
全体的な動作について説明する。なお、電力伝送装置1
からの送信並びにICカード2における受信および送信
動作については、前述した非接触ICカードリーダシス
テム100における動作と同一のため、ここでは、電力
伝送装置1における受信動作についてのみ、図3,4を
参照して説明する。
【0030】この非接触式ICカードリーダでは、通信
速度が9800BPSの半二重調歩同期方式により送受
信が行われる。この場合、調歩同期方式では、図3に示
すように、送信データSDの最後にストップビットSD
Eが付加されるため、送信データSDの送信終了時か
ら、受信データRDのスタートビットRDSを受信する
までの間には、1データスロットに相当する時間以上の
休止時間trが存在し、その間では、値が1に維持され
る。これらを前提として、電力伝送装置1は、以下の処
理を実行する。
【0031】送信データサンプリング回路61は、送信
データSDがCPU21から出力されると、送信データ
SDの位相変化点を検出し、その都度、位相変化データ
PDをタイミング制御回路62に出力する。したがっ
て、送信データサンプリング回路61は、送信データS
DにおけるストップビットSDEの1つ手前のビットデ
ータSDE1が値0の場合には、図4(a)に示すよう
に、時間t1 ,t2 において位相データPDを出力す
る。一方、送信データSDの位相が変化した際には、キ
ャリア同期回路52によって生成されるクロック信号D
CLの位相が、同図(d)に示すように、正常に位相ロ
ックされているときと比較して、位相ずれを生じる。こ
の場合、位相検波回路53が受信検出回路51から出力
されたサブキャリアSCR(同図(c)参照)とクロッ
ク信号DCLとの排他的論理和によって位相検波してい
る。このため、クロック信号DCLの位相が本来の位相
に対して180゜位相ずれした場合には、同図(e)の
部位Bに示すように、本来値1として検出されなければ
ならないデータが値0として検出される。この場合に特
に問題となるのは、一旦位相が180゜位相ずれし、そ
の後に正しく位相ロックし直さない限り、誤った値を検
出し続けることである。したがって、誤検出したままの
受信データRDがCPU21に入力されると、受信エラ
ーが生じる。
【0032】この電力伝送装置1では、タイミング制御
回路62が、位相変化データPDを入力した時間t1
ら所定時間を経過した時間t12に位相確定制御信号PL
Sを受信データ変換回路64に出力する。次いで、受信
データ変換回路64は、位相確定制御信号PLSの入力
時に位相検波回路53から出力された受信データRDを
サンプリングすると共に、そのサンプリング値を初期値
として値1に確定する。この場合、所定時間として、少
なくともキャリア同期回路52におけるDPLLのロッ
クアップ時間を超える時間に設定する。次いで、受信デ
ータ変換回路64は、一般的なデータサンプリングと同
様にして、ノイズNを除去するために受信データRDの
エッジ変化時t01から所定時間を経過する毎に受信デー
タRDをサンプリングし、これらの各値を、確定したサ
ンプリング値との相対的関係が保たれるように変換す
る。この場合、所定時間としては、位相を確定した後で
あって、1データスロットに相当する時間よりも短い時
間に設定する。なお、この場合には、時間t12の後の時
間t2 において位相変化データPDが入力されるため、
受信データRDのサンプリングを一旦停止する。
【0033】次いで、時間t2 において位相変化データ
PDが入力されると、タイミング制御回路62は、受信
データ変換回路64に対して位相確定制御信号PLSを
出力する。次いで、受信データ変換回路64は、時間t
21において受信データRDを値1に再度確定した後、エ
ッジ変化時t02から所定の時間を経過した時間t22,,
23・・の時点で受信データRDをサンプリングし、サ
ンプリングした受信データRDの値に対して、確定した
値1との相対的関係が維持されるように変換する。つま
り、受信データ変換回路64は、値0の受信データRD
を値1に確定したときには、それ以降の受信データRD
における値0および値1を、値1および値0にそれぞれ
変換する。これにより、時間t22および時間t23におい
て受信データRDは、それぞれ値1および値0に変換さ
れる。この結果、受信データRDは、同図(f)に示す
ように正規な値の受信データRD1に変換された後にC
PU21に出力される。
【0034】CPU21は、時間t12においてサンプリ
ングされた受信データRDについては、自己が送信中で
あるため、ICカード2から送信された受信データRD
でないと判別して破棄する。次いで、時間t21において
確定された後の時間t22,t23・・でサンプリングされ
た受信データRDは、送信終了後に入力されたデータで
あるため、ICカード2からの受信データRDとして取
り扱い、図外の内部RAMに記憶させる。
【0035】以上のように処理する結果、CPU21
は、受信エラーを起こすことなく受信データRD1を受
信することができる。ここで受信エラーを防止すること
ができるのは以下の理由からである。すなわち、調歩同
期方式においては、送信データSDが位相変化させられ
た後に入力される受信データRD1は常に値1に規定さ
れている。したがって、クロック信号DCLの位相が安
定している時間t21において位相検波回路53から出力
される受信データRDの値がたとえ値0であっても値1
として確定し、確定した値と、それ以降に入力される受
信データRDの値との相対的関係を維持すれば、受信デ
ータRDの値を正確に受信することができるのである。
【0036】なお、本発明は、上記した構成および処理
に限定されず、適宜変更することが可能である。例え
ば、電力伝送装置1では、上記したデータ確定処理を送
信データSDの位相変化時毎に行っているが、送信デー
タSDにおいて位相が最後に変化した時にのみ行うこと
ができる。つまり、制御部16では、最後の位相変化デ
ータPDが何時入力されるかを把握できないため、送信
データSDの位相変化毎にデータ確定処理を行っている
が、CPU21が最終位相変化時にのみ、図1の破線に
示すように、位相変化データPDをタイミング制御回路
62に直接出力するようにしてもよい。この場合には、
送信データサンプリング回路61を不要にすることがで
きると共に、受信データ変換回路64に対する位相確定
処理の制御が容易になる。
【0037】また、本発明の実施の形態では、非接触式
ICカードリーダに適用する例について説明したが、本
発明は、これに限定されず、電話機本体から子機に対し
て非接触または接触して高周波電力を伝送し、伝送した
高周波電力を充電用電力にする電話機充電システムや、
便座の暖房機器にも適用することもできるし、送信側お
よび受信側の結合手段同士が互いに非接触または接触し
て高周波信号を送受信する装置のすべてに適用が可能で
ある。
【0038】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の送受信装
置によれば、データ変換部が、変調部による搬送波の位
相変化時から所定時間経過時に復調部によって復調され
た受信データを予め定めた所定値に確定すると共に、そ
の確定時後に復調される受信データを確定値との相対的
な関係が維持可能な値に変換することにより、復調用信
号の位相が本来の位相とは反転している場合であって
も、受信データを正確に受信することができる。
【0039】また、請求項2記載の送受信装置によれ
ば、データ変換部が、各送信時における最後の位相変化
時から所定時間の経過後毎に受信データを所定値に確定
することにより、位相が変化する毎に確定させる場合と
比較して、簡易に制御することができる。
【0040】また、請求項3記載の送受信装置によれ
ば、送信データおよび受信データが調歩同期方式に適合
可能なデータ構造によって構成され、データ変換部が、
データ構造における無信号に対応する値に受信データを
確定することにより、確定値を画一的かつ容易に設定す
ることができる。
【0041】さらに、請求項4記載の送受信装置によれ
ば、送信側電力結合部および受信側電力結合部がそれぞ
れ高周波トランスの一次巻線および二次巻線を構成する
ことにより、高周波信号の搬送波成分を受信装置側の電
力として供給することができる結果、いわゆる電力伝送
システムの送信装置として好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る非接触式ICカード
リーダにおける電力伝送装置のブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る非接触式ICカード
リーダにおけるICカードのブロック図である。
【図3】調歩同期方式における送信データSDと受信デ
ータRDとの時間的な関係を示す信号波形図である。
【図4】(a)は送信データSDのストップビットSD
E近傍の信号波形図、(b)は受信データRDのスター
トビットRDS近傍の信号波形図、(c)はサブキャリ
アSCRの信号波形図、(d)はクロック信号DCLの
信号波形図、(e)は受信データRDの信号波形図、
(f)は変換後の受信データRD1の信号波形図であ
る。
【図5】本発明の実施の形態に係る非接触式ICカード
リーダおよび出願人が既に開発した非接触ICカードリ
ーダシステムにおける各部の信号波形図であって、
(a)は送信データSDの信号波形図、(b)はクロッ
ク信号CLの信号波形図、(c)は搬送波信号CRの信
号波形図、(d)は高周波信号RF1の信号波形図、
(e)は高周波信号RF2の信号波形図、(f)は基準
サブキャリアRSCRの信号波形図、(g)はサブキャ
リアSCRの信号波形図、(h)は高周波信号RF1
1,RF12の信号波形図、(i)はサブキャリアSC
Rの信号波形図、(j)はクロック信号DCLの信号波
形図、(k)は受信データRDの信号波形図である。
【図6】出願人が既に開発した非接触ICカードリーダ
システムのブロック図である。
【符号の説明】
1 電力伝送装置 2 ICカード 12 位相変調部 14 アンテナ部 16 制御部 31 高周波増幅回路 32 高周波増幅回路 33 アンテナ整合回路 34 アンテナ整合回路 51 受信検出回路 52 キャリア同期回路 53 位相検波回路 61 送信データサンプリング回路 62 タイミング制御回路 64 受信データ変換回路

