JP3994482B2 - マルチカラー有機エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法 - Google Patents

マルチカラー有機エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルチカラー表示が可能な有機エレクトロルミネッセンスと、その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
有機エレクトロルミネッセンス(以下有機EL素子と呼ぶ)は、蛍光性有機化合物を含む薄膜を陰極と陽極の間に挟んだ構造を有し、前記薄膜に電子及びホールを注入して再結合させることにより励起子(エキシントン)を発生させ、この励起子が失活する際の光の放出(蛍光・燐光)を利用して表示を行う表示素子である。
【0003】
上述した基本構造を有するEL素子をマルチカラー化するために、例えば図3に示すような構造が提案されている。このEL素子においては、透光性を有するガラス製の基板100の内面側に、ITO(Indium Tin Oxide)からなる透光性の陽極101が所定のパターンで形成されている。各陽極101の上には、赤、緑、青の各色に発光する発光層R,G,Bが形成され、さらに各発光層R,G,Bの上にはMg:Ag、Al:Li等の金属からなる陰極102が形成されている。図示しないが、このような電極構造は全体として基板100上において外界雰囲気に対して封止されている。
【0004】
前記有機EL素子では、発光層R,G,Bに対して、陰極102から電子を注入し、陽極101からホールを注入する。そして、上述したように、電子とホールを再結合させることにより励起子を発生させる。この励起子が失活する際の光の放出によって、各発光層R,G,Bごとに異なるバンドギャップによって規定される所定の色彩の表示が成される。この発光表示は基板100の外側から観察される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記有機EL素子での製造工程においては、発光層を形成する有機膜が水によって容易に分解してしまうため、水現像の工程を含むフォトリソグラフィー法を使用して表示パターンを形成することができない。このため、発光層のパターンの形成には、同パターンに対応した開口を有するマスクを用いたマスク蒸着法を用いることになる。マスク蒸着法は、真空容器内にマスクと基板を設け、このマスクを介して基板側に所定の開口パターンで物質を蒸着する方法である。
【0006】
ところが、真空容器内には、マスクと基板の正確な位置決めを行うための装置がなく、微細なピッチで発光層の表示パターンを形成することが困難となっている。
【0007】
真空容器内に自動位置決め機能を有する何らかの位置決め手段を持ち込むことにより上記の問題を解決しえたとしても、マスク蒸着法にはさらに次のような問題もある。即ち、マスクの開口を介して蒸着を行うと、開口を通過した発光層の物質が開口よりも大きく広がって隣接する発光層の縁部まで回り込むため、発光層の縁部においては異種類の発光層が重なって形成されてしまい、発光時には混色が発生してしまう。
【0008】
上述したマスク蒸着法における回り込みの問題は、マスクと基板を密着させない限り回避することはできない。しかしながら、マスクと基板とを密着させる方法は、基板側に形成した薄膜(例えば図3には不図示であるが陽極上に形成するホール輸送層)を傷つけたり、マスクに付着している蒸着物質が再付着して汚染したりする、いわゆるクロスコンタミネーションのおそれがあり、採用できない。このため、マスク蒸着法における蒸着物質の回り込みはさけられないと考えられる。
【0009】
本発明は、マスク蒸着法によって発光層を形成しても、漏れ発光による混色を生じないような構造のマルチカラー有機エレクトロルミネッセンス素子と、係るEL素子を製造する方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載されたマルチカラー有機エレクトロルミネッセンス素子は、基板1と、前記基板1の上に形成された陽極2と、前記陽極2の上に形成されたホール輸送層3と、前記ホール輸送層3の表面上に互いに隣接して形成されたバンドギャップの異なる複数種類の発光層R,G,Bと、前記発光層R,G,Bの上に形成された陰極4とを有している。そして、この発明は、隣接している前記複数種類の発光層が縁部において互いに重なっており、当該縁部の前記複数種類の発光層R,G,Bにおいて、バンドギャップの大きい方が、バンドギャップの小さい方と前記ホール輸送層3の間に入り込んでいることにより、当該縁部では再結合エネルギーがバンドギャップの小さい発光すべき発光層の側に移動してこれを発光させ、ホール輸送層側に回り込んでいる隣接の発光層の縁部が発光しないように構成したことを特徴としている。
【0011】
