JP3994529B2 - フォークリフトの荷役装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フォークリフトの荷役装置に係り、詳しくはマストユニットの構成部品であるアウタマストに、フォーク昇降用のリフトシリンダを支持する支持部材が接合されている形式の荷役装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のフォークリフトにおける荷役装置では、マスト後方に配置されるフォーク昇降用のリフトシリンダを、アウタマストのフランジ(マストレール)に溶接にて接合されたロアビームによって支持するのが一般的である。そして、このような支持構造によるときは、リフトシリンダの推力を支持するロアビームとアウタマストとの溶接部のうち、フランジ後面とビーム上面との交差部に施される溶接部位に高応力が発生する。このため、前記溶接部位における高応力の発生を極力低減したいという要求があり、その要求に応えるために提案された従来の荷役装置としては、例えば特開平6−1594号公報がある。
【0003】
図5及び図6は従来の荷役装置を示したものである。図示のように、マストユニットの構成部品であるアウタマスト21は、その下端部が車体前端下部のピボット軸、具体的にはフロントアクスルハウジング22にマストピボットブラケット23を介して前後傾可能に支持され、そして図示省略のティルトシリンダにより前後傾されるようになっている。
左右のマストピボットブラケット23は、アウタマスト21の後面下部側に水平に配置されて左右に延在するロアビーム24と、そのロアビーム24より上方に配置されたビーム25の後端面に溶接によって接合され、それら両ビーム24,25はアウタマスト21におけるフランジ21aの後面に溶接によって接合されている。そして、ロアビーム24上には、マスト後方に配置されるフォーク昇降用のリフトシリンダ26が直立状に支持される。
【0004】
ところで、上記のような荷役装置においては、リフトシリンダ26の推力がロアビーム24を図5に示すM矢印方向に回転させるモーメントとして作用する。従って、アウタマスト21のフランジ21a後面にロアビーム24の前端面を突き合わせてその回りを溶接した場合、アウタマスト21のフランジ21a後面とロアビーム24の上面との合わせ部の溶接部位に発生する応力が最大となる。
このため、従来の荷役装置においては、上記の高応力部に関する応力の低減を図るべく、アウタマスト21とロアビーム24とを縦長のリブ27を介して溶接する構造を採用している。このようなリブ27を介在する構造によると、リブ27を持たない溶接構造に比べた場合、高応力部がロアビーム24の上面から離れた高位置(H)に設定されることになり、そしてこの高さが応力低減に有効に作用する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の荷役装置では、図6に示すように、リブ27の横幅をアウタマスト21のフランジ幅よりも小さく設定している。このため、アウタマスト21のフランジ21aに対するロアビーム24の合わせ目に沿って溶接を施したとき、フランジ21aの内端面とロアビーム24の前面との合せ面に沿う上下方向の縦溶接部位Aから、フランジ21aの後面とロアビーム24の上面との合せ面に沿う水平方向の横溶接部位Bを経てリブ27の内側端面に至る溶接ラインが形成される。
即ち、フランジ21aの後面とロアビーム24の上面との間には、依然として高応力が発生する横溶接部位Bが存在することになり、しかもその横溶接部位Bと縦溶接部位Aとのつなぎ目、即ちロアビーム24とリブ27との境目において曲がり角Cが形成されてしまう。そして、この曲がり角Cは前述したように高応力部であることに加え、形状的変化を伴うため、そのことによる応力の集中も生ずる。
なお、上記の横溶接部位B及び曲がり角Cは、例えばリブ27の横幅をアウタマスト24のフランジ幅と等しく設定することで解消できるが、そのときは曲がり角Cの溶接部断面形状(ビードの断面形状)がロアビーム24とリブ27との境目で急変することになり、その結果、形状的変化による応力集中が発生する。
【0006】
本発明は、上述した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、アウタマストに対するロアビームの溶接強度を向上する上で有効なフォークリフトの荷役装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために、本発明は次のように構成したものである。即ち、請求項1の発明は、フォーク昇降用のリフトシリンダを支持する支持部材及び該支持部材上面に接合された補強部材をアウタマストのフランジ後面に突き合わせた状態でその突き合わせ面を溶接によって接合する構造のフォークリフトの荷役装置において、前記補強部材に前記アウタマストのフランジ内端面より内側に突出する張出部を設けたものである。そして張出部の前面を支持部材の前面と面一とし、これら張出部と支持部材の前面と、フランジの内端面との間に直線的に連続溶接された溶接部位を設けたものである。