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信データに基づいて搬送波を位相変調
    することにより高周波信号を生成する変調部と、前記高
    周波信号を増幅する高周波増幅部と、受信装置側に配設
    された受信側電力結合部と結合可能に構成され前記高周
    波増幅部によって増幅された増幅高周波信号を当該受信
    側電力結合部に出力する送信側電力結合部と、前記高周
    波増幅部と前記送信側電力結合部とを整合可能な整合部
    と、受信データに基づき前記受信装置によって振幅変調
    された前記増幅高周波信号から振幅信号を検出する振幅
    信号検出部と、当該検出された振幅信号の基本周波数信
    号に位相同期する復調用信号を生成する復調信号生成部
    と、当該生成された復調用信号に基づいて前記振幅信号
    を位相検波することにより前記受信データを復調する復
    調部とを備え、前記送信データおよび前記受信データを
    半二重方式によって送受信する送受信装置において、 前記変調部による前記搬送波の位相変化時から所定時間
    を経過した時に前記復調部によって復調された前記受信
    データを予め定めた所定値に確定すると共に当該確定時
    後に復調される前記受信データを当該確定値との相対的
    な関係を維持可能な値に変換するデータ変換部を備えて
    いることを特徴とする送受信装置。
  2. 【請求項2】 前記データ変換部は、各送信時における
    最後の位相変化時から前記所定時間の経過後毎に前記受
    信データを前記所定値に確定することを特徴とする請求
    項1記載の送受信装置。
  3. 【請求項3】 前記送信データおよび受信データは調歩
    同期方式に適合可能なデータ構造によってそれぞれ構成
    され、前記データ変換部は、前記データ構造における無
    信号に対応する値に前記受信データを確定することを特
    徴とする請求項1または2記載の送受信装置。
  4. 【請求項4】 前記送信側電力結合部および前記受信側
    電力結合部は、それぞれ高周波トランスの一次巻線およ
    び二次巻線を構成し、前記高周波信号の搬送波成分は前
    記受信装置側の電力として供給されることを特徴とする
    請求項1から3のいずれかに記載の送受信装置。
JP21401397A 1997-07-23 1997-07-23 送受信装置 Expired - Fee Related JP3413349B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21401397A JP3413349B2 (ja) 1997-07-23 1997-07-23 送受信装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21401397A JP3413349B2 (ja) 1997-07-23 1997-07-23 送受信装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1141153A JPH1141153A (ja) 1999-02-12
JP3413349B2 true JP3413349B2 (ja) 2003-06-03