請求項2に記載されたマルチカラー有機エレクトロルミネッセンス素子は、基板1と、前記基板1の上に所定間隔で形成された複数本の帯状の陽極2と、前記各陽極2を覆って前記基板1上に形成されたホール輸送層3と、前記各陽極2に対応した帯状となるように前記ホール輸送層3の表面上に所定の順序で互いに隣接して形成されたバンドギャップの異なる複数種類の発光層R,G,Bと、前記陽極2と交差するように前記発光層R,G,Bの上に所定間隔で形成された複数本の帯状の陰極4とを有している。そして本発明は、前記複数種類の発光層が縁部において互いに重なっており、当該縁部の隣接している前記複数種類の発光層R,G,Bにおいて、バンドギャップの大きい方が、バンドギャップの小さい方と前記ホール輸送層3の間に入り込んでいることにより、当該縁部では再結合エネルギーがバンドギャップの小さい発光すべき発光層の側に移動してこれを発光させ、ホール輸送層側に回り込んでいる隣接の発光層の縁部が発光しないように構成したことを特徴としている。
【0012】
請求項3に記載されたマルチカラー有機エレクトロルミネッセンス素子は、請求項1又は2又記載のマルチカラー有機エレクトロルミネッセンス素子において、バンドギャップの異なる複数種類の前記発光層R,G,Bが、青色に発光する発光層Bと、緑色に発光する発光層Gと、赤色に発光する発光層Rからなる群から選択された2以上の発光層であることを特徴としている。
【0013】
請求項4に記載されたマルチカラー有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法は、基板1と、前記基板1の上に形成された陽極2と、前記陽極2の上に形成されたホール輸送層3と、前記ホール輸送層3の表面上に互いに隣接して形成されたバンドギャップの異なる複数種類の発光層R,G,Bと、前記発光層R,G,Bの上に形成された陰極4とを有するマルチカラー有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、隣接している前記複数種類の発光層が縁部において互いに重なり、かつ当該縁部においては前記複数種類の発光層のバンドギャップの大きい方が、バンドギャップの小さい方と前記ホール輸送層の間に入り込むことにより、当該縁部では再結合エネルギーがバンドギャップの小さい発光すべき発光層の側に移動してこれを発光させ、ホール輸送層側に回り込んでいる隣接の発光層の縁部が発光しないようにするために、前記ホール輸送層3の表面上に、バンドギャップの大きい発光層から順に発光層の縁部が互いに重なるようにマスク蒸着することを特徴としている。
【0014】
請求項5に記載されたマルチカラー有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法は、基板1と、前記基板1の上に所定間隔で形成された複数本の帯状の陽極2と、前記各陽極2を覆って前記基板1上に形成されたホール輸送層3と、前記各陽極2に対応した帯状となるように前記ホール輸送層3の表面上に所定の順序で互いに隣接して形成されたバンドギャップの異なる複数種類の発光層R,G,Bと、前記陽極2と交差するように前記発光層R,G,Bの上に所定間隔で形成された複数本の帯状の陰極4とを有するマルチカラー有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、隣接している前記複数種類の発光層が縁部において互いに重なり、かつ当該縁部においては前記複数種類の発光層のバンドギャップの大きい方が、バンドギャップの小さい方と前記ホール輸送層の間に入り込むことにより、当該縁部では再結合エネルギーがバンドギャップの小さい発光すべき発光層の側に移動してこれを発光させ、ホール輸送層側に回り込んでいる隣接の発光層の縁部が発光しないようにするために、帯状の開口部を有するマスクを用い、バンドギャップの大きい発光層から順に発光層の縁部が互いに重なるように前記ホール輸送層3の表面上にマスク蒸着することを特徴としている。
【0015】
請求項6に記載されたマルチカラー有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法は、請求項4又は5又記載のマルチカラー有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、バンドギャップの異なる複数種類の前記発光層R,G,Bが、青色に発光する発光層Bと、緑色に発光する発光層Gと、赤色に発光する発光層Rからなる群から選択された2以上の発光層であることを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】
本例のEL素子の構造を図1を参照して説明する。
透光性を有するガラス製の基板1の内面側に、ITO(Indium Tin Oxide)からなる複数本の透光性の陽極2が帯状のパターンで形成されている。各陽極2は互いに平行となるように所定間隔をおいて配置されている。各陽極2を覆って、前記基板1上にはホール輸送層3が形成されている。ホール輸送層3の表面は略平滑に仕上げられており、この表面上には青、緑、赤の各色に発光する発光層B,G,Rが形成されている。各発光層は、帯状のパターンに形成され、各陽極2に対応する位置に前記各陽極2と略平行となるように配置されている。さらに各発光層B,G,Rの上には、Mg:Ag、Al:Li等の金属からなる複数本の陰極4が、前記陽極2と直交する方向に沿って帯状のパターンで形成されている。そして図示はしないが、以上説明した有機膜及び電極等の積層構造は、全体として基板1上に封止されている。
【0017】
本例の有機EL素子においては、発光層としてドープ型発光層を使用できる。ドープ型発光層は、発光層に他の有機物蛍光材料を極微量(0.1〜10mol%)ドーピング(混合)したものであり、これを発光層に使用すると有機EL素子の発光性能が向上する。ドープ型発光層では、発光層材料(ホスト材料)での再結合状態(励起状態)をドーピング材料にエネルギー移動させてドーピング材料からの発光を得る。これによる効果は以下の通りである。
【0018】
(1)発光層材料が固定されていてもドーピング材料を各種変化させることでドーピング材料固有の発光色を得ることができる。但し、エネルギー移動があるので、発光層材料(ホスト材料)より短波長側への変換はできない。
【0019】
(2)発光層の機能を分離することで発光効率、安定性が向上する。ドーピングをしていない素子では、発光層が電荷の注入、移動、発光、そしてそれらの安定性という全ての性能を有する必要があるが、エネルギー移動の効率が高いドーピング材料が選択できれば、効率、安定性の向上が可能となる。
【0020】
なお、本例においては、前記RGB各色の発光層の内、後述するようにR(赤)についてドープ型発光層を使用している。
【0021】
青、緑、赤の各色に発光する発光層B,G,Rにおいては、相対的に見て、最もバンドギャップが大きいのは青(B)に発光する発光層であり、次にバンドギャップが大きいのは緑(G)に発光する発光層であり、最もバンドギャップが小さいのは赤(R)に発光する発光層である。そして本例においては、隣接している前記複数種類の発光層は縁部において重なっており、バンドギャップの大きい方が、バンドギャップの小さい方と前記ホール輸送層3の間に入り込んだ状態に形成されている。即ち、青(B)に発光する発光層の縁部は緑(G)に発光する発光層の縁部の下に回り込んでいる。また、緑(G)に発光する発光層の縁部は赤(R)に発光する発光層の縁部の下に回り込んでいる。
【0022】
前記有機EL素子では、発光層R,G,Bに対して、陰極4から電子を注入し、陽極2からホールを注入する。そして、電子とホールを再結合させることにより励起子を発生させる。この励起子が失活する際の光の放出により、各発光層ごとに異なるバンドギャップによって規定される所定の色彩の表示が成される。この発光表示は基板1の外側から観察される。
【0023】
本例の有機EL素子においては、各発光層の縁部とホール輸送層3との間に回り込んでいる隣接の発光層は、発光すべき発光層よりもバンドギャップEg が大きい。このため、再結合エネルギーはバンドギャップEg の小さい発光すべき発光層の側に移動し、ホール輸送層3側(図にて下側)に回り込んでいる隣接の発光層の縁部は発光しない。
【0024】
なお、ドープ型有機ELの発光領域は有機層界面の発光層側(5nm以下)の部分であるとされており、陰極4側に回り込んでもそこの発光層が発光することはない。
【0025】
従って、本例の有機EL素子によれば、ITOからなる帯状の陽極2の間隔は0.15mmまでは全く問題なく、0.05mmまで狭くしても実用上十分な表示品位を確保することができた。
【0026】
前記構造の発光層を備えた本例の有機EL素子を製造するには、所定幅の帯状の開口部を有するマスクを用いる。このマスクは各色の発光層の製造に個々に使用してもよいし、共通に使用してもよい。陽極2及びホール輸送層3を形成した基板1と前記マスクを真空容器内において所定間隔をおいて位置決めし、バンドギャップの大きい発光層から順に前記ホール輸送層3の上にマスク蒸着する。本例においては青(B)、緑(G)、赤(R)の順に蒸着する。マスクとホール輸送層3の間には所定の間隔があるので、蒸着物質はマスクの開口の大きさよりも拡散して基板1側に飛ぶ。即ち、蒸着物質はマスクの開口の陰に回り込み、隣接する発光層の縁部の位置にも到達する。このようにマスク蒸着法を採用しているので蒸着物質の回り込みは避けられない。しかしながら本例ではバンドギャップEg の大きい順に成膜しているので、発光層の縁部においてホール輸送層3の側に回り込んでいるのはバンドギャップEg の大きい発光層となる。このため、前述したように漏れ発光のおそれがない。その後、各発光層の上に陰極4を蒸着する。そして、積層構造の電極等を陰極側基板や樹脂等を用いて封止する。陽極2と陰極4からの配線を封止部分を気密に貫通して外部に導出する。
【0027】
発光層に使用する物質としては、例えば次の化学式(化1)〜(化4)に示す物質を使用することができる。(化1)は、Al2 O(OXZ)4 、μ−オキソ−ジ[ビス(2−(2−ベンゾオキサゾイル)−フェノラト)アルミニウム(III)であり、青色に発光する。バンドギャップEg は3.13eVである。
【0028】
【化1】
Figure 0003994482
【0029】
(化2)は、Alq3 、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(III)であり、緑色に発光する。バンドギャップEg は2.9eVである。
【0030】
【化2】
Figure 0003994482
【0031】
(化3)は、Alq3 +DCMドープ(1mol%)、4−(ジシアノメチレン)−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−2−メチル−4H−ピランであり、赤色に発光する。バンドギャップEg は2.08eVである。
【0032】
【化3】
Figure 0003994482
【0033】
本例ではRGBの各色に発光する発光層を用いたが、表示の必要に応じて黄色に発光する発光層を使用してもよい。(化4)は、Alq3 +Rubreneドープ(3mol%)、ルブレンであり、黄色に発光する。バンドギャップEg は2.2eVである。
【0034】
【化4】
Figure 0003994482
【0035】
本発明者等は、赤、緑、青の各発光色の蛍光体を有する発光層R,G,Bを、共通のマスクをずらしながら1色づつ帯状に成膜・形成する場合、得られる有機EL素子の漏れ発光の状態が各発光層の成膜の順序によって大きな違いが生じることを見いだし、その結果に基づいて前記実施の形態を一例とするような本発明を成すに至った。
【0036】
図2に示すように、本発明と異なり、発光層の成膜順序をバンドギャップEg の大きい順とせず、逆にバンドギャップEg の小さい順とすると、特に青(B)の発光層で大きな漏れ発光が生じてしまう。
【0037】
この場合、本例とは逆に、ホール輸送層3との界面に漏れている隣接の発光層は、全て発光すべき発光層よりもバンドギャップEg の小さいものとなる。このため、再結合エネルギーはバンドギャップEg の小さい漏れている隣接の発光層に移動し、発光すべき発光層とともに発光してしまうため、混色を起こすのである。よって、陽極2のパターンの間隔を小さくすることができず、実験によればこの漏れ発光は陽極2の配設間隔を0.5mmと広くしても解消できず、表示の微細化の障害となっていた。本発明はこのような不都合を解消しており、高精細なフルカラー表示が可能である。
【0038】
以上説明した例においては、発光層の発光色として青(B)、緑(G)、赤(R)の3色を説明したが、本発明はこの他の色彩の発光層の塗り分けにも使用できる。また、前記例では、帯状の複数本の陽極2と、これに直交する帯状の複数本の陰極4により、マルチカラーのグラフィック表示を行う例を示したが、本発明は隣接するセグメントの間隔が狭い固定パターン表示にも適用できる。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、陽極とホール輸送層とホール輸送層の表面上で互いに隣接する複数種類の発光層と陰極とを積層してなる有機EL素子において、前記複数種類の発光層が縁部において互いに重なっており、当該縁部の隣接している種類の異なる発光層のバンドギャップの大きい方が、バンドギャップの小さい方とホール輸送層の間に入り込む構造になっている。このため、本発明によれば、次のような効果が得られる。
【0040】
1)マルチカラー有機EL素子において、マスク蒸着法によって発光層を形成する場合、ホール輸送層にマスクを接触させるとホール輸送層を傷つけたり、クロスコンタミネーションの原因となるため、蒸着物質の回り込みを避けることができない。しかし本発明によれば、隣接する発光層が当該発光層の縁部に回り込んできても、その回り込んだ発光層が漏れ発光することがない。このため、マスク蒸着法による微細な発光層の塗り分けが可能となり、グラフィック表示に適用した場合には高精細なフルカラー表示が可能となる。
【0041】
2)各色に発光する蛍光体を用いたフルカラー化が可能となるので、白色蛍光体にRGBフィルターを用いた方式等と比較して光の利用効率が高いため、消費電力が低く抑えられる。また、製造コストも低く抑えられる。
【0042】
3)例示したB(青)、G(緑)、R(赤)の3色以外の色彩の発光層の塗り分けにも使用できる。
【0043】
4)グラフィック表示以外に、本発明は隣接するセグメントの間隔が狭い固定パターン表示にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す断面図である。
【図2】比較例の構造とその問題点を示す断面図である。
【図3】従来の有機EL素子の構造の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 基板
2 陽極
3 ホール輸送層
4 陰極
B,G,R 発光層

Claims (6)

  1. 基板と、前記基板の上に形成された陽極と、前記陽極の上に形成されたホール輸送層と、前記ホール輸送層の表面上に互いに隣接して形成されたバンドギャップの異なる複数種類の発光層と、前記発光層の上に形成された陰極とを有し、隣接している前記複数種類の発光層は縁部において互いに重なっており、当該縁部においては前記複数種類の発光層のバンドギャップの大きい方が、バンドギャップの小さい方と前記ホール輸送層の間に入り込んでいることにより、当該縁部では再結合エネルギーがバンドギャップの小さい発光すべき発光層の側に移動してこれを発光させ、ホール輸送層側に回り込んでいる隣接の発光層の縁部が発光しないように構成したことを特徴とするマルチカラー有機エレクトロルミネッセンス素子。
  2. 基板と、前記基板の上に所定間隔で形成された複数本の帯状の陽極と、前記各陽極を覆って前記基板上に形成されたホール輸送層と、前記各陽極に対応した帯状となるように前記ホール輸送層の表面上に所定の順序で互いに隣接して形成されたバンドギャップの異なる複数種類の発光層と、前記陽極と交差するように前記発光層の上に所定間隔で形成された複数本の帯状の陰極とを有するマルチカラー有機エレクトロルミネッセンス素子において、
    前記複数種類の発光層は縁部において互いに重なっており、当該縁部においては隣接している前記複数種類の発光層のバンドギャップの大きい方が、バンドギャップの小さい方と前記ホール輸送層の間に入り込んでいることにより、当該縁部では再結合エネルギーがバンドギャップの小さい発光すべき発光層の側に移動してこれを発光させ、ホール輸送層側に回り込んでいる隣接の発光層の縁部が発光しないように構成したことを特徴とするマルチカラー有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. バンドギャップの異なる複数種類の前記発光層が、青色に発光する発光層と、緑色に発光する発光層と、赤色に発光する発光層からなる群から選択された2以上の発光層である請求項1又は2又記載のマルチカラー有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 基板と、前記基板の上に形成された陽極と、前記陽極の上に形成されたホール輸送層と、前記ホール輸送層の表面上に互いに隣接して形成されたバンドギャップの異なる複数種類の発光層と、前記発光層の上に形成された陰極とを有するマルチカラー有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、
    隣接している前記複数種類の発光層が縁部において互いに重なり、かつ当該縁部においては前記複数種類の発光層のバンドギャップの大きい方が、バンドギャップの小さい方と前記ホール輸送層の間に入り込むことにより、当該縁部では再結合エネルギーがバンドギャップの小さい発光すべき発光層の側に移動してこれを発光させ、ホール輸送層側に回り込んでいる隣接の発光層の縁部が発光しないようにするために、
    前記ホール輸送層の表面上に、バンドギャップの大きい発光層から順に発光層の縁部が互いに重なるようにマスク蒸着することを特徴とするマルチカラー有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  5. 基板と、前記基板の上に所定間隔で形成された複数本の帯状の陽極と、前記各陽極を覆って前記基板上に形成されたホール輸送層と、前記各陽極に対応した帯状となるように前記ホール輸送層の表面上に所定の順序で互いに隣接して形成されたバンドギャップの異なる複数種類の発光層と、前記陽極と交差するように前記発光層の上に所定間隔で形成された複数本の帯状の陰極とを有するマルチカラー有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、
    隣接している前記複数種類の発光層が縁部において互いに重なり、かつ当該縁部においては前記複数種類の発光層のバンドギャップの大きい方が、バンドギャップの小さい方と前記ホール輸送層の間に入り込むことにより、当該縁部では再結合エネルギーがバンドギャップの小さい発光すべき発光層の側に移動してこれを発光させ、ホール輸送層側に回り込んでいる隣接の発光層の縁部が発光しないようにするために、
    帯状の開口部を有するマスクを用い、バンドギャップの大きい発光層から順に発光層の 縁部が互いに重なるように前記ホール輸送層の表面上にマスク蒸着することを特徴とするマルチカラー有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  6. バンドギャップの異なる複数種類の前記発光層が、青色に発光する発光層と、緑色に発光する発光層と、赤色に発光する発光層からなる群から選択された2以上の発光層である請求項4又は5又記載のマルチカラー有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
JP23115497A 1997-08-27 1997-08-27 マルチカラー有機エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法 Expired - Fee Related JP3994482B2 (ja)

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