【0008】
上記のように構成された請求項1の発明によれば、アウタマストのフランジ内端面に対する支持部材と補強部材の突き合わせ面の形状を同一とすることができる。このため、フランジ内端面に対して支持部材及び補強部材を一様の断面形状で連続溶接することが可能となる。その結果、形状的変化による応力集中が小さくなり、応力が低減されることになり、しかも高応力発生部位である支持部材上面から溶接始端、終端を離すことができるため、支持部材に関する溶接強度を向上できる。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1記載のフォークリフトの荷役装置において、補強部材を、アウタマストのフランジ幅方向に沿って延びる部位と、該部位に略直交する方向に延びる部位とを有する平面視略L字形に形成したものである。
支持部材の上面に補強部材を設けるに当たり、該補強部材を例えば直方体のブロック状に形成した場合、補強部材の張出前端部と支持部材上面との交差部及び補強部材の上端面とアウタマストのフランジ内端面との交差部に応力が集中してしまうが、請求項2の発明のように補強部材をL字形に形成することによってこのような応力集中を低減することができる。
また、支持部材によって支持されるリフトシリンダをマストの後方に配置した場合には、その下端部が補強部材に接近することになるが、その場合において、補強部材をL字形に形成したときは、リフトシリンダの下端部(ボトム)に接続される油圧配管に対しての干渉回避効果が得られ、また補強部材の軽量化にも効果がある。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。図1〜図3に示すように、フォークリフトのマストユニットにおける左右のアウタマスト1は、その後面側において、上部が図示省略のアッパビームにより、中間部が前記省略のミドルビームにより、下端部がロアビーム2によりそれぞれ相互に連結される。また、左右のアウタマスト1は、その下端部後面に設置される左右のマストピボットブラケット4を介して機台のピボット軸、具体的にはフロントアクスルハウジング6に前後傾可能に取り付けられ、図示省略のティルトシリンダにより前後傾される。
【0011】
さらにまた、左右のマスト後方にはそれぞれフォーク昇降用のリフトシリンダ3が直立状に配置される。このリフトシリンダ3はロアビーム2上に直立状に載置されて支持されるとともに、上部側がアウタマスト1に図示省略のシリンダサポートを介して支持され、そして、ピストンロッドがアウタマスト1に沿って上下動可能に取り付けられる図示省略のインナマストに連結される。従って、ロアビーム2がリフトシリンダ3の支持部材を構成している。
【0012】
上記の如き構成の荷役装置において、左右方向に水平に配置される前記ロアビーム2は、その左右両端部上面に接合された補強部材としてのリブ8と共に、アウタマスト1におけるフランジ1aの後面に前面を突き合わせた状態でその突き合わせ面の周囲が溶接によって接合されている。
リブ8はアウタマスト1のフランジ1aの幅方向に沿って延びる部位と、それに直交する方向、即ちロアビーム2の長手方向端面に沿って延びる部位とを有する平面視略L字形に形成された縦長の板材からなり、そしてフランジ1aの幅方向に沿って延びる部位には、フランジ1aの内端面よりも内側に突出する張出部8aが形成されている。
【0013】
なお、前記マストピボットブラケット4は、従来と同様の横断面が略T字形をなす縦長部材であって、そのフロントプレート5の下端縁がロアビーム2の後端面に溶接により固着され、上端縁がアウタマスト2のフランジ1a後面にブラケット7を介して溶接によって固着されている。
【0014】
さて、本実施の形態においては、ロアビーム2をアウタマスト1におけるフランジ1aの後面に対してリブ8を介して接合することによって、ロアビーム2の溶接強度を高めるようにした接合構造において、リブ8にフランジ1aの内端面よりも内側に突出する張り出し部8aを設けたものであり、このことによってフランジ1aの内端面に対して、ロアビーム2の前面とリブ8の張出部8a前面が90度の角度で交差することになる。
このため、図4に示すように、フランジ1aに対するロアビーム2及びリブ8の突き合わせ面の周囲を溶接する場合において、フランジ1aの内端面に対する溶接部位Dに関してロアビーム2及びリブ8を一様の断面形状で連続溶接することが可能となる。その結果、溶接部位Dの形状的変化による応力集中が小さくなり、応力を低減することが可能となり、しかも連続溶接するため、溶接始端、終端としてのフランジ内端面に沿って延びる溶接部位Dの上下端部を高応力部であるロアビーム2の上面から離すことができ、強度的に有利となる。
即ち、本実施の形態によれば、従来の構造で最も問題となっていたロアビーム2とリブ8との境目に関して、フランジ1aの後面に対する高応力部であるロアビーム2上面から横溶接部位及び曲がり角を無くすことが可能となり、このことによってリフトシリンダ3の推力を受けるロアビーム2に関する溶接強度を向上することができる。
【0015】
ところで、ロアビーム2の上面にリブ8を設けるに当たり、該リブ8を、例えばL形の2辺の長さを有する直方体のブロック状に形成した場合であっても、フランジ1aの内端面よりも内側に突出する張り出し部8aが設けられていれば、上記のような溶接強度の向上効果を得ることは可能である。
ところが、直方体のブロック状に形成したときは、リブ8の張出部8aの張出前端部とロアビーム2上面との交差部及びリブ8の上端面とアウタマスト1のフランジ1a内端面との交差部に応力が集中してしまうという問題が生ずることになるため、本実施の形態においては、リブ8をL字形に形成することによって上記の応力集中を低減できるようにしている。
【0016】
また、マスト後方において、ロアビーム2上に直立状に配置されるリフトシリンダ3の下端部(ボトム)には、圧油導入用の油圧配管(図示省略)が接続される。従って、この油圧配管との干渉回避という意味では、リブ8に設定される張出部8aのフランジ内端面からの張出量は、前述した連続溶接を可能とする範囲内で極力短く設定することが望ましい。また、リブ8はL字形に形成することによって油圧配管に対する干渉回避を効果的に行うことができるとともに、軽量化を図る上でも効果がある。
【0017】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、アウタマストに対するロアビームの溶接部に関する高応力の発生を低減して溶接強度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るフォークリフトの荷役装置の平面図である。
【図2】同じく側面図である。
【図3】同じく正面図である。
【図4】ロアビームの溶接部に関する説明図である。
【図5】従来のフォークリフトの荷役装置の側面図である。
【図6】従来のロアビームの溶接部に関する説明図である。
【符号の説明】
1…アウタマスト
1a…フランジ
2…ロアビーム
3…リフトシリンダ
8…リブ
8a…張出部
Claims (2)
- フォーク昇降用のリフトシリンダを支持する支持部材及び該支持部材上面に接合された補強部材をアウタマストのフランジ後面に突き合わせた状態でその突き合わせ面を溶接によって接合する構造のフォークリフトの荷役装置において、前記補強部材に前記アウタマストのフランジ内端面より内側に突出する張出部を設け、前記張出部の前面を前記支持部材の前面と面一とし、これら張出部と支持部材の前面と、前記フランジの内端面との間に直線的に連続溶接された溶接部位を設けたことを特徴とするフォークリフトの荷役装置。
- 補強部材を、アウタマストのフランジ幅方向に沿って延びる部位と、該部位に略直交する方向に延びる部位とを有する平面視略L字形に形成した請求項1記載のフォークリフトの荷役装置。
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JP19443498A JP3994529B2 (ja) | 1998-07-09 | 1998-07-09 | フォークリフトの荷役装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP19443498A Expired - Lifetime JP3994529B2 (ja) | 1998-07-09 | 1998-07-09 | フォークリフトの荷役装置 |
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CN106744527A (zh) * | 2015-11-20 | 2017-05-31 | 安徽三雕起重机械有限公司 | 一种叉车支撑紧固结构 |
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1998
- 1998-07-09 JP JP19443498A patent/JP3994529B2/ja not_active Expired - Lifetime
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