Family

ID=16648836

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21401397A Expired - Fee Related JP3413349B2 (ja) 1997-07-23 1997-07-23 送受信装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3413349B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4568510B2 (ja) * 2004-03-05 2010-10-27 富士ゼロックス株式会社 通信制御装置および通信制御方法
TR201802191T4 (tr) 2015-03-27 2018-03-21 Iveco Magirus Bir Hizmet Aracı İçin Kaldırma Sistemi

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1141153A (ja) 1999-02-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5889273A (en) Wireless communication data storing medium for receiving a plurality of carriers of proximate frequencies and a transmission/receiving method
KR101819072B1 (ko) 유도 결합에 의한 능동 부하 변조 방법 및 장치
EP1003311B1 (en) Modulation circuit for use in IC card reading/writing apparatus
JPH08167012A (ja) データ記憶媒体
EP1411694B1 (en) Amplitude modulation with wave shaping
JP3565966B2 (ja) 通信装置
JP4624361B2 (ja) 自動送信モードのアクティベーションを備える通信パートナ機器
US6222880B1 (en) Data transmission terminal and contactless data/power delivery method for use therewith
KR20210064791A (ko) Nfc 트랜시버를 위한 클럭 복원 회로, nfc 트랜시버, 및 nfc 트랜시버의 제어 방법
EP0781013B1 (en) Data transmission and reception system
JP3413349B2 (ja) 送受信装置
JP2003030611A (ja) 無線通信モジュール及び無線通信方法
CN111010215B (zh) 通信设备和用于运行天线振荡回路的方法
JP4352326B2 (ja) 受信装置及び半導体集積回路
JP2009271775A (ja) 受信装置
JPH10145443A (ja) データ通信方式、無線icカードおよび無線icカードシステム
US9767433B2 (en) Communication station for communication with transponders and further communication stations with the aid of different protocols
JPH05135226A (ja) 非接触型情報媒体
JPH05143792A (ja) 非接触形情報媒体に対するデータ伝送システム
JP2631664B2 (ja) 非接触形磁気結合送受信方式
JP4527233B2 (ja) 非接触型カードリードライト装置
JP2009088635A (ja) 通信装置、送信機及び受信機
JPH09161029A (ja) 非接触icカードのデータアクセス装置
CN118402159A (zh) 无线功率传输
JP2004220117A (ja) 非接触型情報媒体のリーダライタ

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees